JP3720819B2 - 光通信装置および光通信方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の通信ノード間の通信がルーティング装置を介して行われる光通信システムで用いられる光通信装置および光通信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インターネット、携帯電話などの爆発的普及に伴い、ネットワークの大容量化に向けて内外で活発な研究開発が進められている。従来のネットワークを構成する各通信ノードでは、光ファイバ伝送路からの光信号を電気信号に変換したのちに宛先情報などを読取り、この情報を元に信号を所望の出力ポートへ電気的にスイッチングし、出力ポートにおいて光に変換後、光ファイバ伝送路へ送出する。しかしながら、トラフィックの指数間数的な増大に伴い、近い将来、電気による信号の経路制御(ルーティング)処理能力は限界に達すると考えられている。この問題の解決には、通信ノードにおいて、光信号を電気に変換せずに光レイヤで信号のルーティングを行う、すなわち、光信号を電気に変換せずにルーティングする技術が重要となる。
【0003】
従来、ルーティング装置を介して複数の通信ノード間の光通信を行う光通信システムとして、図1に示すような構成のシステムが提供されている。
【0004】
各通信ノード100a〜100dは、それぞれ対応する、1つの光信号76a〜76dを送信する1つの光信号送信器71a〜71dと、光信号のルーティングに必要な制御情報をもつ1つの光ラベル信号77a〜77dを送信する1つの光ラベル信号送信器72a〜72dとを備えている。
【0005】
ルーティング装置80は、各通信ノード100a〜100dとそれぞれの光伝送路81a〜81dを介して接続され、光信号と光ラベル信号を分離する光分波器74と、この光分波器74で分離された光ラベル信号を受信する光受信器78eと、光分波器74で分離された光信号を複数の光路に分岐する光分岐器79と、複数の光路のそれぞれに接続され光ラベル信号77a〜77dの制御情報に基づいて光信号を透過または遮断するルーティング処理により光路を選択する複数の光ゲート器75a〜75dとを備えている。光ゲート器75a〜75dを制御する制御回路部は図示を省略している。
【0006】
複数の通信ノード100a〜100d(本図の例では、4つの通信ノード#1〜#4)のそれぞれから送出された光信号76a〜76dと、この光信号のルーティングを示す制御情報を含む光ラベル信号77a〜77dとが、光伝送路81a〜81dを通ってルーティング装置80に達すると、光信号76a〜76dと光ラベル信号77a〜77dは、ルーティング装置80内に各通信ノードに対応してそれぞれ設けられている光分波器74によって分離される。
【0007】
さらに、各光信号76a〜76dはそれぞれ光分波器74の後段にある光分岐器79で分岐され、ほぼ等しい長さの複数の光路(本図の例では3本の光路)を通ってそれぞれの光ゲート器(本図の例では、75a〜75dのうちの3個)へ導かれる。一方、光ラベル信号77a〜77dは光受信器78eへ導かれる。次に、複数の光ゲート器75a〜75dのなかで、光受信器78eで受信した光ラベル信号の情報をもとに駆動する1つまたは複数の光ゲート器を、その光信号が透過することで、その光信号の光路82a〜82dが選択される。
【0008】
光信号76(76a〜76dの代表番号)がルーティング装置80の光分波器74の入力ポートから光ゲート器75(75a〜75dの代表番号)に到着するまでの時間をt1、その光信号76に対する光ラベル信号77(77a〜77dの代表番号)がその光分波器74の入力ポートから光受信器78eに到着するまでの時間をt2、光受信器78eが光ラベル信号77の受信を終了してから光ゲート器75が駆動する(光信号を透過できる)までの時間をt3とする。この条件下で、光ゲート器75において、光信号76が正しくゲーティング処理されるためには、各通信ノード100(100a〜100dの代表番号)は、光分波器74の入力ポート直前においての光信号76と光ラベル信号77とが、下記の式1を満足する相対的時間差T′(光信号76のフロントと光ラベル信号77のエンドの時間差(図2に符号90で示す))となるように、両信号76、77を時間差をおいてそれぞれ送出する必要がある。
【0009】
T′> t2+t3−t1 …(式1)
一方、通信ノード100間のデータ通信効率を高くするために、図3に示すように、光信号76が光ゲート器75に到着してから、光ゲート器75が駆動し、光信号が透過できる状態(符号92で示す時点)になるまでの時間差Δt(符号91で示す)をできるだけ小さくするように、各通信ノード100は、上記式1の相対的時間差T′を調整することが要求される。
【0010】
上記式1のt1,t2,t3を予め測定することにより、光信号76が光ゲート器75において正しくゲーティング処理されるために必要な、光信号76と光ラベル信号77の相対的時間差T′を決定することはできる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
図1で説明したような、光ラベル信号を利用した光通信システムでは、一般に、ルーティング装置80において、光信号と光ラベル信号の分離を容易にするために、これら信号にはそれぞれ異なる波長が用いられている。そのため、光信号の伝送媒体である光ファイバの波長分散の影響を受け、光信号と光ラベル信号の相対的時間差は伝送距離によって変化する。その結果、通信ノード100において定めた光信号と光ラベル信号の送出時間差Tと、ルーティング装置80にある光分波器74の入力ポート直前における相対的時間差T′とは異なる値となる。各通信ノード100からルーティング装置80までの距離はまちまちであるために、通信ノード100毎に、相対的時間差T′が上記の式1を満足するように、光信号と光ラベル信号の送出時間差Tを調整する必要がある。
【0012】
しかしながら、通常、ルーティング装置と各通信ノードは、物理的に離れた場所に設置されているので、上記送出時間差Tを各通信ノードで設定する場合に、各通信ノードに正しくデータが届いたか否かかを、リアルタイムに連絡しながら調整する必要があり、従来構成のままでは作業が非常に煩雑となるという点があった。
【0013】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであって、その目的は、通信ノードから送出される光信号がルーティング装置の光ゲート器を不適切なタイミングで透過することでその光信号の一部あるいはすべてが喪失することがないように、光信号とこの光信号に対する光ラベル信号の送出時間差Tを各通信ノードにおいて自立的に調整できるようにし、これにより各通信ノードにおいての送出時間差Tの設定に関する作業の大幅な軽減を実現可能にした光通信装置および光通信方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の光通信装置の発明は、光信号を送信する光信号送信器と、前記光信号と波長が異なる該光信号のルーティングに関する制御情報をもつ光ラベル信号を送信する光ラベル信号送信器とを備え、前記光信号と該光信号の前記光ラベル信号とを波長分散の影響により伝送距離に応じて変化する相対的な時間差をもって送出する複数の通信ノードと、各前記通信ノードに対し光伝送路を介して接続され前記光信号と前記光ラベル信号とを分離する分離器と、該分離器で分離された前記光ラベル信号を受信する光ラベル信号受信器と、前記分離器で分離された前記光信号を実質的に等しい長さの複数の光路に分岐する光分岐器と、前記複数の光路の内の1つの対応する光路にそれぞれ接続され前記光ラベル信号の情報に基づいて前記光信号を透過または遮断することでルーティングを行う複数の光ゲート器とを備え、前記光ラベル信号受信器で受信した前記光ラベル信号の制御情報に基づき前記複数の光ゲート器を選択的に駆動して前記光信号を透過あるいは遮断するルーティング装置とを具備する光通信装置であって、前記通信ノードは、それぞれ、自己通信ノード宛の光信号を前記光信号送信器を介して送信する光信号送信手段と、自己通信ノード宛の光ラベル信号を前記光ラベル信号送信器を介して送信する光ラベル信号送信手段と、前記ルーティング装置を通って戻された前記自己通信ノード宛の光信号を受信する光受信器と、前記光受信器で受信された光信号を診断する診断手段と、該診断手段の診断結果に応じて、前記光信号のすべてが前記ルーティング装置の前記光ゲート器を該光ゲート器が開いているタイミングで透過するように前記光信号と前記光ラベル信号との前記相対的な時間差を調整する調整手段とを有することを特徴とする。
【0015】
ここで、前記ルーティング装置は、前記通信ノードから前記自己通信ノード宛の光信号と該光信号の光ラベル信号を受信した場合に、開状態となる自己通信ノード用光ゲート器を有することを特徴とすることができる。
【0016】
また、前記ルーティング装置は、前記自己通信ノード用光ゲート器を通過した前記自己通信ノード宛の光信号を当該光信号を送出した前記通信ノードに戻す通信光路と接続することを特徴とすることができる。
【0017】
上記目的を達成するため、請求項4の光通信方法の発明は、光信号を送信する光信号送信器と、前記光信号と波長が異なる該光信号のルーティングに関する制御情報をもつ光ラベル信号を送信する光ラベル信号送信器とを備え、前記光信号と該光信号の前記光ラベル信号とを波長分散の影響により伝送距離に応じて変化する相対的な時間差をもって送出する複数の通信ノードと、各前記通信ノードに対して光伝送路を介して接続され前記光信号と前記光ラベル信号とを分離する分離器と、該分離器で分離された前記光ラベル信号を受信する光ラベル信号受信器、前記分離器で分離された前記光信号を実質的に等しい長さの複数の光路に分岐する光分岐と、前記複数の光路の内の1つの対応する光路にそれぞれ接続され前記光ラベル信号の情報に基づいて前記光信号を透過または遮断することでルーティングを行う複数の光ゲート器を備え、前記光ラベル信号受信器で受信した前記光ラベル信号の制御情報に基づき前記複数の光ゲート器を選択的に駆動して前記光信号を透過あるいは遮断するルーティング装置とを用いて光信号の通信を行う光通信方法であって、前記複数の通信ノードのそれぞれにおいて、前記光ラベル信号を用いて当該通信ノード自らに宛てた自己通信ノード宛光信号と該光ラベル信号とを相対的な時間差をもって送出するステップと、前記自己通信ノード宛光信号を前記ルーティング装置を経由して受信するステップと、該受信した自己通信ノード宛光信号が誤りなく受信されたか否かを検査するステップと、該検査結果に応じて、前記光信号のすべてが前記ルーティング装置の前記光ゲート器を該光ゲート器が開いているタイミングで透過するように、前記自己通信ノード宛光信号と前記光ラベル信号の送出時間差を定め、該定めた送出時間差を当該通信ノードにおける光信号と該光信号に対する前記光ラベル信号との前記相対的時間差として設定するステップとを有することを特徴とする。
【0018】
ここで、前記検査ステップにおいて、前記自己通信ノード宛光信号が誤りなく受信されたと診断されるまで、前記各ステップの処理を繰り返すことを特徴とすることができる。
【0019】
また、前記ルーティング装置において、前記通信ノードから前記自己通信ノード宛光信号と該光信号に対する前記光ラベル信号とを受信した場合に、該光ラベル信号に基づいて自己通信ノード用光ゲート器を開状態にすることで、前記自己通信ノード宛光信号を該光信号を送出した前記通信ノードに戻すステップを有することを特徴とすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0021】
[第1実施形態]
図4は、本発明の第1実施形態における光通信装置の構成を模式的に示す。図4において、71a〜71dは各通信ノード100a〜100dにおける光信号送出用光源を含む光信号送信器、72a〜72dは各通信ノード100a〜100dにおける光ラベル信号送出用光源を含む光ラベル信号送信器、73は光合波器(正しくは、光合流器)である。
【0022】
また、74はルーティング装置80の光分離器、75a〜75dはルーティング装置80の光ゲート器、76a〜76dは光信号、77a〜77dは光ラベル信号である。78a〜78eは光受信器、79はルーティング装置80の光分岐器、81a〜81dは各通信ノードの光合波器(正しくは、光合流器)とルーティング装置80を接続する光伝送路、82a〜82dはルーティング装置80と各通信ノード100a〜100dの光受信器78a〜78dを接続する光伝送路、110a〜110dは各通信ノード100a〜100dにおける本発明に係わる制御装置(送出時間差調整器)である。また、光分岐器79の各出力ポートから各光ゲート器75a〜75dまでの光路長は互いに等しく設定されている。
【0023】
図4に示すように、通常時において光通信を遂行するための基本的構成と機能は図1で説明した従来構成と同様であり、この基本構成に光信号とこの光信号に対する光ラベル信号の送出時間差Tを各通信ノードにおいて自立的に調整するための本発明に係わる新規な構成が付加されている。
【0024】
この本発明に係わる(新規な)構成部分を説明すると、各通信ノード100a〜100dのそれぞれにおいて、自己通信ノード宛の光信号を送信等する制御装置110a〜110dの1つと、ルーティング装置80を通って戻された自己通信ノード宛の光信号を受信するための光受信器78a〜78dの1つが追加されている。即ち、自己通信ノード宛の光信号を受信するための光受信器として、通信ノード#1に対しては光受信器78aが追加され、通信ノード#2に対しては光受信器78bが追加され、通信ノード#3に対しては光受信器78cが追加され、通信ノード#4に対に対しては光受信器78dが追加されている。また、各制御装置110a〜110dは、後述のように、それぞれ自己通信ノード宛の光信号を光信号送信器71a〜71dの1つを介して送信し、自己通信ノード宛の光ラベル信号を光ラベル信号送信器72a〜72dの1つを介して送信し、ルーティング装置80を通って戻された自己通信ノード宛の光信号を受信して、受信された光信号を診断し、その診断結果に応じて光信号と光ラベル信号との送出時間差を調整する機能を有する。
【0025】
また、ルーティング装置80には、通信ノード100a〜100dから自己通信ノード宛の光信号76a〜76dとこの光信号の光ラベル信号77a〜77dを受信した場合に、開状態となる、自己通信ノード用光ゲート器75a〜75dが追加されている。即ち、通信ノード#1に対しては光ゲート器75aが追加され、通信ノード#2に対しては光ゲート器75bが追加され、通信ノード#3に対しては光ゲート器75cが追加され、通信ノード#4に対に対しては光ゲート器75dが追加されている。そして、ルーティング装置80は、自己通信ノード用光ゲート器75a〜75dを通過した自己通信ノード宛の光信号を当該光信号を送出した通信ノード100a〜100dに戻す光伝送路と接続している。即ち、ルーティング装置80には、各通信ノード100a〜100dが送信した光信号が、再び自己の通信ノードに導かれるための、通信ノード#1に対する光伝送路82a、通信ノード#2に対する光伝送路82b、通信ノード#3に対する光伝送路82c、通信ノード#4に対する光伝送路82dと接続している。
【0026】
図4に例示の構成においては、通信ノードの数が4個の場合について示してあるが、これにより本発明の通信ノード数が限定されるものではない。また、図4では光ゲート器75a〜75dの出力ポートと各通信ノード100a〜100dの光受信器78a〜78dが光伝送路82a〜82dによって直接接続されているが、光ゲート器75a〜75dと光受信器78a〜78dの光伝送路上に、何らかの光部品(図示しない)が接続されていてもよい。ただし、この光部品は、光ゲート器75a〜75dと同様に光信号を透過/遮断するスイッチング機能はもたないものとする。
【0027】
光合波器73としては例えば石英系光導波路型光合波器、光分離器74としては例えば石英系光導波路型光分離器、光ゲート器75a〜75dとしては例えば光半導体増幅器を含む光部品、光分岐器79としては、例えば石英系光導波路型光分岐器、光伝送路81a〜81dならびに82a〜82dとしては例えば光ファイバを用いることができる。(ただし、同様の機能を有するものであれば、本発明はこれらに限定されるものではない。)
次に、本実施形態の光通信装置の動作を説明する。
【0028】
本装置においては、光信号76a〜76dと光ラベル信号77a〜77dを用いて通信を行うが、100aの通信ノード#1から宛先の100cの通信ノード#3に送られる光信号76acが光ラベル信号77aを利用してどのように各ノード間で通信が行われるかについて説明する。
【0029】
通信ノード#1が通信ノード#3宛の光信号76acを送出する際、光ラベル信号送信器72aから光信号76acの宛先情報をもつ光ラベル信号77aが、図2に示すように、光伝送路81a上において光信号76acと光ラベル信号77aがある時間差90をって伝送するように送出する。
【0030】
ルーティング装置80に達した光信号76acと光ラベル信号77aは、それぞれ光分離器74によって分離され、光信号76acは光分岐器79が接続されている光路(第1光路)に、光ラベル77aは光受信器78eが接続されている光路(第2光路)に導かれる。
【0031】
第1光路へ分離された光信号76acは、光分岐器79を通って光ゲート器75a〜75dに導かれる。一方、第2光路に分離された光ラベル信号77aは、光受信器78eで受信され、光信号76acの宛先情報が解析される。この光ラベル信号の光信号76acの宛先情報をもとに、宛先通信ノートに対応する光ゲート器が駆動し、その光ゲート器のみを光信号76acが透過する。通信ノード#1から通信ノード#3宛ての光信号76acの場合には、通信ノード#3に対応する光ゲート器75cのみが駆動し、光信号76acを透過する。
【0032】
この光ゲート器75cを透過した光信号76acは、ルーティング装置80から光伝送路82cを介して通信ノード#3に設置された光受信器78cに導かれ、通信ノード#1から送出された光信号76acが宛先の通信ノード#3に到達する。
【0033】
同様に、通信ノード#m(#mは、#1から#4のいずれか)から通信ノード#n(#nは、#mを除く#1から#4のいずれか)宛てに送信された光信号は、通信ノード#nに到達する。
【0034】
上述の通信ノード#1と通信ノード#3の間での通信において、通信ノード#1から送出された通信ノード#3宛ての光信号76acが、その信号の一部あるいはすべてを損失せずに、宛先の通信ノード#3に届くためには、光信号76acが、光ゲート器75cを正しいタイミングで透過する必要がある。そのためには、通信ノード#1において送出する光信号76acと光ラベル信号77aの送出時間差を正しく設定する必要がある。
【0035】
そこで、本発明では、各通信ノードが自己の通信ノード宛てに光信号を送出し、ルーティング装置80を通って自己の通信ノードに戻ってきた光信号の誤り状態を診断し、この診断結果に基づき、光信号とこの光信号に対する光ラベル信号の送出時間差Tを(制御装置110a〜110dにより)設定する。
【0036】
この本発明の動作を、図5のフローチャートを参照して説明する。
【0037】
通信ノードの制御装置110a〜110dは、自らが送出する試験用光信号とこの光信号に対する光ラベル信号の送出に関する相対的送出時間差Tを時間差のT′と設定する(ステップS1)。この初期値としての時間差T′は、予め定めた所定値、あるいは伝送路長の設計値から経験上推定できる値のいずれでもよい。
【0038】
相対的送出時間差Tを(T′として)設定後、通信ノードの制御装置110a〜110dは、自ノード宛に試験用光信号とこの試験用光信号に対応する光ラベル信号を送出する。(更に詳しくは、通信ノードの制御装置110a〜110dは、自通信ノードの光受信器78i(Iはa,b,c,dのいずれかを表わす)に接続されている光ゲート器を閉状態にするための光ラベル信号を送出し、光ゲートを閉状態にした後に、自通信ノード宛に試験用光信号とこのこの試験用光信号に対応する光ラベル信号をその相対的送出時間差T(T′)で送出する。)(ステップS2)。
【0039】
通信ノードの制御装置110a〜110dは、自ら送出した試験用光信号をルーティング装置80を通して、(自通信ノード宛て専用の)光受信器78i(iはa,b,c,dのいずれかを表わす)で受信する(ステップS3)。
【0040】
通信ノードの制御装置110a〜110dは、受信した試験用光信号が誤りなく受信できたか否かを診断する(ステップS4)。
【0041】
通信ノードの制御装置110a〜110dは、ステップS4での診断の結果、試験用光信号が誤りなく受信できなかった場合には、相対的送出時間差TをT+ΔT(ΔTは所定の微小時間)と再設定し、上記のステップS2へ戻る(ステップS5)。
【0042】
通信ノードの制御装置110a〜110dは、ステップS4での診断の結果、試験用光信号が誤りなく受信できた場合には、相対的送出時間差Tの設定が完了する(ステップS6)。
【0043】
前述したように、光分岐器79の各出力ポートからその各出力ポートに接続されている光ゲート器75a〜75dまでの光路長は互いに等しく設定されているので、自己の通信ノード宛てに送出した光信号を基に定めた送出時間差Tは、他の通信ノード宛に光信号を送信する際にそのまま適用することができる。
【0044】
上述したように、本発明では、各通信ノード100a〜100d(通信ノード#1〜通信ノード#4)が送出した試験用光信号をルーティング装置80を経由してそれぞれ自己の通信ノードに導く通信ルートを新設し、試験用光信号の誤り状態を確認しながら自立的に光信号とこの信号に対する光ラベル信号の送出に関する相対的送出時間差Tを定めるようにしているので、各通信ノードにおいての相対的送出時間差Tの設定に関する作業を大幅に軽減することが可能となる。
【0045】
[第2実施形態]
図5で説明した本発明の第1実施形態の処理手順では、通信ノード100(100a〜100dの代表番号)間のデータ通信効率を高くするために、光ゲート器75(75a〜75dの代表番号)が駆動して光信号が透過できる状態になってから、光信号76(76a〜76dの代表番号)が光ゲート器5に到着するまでの時間差Δtをできるだけ小さくするには、上記ステップS1で設定する初期値の時間差T′を比較的に小さな値にして、ステップS5の処理を少なくとも1回は通るように、初期値の時間差T′の値を予め考慮する必要がある。
【0046】
そこで、初期値T′に対するこのような考慮を不要にするため、図6のフローチャートで示す本発明の第2実施形態では、初期値の時間差T′としてどのような値に設定しても、光信号76が光ゲート器75に到着するまでの時間差Δtをできるだけ小さくできる相対的送出時間差Tを設定できるように図っている。
【0047】
図6において、ステップS11、S13、S14、S15、S24、S23はそれぞれ図2のステップS1、S2、S3、S4、S5、S6と同様な内容の処理である。また、ステップS12、S16、S18、S19、S20、S25に記載のIは制御フラグである。
【0048】
初期値の時間差T′の値が比較的大きな値のため、試験用光信号が誤りなく受信できたか否かを診断するステップS15の判定が最初から肯定判定の場合には、制御はステップS16からステップS17へと移行して、通信ノードの制御装置110a〜110dは、相対的送出時間差TをT−ΔTと再設定し、フラグIを1にしてから(ステップS18)、上記のステップS13へ戻る。
【0049】
その後も、ステップS15が肯定判定の場合は、ステップS16,S19を通って上記ステップS17の処理を繰り返す。
【0050】
その後、ステップS15が否定判定に変わった場合は、ステップS20からステップS22に移行して、取りすぎ分のΔTを相対的送出時間差Tに加える再調整(T+ΔT)を行ってから、相対的送出時間差Tの設定が完了する(ステップS23)。
【0051】
一方、初期値の時間差T′の値が比較的小さく、試験用光信号が誤りなく受信できたか否かを診断するステップS15の判定が最初は否定判定の場合には、図5の実施形態の場合と同様であり、ステップS15、S20、S24、S25からS13へ戻るルートを通って、ステップS15が肯定判定になるまで、ステップS24においてT+ΔTの加算処理が繰り返され、その後にステップS15が肯定判定になれば、ステップS16,S19を通って相対的送出時間差Tの設定が完了する(ステップS23)。
【0052】
[第3実施形態]
図7に、本発明の第3実施形態を示す。図4の第1実施形態においては、光ゲート器75a〜75dの出力ポートと各通信ノード100a〜100dの光受信器78a〜78dとが光伝送路82a〜82dによって直接接続されている。これに対し、本例は、その構成例1のルーティング装置80内において、光ゲート器75a〜75dと光受信器78a〜78dの間に、光ゲート器75a〜75dのような光信号を透過/遮断するスイッチング機能を持たない光部品として、共有用の多波長光源を接続した場合の構成例を示す。
【0053】
図7を参照して本発明の第3実施形態を説明する。
【0054】
各通信ノード100a〜100dにおいて、71a〜71dは光信号送出用光源を含む光信号送信器、72a〜72dは光ラベル信号送出用光源を含む光ラベル信号送信器、78a〜78eは光受信器、110a〜110dは本発明に係わる制御装置(送出時間差調整器)である。
【0055】
また、73は光合流器、76a〜76dは光信号、77a〜77dは光ラベル信号、84a〜84dは光分波器、81a〜81dは各通信ノードの光合流器73とルーティング装置80の入力ポートを接続する光伝送路、83a〜83dはルーティング装置80の出力ポートと各通信ノード100a〜100dの光分波器84a〜84dを接続する光伝送路である。
【0056】
ルーティング装置80において、74は光分波器、104は光遅延器、75a〜75dは光ゲート器、101a〜101dは入力ポート、102a〜102dは出力ポート、79は光分岐器、88a〜88dは共有用の光源、93a〜93dは波長変換器、94a〜94dは光合波器、107は光ゲート器制御システムである。光分岐器79の各出力ポートから各光ゲート器75a〜75dまでの光路長は互いに等しく設定されている。
【0057】
120は波長周回性アレイ導波路型回折格子、130a〜130dは波長周回性アレイ導波路型回折格子120の入力ポート、131a〜131dは波長周回性アレイ導波路型回折格子120の出力ポートである。
【0058】
図7に例示の構成においては、通信ノードの数が4個の場合について示してあるが、これにより本発明の通信ノード数が限定されるものではない。
【0059】
光合流器73としては例えば光ファイバ型光合流器、光分波器74としては例えば光ファイバ型光分波器、光ゲート器75a〜75dとしては例えば半導体光増幅器を含む光部品、光分岐器79としては例えば石英系光導波路型光分岐器、光伝送路81a〜81dおよび光伝送路83a〜83dとしては例えば光ファイバ、光分波器84a〜84dとしては例えば石英系光導波路型光分波器、共有用の光源88a〜88dとしては例えば分布帰還型半導体レーザ、波長変換器93a〜93dとしては例えば相互利得変調を利用した半導体光増幅器型波長変換器、光合波器94a〜94dとしては例えば石英系光導波路型光分波器、光遅延器104としては例えば光ファイバ型光遅延器、を用いることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0060】
共有用の光源である88a、88b、88c、88dの波長は、それぞれλa、λb、λc、λdである。波長変換器93a、93b、93c、93dには、共有用の光源からそれぞれ、λa、λb、λc、λdの波長の光が供給されており、波長変換器の入力ポート側に接続されている光ゲート器75a〜75dを透過してくる光信号の波長を共有用の光源の波長に変換する。すなわち、光ゲート器75aを透過した光信号の波長は、波長変換器93aによってλaの波長に変換され、波長変換器93aの出力ポートに出力する。光ゲート器75bを透過した光信号の波長は、波長変換器93bによってλbの波長に変換され、波長変換器93bの出力ポートに出力する。光ゲート器75cを透過した光信号の波長は、波長変換器93cによってλcの波長に変換され、波長変換器93cの出力ポートに出力する。光ゲート器75dを透過した光信号の波長は、波長変換器93dによってλdの波長に変換され、波長変換器93dの出力ポートに出力する。
【0061】
波長周回性アレイ導波路型回折格子120の各ポートの入出力の関係を図8に示す。この図を用いて、波長周回性アレイ導波路型回折格子120の波長ルーティング特性を説明する。入力ポート130aにλa、λb、λc、λdの波長をもつ光が入力したとき、λa〜λdの各波長は、図8に示すように、λaは出力ポート131aから、λbは出力ポート131bから、λcは出力ポート131cから、λdは出力ポート131dから出力する。同様に、入力ポート130b〜130dの各入力ポートにλa、λb、λc、λdの波長の光が入力したときには、図8に示した規則に基づいて、λa、λb、λc、λdの波長の光は各出力ポート131a〜131dから出力する。
【0062】
各通信ノード100a〜100dの光分波器84a〜84dは、図9に示すように、入力ポート200に入力してくるλa、λb、λc、λdの波長の光を、それぞれ異なる出力ポート201a〜201dに出力する機能をもつ。本実施形態で用いている光分波器84a〜84dは図9に示すように、λa、λb、λc、λdの波長の光は、それぞれ出力ポート201a、201b、201c、201dより出力する。
【0063】
まず最初に、図7に示すネットワーク構成において、各通信ノード間でどのようにして通信が遂行されるかを説明する。以下では、ルーティング装置80の入力ポート101aに接続された通信ノード100aから送出された光信号76aが、ルーティング装置80によって、どのようにして宛先の通信ノード100cに送られるかを例を挙げて説明する。
【0064】
通信ノード100aから送出された通信ノード100c宛の光信号76aと、光ラベル信号77aは、ルーティング装置80の入力ポート101aに入力される。この入力ポート101aに入力された光信号76aおよび光ラベル信号77aは、光分波器74によって、光受信器78eが接続されている第1光路と、光遅延器が接続されている第2光路とにそれぞれ分離される。
【0065】
第1光路に分岐された光ラベル信号77aは、光ゲート器制御システム107と接続されている光受信器78eに導かれる。一方、第2光路に分岐された光信号76aは、光遅延器104および光分岐器79を通して光ゲート器75a〜75dに導かれる。
【0066】
光ゲート器75a〜75dに入力した光信号76aは、先に光受信器78eによって受信した光ラベル信号77aの情報に基づいて選択された光ゲート器75i(iは、a、b、c、dのいずれかを表わす)から出力する。このとき、光ゲート器の選択制御は、光ゲート器制御システム107が行う。光ゲート器75iの出力ポートは波長変換器93j(jは、a、b、c、dのいずれかを表わす)に接続されており、波長変換器93jは光信号76aの波長を、波長ルーティング機能を有する波長周回性アレイ導波路型回折格子120によって通信ノード100cへルーティングされる波長に変換する。
【0067】
通信ノード100aから通信ノード100cへの通信の場合、光ゲート器75a〜75dの各出力ポートは光合流器73、波長変換器93a〜93dおよび光合波器94aを介して波長周回性アレイ導波路型回折格子120の入力ポート130aに接続されているので、波長周回性アレイ導波路型回折格子120によって通信ノード100cへルーティングされる波長は図8からλcである。したがって、光信号76aの波長をλcに変換する波長変換器93cに接続されている光ゲート器75cが、光ゲート器制御システム107からの制御信号により選択されてゲートを開き、光信号76aを透過させ、光ゲート器75cの出力ポートに光信号76aを出力する。
【0068】
光ゲート器75cから出力した光信号76aは、その出力ポートに接続されている波長変換器93c に入力し、波長λcに変換され、光合波器94aを介して、波長周回性アレイ導波路型回折格子120の入力ポート130aに導かれる。入力ポート130aに導かれた波長λcの光信号76aは、波長周回性アレイ導波路型回折格子120の図8に示す波長ルーティング特性により、通信ノード100cが接続されている波長周回性アレイ導波路型回折格子120の出力ポート131cから出力する。
【0069】
出力ポート131cから出力した光信号76aは、ルーティング装置80の出力ポート102c、光伝送路83cを通って、通信ノード100cにある光分波器84cの入力ポートに達する。本例で用いている光分波器84a〜84dは図9に示す出力特性を有するので、光信号76aは光分波器84cの出力ポート201cから出力し、通信ノード100cの光受信器78cによって受信される。
【0070】
同様に、通信ノード100i(iはa、b、c、dのいずれかを表わす)から通信ノード100j(jはa、b、c、dのいずれかを表わす)宛てに送信された光信号76i(iはa、b、c、dのいずれかを表わす)は、ルーティング装置80を介して通信ノード100jに送られる。
【0071】
特に、ルーティング装置80において、通信ノード100a〜100dから自己通信ノード宛の光信号76a〜76dと光ラベル信号77a〜77dを受信した場合には、開状態となる、自己通信ノード用光ゲート器75a〜75dが設置されている。そのため、通信ノード100aが、自己通信ノード宛に光信号76aを送出した場合には、光ゲート器75aが開状態になり、これによって光信号76aの波長は波長変換器93aによってλaに変換される。波長λaの光信号76aは波長周回性アレイ導波路型回折格子120によって自己通信ノード100aが接続されているルーティング装置80の出力ポート131aに導かれ、光分波器84aを介して光受信器78aによって自己通信ノード100aの制御装置110aに受信される。
【0072】
同様に、通信ノード100bが、自己通信ノード宛に光信号76bを送出した場合には、光ゲート器75cが開状態になり、これによって光信号76bの波長は、波長変換器93cによってλcに変換され、波長周回性アレイ導波路型回折格子によって自己通信ノード100bが接続されているルーティング装置80の出力ポート131bに導かれ、光分波器84bを介して、光受信器78cによって自己通信ノード100bの制御装置110bに受信される。
【0073】
また同様に、通信ノード100cが、自己通信ノード宛に光信号76cを送出した場合には、光ゲート器75aが開状態になり、これによって光信号76cの波長は、波長変換器93aによってλaに変換され、波長周回性アレイ導波路型回折格子によって自己通信ノード100cが接続されているルーティング装置80の出力ポート131cに導かれ、光分波器84cを介して、光受信器78aによって自己通信ノード100cの制御装置110cに受信される。
【0074】
また同様に、通信ノード100dが、自己通信ノード宛に光信号76dを送出した場合には、光ゲート器75cが開状態になり、これによって光信号76dの波長は、波長変換器93cによってλcに変換され、波長周回性アレイ導波路型回折格子によって自己通信ノード100dが接続されているルーティング装置80の出力ポート131dに導かれ、光分波器84dを介して、光受信器78cによって自己通信ノード100dの制御装置110dに受信される。
【0075】
本例のルーティング装置80においても、光信号76i(iはa、b、c、dのいずれかを表わす)が光ゲート器75j(jはa、b、c、dのいずれかを表わす)を適切なタイミングで透過する必要がある。したがって、本例においても、第1実施形態と同じように、各通信ノード100a〜100dは、自己通信ノード宛の光信号76iとこの光信号76iに対する光ラベル信号77i(iはa、b、c、dのいずれかを表わす)とをある送出時間差Tを保って送出し、ルーティング装置80を介して、自己通信ノード宛の光信号を受信し、自己通信ノードの制御装置110a〜110dにおいてその受信した光信号を診断し、その診断結果に応じて光信号と光ラベル信号との送出時間差を自立的に調整するという本発明に係わる送出時間差調整機能を有している。
【0076】
本例において、各通信ノード100a〜100dから送出される光信号76iとこの光信号76iに対する光ラベル信号の送出時間差Tの設定の仕方に関しては、前述の図5または図6の手順と同じである。
【0077】
(その他の実施形態)
本発明の目的は、前述した実施の形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記録媒体(記憶媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し、実行することによっても、達成されることは言うまでもない。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。そのプログラムコードを記録し、またテーブル等の変数データを記録する記録媒体としては、例えばフロッピディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROMなどを用いことができる。
【0078】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、複数の通信ノードのそれぞれにおいて、通信ノードが自己通信ノード宛の光信号(自己通信ノード宛光信号)とその光信号に対する光ラベル信号とをルーティング装置へ送出し、その光ラベル信号の制御情報によりルーティング装置の光ゲート器をその自己通信ノード宛光信号を透過させて再び元の通信ノードに戻し、通信ノードはその自己通信ノード宛光信号を受信した後にその光信号を検査し、光信号が誤りなく受信されるように、通信ノード自らが光信号とこの信号に対する光ラベル信号の送出時間差を調整する。これにより、本発明によれば、光信号とこの光信号に対する光ラベル信号の送出時間差Tを各通信ノードにおいて自立的に調整できる。
【0079】
したがって、本発明によれば、ルーティング装置と各通信のノード間の光路長が異なり、光信号と光ラベル信号がそれぞれ異なる波長を使用している光通信システムの場合でも、各通信ノードから送出される光信号がルーティング装置の光ゲート器をそれぞれ適切なタイミングで透過して、ルーティング処理によりその光信号の一部あるいはすべてが喪失されることを確実に、且つ容易に防止することができる。
【0080】
また、本発明によれば、各通信ノードにおいて、送出時間差の設定に関する作業を容易にし、作業の大幅な軽減を実現できる。
【0081】
従って、本発明による光ラベル信号を利用した光パケットルーティングシステムは、通信キャリアのMAN(都市圏ネットワーク:Metropolitan Area Network),WAN(広域ネットワーク:Wide Area Network)並びに、企業、大学などのキャンパスエリアネットワークの光通信システムの発展に寄与できると期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の光通信システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】従来の光通信システムにおいて光信号のフロントと光ラベル信号のエンド時間差を示す模式図である。
【図3】従来の光通信システムにおいて光ゲート器の駆動開始から光信号が光ゲート器に到着するまでの時間差を示す模式図である。
【図4】本発明の第1実施形態における光通信システムの概略構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1実施形態における光通信装置の動作手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第2実施形態における光通信装置の動作手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第3実施形態における光通信システムの概略構成を示すブロック図である。
【図8】波長周回性アレイ導波路型回折格子120の入出力関係を示す説明図である。
【図9】光分波器84a〜84dの入出力関係を示す模式図である。
【符号の説明】
70 多波長光源装置
71a〜71d 光信号送出用光源を含む光信号送信器
72a〜72d 光ラべル信号送出用光源を含む光ラべル信号送信器
73 光合流器
74 光分波器
75、75a〜75d 光ゲート器
76、76a〜76d 光信号
77a〜77d 光ラべル信号
78a〜78e 光受信器
79 光分岐器
80 ルーテイング装置
81a〜81d 各通信ノードの光合流器とルーテイング装置を接続する光伝送路
82a〜82d ルーティング装置と各通信ノードの光受信器を接続する光伝送路
83a〜83d ルーティング装置と各通信ノードの光分波器を接続する光伝送路
84a〜84d 光分波器
88a〜88d 共有用の光源
90 光信号のフロントと光ラべル信号のエンドの時間差
91 光ゲート器が駆動開始から光信号が光ゲート器に到着するまでの時間
92 光ゲート器の駆動開始時点
93a〜93d 波長変換器
94a〜94d 光合波器
100a〜100d 通信ノード
101a〜101d ルーティング装置の入力ポート
102a〜102d ルーティング装置の出カポート
104 光遅延器
107 光ゲート器制御システム
110a〜110d 制御装置(送出時問差調整器)
120 波長周回性アレイ導波路型回折格子
130a〜130d 波長周回性アレイ導波路型回折格子の入カポート
131a〜131d 波長周回性アレイ導波路型回折格子の出力ポート
200 光分波器84a〜光分波器84dの入力ポート
201a〜201d 光分波器84a〜光分波器84dの出力ポート

Claims (6)

  1. 光信号を送信する光信号送信器と、前記光信号と波長が異なる該光信号のルーティングに関する制御情報をもつ光ラベル信号を送信する光ラベル信号送信器とを備え、前記光信号と該光信号の前記光ラベル信号とを波長分散の影響により伝送距離に応じて変化する相対的な時間差をもって送出する複数の通信ノードと、
    各前記通信ノードに対し光伝送路を介して接続され前記光信号と前記光ラベル信号とを分離する分離器と、該分離器で分離された前記光ラベル信号を受信する光ラベル信号受信器と、前記分離器で分離された前記光信号を実質的に等しい長さの複数の光路に分岐する光分岐器と、前記複数の光路の内の1つの対応する光路にそれぞれ接続され前記光ラベル信号の情報に基づいて前記光信号を透過または遮断することでルーティングを行う複数の光ゲート器とを備え、前記光ラベル信号受信器で受信した前記光ラベル信号の制御情報に基づき前記複数の光ゲート器を選択的に駆動して前記光信号を透過あるいは遮断するルーティング装置とを具備する光通信装置であって、
    前記通信ノードは、それぞれ、
    自己通信ノード宛の光信号を前記光信号送信器を介して送信する光信号送信手段と、
    自己通信ノード宛の光ラベル信号を前記光ラベル信号送信器を介して送信する光ラベル信号送信手段と、
    前記ルーティング装置を通って戻された前記自己通信ノード宛の光信号を受信する光受信器と、
    前記光受信器で受信された光信号を診断する診断手段と、
    該診断手段の診断結果に応じて、前記光信号のすべてが前記ルーティング装置の前記光ゲート器を該光ゲート器が開いているタイミングで透過するように前記光信号と前記光ラベル信号との前記相対的な時間差を調整する調整手段と
    を有することを特徴とする光通信装置。
  2. 前記ルーティング装置は、前記通信ノードから前記自己通信ノード宛の光信号と該光信号の光ラベル信号を受信した場合に、開状態となる自己通信ノード用光ゲート器を有することを特徴とする請求項1に記載の光通信装置。
  3. 前記ルーティング装置は、前記自己通信ノード用光ゲート器を通過した前記自己通信ノード宛の光信号を当該光信号を送出した前記通信ノードに戻す通信光路と接続することを特徴とする請求項2に記載の光通信装置。
  4. 光信号を送信する光信号送信器と、前記光信号と波長が異なる該光信号のルーティングに関する制御情報をもつ光ラベル信号を送信する光ラベル信号送信器とを備え、前記光信号と該光信号の前記光ラベル信号とを波長分散の影響により伝送距離に応じて変化する相対的な時間差をもって送出する複数の通信ノードと、
    各前記通信ノードに対して光伝送路を介して接続され前記光信号と前記光ラベル信号とを分離する分離器と、該分離器で分離された前記光ラベル信号を受信する光ラベル信号受信器、前記分離器で分離された前記光信号を実質的に等しい長さの複数の光路に分岐する光分岐と、前記複数の光路の内の1つの対応する光路にそれぞれ接続され前記光ラベル信号の情報に基づいて前記光信号を透過または遮断することでルーティングを行う複数の光ゲート器を備え、前記光ラベル信号受信器で受信した前記光ラベル信号の制御情報に基づき前記複数の光ゲート器を選択的に駆動して前記光信号を透過あるいは遮断するルーティング装置とを用いて光信号の通信を行う光通信方法であって、
    前記複数の通信ノードのそれぞれにおいて、
    前記光ラベル信号を用いて当該通信ノード自らに宛てた自己通信ノード宛光信号と該光ラベル信号とを相対的な時間差をもって送出するステップと、
    前記自己通信ノード宛光信号を前記ルーティング装置を経由して受信するステップと、
    該受信した自己通信ノード宛光信号が誤りなく受信されたか否かを検査するステップと、
    該検査結果に応じて、前記光信号のすべてが前記ルーティング装置の前記光ゲート器を該光ゲート器が開いているタイミングで透過するように、前記自己通信ノード宛光信号と前記光ラベル信号の送出時間差を定め、該定めた送出時間差を当該通信ノードにおける光信号と該光信号に対する前記光ラベル信号との前記相対的時間差として設定するステップと
    を有することを特徴とする光通信方法。
  5. 前記検査ステップにおいて、前記自己通信ノード宛光信号が誤りなく受信されたと診断されるまで、前記各ステップの処理を繰り返すことを特徴とする請求項4に記載の光通信方法。
  6. 前記ルーティング装置において、前記通信ノードから前記自己通信ノード宛光信号と該光信号に対する前記光ラベル信号とを受信した場合に、該光ラベル信号に基づいて自己通信ノード用光ゲート器を開状態にすることで、前記自己通信ノード宛光信号を該光信号を送出した前記通信ノードに戻すステップを有することを特徴とする請求項4または5に記載の光通信方法。
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