JP3723861B2 - プラズマアークスポット溶接装置及び方法 - Google Patents

プラズマアークスポット溶接装置及び方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、プラズマアークスポット溶接に関わり、特に、母材の融点より低い沸点を持つ物質で表面がコーティングされている金属を溶接するのに適したプラズマアークスポット溶接技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラズマアークスポット溶接は、例えば、隙間を有して上下に対向する金属板を溶接する場合は、上側の金属板をプラズマアークによって穴を開け、その穴を、プラズマアークで溶融させたフィラー(充填材)で埋め戻すと共に、金属板を溶接する。溶接される金属板には、母材を保護する(例えば母材の酸化防止)等の目的でその表面がコーティングされているものがあり、その中には、母材の融点より低い沸点を持つ物質で表面がコーティングされているものがある。それの典型的なものとして、例えば亜鉛メッキ鋼板がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のプラズマアークスポット溶接では、上側の金属板に開けた穴を溶融したフィラーで埋め戻す時に、高温であるフィラーの溶融熱によって上側金属板の穴周辺が溶融し、溶融した金属が下側の金属板に覆い被さるように比較的広範囲に崩落する。このとき、溶接する金属板が、例に挙げた亜鉛メッキ鋼板のような、母材の融点より沸点が低い物質で表面がコーティングされている場合には、崩落した溶融金属が下側金属板の表面に接触したときに、その表面のコーティング材が蒸発して、その蒸気が崩落した溶融金属を含む溶融プールを突き破って爆飛を生じさせてしまう。つまり、極めて高い温度を持った溶融金属が低沸点のコーティング材に接触すると、そのコーティング材が瞬時に蒸発し、そのときの爆発的な体積膨張によって溶融プールの溶融金属の一部を吹き飛ばしてしまう。
【0004】
また、溶接回数を重ねていくと、上側の金属板をプラズマアークによって穴を開けるときに飛散して来るスパッタ液滴がトーチ内に堆積し、電気的に絶縁させている箇所を短絡させてしまうことがあるので、パイロットアークからメインアークへのアーク移行の不良を引き起こしてしまう。
【0005】
これらのことに起因して、従来は溶接不良が起こりやすい。
【0006】
従って、本発明の目的は、金属板を良好に溶接できるようにすることにあり、特に、母材の融点より低い沸点の物質でコーティングされている金属板を良好に溶接できるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に従うプラズマアークスポット溶接装置は、プラズマガス又はシールドガスの少なくとも一方にそのガス流量全体の10〜100%の酸素を含ませたガスを供給するガス供給手段と、その供給されたガスを受けて金属板との間にプラズマアークを形成するプラズマトーチと、金属板に穴を穿つための穴開け工程を行いその後にその金属板を溶接するための溶接工程を行なうようプラズマアークを制御する制御手段と、少なくとも溶接工程を行なうときにプラズマアークにフィラーを供給するフィラー供給手段とを備える。
【0008】
本発明によれば、亜鉛メッキ鋼板のような、母材の融点よりも低沸点の物質でコーティングされた金属板のスポット溶接における爆飛を次のように抑制できる。すなわち、溶融したフィラーは、酸化反応によって一部酸化物となり、また多量の酸素が溶け込む。これにより、その溶融フィラーが溶接部に供給されると、溶接部の溶融プール全体が酸化し(又は酸素が溶け込み)、溶融プールの表面張力は酸化していない時に比べて低下する。このため、溶融プールは、金属板の隙間に入り周辺へ流れて広がり進んでいく。溶融プールは、広がり進んでいくに伴って表面の低沸点のコーティング材を蒸発させていく、つまりコーティング材をなくしていく。低沸点のコーティング材は、表面張力が低下した溶融プールの広がりに伴って少しずつ蒸発していくので、その蒸気は、体積膨張によって溶融プールを吹き飛ばすことなく(つまり溶融プールを爆飛させることなく)、隙間を通じて外に逃げることができる。
【0009】
また、本発明によれば、酸化又は酸素の溶け込みによる溶融金属の流動性が高まることに起因して、プラズマトーチに飛散して来るスパッタ液滴が微細化し、スパッタ液滴が高速に冷却されて、プラズマトーチ内部で付着・堆積が起こりにくくなる。これにより、電気的に絶縁している箇所を短絡させてしまうことを抑えることができ、スパッタ液滴の堆積を原因としたアーク移行不良を抑制することができる。
【0010】
好適な実施形態では、上記酸素以外は、アルゴン、ヘリウム、二酸化炭素、又は窒素のいずれか1つのガス又はそれらのうち2種類以上を含む混合ガスである。また、より好適には、上記ガス流量全体の約50%が酸素である。尚、シールドガスに酸素を混入させた場合、プラズマガスは、酸素を含まないもの、例えば、アルゴンと水素との混合ガスなどであっても良い。
【0011】
好適な実施形態では、少なくともプラズマガスに酸素ガスを含む場合は、プラズマアークの着火点となる電極の材料は、ハフニウム又はジルコニウムである。ハフニウム又はジルコニウムは、プラズマガスに含まれる酸素ガスによって酸化するが、酸化して酸化物になると融点がより高くなり消耗しにくくなるからである。
【0012】
好適な実施形態では、シールドガスにだけ前記酸素ガスを含む場合は、前記プラズマアークの着火点となる電極の材料は、タングステンである。タングステンは、それ自体の融点が高く、消耗しにくいからである。
【0013】
好適な実施形態では、プラズマガス又はシールドガスの少なくとも一方のガス通路に、ガスが通過できる絶縁部材を有する。
【0014】
好適な実施形態では、金属板の間に存在する隙間の隙間量に応じて溶接工程の溶接条件を決定する溶接条件決定手段を更に備える。
【0015】
好適な実施形態では、溶接条件決定手段が、穴開け工程のプラズマアーク電圧の上昇率を測定し、測定した上昇率に基づいて隙間量に応じた溶接条件を決定する。溶接条件は、例えばフィラー供給量、フィラー供給速度、フィラー供給時間、フィラー供給開始タイミング、電流値(例えばアーク電流値)、ガス流量(例えば上記供給するガスの流量)、及びガス流量切換タイミング、のうち少なくとも1つである。
【0016】
好適な実施形態では、シールドガスは、窒素と酸素の混合ガスである大気(すなわち空気)である。この実施形態においても、上記効果を得ることができ、更には、シールドガスとして大気(空気)を使用することで、ガスに要するコストを抑えることができる。
【0017】
別の好適な実施形態では、上記溶接を、シールドガスを流すことなく大気雰囲気中で行なう。この実施形態においても、ガスに要するコストを押さえることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、ロボットに搭載した本発明のプラズマアークスポット溶接装置の一実施形態の全体構成を示す。
【0019】
ロボット10のアームの先端にプラズマトーチ(以下、トーチ)1が取付けられている。ロボットコントローラ4によりロボット10の動きや姿勢が制御されて、金属板ピース(以下、金属板)2のあらゆる方向の溶接が可能である。ガス供給装置62は、例えば、酸素、アルゴン、水素を蓄積した3本のガスボンベ64、66、68からガスを得て、それらを混合して後述する成分のプラズマガス及びシールドガスを作成して、所定の流量でプラズマトーチ1へ供給する。溶接電源60は、プラズマアークスポット溶接を行なうのに必要な電力、プラズマガス及びシールドガスをトーチ1に供給し、且つプラズマガス流量、シールドガス流量、溶接電流値、溶接時間等を含む溶接条件の制御も行なう。高周波ユニット12はパイロットアーク発生時、絶縁破壊を起こすための高周波電力を発生する。トーチ1の先端近傍にフィラーノズル17が取付けられている。ワイヤ状のフィラー(充填材)が、フィラー供給装置18から送り出され、フィラーノズル17を通じて、トーチ1の先方に供給されるようになっている。フィラー供給装置18は、溶接電源60からの指令に応答して、フィラーを送り出したり、停止したりする。
【0020】
図2は、トーチ1の構成を示す。
【0021】
トーチ1は、全体として概略的に多重円筒形であり、その中心位置に概略円柱形の電極3を有し、この電極3の外側に概略円筒形のノズル5が被さり、ノズル5の外側に概略円筒形の冷却キャップ7が被さり、更に、冷却キャップ7の外側に概略円筒形のシールドキャップ9が被さっている。また、このトーチ1には、フィラー支持部材11が固定されており、この支持部材11はその先端で、ワイヤ状のフィラー13を送給可能に被覆したフィラーチューブ15を支持している。フィラーチューブ15の先端には、上述したフィラーノズル17が設けられている。
【0022】
このトーチ1は、図示のような金属板2のスポット溶接に用いられる。この金属板2は、重ね合わされた2枚の鋼板21、22であり、これらは、母材の融点より低い沸点を持つ物質で表面がコーティングされている、例えば亜鉛メッキ鋼板である。亜鉛メッキ鋼板は、母材である鉄の融点が1535℃であり、コーティング材である亜鉛の沸点が907℃である。鋼板21、22の間には、隙間23が存在する場合がある。
【0023】
このトーチ1は、図1に示した高周波ユニット12の高周波電圧によって、電極3とノズル5との間にパイロットアークを発生させ、更に、電極3と金属板2との間にメインアークを発生させる、所謂移行式のプラズマ発生方式を採用している。勿論、このトーチ1は、電極3とノズル5との間の放電でメインアークを発生させる、所謂非移行式を採用することもできる。
【0024】
このトーチ1は、後に詳述するが、プラズマガス(作動ガス若しくは一次ガスともいう)によって発生するプラズマアークを中心に、その外周を、シールドガス(二次ガスともいう)のカーテンで囲んだ2層構造のガス流を形成する。本実施形態では、プラズマガスとシールドガスの少なくとも一方に酸素ガスを含ませることで、溶融プールの爆飛やトーチ1内に飛散して来るスパッタ液滴が堆積することを抑えることができる。
【0025】
電極3は、プラズマアークの点火点となる先端部に、プラズマアークの高熱に耐え得る高融点性材料、例えば、タングステン、ハフニウム、又はジルコニウムを使用する。より具体的に言えば、電極3の先端部に使用する材料は、プラズマガスとシールドガスのどちらのガスに酸素ガスを含ませるかによって決定する。プラズマガスにだけ又はプラズマガスとシールドガスの両方に酸素ガスを含ませる場合は、その酸素ガスによって電極3の先端部は酸化するので、上記3つの材料のうち、酸化することで融点がより高くなるハフニウム又はジルコニウムを電極3の先端部に使用する(タングステンは酸化すると融点が低くなる)。シールドガスにだけ酸素ガスを含ませる場合は、電極3の先端部が酸化することは殆どないので、純物質のときに最も融点の高いタングステンを電極3の先端部に使用する。
【0026】
電極3とノズル5との間には、プラズマガス通路19が形成されており、プラズマガスは、図示しないプラズマガス供給系統によって、トーチ1基端側からプラズマガス通路19内に供給されてトーチ1先端(つまり電極3の先端方向)へ向かって流れる。そして、プラズマガスは、上記高周波電圧によって発生しているパイロットアークを通過して、後述のノズルオリフィス25から金属板2へ向かってジェット状に噴出するメインアーク(プラズマアーク)を発生させる。プラズマガスは、アルゴン、又は、アルゴンと水素の混合ガスであり(アルゴン、二酸化炭素、ヘリウム、窒素のいずれか1つ或はこれら2種類以上の混合であっても良い)、これに酸素ガスを含ませる場合は、このプラズマガス流量全体の10〜100%(好適には50%)を酸素が占める。
【0027】
ノズル5の先端部には、プラズマアークを十分に細く絞り且つジェット状にして先方の金属板2へ噴出するための、十分に細い口径をもったノズルオリフィス25が開けられている。
【0028】
冷却キャップ7とノズル5との間には、冷却通路27が形成されている。この冷却通路27には、ノズル5を冷却するための冷却水(或は冷却ガス)が流れる。
【0029】
シールドキャップ9は、位置決めリング8を介して冷却キャップ7の外側に被さっており、ノズル5及び冷却キャップ7と電気的に絶縁されている。シールドキャップ9と冷却キャップ7との間には、シールドガス通路29が形成されており、シールドガスは、トーチ1基端側からシールドガス通路29内に供給され、位置決めリング8を通過してトーチ1先端へ向かって流れる。シールドガスは、アルゴン、二酸化炭素、ヘリウム、窒素のいずれか1つ或はこれら2種類以上の混合で構成されている。これに酸素ガスを含ませる場合は、シールドガス流量全体の10〜100%(好適には50%)を酸素が占める。従って、窒素と酸素の混合ガスである大気を、シールドガスとして使用しても良いし、あえてシールドガスを流さずに大気雰囲気中で溶接を行なっても良い。シールドガスは、既に酸素が混合されたガスを蓄積しているガスボンベを使用してトーチ1内に供給しても良いし、図1に示したように各々ガスボンベ64、66、68を準備してガス供給装置62で混合してからトーチ1内に供給しても良いし、或は、ガス供給装置62を通さずに各々独立にトーチ1内に供給して噴射するようにしても良い。
【0030】
位置決めリング8は、絶縁体であり、シールドキャップ9とその内部に配置されたトーチ1本体部(冷却キャップ7)との軸心と高さ方向の位置合わせを行なうためのものであり、シールドガスが通過できる通路を有している。その通路は、例えば、シールドガスが軸流となるように設けられており(或は旋回流になるようにも設けることが可能であり)、この場合、位置決めリング8は、シールドガスのガススワラとしても機能する。
【0031】
シールドキャップ9の底面には、例えば3個の高さ調節可能な脚体31が設けられており、これにより、金属板2がシールドキャップ9の底面に接触して溶接加工を行なう際のシールドガスの逃げ道を確保している。また、脚体31によって、トーチ1と金属板2との間の距離を調整する。
【0032】
なお、トーチ1は、図示しないが、フィラー13を事前に加熱しフィラー13がプラズマアーク内に入ってから溶融するまでの時間を短縮して溶融速度を高めることができるフィラーヒータや、プラズマガス又はシールドガスのガス流量や酸素ガスの導入量等を調整するガス制御装置などを備えている。
【0033】
上記構成のトーチ1において、電極3の先端部近傍へ流れて来たプラズマガスはそこでプラズマ化され、ノズルオリフィス25を通って十分に細く絞られた高温高速ジェット流のプラズマアークとなってトーチ1先方の金属板2へ向かって噴出する。シールドガスの噴出口からは、シールドガスがトーチ1先方へ向かってプラズマアークの外周に噴出して、プラズマアークの外周にシールドガスカーテンを形成する。つまり、このトーチ1は、プラズマガスによって発生するプラズマアークを中心に、その外周を、シールドガスカーテンで囲んだ2層構造のガス流を形成する。
【0034】
本実施形態では、既に述べたように、プラズマガスとシールドガスの少なくとも一方に酸素ガスを含ませる。好適には、製造コスト等の観点から、シールドガスに、シールドガス全体の約50%を酸素が占めるように酸素ガスを混入させる。以下、この実施形態に係る溶接工程の流れと、その溶接工程によって得られる効果を説明する。
【0035】
図3は、本実施形態に係る溶接工程の流れを示す。
【0036】
まず、図2に示したトーチ1のシールドキャップ9底面の脚体31で、トーチ1と金属板2との間隔を所望の大きさにし、溶接を行なう位置を決める。そして、図3(a)に示すように、その溶接を行なう位置でプラズマアーク20を発生させ、且つ、図示してないが、そのプラズマアーク20の周りに、シールドガスカーテンを形成する。シールドガスは、アルゴンガスに酸素ガスを混入した混合ガスであり、その体積比は1:1である。続いて、図3(b)に示すように、プラズマアーク20のパワーを比較的大きく調整(プラズマ電流及びプラズマガス流量のうち一方又は双方を制御して行なう)して、そのプラズマアーク20を用いて、トーチ1に近い側の鋼板(以下、上板という)21に蒸気抜き用の穴33を穿つ。このとき、シールドガスに酸素を混入しているので、トーチ1に飛散して来るスパッタ液滴は、トーチ1に付着する前に十分に酸化される。それにより、スパッタ液滴が微細化し、スパッタ液滴が高速に冷却されて、トーチ1内部(例えば位置決めリング8付近)で付着・堆積が起こりにくくなり、電気的に絶縁している箇所を短絡させてしまうことを抑えることができる。故に、スパッタ液滴の堆積を原因としたアーク移行不良を抑制することができる。
【0037】
上板21にプラズマアーク20が作用すると、そのスポット部分が溶融して図示のように吹き飛ぶか又は穴33の周囲に盛り上がって、穴33が貫通する。穴33が貫通すると、トーチ1から遠い側の鋼板(以下、下板という)22にプラズマアーク20が到達して、下板22表面の低融点のコート物質が加熱されて蒸気となり、その蒸気は、上板21に開けられた穴33を通じて外に逃げる。比較的大きいパワーのプラズマアーク20を用いるので、短時間で穴33を開けることができる。
【0038】
穴33が貫通すると、直ちにプラズマアーク20のパワーを溶接に適した値まで低減させて(つまり、プラズマ電流及びプラズマガス流量を溶接に適した値に制御して)、上板21と下板22を適正に溶融させて溶接する。このとき、図3(c)に示すように、フィラーノズル17からフィラー13をプラズマアーク20内に送り込む。すると、アーク熱で溶融したフィラー35が溶接スポットへ供給されて、上板21と下板22との隙間23及び穴33を埋めていく。このとき、シールドガスに酸素が含まれており、また、その酸素は非常に高温になっていて(若しくは一部はプラズマ化していて)反応性が高くなっており、且つ、プラズマアークによって溶融したフィラー13自体の温度が高くなっている。このため、溶融したフィラー35が溶融スポットに落下する際は、フィラー35は、酸化反応によって一部酸化物となり、また多量の酸素が溶け込む。これにより、溶融したフィラー35が落下して隙間23及び穴33を埋めていくが、その溶融金属37は酸化している(又は酸素が溶け込んでいる)。このため、溶融金属37の表面張力は、酸化していない時(又は酸素が溶け込んでいないとき)に比べて低下しており、下板22に接触した溶融金属37は、接触するやいなやその接触した場所の周辺へと流れて広がり隙間23を進んでいく。その溶融金属37は、広がり進んでいくに伴って下板22表面の低沸点のコーティング材を蒸発させていく、つまりコーティング材をなくしていく。低沸点のコーティング材は、表面張力が低下した溶融金属37の広がりに伴って少しずつ蒸発していくので、その蒸気は、体積膨張によって溶融金属37を吹き飛ばすことなく(つまり溶融金属37を爆飛させることなく)、隙間23を通じて外に逃げることができる。
【0039】
アーク熱で溶融した高熱のフィラー35を供給していくと、図3(d)に示すように、フィラー35の溶融熱が上板21の穴33の周辺に比較的広範囲に広がって上板21を溶融し、溶融した上板21が下板22に覆い被さるように比較的広範囲に崩落する。このとき、従来のプラズマアークスポット溶接方法では、崩落した溶融金属が下板22の表面に接触すると、下板22表面の低沸点のコーティング材が瞬時に蒸発し、その爆発的な体積膨張によって、崩落した溶融金属を含む溶融プール39の一部を吹き飛ばしてしまう、つまり爆飛させてしまう。
【0040】
しかし、この溶接工程では、図3(c)に示した先の工程において、溶融金属37が比較的広範囲にわたって下板22表面のコーティング材を既に蒸発させてなくしてしまっている。そのため、図3(d)に示すように、溶融した上板21が下板22に比較的広範囲に崩落しても、落下した場所には低沸点のコーティング材は既にないので(又は僅少なので)、溶融プール39を爆飛させてしまうことがない。また、崩落する上板21の溶融金属は、酸化してその溶融金属の表面張力は低下している。故に、崩落した時は、図3(e)に示すように、下板22に接触したと略同時に溶融金属41はその接触した場所の周辺に広がり隙間23を進んでいき、それに伴って、低沸点のコーティング材を蒸発させていく。そのときに発生する蒸気は、図3(c)に示す工程のときと同様に、隙間23を通じて外に逃げていく。
【0041】
このような工程を経て、最終的には、穴33が埋め戻され且つ隙間23も埋まって、鋼板21、22間の溶接が確立する。
【0042】
ところで、穴33を完全に埋めるために必要なフィラー13の供給量は、上板21の厚み、穴33のサイズ、隙間23の大きさ等の要因によって決まるが、これらのうち、隙間23の大きさ(隙間量)を測定して、測定値に応じて適量にフィラー供給量を制御することができる。つまり、上記実施形態(溶接工程)では、隙間量の測定を行なう隙間判定装置をプラズマアークスポット溶接装置に備え、その測定値に応じてフィラー供給量を制御することができる。フィラー供給量を調整する方法としては、例えば、フィラー13の送給速度は一定に維持しておき、その送給時間長を調節する。
【0043】
以下、上記プラズマアークスポット溶接装置に隙間判定装置を備えた場合の実施形態を説明する。
【0044】
図4は、隙間判定装置を備えるプラズマアークスポット溶接装置の全体構成を示す。
【0045】
このプラズマアークスポット溶接装置に備えられる隙間判定装置43は、溶接中に供給電流(プラズマアーク20の電流)を目標値に一致させるように定電流制御を行なうプラズマ電源45に接続されている。隙間判定装置43は、溶接中のプラズマ電源の発生電圧(つまり、トーチ1と金属板2間の電圧、換言すれば、プラズマアーク20での電圧降下)をモニタし、後述する方法により金属板2の隙間23の大きさを決定する。隙間判定装置43は、溶接コントローラ47にも接続されている。溶接コントローラ47は、このプラズマアークスポット溶接装置において種々の制御を行なうが、その制御動作には、プラズマガス又はシールドガスのガス流量や酸素ガスの導入量等を調整する図示しないガス制御器を駆動及び停止させること、プラズマ電源45を駆動及び停止させること、図1に示したフィラー供給装置18を駆動及び停止させること、プラズマ電源45の供給電圧をモニタして隙間判定装置43から隙間23の大きさに応じたフィラー供給量や溶接時間のような溶接条件を取得すること、プラズマ電源45の供給電圧をモニタして溶接工程の変更タイミングを決定すること、などが含まれる。尚、同図において、隙間判定装置43は溶接コントローラ47と一体の場合もあるし、或は、プラズマ電源45、溶接コントローラ47、及び隙間判定装置43の3つが一体の場合もある。
【0046】
隙間判定装置43は、図3(b)に示した穴開け工程中におけるプラズマアーク電圧の時間的な変化の傾きから隙間量を決定することができる。
【0047】
例えば、穴開け工程中にプラズマ電源45がアーク電流パルスを流し、隙間判定装置43は、それが流れている時にアーク電圧を所定の時間間隔でサンプリングしていく。そして、隙間判定装置43は、サンプリングしたアーク電圧値とサンプリングにおける時間間隔とに基づいて、アーク電圧上昇率を求める。そして、隙間判定装置43は、計算したアーク電圧上昇率を用いて、アーク電圧上昇率と隙間量(実際上は隙間量に対するフィラー供給量)との対応を示したルックアップテーブルを参照し、隙間量を決定して、決定した隙間量に対応したフィラー供給量(若しくは供給時間)を確認する。
【0048】
本発明に従えば、このプラズマアークスポット溶接装置による溶接工程においても、シールドガスとプラズマガスの少なくとも一方に酸素ガスを混入させる。この場合、隙間判定装置43が求める金属板の隙間量とアーク電圧上昇率との関係は次のようになる。
【0049】
図5は、金属板の隙間量とアーク電圧上昇率との関係を示す。
【0050】
この図によれば、シールドガスとプラズマガスのどれにも酸素ガスを混入させない場合は、隙間量の増加に対してほぼ比例してアーク電圧上昇率が大きくなっていくが、シールドガスとプラズマガスの少なくとも一方に酸素を混入させた場合は、隙間量が約0.5mm〜0.8mmの範囲では、他の隙間量の範囲と比較して、隙間量の増加に対するアーク電圧上昇率の変化率が著しく大きくなる。従って、酸素ガスを混入させると、混入させない場合に比較し、隙間量が0.5mm以下の場合と0.8mm以上の場合との間のアーク電圧上昇率の差が著しく大きくなるので、両場合を峻別し易い。
【0051】
フィラー供給量は、上述したように決定される隙間量に応じて制御されるが、その場合、隙間量を、例えば大、中、小の3段階程度で判別できれば、フィラー供給量を実用上十分良好に制御できる。本発明に従う溶接工程においては、隙間量とアーク電圧上昇率との間には図5に示す関係が得られるので、隙間量の判別の精度が高い。例えば、アーク電圧上昇率が15V/秒以下の場合は、隙間量が「小」と判別し、アーク電圧上昇率が30V/秒以上の場合は、隙間量が「大」と判別し、その間は「中」と判別する。そして、隙間判定装置43は、その判別結果を溶接コントローラ47に通知し、溶接コントローラ47が、その通知に基づいてフィラー供給装置49にフィラーの供給量を制御させる。
【0052】
さて、これまでの説明において、プラズマトーチ1内に供給するシールドガス(又はプラズマガス)には、そのガス流量全体の10〜100%の酸素を含ませることを述べた。そして、好適には、そのガス流量全体の50%の酸素を含ませることであることも述べた。
【0053】
また、窒素と酸素の混合ガスである大気をシールドガスとして使用しても良いし、あえてシールドガスを流さずに大気雰囲気中で溶接を行なっても良いことも述べた。
【0054】
ここで、これらのように述べた根拠を、図6を参照して説明することにする。
【0055】
図6は、シールドガス中の酸素濃度と溶接工程における爆飛発生率との関係を示す。
【0056】
この図は、金属板2の隙間量を0.2mmとしたときに得られた結果である。尚、発明者の実験によれば、隙間量が約0.2mmのときに最も爆飛が起こり易いとの結果が得られている。
【0057】
この図によれば、溶接工程において、シールドガス中に全く酸素を含ませないと、50%程の確率で爆飛が発生したが、酸素を含ませることで、爆飛発生率が急激に減少した。シールドガス中の酸素濃度を10%にしたときには、爆飛発生率を略10%に抑えられ、その酸素濃度をそれ以上にしたときには、爆飛発生率を常に略10%以下に抑えられた。つまり、シールドガス中の酸素濃度を10%以上にしたときに、爆飛発生率の減少という効果が顕著に得られた。このような結果から、シールドガス中の酸素濃度を10%以上にすれば、爆飛発生率を略10%以下という低い確率に抑えることができることがわかる。
【0058】
また、この図によれば、シールドガス中の酸素濃度を50%にしたときに、爆飛発生率が略1%という極めて低い率になり、その酸素濃度をそれ以上にしても、爆飛発生率が略1%という極めて低い率になった。この結果から、シールドガス中の酸素濃度を50%以上にすれば、より好適に、爆飛発生率を低くすることができることがわかる。しかし、あまり酸素濃度を大きくすると、金属板2やフィラー13に対して酸素による酸化反応の影響が大きく出てしまう(例えば、穴開け工程における上板21の穴径が安定しなくなる)ため、種々の溶接不良(例えば、上板21に貫通させた穴33を十分に埋められない、一部分を接合できない等)が発生し易くなってしまう。従って、爆飛発生率を低くできるシールドガス中の酸素濃度として、最も適切なのは、略50%である。
【0059】
また、この図によれば、上記のとおり、シールドガス中の酸素濃度が約20%のときは、爆飛発生率は10%以下になり、シールドガス中に全く酸素を含ませないときよりもずっと爆飛発生率が低くなった。つまり、酸素が約20%含まれる大気をシールドガスとして溶接を行なえば、或は、あえてシールドガスを流さずに大気雰囲気中で溶接を行なえば、爆飛発生率は10%以下という低い率になることがわかる。これらの方法で溶接を行なえば、ガスコストが抑えられ、より低コストで溶接が行なえる。大気をシールドガスとすれば、アルゴン等を用いるときに比べてガスの用意が簡単(例えば、工場内のエアー配管利用できる)であり、また、溶接工程におけるトーチ1やノズル5へのスパッタ付着を抑えることができる。大気雰囲気中で溶接を行なうようにすれば、シールドガスを使用しなくて済むので、トーチ1の構造やガス制御装置等を簡略にすることができる。
【0060】
以上、本発明の好適な幾つかの実施形態を説明したが、これらは本発明の説明のための例示であって、本発明の範囲をこれらの実施例にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、他の種々の形態でも実施することが可能である。例えば、隙間測定の別の方法として、穴開け工程終了時点におけるプラズマアーク電圧値から隙間量を決定することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ロボットに搭載した本発明のプラズマアークスポット溶接装置の一実施形態の全体構成を示す図。
【図2】プラズマトーチの構成を示す図。
【図3】図2に示すプラズマアークスポット溶接装置を使用した実施形態の流れを示す図。
【図4】隙間判定装置を備えるプラズマアークスポット溶接装置の全体構成を示すブロック図。
【図5】金属板の隙間量とアーク電圧上昇率との関係を示す図。
【図6】シールドガス中の酸素濃度と溶接工程における爆飛発生率との関係を示す図。
【符号の説明】
1 プラズマトーチ
電極
5 ノズル
7 冷却キャップ
9 シールドキャップ
13 フィラー
19 プラズマガス通路
29 シールドガス通路

Claims (2)

  1. プラズマアークを用いて重ね合わされた複数の金属板をスポット溶接する装置において、
    プラズマガス又はシールドガスの少なくとも一方にそのガス流量全体の10〜100%の酸素を含ませたガスを供給するガス供給手段と、
    前記供給されたガスを受けて前記金属板との間にプラズマアークを形成するプラズマトーチと、
    前記金属板に穴を穿つための穴開け工程を行いその後に前記金属板を溶接するための溶接工程を行なうよう前記プラズマアークを制御する制御手段と、
    少なくとも前記溶接工程を行なうときに前記プラズマアークにフィラーを供給するフィラー供給手段と
    を備え、
    前記プラズマガス又は前記シールドガスの少なくとも一方は、そのガス流量全体の略50%の酸素を含む、
    プラズマアークスポット溶接装置。
  2. プラズマアークを用いて重ね合わされた複数の金属板をスポット溶接する方法において、
    プラズマガス又はシールドガスの少なくとも一方にそのガス流量全体の10〜100%の酸素を含ませたガスを供給するガス供給工程と、
    前記供給されたガスを受けて前記金属板との間に前記プラズマアークを形成するアーク形成工程と、
    前記金属板に穴を穿つための穴開け工程を行いその後に前記金属板をスポット溶接するための溶接工程を行なうよう前記プラズマアークを制御する制御工程と、
    少なくとも前記溶接工程を行なうときに前記プラズマアークにフィラーを供給するフィラー供給工程と
    を有し、
    前記プラズマガス又は前記シールドガスの少なくとも一方は、そのガス流量全体の略50%の酸素を含む、
    プラズマアークスポット溶接方法。
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