JP3723295B2 - 融氷雪装置付パラボラアンテナ装置 - Google Patents

融氷雪装置付パラボラアンテナ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は到来する電波を反射鏡で反射して収束させ、それを一次放射器で受けるようにしているパラボラアンテナに関し、詳しくは上記反射鏡の電波反射面に付着する雪や氷を溶かすための融氷雪装置を備えているパラボラアンテナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
パラボラアンテナにおいては、降雪により上記反射鏡の電波反射面に雪が積もったり、低気温の場合において降雨の水滴やみぞれ或いは朝露が上記反射面に氷結したりすると、電波の受信に障害を起こす問題点がある。即ち、パラボラ反射鏡の電波反射面は凹面となっていて場所によって傾斜が異なるので部分的な雪の付着が生じ易い。電波反射面の一部に湿潤な雪(濡雪、水雪等と称される)や上記氷が付着すると、それらの場所で反射された電波に位相の遅れが生じ、一次放射器に収束する電波の一部を打ち消して受信レベルが著しく低下してしまう問題点がある。
【0003】
上記電波反射面への雪や氷の付着による受信障害を防止しようとするものとして、外気温が所定温度以下となると、上記電波反射面に付着した氷または雪を融解させる為の加熱手段に対して通電するようにした融雪装置を備えたパラボラアンテナ装置がある(例えば特開平5−37215号公報参照)。
【0004】
上記パラボラアンテナ装置にあっては、外気温が上記所定温度以下となると上記加熱手段に通電してその熱により電波反射面の氷または雪を融解させることが出来るので、上記受信障害を防止できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上記加熱手段は、外気温が大きく低下しても上記氷や雪の融解させる能力を有するものが用いられている為、作動時に大電力を消費し、電気代が嵩む問題点があった。
尚本件の発明者は仮に上記加熱手段を小電力のものにすることを考えたが後述のような問題点が生じた。
先ず、外気温とそのときに降る雪の質との関係は次の通りである。降雪装置による実験によると、外気温がほぼ−3℃以上のときに降る雪は含水率が0.1%以上で湿り気の多い湿雪である。一方外気温が−3℃以下のときに降る雪は含水率が0.1%以下の乾雪である。
又、雪の質とその雪の上記電波反射面への付着による影響との関係は、経験則から次の通りである。湿雪は上記位相遅れが大きくて受信障害を生じ易い。乾雪は上記位相遅れを実質的に生じさせることは無く(位相遅れがあっても受信障害を起こすまでに至らぬ無視できる程度の微量)、受信障害は生じない。尚このような雪を本件明細書中においては電波的良質雪とも呼ぶ。
このような事情の元において上記加熱手段を小電力のものにすると、外気温が氷点下に大きく下降した場合、加熱手段の融雪能力が不足する為、電波反射面においては上記加熱手段がその雪を完全に融解させるには至らない中途半端な状態まで加温する。この為、降った雪が乾いた電波的良質雪であっても、それが上記のように加温されるとその雪は電波反射面において湿り気を帯びてシャーベット状となり、受信障害を引き起こす結果となってしまう問題点が生じた。
また設置作業直後において、外気温が高いと、加熱手段には通電されない。このことは、設置工事直後の竣工試験ができない問題点を誘起する。即ち、CATV基地局、企業内衛星通信等を目的とした融雪アンテナ装置である場合、設置工事が終了した後にお客様へのデモンストレーションで、この装置を作動させよ、という要求がある。しかし、設置工事が雪の降らない時期に行われた場合の気温は、作動温度範囲外となっており、簡単には、デモンストレーションが行えないという問題点がある。
【0006】
本件出願の融氷雪装置付パラボラアンテナ装置は上記従来技術の問題点を解決する為に提供するものである。
本件出願の目的は、電波反射面において氷や雪を加熱手段を用いて融解させることにより、電波反射面への氷、雪の付着による受信障害の発生を防止できるようにすることである。
他の目的は、外気温が比較的高くなり電波反射面に氷雪の付着の恐れが少なくなった状況では加熱手段に対するエネルギーの供給が停止し、無駄なエネルギー消費を防止できるようにすることである。
他の目的は、上記加熱手段の融雪能力を出来るだけ小さく設計することにより、作動時におけるエネルギーの消費量が少なくなるようにすることである。
他の目的は、加熱手段の融雪能力を小さく設計することにより、外気温が氷点下に大きく下降し、降雪する雪の雪質が乾雪となり、含水率が零になる等、電波反射面に雪が付着しても受信障害を生じさせない良質の雪(電波的良質雪)になった場合は、その良質の雪を出来るだけ加温しない(乾雪を加温すると、湿雪、更には濡雪、水雪等に変化して受信障害を発生させるようになるのでなるべく加温しない)ようにすることである。
他の目的は、上記のように外気温が低下し、降下する雪が良質の乾雪になる場合、加熱手段の作動を停止して、上記乾雪が濡雪等の受信障害を起こす雪に変質するのを予め防止し、同時に、加熱手段の作動に伴うエネルギーの消費を防止しようとすることである。
他の目的は、気温が作動温度範囲外であっても、簡単に、デモンストレーションが行え、専門知識のない人でも容易にその作動状態が確認できるような融雪アンテナ装置を提供することである。
他の目的及び利点は図面及びそれに関連した以下の説明により容易に明らかになるであろう。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願発明における融氷雪装置付パラボラアンテナ装置は、電波反射面に着氷した氷または積雪した雪を、融氷雪の為の電気の加熱手段により融解させる融氷雪装置付パラボラアンテナ装置において、上記加熱手段としては、上記パラボラアンテナの反射鏡における電波反射面の前面に対して、雪の滑落が容易となるよう前面が平坦になっているシート状の電熱ヒータを備えさせて構成し、 更に上記加熱手段への通電制御を行うようにした、温度感知素子を備える通電制御手段を備え、上記通電制御手段は、降雪可能温度を超える高い外気温度を上記温度感知素子が感知した状態では通電を停止して融雪の為の加熱をしないようにし、降雪可能温度以下で、湿雪が降る可能性のある最低の外気温の範囲内であることを上記温度感知素子が感知した状態では通電を行って融雪可能の状態にし、乾雪が降る条件下の低い温度を上記温度感知素子が感知した状態では通電を停止して融雪の為の加熱をしないようにしてあり、さらに常時、降雪可能温度による動作状態に設定してある疑似温度感知素子を備えさせて、上記温度感知素子と交換的利用を可能にしたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本願発明の実施の形態を示す図面について説明する。融氷雪装置付パラボラアンテナ装置の設置状態を示す図1および図2において、1は建物の一部、2はその側壁に取付けたマスト支持具、3はパラボラアンテナ装置支持用のマストを夫々示す。Aは上記マスト3に取付けた融氷雪装置付パラボラアンテナ装置を示す。4は該装置Aにおけるパラボラアンテナ本体で、パラボラ反射鏡を用いて受信を行う電波例えばSHF帯以上の周波数の電波の受信を行うパラボラアンテナであり、衛星放送の電波或いは通信衛星からの電波の受信を行うようにしたオフセットパラボラアンテナを例示する。該アンテナ本体4の構成は周知のオフセットパラボラアンテナにおいて知られた構成であり、5はマスト取付具、6は反射鏡、6aはその電波反射面、7は支持アーム、8はステー、9は一次放射器、10はコンバータを夫々示す。11は受信信号伝送用の給電線である。尚上記パラボラアンテナ本体4は地上の送信アンテナから送られてくる上記周波数の電波の受信を行うパラボラアンテナであっても良い。
【0009】
次に13は上記電波反射面6aにおいて氷或いは雪を加熱手段により融解させる融氷雪装置を示す。該装置13は、上記電波反射面6aの氷または雪を電気による加熱によって融解させる為の反射面の加熱手段14と、上記支持アーム7の上に降り掛かる雪を融解させる為の支持アーム用加熱手段16と、それらへの通電を制御する為の制御装置17と、上記各加熱手段14,16及び制御装置17に動作用の電力を供給する為の電源装置18とを含む。
【0010】
上記加熱手段14はその前面に沿っての雪の滑落が容易となるよう前面が平坦になっているシート状の電熱ヒータを例示し、反射面6aにおいて積雪の生じ易い下半部に例えば接着手段によって貼着している。該加熱手段14は、作動時における電力消費を出来るだけ少なくする為に、少なくとも湿雪が降る可能性のある最低の外気温(例えば−3℃まで)の温度範囲で融雪能力のあるものを用いる。本例では、上記制御装置17に予想される誤差(詳細は後述する)があっても上記温度範囲で融雪能力を持つように考慮して、例えば−10℃まで融雪能力のあるものを用いている。電力容量は例えばAC30V,145Wである。尚本件明細書中において上記「融雪能力のある」とは、加熱手段への通電状態においてその加熱手段が付された電波反射面の温度を、雪を水に変えることの出来る温度(例えば0℃)以上に保てる状態をいう。15は該加熱手段における通電用の端子を示す。上記加熱手段14は反射面6aの全面に備えても良い。
【0011】
次に制御装置17は上記加熱手段14,16への通電を制御する為のもので、図3に示す如き構成のものを例示する。詳細は後述する。上記電源装置18は制御装置17や加熱手段14,16に安全な電圧での電力供給を行うために設けたもので、例えば100Vの商用電力を受けそれを安全な低圧例えば30Vの電力に変換して供給するようにしている。尚19は商用電力を受ける為の電源コード、20は上記低圧の電力を上記制御装置17に送る為のコード、21,22は加熱手段14,16に夫々の作動用の電力を送る為のコードを示す。
【0012】
次に制御装置17のブロック回路構成を示す図3について説明する。25は制御装置17における種々の要素を覆い、雨風や埃、ごみからの保護のために収容するケースの存在を示す。26は電源回路で、電源装置18の側からの雷サージの侵入に対して以下に述べる回路を保護する為の雷サージ保護回路27と、判別回路作動用の直流を形成する為に上記低圧の交流を直流にする整流回路28と、及び判別回路の動作を安定化させる為にその直流を定電圧化する定電圧回路29を備える。
【0013】
次に30は上記加熱手段14,16への通電を制御する通電制御手段を示し、外気温が降雪可能温度(降水が雪である可能性のある8〜2℃)ではそれらへの通電を行い、外気温が低下して上記加熱手段14の融雪能力を越える低い外気温の状態では通電が停止している状態に制御する為のものである。そのような制御の為に、本例の通電制御手段30は、第1設定温度からそれよりも低い第2設定温度までの範囲では上記加熱手段14,16に通電を行い、それ以外の温度範囲では通電を断つようにしている。
【0014】
上記第1設定温度は、次のように設定している。先ず、外気温と降水との関係は次の通りである。経験則から、外気温が8℃以上では降水は雨であり、8〜2℃では雨である場合や雪である場合があり、2℃以下では雪である。従って、上記第1設定温度は、降雪の可能性のあるときには降ってきた雪を確実に融解させることが出来るようにする為に、上記降雪の可能性のある最高温度である8℃〜4℃に定めている。
尚本件明細書中においては、降水が雪である可能性のある上記8〜2℃を降雪可能温度又は降雪可能温度範囲と呼ぶ。
【0015】
上記第2設定温度は次のように定めている。前記加熱手段14の融雪能力を越える低い外気温のときに加熱手段14に通電すると、本来乾雪であって受信障害を生じない雪を中途半端に融解させて湿雪化させ、受信障害を生じさせてしまう。従ってそのようなことのないよう、加熱手段14の融雪能力のある温度に定める。ところで通電制御手段30における温度感知素子31や判別回路32には夫々誤差の存在が予想される。従ってそれらの誤差があっても、電波反射面6aが上記湿雪の降る可能性のある最低の温度(前記−3℃)以上のときに加熱手段14に対する通電を止めてしまうことのないよう、上記第2設定温度は、乾雪が降る条件下の低い温度(前記−3℃以下)であって、上記両者の誤差(例えば両者合わせて±7℃)を加味して例えば−10℃前後に設定している。この−10℃前後の温度は加熱手段14の融雪能力のある最低温度となっている。
【0016】
通電制御手段30は符号31〜35で示される要素から成るものを例示する。31は反射鏡6近くの外気温を感知する為の温度感知素子で、温度により数値が変化するものとしては、例えばサーミスタ(NTC、PTC或いはCTR等)であり(他にトランジスタ、IC、ダイオード、熱電対等でも良い)、外気温の感知の為にケース25の外に突出する状態に備えさせている。なお都合により、反射鏡6の近くにこの感知素子31が位置するように配置してもよい。32は判別回路で、温度感知素子31からの信号を基に外気温を判別して、外気温が上記第1設定温度と第2設定温度の間では次のスイッチング回路33を導通にし、それ以外の温度では遮断にするようにしたものであり、例えばコンパレータ回路を例示する。スイッチング回路33は、上記低圧の交流の開閉を行う為のスイッチ素子34(例えばリレー或いは交流の制御を行う半導体素子)と、上記判別回路32からの信号を受けてそのスイッチ素子34を駆動する為のドライブ回路35とから成るものを例示する。
【0017】
上記構成のパラボラアンテナ装置Aの動作を説明する。電波の受信は周知のパラボラアンテナの場合と同様である。即ち、送信設備例えば放送衛星から矢印36で示すように到来する電波は電波反射面6aで反射されて矢印37で示すように収束しながら一次放射器9に向かう。その電波は一次放射器9で受信され、受信された信号はコンバータ10で中間周波に周波数変換され、給電線11を経て例えば室内のテレビ受像機に伝えられる。
【0018】
上記パラボラアンテナ装置Aの使用状態においては温度感知素子31が外気温を常時(間欠的であっても良い)感知する。外気温が下降して第1設定温度以下となると、判別回路32からはスイッチング回路33を導通状態にする為の導通信号が出力される。するとドライブ回路35はスイッチ素子34を導通させる。その結果、加熱手段14に通電がなされてそれが発熱する。この状態において雪が降っても、その雪が加熱手段14の付設された電波反射面6aに降り懸かると、降り懸かった雪は速やかに融解され、水となって滴下してしまい、雪が電波反射面6aに積もることはない。このような雪の融解は、外気温が第1設定温度と第2設定温度の間にあるあいだ継続される。上記第1設定温度から第2設定温度までの範囲は、電波の受信に障害を与える湿潤な雪の降る可能性のある温度範囲を包含している。従って、そのような湿潤な雪が降ってもその雪が電波反射面6aに積もることはなく、上記電波の受信に対する障害の発生は無い。尚上記のように加熱手段14に通電がなされる場合、支持アーム用加熱手段16にも通電されそれが発熱する。従って、そこに降り懸かった雪は速やかに融解される。この為、支持アーム7の上に湿潤な雪が積もってそれが電波反射面6aと一次放射器9の電波受入口9aとの間を遮り、受信障害を発生させるようなことはない。
【0019】
外気温が上記第2設定温度を下回ると、判別回路32からはスイッチング回路33を遮断状態にする為の遮断信号が出力される。するとドライブ回路35はスイッチ素子34を遮断にする。その結果、加熱手段14への通電が停止される。第2設定温度以下の外気温のときに降る雪は含水率の極めて低い乾雪であるので、電波反射面6aに降り懸かった雪はその面6aに沿って下方に落ちてしまい、電波反射面6aに付着することは少ない。又仮に付着しても含水率が極めて低いので前述の如き位相の遅れによる受信障害を発生させることはない。上記の場合、加熱手段16への通電も停止される。しかしこのときに降る雪は上記のように乾雪であるので、加熱手段16の上に積もっても、僅かな振動ですぐに崩れ落ちたり僅かな風で吹き飛ばされてしまって多量に積もることがない。仮に多量に積もっても含水率が極めて低いので電波反射面6aから受入口9aに至る電波に与える影響は僅少である。従って受信障害を起こすようなことはない。
【0020】
外気温が第2設定温度以下のときの降雪により電波反射面6aに雪が付着し、その後外気温が第2設定温度以上になった場合には以下の通りである。外気温が第2設定温度以上になると、判別回路32からの導通信号によりスイッチング回路33が導通し、加熱手段14へ通電される。この場合、外気温は加熱手段14の融雪能力の範囲内であるので、電波反射面6aに付着していた雪や速やかに融解される。該融解は付着している雪の量が少ない場合はその全量が速やかに融解され水となって滴下する。多い場合は次の通り。電波反射面6aに接する部分で雪の融解が行われてそれが水となり電波反射面6aとの間の摩擦が僅少となる。この為、その他の部分が未だ雪の状態であっても、電波反射面6aから滑り落ちてしまって速やかに除去される。従って受信障害を生ずる機会は殆ど無い。加熱手段16の上に積もった雪も同様に、加熱手段16からの熱により融解したり、部分的な融解に伴い加熱手段16の上から滑り落ちたりして除去される。
【0021】
外気温が第1設定温度以上となると、判別回路32からの遮断信号によりスイッチング回路33が遮断し、各加熱手段14,16への通電が停止する。その結果、無駄な電力消費が防止される。
【0022】
次に41は疑似温度感知素子を示し、外気温が常時降雪可能温度の範囲内になった状態を作りだす為のものである。例えば外気温が0℃になった状態にする為、図4に示す如く、15KΩの抵抗42を判別回路32の温度感知素子用接続線43に切換(交換的)接続(利用)可能に、交換スイッチ素子44を介して接続してある。交換スイッチ素子44は、温度感知素子31と疑似温度感知素子41とを切換利用する為のもので、切換手段45としては、長時間の切換状態が維持できるトグルスイッチ、短時間のON状態ができ、自動復元して入れ忘れ防止に便利なプッシュスイッチ、その他、スライド、ロータリ、プル等の各種操作手段付のスイッチを用いるとよい。また図5に示すように、温度感知素子31に連なる端子31a、31bを抜き差し自在とし、必要に応じて疑似温度感知素子41の端子41a、41bを温度感知素子31のものと交換的にスイッチ素子44aの上記端子に抜き差し自在に接続してもよい。
【0023】
次に竣工引渡時に、外気温度が降雪可能温度外、例えば外気温が15℃において、施主からデモンストレーションの要求があった場合は、上記図4、5に示される交換スイッチ素子44、44aを切換操作して、あたかも温度感知素子31が降雪可能温度の範囲内で動作するかの如き状態を作る。この場合、ケース25の外から図示外の操作ボタン等の操作手段を利用し、又はケース25に付された開閉蓋をあけて、切換手段45を操作し、判別回路32の線43に疑似温度感知素子41を交換的に接続する。そうすると、制御装置17は、0℃、即ち、外気が降雪可能温度となった状態で動作し、デモンストレーションを無事果して引渡しに貢献できる。
【0024】
【発明の効果】
以上のように本願発明にあっては、外気温が雪が降りそうな気温となると加熱手段14に通電するので、雪が電波反射面6aに降り懸かってきてもそれを速やかに融解させて受信障害の発生を防止し、良好な受信を可能に出来る効果がある。しかもそのように雪の溶解を行うようにしたものであっても、外気温が上記加熱手段14のの融雪能力を越えるほどに低いときには通電を止めて雪の融解を行わぬようにしている特長がある。このことは加熱手段14は外気温がさほど低くないときに雪の融解を行えばよいので、融雪能力の小さいもので足り、従って作動時のエネルギー消費を少なく出来る効果がある。又、加熱手段14として融雪能力の小さいものを用いても、上記のように外気温が融雪能力を越えるほどに低いとき、即ち降る雪が電波的良質雪のときには雪の融解を行わぬので、電波的良質雪をそのままの状態に保つことが出来、不充分な加熱に伴う受信障害の発生を防止できる効果がある。しかもそのときは電力消費がないのでその分省エネルギーを図り得る効果がある。また夏等の外気温が高いときにアンテナの設置工事が終えた場合は、温度感知素子31に代えて疑似温度感知素子41を切換え利用すれば降雪可能温度でのデモンストレーションも可能になる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】融氷雪装置付パラボラアンテナ装置の設置状態を示す側面図。
【図2】同正面図。
【図3】融氷雪装置のブロック回路図。
【図4】疑似温度感知素子の接続状態を示す回路図。
【図5】疑似温度感知素子の異なる接続状態を示す回路図。
【符号の説明】
6a 電波反射面
14 加熱手段
17 制御装置
41 疑似温度感知素子
44 交換スイッチ素子

Claims (1)

  1. 電波反射面に着氷した氷または積雪した雪を、融氷雪の為の電気の加熱手段により融解させる融氷雪装置付パラボラアンテナ装置において、
    上記加熱手段としては、上記パラボラアンテナの反射鏡における電波反射面の前面に対して、雪の滑落が容易となるよう前面が平坦になっているシート状の電熱ヒータを備えさせて構成し、
    更に上記加熱手段への通電制御を行うようにした、温度感知素子を備える通電制御手段を備え、
    上記通電制御手段は
    降雪可能温度を超える高い外気温度を上記温度感知素子が感知した状態では通電を停止して融雪の為の加熱をしないようにし、
    降雪可能温度以下で、湿雪が降る可能性のある最低の外気温の範囲内であることを上記温度感知素子が感知した状態では通電を行って融雪可能の状態にし、
    乾雪が降る条件下の低い温度上記温度感知素子が感知した状態では通電を停止して融雪の為の加熱をしないようにしてあり、
    さらに常時、降雪可能温度による動作状態に設定してある疑似温度感知素子を備えさせて、上記温度感知素子と交換的利用を可能にしてあることを特徴とする融氷雪装置付パラボラアンテナ装置。
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