JP3721315B2 - 名寄せシステム、名寄せ方法、そのシステムでの処理をコンピュータに行なわせるためのプログラムを格納した記憶媒体、及び、情報一致判断装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、顧客を特定する顧客特定情報を含まない複数の顧客情報レコードの一致を判断して名寄せする名寄せシステムムを提供するものである。
【0002】
また、本発明は、そのような名寄せ方法及びそのシステムでの処理をコンピュータに行なわせるためのプログラムを格納した記憶媒体に関する。
【0004】
【従来の技術】
従来より、顧客情報管理を行なっている企業において、例えば、金融機関等において、行内及び共同DBのいずれにおいても顧客名、住所、電話番号等の顧客を特定化しうる情報をキー項目として、同一顧客に対して一意のキー項目を割り当てて顧客情報の管理を行なっている。
【0005】
顧客情報の一致を判定する場合、そのキー項目が一致する顧客情報を同一であると判定していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の顧客情報管理における顧客情報の一致判定は、以下に述べる問題点がある。
【0007】
上記従来の顧客情報管理では、先ず、顧客名、住所、電話番号等の顧客を特定化しうるキー項目の完全一致をもって同一と判定していた。しかしながら、実際には、類似するキー項目が多く存在しているため、完全一致による判断では十分な結果が得られない場合があった。その場合、類似するキー項目の一致を判断するために人為的な確認作業が必要とされていた。つまり、通常、顧客情報の一致判断をして1つの顧客情報にする名寄せをより正確に行なうためには、より多くの顧客情報収集及びある程度の期間における顧客の情報解析が必要されるが、顧客の移転による住所変更、社名変更等があった場合、過去に遡って同一顧客の顧客情報であるか否かの判断をしなければならない。また、住所の記載方法の一致、前株或いは後株の記載の正確さ、カタカナ社名の記載方法及び表示方法の一致等を過去に遡って統一させなければならない。これら作業は、人為的に顧客情報の一つ一つを確認することによって行なう困難な作業であるため、このような顧客情報に基づいた名寄せの人為的確認作業には限界があり、必ずしも、正確ではなかった。
【0008】
次に、この人為的な確認作業は、多くの場合、経験者によって成され、一致と見なされるデータを統合(単一化)するルールについて定義されていなかった。
【0009】
また、一方で、所定のルールを定義付けて機械的に顧客情報の一致を判断しようとすると、管理される顧客情報の全組み合せ(総当り)によって一致判断する処理が実行されるため、顧客情報を管理するデータベースの規模によっては、システムに多大な負荷を発生させるため実現が困難であった。
【0010】
そこで、本発明の第一の課題は、顧客を特定する顧客特定情報を含まない複数の顧客情報レコードの一致を判断して名寄せシステムを提供することである。
【0011】
また、本発明の第二の課題は、同様に、顧客を特定する顧客特定情報を含まない複数の顧客情報レコードの一致を判断して名寄せ方法を提供することである。
【0012】
更に、本発明の第三の課題は、上記のようなシステムでの処理をコンピュータに行なわせるためのプログラムを格納した記憶媒体を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記第一の課題を解決するため、本発明は、請求項1に記載されるように、顧客を特定する顧客特定情報を含まない複数の顧客情報レコードの顧客が同一であることを判断して名寄せする名寄せシステムであって、上記名寄せシステムへの会員として登録された会員番号と、該会員の支店を特定する店番号と、該支店において取引のある顧客を特定する顧客番号とによる組み合わせキーによって、上記複数の顧客情報レコードの各顧客情報レコードを特定する顧客情報データベースで上記複数の顧客情報レコードを管理する顧客情報管理手段と、上記顧客情報レコードを構成する項目のうち顧客情報レコードが同一顧客に関する情報であると判断するために使用する項目を一致判断項目として、また、同一顧客に関する情報であると判断するための該一致判断項目に対する許容範囲とを一致判断項目データベースで管理する一致判断項目管理手段と、上記顧客情報レコードに含まれる決算年月及び上記会員の所在地域に関する所在地域情報を示す項目のうち、該所在地情報が同一であり、該決算年月が同一である顧客情報レコード同士を一つに分類する分類手段と、上記分類手段によって分類された同一分類内において1つ以上の顧客情報レコードの上記一致判断項目の値を互いに比較することによって、該一致判断項目データベースに管理される上記一致判断項目の許容範囲内にあるか否かを判断する一致判断手段と、その判断結果に基づいて、上記一致判断項目の許容範囲内にある顧客情報レコードに対して同一の第一グループ番号を設定してグループ化する第一グループ化手段と、上記決算年月には存在しないが該決算年月から1つ前の前期決算年月に存在する組み合わせキーに対応する第一グループ番号と同一の番号を有する該前期決算年月の他の組み合わせキーが該決算年月に存在する場合、該前期決算年月において該第一グループ番号と同じ番号を有する顧客情報レコードに対して、該決算年月に存在する該他の組み合わせキーで特定される顧客情報レコードに設定されている第一グループ番号に変更するグループ番号変更手段とを有し、上記第一グループ番号が同一である顧客情報レコードを、同一顧客で名寄せした顧客情報レコードとするように構成される。
【0015】
このような名寄せシステムでは、顧客を特定する顧客特定情報を含まない顧客情報レコードを分類することによって、同一の分類内において顧客情報レコードの顧客が同一であることの判断が行なわれるため、従来の顧客情報レコード全体の総当りによる顧客情報レードの一致判断に比べて、計算処理回数を大幅に削減することができる。
【0016】
また、許容範囲が設定された複数の一致判断項目に基づいて、同一分類内にある複数の顧客情報レコードに対して顧客が同一であることを判断するため、顧客が同一であることを判断するための顧客情報レコードの取りこぼしを防ぐことができる。顧客が同一であると判断した複数の顧客情報レコードが同一の第一グループ番号で示されることによって、顧客を特定する顧客特定情報がなくても名寄せを実現することができる。
【0017】
上記顧客特定情報は、顧客名又は企業名、住所、電話番号等の顧客を特定できる情報である。
【0018】
上記顧客情報は、上記顧客特定情報を含まない顧客の状態、推移を客観的、定量的に示す情報である。
【0019】
上記一致判断項目は、売上高、現金・預金、資産合計、資本金等の欠損率が低く、かつ、データとして精度が高い項目である。
【0020】
上記許容範囲は、売上高、現金・預金、資産合計、資本金等で示される金額の一致とみなす範囲である。
【0021】
顧客情報レコードの提供者によって同一顧客の顧客情報レコードであることを確認した結果を取得するという観点において、本発明は、請求項2に記載されるように、請求項1記載の名寄せシステムであって、上記組み合わせキーと上記第一グループ化手段によって割り当てられた第一グループ番号とを対応させてキー番号管理データベースによって管理するキー番号管理手段と、上記顧客情報レコードの提供する上記会員によって、上記第一グループ化手段によってグループ化された第一グループ番号毎に、同一顧客に関する顧客情報レコードである場合に、同一顧客に関する顧客情報レコードに同一の第二グループ番号が設定された顧客情報レコードを、外部から取り込むことによって取得する会員判断結果取得手段と、上記会員判断結果取得手段によって取得した顧客情報レコードに基づいて、上記組み合わせキーと上記第一グループ番号との組み合わせに対応させて、上記キー番号管理データベースに上記第二グループ番号を追加する第二グループ番号追加手段と、上記キー番号管理データベースに基づいて、同一の会員番号と店番号と顧客番号とによる組み合わせキーを有すると共に、上記第一グループ番号と上記第二グループ番号とによる同一の組み合わせグループ番号を有する顧客情報レコードを同一顧客に関する情報であると判断する同一顧客情報判断手段とを有するように構成することができる。
【0022】
このような名寄せシステムでは、許容範囲内で広めにグループ化された顧客情報レコードを、顧客情報レコードの提供者によって、グループ毎に顧客情報レコードの一致を確認した結果を更にグループ化した顧客情報レコードを取得することができるため、より正確な名寄せを実現することができる。
【0023】
グループ化された顧客情報レコードを1つのレコードに単一化するという観点において、本発明は、請求項3に記載されるように、請求項1又は2記載の名寄せシステムであって、上記顧客情報レコードを優先して抽出するための優先条件及び該顧客情報レコードの値を優先して決定するための優先条件の1つ以上に従って、上記キー番号管理データベースに基づいて、上記第一グループ番号と上記第二グループ番号とによる同一の組み合わせグループ番号を有する顧客情報レコードのグループ毎に優先すべき該顧客情報レコードを決定して該項目の値を決定し、同一グループ内の複数の顧客情報レコードを1つの顧客情報レコードにする単一化手段とを有し、一顧客に対して一顧客情報レコードを対応させるように構成することができる。
【0024】
このような名寄せシステムでは、同一グループ内で、優先条件に基づいて、項目の値が決定することによって、顧客情報レコードを単一化することができる。
【0025】
顧客情報レコードの一致を厳密に行なうという観点において、本発明は、請求項4に記載されるように、請求項1記載の名寄せシステムであって、同一の決算年月及び第一グループ番号であって、かつ、同一の店番号及び顧客番号を示す顧客情報レコードの前期の決算年月を取得する前期決算年月取得手段と、上記前期決算年月取得手段によって取得した前期の決算年月が全て同じであるか否かを判断する前期決算年月同一判断手段と、上記前期決算年月同一判断手段によって上記前期決算年月取得手段によって取得した前期の決算年月が全て同じであると判断した場合であってかつ該前期の決算年月での上記第一グループ番号が異なる場合、上記決算年月における第一グループ番号を削除することによって、同一顧客ではない状態に設定する第一グループ番号削除手段とを有するように構成することができる。
【0026】
このような名寄せシステムでは、前期の決算年月における顧客が同一であると判断されたグループを参照して、決算年月おける同一グループ内の顧客情報レコードに対して顧客が同一であることを厳密に判断することによって、顧客情報レコードの一致の精度を向上させることができる。
【0027】
上記決算年月は、顧客情報が顧客の財務状態を示す情報である場合、例えば、決算年月である。
【0028】
顧客情報レコードの一致を厳密に行なうという観点において、本発明は、請求項5に記載されるように、請求項4記載の名寄せシステムであって、上記前期決算年月同一判断手段によって上記前期決算年月取得手段によって取得した前期の決算年月が全て同じではないと判断した場合、顧客が同一であることを判断する項目を更に追加して、上記前期決算年月取得手段における複数の顧客情報レコードにおける顧客が同一であることを判断する追加一致判断手段を有し、上記追加一致判断手段によって一致しなかった場合、上記第一グループ番号削除手段を実行して、上記第一グループ番号を削除することによって、同一顧客ではない状態に設定するように構成することができる。
【0029】
このような名寄せシステムでは、同一グループ内の顧客情報レコードが、上記一致判断手段による判断結果によって前期の決算年月が一致しない場合において、一致判断項目を増やして、元の決算年月にて同一グループ内の顧客情報レコードの一致を判断するため、より精度の高い名寄せを実現することができる。
【0030】
顧客情報レコードを管理する管理者による判断を反映させるという観点において、本発明は、請求項6に記載されるように、請求項5又は4記載の名寄せシステムであって、上記複数の顧客情報レコードを管理する管理者によって、上記グループ化によってグループ化された第一グループ番号毎に顧客情報レコードの一致を判断した判断結果に基づいて、一致する顧客情報レコードに同一の第三グループ番号が設定された顧客情報レコードを上記顧客情報データベースから取得する会員判断結果取得手段と、上記第一グループ番号と上記第三グループ番号との組み合わせ番号が同一である顧客情報レコードを抽出する第二抽出手段と、上記第一グループ番号と上記第三グループ番号との組み合わせ番号が同一である顧客情報レコードを抽出する第二抽出手段とを有し、上記第二抽出手段によって抽出された上記組み合わせ番号が同一である顧客情報レコードを、同一顧客で名寄せした顧客情報レコードとするように構成することができる。
【0031】
このような名寄せシステムでは、顧客情報レコードの一致結果に、顧客情報レコードの管理者による判断結果を反映させることによって、より精度の高い名寄せを実現することができる。
【0032】
また、上記第一の課題を解決するため、本発明は、請求項7に記載されるように、顧客を特定する顧客特定情報を含まない複数の顧客情報レコードの顧客が同一であることを判断して名寄せする名寄せシステムであって、上記名寄せシステムへの会員として登録された会員番号と、該会員の支店を特定する店番号と、該支店において取引のある顧客を特定する顧客番号とによる組み合わせキーによって、上記複数の顧客情報レコードの各顧客情報レコードを特定する顧客情報データベースで上記複数の顧客情報レコードを管理する顧客情報管理手段と、上記顧客情報レコードを構成する項目のうち顧客情報レコードが同一顧客に関する情報であると判断するために使用する項目を一致判断項目として、また、同一顧客に関する情報であると判断するための該一致判断項目に対する許容範囲とを一致判断項目データベースで管理する一致判断項目管理手段と、上記顧客情報レコードに含まれる決算年月及び上記会員の所在地域に関する所在地域情報を示す項目のうち、該所在地情報が同一であり、該決算年月が同一である顧客情報レコード同士を一つに分類する分類手段と、上記分類手段によって分類された同一分類内において1つ以上の顧客情報レコードの上記一致判断項目の値を互いに比較することによって、該一致判断項目データベースに管理される上記一致判断項目の許容範囲内にあるか否かを判断する一致判断手段と、その判断結果に基づいて、上記一致判断項目の許容範囲内にある顧客情報レコードに対して同一のグループ番号を設定してグループ化するグループ化手段と、上記決算年月には存在しないが該決算年月から1つ前の前期決算年月に存在する組み合わせキーに対応する第一グループ番号と同一の番号を有する該前期決算年月の他の組み合わせキーが該決算年月に存在する場合、該前期決算年月において該第一グループ番号と同じ番号を有する顧客情報レコードに対して、該決算年月に存在する該他の組み合わせキーで特定される顧客情報レコードに設定されている第一グループ番号に変更するグループ番号変更手段とを有し、上記第一グループ番号が同一である顧客情報レコードを、同一顧客で名寄せした顧客情報レコードとするように構成することができる。
【0033】
上記第二の課題を解決するため、本発明は、請求項8に記載されるように、コンピュータに顧客を特定する顧客特定情報を含まない複数の顧客情報レコードの顧客が同一であることを判断させて名寄させる名寄せ方法であって、該コンピュータに、上記名寄せシステムへの会員として登録された会員番号と、該会員の支店を特定する店番号と、該支店において取引のある顧客を特定する顧客番号とによる組み合わせキーによって、上記複数の顧客情報レコードの各顧客情報レコードを特定する顧客情報データベースで上記複数の顧客情報レコードを管理する顧客情報管理手順と、上記顧客情報レコードを構成する項目のうち顧客情報レコードが同一顧客に関する情報であると判断するために使用する項目を一致判断項目として、また、同一顧客に関する情報であると判断するための該一致判断項目に対する許容範囲とを一致判断項目データベースで管理する一致判断項目管理手順と、上記顧客情報レコードに含まれる決算年月及び上記会員の所在地域に関する所在地域情報を示す項目のうち、該所在地情報が同一であり、該決算年月が同一である顧客情報レコード同士を一つに分類する分類手順と、上記分類手順によって分類された同一分類内において1つ以上の顧客情報レコードの上記一致判断項目の値を互いに比較することによって、該一致判断項目データベースに管理される上記一致判断項目の許容範囲内にあるか否かを判断する一致判断手順と、その判断結果に基づいて、上記一致判断項目の許容範囲内にある顧客情報レコードに対して同一の第一グループ番号を設定してグループ化する第一グループ化手順と、上記決算年月には存在しないが該決算年月から1つ前の前期決算年月に存在する組み合わせキーに対応する第一グループ番号と同一の番号を有する該前期決算年月の他の組み合わせキーが該決算年月に存在する場合、該前期決算年月において該第一グループ番号と同じ番号を有する顧客情報レコードに対して、該決算年月に存在する該他の組み合わせキーで特定される顧客情報レコードに設定されている第一グループ番号に変更するグループ番号変更手順とを実行させ、上記第一グループ番号が同一である顧客情報レコードを、同一顧客で名寄せした顧客情報レコードとするように構成される。
【0034】
上記第三の課題を解決するための手段として、本発明は、請求項10に記載されるように、上記名寄せシステムによる処理をコンピュータに行なわせるためのプログラムを記憶した記憶媒体とすることもできる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0039】
本発明の実施の一形態に係るデータ処理装置に対応するマッチング処理システム100は、例えば、図1に示すような機能構成を有する。マッチング処理システム100は、コンピュータシステムによって実現される。
【0040】
図1は、マッチング処理システムの機能構成を示す図である。図1において、マッチング処理システム100は、通信制御処理部101と、入出力制御処理部103と、表示制御処理部105と、インストーラー107と、同一会員内マッチング処理部110と、全体マッチング処理部120と、マッチング条件設定処理部131と、データ管理部200とを有する。上記各処理部は、マッチング処理システム100のCPU(中央処理装置)によって制御される。マッチング処理システム100は、インターネット等のネットワーク25を介して、金融機関等の複数会員の会員端末40と接続される。各会員は、会員端末40から会員と取引のある複数の顧客50に関する重複した顧客情報をマッチング処理システム100へ送信し、マッチング処理システム100によって顧客毎に名寄せされた顧客情報の提供を受ける。
【0041】
通信制御処理部101は、ネットワーク25を介して複数の会員端末40とデータ通信を制御する。入出力制御処理部103は、キーボード又はマウス等による入力データの制御及びプリンター等への出力データの制御を行なう。表示制御処理部105は、表示ユニットへの表示データを制御する。インストーラー107は、マッチング処理システム100を制御するためのプログラムが記憶されたCD−ROM20から該プログラムをマッチング処理システム100に備えられたハードディスク等の補助記憶装置へインストールする。尚、当該プログラムを格納する媒体としてCD−ROM20に限定するものではなく、コンピュータが読み取り可能な媒体であればよい。
【0042】
データ管理部200は、マッチング処理システム100での処理で必要となる情報を上記補助装置に格納し管理する管理部であって、キー番号管理DB(データベース)201と、マッチング条件DB202と、マッチング項目DB203と、マッチング前顧客情報DB211と、マッチング前財務情報DB212と、マッチング前企業ステータスDB213と、マッチング前定量情報DB214と、会員別顧客情報DB221と、会員別企業ステータスDB222と、会員別定量情報DB223と、会員別決算年月単位マッチングリスト205と、会員別マッチングリスト206と、会員採番マッチングリスト207と、全体顧客情報DB231と、全体企業ステータス情報DB232と、全体定量情報DB233と、全体決算年月単位マッチングリスト208と、全体マッチングリスト209と、マッチング後顧客情報DB241と、マッチング後財務情報DB242と、マッチング後企業ステータスDB243と、マッチング後定量情報DB244と、マッチング用財務キー250とを有する。各データベースは、各会員を識別する会員番号、各会員の支店等を特定する店番号、及び、該支店と取引のある顧客を特定する顧客番号の3つの番号の組み合わせによって、レコードを識別することができる。
【0043】
キー番号管理DB201は、処理中のデータベースのレコードを一意に識別するためのキーの組み合わせを管理するデータベースである。キー番号管理DB201は、会員を特定するための会員番号、会員の店番号、会員と取引のある顧客番号、マッチング処理システム100で一致と判断した複数のデータを会員毎にグループ化した会員別機械計算グループ番号、会員が一致を確認してグループ化した会員別会員認定グループ番号、全会員のデータをマッチング処理システム100で一致と判断しグループ化した全体機械計算グループ番号、全体認定グループ番号等とを有する。
【0044】
マッチング条件DB202は、会員別及び全体をマッチングする際のマッチング条件を管理するデータベースである。マッチング項目DB203は、会員別及び全体をマッチングする際のマッチング項目を管理するデータベースである。日付管理DB204は、処理によってデータベースの情報が更新された日付を管理するデータベースである。
【0045】
マッチング前顧客情報DB211と、マッチング前財務情報DB212と、マッチング前企業ステータスDB213と、マッチング前定量情報DB214とは、各会員から送られてきたマッチング処理前の情報を管理するデータベースである。
【0046】
会員別顧客情報DB221と、会員別企業ステータスDB222と、会員別定量情報DB223とは、会員毎にマッチング処理を行なった情報を管理するデータベースである。
【0047】
会員別決算年月単位マッチングリスト205と、会員別マッチングリスト206とマッチング処理によって生成されるリストである。会員別マッチングリスト206は、各会員へ提供され、各会員によってマッチングが行なわれる。
【0048】
会員採番マッチングリスト207は、会員別マッチングリスト206に基づいて、各会員がマッチングを行なった結果を示すリストである。
【0049】
全体顧客情報DB231と、全体企業ステータス情報DB232と、全体定量情報DB233とは、会員毎にマッチングされた会員別顧客情報DB221と、会員別企業ステータスDB222と、会員別定量情報DB223との情報を全体でまとめたデータベースである。
【0050】
全体決算年月単位マッチングリスト208と、全体マッチングリスト209とは、全体でマッチングを行なった結果を示すリストである。全体マッチングリスト209に基づいて、キー番号管理DB201が更新される。
【0051】
マッチング後顧客情報DB241と、マッチング後財務情報DB242と、マッチング後企業ステータスDB243と、マッチング後定量情報DB244とは、更新されたキー番号管理DB201に基づいて、データの重複が取り除かれたデータベースである。
【0052】
同一会員内マッチング処理部110は、会員毎にデータの重複を取り除く(以下、単一化という)処理部であって、マッチング用信用作成処理部DB111と、会員別決算年月単位マッチング処理部112と、会員別マッチング処理部113と、会員別会員認定グループ確定処理部114と、会員別単一化処理部115とを有する。
【0053】
マッチング用信用作成処理部DB111は、会員から提供されたマッチング前顧客情報DB211と、マッチング前財務情報DB212と、マッチング前企業ステータスDB213と、マッチング前定量情報DB214とから、マッチング処理の対象となるデータ項目が設定されたマッチング用財務キー250に基づいて、データを抽出する。
【0054】
会員別決算年月単位マッチング処理部112は、会員毎に同一決算年月にて、マッチング条件DB202とマッチング項目DB203とに基づいて、アローワンス範囲(許容範囲)をチェックして、同一顧客の判定を行ない、同一顧客毎にグループ化した会員別機械計算グループ番号を有する会員別決算年月単位マッチングリスト205を作成する。
【0055】
会員別マッチング処理部113は、会員別決算年月単位マッチング処理部112によって作成された会員別決算年月単位マッチングリスト205に基づいて、会員別に複数の決算年月に渡るデータについて、存在する最近の決算年月(以下、直近の決算年月と言う)から過去に遡って同一顧客の判定を行ない、その判定結果に基づいて更新された会員別機械計算グループ番号を有する会員別マッチングリスト206を作成する。作成した会員別マッチングリスト206を、ネットワーク25を介して会員へ提供する。
【0056】
会員別会員認定グループ確定処理部114は、会員の会員端末40から確定した結果を示す会員採番マッチングリスト207を受信すると、キー番号管理DB201の会員別会員認定グループ番号を更新する。
【0057】
会員別単一化処理部115は、会員別会員認定グループ確定処理部114によって更新されたキー番号管理DB201に基づいて、会員別顧客情報DB221と、会員別企業ステータスDB222と、会員別定量情報DB223と、マッチング前財務情報DB212とを、会員毎に一顧客に対して一情報レコードとなるように単一化する。単一化された会員別顧客情報DB221と、会員別企業ステータスDB222と、会員別定量情報DB223とは、夫々、全体顧客情報DB231と、全体企業ステータスDB232と、全体定量情報DB233とに格納される。
【0058】
全体マッチング処理部120は、同一会員内マッチング処理部110によって会員毎に単一化された各種データを会員全体で単一化を行ない、会員間で重複する情報レコードを名寄せする処理部であって、全体決算年月単位マッチング処理部121と、全体マッチング処理部122と、全体認定グループ確定処理部123と、全体単一化処理部124とを有する。
【0059】
全体決算年月単位マッチング処理部121は、同一顧客の判定を行ない、同一顧客毎にグループ化した全体機械計算グループ番号を有する全体決算年月単位マッチングリスト208を作成する。
【0060】
全体マッチング処理部122は、全体決算年月単位マッチング処理部121によって作成された全体決算年月単位マッチングリスト208に基づいて、複数の決算年月に渡るデータについて直近から過去に遡って同一顧客の判定を行ない、その判定結果に基づいて更新された全体機械計算グループ番号を有する全体マッチングリスト209を作成する。
【0061】
全体認定グループ確定処理部123は、全体マッチング処理部122によって作成された全体マッチングリスト209に基づいて、キー番号管理DB201の全体認定グループ番号を更新する。
【0062】
全体単一化処理部124は、全体認定グループ確定処理部123によって更新されたキー番号管理DB201に基づいて、会員全体で一顧客に対して一情報レコードとなるように、全体顧客情報DB231と、全体企業ステータスDB232と、全体定量情報DB233と、マッチング前財務情報DB212とを単一化する。単一化された全体顧客情報DB231と、全体企業ステータスDB232と、全体定量情報DB233と、マッチング前財務情報DB212とは、夫々、マッチング後顧客情報DB241と、マッチング後企業ステータスDB243と、マッチング後定量情報DB244と、マッチング後財務情報DB242とに格納される。
【0063】
マッチング条件設定処理部131は、会員別及び全体のマッチングを行なう際のマッチング条件及びマッチング項目を取得する処理部である。マッチング処理システム100の管理者は、マッチング条件設定処理部131によって表示ユニットに表示されるマッチング条件及びマッチング項目を設定する画面から、必要情報を設定することができる。管理者によって設定された情報は、マッチング条件DB202及びマッチング項目DB203で管理される。
【0064】
次に、マッチング処理システム100の管理者が、名寄せするためのマッチング条件と、マッチング項目とを設定する画面について説明する。
【0065】
図2は、マッチング設定画面の例を示す図である。図2(A)は、マッチング条件メンテナンス画面の例を示す図である。図2(A)において、マッチング条件メンテナンス画面310は、図1のマッチング条件DB202で管理される項目の値を設定する画面であって、例えば、データ処理の種別を示す処理種別、マッチングの種別を示すマッチング種別、マッチング条件の登録日、マッチング条件を登録した登録者を特定する登録者コード、都道府県コード以外でマッチングに用いる財務項目数を示すマッチング項目数、マッチング項目数のうち一致を判断するための項目数を示すマッチングOK基準項目数、レコードがマッチングの対象外となる財務項目の欠陥数を示すマッチング除外基準項目数等の項目を有する。
【0066】
マッチング種別が「1」の場合は会員内マッチングを示し、「2」の場合は全体マッチングを示す。
【0067】
図2(A)に示されるマッチング条件メンテナンス画面201の場合、登録者コード「admin」で特定される登録者が、登録日「00−10−13」(2000年10月13日)に、マッチング種別「1」(会員内マッチング)の条件を更新したことを示している。該登録者によって、マッチング項目数に「4」、マッチングOK基準項目数に「3」及びマッチング除外基準項目数に「80」が設定されたことが示される。
【0068】
図2(B)は、マッチング項目メンテナンス画面の例を示す図である。図2(B)において、マッチング項目メンテナンス画面320は、図1のマッチング項目DB203によって管理される項目の値を設定する画面であって、例えば、データ処理の種別を示す処理種別、マッチングの種別を示すマッチング種別、マッチング種別で特定される種別内の項目番号、マッチング項目の登録日、処理時に参照される項目名、アローワンス基準値、アローワンス範囲、アローワンス最小値、アローワンス対象条件等の項目を有する。
【0069】
マッチング条件メンテナンス画面310のマッチング種別と同様に、マッチング種別が「1」の場合は会員内マッチングを示し、「2」の場合は全体マッチングを示す。
【0070】
項目名で示される金額がアローワンス対象条件を満たす場合、アローワンス基準値の位で同一と見なす。アローワンス対象条件が設定されていない場合、該金額からアローワンス範囲を差し引いた金額から、該金額にアローワンス範囲を加えた金額までを一致と見なす。また、項目名で示される金額が、アローワンス基準値未満であれば、該金額からアローワンス最小値を差し引いた金額から、該金額にアローワンス最小値を加えた金額までを一致と見なす。
【0071】
つまり、図2(B)に示されるマッチング項目メンテナンス画面320の場合、登録日「00−10−13」(2000年10月13日)に、マッチング種別「1」(会員内マッチング)の条件を更新したことを示している。項目名「売上高」で示される金額が、アローワンス対象条件に基づいて、「100,000,000」円より大きい場合、アローワンス範囲「1,000,000」の位で同一かを判断する。
【0072】
マッチング項目メンテナンス画面320において、マッチング種別「1」で示される会員内マッチングでは、「売上高」、「現金・預金」、「資産合計」及び「資本金」の4つの項目がマッチング項目321となる。また、マッチング種別「2」で示される全体マッチングでは、「売上高」、「現金・預金」、「資産合計」及び「資本金」の4つの項目がマッチング項目322となる。
【0073】
マッチング項目を選択する際に、例えば、「現金・預金」等のように、財務諸表作成元である企業(会員の顧客)が直接操作しにくい項目を利用する。一方、例えば、「棚卸資産」のような企業が恣意的に数値を操作する可能性が高い数値は利用しないようにする。また、「売上高」のように、欠損率が低い項目を利用する。
【0074】
マッチング用信用DB作成処理部111での処理について図3で説明する。図3は、マッチング用信用DB作成処理を説明するフローチャート図である。図3において、マッチング前顧客情報DB211に存在する会員番号、店番、顧客番号との組み合わせキーがマッチング前財務情報DB212、マッチング前企業ステータスDB213、マッチング前定量情報DB214の全てに存在する場合、その組み合わせキーで特定される情報を残し、4つのDB全てに存在しない場合、その情報を削除する(ステップS11)。
【0075】
マッチング前顧客情報DB211から会員毎にデータをまとめて会員別顧客情報DB221へ出力する(ステップS12)。
【0076】
次に、マッチング用財務キー250に基づいて、マッチング前財務情報DB212から、所定の財務項目に応じてデータを出力すると共に、データ毎に値が設定されていない項目をカウントして欠損数として設定する(ステップS13)。
【0077】
また、マッチング前企業ステータスDB213から、会員毎にデータをまとめて会員別企業ステータスDB222へ出力する(ステップS14)。
【0078】
更に、マッチング前定量情報DB214から、会員毎にデータをまとめて会員別定量情報DB223へ出力する(ステップS15)。
【0079】
更に、キー番号管理に基づいて、マッチング前顧客情報DB211、マッチング前財務情報DB212、マッチング前企業ステータスDB213、マッチング前定量情報DB214の全てに、同一の会員番号、店番、顧客番号との組み合わせキーが存在しない場合、キー番号管理から削除する(ステップS16)。
【0080】
会員別決算年月単位マッチング処理部112での処理について図4及び図5で説明する。図4は、会員別決算年月単位マッチング処理について説明するフローチャート図である。また、図5は、会員別決算年月単位マッチングリストの例を示す図である。図4中、マッチング前信用情報DBとは、マッチング前顧客情報DB211と、マッチング前財務情報DB212と、マッチング前企業ステータスDB213と、マッチング前定量情報DB214とを会員番号、店番号及び顧客番号との組み合わせキーによって関連付けし、マッチングに必要な情報を抽出したDBを示す。
【0081】
図4において、マッチング用財務キー250の「欠損数」が、マッチング条件DB202を参照して、マッチング除外基準項目数以上のマッチング前信用情報DBのデータを対象外データとし(ステップS21)、マッチング用財務キー250の「欠損数」が、マッチング条件DB202を参照して、(マッチング項目数-マッチングOK基準個数)以下のマッチング前信用情報DBのデータを対象データとする(ステップS22)。
【0082】
例えば、図2(A)に示すマッチング条件メンテナンス画面310において、マッチング除外基準項目数が「80」以上のマッチング前信用情報DBのデータを対象外データとし、更に、マッチング用財務キー250の「欠損数」が、マッチング項目数の値「4」からマッチングOK基準個数の値「3」を引いた値「1」以下のマッチング前信用情報DBのデータを対象データとして抽出される。
【0083】
抽出した対象データを所定のデータ項目順に並べ替える(ステップS23)。例えば、先ず、会員番号に基づいて対象データを昇順に並べ替え、続けて、決算年月に基づいて降順に、都道府県コードを昇順に、売上高を降順に、更に、マッチング財務項目欠損数を昇順に対象データを並べ替える。
【0084】
次に、マッチング前信用情報DBのマッチング項目の全項目で金額を比較する。又は、マッチング前信用情報DBの上記データ項目順で示される項目に欠損があった場合、マッチングOK基準項目数以上の欠損以外の項目で金額を比較する(ステップS24)。つまり、図2(B)に示すマッチング項目メンテナンス画面320において設定されたマッチング項目321(「売上高」、「現金・預金」、「資産合計」及び「資本金」)の全項目で金額を比較する。又は、図2(A)に示すマッチング条件メンテナンス画面310において設定されたマッチングOK基準項目数「3」以上を満たすような欠損以外の項目で金額を比較する。但し、上記データ項目順で示される項目の後に続く他項目で欠損があり、欠損以外の項目数を累積した結果、マッチングOK基準項目数に満たないデータは、マッチング対象外とする。
【0085】
マッチング項目DB203のアローワンス対象条件に基づいて(なければ無条件に)、アローワンス基準値の位で同一か、或いは、アローワンス基準値±アローワンス範囲までを一致とする(ステップS25)。例えば、図2(B)に示すマッチング項目メンテナンス画面320の場合、アローワンス対象条件が設定されているので、金額が1億円を超えるとき、十万円の位で四捨五入して百万円単位にして金額を比較する。比較した結果、差が±100万円の範囲以内であれば「一致」とする。一方、アローワンス対象条件が設定されていない場合、百円の位で四捨五入して千円単位にして金額を比較する。比較した結果、差が±1000円の範囲以内であれば「一致」とする。
【0086】
一致したデータに対して、会員別機会計算グループ番号の割り当てを機械的に行なう(ステップS26)。つまり、一致したデータを一つのグループとなるように、同一番号を割り当てる。
【0087】
会員別決算年月単位マッチングリスト205を出力する(ステップS27)。会員別機会計算グループ番号が割り当てられたデータを会員別決算年月単位マッチングリスト205として出力する。出力された会員別決算年月単位マッチングリスト205は、例えば、図5に示されるようなリストである。
【0088】
上記図4に示す会員別決算年月単位マッチング処理において、ステップS23にて所定のデータ項目に「都道府県」を含めることによって、実質的に、非財務項目である「都道府県」と、財務項目である「現金・預金」、「資本金」、「売上高」及び「総資産」とがマッチング条件となっている。
【0089】
図5は、会員別決算年月単位マッチングリストの例を示す図である。図5において、点線で囲まれるデータが、図4に示す会員別決算年月単位マッチング処理によって一致していると判断されたことを示す。
【0090】
図5に示す会員別決算年月単位マッチングリスト205は、会員#「0010」で示される会員の取引先に関する顧客情報、財務情報、企業ステータス及び定量情報に基づいて、作成されたリストである。会員別決算年月単位マッチング処理によって、同一「決算年月」内で「都道府県」が同一のレコードからマッチング項目「現金・預金」、「資本金」、「売上高」及び「総資産」のうちマッチングOK基準項目数「3」以上のマッチング条件を満たすレコードは、例えば、決算年月「200003」において、都道府県「10」では、レコード1からレコード3、レコード4からレコード5で纏められ、都道府県「20」では、レコード6からレコード7、レコード8からレコード10で纏められ、夫々順に、会員別会員機械計算グループ番号(図5中、「会員別会員機械計算G#」)「1」、「2」、「3」、「4」で示される。
【0091】
次に、会員別マッチング処理部113での処理を図6で説明する。
【0092】
図6は、会員別マッチング処理について説明するフローチャート図である。図6において、会員別決算年月マッチングリスト205を所定のデータ項目順序に並べ替え、更に、店番及び顧客番号とを組み合わせキーとし、決算年月を対応付けたマトリクスを生成する(ステップS31)。所定のデータ項目順序において、例えば、会員別決算年月マッチングリスト205は、会員番号に基づいて対象データを昇順に並べ替え、続けて、決算年月に基づいて降順に、会員別機械計算グループ番号を昇順に、店番及び顧客番号を昇順に並べ替える。更に、並べ替えた会員別決算年月マッチングリスト205に基づいて、店番及び顧客番号とを組み合わせキーとし、決算年月とを対応付けたマトリクスを生成する。
【0093】
続けて、直近の決算年月を処理決算年月として設定し(ステップS32)、店番及び顧客番号とを組み合わせキーとして、マトリクスを検索し、処理中決算年月のデータを有する店番及び顧客番号を抽出する。決算年月、店番、顧客番号、会員別機械計算グループ番号を保存する(ステップS33)。つまり、最も近い(直近の)決算年月が2000年3月(「200003」)であれば、決算年月「200003」を示す店番及び顧客番号を抽出し、該店番及び顧客番号との組み合わせキーによって特定される決算年月、店番、顧客番号、会員別機械計算グループ番号を保存する。
【0094】
マトリクスの全てのデータを終了したか否かを判断する(ステップS34)。全てのデータを終了した場合、会員別マッチングマッチングリストとして出力し(ステップS40)、会員別マッチング処理を終了する。
【0095】
一方、全てのデータを終了していない場合、処理中決算年月から存在する最近の決算年月(以下、前期の決算年月という)を、新たに、処理決算年月として設定して(ステップS35)、店番及び顧客番号とを組み合わせキーとして、マトリクスを検索し、処理中決算年月のデータを有する店番及び顧客番号を抽出する(ステップS36)。つまり、処理中決算年月に「200003」が設定されていたら、「200003」から前期の決算年月「199903」を処理中決算年月として設定する。そして、マトリクスから処理中決算年月「199903」に対応する店番及び顧客番号とを抽出する。
【0096】
更に、処理済の決算年月で既に抽出済みの店番及び顧客番号の中には存在しないが、処理中決算年月に存在する店番号及び顧客番号に対応する会員別機械計算グループ番号と同じ会員別機械計算グループ番号を有する処理中決算年月の他の店番及び顧客番号が処理済の決算年月に存在するか否かを判断する(ステップS37)。処理中決算年月が「199903」である場合、処理済の決算年月は「200003」であり、処理済の決算年月「200003」で抽出済みの店番及び顧客番号の中には存在しないが、処理中決算年月「199903」において、ステップS36にて抽出した店番号及び顧客番号には存在するが処理済の決算年月「 200003 」には存在しないその店番号及び顧客番号に対応する会員別機械計算グループ番号と同じ会員別機械計算グループ番号を有する処理中決算年月「 199903 」の他の店番及び顧客番号が処理済の決算年月「 200003 」に存在するか否かを判断する。同じ会員別機械計算グループ番号のものがない場合、ステップS39へ進む。
【0097】
一方、同じ会員別機械計算グループ番号のものがある場合、抽出した店番及び顧客番号のうち、処理済の決算年月には存在しない店番及び顧客番号の会員別機械計算グループ番号と、上述した処理中決算年月の他の店番及び顧客番号の同一会員別機械計算グループ番号とを、処理済の決算年月での他の店番及び顧客番号の会員別機械計算グループ番号に変更する(ステップS38)。処理中決算年月「199903」における会員別機械計算グループ番号を、処理済の決算年月「200003」で抽出済みの店番及び顧客番号の会員別機械計算グループ番号へと変更する。
【0098】
処理中決算年月を決算年月として、また、ステップS36で抽出された店番及び顧客番号と、その会員別機械計算グループ番号とを保存して(ステップS39)、ステップS34へ戻り、データが終了するまで、上記処理を繰り返す。
【0099】
上記において、決算年月を降順に辿りながら、存在する最近の決算年月で検索される店番及び顧客番号との組み合わせキーによってデータが抽出されるため、直近の決算年月での会員別機械計算グループ番号が優先される処理となる。
【0100】
上記会員別マッチング処理の詳細を図7で説明する。図7は、会員別マッチング処理の例を示す図である。図7中、説明の便宜上、会員番号、店番、顧客番号とをアルファベットに置き換えてある。同一アルファベットは、同一会員番号、店番及び顧客番号との同一組み合わせキーであることを示す。また、説明を簡単にするため、決算年月、顧客識別子及び会員別機械計算グループ番号(図中、会員別機械計算G#で示す)の項目以外は省略される。図7(A)は、顧客識別子が直近の決算年月には存在しないが、前期の決算年月に存在する場合の会員別マッチング処理の例を示す図である。図7(B)は、顧客識別子が直近の決算年月に存在し、前期の決算年月には存在しない場合の会員別マッチング処理の例を示す図である。
【0101】
図7(A)において、図6のステップS31の並べ替えによって、図5に示す会員別決算年月単位マッチングリスト205は、例えば、リスト411のようになったとする。更に、顧客識別子と決算年月とを対応付けたマトリクス412に基づいて、決算年月を過去へ辿る会員別マッチング処理によって、先ず、直近の決算年月「200003」で顧客識別子A、B及びCが抽出されると共に、顧客識別子A、B及びCに対して、全て会員別機械計算グループ番号「1」が決定する(ステップS33)。
【0102】
次に、決算年月「199903」において、抽出された顧客識別子A、B及びC以外の顧客識別子D及びEが抽出される(ステップS36)。この場合、顧客識別子D及びEの会員別機械計算グループ番号は、同一の「2」で示される。ここで、この決算年月「199903」において、顧客識別子D及びEと同一の会員別機械計算グループ番号「2」を示し、かつ、既に顧客識別子が抽出され会員別機械計算グループ番号が決定している顧客識別子を検索する。この場合、顧客識別子Cが検索される。決定済みの顧客識別子Cの会員別機械計算グループ番号「1」で顧客識別子D及びEの会員別機械計算グループ番号を「2」から「1」へ変更する(ステップS37及びS38)。
【0103】
同様に、決算年月「199803」において、顧客識別子Fが抽出され、顧客識別子Fと同一の会員別機械計算グループ番号「2」を有する顧客識別子Eの決定済み会員別機械計算グループ番号「1」に従い、顧客識別子Fの会員別機械計算グループ番号を「1」に変更する。
【0104】
マトリクス412は、決定された会員別機械計算グループ番号によってマトリクス413のようになる。マトリクス413から、会員別機械計算グループ番号が決定(図7のリスト413の点線で囲まれる値)された決算年月及び顧客識別子と、その会員別機械計算グループ番号とを会員別マッチングリスト206として出力される。この場合、会員別マッチングリスト206は、リスト414のようなデータ構成となる(ステップS40)。
【0105】
図7(B)において、図6のステップS31の並べ替えによって、図5に示す会員別決算年月単位マッチングリスト205は、例えば、リスト421のようになったとする。更に、顧客識別子と決算年月とを対応付けたマトリクス422に基づいて、決算年月を過去へ辿る会員別マッチング処理によって、先ず、直近の決算年月「200003」で顧客識別子G、H、I、J、K及びLが抽出されると共に、顧客識別子G、H、I、J、K及びLに対して、全て会員別機械計算グループ番号「1」が決定する(ステップS33)。そして、ステップS34のデータ終了判断によって、終了と判断され、マトリクス422から、会員別機械計算グループ番号が決定(図7のリスト422の点線で囲まれる値)された決算年月及び顧客識別子と、その会員別機械計算グループ番号とを会員別マッチングリスト206として出力される。この場合、会員別マッチングリスト206は、リスト423のようなデータ構成となる(ステップS40)。直近の決算年月での会員別機械計算グループ番号が優先して決定されるため、図7(B)の例の場合、決算年月「200003」のみで処理が終了する。
【0106】
上記処理によって得られた会員別マッチングリスト206は、ネットワーク25を介して、マッチング処理システム100から会員端末40へ送信される。会員は、会員端末40から受信した会員別マッチングリスト206の内容で、マッチングを認定する。
【0107】
図8は、会員別マッチングリストの例を示す図である。図8(A)は、会員へ送付時の会員別マッチングリストを示す図である。図8(B)は、会員がマッチングシステム100へ返送時の会員別マッチングリストを示す図である。会員は、図8に示すような会員別マッチングリスト206をマッチング処理システム100から受信する。図8において、マッチング処理システム100が設定した会員別機械計算グループ番号毎に、例えば、グループ番号1は員別機械計算グループ番号対応しており、会員別機械計算グループ番号が「1」となる6個の顧客データ、グループ番号2は、会員別機械計算グループ番号が「2」となる3個の顧客データが対応している。そして、各会員別機械計算グループ番号の最初の顧客データ430及び440のマッチング結果には「1」が入力されている。
【0108】
会員は、受信した図8(A)に示す会員別マッチングリスト206に、グループ番号毎に、「1」が設定されている左端と同一であれば、「1」を入力する。同一でない場合には、「2」を入力する。また、「2」を入力した顧客データと同一の顧客データのマッチング結果にも「2」を入力する。このように1から順に、異なる顧客データのマッチング結果に自然数を入力すると、例えば、図8(B)のような会員別マッチングリスト206となる。
【0109】
図8(B)において、会員は、グループ番号1において、顧客データ430と顧客データ431及び433は同一であることを示し、顧客データ432と434は、それぞれ別の顧客データであることを示している。また、グループ番号2において、顧客データ440と顧客データ441及び442は同一であることを示している。このように会員によって設定された会員別マッチングリスト206は、マッチング処理システム100へ返送され、会員採番マッチングリスト207として格納される。
【0110】
次に、会員から受信した会員採番マッチングリスト207に基づく、会員別会員認定グループ確定処理部114での処理について説明する。図9は、会員別会員認定グループ確定処理について説明するフローチャート図である。図9において、会員採番マッチングリスト207を読み込む(ステップS51)。会員採番マッチングリスト207の会員番号、店番及び顧客番号とを組み合わせキーとして、キー番号管理201を検索する。検索されたキー番号管理201の会員番号、店番及び顧客番号の組み合わせキーに対応させて会員別会員認定グループ番号を設定する(ステップS52)。
【0111】
上記処理によって、会員採番マッチングリスト207に基づいて、キー番号管理201に会員別会員認定グループ番号が、図10のように、設定される。図10は、会員別マッチング処理の例を示す図である。図10中、説明の便宜上、会員番号、店番、顧客番号とをアルファベットに置き換えてある。同一アルファベットは、同一会員番号、店番及び顧客番号との同一組み合わせキーであることを示す。また、説明を簡単にするため、顧客識別子、会員別会員認定グループ番号(図中、会員別会員認定G#で示す)、会員別機械計算グループ番号(図中、会員別機械計算G#で示す)の項目以外は省略される。また、図10中、△マークは空欄を意味する。
【0112】
図10において、会員別マッチングリスト206は、会員に送信される際のリストを示し、会員別採番マッチングリスト207は、会員によって△マーク(空欄)に番号が設定され、マッチング処理システム100で会員端末40から受信後のリストを示す。会員別会員認定グループ確定処理部114は、受信した会員別採番マッチングリスト207から会員別会員認定グループ番号のデータ(図8に示すマッチング結果に対応)を抽出し、キー番号管理201の対応する顧客識別子の会員別会員認定グループ番号として設定する。
【0113】
会員別会員認定グループ確定処理部114での処理によって、例えば、顧客識別子Bの会員別機械計算グループ番号と会員別会員認定グループ番号とが同じ「1」であることを示している。一方、例えば、顧客識別子Cの会員別機械計算グループ番号[1]であるのに対し、会員別会員認定グループ番号「2」であることを示している。この場合、マッチング処理システム100では、顧客識別子A、B及びCは、同一顧客である判断されたのに対し、会員は、顧客識別子A及びBは同一顧客であると確認しており、また、顧客識別子Cは顧客識別子A及びBとは異なる顧客であると確認していることを示す。
【0114】
図10に示すキー番号管理DB201において、例えば、会員別機械計算グループ番号「1」及び会員別会員認定グループ番号「1」となる顧客識別子は、A及びBが存在する。このように、重複して存在するデータを1つのデータにする単一化処理について説明する。
【0115】
会員別単一化処理部115での処理について図11及び図12で説明する。図11において、キー番号管理を読み込み、所定のデータ項目順で並び替える(ステップS61)。所定のデータ項目順は、会員番号、会員別機械計算グループ番号、会員別会員認定グループ番号、店番、顧客番号の順に並び替える。
【0116】
会員別機械計算グループ番号がない場合、会員別信用情報から全体信用情報を出力する(ステップS62)。会員別機械計算グループ番号がない場合、単一化対象外であるため、会員別信用情報(会員別顧客情報DB221、会員別企業ステータスDB222、会員別定量情報DB223で管理される情報)を、全体信用情報(全体顧客情報DB231、全体企業ステータスDB232、全体定量情報DB233で管理される情報)として出力する。
【0117】
キー番号管理に関連付けされる会員別顧客情報DB221から会員別顧客情報を抽出して(ステップS63)、会員番号、会員別機械計算グループ番号、会員別会員認定グループ番号の組み合わせ単位で複数件存在する会員別顧客情報を抽出する(ステップS64)。
【0118】
以下、キー番号管理201に関連付けられる会員別顧客情報を、会員別機械計算グループ番号及び会員別会員認定グループ番号の組み合わせキー単位で、単一化する。以下、ステップS66からS69までを処理▲1▼とする。
【0119】
会員番号、店番、顧客番号との組み合わせキーで直近の決算年月のマッチング財務キー250に基づいて、ステップS64で抽出された会員別顧客情報の中から、更に、欠損数が最も少ない会員別顧客情報を抽出し(ステップS65)、会員別顧客情報が複数存在するか否かを判断する(ステップS66)。会員別顧客情報が複数存在しない場合、ステップS70へ進む。
【0120】
一方、会員別顧客情報が複数存在する場合、最も新しい会員データ作成日を示す会員別顧客情報を抽出し(ステップS67)、最も新しい会員データ作成日を示す会員別顧客情報が複数存在するか否かを判断する(ステップS68)。会員別顧客情報が複数存在しない場合、ステップS70へ進む。一方、会員別顧客情報が複数存在する場合、会員別顧客情報の店番及び顧客番号との組み合わせキーの若い方を抽出する(ステップS69)。
【0121】
そして、ステップS64で抽出された会員別顧客情報の同一グループ番号(会員別機械計算グループ番号及び会員別会員認定グループ番号の同一組み合わせ)のなかで最も古い融資取引開始年月を、処理▲1▼にて抽出した会員別顧客情報に設定する(ステップS70)。
【0122】
ステップS64にて抽出された会員別顧客情報に業種2として設定された情報のより詳細な情報を優先して抽出する。(ステップS75)。抽出した業種をステップS64で抽出したレコードに設定して、全体顧客情報へ出力する(ステップS77)。
【0123】
キー番号管理201に関連付けされるマッチング前財務情報をマッチング前財務情報DB212から抽出し(ステップS78)、会員番号、会員別機械計算グループ番号、会員別会員認定グループ番号及び決算年月との組み合わせキー単位で、複数件存在するマッチング前財務情報をマッチング前財務情報DB212から抽出する(ステップS79)。
【0124】
以下、キー番号管理201に関連付けられるマッチング前財務情報を、会員番号、会員別機械計算グループ番号、会員別会員認定グループ番号及び決算年月との組み合わせキー単位で、単一化する。以下、ステップS80からS85までを処理▲2▼とする。
【0125】
会員番号、店番、顧客番号との組み合わせキーで直近の決算年月のマッチング財務キーに基づいて、欠損数が最も少ないマッチング前財務情報を抽出して(ステップS80)、マッチング前財務情報が複数存在するか否かを判断する(ステップS81)。マッチング前財務情報が複数存在しない場合、ステップS85へ進む。
【0126】
一方、新しい会員データ作成日のマッチング前財務情報を抽出して(ステップS82)、同一の新しい会員データ作成日のマッチング前財務情報が複数存在するか否かを判断する(ステップS83)。マッチング前財務情報が複数存在しない場合、ステップS85へ進む。一方、マッチング前財務情報が複数存在する場合、マッチング前財務情報の店番及び顧客番号との組み合わせキーの若い方を抽出する(ステップS84)。
【0127】
そして、抽出したマッチング前財務情報の店番及び顧客番号に該当する全体顧客情報から店番及び顧客番号を塗り替えて、マッチング用財務キー250を更新する(ステップS85)。
【0128】
キー番号管理201に関連付けされる会員別企業ステータス情報を会員別企業ステータス情報DB222から読み込み、会員別機械計算グループ番号、会員別会員認定グループ番号ごとに店番、顧客番号を該当する全体顧客情報から店番、顧客番号を塗り替えて、全体企業ステータス情報に出力する(ステップS86)。
【0129】
そして、会員番号、会員別機械計算グループ番号、会員別会員認定グループ番号及び定量情報認定年月との組み合わせキー単位で、複数件存在する会員別定量情報を抽出する(ステップS87)。
【0130】
以下、キー番号管理201に関連付けられる会員別定量情報を、会員番号、会員別機械計算グループ番号、会員別会員認定グループ番号及び決算年月との組み合わせキー単位で、単一化する。以下、ステップS88からS92までを処理▲3▼とする。
【0131】
会員番号、会員別機械計算グループ番号、会員別会員認定グループ番号及び定量情報認定年月との組み合わせキー単位で、複数件存在する会員別定量情報を会員別定量情報DB223から抽出して(ステップS88)、会員別定量情報が複数存在するか否かを判断する(ステップS89)。会員別定量情報が複数存在しない場合、ステップS93へ進む。
【0132】
一方、会員別定量情報が複数存在する場合、新しい会員データ作成日の会員別定量情報を抽出して(ステップS90)、同一の新しい会員データ作成日の会員別定量情報が複数存在するか否かを判断する(ステップS91)。会員別定量情報が複数存在しない場合、ステップS93へ進む。一方、会員別定量情報が複数存在する場合、会員別定量情報の店番及び顧客番号との組み合わせキーの若い方を抽出する(ステップS92)。
【0133】
そして、抽出した会員別定量情報の店番及び顧客番号を該当する全体顧客情報から店番及び顧客番号を塗り替えて、全体定量情報に出力し(ステップS93)を終了する。
【0134】
上記処理によって、マッチング処理システム100は、会員毎のマッチング(顧客毎の名寄せ)が完了し、次に、全会員でのマッチング処理を行なう。
【0135】
会員別決算年月単位マッチング処理部112での処理と同様に、全体決算年月単位マッチング処理部121は、マッチング用財務キー250によって情報項目を制限し、マッチング条件DB202及びマッチング項目DB203に基づいて、同一の決算年月内の都道府県毎にデータをマッチングさせる処理を行ない、全体決算年月単位マッチングリスト208を出力する。
【0136】
次に、会員別マッチング処理部113での処理と同様に、全体決算年月単位マッチングリスト208に基づいて、全体マッチングリスト209を出力する。全体マッチング処理部122での処理について図13で説明する。図13は、全体マッチング処理を説明するフローチャート図である。
【0137】
図13において、会員別マッチング処理のステップS31からS39までを、全体決算年月マッチングリストに対して行ない、全体マッチングリスト209を出力する(ステップS101)。会員別機械計算グループ番号を全体機械計算グループ番号として同様の処理を行なえば良い。
【0138】
更に、同一の決算年月及び全体機械計算グループ番号の店番及び顧客番号を組み合わせキーとして、マッチング用財務キー250に基づいて、マッチング前財務情報DB212から必要な財務情報を参照して、前期の決算年月を取得する(ステップS102)。
【0139】
同一のグループ内で、ステップS102にて取得した前期の決算年月が全て同じであるか否かを判断する(ステップS103)。前期の決算年月が全て同じである場合、その前期の決算年月での全体機械計算グループ番号が全て同じであるか否かを判断し(ステップS104)、全て同じである場合、顧客が一致する(名寄せされている)と判断し、全体機械計算グループ番号をそのままとして変更しない。一方、全てが同じでない場合、異なる全体機械計算グループ番号を空欄に変更する。例えば、同一グループ内に3つのレコードが存在し、前期の決算年月が全て同じであるが、その前期の決算年月での全体機械計算グループ番号が異なるレコードが1つあった場合、そのレコードの全体機械計算グループ番号を空欄に設定して除外する。
【0140】
一方、ステップS103において、同一のグループ内で、ステップS102にて取得した前期の決算年月の全てが同じでない場合、マッチング項目を追加し、元の決算年月でマッチングを行なう(ステップS106)。例えば、「当期利益」等のデータが存在する確率の高い項目を追加して、元の決算年月において、同一のグループ内で「当期利益」に基づいてマッチング処理を行なう。
【0141】
マッチング処理の結果が一致したか否かを判断する(ステップS107)。一致した場合、ステップS109へ進む。一方、一致しなかった場合、同一グループ内の全体機械計算グループ番号を空欄に設定して除外する(不一致とする)。
【0142】
そして、直近の決算年月を採用しつつ、店番及び顧客番号による組み合わせキーで一意になるように対象データを抽出して(ステップS109)、全体マッチングリスト209を出力する。また、会員番号、店番、顧客番号による組み合わせキーでキー番号管理を検索し、全体機械計算グループ番号を更新して(ステップS110)、処理を終了する。
【0143】
上記より、全体マッチング処理において、会員別マッチング処理と同様の処理の他、前期の決算年月での一致を確認することによって、より精度の高い名寄せを実現することができる。
【0144】
更に、会員別会員認定グループ確定処理114での処理と同様に、全体認定グループ確定処理部123は、但し、会員採番マッチングリスト207ではなく表示ユニットに表示された全体マッチングリスト209に基づいて、マッチング処理システム100の利用者が、最終確認を行なう。つまり、図8に示す会員別マッチングリスト206と同様に、マッチング処理の結果が全体マッチングリスト209に基づいて表示されるが、この場合、マッチング結果は全て「1」で表示される。利用者は、経験に基づき、グループ毎に左から順に同一であると判断した場合、マッチング結果「1」を変更せず、同一でないと判断した場合、「2」を入力しマッチング結果を変更する。以後、企業毎に3、4、...と番号を振っていく。利用者によって確認された全体マッチングリスト209の結果は、全体認証グループ番号として管理される。全体認定グループ確定処理部123は、全体マッチングリスト209の会員番号、店番及び顧客番号を組み合わせキーとしてキー番号管理を検索して、キー番号管理201の全体認定グループ番号を更新する。以後、全体マッチングリスト209が表示される際には、更新された全体認定グループ番号に基づいて、マッチング結果が示される。
【0145】
そして、会員別単一化処理部115での処理と同様に、全体単一化処理部124は、キー番号管理201に基づいて、全体顧客情報DB231、マッチング前財務情報DB212と、全体企業ステータスDB232及び全体定量情報DB233とを単一化して、単一化された顧客情報に、夫々単一化されたマッチング前財務情報、企業ステータス、定量情報とを対応させ、マッチング後顧客情報DB241、マッチング後財務情報DB242、マッチング後企業ステータスDB243、マッチング後定量情報DB244とを出力する。
【0146】
上記処理によって、守秘義務等によって顧客名、住所及び電話番号等の顧客を特定する情報がなく、かつ、重複したデータを単一化することが可能となる。
【0147】
また、上記処理は、現実的に、金融機関等で扱われる数十万件にも及ぶデータを処理する際においても、処理負荷を大幅に削減することを可能としている。その例について以下に図14にて説明する。図14は、マッチング処理の概念を示す図である。図4に示す会員別決算年月マッチング処理のステップS23において、マッチング対象データを、項目X及び項目Yとを含む所定のデータ項目順に並べ、そのデータ項目の値に基づいてマッチング対象データを幾つかの区分に纏めるとマトリクス500のように、データが項目Xの区分X1からXi及び項目Yの区分Y1からYjで区切られたブロックに分散される。ステップS23において、都道府県コードと、決算年月とをデータ項目順に含めることによって、項目Xとして都道府県コード、及び、項目Yとして決算年月が対応する。都道府県コードによって47区分に対象データが分散し、また、決算年月によって、四半期毎の過去10年間が対象となる場合は40区分に、或いは、年度毎の過去10年間が対象となる場合は10区分に対象データが分散することになる。つまり、2つの項目の区分によって1880ブロック、或いは、470ブロックに対象データが分散する。
【0148】
会員から重複を含む10万件の顧客(取引先企業)に関するデータが提供され、都道府県コードの47区分と年度毎の決算年月の10区分でマッチングをした場合について説明する。10万件のデータは、470ブロックのいずれかの対応するブロックに分散する。例えば、最も多くデータが集まる、都道府県が東京都で決算年月が2000年3月の場合、1万件のデータがその1つのブロックに対応したとすると、東京都の2000年3月期末の会員別決算年月マッチング処理は、マトリクス510のように、1万件データ(顧客A、B、C、D、E、F、...)の総当りのマッチングとなる。このようにブロック毎でマッチング処理を行なうことで、大量なデータ10万件を総当りでマッチングする必要がなくなる。
【0149】
また、本実施例において、より多くの名寄せされたデータを取得するため、隣接ブロックを考慮したマッチング処理を行なっている。つまり、1つの決算年月だけでは十分でない場合がある。例えば、図7に示す顧客識別子と決算年月とを対応付けたマトリクス412のように、過去に存在していたデータが含まれていない場合がある(決算年月「200003」の顧客識別子D、E及びF)。これらのデータを取り込むことで名寄せの精度を向上させることができる。それを実現するため、図6に示す会員別マッチング処理のステップS35からS38において、過去の決算年月に遡り、取りこぼしていたデータを含めたマッチング処理を行なっている。例えば、Y1を最近の決算年月とするマトリクス500において、決算年月「200003」での処理をブロック501に対応させると、会員別マッチング処理のステップS35からS38における決算年月「200003」での処理は、ブロック502に対応する。
【0150】
上記より、項目として都同府県と決算年月を適応した例を説明したが、これに限るものではない。適応した項目に応じて、項目X及び項目Yについて、近隣のブロック501及び502のデータを含めた名寄せを行なうことができる。例えば、項目として売上高を所定の範囲で複数の区分に分けても良い。その場合、所定桁数での切り上げ、切り下げ、又は、四捨五入等によって近隣のブロックのデータが参照される。
【0151】
また、取り込む近隣の範囲は、1つに限るものではない。項目の属性に応じて、複数ブロックを範囲としてもよい。図6に示す会員別マッチング処理は、データが終了するまで過去に遡る処理となっているため、対象となる決済年月を限定することによるデータの取りこぼしがない。
【0152】
また、項目を増やしてもよい。項目を増やすことによって、マトリクス500の次元も増えるが、マッチング処理によるコンピュータへの負荷を大幅に削減することができる。
【0153】
例えば、全データの総当りによるマッチング処理では、10万件のデータに対して、4,999,950,000回((100,000×99,999)/2)の計算を要する。一方、都道府県及び決算年月の2項目を適用した場合、10万件のデータが470ブロックに分散するため、1ブロック当たり保有するデータ件数は約213件(100,000/470)、1ブロック当たりのマッチング処理回数は22、578回((213×212)/2)、全ブロックのマッチング処理回数は10,611,660回(22,578×470)である。凡そ471分の1の処理回数となる。よって、本発明によれば、処理回数を大幅に軽減することができる。
【0154】
【発明の効果】
以上、説明してきたように、本願発明によれば、守秘義務の関係から顧客を特定しない顧客情報を管理又は金融機関等の合併等によって顧客情報の構成が統一されていないデータベースが構築された場合においても、区分毎のデータの一致判断となるため、計算処理回数を大幅に削減することができる。また、許容範囲を利用し、データ入力が各項で統一さていない場合においても、顧客情報の名寄せを効果的に実現することができる。
【0155】
【図面の簡単な説明】
【図1】マッチング処理システムの機能構成を示す図である。
【図2】マッチング設定画面の例を示す図である。
【図3】マッチング用信号DB作成処理を説明するフローチャート図である。
【図4】会員別決算年月単位マッチング処理について説明するフローチャート図である。
【図5】会員別決算年月単位マッチングリストの例を示す図である。
【図6】会員別マッチング処理について説明するフローチャート図である。
【図7】会員別マッチング処理の例を示す図である。
【図8】会員別マッチングリストの例を示す図である。
【図9】会員別会員認定グループ確定処理について説明するフローチャート図である。
【図10】会員別マッチング処理の例を示す図である。
【図11】会員別単一化処理を説明するフローチャート図である。
【図12】会員別単一化処理を説明するフローチャート図である。
【図13】全体マッチング処理を説明するフローチャート図である。
【図14】マッチングの概念を示す図である。
【符号の説明】
20 CD−ROM
40 会員端末
50 顧客
100 マッチング処理システム
111 マッチング用信用DB作成処理部
112 会員別決算年月単位マッチング処理部
113 会員別マッチング処理部
114 会員別会員認定グループ確定処理部
115 会員別単一化処理部
121 全体決算年月単位マッチング処理部
122 全体マッチング処理部
123 全体認定グループ確定処理部
124 全体単一化処理部
131 マッチング条件設定処理部
Claims (10)
- 顧客を特定する顧客特定情報を含まない複数の顧客情報レコードの顧客が同一であることを判断して名寄せする名寄せシステムであって、
上記名寄せシステムへの会員として登録された会員番号と、該会員の支店を特定する店番号と、該支店において取引のある顧客を特定する顧客番号とによる組み合わせキーによって、上記複数の顧客情報レコードの各顧客情報レコードを特定する顧客情報データベースで上記複数の顧客情報レコードを管理する顧客情報管理手段と、
上記顧客情報レコードを構成する項目のうち顧客情報レコードが同一顧客に関する情報であると判断するために使用する項目を一致判断項目として、また、同一顧客に関する情報であると判断するための該一致判断項目に対する許容範囲とを一致判断項目データベースで管理する一致判断項目管理手段と、
上記顧客情報レコードに含まれる決算年月及び上記会員の所在地域に関する所在地域情報を示す項目のうち、該所在地情報が同一であり、該決算年月が同一である顧客情報レコード同士を一つに分類する分類手段と、
上記分類手段によって分類された同一分類内において1つ以上の顧客情報レコードの上記一致判断項目の値を互いに比較することによって、該一致判断項目データベースに管理される上記一致判断項目の許容範囲内にあるか否かを判断する一致判断手段と、
その判断結果に基づいて、上記一致判断項目の許容範囲内にある顧客情報レコードに対して同一の第一グループ番号を設定してグループ化する第一グループ化手段と、
上記決算年月には存在しないが該決算年月から1つ前の前期決算年月に存在する組み合わせキーに対応する第一グループ番号と同一の番号を有する該前期決算年月の他の組み合わせキーが該決算年月に存在する場合、該前期決算年月において該第一グループ番号と同じ番号を有する顧客情報レコードに対して、該決算年月に存在する該他の組み合わせキーで特定される顧客情報レコードに設定されている第一グループ番号に変更するグループ番号変更手段とを有し、
上記第一グループ番号が同一である顧客情報レコードを、同一顧客で名寄せした顧客情報レコードとする名寄せシステム。 - 請求項1記載の名寄せシステムであって、
上記組み合わせキーと上記第一グループ化手段によって割り当てられた第一グループ番号とを対応させてキー番号管理データベースによって管理するキー番号管理手段と、
上記顧客情報レコードの提供する上記会員によって、上記第一グループ化手段によってグループ化された第一グループ番号毎に、同一顧客に関する顧客情報レコードである場合に、同一顧客に関する顧客情報レコードに同一の第二グループ番号が設定された顧客情報レコードを、外部から取り込むことによって取得する会員判断結果取得手段と、
上記会員判断結果取得手段によって取得した顧客情報レコードに基づいて、上記組み合わせキーと上記第一グループ番号との組み合わせに対応させて、上記キー番号管理データベースに上記第二グループ番号を追加する第二グループ番号追加手段と、
上記キー番号管理データベースに基づいて、同一の会員番号と店番号と顧客番号とによる組み合わせキーを有すると共に、上記第一グループ番号と上記第二グループ番号とによる同一の組み合わせグループ番号を有する顧客情報レコードを同一顧客に関する情報であると判断する同一顧客情報判断手段とを有する名寄せシステム。 - 請求項1又は2記載の名寄せシステムであって、
上記顧客情報レコードを優先して抽出するための優先条件及び該顧客情報レコードの値を優先して決定するための優先条件の1つ以上に従って、上記キー番号管理データベースに基づいて、上記第一グループ番号と上記第二グループ番号とによる同一の組み合わせグループ番号を有する顧客情報レコードのグループ毎に優先すべき該顧客情報レコードを決定して該項目の値を決定し、同一グループ内の複数の顧客情報レコードを1つの顧客情報レコードにする単一化手段とを有し、
一顧客に対して一顧客情報レコードを対応させるようにした名寄せシステム。 - 請求項1記載の名寄せシステムであって、
同一の決算年月及び第一グループ番号であって、かつ、同一の店番号及び顧客番号を示す顧客情報レコードの前期の決算年月を取得する前期決算年月取得手段と、
上記前期決算年月取得手段によって取得した前期の決算年月が全て同じであるか否かを判断する前期決算年月同一判断手段と、
上記前期決算年月同一判断手段によって上記前期決算年月取得手段によって取得した前期の決算年月が全て同じであると判断した場合であってかつ該前期の決算年月での上記第一グループ番号が異なる場合、上記決算年月における第一グループ番号を削除することによって、同一顧客ではない状態に設定する第一グループ番号削除手段とを有するようにした名寄せシステム。 - 請求項4記載の名寄せシステムであって、
上記前期決算年月同一判断手段によって上記前期決算年月取得手段によって取得した前期の決算年月が全て同じではないと判断した場合、顧客が同一であることを判断する項目を更に追加して、上記前期決算年月取得手段における複数の顧客情報レコードにおける顧客が同一であることを判断する追加一致判断手段を有し、
上記追加一致判断手段によって一致しなかった場合、上記第一グループ番号削除手段を実行して、上記第一グループ番号を削除することによって、同一顧客ではない状態に設定するようにした名寄せシステム。 - 請求項5又は4記載の名寄せシステムであって、
上記複数の顧客情報レコードを管理する管理者によって、上記グループ化によってグループ化された第一グループ番号毎に顧客情報レコードの一致を判断した判断結果に基づいて、一致する顧客情報レコードに同一の第三グループ番号が設定された顧客情報レコードを上記顧客情報データベースから取得する会員判断結果取得手段と、
上記第一グループ番号と上記第三グループ番号との組み合わせ番号が同一である顧客情報レコードを抽出する第二抽出手段とを有し、
上記第二抽出手段によって抽出された上記組み合わせ番号が同一である顧客情報レコードを、同一顧客で名寄せした顧客情報レコードとする名寄せシステム。 - 顧客を特定する顧客特定情報を含まない複数の顧客情報レコードの顧客が同一であることを判断して名寄せする名寄せシステムであって、
上記名寄せシステムへの会員として登録された会員番号と、該会員の支店を特定する店番号と、該支店において取引のある顧客を特定する顧客番号とによる組み合わせキーによって、上記複数の顧客情報レコードの各顧客情報レコードを特定する顧客情報データベースで上記複数の顧客情報レコードを管理する顧客情報管理手段と、
上記顧客情報レコードを構成する項目のうち顧客情報レコードが同一顧客に関する情報であると判断するために使用する項目を一致判断項目として、また、同一顧客に関する情報であると判断するための該一致判断項目に対する許容範囲とを一致判断項目データベースで管理する一致判断項目管理手段と、
上記顧客情報レコードに含まれる決算年月及び上記会員の所在地域に関する所在地域情報を示す項目のうち、該所在地情報が同一であり、該決算年月が同一である顧客情報レコード同士を一つに分類する分類手段と、
上記分類手段によって分類された同一分類内において1つ以上の顧客情報レコードの上記一致判断項目の値を互いに比較することによって、該一致判断項目データベースに管理される上記一致判断項目の許容範囲内にあるか否かを判断する一致判断手段と、
その判断結果に基づいて、上記一致判断項目の許容範囲内にある顧客情報レコードに対して同一のグループ番号を設定してグループ化するグループ化手段と、
上記決算年月には存在しないが該決算年月から1つ前の前期決算年月に存在する組み合わせキーに対応する第一グループ番号と同一の番号を有する該前期決算年月の他の組み合わせキーが該決算年月に存在する場合、該前期決算年月において該第一グループ番号と同じ番号を有する顧客情報レコードに対して、該決算年月に存在する該他の組み合わせキーで特定される顧客情報レコードに設定されている第一グループ番号に変更するグループ番号変更手段とを有し、
上記第一グループ番号が同一である顧客情報レコードを、同一顧客で名寄せした顧客情報レコードとするようにした名寄せシステム。 - コンピュータに顧客を特定する顧客特定情報を含まない複数の顧客情報レコードの顧客が同一であることを判断させて名寄させる名寄せ方法であって、該コンピュータに、
上記名寄せシステムへの会員として登録された会員番号と、該会員の支店を特定する店番号と、該支店において取引のある顧客を特定する顧客番号とによる組み合わせキーによって、上記複数の顧客情報レコードの各顧客情報レコードを特定する顧客情報データベースで上記複数の顧客情報レコードを管理する顧客情報管理手順と、
上記顧客情報レコードを構成する項目のうち顧客情報レコードが同一顧客に関する情報であると判断するために使用する項目を一致判断項目として、また、同一顧客に関する情報であると判断するための該一致判断項目に対する許容範囲とを一致判断項目データベースで管理する一致判断項目管理手順と、
上記顧客情報レコードに含まれる決算年月及び上記会員の所在地域に関する所在地域情報を示す項目のうち、該所在地情報が同一であり、該決算年月が同一である顧客情報レコード同士を一つに分類する分類手順と、
上記分類手順によって分類された同一分類内において1つ以上の顧客情報レコードの上記一致判断項目の値を互いに比較することによって、該一致判断項目データベースに管理される上記一致判断項目の許容範囲内にあるか否かを判断する一致判断手順と、
その判断結果に基づいて、上記一致判断項目の許容範囲内にある顧客情報レコードに対して同一の第一グループ番号を設定してグループ化する第一グループ化手順と、
上記決算年月には存在しないが該決算年月から1つ前の前期決算年月に存在する組み合わせキーに対応する第一グループ番号と同一の番号を有する該前期決算年月の他の組み合わせキーが該決算年月に存在する場合、該前期決算年月において該第一グループ番号と同じ番号を有する顧客情報レコードに対して、該決算年月に存在する該他の組み合わせキーで特定される顧客情報レコードに設定されている第一グループ番号に変更するグループ番号変更手順とを実行させ、
上記第一グループ番号が同一である顧客情報レコードを、同一顧客で名寄せした顧客情報レコードとする名寄せ方法。 - 請求項8記載の名寄せ方法であって、上記コンピュータに、
同一の決算年月及び第一グループ番号であって、かつ、同一の店番号及び顧客番号を示す顧客情報レコードの前期の決算年月を取得する前期決算年月取得手順と、
上記前期決算年月取得手順によって取得した前期の決算年月が全て同じであるか否かを判断する前期決算年月同一判断手順と、
上記前期決算年月同一判断手順によって上記前期決算年月取得手順によって取得した前期の決算年月が全て同じではないと判断した場合、上記第一グループ番号を削除することによって、同一顧客ではない状態に設定する第一グループ番号削除手順とを有するようにした名寄せ方法。 - 顧客を特定する顧客特定情報を含まない複数の顧客情報レコードの一致を判断して名寄せする名寄せシステムでの処理をコンピュータに行なわせるためのプログラムを格納した記憶媒体において、該コンピュータに、
上記名寄せシステムへの会員として登録された会員番号と、該会員の支店を特定する店番号と、該支店において取引のある顧客を特定する顧客番号とによる組み合わせキーによって、上記複数の顧客情報レコードの各顧客情報レコードを特定する顧客情報データベースで上記複数の顧客情報レコードを管理する顧客情報管理手順と、
上記顧客情報レコードを構成する項目のうち顧客情報レコードが同一顧客に関する情報であると判断するために使用する項目を一致判断項目として、また、同一顧客に関する情報であると判断するための該一致判断項目に対する許容範囲とを一致判断項目データベースで管理する一致判断項目管理手順と、
上記顧客情報レコードに含まれる決算年月及び上記会員の所在地域に関する所在地域情報を示す項目のうち、該所在地情報が同一であり、該決算年月が同一である顧客情報レコード同士を一つに分類する分類手順と、
上記分類手順によって分類された同一分類内において1つ以上の顧客情報レコードの上記一致判断項目の値を互いに比較することによって、該一致判断項目データベースに管理される上記一致判断項目の許容範囲内にあるか否かを判断する一致判断手順と、
その判断結果に基づいて、上記一致判断項目の許容範囲内にある顧客情報レコードに対して同一の第一グループ番号を設定してグループ化する第一グループ化手順と
上記決算年月には存在しないが該決算年月から1つ前の前期決算年月に存在する組み合わせキーに対応する第一グループ番号と同一の番号を有する該前期決算年月の他の組み合わせキーが該決算年月に存在する場合、該前期決算年月において該第一グループ番号と同じ番号を有する顧客情報レコードに対して、該決算年月に存在する該他の組み合わせキーで特定される顧客情報レコードに設定されている第一グループ番号に変更するグループ番号変更手順とを実行させ、
上記第一グループ番号が同一である顧客情報レコードを、同一顧客で名寄せした顧客情報レコードとするプログラムを格納した記憶媒体。
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