JP3722397B2 - Water-based ink binder - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷適性に優れた水性インキ用バインダーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に印刷は、印刷インキのもつ印刷適性と印刷効果によってその良否が決まる。印刷適性とは、印刷機上のインキが被印刷物に移されて印刷面を形成するまでのインキの挙動と関連する性質で、主な特性としては、インキの流動性、界面適性、乾燥性等があり、一方の印刷効果とは、印刷面を形成したインキが示す印刷の出来栄えであり、その特性には色調、光沢、耐水性、耐ブロッキング性等がある。
インキの基本的組成は、色料(染料、顔料)、ビヒクル、補助剤(流動性調整剤、乾燥性調整剤等)で構成され、この中でビヒクルが印刷適性や印刷効果に大きな影響を与える。ビヒクルの基本組成は、バインダー(樹脂)、ワックス、溶剤等であり、従ってバインダーの選択によりビヒクルの性質は大きく変化し、これによって印刷適性や印刷効果の良否が大きく左右されることになる。
【0003】
バインダーとしては、溶剤型バインダーと水性バインダーに大別されるが、最近は、大気汚染、火災の危険性、作業衛生面等の配慮から有機溶剤を使用しない水性バインダーが使用されることが多くなってきている。水性バインダーとしては、スチレン/アクリル系に代表されるアルカリ可溶性樹脂、PVAに代表される水溶性樹脂およびアクリル系エマルジョンに代表される水分散型樹脂とに大別され、古くから段ボール、紙袋等の紙を対象とする印刷インキのバインダーとして使用されているが、上述のように、最近は大気汚染等の問題から、プラスチックフィルムを対象とする印刷インキにも使用されることが増えてきている。
【0004】
一般に、水分散型樹脂をバインダーとした水性インキを用いて印刷する場合、印刷機上で室温でインキを被印刷面へ塗布し、その後、水分散型樹脂のガラス転移温度以上に乾燥して仕上げられる。このようにガラス転移温度以上に加温されると樹脂粒子同士が全体に融着を起こし、均一に皮膜化されて耐水性が発現しかつ向上する。
印刷適性のうち印刷機上での乾燥性に注目してみると、印刷インキは印刷機上ではできるだけ長時間乾燥せずに流動性を保持することが必要であり、溶剤型樹脂、アルカリ可溶性樹脂や水溶性樹脂は一旦乾燥皮膜化しても、溶剤、アルカリ水溶液や水に溶けて元の流動性を保つため問題はないが、水分散型樹脂は乾燥し樹脂粒子同士の表面の融着が起こると、水では元に戻らないため印刷ができないという問題があった。一方、アルカリ可溶性樹脂は耐アルカリ性が悪いという問題、水溶性樹脂は耐水性が悪いという問題があるため、従来のバインダーはアルカリ可溶性樹脂や水溶性樹脂と水分散型樹脂とを併用して調製されている。従って、この場合印刷適性を良くしようとすると耐アルカリ性や耐水性が劣り、耐アルカリ性や耐水性を良くしようとすると印刷適性が不十分となるのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記のような状況から、本発明は、アルカリ可溶性樹脂や水溶性樹脂を使用しないで水分散型樹脂のみからなり、かつ良好な印刷適性を有する水性インキ用バインダーを提供しようとしてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記の課題を解決するため鋭意検討の結果、特定範囲の単量体からなる単量体混合物を乳化重合させた特定範囲のガラス転移温度と粒子径を示す共重合体のエマルジョンにより課題解決の可能性があることを見いだし、さらに単量体の種類、量について試験を行い本発明に至った。
【0007】
すなわち、本発明の水性インキ用バインダーは前記の課題を解決したものであり、これは、
(イ)塩化ビニル、アルキル基の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類から選択される単量体 60〜99重量%
(ロ)官能基を有するエチレン性不飽和単量体から選択される単量体
1〜20重量%
(ハ)上記(イ)及び(ロ)以外のエチレン性不飽和単量体 残部
からなる単量体混合物[(イ)〜(ハ)の合計 100重量%]を乳化重合させて得られ、その乳化重合体のガラス転移温度が30〜130℃であって、平均粒子径が200〜1,000nm 、粒子径分布を示す多分散指標(P.I.)の値が0.01〜0.35であるエマルジョンからなることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明について詳しく説明する。
本発明の水性インキ用バインダーに用いられるエマルジョンは前記のとおり(イ)〜(ハ)成分の単量体を原料として使用する。
(イ)成分の単量体としては、塩化ビニル、アルキル基の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルすなわち炭素数1〜18のアルキル基を有するアルコールとのアクリル酸エステルや炭素数1〜18のアルキル基を有するアルコールとのメタクリル酸エステルから選択されたものが使用される。
【0009】
(メタ)アクリル酸アルキルエステルにおける炭素数1〜18のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、カプリル基、ノニル基、デシル基、ラウリル基、ミリスチル基、セチル基、ステアリル基等が挙げられる。
【0010】
塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等は単独でまたは2種以上混合して使用され、(イ)成分としての使用量は、インキ塗膜の適度の造膜性、塗膜強度、耐久性等の性能を得るため単量体全量のうち通常は60〜99重量%とするが、好ましくは80〜99重量%である。
【0011】
(ロ)成分の官能基を有するエチレン性不飽和単量体としては、1分子中にエチレン性不飽和基の他にカルボキシル基またはその酸無水物基、ヒドロキシル基、アミド基、アミノ基、アルコキシル基、グリシジル基などの官能基を有するもの、あるいは1分子中にエチレン性不飽和基を2個以上有するものが挙げられる。
【0012】
このような単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基又はその酸無水物基含有単量体、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有単量体、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有単量体、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基含有単量体、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート等のアルコキシル基含有単量体、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルアリルエーテル等のグリシジル基含有単量体、ジビニルベンゼン、アリル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の1分子中にエチレン性不飽和基を2個以上有する単量体などが例示される。
【0013】
官能基を有するエチレン性不飽和単量体は、これらの中から1種のみまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。この単量体の使用量は、塗膜の耐水性、耐溶剤性等を向上させるためには単量体全量のうち1〜20重量%とするが、好ましくは2〜16重量%である。1重量%未満の場合には塗膜の耐水性、耐溶剤性が劣り、20重量%を超える場合には重合中に凝塊物が多く発生するようになるし、さらなる性能の向上も得られない。
【0014】
(ハ)成分は(イ)及び(ロ)成分以外のエチレン性不飽和単量体であり、上記(イ)、(ロ)成分だけでは発現できない物性、塗膜特性を付与するために、アクリロニトリル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどを使用することができるが、これらは、本発明の目的を損なわないために単量体全量のうち20重量%以下の使用量とする。
【0015】
本発明において、エマルジョンを製造するには上記各単量体を用いる公知の乳化重合法によることができる。すなわち、上記単量体を混合し、これに乳化剤、重合開始剤等を加えて水系で乳化重合を行えばよく、一括して仕込重合する方法、各成分を連続供給しながら重合する方法の各種の方法が適用できる。
乳化重合用の乳化剤としては、アルキル又はアルキルアリル硫酸塩、アルキル又はアルキルアリルスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩等のアニオン性乳化剤、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキルベンジルアンモニウムクロライド等のカチオン性乳化剤、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンカルボン酸エステル等のノニオン性乳化剤、及び分子中にビニル基を持つ各イオン性の反応性乳化剤などが例示される。
【0016】
乳化剤によって平均粒子径、粒子径分布は大きく左右される。PVA、CMC、HEC、ポリアクリル酸ソーダ等の水溶性高分子のみを使用したり、上記乳化剤と併用したりすることは、粒子径分布が広くなり好ましくない。乳化剤の使用量は平均粒子径、粒子径分布の他に、エマルジョンの機械的、化学的安定性、乾燥皮膜の耐水性などを考慮し、単量体の合計量 100重量部に対して1〜10重量部の範囲から決められる。
【0017】
本発明で使用する、エマルジョンを製造するためのラジカル重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、過酸化水素水、t−ブチルハイドロパーオキサイド、アゾビスアミジノプロパンの塩酸塩等の水溶性タイプ、ベンゾイルパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド、ジブチルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、クミルパーオキシネオデカノエート、クミルパーオキシオクトエート、アゾビスイソブチロニトリル等の油溶性タイプなどが例示される。さらに必要に応じ、N,N−ジメチルアニリン、酸性亜硫酸ナトリウム、ロンガリット、L−アスコルビン酸等の還元剤を併用したレドックス系も使用することができる。
重合開始剤の使用量は単量体の合計量 100重量部に対して通常は0.01〜5重量部とすればよいが、より好ましくは0.05〜2重量部である。
【0018】
乳化重合時の単量体/水の重量比は通常 0.2〜 2.5、重合温度は通常10〜90℃、重合時間は通常3〜40時間程度とするとよい。
なお、重合の開始時あるいは終了後に塩基性物質を加えてpHを調整することにより、エマルジョンの重合安定性、凍結安定性、機械的安定性、化学的安定性等を向上させることができる。この場合、得られるエマルジョンのpHが6〜11となるように調整することが好ましく、塩基性物質としては、アンモニア、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エタノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、苛性ソーダ、苛性カリ等を使用することができる。
【0019】
本発明においては、乳化共重合体のガラス転移温度および平均粒子径、粒子径分布を特定範囲にコントロールするが、これにより、エマルジョン中の共重合体粒子同士の接触を限りなく小さくさせて、このエマルジョンをインキに用いることにより印刷機上で被印刷物への印刷時に粒子の融着を起こさせないようにし、乾燥後の水への再分散性が良くなるようにしてある。
乳化共重合体のガラス転移温度は30〜 130℃であることが必要であり、30℃未満の場合はエマルジョン粒子の一部または全部が融着を起こし易く、印刷機上でインキが乾燥した後の水への再分散性が悪くなり、 130℃を超えると造膜が不十分になりやすい。好ましくは35〜95℃である。
なお、本明細書中に記載されたガラス転移温度は次の式により求めた。
1/Tg=Σ(Wi/Tgi)
Tg :共重合体のガラス転移温度(絶対温度表示)
Tgi:単量体成分(i)の単独重合体のガラス転移温度(絶対温度表示)
Wi :共重合体中の成分(i)の重量分率
【0020】
さらに、本発明で使用される乳化共重合体の平均粒子径は 200〜1,000nm 、好ましくは 250〜700nm の範囲である。共重合体の平均粒子径が 200nm未満の場合はエマルジョン粒子の接触面積が大きくなるため、粒子の一部または全部の表面で融着を起こし易く、印刷機上でインキが乾燥した後の水への再分散性が悪くなり、1,000nm よりも大きくなるとインキの光沢が低下して好ましくない。この平均粒子径は SUB-MICRON PARTICLE ANALYZER (COULTER社製、MODEL N4SD)で測定したものであるが、優れた印刷適性を確実なものにするには平均粒子径の範囲に加え、粒子径分布を示す多分散指標(P.I.)の値の範囲が0.01〜0.35、好ましくは0.01〜0.25とされる。P.I.値が0.01未満の場合は単一分散系となるので重合で得られるエマルジョンではあり得ないし、0.35を超えると粒子径分布が広くなり、エマルジョン粒子の接触面積が大きくなるため、粒子の一部または全部の表面で融着を起こし易く、印刷機上でインキが乾燥した後の水への再分散性が悪くなる。P.I.の求め方は後記のとおりである。
【0021】
なお、上述のエマルジョンをバインダーに用いて水性印刷インキを製造する場合は、顔料、染料等の種々の着色剤を上述のエマルジョン中に分散又は溶解すればよく、従来公知の製造機で行なうことができる。
【0022】
【実施例】
本発明を実施例及び比較例に基づき具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。なお、例中の部及び%はそれぞれ重量部と重量%を示す。また、実施例1〜6、比較例1〜5における各特性の測定は下記のようにして行なった。
【0023】
a.平均粒子径及び粒子径分布
SUB-MICRON PARTICLE ANALYZER (COULTER社製、MODEL N4SD)で平均粒子径を測定し、粒子径分布については測定結果から得た多分散指標(P.I.)で表示した。この測定器の原理は、測定すべきエマルジョン中のブラウン運動を行っている粒子にレーザー光を照射し、その散乱光の強度変化を測定し、これから拡散係数を算出して粒子径および粒子径分布を求めるもので、次の手順で行う。
1.平均粒子径は、拡散係数(D)が次の Stokes-Einstein方程式によって粒子径の逆数に比例することから算出する。
D=KB T/3πηd
D:拡散係数
KB : Boltzmann定数(1.38×10-16erg/K)
T:温度(K)
η:粘度(P)
d:粒子径(cm)
【0024】
2.散乱光の強度信号から拡散係数を求めるため、この信号を数学的に変換した結果の自己相関関数(ACF)を基に多分散指標(P.I.)を算出する。
G(τ)=<I(t)×I(t+τ)>
G(τ) :ACF
I(t) :時間tに検出された散乱光の強度
I(t+τ):時間(t+τ)に検出された散乱光の強度
τ :遅延時間
< > :時間平均
次に基準の時間チャンネルから80個のτのチャンネルのACFの基線を引き、さらに基線を差し引いたACFの個々のチャンネルの対数を計算し、結果として得られる関数を2次の項までの時間のべき級数に展開する。
In(G(τ)−baseline)=a+bτ+1/2cτ2
ACF関数Gの1次と2次の項の係数b、cを求め次式よりP.I.を計算する。
多分散指標(P.I.)=2c/b2
多分散指標は粒子径分布幅を示す数値であり、P.I.値が小さいと粒子径分布が狭く、P.I.値が大きいと粒子径分布が広い。
【0025】
b.印刷適性
エマルジョンに市販顔料 DISPERSE BLUE SD-6038(大日本インキ社製、商品名)を1%添加したものを試料とした。卓上印刷機(GRAVO-PROOF CM、日商グラビア社製)に試料をセットし、印刷ロールを1回転させ紙に印刷した。次に、このままの状態で10分間放置し、再度印刷ロールを回転させ、1,3,5,7,10分後に紙への印刷を行い、下記の基準に従って判定した。
○:1〜5分後に、もとどおり印刷できた。
△:7〜10分後に、もとどおり印刷できた。
×:10分経っても、もとどおり印刷できなかった。
【0026】
c.光沢
エマルジョンをガラス板に wet7g/m2の量となるように塗布し、 130℃で2分間乾燥して試験片とした。得られた試験片についてグロスメーターGM−3D(村上色彩技術研究所製)を用いて60度反射角の光沢度(%)を測定し、下記の基準に従って判定した。
◎:60度反射角の光沢度(%)が80〜 100%
○:60度反射角の光沢度(%)が50〜80%
△:60度反射角の光沢度(%)が20〜50%
×:60度反射角の光沢度(%)が0〜20%
【0027】
実施例1
攪拌機、コンデンサー、温度計及び窒素ガス導入口を備えた重合器内に、窒素置換後、脱イオン水 840部、エマールO(ラウリル硫酸ソーダ、花王社製、商品名)10部、ノニポール160(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、三洋化成社製、商品名)30部を仕込み、窒素ガス雰囲気下に攪拌しながら80℃に昇温させた。次に、あらかじめ過硫酸アンモニウム4部を脱イオン水 200部に溶解した水溶液及びメチルメタクリレート 900部、エチルアクリレート60部、メタクリル酸30部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10部の混合液をそれぞれ上記重合器中へ5時間を要して均一に追加し、さらに80℃で2時間反応を行い30℃まで冷却して重合を終了し、その後25%アンモニア水でpHを7〜8に調整した。
得られたエマルジョンの固形分濃度は50.1%、粘度 300cP、pH 7.2であり、共重合体のガラス転移温度は94℃であった。
得られたエマルジョンについて、平均粒子径及び粒子径分布(P.I.)、印刷適性、光沢を測定したところ、結果は表3に示すとおりであった。
【0028】
実施例2
攪拌機、温度計及び窒素ガス導入口を備えた耐圧重合器内に、窒素置換後、脱イオン水 900部、メチルメタクリレート 550部、ブチルアクリレート60部、アクリル酸20部、メタクリル酸20部、ペーストH(ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ、第一工業製薬社製、商品名)20部を仕込み、さらに重合器内を減圧にして塩化ビニル 350部を仕込み、窒素ガス雰囲気下に攪拌しながら60℃に昇温させた。次に、過硫酸アンモニウム1部を脱イオン水 100部に溶解した水溶液を圧入して反応を開始させ、器内温を60℃に保持しながら20時間反応を行い、30℃まで冷却して重合を終了し、その後25%アンモニア水でpHを7〜8に調整した。
得られたエマルジョンの固形分濃度は50.2%、粘度 450cP、pH7.6 であり、共重合体のガラス転移温度は81℃であった。
得られたエマルジョンについて、平均粒子径及び粒子径分布(P.I.)、印刷適性、光沢を測定したところ、結果は表3に示すとおりであった。
【0029】
実施例3〜5
実施例2と同様にして表1に示される単量体、乳化剤の種類、量で共重合を行いエマルジョンを製造した。得られたエマルジョンの特性についても同様にして評価し結果を表1、表3に示した。
【0030】
実施例6、比較例1〜5
実施例1と同様にして表1あるいは表2に示される単量体、乳化剤の種類、量で共重合を行いエマルジョンを製造した。得られたエマルジョンの特性についても同様にして評価し結果を表1、表2、表3に示した。
比較例6
実施例1と同様にして表2に示される単量体、乳化剤の種類、量で共重合を行いエマルジョンを製造しようとしたが、重合中にゲル化しエマルジョンが得られなかった。
【0031】
【表1】
単量体のTgは℃表示、表2も同じ。
ノニポール400:ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、他の乳化剤は前出、( )は製造業者名。
【0032】
【表2】
SP-550:ヒドロキシエチルセルロース、アロンA-30:ポリアクリル酸ソーダ、( )は製造業者名。
乳化剤は前出。
【0033】
【表3】
【0034】
実施例7、比較例7、8
実施例7として前記実施例3で得られたエマルジョン、比較例7として水溶性樹脂ゴーセノールGH−17(PVA、日本合成化学社製、商品名)、比較例8としてアルカリ可溶性樹脂クラプレンLIR−845(カルボキシル化ポリイソブチレン、クラレ社製、商品名)を用い、それぞれについてエマルジョンまたは溶液をガラス板上に膜厚が 0.2mmになるように塗布し、 130℃で30分間乾燥してフィルムを作製した。このフィルムの耐水性、耐アルカリ性を下記のようにして測定し、結果を表4に示した。
【0035】
d.耐水性
作製したフィルムを20℃の水に24時間浸漬し、その後のフィルム状態を観察し、下記の基準に従って評価した。
○:フィルムが溶解しなかった。
△:フィルムが一部溶解した。
×:フィルムがほとんど溶解した。
e.耐アルカリ性
作製したフィルムを20℃の5%苛性ソーダ水溶液に24時間浸漬し、その後のフィルム状態を観察し、下記の基準に従って評価した。
○:フィルムが溶解しなかった。
△:フィルムが一部溶解した。
×:フィルムがほとんど溶解した。
【0036】
【表4】
【0037】
【発明の効果】
本発明の水性インキ用バインダーはアクリル系、塩化ビニル系エマルジョン(水分散型樹脂)からなるにもかかわらず、これを使用した印刷インキは印刷機上で溶剤型、アルカリ可溶型および水溶性バインダーと同様に一旦乾燥しても再溶解性を有するため印刷適性が良好であり、かつ従来品に比べ耐アルカリ性や耐水性に優れるため、実用的に極めて有利である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a binder for water-based inks excellent in printability.
[0002]
[Prior art]
In general, the quality of printing is determined by the printability and printing effect of the printing ink. Printability is a property related to the behavior of the ink from when the ink on the printing press is transferred to the substrate to form the printing surface. The main properties include ink fluidity, interface suitability, and drying properties. One printing effect is the quality of printing exhibited by the ink on which the printing surface is formed, and the properties include color tone, gloss, water resistance, blocking resistance and the like.
The basic composition of ink is composed of colorants (dyes, pigments), vehicles, and auxiliary agents (fluidity adjusting agents, drying property adjusting agents, etc.). Of these, the vehicle has a great influence on printability and printing effect. . The basic composition of the vehicle is a binder (resin), a wax, a solvent, and the like. Therefore, the properties of the vehicle vary greatly depending on the choice of the binder, which greatly affects the printability and the quality of the printing effect.
[0003]
Binders are broadly classified into solvent-type binders and water-based binders. Recently, water-based binders that do not use organic solvents are often used due to considerations such as air pollution, fire hazard, and work hygiene. It is coming. Aqueous binders are broadly classified into alkali-soluble resins typified by styrene / acrylic, water-soluble resins typified by PVA, and water-dispersed resins typified by acrylic emulsions. Although it is used as a binder for printing ink for paper, as described above, it has recently been increasingly used for printing ink for plastic films due to problems such as air pollution.
[0004]
In general, when printing with water-based ink with a water-dispersible resin as a binder, the ink is applied to the printing surface at room temperature on a printing press, and then dried to finish above the glass transition temperature of the water-dispersible resin. It is done. Thus, if it heats more than a glass transition temperature, resin particles will cause the whole to fuse | melt, it will be uniformly coat | covered and water resistance will express and improve.
When paying attention to the drying property on the printing press among the printability, it is necessary for the printing ink to maintain fluidity without drying for as long as possible on the printing press. Even if the water-soluble resin is once formed into a dry film, there is no problem because it dissolves in a solvent, an alkaline aqueous solution or water and maintains the original fluidity, but the water-dispersed resin dries and the surfaces of the resin particles are fused. However, there was a problem that printing was not possible because the water did not return. On the other hand, alkali-soluble resins have a problem of poor alkali resistance, and water-soluble resins have a problem of poor water resistance, so conventional binders are prepared by using alkali-soluble resins or water-soluble resins in combination with water-dispersed resins. ing. Therefore, in this case, when the printability is improved, the alkali resistance and water resistance are inferior, and when the alkali resistance and water resistance are improved, the printability is insufficient.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Under the circumstances as described above, the present invention has been made in order to provide a binder for water-based ink which is composed only of a water-dispersed resin without using an alkali-soluble resin or a water-soluble resin and has good printability. .
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above-mentioned problems, the present inventors have obtained a copolymer emulsion exhibiting a glass transition temperature and a particle diameter in a specific range obtained by emulsion polymerization of a monomer mixture comprising a specific range of monomers. As a result, it was found that there is a possibility of solving the problem, and further, the type and amount of the monomer were tested to arrive at the present invention.
[0007]
That is, the water-based ink binder of the present invention has solved the above-mentioned problems,
(B) vinyl chloride monomer 60 to 99% by weight of carbon atoms in the alkyl group is selected et or 1 to 18 (meth) acrylic acid alkyl esters
(B) Monomers selected from ethylenically unsaturated monomers having functional groups
1-20% by weight
(C) An ethylenically unsaturated monomer other than the above (a) and (b) is obtained by emulsion polymerization of the monomer mixture consisting of the remainder [total 100% by weight of (a) to (c)]. The emulsion polymer has a glass transition temperature of 30 to 130 ° C., an average particle size of 200 to 1,000 nm, and a polydispersity index (PI) indicating a particle size distribution of 0.01 to 0.35. It is what.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention is described in detail below.
As described above, the emulsion used in the binder for water-based ink of the present invention uses the monomers of components (A) to (C) as raw materials.
(A) As the monomer of the component, vinyl chloride, (meth) acrylic acid alkyl ester having 1 to 18 carbon atoms in the alkyl group, that is, acrylic acid ester or carbon with alcohol having an alkyl group having 1 to 18 carbon atoms those methacrylic acid ester le or we choose an alcohol having the number 1 to 18 alkyl groups are used.
[0009]
Examples of the alkyl group having 1 to 18 carbon atoms in the (meth) acrylic acid alkyl ester include, for example, methyl group, ethyl group, propyl group, butyl group, pentyl group, hexyl group, 2-ethylhexyl group, heptyl group, octyl group, and capryl. group, nonyl group, decyl group, lauryl group, myristyl group, cetyl group, stearyl group like et be.
[0010]
Vinyl chloride, acrylic acid ester, methacrylic acid ester le like are used alone or in admixture, (a) the amount of a component, moderate film-forming property of the ink coating, film strength, durability In order to obtain performance such as properties, it is usually 60 to 99% by weight of the total amount of monomers, but preferably 80 to 99% by weight.
[0011]
(B) As an ethylenically unsaturated monomer having a functional group as a component, in addition to the ethylenically unsaturated group in one molecule, a carboxyl group or its acid anhydride group, hydroxyl group, amide group, amino group, alkoxyl And those having a functional group such as a glycidyl group, or those having two or more ethylenically unsaturated groups in one molecule.
[0012]
Examples of such monomers include carboxyl groups such as acrylic acid, methacrylic acid and maleic anhydride, or monomers containing the acid anhydride groups, 2-hydroxyethyl (meth) acrylate, 2-hydroxypropyl (meth) acrylate. Hydroxyl group-containing monomers such as (meth) acrylamide, N-methylol (meth) acrylamide, N-methoxymethyl (meth) acrylamide, N-butoxymethyl (meth) acrylamide, and amide groups such as diacetone (meth) acrylamide Containing monomer, amino group-containing monomer such as dimethylaminoethyl (meth) acrylate, diethylaminoethyl (meth) acrylate, alkoxyl group-containing monomer such as methoxyethyl (meth) acrylate, butoxyethyl (meth) acrylate, Glycidyl (meth) acrelan In one molecule such as glycidyl group-containing monomer such as glycidyl allyl ether, divinylbenzene, allyl (meth) acrylate, ethylene glycol di (meth) acrylate, diethylene glycol di (meth) acrylate, trimethylolpropane tri (meth) acrylate Examples thereof include monomers having two or more ethylenically unsaturated groups.
[0013]
Among these, ethylenically unsaturated monomers having a functional group can be used alone or in combination of two or more. The monomer is used in an amount of 1 to 20% by weight, preferably 2 to 16% by weight, based on the total amount of monomers in order to improve the water resistance and solvent resistance of the coating film. If it is less than 1% by weight, the water resistance and solvent resistance of the coating film are poor, and if it exceeds 20% by weight, a lot of agglomerates are generated during the polymerization, and further improvement in performance is obtained. Absent.
[0014]
The component (c) is an ethylenically unsaturated monomer other than the components (a) and (b), and acrylonitrile is added to impart physical properties and coating film properties that cannot be expressed only by the components (a) and (b). , Vinyl acetate, vinyl propionate and the like can be used, but these are used in an amount of 20% by weight or less of the total amount of the monomers in order not to impair the object of the present invention.
[0015]
In the present invention, the emulsion can be produced by a known emulsion polymerization method using the above monomers. That is, the above-mentioned monomers are mixed, and an emulsifier, a polymerization initiator, etc. are added thereto to carry out emulsion polymerization in an aqueous system. Various methods include batch polymerization and polymerization while continuously supplying each component. The method can be applied.
Emulsifiers for emulsion polymerization include anionic emulsifiers such as alkyl or alkyl allyl sulfates, alkyl or alkyl allyl sulfonates, dialkyl sulfosuccinates, cationic emulsifiers such as alkyl trimethyl ammonium chlorides, alkyl benzyl ammonium chlorides, polyoxy Nonionic emulsifiers such as ethylene alkylphenyl ether, polyoxyethylene alkyl ether and polyoxyethylene carboxylic acid ester, and various ionic reactive emulsifiers having a vinyl group in the molecule are exemplified.
[0016]
The average particle size and particle size distribution are greatly affected by the emulsifier. It is not preferable to use only a water-soluble polymer such as PVA, CMC, HEC, or sodium polyacrylate, or to use it in combination with the above-mentioned emulsifier because the particle size distribution becomes wide. The amount of emulsifier used is 1 to 100 parts by weight of the total amount of monomers, taking into account the mechanical and chemical stability of the emulsion, the water resistance of the dried film, etc. in addition to the average particle size and particle size distribution. It is determined from the range of 10 parts by weight.
[0017]
The radical polymerization initiator used in the present invention for producing an emulsion includes persulfates such as potassium persulfate and ammonium persulfate, hydrogen peroxide solution, t-butyl hydroperoxide, and azobisamidinopropane hydrochloride. Water-soluble types such as benzoyl peroxide, cumene hydroperoxide, dibutyl peroxide, diisopropyl peroxydicarbonate, cumylperoxyneodecanoate, cumylperoxyoctoate, azobisisobutyronitrile, etc. Etc. are exemplified. Furthermore, if necessary, a redox system using a reducing agent such as N, N-dimethylaniline, acidic sodium sulfite, Rongalite, L-ascorbic acid and the like can also be used.
The amount of the polymerization initiator used is usually 0.01 to 5 parts by weight, more preferably 0.05 to 2 parts by weight, based on 100 parts by weight of the total amount of monomers.
[0018]
The weight ratio of monomer / water during emulsion polymerization is usually 0.2 to 2.5, the polymerization temperature is usually 10 to 90 ° C., and the polymerization time is usually about 3 to 40 hours.
The polymerization stability, freezing stability, mechanical stability, chemical stability, and the like of the emulsion can be improved by adjusting the pH by adding a basic substance at the start or after the completion of the polymerization. In this case, it is preferable to adjust the pH of the resulting emulsion to 6 to 11, and examples of basic substances include ammonia, ethylamine, diethylamine, triethylamine, ethanolamine, triethanolamine, dimethylethanolamine, caustic soda, caustic potash. Etc. can be used.
[0019]
In the present invention, the glass transition temperature, the average particle size, and the particle size distribution of the emulsion copolymer are controlled within a specific range, thereby reducing the contact between the copolymer particles in the emulsion as much as possible. By using the emulsion for the ink, the particles are prevented from fusing at the time of printing on the printing material on the printing machine, and the redispersibility in water after drying is improved.
The glass transition temperature of the emulsion copolymer needs to be 30 to 130 ° C. When the temperature is lower than 30 ° C, some or all of the emulsion particles are likely to be fused, and after the ink is dried on the printing press. The redispersibility of water into water deteriorates, and when it exceeds 130 ° C, film formation tends to be insufficient. Preferably it is 35-95 degreeC.
In addition, the glass transition temperature described in this specification was calculated | required by the following formula.
1 / Tg = Σ (Wi / Tgi)
Tg: Glass transition temperature of copolymer (absolute temperature display)
Tgi: Glass transition temperature of homopolymer of monomer component (i) (absolute temperature display)
Wi: weight fraction of component (i) in the copolymer
Further, the average particle size of the emulsion copolymer used in the present invention is 200 to 1,000 nm, preferably 250 to 700 nm. When the average particle size of the copolymer is less than 200 nm, the contact area of the emulsion particles becomes large, so that the surface of some or all of the particles is likely to be fused, and the water is dried after the ink is dried on the printing press. The redispersibility of the ink becomes worse, and if it exceeds 1,000 nm, the gloss of the ink is lowered, which is not preferable. This average particle size is measured by SUB-MICRON PARTICLE ANALYZER (COULTER, MODEL N4SD). In order to ensure excellent printability, in addition to the average particle size range, the particle size distribution is The range of the polydispersity index (PI) shown is 0.01 to 0.35, preferably 0.01 to 0.25. If the PI value is less than 0.01, it becomes a monodisperse system, so it cannot be an emulsion obtained by polymerization, and if it exceeds 0.35, the particle size distribution becomes wider and the contact area of the emulsion particles becomes larger, so some of the particles Alternatively, fusion is likely to occur on the entire surface, and the redispersibility in water after the ink is dried on the printing press becomes poor. The method of obtaining PI is as follows.
[0021]
In the case of producing an aqueous printing ink using the above-mentioned emulsion as a binder, various colorants such as pigments and dyes may be dispersed or dissolved in the above-mentioned emulsion, which can be carried out with a conventionally known production machine. it can.
[0022]
【Example】
The present invention will be specifically described based on examples and comparative examples, but the present invention is not limited to these examples. In addition, the part and% in an example show a weight part and weight%, respectively. Moreover, the measurement of each characteristic in Examples 1-6 and Comparative Examples 1-5 was performed as follows.
[0023]
a. Average particle size and particle size distribution
The average particle size was measured with SUB-MICRON PARTICLE ANALYZER (manufactured by COULTER, MODEL N4SD), and the particle size distribution was displayed as a polydispersity index (PI) obtained from the measurement results. The principle of this measuring instrument is to irradiate the particles that perform Brownian motion in the emulsion to be measured with laser light, measure the intensity change of the scattered light, calculate the diffusion coefficient from this, and calculate the particle size and particle size distribution. The following procedure is used.
1. The average particle size is calculated because the diffusion coefficient (D) is proportional to the inverse of the particle size by the following Stokes-Einstein equation.
D = K B T / 3πηd
D: Diffusion coefficient K B : Boltzmann constant (1.38 × 10 -16 erg / K)
T: Temperature (K)
η: Viscosity (P)
d: Particle diameter (cm)
[0024]
2. In order to obtain a diffusion coefficient from the intensity signal of scattered light, a polydispersity index (PI) is calculated based on an autocorrelation function (ACF) obtained by mathematically converting this signal.
G (τ) = <I (t) × I (t + τ)>
G (τ): ACF
I (t): intensity of scattered light detected at time t I (t + τ): intensity of scattered light detected at time (t + τ) τ: delay time <>: time average then 80 from the reference time channel Subtract the baseline, subtract the baseline, calculate the logarithm of the individual channels of the ACF, and expand the resulting function to a power series of time to the second order term.
In (G (τ) −baseline) = a + bτ + ½cτ 2
The coefficients b and c of the first and second order terms of the ACF function G are obtained, and PI is calculated from the following equation.
Polydispersity index (PI) = 2c / b 2
The polydispersity index is a numerical value indicating the particle size distribution width. When the PI value is small, the particle size distribution is narrow, and when the PI value is large, the particle size distribution is wide.
[0025]
b. A sample prepared by adding 1% of a commercially available pigment DISPERSE BLUE SD-6038 (Dainippon Ink Co., Ltd., trade name) to a printable emulsion was used. A sample was set on a tabletop printing machine (GRAVO-PROOF CM, manufactured by Nissho Gravure), and the printing roll was rotated once to print on paper. Next, it was left for 10 minutes in this state, the printing roll was rotated again, printing was performed on paper after 1, 3, 5, 7, and 10 minutes, and the determination was made according to the following criteria.
○: After 1 to 5 minutes, printing was possible.
Δ: After 7 to 10 minutes, printing was possible.
X: Even after 10 minutes, printing was not possible.
[0026]
c. The gloss emulsion was applied to a glass plate so as to have a wet amount of 7 g / m 2 and dried at 130 ° C. for 2 minutes to obtain a test piece. The obtained test piece was measured for glossiness (%) at a reflection angle of 60 ° using a gloss meter GM-3D (manufactured by Murakami Color Research Laboratory), and judged according to the following criteria.
A: Glossiness (%) at 60 degree reflection angle is 80 to 100%
○: Glossiness (%) at 60 ° reflection angle is 50-80%
Δ: Glossiness (%) at 60 ° reflection angle is 20-50%
X: Glossiness (%) of 60 degree reflection angle is 0 to 20%
[0027]
Example 1
In a polymerization vessel equipped with a stirrer, a condenser, a thermometer, and a nitrogen gas inlet, after replacement with nitrogen, 840 parts of deionized water, 10 parts of Emar O (sodium lauryl sulfate, manufactured by Kao Corporation, trade name), Nonipol 160 (poly) 30 parts of oxyethylene nonylphenyl ether (manufactured by Sanyo Kasei Co., Ltd., trade name) were charged, and the temperature was raised to 80 ° C. with stirring in a nitrogen gas atmosphere. Next, an aqueous solution in which 4 parts of ammonium persulfate was previously dissolved in 200 parts of deionized water and a mixed solution of 900 parts of methyl methacrylate, 60 parts of ethyl acrylate, 30 parts of methacrylic acid, and 10 parts of 2-hydroxyethyl methacrylate were respectively added to the above polymerizer. The mixture was added uniformly over 5 hours, further reacted at 80 ° C. for 2 hours, cooled to 30 ° C. to complete the polymerization, and then the pH was adjusted to 7-8 with 25% aqueous ammonia.
The resulting emulsion had a solid content concentration of 50.1%, a viscosity of 300 cP and a pH of 7.2, and the glass transition temperature of the copolymer was 94 ° C.
The obtained emulsion was measured for average particle size and particle size distribution (PI), printability, and gloss. The results were as shown in Table 3.
[0028]
Example 2
In a pressure-resistant polymerizer equipped with a stirrer, thermometer and nitrogen gas inlet, after nitrogen replacement, 900 parts of deionized water, 550 parts of methyl methacrylate, 60 parts of butyl acrylate, 20 parts of acrylic acid, 20 parts of methacrylic acid, paste H (Sodium dodecylbenzenesulfonate, manufactured by Dai-ichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd., trade name) Charge 20 parts, further reduce the pressure in the polymerization vessel, add 350 parts of vinyl chloride, and raise the temperature to 60 ° C while stirring in a nitrogen gas atmosphere. I let you. Next, an aqueous solution in which 1 part of ammonium persulfate is dissolved in 100 parts of deionized water is injected to start the reaction, the reaction is carried out for 20 hours while maintaining the internal temperature at 60 ° C, and the polymerization is carried out by cooling to 30 ° C. After completion, the pH was adjusted to 7-8 with 25% aqueous ammonia.
The obtained emulsion had a solid content concentration of 50.2%, a viscosity of 450 cP and a pH of 7.6, and the glass transition temperature of the copolymer was 81 ° C.
The obtained emulsion was measured for average particle size and particle size distribution (PI), printability, and gloss. The results were as shown in Table 3.
[0029]
Examples 3-5
In the same manner as in Example 2, copolymerization was carried out with the types and amounts of monomers and emulsifiers shown in Table 1 to produce emulsions. The properties of the obtained emulsion were evaluated in the same manner, and the results are shown in Tables 1 and 3.
[0030]
Example 6, Comparative Examples 1-5
In the same manner as in Example 1, copolymerization was carried out with the types and amounts of the monomers and emulsifiers shown in Table 1 or Table 2 to produce emulsions. The properties of the obtained emulsion were evaluated in the same manner, and the results are shown in Tables 1, 2 and 3.
Comparative Example 6
In the same manner as in Example 1, an attempt was made to produce an emulsion by copolymerizing with the monomers and emulsifier types and amounts shown in Table 2, but gelation occurred during the polymerization and no emulsion was obtained.
[0031]
[Table 1]
The Tg of the monomer is expressed in ° C. and Table 2 is the same.
Nonipol 400: Polyoxyethylene nonylphenyl ether, other emulsifiers mentioned above, () is the manufacturer's name.
[0032]
[Table 2]
SP-550: Hydroxyethyl cellulose, Aron A-30: Polyacrylic acid soda, () is the manufacturer's name.
The emulsifier is mentioned above.
[0033]
[Table 3]
[0034]
Example 7 and Comparative Examples 7 and 8
Emulsion obtained in Example 3 as in Example 7, the water-soluble resin Gohsenol GH-17 Comparative Example 7 (PVA, Nippon Synthetic Chemical Industry Co., Ltd., trade name), an alkali-soluble resin Kuraprene LIR-845 as a comparative example 8 ( Carboxylated polyisobutylene (manufactured by Kuraray Co., Ltd., trade name) was used, and an emulsion or solution was applied on a glass plate to a thickness of 0.2 mm, and dried at 130 ° C. for 30 minutes to produce a film. The water resistance and alkali resistance of this film were measured as follows, and the results are shown in Table 4.
[0035]
d. The water-resistant film was immersed in water at 20 ° C. for 24 hours, and the subsequent film state was observed and evaluated according to the following criteria.
○: The film did not dissolve.
Δ: The film was partially dissolved.
X: The film was almost dissolved.
e. The alkali-resistant film was immersed in a 5% aqueous solution of caustic soda at 20 ° C. for 24 hours, and the subsequent film state was observed and evaluated according to the following criteria.
○: The film did not dissolve.
Δ: The film was partially dissolved.
X: The film was almost dissolved.
[0036]
[Table 4]
[0037]
【The invention's effect】
Aqueous ink binder of the present invention is acrylic, despite comprising a vinyl-based e Marujon chloride (aqueous dispersion type resin), which printing ink using a solvent type on the printing press, the alkali-soluble and water-soluble Similar to the binder, it has re-solubility even if it is once dried, so that it has good printability and is superior in terms of alkali resistance and water resistance compared to conventional products, and is extremely advantageous in practice.
Claims (3)
(ロ)官能基を有するエチレン性不飽和単量体から選択される単量体
1〜20重量%
(ハ)上記(イ)及び(ロ)以外のエチレン性不飽和単量体 残部
からなる単量体混合物[(イ)〜(ハ)の合計 100重量%]を乳化重合させて得られ、その乳化重合体のガラス転移温度が30〜 130℃であって、平均粒子径が200〜1,000nm 、粒子径分布を示す多分散指標(P.I.)の値が0.01〜0.35であるエマルジョンからなることを特徴とする水性インキ用バインダー。(B) vinyl chloride monomer 60 to 99% by weight of carbon atoms in the alkyl group is selected et or 1 to 18 (meth) acrylic acid alkyl esters
(B) Monomers selected from ethylenically unsaturated monomers having functional groups
1-20% by weight
(C) An ethylenically unsaturated monomer other than the above (a) and (b) is obtained by emulsion polymerization of the monomer mixture consisting of the remainder [total 100% by weight of (a) to (c)]. The emulsion polymer has a glass transition temperature of 30 to 130 ° C., an average particle size of 200 to 1,000 nm, and a polydispersity index (PI) indicating a particle size distribution of 0.01 to 0.35. A binder for water-based inks.
(ロ)官能基を有するエチレン性不飽和単量体から選択される単量体(B) Monomers selected from ethylenically unsaturated monomers having functional groups
1〜1 to 2020 重量%weight%
(ハ)上記(イ)及び(ロ)以外のエチレン性不飽和単量体(C) Ethylenically unsaturated monomers other than (a) and (b) above 残部The rest
を混合し、乳化剤を単量体全量Mix the emulsifier with the whole amount of monomer 100100 重量部に対し1〜1 to parts by weight 10Ten 重量部、重合開始剤を単量体全量Parts by weight, polymerization initiator 100100 重量部に対しFor weight parts 0.010.01 〜5重量部加えて水系で乳化重合して、ガラス転移温度がAdd ~ 5 parts by weight and emulsion polymerization in water system. 3030 〜~ 130130 ℃、平均粒子径が° C, average particle size is 200 200 〜~ 1,000nm 1,000nm 、粒子径分布を示す多分散指標(, A polydispersity index indicating particle size distribution ( P.I.P.I. )の値が) Value is 0.010.01 〜~ 0.350.35 の乳化重合体を得ることを特徴とする水性インキ用バインダーの製造方法。A method for producing a binder for water-based inks, characterized in that an emulsion polymer is obtained.
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