JP3722665B2 - Multi-structured water-decomposable wiping sheet - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、強度が高く且つ水流によって容易に分散する水解性拭き取りシートに関する。更に詳しくはゴミの捕集能力に優れた多重構造の水解性拭き取りシートに関する。
【0002】
【従来の技術及び解決しようとする課題】
清掃の為や肌を払拭する為に、紙や不織布で構成された使い捨ての拭き取りシートが用いられている。このような拭き取りシートにおいては、使用後にトイレにそのまま流し捨てることができると便利なので、水解性を持つものが開発されている。しかし、拭き取り作業に耐え得るだけの強度を持たせようとすると、水解性が低下し、トイレに流し捨てたときに浄化槽で分散されるのに時間がかかってしまったり、トイレ等の排水溝を詰まらせてしまう。
【0003】
また、トイレ周りの清掃においては水分を含む汚れを拭き取ることが多い。よってシートは、少量の水分を含んだ状態においても破けない強度が必要である。さらに拭き取りシートは、簡便さや作業効果の点から清浄薬液等で予め湿らせた状態で包装されて販売されることもある。よって、水解性の拭き取りシートは、拭き取り作業に耐えうるだけの十分な乾燥強度と、好ましくは水分を含浸させた状態で拭き取り作業に耐えうるだけの十分な湿潤強度を持ち、且つトイレに流し捨てたときは容易に水解しなければならない。
【0004】
水解性の拭き取りシートとして、特開平3−113098号公報には水解性清掃用物品が開示されている。この清掃用物品は、バインダー未使用の水解性繊維シートの両面に、水溶性バインダーで接着された水解性繊維シートを積層し、エンボス処理が施されたものである。しかしこの清掃用物品では、比較的大きなゴミや埃を捕集することが難しく、また表面が滑りやすく使用しづらい。
【0005】
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、水解性と強度に優れ、且つゴミの捕集能力に優れた水解性拭き取りシートを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、水分散性繊維で形成された水解性の表面シートと、前記表面シートと重ねられた水解性の裏面シートとを有する多重構造のシートであって、前記表面シートには層を貫通する多数の開孔部が設けられ、前記開孔部は表面シートと裏面シートとの境界部で裏面シートにより塞がれていることを特徴とする水解性拭き取りシートである。
【0007】
このとき、前記裏面シートは水分散性繊維で形成され、且つ層を貫通する多数の開孔部が設けられており、前記境界部において表面シートの開孔部は裏面シートによって塞がれ、裏面シートの開孔部は表面シートによって塞がれて、多重シートの両面が拭き取り面とされていることが好ましい。
【0008】
または、本発明は水分散性繊維で形成された水解性の表面シート及び裏面シートと、前記表面シートと裏面シートとの間でこれらのシートと重ねられた水解性の中間シートとを有する多重構造のシートであって、前記表面シート及び前記裏面シートには層を貫通する多数の開孔部が設けられ、前記表面シートと裏面シートの開孔部は前記中間シートとの境界部で前記中間シートにより塞がれており、多重シートの両面が拭き取り面とされていることを特徴とする水解性拭き取りシートである。
【0009】
本発明の水解性拭き取りシートは、多重構造をもつため比較的高い強度を保つことができ、使用後にトイレなどに流し捨てられて多量の水に浸されるとシート形状が分解される。さらに、拭き取り面であるシート表面には開孔部が設けられているため、比較的大きなゴミや埃を捕集しシートの開孔部内に保持しやすい。またこの開孔部はシートの裏面まで貫通していないので、捕集したゴミがシートの裏側まで抜けてしまい、シートを保持する手やホルダーを汚すことがない。
【0010】
前記開孔部の周縁の繊維がシートの外側に向かって毛羽立っていることが好ましい。
【0011】
開孔部が設けられた前記シートは、所定の繊維長の本体部分とこの本体部分から延びるマイクロファイバーとから成る叩解度が700cc以下のフィブリル化レーヨンを含んでいることが好ましい。また、前記フィブリル化レーヨンは、本体部分の質量分布のピークにおける前記繊維長が1.8mm以上10mm以下の範囲内で且つ長さ1mm以下の前記マイクロファイバーが自重の0.1〜65質量%を占めることが好ましい。
【0012】
開孔部が設けられた前記シートは、ウォータージェット処理が施された不織布であってもよい。
【0013】
多重シート全体の繊維の目付けが15〜150g/m2であることが好ましい。
【0014】
解性が200秒以下であることが好ましい。
【0015】
湿潤強度が1.1N/25mm以上であることが好ましい。
乾燥強度が3.4N/25mm以上であることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について図面を参照して説明する。図1(A)は本発明の拭き取りシートの斜視図、図1(B)は拭き取りシートの構造を更に詳しく説明する拡大説明図、図2は図1に示した本発明の拭き取りシートの部分拡大断面図である。
【0017】
図1(A)の拭き取りシート10は、開孔部3を持つ表面シート1と開孔部を持たない裏面シート2とがそれぞれ独立したシートとして製造された後に重ねられて形成されている。表面シート1には、表面シート1を貫通する複数の開孔部3が全面にわたって設けられている。開孔部3をもつ表面シート1側の表面1sが清掃時において拭き取り面となる。拭き取りシート10の構造を分解して拡大すると図1(B)に示すようになる。すなわち、図2に示すように開孔部3を持つ表面シート1と開孔部を持たない裏面シート2とが重ねられており、開孔部を持たない裏面シート2によって、表面シート1の前記開孔部が塞がれており、拭き取りシート10では厚み方向に開孔部3が貫通していない。
【0018】
このような多重構造の拭き取りシート10は、拭き取り面である表面1sに現れている開孔部3によって比較的大きなゴミを掻き取ることができる。さらに掻き取られたゴミは開孔部3内で保持され、裏面シート2の裏面まで抜け出ることはない。従って、清掃時において裏面シート2の裏面を手又はモップ等で保持していても、手又はモップ等が汚れることがなく快適に使用できる。さらに拭き取りシート10は水解性を持つ。したがって、拭き取り作業に用いられた後、トイレに流し捨てると各層が分離し、シート形状が容易に分解されて水解する。
【0019】
表面シート1は、水に対する分散性の良い繊維、すなわち水分散性の繊維から形成されることが好ましい。ここでいう水に対する分散性とは、水解性と同じ意味であって、多量の水に接触することにより繊維どうしがバラバラになりシート形状が崩壊される性質のことである。これらの繊維はさらに生分解性繊維であることが好ましい。生分解性繊維であれば、自然界に廃棄されたとしても分解される。繊維の繊維長は、水解性及び強度のバランスの点から繊維長1mm以上10mm以下であることが好ましい。本発明でいう繊維の繊維長とは平均繊維長を意味する。
【0020】
繊維としては、天然繊維及び化学繊維からなる群より選ばれる少なくとも一種の繊維を使用することができる。天然繊維としては針葉樹パルプや広葉樹パルプ等の木材パルプ、マニラ麻、リンターパルプなどが挙げられる。これらの天然繊維は生分解性である。これらの中でも、針葉樹晒クラフトパルプや広葉樹晒クラフトパルプは特に水分散性が良いので好ましい。また、再生繊維であるレーヨンやフィブリル化レーヨンなどの化学繊維や、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリアクリルニトリルなどの合成繊維や、生分解性合成繊維や、ポリエチレン等からなる合成パルプ等があげられる。これらの中でも、レーヨンは生分解性であるので好ましい。さらに、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネートなどの脂肪族ポリエステル、ポリビニルアルコール及びコラーゲンなどの生分解性繊維も使用できる。なお、以上述べた繊維以外の繊維であっても、水分散性を持つものであれば使用できることはいうまでもない。
【0021】
上記繊維の中でもフィブリル化レーヨンが用いられることが好ましい。フィブリル化レーヨンを表面シート1に含有させると、フィブリル化レーヨンから延びるマイクロファイバーが細かい塵や埃を捕集、保持するためシートの拭き取り効果が高くなる。また比較的大きなゴミを開孔部3に捕集したとき、マイクロファイバーによってその大きなゴミが拭き取りシート10から脱落することが防止される。したがって、拭き取りシート10のゴミの捕集能力が大幅に上昇する。またフィブリル化レーヨンから延びるマイクロファイバーが主として他の面と接触するため、拭き取りシート全体としては直接受ける摩擦の力が小さくなる。よって、本発明の水解性拭き取りシートの表面は摩擦に対する強度が高い。さらに、フィブリル化レーヨンのマイクロファイバーは他の繊維や他の繊維のマイクロファイバーと交絡し、さらには水素結合することで高い強度を得ることができる。また多量の水が与えられると前記マイクロファイバーの交絡がほどけ、または水素結合が切断されて容易に水解されるものとなる。
【0022】
フィブリル化レーヨンとは、再生セルロースであるレーヨンの表面が細かくフィブリル化しているもの、すなわち太さサブミクロンのマイクロファイバーが繊維(フィブリル化レーヨン)の本体部分の表面から剥離し、繊維の本体部分の表面からマイクロファイバーが延びているものである。通常の再生セルロースの表面は平滑であるのに対して、フィブリル化レーヨンは表面がフィブリル化しており、異なる構造をもつ。
【0023】
フィブリル化レーヨンは例えばレーヨンの吸水湿潤時に機械的な力を与えることにより得ることができ、レーヨンをミキサーにかけて水中で強く攪拌する方法、パルパーやリファイナーやビーター等を用いて叩解(粘状叩解)させる方法がある。フィブリル化レーヨンは、湿式紡糸されたポリノジックなどのレーヨンに酸処理を施し、その後、機械的な力を与えてフィブリル化させたものや、溶剤紡糸されたレーヨンに機械的な力を与えてフィブリル化させたものなどである。ただし、湿式紡糸された通常の再生セルロースからフィブリル化レーヨンを形成しても良い。
【0024】
フィブリル化レーヨンの繊維長による重さ加重平均繊維長分布(質量分布)を測定すると、分布に大きく分けて二つのピークが生じる。繊維長が短い方のピーク、すなわち繊維長1mm以下の占める割合以外の内訳は、主にフィブリル化レーヨンの本体部分であり、前記残りの内訳にはフィブリル化が進んで長く延びたマイクロファイバーや、分断されてしまったレーヨンも含まれる。一方、本体部分の繊維長自身は叩解によって叩解前の繊維長より少々短くなったり、本体部分の端部より延びるマイクロファイバーの存在によって見かけ上少々長くなったりすることがある。よって、叩解後のフィブリル化レーヨンでは、本体部分の質量分のピークにおける前記本体部分の繊維長が、叩解前のレーヨンの呼び繊維長の±0.5mmの範囲、詳細に述べると、−0.3mm〜+0.1mm程度の範囲に位置している。
【0025】
本発明のフィブリル化レーヨンとは、このように主にフィブリル化レーヨンの本体部分の繊維長のピークと、フィブリル化された部分であるマイクロファイバーの繊維長のピークとを持つものとして特定できる。なお、叩解を進めるために通常用いられている遊離状叩解をレーヨンに施したものでは、全てが細かく粉砕されて元の繊維長を持つものがほぼ存在しない状態となり、本発明でいうフィブリル化レーヨンとは異なる。
【0026】
本発明では、フィブリル化レーヨンとして好適なものは、叩解前のレーヨンの繊維長が3mm以上5mm未満である場合(叩解後の前記本体部分の質量分布のピークにおける前記繊維長が2.5mm以上4.5mm未満)、叩解度が400cc未満であると、長さ1mm以下のマイクロファイバーが自重(フィブリル化レーヨン全体の質量)の0.5〜15質量%を占める。ただしパルパーやリファイナーで叩解した場合の上限は8質量%程度である。また、叩解度が400cc以上700cc以下である場合、長さ1mm以下のマイクロファイバーが自重の0.1〜5質量%を占める。ただしパルパーやリファイナーで叩解した場合の上限は3質量%程度である。またパルパーやリファイナーで叩解し、叩解度が400cc以上600cc以下の場合、下限は0.2質量%である。
【0027】
また叩解前のレーヨンの繊維長が5mm以上7mm以下の場合(叩解後の前記本体部分の質量分布のピークにおける前記繊維長が4.5mm以上7.5mm以下)、叩解度が400cc未満であると、長さ1mm以下のマイクロファイバーが自重の8〜65質量%を占める。ただしパルパーやリファイナーで叩解した場合の上限は30質量%程度であり、下限は5質量%の場合もある。また、叩解度が400cc以上700cc以下であると、長さ1mm以下のマイクロファイバーが自重の0.3〜50質量%を占める。ただしパルパーやリファイナーで叩解した場合の上限は20質量%程度である。またパルパーやリファイナーで叩解し、叩解度が400cc以上で600cc以下の場合、下限は2質量%である。
【0028】
また本発明に好適に用いられるフィブリル化レーヨンの叩解度は700cc以下である。叩解度は、叩解手段や叩解処理の時間によって調整でき、叩解を進めるにしたがって(叩解度の数値が小さくなる)、短い繊維(マイクロファイバーを含む)の質量分布の割合が高くなる。叩解度が700ccより大きいと、マイクロファイバーの形成量が少なく、強度を高める効果をさほど期待できない。マイクロファイバーを適度な量形成させるためには、叩解度は600cc以下であることが更に好ましい。この場合、マイクロファイバーによる拭き取りシートの強度の上昇がさらに顕著になる。更に好ましくは400cc以下である。なお叩解度が200cc以下さらには100cc以下(例えば50ccや0cc)のフィブリル化レーヨンを用いてもよい。
【0029】
またフィブリル化レーヨンのデニール(繊度)は1.1〜7.7dtex程度であることが好ましい。デニールが前記下限より小さいとフィブリル化レーヨンの本体部分が交絡しすぎてしまい、水解性が低下する。また、前記上限より大きいと、地合いが低下し、また生産性も低下する。さらに好ましくは、1.2〜1.9dtexである。
【0030】
なお、フィブリル化レーヨンのみで表面シート1を形成しても良いが、フィブリル化レーヨンは比較的高価なため他の水分散性繊維とともに使用されることが好ましい。
【0031】
また、表面シート1は水分散性が高い針葉樹パルプを含むことが好ましい。針葉樹パルプのみ表面シート1を形成すると強度が低下してしまうので、フィブリル化レーヨン及び/またはレーヨン等のその他の水分散性の繊維と共に用いられることが好ましく、表面シート1を形成する繊維中に針葉樹パルプが70質量%以下程度であることが好ましい。なお、針葉樹パルプの叩解度は500〜750cc程度であることが好ましい。叩解度が前記下限より小さいと、表面シート1がペーパーライクになり、風合が低下する。叩解度が前記上限より大きいと、シートの強度を保ちにくい。
【0032】
以上述べた繊維を用いて表面シート1を形成する。表面シート1の繊維の目付は、8〜70g/m2程度であることが好ましい。表面シート1は、抄紙された繊維シートや、抄紙した繊維ウェッブにウォータージェット処理を施した不織布である。このような繊維シートや不織布に開孔処理が施されることにより、表面シート1が形成される。
【0033】
開孔部3を形成する方法はどのようなものであってもよい。例えば、ウォータージェット処理を施す方法、ニードルパンチを用いる方法、カッター等を用いて円形形状等に型抜きする方法があげられる。この中でも、ウォータージェット処理やニードルパンチを用いることが好ましい。この場合、表面シート1の一方の面から他方の面に繊維を押出すようにして開孔部3を形成すると、図1(B)及び図2に示すように、ウォータージェットまたはニードルパンチが与えられる面に対して逆側となる面側において、開孔部3の周辺に繊維が突出した毛羽立ち部4が形成される。この毛羽立ち部4を外側に向けて、表面シート1を裏面シート2に重ねると埃、髪の毛などを取り去る効果を高くすることができる。但し、この毛羽立ち部4を内側に向けて重ねてもよい。その場合、毛羽立ちによって開孔部3が塞がれることがないので、この開孔部3を用いたこびりつき汚れなどを掻き取る効果が高い拭き取りシートとなる。
【0034】
なお、開孔部3の直径(開孔幅)は1〜5mm程度であることが好ましい。開孔部3がウォータージェットによって形成されると、開孔部は繊維ウェッブが流れる方向に長径が向いた楕円形状または長円形状となる。この場合、短径は0.2〜3mm程度、長径は1〜5mm程度であることが好ましい。また開口面積は拭き取り領域の面積に対して1%以上40%以上であることが好ましく、更に好ましくは5%以上20%以下である。また、開孔部3が設けられる密度は10〜100個/cm2程度であることが好ましい。以上の状態において清掃時における拭き取り作業で、高いゴミの捕集効果を得ることができる。
【0035】
裏面シート2は、表面シート1と同じく、水分散性の繊維で構成される目付が8〜70g/m2程度の水解性の繊維ウェッブや水解性の不織布である。ただし、裏面シート2には表面シート1のような開孔部は設けられていない。
【0036】
ただし裏面シート2は水溶性樹脂シートで形成されていてもよい。水溶性樹脂シートは例えば水溶性のポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール誘導体、ポリビニルピロリドン、メチルセルロースやデンプンなどの多糖誘導体、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸とその誘導体、ポリエチレングリコールなどのポリエーテル系化合物から形成できる。樹脂シートで裏面シート2を形成する場合5g/m2以上15g/m2以下であることが好ましい。また、厚みは5μm以上で20μm以下程度であることが好ましい。
【0037】
上記のようにして得られる表面シート1と裏面シート2とが積層された状態で接合され、水解性拭き取りシート10が形成される。この接合は、裏面シート2が繊維を含有する場合、表面シート1と裏面シート2との境界において水分を少量含有させ、加熱下で加圧することにより繊維どうしを水素結合させて接合する。または、表面シート1と裏面シート2との境界に水溶性または水膨潤性の接着剤を塗付して各層を接合させても良い。水溶性または水膨潤性の接着剤としては、例えばメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリビニルアルコール、アルギン酸ソーダ、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸エーテル、ポリビニルピロリドン、イソブチレンと無水マレイン酸との共重合体のような水溶性高分子、デンプン、デキストリンをあげることができる。
【0038】
また水解性拭き取りシート10は、繊維ウェッブの秤量(目付)は、10〜100g/m2であることが好ましい。秤量が前記下限より小さいと必要な湿潤強度が得られない。秤量が前記上限より大きいと柔軟性に欠ける。特に、人の肌などを拭き取るために用いられる場合、湿潤強度やソフト感の点で、更に好ましい繊維の秤量は30〜70g/m2である。
【0039】
本発明の水解性拭き取りシートは、乾燥時の破断強度がシートの縦方向(MD:Machine Direction)及び横方向(CD:Cross Direction)の積の根による平均が3.4N/25mm以上であることが好ましい。破断強度(湿潤強度という)は、幅25mm長さ150mmに裁断した拭き取りシートを用いて、テンシロン試験機でチャック間隔100mm、引張速度100mm/minで測定したときの破断時の引張力(N)である。ただし、これはあくまでもこの測定方法による目安であって、この強度と実質的に同じ強度をもつものであればよい。
【0040】
さらに本発明の水解性拭き取りシートを湿潤した状態で使用することを考慮する場合は、水を含有させた状態での湿潤時の破断強度がシートの縦方向(MD:Machine Direction)及び横方向(CD:Cross Direction)の積の根による平均が1.1N/25mm以上であることが好ましい。湿潤時の破断強度(湿潤強度という)は、幅25mm長さ150mmに裁断した拭き取りシートに、その質量の2.5倍の水分を含浸させて測定したものである。ただし、これはあくまでもこの測定方法による目安であって、この湿潤強度と実質的に同じ強度を持つものであればよい。なお更に好ましくは1.3N/25mm以上である。
【0041】
また、本発明の水解性拭き取りシートは水解性が300秒以下となることが好ましい。更に好ましくは200秒以下、また更に好ましくは120秒以下である。このときの水解性とは、JIS P4501のトイレットペーパーほぐれやすさ試験に準じて測定する水解性である。ほぐれやすさ試験の概要を述べると、水解性拭き取りシートを縦10cm横10cmに切断したものを、イオン交換水300mlが入った容量300mlのビーカーに投入して、回転子を用いて撹拌を行う。回転速度は600rpmである。この時の水解性拭き取りシートの分散状態を経時的に目視にて観察し、水解性拭き取りシートが細かく分散されるまでの時間を測定した。ただし、これはあくまでもこの測定方法による目安であって、この水解性と実質的に同じ水解性をもつものであればよい。
【0042】
なお、拭き取りシートの強度を高めるため、拭き取りシートにはバインダーを含有させることができる。バインダーは表面シート1のみ、または裏面シート2のみ、または表面シート1及び裏面シート2に含ませることができる。バインダーは層またはシートの表面に塗付または塗工してもよく、バインダーが水膨潤性の場合には繊維と共に混抄されてもよい。バインダーは、例えばカルボキシメチルセルロースや、メチルセルロース、エチルセルロース、ベンジルセルロース等のアルキルセルロースや、ポリビニルアルコールや、スルホン酸基又はカルボキシル基を所定量含有する変性ポリビニルアルコールなどをあげることができる。拭き取りシートを湿潤させた状態で使用し且つ前記バインダーを用いる場合、硫酸ナトリウムなどの無機塩や、酒石酸ナトリウムなどの有機塩を含有させることが好ましい。その他、(メタ)アクリル酸マレイン酸系樹脂等の重合性を持つ酸無水物と、その他の化合物との共重合体やトリメチルグリシン等のアミノ酸誘導体を含有させてもよい。
【0043】
図3は、本発明の第2の実施の形態の拭き取りシートの構造を説明する拡大説明図である。図3に示す拭き取りシート10Aは、開孔部3が設けられた表面シート5と、開孔部3が設けられた裏面シート6と、表面シート5と裏面シート6との間に挟まれる中間シート7が積層されて形成されている。
【0044】
表面シート5及び裏面シート6は互いに同等の構造を持ち、前記図1(A)(B)に示す表面シート1と同じものである。表面シート5に形成された開孔部3と裏面シート6に形成された開孔部3は、表面シート5と裏面シート6との境界部に中間シート7が設けられることによってシート厚み方向中央において塞がれている。よって、開孔部3は拭き取りシート10Aの表面から裏面まで貫通すること無く、表面シート5側の表面と、裏面シート6側の表面との両面を拭き取り面として使用できる。
【0045】
中間シート7は、前記図1(A)(B)に示す裏面シート2と同等の繊維ウェッブや不織布で形成できる。ただし、中間シート7を前記裏面シート6に用いることができる水溶性樹脂シートで形成してもよい。
【0046】
なお、図3における水解性拭き取りシート10Aにおいて中間シート7が設けられなくてもよい。ただしこの場合、表面シート5と裏面シート6との境界部において、表面シート5の開孔部3が裏面シート6によって、裏面シート6の開孔部3が表面シート5によって塞がれ、各開孔部3がシート10A表面から裏面まで貫通しないようにする。
【0047】
図4及び図5は、それぞれ本発明の水解性拭き取りシートのその他の実施の形態を示す平面図である。図1及び図3に示した水解性拭き取りシート10、10Aでは、開孔部3がシート表面の全面に設けられているが、開孔部は部分的に設けられるものであってもよい。例えば、図4に示すように開孔部が設けられた領域20がシートの拭き取り面にストライブ形状に設けられていてもよい。また、図5に示すように開孔部が設けられた四角形の領域21が互いに間隔をあけて設けられていてもよい。
【0048】
本発明の水解性拭き取りシートには、本発明の効果を妨げない範囲で上記述べた化合物以外のその他の物質を含有させることができる。例えば、埃等を吸着しやすくするための油剤や、界面活性剤、殺菌剤、保存剤、消臭剤、保湿剤、エタノールなどのアルコール、グリセリンなどの多価アルコール等を含有させることができる。なお、前記油剤は、パラフィン等の鉱物油、ポリオレフィン等の合成油、シリコーン油などである。
【0049】
また湿潤した状態で使用する拭き取りシートの場合、水分、界面活性剤、アルコール、グリセリンなどの清浄液等であらかじめ湿らせた製品として包装する場合、拭き取りシートが乾燥しないように密封包装されて販売される。あるいは、本発明の水解性拭き取りシートは乾燥した状態で販売され、製品の購買者が、使用時に水解性拭き取りシートを水や薬液を含浸させて使用するものであっても良い。
【0050】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0051】
次に示す実施例及び比較例の拭き取りシートを作成し、それぞれのシートについて次に述べる拭き取り試験、水解性及び湿潤強度について測定を行なった。
【0052】
実施例1:表面シート1としてニードルにより開孔処理を施した水解性不織布(目付30g/m2)と、開孔部を設けない裏面シート2として水解紙(目付20g/m2)を積層し、図1(A)(B)に示すような拭き取りシートを作成した。
【0053】
実施例2:表面シート5及び裏面シート6としてニードルにより開孔処理を施した水解性不織布(それぞれの目付20g/m2)で、開孔部を設けない中間シート7として水解紙(目付10g/m2)を挟んで積層し、図3に示すような拭き取りシートを作成した。
【0054】
実施例3:実施例2と同様にして水解性不織布(目付25g/m2)を積層して拭き取りシートを作成した。ただし中間シート7は設けられておらず、表面シート5及び裏面シート6を0.5mmづつずらして開孔部が拭き取りシート表面から裏面まで貫通しないようにして積層した。
【0055】
実施例4:実施例3と同様にして拭き取りシートを作成した。ただし、表面シート1に形成された毛羽立ち部4が裏面シート2と対面するようにして表面シート1及び裏面シート2とを積層して形成した。
【0056】
なお、以上の実施例1〜4にの開孔部が設けられる表面シート(裏面シート)は、NBKP(叩解度600cc)とフィブリル化レーヨン(叩解度200cc、1.7dtex、叩解前の繊維長5mm)をそれぞれ質量割合で70%:30%となるように配合して形成した。また水解紙はNBKP(叩解度600cc)のみで形成した。
【0057】
比較例1:パルプのみからなる繊維層として表面シート25g/m2+中間シート40g/m2+裏面シート25g/m2が積層された拭き取りシート(0.9mmスチールマッチエンボス品)。各層には開孔部は設けられていない。表面シートには3質量%のカルボキシメチルセルロースを塗付し、さらに塩化カルシウムの含有量がシート全体に対して2質量%ととなるように塩化カルシウム溶液をシートに塗付し、乾燥させて形成した。
【0058】
比較例2:パルプのみからなる繊維層として表面シート15g/m2+中間シート15g/m2+裏面シート15g/m2が積層された拭き取りシート。表面シート及び裏面シートはクレープ率50%でクレープ処理されている。
【0059】
(拭き取り試験の方法)
試験用ダストとして、土埃とパルプを混合したものを110mgを50cm×50cmの領域に均一に散布する。この領域上を拭き取りシートを用いて縦横3回ずつ拭き取る。シートに付着した土埃またはパルプを、付着した量に基づいて5段階で評価した(数字が大きいほどよく拭き取れている)。このとき、土埃とパルプそれぞれについて付着量を評価し、総合結果のためにそれぞれの評価点に3.5を掛けた。また、拭き取りシートの拭き取り面の汚れ具合を汚れた面積に応じて5段階で評価した(数字が大きいほど広い面積を利用して拭き取れている)。このとき、総合結果のためにそれぞれの評価点に3を掛けた。得られた総合結果を表1に示す。(最高点50点、最低点10点)
【0060】
(水解性)
水解性の試験はJIS P4501のトイレットペーパーほぐれやすさ試験に基づいて行った。詳細を述べると、水解性繊維シートを縦10cm横10cmに切断したものを、イオン交換水300mlが入った容量300mlのビーカーに投入して、回転子を用いて撹拌を行った。回転数は600rpmである。この時の繊維シートの分散状態を経時的に観察し、分散されるまでの時間を測定した(表以下、単位は秒)。
【0061】
(湿潤強度)
湿潤強度は、前記方法によって得られた水解性繊維シートを幅25mm長さ150mmに裁断したものを試料として用い、JIS P8135に規定されているように、テンシロン試験機により、チャック間隔を100mm、引張速度を100mm/minとして測定した。測定はシートの縦方向(MD:MachineDirection)及び横方向(CD:Cross Direction)に対してそれぞれ行った。
【0062】
【表1】

Figure 0003722665
【0063】
以上の結果より、開孔部を設けた本発明の拭き取りシートは従来の拭き取りシートに比べて拭き取り効果が高いことがわかる。
【0064】
【発明の効果】
本発明の水解性拭き取りシートは、多重構造をもつため比較的高い強度を保つことができ、使用後にトイレなどに流し捨てられて多量の水に浸されるとシート形状が分解される。さらに、拭き取り面であるシート表面には開孔部が設けられているため、比較的大きなゴミや埃を捕集しシートの開孔部内に保持しやすい。またこの開孔部はシートの裏面まで貫通していないので、捕集したゴミがシートの裏側まで抜けてしまい、シートを保持する手やホルダーを汚すことがない。
【0065】
この拭き取りシートは、乾燥強度や湿潤強度に優れながらも、使用後にトイレに流し捨てられると各層が分離してシート形状が容易に分解する。
【0066】
また、本発明の拭き取りシートは人体にとって悪影響が無いもので構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の拭き取りシートの第1の実施の形態の斜視図、(B)は拭き取りシートの構造を示す拡大説明図
【図2】図1に示す拭き取りシートの部分拡大断面図
【図3】本発明の拭き取りシートの第2の実施の形態の構造を示す説明図
【図4】本発明の拭き取りシートの他の一例を示す平面図
【図5】本発明の拭き取りシートの他の一例を示す平面図
【符号の説明】
1 表面シート
2 裏面シート
3 開孔部
4 毛羽立ち部
5 表面シート
6 裏面シート
7 中間シート
10、10A 拭き取りシート[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a water-decomposable wiping sheet that has high strength and is easily dispersed by a water flow. More specifically, the present invention relates to a multi-structured water-decomposable wiping sheet having excellent dust collection ability.
[0002]
[Prior art and problems to be solved]
A disposable wiping sheet made of paper or non-woven fabric is used for cleaning or wiping the skin. As such a wiping sheet, it is convenient if it can be washed away as it is after use, and a sheet having water decomposability has been developed. However, if you try to have enough strength to withstand the wiping work, water disintegration will decrease, and it will take time to disperse in the septic tank when thrown into the toilet, It will clog.
[0003]
Further, in cleaning around the toilet, dirt including moisture is often wiped off. Therefore, the sheet needs to have a strength that does not break even when it contains a small amount of moisture. Further, the wiping sheet may be packaged and sold in a state pre-moistened with a cleaning chemical solution or the like from the viewpoint of simplicity and work effect. Therefore, the water-decomposable wiping sheet has sufficient dry strength to withstand the wiping operation, and preferably has sufficient wet strength to withstand the wiping operation in a state of being impregnated with water, and is poured into the toilet. It must be easily disintegrated.
[0004]
As a water-decomposable wiping sheet, JP-A-3-11298 discloses a water-decomposable cleaning article. This cleaning article is obtained by laminating a water-decomposable fiber sheet bonded with a water-soluble binder on both sides of a binder-free water-decomposable fiber sheet and embossing it. However, with this cleaning article, it is difficult to collect relatively large dust and dirt, and the surface is slippery and difficult to use.
[0005]
This invention solves the said conventional subject, and is providing the water-decomposable wiping sheet which was excellent in water decomposability and intensity | strength, and excellent in the collection capability of refuse.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is a multi-structure sheet having a water-decomposable surface sheet formed of water-dispersible fibers and a water-decomposable back sheet overlapped with the surface sheet, and the surface sheet penetrates a layer. The water-decomposable wiping sheet is characterized in that a large number of opening portions are provided, and the opening portions are blocked by a back surface sheet at a boundary portion between the top surface sheet and the back surface sheet.
[0007]
At this time, the back sheet is formed of water-dispersible fibers and provided with a large number of apertures penetrating the layers, and the apertures of the top sheet are closed by the back sheet at the boundary, It is preferable that the opening portion of the sheet is closed by the surface sheet, and that both surfaces of the multiple sheet are wiped surfaces.
[0008]
Alternatively, the present invention is a multiple structure comprising a water-decomposable surface sheet and a back sheet formed of water-dispersible fibers, and a water-decomposable intermediate sheet that is overlapped with these sheets between the surface sheet and the back sheet. The top sheet and the back sheet are provided with a large number of apertures penetrating the layers, and the apertures of the top sheet and the back sheet are at the boundary between the intermediate sheet and the intermediate sheet. The water-decomposable wiping sheet is characterized in that both surfaces of the multiple sheet are wiped surfaces.
[0009]
Since the water-decomposable wiping sheet of the present invention has a multiple structure, it can maintain a relatively high strength, and when it is thrown away into a toilet after use and immersed in a large amount of water, the sheet shape is decomposed. Further, since the opening portion is provided on the sheet surface which is the wiping surface, it is easy to collect relatively large dust and dust and hold it in the opening portion of the sheet. Further, since the opening does not penetrate to the back surface of the sheet, the collected dust does not escape to the back side of the sheet, and the hands and holders that hold the sheet are not soiled.
[0010]
It is preferable that the fibers at the periphery of the opening portion are fluffed toward the outside of the sheet.
[0011]
It is preferable that the sheet provided with the opening includes a fibrillated rayon having a beating degree of 700 cc or less composed of a main body portion having a predetermined fiber length and microfibers extending from the main body portion. In the fibrillated rayon, the fiber length at the peak of the mass distribution of the main body portion is in the range of 1.8 mm or more and 10 mm or less, and the microfiber having a length of 1 mm or less is 0.1 to 65 mass% of its own weight. It is preferable to occupy.
[0012]
The sheet provided with the opening may be a nonwoven fabric subjected to a water jet process.
[0013]
Fiber basis weight of the entire multiple sheet is 15 to 150 g / m 2 It is preferable that
[0014]
water It is preferable that the solutionability is 200 seconds or less.
[0015]
The wet strength is preferably 1.1 N / 25 mm or more.
The dry strength is preferably 3.4 N / 25 mm or more.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention will be described below with reference to the drawings. 1A is a perspective view of the wiping sheet of the present invention, FIG. 1B is an enlarged explanatory view for explaining the structure of the wiping sheet in more detail, and FIG. 2 is a partially enlarged view of the wiping sheet of the present invention shown in FIG. It is sectional drawing.
[0017]
The wiping sheet 10 of FIG. 1 (A) is formed by overlapping a top sheet 1 having an aperture 3 and a back sheet 2 having no aperture as an independent sheet. The top sheet 1 is provided with a plurality of apertures 3 penetrating the top sheet 1 over the entire surface. The surface 1s on the surface sheet 1 side having the opening 3 serves as a wiping surface during cleaning. When the structure of the wiping sheet 10 is disassembled and enlarged, it becomes as shown in FIG. That is, as shown in FIG. 2, the top sheet 1 having the opening portion 3 and the back sheet 2 having no opening portion are overlapped, and the back sheet 2 having no opening portion overlaps the surface sheet 1. The opening portion is blocked, and the wiping sheet 10 does not penetrate the opening portion 3 in the thickness direction.
[0018]
The wiping sheet 10 having such a multi-layer structure can scrape relatively large dust by the opening 3 appearing on the surface 1s that is the wiping surface. Further, the scraped dust is held in the opening 3 and does not escape to the back surface of the back sheet 2. Therefore, even if the back surface of the back sheet 2 is held with a hand or a mop during cleaning, the hand or the mop can be used comfortably without being stained. Further, the wiping sheet 10 has water decomposability. Therefore, after being used for the wiping operation, when thrown into the toilet, the layers are separated, and the sheet shape is easily decomposed and hydrolyzed.
[0019]
The top sheet 1 is preferably formed from fibers having good dispersibility in water, that is, water-dispersible fibers. The dispersibility with respect to water here has the same meaning as water decomposability, and is a property in which the fibers are broken apart and the sheet shape is collapsed by contact with a large amount of water. These fibers are preferably biodegradable fibers. If it is a biodegradable fiber, it will be degraded even if it is discarded in nature. The fiber length of the fiber is preferably 1 mm or more and 10 mm or less from the viewpoint of balance between water disintegration and strength. The fiber length of the fiber referred to in the present invention means an average fiber length.
[0020]
As the fiber, at least one fiber selected from the group consisting of natural fiber and chemical fiber can be used. Examples of natural fibers include wood pulp such as softwood pulp and hardwood pulp, manila hemp, and linter pulp. These natural fibers are biodegradable. Among these, softwood bleached kraft pulp and hardwood bleached kraft pulp are particularly preferable because of their good water dispersibility. Further, chemical fibers such as rayon and fibrillated rayon which are regenerated fibers, synthetic fibers such as polypropylene, polyvinyl alcohol, polyester and polyacrylonitrile, biodegradable synthetic fibers, synthetic pulp made of polyethylene, etc. . Among these, rayon is preferable because it is biodegradable. Furthermore, aliphatic polyesters such as polylactic acid, polycaprolactone, and polybutylene succinate, and biodegradable fibers such as polyvinyl alcohol and collagen can also be used. Needless to say, fibers other than those described above can be used as long as they have water dispersibility.
[0021]
Among the above fibers, fibrillated rayon is preferably used. When the fibrillated rayon is contained in the top sheet 1, the microfiber extending from the fibrillated rayon collects and holds fine dust and dust, so that the sheet wiping effect is enhanced. In addition, when relatively large dust is collected in the opening 3, the large dust is prevented from falling off the wiping sheet 10 by the microfiber. Therefore, the dust collection capability of the wiping sheet 10 is significantly increased. In addition, since the microfibers extending from the fibrillated rayon mainly come into contact with other surfaces, the friction force directly received by the entire wiping sheet is reduced. Therefore, the surface of the water-decomposable wiping sheet of the present invention has a high strength against friction. Furthermore, microfibers of fibrillated rayon can be entangled with other fibers or microfibers of other fibers, and furthermore, high strength can be obtained by hydrogen bonding. When a large amount of water is given, the microfibers are entangled or hydrogen bonds are broken and the water is easily hydrolyzed.
[0022]
A fibrillated rayon is a regenerated cellulose rayon whose surface is finely fibrillated, that is, a microfiber having a thickness of submicron is peeled off from the surface of the main part of the fiber (fibrillated rayon). Microfibers extend from the surface. The surface of ordinary regenerated cellulose is smooth, whereas fibrillated rayon has a fibrillated surface and a different structure.
[0023]
Fibrilized rayon can be obtained, for example, by applying a mechanical force when the rayon absorbs and absorbs water. A method in which the rayon is stirred vigorously in a mixer, and beaten (viscous beating) using a pulper, refiner, beater, etc. There is a way. Fibrilized rayon is obtained by subjecting wet-spun polynosic and other rayon to acid treatment and then applying mechanical force to fibrillate, or solvent-spun rayon to give mechanical force to fibrillate. Etc. However, fibrillated rayon may be formed from ordinary regenerated cellulose that has been wet-spun.
[0024]
When the weight-weighted average fiber length distribution (mass distribution) according to the fiber length of the fibrillated rayon is measured, two peaks are roughly divided into the distributions. The breakdown other than the peak of the shorter fiber length, that is, the ratio of the fiber length of 1 mm or less, is mainly the main body portion of the fibrillated rayon, and the remaining breakdown includes microfibers that have been elongated due to progress of fibrillation, This includes rayon that has been divided. On the other hand, the fiber length itself of the main body portion may be slightly shorter than the fiber length before beating by beating, or may be slightly longer due to the presence of microfibers extending from the end of the main body portion. Therefore, in the fibrillated rayon after beating, the fiber length of the main body portion at the peak of the mass of the main body portion is in the range of ± 0.5 mm of the nominal fiber length of the rayon before beating. It is located in the range of about 3 mm to +0.1 mm.
[0025]
Thus, the fibrillated rayon of the present invention can be specified mainly as having the fiber length peak of the main part of the fibrillated rayon and the fiber length peak of the microfiber which is the fibrillated part. In addition, in the case where the free beating commonly used for the beating is applied to the rayon, all are finely pulverized so that almost no original fiber length exists, and the fibrillated rayon referred to in the present invention Is different.
[0026]
In the present invention, a suitable fibrillated rayon is that the fiber length of the rayon before beating is 3 mm or more and less than 5 mm (the fiber length at the peak of the mass distribution of the main body after beating is 2.5 mm or more 4 If the beating degree is less than 400 cc, microfibers having a length of 1 mm or less occupy 0.5 to 15% by mass of the own weight (the mass of the entire fibrillated rayon). However, the upper limit when beaten with a pulper or refiner is about 8% by mass. When the beating degree is 400 cc or more and 700 cc or less, the microfiber having a length of 1 mm or less occupies 0.1 to 5% by mass of its own weight. However, the upper limit when beaten with a pulper or refiner is about 3% by mass. Moreover, when beaten with a pulper or refiner and the beating degree is 400 cc or more and 600 cc or less, the lower limit is 0.2% by mass.
[0027]
When the fiber length of the rayon before beating is 5 mm or more and 7 mm or less (the fiber length at the peak of the mass distribution of the main body after beating is 4.5 mm or more and 7.5 mm or less), the beating degree is less than 400 cc The microfibers having a length of 1 mm or less occupy 8 to 65% by mass of their own weight. However, the upper limit when beaten with a pulper or refiner is about 30% by mass, and the lower limit may be 5% by mass. When the beating degree is 400 cc or more and 700 cc or less, microfibers having a length of 1 mm or less occupy 0.3 to 50% by mass of their own weight. However, the upper limit when beaten with a pulper or refiner is about 20% by mass. Moreover, when beaten with a pulper or refiner and the beating degree is 400 cc or more and 600 cc or less, the lower limit is 2 mass%.
[0028]
The beating degree of the fibrillated rayon suitably used in the present invention is 700 cc or less. The beating degree can be adjusted by the beating means and the beating process time. As the beating progresses (the numerical value of the beating degree decreases), the mass distribution ratio of short fibers (including microfibers) increases. When the beating degree is greater than 700 cc, the amount of microfiber formed is small, and the effect of increasing the strength cannot be expected so much. In order to form an appropriate amount of microfiber, the beating degree is more preferably 600 cc or less. In this case, the increase in the strength of the wiping sheet due to the microfiber becomes more remarkable. More preferably, it is 400 cc or less. A fibrillated rayon having a beating degree of 200 cc or less, further 100 cc or less (for example, 50 cc or 0 cc) may be used.
[0029]
The denier (fineness) of the fibrillated rayon is preferably about 1.1 to 7.7 dtex. If the denier is smaller than the lower limit, the main part of the fibrillated rayon will be entangled too much and the water disintegration will decrease. Moreover, when larger than the said upper limit, a ground texture will fall and productivity will also fall. More preferably, it is 1.2-1.9 dtex.
[0030]
In addition, although the surface sheet 1 may be formed only with fibrillated rayon, since fibrillated rayon is comparatively expensive, it is preferable to use it with other water-dispersible fibers.
[0031]
Moreover, it is preferable that the surface sheet 1 contains the softwood pulp with high water dispersibility. When the surface sheet 1 is formed only from the softwood pulp, the strength is lowered. Therefore, it is preferably used together with other water-dispersible fibers such as fibrillated rayon and / or rayon, and the softwood in the fibers forming the surface sheet 1 The pulp is preferably about 70% by mass or less. In addition, it is preferable that the beating degree of coniferous pulp is about 500-750 cc. If the beating degree is smaller than the lower limit, the top sheet 1 becomes paper-like and the texture is lowered. If the beating degree is larger than the upper limit, it is difficult to maintain the strength of the sheet.
[0032]
The topsheet 1 is formed using the fibers described above. The fabric weight of the surface sheet 1 is 8 to 70 g / m. 2 It is preferable that it is about. The top sheet 1 is a non-woven fabric obtained by subjecting a paper sheet to a paper sheet or a water-jet treatment to a paper sheet. The topsheet 1 is formed by subjecting such a fiber sheet or nonwoven fabric to a hole opening treatment.
[0033]
Any method may be used to form the opening 3. For example, a method of performing a water jet treatment, a method of using a needle punch, and a method of punching into a circular shape using a cutter or the like can be given. Among these, it is preferable to use a water jet process or a needle punch. In this case, when the aperture 3 is formed by extruding fibers from one surface of the top sheet 1 to the other surface, a water jet or a needle punch is applied as shown in FIG. 1 (B) and FIG. On the surface side opposite to the surface to be formed, a fluffed portion 4 in which fibers protrude is formed around the aperture portion 3. The effect of removing dust, hair, and the like can be enhanced by placing the top sheet 1 on the back sheet 2 with the fluff 4 facing outward. However, you may pile this fluff part 4 toward the inner side. In that case, since the opening 3 is not blocked by fuzzing, a wiping sheet having a high effect of scraping off dirt and the like using the opening 3 is obtained.
[0034]
In addition, it is preferable that the diameter (opening width) of the opening part 3 is about 1-5 mm. When the opening 3 is formed by a water jet, the opening has an elliptical shape or an oval shape with the major axis oriented in the direction in which the fiber web flows. In this case, the minor axis is preferably about 0.2 to 3 mm, and the major axis is preferably about 1 to 5 mm. The opening area is preferably 1% or more and 40% or more, and more preferably 5% or more and 20% or less with respect to the area of the wiping area. Moreover, the density in which the opening part 3 is provided is 10-100 pieces / cm. 2 It is preferable that it is about. In the above state, a high dust collection effect can be obtained by wiping work during cleaning.
[0035]
As with the top sheet 1, the back sheet 2 has a basis weight of 8 to 70 g / m made of water-dispersible fibers. 2 It is a water-degradable fiber web or a non-woven fabric that is water-degradable. However, the back surface sheet 2 is not provided with an opening like the surface sheet 1.
[0036]
However, the back sheet 2 may be formed of a water-soluble resin sheet. Examples of water-soluble resin sheets include water-soluble polyvinyl alcohol, polyvinyl alcohol derivatives, polyvinyl pyrrolidone, polysaccharide derivatives such as methylcellulose and starch, polyacrylic acid, polymethacrylic acid, polymaleic acid and its derivatives, and polyether compounds such as polyethylene glycol. Can be formed. When forming the back sheet 2 with a resin sheet, 5 g / m 2 15 g / m or more 2 The following is preferable. Moreover, it is preferable that thickness is about 5 micrometers or more and about 20 micrometers or less.
[0037]
The top sheet 1 and the back sheet 2 obtained as described above are joined in a laminated state, and the water-decomposable wiping sheet 10 is formed. In this joining, when the back sheet 2 contains fibers, a small amount of water is contained at the boundary between the top sheet 1 and the back sheet 2 and the fibers are joined by hydrogen bonding by pressurizing under heating. Alternatively, each layer may be bonded by applying a water-soluble or water-swellable adhesive to the boundary between the top sheet 1 and the back sheet 2. Examples of water-soluble or water-swellable adhesives include cellulose derivatives such as methyl cellulose, hydroxyethyl cellulose, carboxymethyl cellulose, polyvinyl alcohol, sodium alginate, sodium polyacrylate, polyacrylate ether, polyvinyl pyrrolidone, isobutylene and maleic anhydride. Water-soluble polymers such as copolymers, starches, and dextrins.
[0038]
The water-decomposable wiping sheet 10 has a fiber web weighing (weight per unit area) of 10 to 100 g / m. 2 It is preferable that If the weight is smaller than the lower limit, the required wet strength cannot be obtained. When the weighing is larger than the upper limit, flexibility is lacking. In particular, when used for wiping off human skin and the like, a more preferable fiber weight is 30 to 70 g / m in terms of wet strength and soft feeling. 2 It is.
[0039]
In the water-decomposable wiping sheet of the present invention, the average breaking strength at the time of drying is 3.4 N / 25 mm or more based on the root of the product in the machine direction (MD) and the cross direction (CD) of the sheet. Is preferred. The breaking strength (wet strength) is the tensile force (N) at the time of breaking when measured with a Tensilon tester at a chuck interval of 100 mm and a tensile speed of 100 mm / min using a wipe sheet cut to a width of 25 mm and a length of 150 mm. is there. However, this is only a guideline based on this measurement method, and any material having substantially the same strength as this strength may be used.
[0040]
Furthermore, when considering using the water-decomposable wiping sheet of the present invention in a wet state, the breaking strength when wet in a state of containing water has a machine direction (MD: Machine Direction) and a lateral direction (MD). It is preferable that the average by the root of the product of CD (Cross Direction) is 1.1 N / 25 mm or more. The breaking strength when wet (referred to as wet strength) was measured by impregnating a wiping sheet cut to a width of 25 mm and a length of 150 mm with water 2.5 times its mass. However, this is only a guideline based on this measuring method, and any material having substantially the same strength as the wet strength may be used. Still more preferably, it is 1.3 N / 25 mm or more.
[0041]
Moreover, it is preferable that the water-decomposable wiping sheet of the present invention has a water-decomposability of 300 seconds or less. More preferably, it is 200 seconds or less, More preferably, it is 120 seconds or less. The water disintegration at this time is water disintegration measured according to the toilet paper looseness test of JIS P4501. The outline of the ease of loosening test is described. A water-disintegrable wiping sheet cut into 10 cm in length and 10 cm in width is put into a beaker having a capacity of 300 ml containing 300 ml of ion-exchanged water, and stirred using a rotor. The rotation speed is 600 rpm. The dispersion state of the water-decomposable wiping sheet at this time was visually observed over time, and the time until the water-degradable wiping sheet was finely dispersed was measured. However, this is only a guideline based on this measurement method, and any material having substantially the same water disintegrability as this water disintegrability may be used.
[0042]
In addition, in order to raise the intensity | strength of a wiping sheet, a wiping sheet can be made to contain a binder. The binder can be included in only the top sheet 1, only the back sheet 2, or the top sheet 1 and the back sheet 2. The binder may be applied or applied to the surface of the layer or sheet, and may be mixed with the fiber if the binder is water-swellable. Examples of the binder include carboxymethyl cellulose, alkyl cellulose such as methyl cellulose, ethyl cellulose, and benzyl cellulose, polyvinyl alcohol, and modified polyvinyl alcohol containing a predetermined amount of a sulfonic acid group or a carboxyl group. When the wiper sheet is used in a wet state and the binder is used, it is preferable to contain an inorganic salt such as sodium sulfate or an organic salt such as sodium tartrate. In addition, a copolymer of a polymerizable acid anhydride such as a (meth) acrylic acid maleic resin and other compounds and an amino acid derivative such as trimethylglycine may be contained.
[0043]
FIG. 3 is an enlarged explanatory view illustrating the structure of the wiping sheet according to the second embodiment of the present invention. The wiping sheet 10 </ b> A shown in FIG. 3 includes a top sheet 5 provided with an opening 3, a back sheet 6 provided with an opening 3, and an intermediate sheet sandwiched between the top sheet 5 and the back sheet 6. 7 are laminated.
[0044]
The top sheet 5 and the back sheet 6 have the same structure, and are the same as the top sheet 1 shown in FIGS. The opening portion 3 formed in the top sheet 5 and the opening portion 3 formed in the back sheet 6 are provided in the center in the sheet thickness direction by providing an intermediate sheet 7 at the boundary between the top sheet 5 and the back sheet 6. It is blocked. Therefore, the opening part 3 can use both surfaces of the surface on the top sheet 5 side and the surface on the back sheet 6 side as a wiping surface without penetrating from the surface to the back surface of the wiping sheet 10A.
[0045]
The intermediate sheet 7 can be formed of a fiber web or a non-woven fabric equivalent to the back sheet 2 shown in FIGS. However, the intermediate sheet 7 may be formed of a water-soluble resin sheet that can be used for the back sheet 6.
[0046]
In addition, the intermediate sheet 7 does not need to be provided in the water-decomposable wiping sheet 10A in FIG. However, in this case, at the boundary between the top sheet 5 and the back sheet 6, the opening 3 of the top sheet 5 is blocked by the back sheet 6, and the opening 3 of the back sheet 6 is blocked by the top sheet 5. The hole 3 is prevented from penetrating from the front surface to the back surface of the sheet 10A.
[0047]
FIG.4 and FIG.5 is a top view which shows other embodiment of the water-decomposable wiping sheet | seat of this invention, respectively. In the water-decomposable wiping sheets 10 and 10A shown in FIGS. 1 and 3, the opening 3 is provided on the entire surface of the sheet, but the opening may be provided partially. For example, as shown in FIG. 4, the area | region 20 in which the opening part was provided may be provided in the stripe shape on the wiping surface of the sheet | seat. Moreover, as shown in FIG. 5, the square area | region 21 in which the opening part was provided may be provided at intervals.
[0048]
The water-decomposable wiping sheet of the present invention can contain other substances other than the above-mentioned compounds as long as the effects of the present invention are not hindered. For example, an oil agent for easily adsorbing dust or the like, a surfactant, a bactericide, a preservative, a deodorant, a moisturizer, an alcohol such as ethanol, a polyhydric alcohol such as glycerin, or the like can be contained. The oil agent is mineral oil such as paraffin, synthetic oil such as polyolefin, silicone oil, or the like.
[0049]
In the case of a wiped sheet used in a wet state, if it is packaged as a product pre-moistened with a cleaning liquid such as moisture, surfactant, alcohol or glycerin, the wiped sheet is sealed and packaged so that it does not dry. The Alternatively, the water-decomposable wiping sheet of the present invention may be sold in a dry state, and a product purchaser may use the water-decomposable wiping sheet impregnated with water or a chemical solution during use.
[0050]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention in more detail, this invention is not limited to these Examples.
[0051]
The wiping sheet | seat of the Example shown below and a comparative example was created, and it measured about the wiping test, water disintegration property, and wet strength which are described next about each sheet | seat.
[0052]
Example 1: A water-degradable non-woven fabric (having a basis weight of 30 g / m) subjected to a hole opening treatment with a needle as the surface sheet 1 2 ) And water-disintegrating paper (weight per unit area 20 g / m) as the back sheet 2 without the opening portion. 2 ) To form a wiping sheet as shown in FIGS.
[0053]
Example 2: A water-decomposable nonwoven fabric subjected to hole opening treatment with a needle as the top sheet 5 and the back sheet 6 (each basis weight 20 g / m 2 ), Water disintegrating paper (weight per unit area: 10 g / m) as an intermediate sheet 7 without an opening. 2 ) To form a wiping sheet as shown in FIG.
[0054]
Example 3: Water-degradable nonwoven fabric (weight per unit area: 25 g / m) in the same manner as in Example 2. 2 ) To form a wiping sheet. However, the intermediate sheet 7 was not provided, and the top sheet 5 and the back sheet 6 were shifted by 0.5 mm so that the opening portion did not penetrate from the wipe sheet surface to the back surface.
[0055]
Example 4: A wiping sheet was prepared in the same manner as in Example 3. However, the top sheet 1 and the back sheet 2 were laminated so that the fluff portions 4 formed on the top sheet 1 faced the back sheet 2.
[0056]
In addition, the surface sheet (back surface sheet) provided with the opening part in the above Examples 1 to 4 is NBKP (beating degree 600 cc) and fibrillated rayon (beating degree 200 cc, 1.7 dtex, fiber length before beating 5 mm). ) In a mass ratio of 70%: 30%. The water disintegration paper was formed only with NBKP (beating degree 600 cc).
[0057]
Comparative Example 1: Surface sheet 25 g / m as a fiber layer made only of pulp 2 + Intermediate sheet 40 g / m 2 + Back sheet 25g / m 2 Is a laminated sheet (0.9 mm steel match embossed product). Each layer is not provided with an opening. The top sheet was coated with 3% by mass of carboxymethylcellulose, and further a calcium chloride solution was coated on the sheet so that the calcium chloride content was 2% by mass with respect to the entire sheet, and dried. .
[0058]
Comparative Example 2: Surface sheet 15 g / m as a fiber layer made only of pulp 2 + Intermediate sheet 15g / m 2 + Back sheet 15g / m 2 Wipe sheet that is laminated. The top sheet and the back sheet are creped at a crepe rate of 50%.
[0059]
(Method of wiping test)
As a test dust, 110 mg of a mixture of dirt and pulp is uniformly spread over a 50 cm × 50 cm region. The area is wiped three times in the vertical and horizontal directions using a wiping sheet. The dirt or pulp adhering to the sheet was evaluated in five stages based on the amount adhering (the larger the number, the better the wipe was removed). At this time, the adhesion amount was evaluated for each of dust and pulp, and each evaluation score was multiplied by 3.5 for a comprehensive result. Further, the degree of dirt on the wiping surface of the wiping sheet was evaluated in five stages according to the dirty area (the larger the number, the wider the area was wiped off). At this time, each evaluation score was multiplied by 3 for the comprehensive result. The obtained overall results are shown in Table 1. (Maximum 50 points, minimum 10 points)
[0060]
(Water disintegration)
The water disintegration test was conducted based on the ease of loosening of toilet paper of JIS P4501. More specifically, a water-decomposable fiber sheet cut to 10 cm in length and 10 cm in width was put into a 300 ml beaker containing 300 ml of ion-exchanged water, and stirred using a rotor. The rotation speed is 600 rpm. The dispersion state of the fiber sheet at this time was observed over time, and the time until dispersion was measured (below the table, the unit is seconds).
[0061]
(Wet strength)
The wet strength is obtained by cutting the water-decomposable fiber sheet obtained by the above method into a sample having a width of 25 mm and a length of 150 mm, and using a Tensilon tester as specified in JIS P8135, a chuck interval of 100 mm The speed was measured at 100 mm / min. The measurement was performed for the longitudinal direction (MD: Machine Direction) and the lateral direction (CD: Cross Direction) of the sheet.
[0062]
[Table 1]
Figure 0003722665
[0063]
From the above results, it can be seen that the wiping sheet of the present invention provided with the apertures has a higher wiping effect than the conventional wiping sheet.
[0064]
【The invention's effect】
Since the water-decomposable wiping sheet of the present invention has a multiple structure, it can maintain a relatively high strength, and when it is thrown away into a toilet after use and immersed in a large amount of water, the sheet shape is decomposed. Further, since the opening portion is provided on the sheet surface which is the wiping surface, it is easy to collect relatively large dust and dust and hold it in the opening portion of the sheet. Further, since the opening does not penetrate to the back surface of the sheet, the collected dust does not escape to the back side of the sheet, and the hands and holders that hold the sheet are not soiled.
[0065]
Although this wipe sheet is excellent in dry strength and wet strength, when it is poured into a toilet after use, the layers are separated and the sheet shape is easily decomposed.
[0066]
In addition, the wiping sheet of the present invention can be configured with no adverse effects on the human body.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1A is a perspective view of a wiping sheet according to a first embodiment of the present invention, and FIG. 1B is an enlarged explanatory view showing the structure of a wiping sheet.
FIG. 2 is a partially enlarged sectional view of the wiping sheet shown in FIG.
FIG. 3 is an explanatory view showing the structure of a second embodiment of the wiping sheet of the present invention.
FIG. 4 is a plan view showing another example of the wiping sheet of the present invention.
FIG. 5 is a plan view showing another example of the wiping sheet of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Surface sheet
2 Back sheet
3 Openings
4 Fluff
5 Surface sheet
6 Back sheet
7 Intermediate sheet
10, 10A Wiping sheet

Claims (11)

水分散性繊維で形成された水解性の表面シートと、前記表面シートと重ねられた水解性の裏面シートとを有する多重構造のシートであって、前記表面シートには層を貫通する多数の開孔部が設けられ、前記開孔部は表面シートと裏面シートとの境界部で裏面シートにより塞がれていることを特徴とする水解性拭き取りシート。A multi-layered sheet having a water-decomposable surface sheet formed of water-dispersible fibers and a water-decomposable back sheet overlapped with the surface sheet, wherein the surface sheet has a large number of openings that penetrate the layers. A water-decomposable wiping sheet, wherein a hole is provided, and the opening is closed by a back sheet at a boundary between the top sheet and the back sheet. 前記裏面シートは水分散性繊維で形成され、且つ層を貫通する多数の開孔部が設けられており、前記境界部において表面シートの開孔部は裏面シートによって塞がれ、裏面シートの開孔部は表面シートによって塞がれて、多重シートの両面が拭き取り面とされている請求項1記載の水解性拭き取りシート。The back sheet is formed of water-dispersible fibers and provided with a large number of apertures penetrating the layers. The apertures of the top sheet are blocked by the back sheet at the boundary, and the back sheet is opened. The water-decomposable wiping sheet according to claim 1, wherein the hole is covered with a surface sheet, and both surfaces of the multiple sheet are used as wiping surfaces. 水分散性繊維で形成された水解性の表面シート及び裏面シートと、前記表面シートと裏面シートとの間でこれらのシートと重ねられた水解性の中間シートとを有する多重構造のシートであって、前記表面シート及び前記裏面シートには層を貫通する多数の開孔部が設けられ、前記表面シートと裏面シートの開孔部は前記中間シートとの境界部で前記中間シートにより塞がれており、多重シートの両面が拭き取り面とされていることを特徴とする水解性拭き取りシート。A multi-structure sheet having water-decomposable front and back sheets formed of water-dispersible fibers, and a water-decomposable intermediate sheet laminated with these sheets between the front and back sheets. The top sheet and the back sheet are provided with a large number of apertures penetrating the layers, and the apertures of the top sheet and the back sheet are blocked by the intermediate sheet at the boundary between the intermediate sheet and the intermediate sheet. A water-decomposable wiping sheet, wherein both surfaces of the multiple sheet are wiped surfaces. 前記開孔部の周縁の繊維がシートの外側に向かって毛羽立っている請求項1〜3のいずれかに記載の水解性拭き取りシート。The water-decomposable wiping sheet according to any one of claims 1 to 3, wherein the fibers at the periphery of the aperture are fluffed toward the outside of the sheet. 開孔部が設けられた前記シートは、所定の繊維長の本体部分とこの本体部分から延びるマイクロファイバーとから成る叩解度が700cc以下のフィブリル化レーヨンを含んでいる請求項1〜4のいずれかに記載の水解性拭き取りシート。The said sheet | seat provided with the opening part contains the fibrillated rayon whose beating degree which consists of the main-body part of predetermined fiber length and the microfiber extended from this main-body part is 700 cc or less. The water-decomposable wiping sheet described in 1. 前記フィブリル化レーヨンは、本体部分の質量分布のピークにおける前記繊維長が1.8mm以上10mm以下の範囲内で且つ長さ1mm以下の前記マイクロファイバーが自重の0.1〜65質量%を占める請求項5記載の水解性拭き取りシート。In the fibrillated rayon, the microfiber having a fiber length in a range of 1.8 mm to 10 mm and a length of 1 mm or less occupies 0.1 to 65% by mass of its own weight in a mass distribution peak of a main body portion. Item 6. The water-decomposable wiping sheet according to Item 5. 開孔部が設けられた前記シートは、ウォータージェット処理が施された不織布である請求項1〜6のいずれかに記載の水解性拭き取りシート。The water-decomposable wiping sheet according to any one of claims 1 to 6, wherein the sheet provided with the opening is a nonwoven fabric subjected to a water jet treatment. 多重シート全体の繊維の目付けが15〜150g/m2である請求項1〜7のいずれかに記載の水解性拭き取りシート。Wiping sheet disintegrable according to any one of claims 1 to 7 the basis weight of the entire multi-sheet fiber is 15~150g / m 2. 解性が200秒以下である請求項1〜8のいずれかに記載の水解性拭き取りシート。 The water- disintegrable wiping sheet according to any one of claims 1 to 8, wherein the water- disintegrable is 200 seconds or less. 湿潤強度が1.1N/25mm以上である請求項1〜9のいずれかに記載の水解性拭き取りシート。The water-decomposable wiping sheet according to any one of claims 1 to 9, wherein the wet strength is 1.1 N / 25 mm or more. 乾燥強度が3.4N/25mm以上である請求項1〜10のいずれかに記載の水解性拭き取りシート。The water-decomposable wiping sheet according to any one of claims 1 to 10, wherein the dry strength is 3.4 N / 25 mm or more.
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