JP3721515B2 - 既存杭撤去工法および柱状構造物の切断装置 - Google Patents

既存杭撤去工法および柱状構造物の切断装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、既存杭撤去工法および柱状構造物の切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、地下空間が盛んに有効利用されるようになってきた。そのため、既設構造物の地下の下方に、例えば地下トンネルや地下街などの地下空間を新たに構築するという需要が増加している。
【0003】
このような地下空間の構築域は、ほとんどの場合、既存構造物の基礎杭などが打ち込まれている領域に計画される。そのため、それらの基礎杭などが工事の障害物となることが多い。そのような場合、あらかじめ工事の支障とならない位置に新設杭などを施工して既設構造物の荷重を受け替える、アンダーピンニングを施した後に、障害物となる基礎杭などの既存杭を撤去するという方法が採られている。
【0004】
従来、このような既存杭撤去工法は、地盤改良を併用した深礎工法により既存杭の周囲を掘り下げて、既存杭を撤去していた。すなわち、杭頭の上方にスペースがある場合は、既存杭を引き抜いて撤去し、そのスペースがない場合は、既存杭を搬出できる大きさに切断して撤去していた。
【0005】
図8は、その施工の様子の一例を示す。
まず、不図示の新設杭によって荷重が受け替えられた既設構造物1の既存杭3の周りを掘削して掘削面2aを設け、既設構造物1と掘削面2aの間に露出した既存杭3を切断または破砕して撤去して作業スペース34を設ける。次に、既存杭3の周囲を作業者32が人力等で掘り広げ、ライナープレート33によって土留めを行って、既存杭3の周囲に撤去作業スペース35を設ける。撤去作業スペース35内では、適当な長さに既存杭3を切断して、徐々に撤去を進め、地下施工計画範囲4内に既存杭3がなくなるまで、この作業を行っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来工法では、ライナープレート33で土留めするため、その背面の地盤2に、例えば薬液注入やコラムジェット工法により地盤改良を施す必要があり、掘削や撤去以外にその作業のための工期や工事費がかかってしまうという問題があった。
また、従来の深礎工法では、人力で施工するため、特に地下深部での狭隘な作業環境では、安全対策を厳重にする必要があり、そのための費用が増大するという問題があった。
また、掘削を機械化することも考えられないではないが、作業スペース34が大きくとれないため、機械類の搬入に制約が多く、どうしても運び込むとすれば、作業スペース34や撤去作業スペース35を大きくする必要があり、そのための掘削作業の手間がかかってしまうという問題がある。
【0007】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであって、地下深部の狭隘なスペースでも、人力に依存することなく施工できて安全性が高く、高価な地盤改良が不要となって工事費の低減化が可能であり、工期の短縮が可能となる既存杭撤去工法を提案することを目的とする。
また、そのような既存杭撤去工法に好適となるコンパクトな柱状構造物の切断装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、地中に埋設された既存杭を切断して撤去する既存杭撤去工法であって、前記既存杭の外径よりも大きい内径を備えるケーシングを、前記既存杭とほぼ同軸にして、所定の地中深度まで圧入する第1の工程と、前記既存杭と前記ケーシングの間の土砂を除去して、前記既存杭の周囲に空間を設ける第2の工程と、前記空間外に設けられたワイヤーソー駆動手段によって駆動される前記ワイヤーソーを可動に案内して、前記既存杭を水平方向に切断するワイヤーソー案内手段を、前記空間の所定深度位置に配設する第3の工程と、前記ワイヤーソーによって、前記所定深度位置で前記既存杭を水平方向に切断する第4の工程と、前記切断された既存杭を上方に吊り上げて前記ケーシングの外部に搬出する第5の工程と、からなり、前記第1〜5の工程を順次行って、前記既存杭を必要長さだけ撤去する既存杭撤去工法を用いる。
そのため、ケーシングによって確実な土留めを設けることができ、作業者が、地下深部に入らなくとも、ワイヤーソーによって地下深度の狭隘な空間で既存杭を切断して、それを撤去することができる。
【0009】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の既存杭撤去工法において、前記第4の工程に先立って、前記既存杭を吊り上げるための係止部を前記既存杭の杭頭部に設け、該係止部を吊り上げながら、前記第4の工程を行うことを特徴とする既存杭撤去工法を用いる。
そのため、切断の途中で、既存杭の自重でワイヤーソーを噛み込んで切断不能となったり、既存杭が倒壊したりする恐れがない。
【0010】
請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の既存杭撤去工法において、前記第4の工程における切断を、前記ワイヤーソーによって、前記既存杭の外周から水平方向に所定深さだけ切り込み、前記既存杭の前記所定位置をくびれさせて、前記既存杭の中心部に未切断部を残し、前記杭頭部近傍に押圧手段を配設して、前記押圧手段によって前記杭頭部を水平方向に載荷し、前記未切断部を破断させることによって行うことを特徴とする既存杭撤去工法を用いる。
そのため、ワイヤーソーで切断している間、切断面より上の既存杭の鉛直方向荷重を既存杭の中心部に残された未切断部が支持するので、切断の間、既存杭を吊り上げているいないに関わらず、ワイヤーソーが噛み込まれたり、既存杭が倒壊したりすることがない。
【0011】
請求項4に記載の発明では、ワイヤーソーを備えて、柱状構造物を、軸線方向の所定位置で軸線方向に直交する断面方向に切断する柱状構造物の切断装置であって、前記柱状構造物の軸線方向に沿って移動可能とされ、該柱状構造物の一部を囲繞するように配置されるリング状のワイヤーソー支持リングをその軸線方向の一方の端部に備える支持フレームと、前記ワイヤーソーを、前記柱状構造物を囲繞する位置に退避させる退避状態と前記柱状構造物の軸線方向に直交する断面に食い込ませて該断面を切り込ませる切り込み状態とに、それぞれ案内すべく可動に設けられた可動案内プーリーを、前記ワイヤーソー支持リングに備えてなるワイヤーソー案内手段と、前記ワイヤーソーを駆動するためのワイヤーソー駆動手段と、を備え、該ワイヤーソー駆動手段によって前記ワイヤーソーを駆動し、前記ワイヤーソー案内手段によって、前記ワイヤーソーを前記切り込み状態に案内することにより、前記柱状構造物の切断を進めていくことを特徴とする柱状構造物の切断装置を用いる。
そのため、ワイヤーソーを退避状態にして、柱状構造物の軸線方向を移動し、所定位置でワイヤーソーを駆動しながら、ワイヤーソーを切り込み状態にして、切断が行え、切断が終われば、ワイヤーソーを退避状態に戻すことができる。
【0012】
ここで、ワイヤーソー支持リングがリング状であるとは、それが、柱状構造物の軸線方向に直交する断面の一部を囲繞するような形状であればよく、円環状を含むことはもちろんであるが、円環の一部が途切れたC字状も含まれるものとする。また、それは少なくとも一方向から見てリング状であればよく、リングそのものである必要はないし、厚みを持つリング管状であってもよい。例えば、複数の部材を組み合わせたフレーム構造物によって、その概略形状がリング状とされたものも含まれるものとする。
【0013】
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の柱状構造物の切断装置において、前記ワイヤーソー案内手段の可動案内プーリーが、前記ワイヤーソー支持リングに設けられた円弧軌道上を、それぞれ独立に移動可能とされた2つのプーリーからなることを特徴とする柱状構造物の切断装置を用いる。
そのため、2つの可動案内プーリーを円弧軌道上で移動させることによって、ワイヤーソーを円弧軌道上の可変とされた弦として緊張させることができる。
【0014】
請求項6に記載の発明では、請求項4または5に記載の柱状構造物の切断装置において、前記ワイヤーソー支持リングが、前記柱状構造物の軸線方向回りの回転が可能とされ、前記ワイヤーソー支持リングに設けられた前記ワイヤーソー案内手段を、前記柱状構造物の外周方向に回転移動させて、前記ワイヤーソーによる切り込み方向を変えることによって、前記柱状構造物の軸線方向に直交する断面内に切り込みを設けてくびれさせることが可能とされたことを特徴とする柱状構造物の切断装置を用いる。
そのため、既存杭をくびれさせて、その中心部に未切断部を残す切断が可能となる。
【0015】
請求項7に記載の発明では、請求項4〜6に記載の柱状構造物の切断装置において、前記ワイヤーソー支持リングの外径部に可動支持部材を設けてなり、前記柱状構造物を囲繞して設けられた所定内径の円筒案内面に、前記可動支持部材を当接させることにより、前記ワイヤーソー支持リングが該円筒案内面内の軸方向または周方向に移動が可能とされたことを特徴とする柱状構造物の切断装置を用いる。
そのため、ワイヤーソー支持リングの円筒案内部の移動が円滑に行える。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。なお、すべての図面を通して、同一または相当する部材は、同一の符号を付している。
【0017】
まず、本発明に係る柱状構造物の切断装置の構成について、それが用いられる施工現場の状況とともに説明する。図1は、本発明に係る柱状構造物の切断装置を既存杭撤去工事に用いた場合の概略構成を示す説明図である。図2は同じくやや詳細な構成を示す部分断面図である。
【0018】
この工事は、既設構造物1の下方の地下に、例えば地下鉄トンネルなどを構築するための工事であるが、既設構造物1の基礎杭の一つである円柱状の鉄筋コンクリート製の既存杭3がちょうど地下施工計画範囲4の中にかかっていてその掘削の障害物になっている。アンダーピニングによって既設構造物1の荷重がすでに受け替えられており、既存杭3を切断するために、本装置がセットされたところである。
【0019】
既設構造物1の下方は、周知の工法で掘削されて、掘削面2aと施工作業スペース13が設けられ、その部分を占めていた部分の既存杭3がすでに撤去されている。地盤2中に残っている既存杭3の外周には、既存杭3とほぼ同軸に、既存杭3の外径より大きい内径を備える、例えば鋼管からなるケーシング5(円筒案内面)が圧入され、地下施工計画範囲4の下限より深い所定の地中深度まで圧入され、既存杭3とケーシング5の間の土砂がすでに搬出された撤去作業スペース14が設けられている。ケーシング5の最下部の下方にある地盤2は、必要に応じて薬液注入などが行われて底版部地盤改良域10が形成されている。またその上に、同じく必要に応じて、ケーシング5の安定した底版部を設けるため、水中コンクリートなどにより底版部コンクリート9が打設されている。
【0020】
本装置は、ダイヤモンド砥粒を埋め込んだビーズなどを金属製のワイヤーに一定間隔で取り付けてなるエンドレスのワイヤーソー7と、それを既存杭3(柱状構造物)の切断位置に巻き回して、その走行を案内するワイヤーソー案内手段8と、プーリーなどからなるその他のワイヤーソー7の案内機構とが、既存杭3を囲繞するように設けられた支持フレーム12(図2)に配設され、ワイヤーソー7の一部が、ワイヤーソー7を走行駆動するためのワイヤーソー駆動手段6に掛け回されて走行可能とされたものである。
【0021】
図2に示したように、支持フレーム12は、形鋼などで製作された円環の一部を欠いたC字状の支持リング12dが、C字の円弧状の外形がケーシング5の中心軸とほぼ同軸とされ軸方向に間隔を空けて配列され、それぞれを形鋼などで製作された真直梁状の支持梁12cによって軸方向に継ぎ足し可能に組み立てられたフレーム状の支持構造体である。
【0022】
支持フレーム12の上端部には、ケーシング5の上端部に上方から係止されたリング状の上部リング12eと、上部リング12eの上で回転可能に係合された回転台12aとが設けられている。回転台12aの回転は、上部リング12eに搭載された例えば油圧モータ(不図示)などの駆動機構によって可能とされている。
【0023】
また、支持フレーム12の下端部には、ワイヤーソー案内手段8が配設されたワイヤーソー支持リング12bが設けられている。以下では、ワイヤーソー支持リング12bとワイヤーソー案内手段8の構成を、図3(a)に示した図2中のB−B断面図によって説明する。
【0024】
ワイヤーソー支持リング12bは、形鋼などをケーシング5の内径よりわずかに小さな外径となるように曲げられたリング状部材で、図示のように円環の約三分の一を欠いて2つの開端部を備えるC字状とされている。それぞれの開端部とその間の中央部には、紙面手前方向にそれぞれ支持梁12cが延ばされている。それぞれの支持梁12cの近傍には、ケーシング5に当接した時に転動可能とされて、ワイヤーソー支持リング12bの軸方向の移動と軸方向回りの回転を円滑ならしめる外周コロ12f(可動支持部材)が設けられている。それぞれの支持梁12c間の円弧には、摺動体または転動体の案内をするための滑らかな軌道を備える円弧軌道12gが設けられている。
【0025】
ワイヤーソー案内手段8としては、まず、ワイヤーソー支持リング12bの両開端部に、支持フレーム12の上方から案内されるワイヤーソー7を90°方向変更する方向変更プーリー16bが設けられている。さらに、その近傍に水平方向にワイヤーソー7を案内する固定プーリー16dが2つずつ並置されている。また、固定プーリー16dと中央部に設けられた支持梁12cとの間に、ワイヤーソー支持リング12b上に設けられた円弧軌道12g上を外部制御によって移動可能とされた可動プーリー16a(可動案内プーリー)が、それぞれ1つずつ配設されている。
【0026】
可動プーリー16aの円弧軌道12g上の移動には、例えば可動プーリー16aの支持体を円弧軌道12gに摺動させ、ワイヤーやチェーンなどで駆動して移動させる方式や、可動プーリー16aの支持体に回転モータを設けて円弧軌道12g上を転動させて自走させる方式などが採用できる。
【0027】
方向変更プーリー16bによって案内されたワイヤーソー7は、固定プーリー16dと可動プーリー16aに巻き回されて緊張されている。その位置関係は、可動プーリー16aの位置によって、図3(a)のように、それぞれのプーリーの間で円弧軌道12g上の弦として緊張され、既存杭3や支持梁12cなどに当接することがない状態(ワイヤーソー7が退避状態にあると称する)と、図3(b)のように、可動プーリー16aが固定プーリー16dに近づいて、可動プーリー16a間に張られたワイヤーソー7が既存杭3に当接し、ワイヤーソー7が走行されていれば、ワイヤーソー7が既存杭3に切り込まれ、既存杭3に切断範囲20を形成していく状態(ワイヤーソー7が切り込み状態にあると称する)とに分かれる。
【0028】
上記では、切断位置に巻き回して、その走行を案内するワイヤーソー案内手段8のみを説明した。図示されてはいないが、ワイヤーソー7を支持フレーム12の上部に案内し、支持フレーム12の外部に導いてワイヤーソー駆動手段6にセットするためのアイドラプーリー類などの、その他のワイヤーソー7の案内機構が適宜設けられている。特に、掘削面2aに近い支持フレーム12の上部または中間部にワイヤーソー7の振れを防止するための振れ止めプーリー16c(図1)を適宜設けることは、切断を円滑に進めるために効果的である。
【0029】
なお、上記の装置の他に、図2に示したように、施工作業スペース13には、上記の油圧モータなどの駆動機構に電力を供給するパワーユニット14が配置されている。また、既設構造物1の下面には、レール11bで移動可能に吊り下げられ、フック11aを備えて重量物の吊り上げが可能な吊り上げ装置11が設置されている。その他、特に図示されてはいないが、施工一般において必要な装置類が設けられている。
【0030】
次に、本装置を用いた、本発明に係る既存杭撤去工法について説明する。
まず、第1の工程では、既存杭3の外径よりも大きい内径を備えるケーシング5を、既存杭3とほぼ同軸にして、所定の地中深度まで油圧ジャッキなどを使用し圧入する。所定の地中深度は、図1に示したように、地下施工計画範囲4の下限より下方に設定される。
【0031】
図4(a)は第1の工程を説明する断面図であり、図4(b)は、そのC−C断面図である。ケーシング5は、施工作業スペース13の高さに限度があるので、例えばその高さに収まる長さの鋼管などを、連続性を保つように順次継ぎ足して、圧入を繰り返すことによって、所定の地中深度まで圧入される。符号5aはその継ぎ目を示す。
【0032】
ケーシング5は既存杭3とほぼ同軸に圧入されるので、既存杭3とケーシング5の間には、ほぼ等間隔のドーナッツ状のワイヤーソー設置スペース18が設けられるが(図4(b))、この段階では、ワイヤーソー設置スペース18は地盤2の土砂が満たされている。
【0033】
次に第2の工程では、ワイヤーソー設置スペース18に満たされた土砂を除去して、本装置の搬入が可能なスペースを設ける。この土砂除去は、如何なる手段によってもよい。例えば、ワイヤーソー設置スペース18を埋める土砂に水および空気のジェットなどをふかして土砂を緩めるとともに液状化させて、施工作業スペース13に設けた真空ポンプ装置に接続されたバキュームホースを上方から下ろして吸引排土する方法が採用できる。この方法によれば、例えば掘削オーガの回転によって土砂を掘削する場合のような、高さ方向の作業スペースを必要とせず、排土の搬出も容易であり、地下の限られたスペースで施工しなければならない本工法には好都合である。しかしながら、作業に支障がなければ、掘削オーガなどによる機械掘削の工法を採用できることは言うまでもない。
【0034】
土砂の搬出が終わると、ワイヤーソー設置スペース18はケーシング5によって土留めされている状態にある。土圧にはケーシング5の圧縮強度で抵抗する。ケーシング継ぎ目5aは連続性を保つように継ぎ足されているので、土砂がワイヤーソー設置スペース18内にケーシング継ぎ目5aを通して浸入して施工の妨げになることはない。
【0035】
この状態で、掘削面先端が軟弱であったり、湧水が激しくて作業に支障が出るようであれば、ケーシング5の先端近傍のみを薬液注入などして、底版部地盤改良領域10(図1)を設けたり、特に底版部コンクリート9(図1)を打設したりしてもよい。この作業は、もし行うとしても、土留めのため掘削部近傍全体を地盤改良するのとは異なり、ケーシング5先端の底版部のみで行えばよいので、工事費や工期ははるかに少なくて済む。
【0036】
次に第3の工程では、ワイヤーソー案内手段8をワイヤーソー設置スペース18の所定深度位置に配設する。図5(a)は、支持フレーム12の先端に位置するワイヤーソー支持リング12bに配設されたワイヤーソー案内手段8に巻き回されたワイヤーソー7が所定深度位置に来るように、長さの調整された支持フレーム12が吊り上げ装置11によってワイヤーソー設置スペース18に下ろされている様子を示す断面図である。
【0037】
図5(b)に示したのは、図5(a)のD−D断面図である。ワイヤーソー7は、可動プーリー16aを、退避状態にセットして、ワイヤーソー設置スペース18の範囲に収められている。外周コロ12fが設けられているので、ケーシング5の内面と当接しても滑らかに移動することが可能であり、配設作業を円滑に進めることができる。
【0038】
次に、既存杭3を切断する第4の工程を説明する。既存杭3の切断は、ワイヤーソー7をワイヤーソー駆動手段6によって走行駆動し、可動プーリー16aを図3(b)の矢印の方向に移動させて、ワイヤーソー7を切り込み状態とし、2つの可動プーリー16aの間に当接する既存杭3を切り込むことにより行う。
【0039】
切り込みが進むにしたがって、ワイヤーソー7の既存杭3に対する当接長さが増えて抵抗が増えるので、図示のように、ワイヤーソー7を緊張させてもワイヤーソー7が円弧状にたわみ、可動プーリー16aが半月状の弦を張る位置に来ても、実際の切断面は、切断範囲20のように三日月状となる。
【0040】
既存杭3の鉄筋3bは、軸方向に延びる主筋3cが既存杭3の外形よりやや内側の円の円周上に間隔を置いて配列され、それぞれがその円周上で円形の補助筋3dによって束ねられており、図示の状態で全体の4分の1以上の主筋3cが切断されている。
【0041】
次に、このような状態から、可動プーリー16aの移動を停止して矢印と逆方向に移動させ、ワイヤーソー7を退避状態に戻す。そして、回転台12aを回転させることにより、支持フレーム12を既存杭3回りに回転させ、ワイヤーソー支持リング12b、ワイヤーソー案内手段8の移動を行い、位置を変えて同様に三日月状の切断範囲を設ける。
【0042】
図6に示したのは、上記の繰り返しによって、既存杭3中の主筋3cを切断するとともに、既存杭3をくびれさせて中心部にコンクリートの未切断部を残す手順である。
図6(a)は、切断開始前に、ワイヤーソー7が退避状態にあるところである。図6(b)は、ワイヤーソー7を切り込み状態に置いて切断を進め、三日月状の切断範囲20aを形成したところを示す。この状態から退避状態に移し、回転台12aを位置E1からE2へ90°回転して、切り込み状態にし、切断範囲20bを形成する。同様に図6(d)では、回転台12aを位置E2からE3へ90°回転して、切り込み状態にし、切断範囲20cを形成する。さらに、図6(e)では、回転台12aを位置E2からE3へ90°回転して、切り込み状態にし、切断範囲20dを形成する。
【0043】
このように、例えば、90°ずつ3回の回転を行って切断範囲を広げることによって、図6(e)に示したように、鉄筋3bを含まない未切断部21が既存杭3の中心部に形成される。ところで、上方の既存杭3の重心は既存杭3の軸中心上にあるから、当然に未切断部21上にある。したがって、既存杭3が自重によっていずれかの方向に傾斜することはなく、上記の切断範囲を設ける間ワイヤーソー7が噛み込まれて、負荷が大きくなって、切断を中断せざるを得ないという事態を避けることができる。よって、切断中に杭頭部3aを吊り上げておく必要がない。
【0044】
なお、上記で90°ずつ3回の回転を行ったのは、一例であって、その角度や回数は、適宜変えてもよい。例えば、さらに深い切断範囲20を形成できるようにして、2回で未切断部21を設けてもよい。その際、未切断部21はくびれが不均等で、例えばひし形状になる可能性があるが、既存杭3の重心がその上にあり、主筋3cが切断されていて未切断部21の破断が容易であれば、それでもよい。
【0045】
次に、未切断部21を破断する。そのために、まず支持フレーム12を吊り上げてワイヤーソー設置スペース18から撤去する。そして、図7に示したように、杭頭部3aに例えばアンカーなどを打ち込み、既存杭3を吊り上げるための係止部22を設け、吊り上げ装置11によって、切断される既存杭3の荷重を支えるよう吊り上げておく。次に、杭頭部3aの近傍に、杭頭部3aを水平方向に押圧するための、例えば油圧ジャッキなどの押圧手段23を配設する。押圧手段23の反力は、例えばケーシング5にとることができる。これらの作業はいずれも、掘削面2aとほぼ同じ高さにある杭頭部3aとその近傍で行えるので、ワイヤーソー設置スペース18の深くに入り込んでする作業は発生しない。
【0046】
そして、押圧手段23によって、水平方向に杭頭部3aを載荷し、未切断部21を破断せしめる。当然ながら、未切断部21は、押圧手段23の載荷重で破断されうる大きさに設定されるが、少なくとも主筋3cが破断されているので、コンクリートを破断するだけでよく、切断面の下方の既存杭3は埋設されたままなので、容易に破断できる。
【0047】
次に、第5の工程では、係止部を吊り上げ装置11などで吊り上げて、施工作業スペース13に引き上げて撤去する。
【0048】
切断された既存杭3が短いか施工作業スペース13の高さに余裕がある場合は、それで撤去は終了する。そうでない場合は、既存杭3を施工作業スペース13の範囲に吊り上げ、掘削面2a近傍で既存杭3を保持し、その上部を例えばワイヤーソーなどによって切断し、搬出可能な大きさに分断する。そして、残りの既存杭3を吊り上げ、順次分断して撤去する。
【0049】
以上に説明したような工法によれば、土留めのための地盤改良などの手間がかからず、作業者がワイヤーソー設置スペース18などの地下深部に入り込まなくても施工が進められ、ほとんどの作業を安全な施工作業スペース13で行える。
また、ワイヤーソー7が既存杭3の自重で噛み込まれて作業が滞る心配もなく、確実な施工を進めることができる。
【0050】
次に、本発明に係る既存杭撤去工法の変形例について説明する。
本変形例では、上記第4の工程に先立って、前記既存杭を吊り上げるための係止部22を杭頭部3aに設ける。次に、既存杭3を切断する第4の工程を行う。すなわち、まず、係止部22を吊り上げ装置11で吊り上げておき、既存杭3が自重で傾いたりしないようにしておく。その上で、ワイヤーソー7を切り込み状態にして、走行駆動し、1回または数回で、未切断部21を残さずに、ワイヤーソー7のみによって切断を行う。そして、次に上記第5の工程を行って、既存杭3を撤去する。
【0051】
支持フレーム12の撤去は、第5の工程に先立って行ってもよいし、その後に行ってもよい。装置に具体的な使い勝手などによって、作業しやすい方を選択することができる。
【0052】
なお、本変形例に用いる装置は、上記の実施の形態で説明したようなワイヤーソー支持リング12bをほぼ3分の1を欠いたC字状リングでも、杭頭部3aの断面の半分以上が切断範囲20となるように切り込みを深くすれば、上記と同じような手順により複数回で切断できる。しかし、例えば、円環状または円環状に近いC字状として、ワイヤーソー7の切り込み状態における切断範囲20が既存杭3の断面全体にわたるように構成すれば、1回で切断できて好都合である。
【0053】
その際、固定プーリー16dと可動プーリー16aの間の円弧軌道12g上を移動する別な可動プーリー16aを追加してもよい。そのように構成すれば、それぞれの張る弦の長さが短くなって、比較的円弧内に出っ張らなくて済むため、ワイヤーソー支持リング12bの外形をあまり大きくしなくても、ワイヤーソー7の退避状態を作ることが可能となり、コンパクトな装置とすることができる。
【0054】
本変形例によれば、押圧手段の設置の手間を省くことができる。また、既存杭3が比較的小径の場合など、かえって未切断部21を残すのが難しい場合にも用いることができる。
【0055】
なお、上記に説明したいずれの例においても、ワイヤーソー7の噛み込みを確実に防ぐことができるが、万一、噛み込みが起こった場合は、施工に重大な支障が生じ、ワイヤーソー7の撤去処理などが生じて、工事費と工期の増大が生じる恐れがある。そこで、万一噛み込みなどが起こった場合に備え、ワイヤーソー支持リング12bにワイヤーソー7を切断するための切断手段を設けておいてもよい。
【0056】
なお、上記の説明では、本発明に係る柱状構造物の切断装置は、既存杭3の撤去工事に用いるものとして説明したが、切断の対象は地中に埋設された基礎杭に限らず、柱状構造物一般の切断に用いることができることは言うまでもない。また、上記の円筒案内面も、既存杭の外周地盤に圧入したケーシング3の例で説明したが、それに限定されるものではなく、他の円筒案内面を利用するものであってもよい。
【0057】
なお、上記の説明では、方向変更プーリー16bによって上方へ延ばされるワイヤーソー7が、切断中に一定位置にあるようにするために、ワイヤーソー案内手段8が、可動プーリー16a、方向変更プーリー16b、固定プーリー16dからなる例を説明した。しかし、例えば、方向変更プーリー16bと固定プーリー16dが円弧軌道12g上を可動とされた支持体に固定され、それをワイヤーソー支持リング12b上に2つ備えるよう構成し、ワイヤーソー7の退避状態では、ワイヤーソー支持リング12bの中央位置にそれぞれが隣り合って並び、ワイヤーソー7の切り込み状態では、それぞれ、上方に方向変更されたワイヤーソー7とともに、ワイヤーソー支持リング12bのC字の端部に移動させて、ワイヤーソー7を既存杭3に巻き回して切り込みを行ってもよい。このように構成すれば、可動プーリー16aとして設けたプーリーを省くことができる。
【0058】
なお、上記の説明では、支持フレーム12や回転台12aの負荷を低減するために、支持フレーム12を回転させる際、ワイヤーソー7を退避状態に置いて、切断を中断して移動する例を説明したが、切り込みに要する負荷が小さいか、支持フレーム12などの強度が大きければ、ワイヤーソー7を切り込み状態に置いたまま、連続して支持フレーム12を回転させて、くびれを設けてもよい。
【0059】
【発明の効果】
以上に述べたように、請求項1に記載の発明では、ケーシングによって確実な土留めを設けることができ、作業者が、地下深部に入らなくとも、ワイヤーソーによって地下深度の狭隘な空間で既存杭を切断して、それを撤去することができるので、土留めが簡単であり、工事費の増大につながる地盤改良などをしないか、するとしてもきわめて小部分にとどめることができ、迅速で安全な施工作業を行うことができるという効果を奏する。
【0060】
請求項2に記載の発明では、切断の途中で、ワイヤーソーを噛み込んで切断不能となったり、既存杭が倒壊したりする恐れがないから、迅速で安全な施工が行え、工事費の増大も抑えることができるという効果を奏する。
【0061】
請求項3に記載の発明では、ワイヤーソーが噛み込まれたり、既存杭が倒壊したりすることがないから、吊り上げ装置を退避させて切断を行い、ワイヤーソーを退避して吊り上げやみ切断部の破断を行うなど、狭い施工作業スペースを有効に利用して作業効率のよい施工を行うことができるという効果を奏する。
【0062】
請求項4に記載の発明では、ワイヤーソーを退避状態にして、柱状構造物の軸線方向を移動し、所定位置でワイヤーソーを駆動しながら、ワイヤーソーを切り込み状態にして、切断が行え、切断が終われば、ワイヤーソーを退避状態の戻すことができるから、切り込む方向を変えて切断を複数回に分けて行うことが容易となり、柱状構造物の中心部に未切断部を残す工法に利用できるという効果を奏する。
【0063】
請求項5に記載の発明では、2つの可動案内プーリーを円弧軌道上で移動させることによって、ワイヤーソーを円弧軌道上の可変とされた弦として緊張させることができるので、安定した切断作業が行えるという効果を奏する。
【0064】
請求項6に記載の発明では、既存杭をくびれさせて、その中心部に未切断部を残す切断が可能となり、既存杭の切断を、まずワイヤーソーで既存杭をくびれさせ、次に別の手段で未切断部を破断させる2段階に分ける工法において用いることができるという効果を奏する。
【0065】
請求項7に記載の発明では、ワイヤーソー支持リングが円筒案内部上を円滑に移動できるから、作業効率が向上するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る柱状構造物の切断装置を既存杭撤去工事に用いた場合の概略構成を示す説明図である。
【図2】 同じくやや詳細な構成を示す部分断面図である。
【図3】 ワイヤーソー7の退避状態と切り込み状態を説明するための図2におけるB−B断面図である。
【図4】 本発明に係る既存杭撤去工法の第1の工程を説明する断面図である。
【図5】 本発明に係る既存杭撤去工法の第3の工程を説明する断面図である。
【図6】 本発明に係る既存杭撤去工法の第4の工程において、既存杭の中心に未切断部を形成する方法を説明するための説明図である。
【図7】 本発明に係る既存杭撤去工法の第4の工程において、未切断部を破断する方法を説明するための断面図である。
【図8】 既存杭撤去工法の従来例を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 既設構造物
3 既存杭
3a 杭頭部
4 地下施工計画範囲
5 ケーシング(円筒案内面)
6 ワイヤーソー駆動手段
7 ワイヤーソー
8 ワイヤーソー案内手段
11 吊り上げ装置
12 支持フレーム
12a 回転台
12b ワイヤーソー支持リング
12f 外周コロ(可動支持部材)
12g 円弧軌道
13 施工作業スペース
16a 可動プーリー(可動案内プーリー)
18 ワイヤーソー設置スペース
21 未切断部
22 係止部
23 押圧手段

Claims (7)

  1. 地中に埋設された既存杭を切断して撤去する既存杭撤去工法であって、
    前記既存杭の外径よりも大きい内径を備えるケーシングを、前記既存杭とほぼ同軸にして、所定の地中深度まで圧入する第1の工程と、
    前記既存杭と前記ケーシングの間の土砂を除去して、前記既存杭の周囲に空間を設ける第2の工程と、
    前記空間外に設けられたワイヤーソー駆動手段によって駆動される前記ワイヤーソーを可動に案内して、前記既存杭を水平方向に切断するワイヤーソー案内手段を、前記空間の所定深度位置に配設する第3の工程と、
    前記ワイヤーソーによって、前記所定深度位置で前記既存杭を水平方向に切断する第4の工程と、
    前記切断された既存杭を上方に吊り上げて前記ケーシングの外部に搬出する第5の工程と、からなり、
    前記第1〜5の工程を順次行って、前記既存杭を必要長さだけ撤去する既存杭撤去工法。
  2. 請求項1に記載の既存杭撤去工法において、
    前記第4の工程に先立って、
    前記既存杭を吊り上げるための係止部を前記既存杭の杭頭部に設け、
    該係止部を吊り上げながら、前記第4の工程を行うことを特徴とする既存杭撤去工法。
  3. 請求項1または2に記載の既存杭撤去工法において、
    前記第4の工程における切断を、
    前記ワイヤーソーによって、前記既存杭の外周から水平方向に所定深さだけ切り込み、前記既存杭の前記所定位置をくびれさせて、前記既存杭の中心部に未切断部を残し、
    前記杭頭部近傍に押圧手段を配設して、
    前記押圧手段によって前記杭頭部を水平方向に載荷し、前記未切断部を破断させることによって行うことを特徴とする既存杭撤去工法。
  4. ワイヤーソーを備えて、柱状構造物を、軸線方向の所定位置で軸線方向に直交する断面方向に切断する柱状構造物の切断装置であって、
    前記柱状構造物の軸線方向に沿って移動可能とされ、該柱状構造物の一部を囲繞するように配置されるリング状のワイヤーソー支持リングをその軸線方向の一方の端部に備える支持フレームと、
    前記ワイヤーソーを、前記柱状構造物を囲繞する位置に退避させる退避状態と前記柱状構造物の軸線方向に直交する断面に食い込ませて該断面を切り込ませる切り込み状態とに、それぞれ案内すべく可動に設けられた可動案内プーリーを、前記ワイヤーソー支持リングに備えてなるワイヤーソー案内手段と、
    前記ワイヤーソーを駆動するためのワイヤーソー駆動手段と、を備え、
    該ワイヤーソー駆動手段によって前記ワイヤーソーを駆動し、前記ワイヤーソー案内手段によって、前記ワイヤーソーを前記切り込み状態に案内することにより、前記柱状構造物の切断を進めていくことを特徴とする柱状構造物の切断装置。
  5. 請求項4に記載の柱状構造物の切断装置において、
    前記ワイヤーソー案内手段の可動案内プーリーが、前記ワイヤーソー支持リングに設けられた円弧軌道上をそれぞれ独立に移動可能とされた2つのプーリーからなることを特徴とする柱状構造物の切断装置。
  6. 請求項4または5に記載の柱状構造物の切断装置において、
    前記ワイヤーソー支持リングが、前記柱状構造物の軸線方向回りの回転が可能とされ、
    前記ワイヤーソー支持リングに設けられた前記ワイヤーソー案内手段を、前記柱状構造物の外周方向に回転移動させて、前記ワイヤーソーによる切り込み方向を変えることによって、前記柱状構造物の軸線方向に直交する断面内に切り込みを設けてくびれさせることが可能とされたことを特徴とする柱状構造物の切断装置。
  7. 請求項4〜6に記載の柱状構造物の切断装置において、
    前記ワイヤーソー支持リングの外径部に可動支持部材を設けてなり、
    前記柱状構造物を囲繞して設けられた所定内径の円筒案内面に、前記可動支持部材を当接させることにより、前記ワイヤーソー支持リングが該円筒案内面内の軸方向または周方向に移動が可能とされたことを特徴とする柱状構造物の切断装置。
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