JP3718856B2 - 物理量解析装置 - Google Patents

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    • G06Q50/00Systems or methods specially adapted for specific business sectors, e.g. utilities or tourism
    • G06Q50/10Services

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は物理量解析方法およびその装置に関し、個々の物理源の物理量uiと、個々の物理源に起因して生ずる任意箇所における物理量Ojとが数3の関係を有する物理系における未知の物理源の物理量uiを解析するための新規な方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、物理量解析方法として、(1)複数個の磁束計の出力に基づいて、スーパーコンピュータを用い、かつモンテカルロ法に基づいて磁場源の解析を行なう方法、(2)適応ノイズキャンセラに適用された方法、(3)インパルス応答推定装置に組み込まれた方法、および(4)ニューラルネットワークを構成するニューロン素子の閾値、結合係数等を系の物理法則に基づいて設定することにより、これらの学習所要時間を不要にした方法(特開平5−94543号公報参照)が提案されている。また、(5)有限要素法も提案されている。
【0003】
上記(1)の方法は、
a)複数個の磁束計による探査空間に乱数を用いてm個の電流素片をばらまく。
b)推定誤差演算プロセスにより全推定誤差(推定誤差の総和)を算出する。
c)以下のd)からg)の処理を反復する。
d)任意に電流素片kを選択し、該当する電流素片のパラメータおよび全推定誤差を退避する。
e)電流素片kのパラメータを乱数を用いて微小な量だけ変化させる。
f)推定誤差演算プロセスにより全推定誤差を算出する。
g)退避した全推定誤差とf)で算出された全推定誤差とを比較し、退避した全推定誤差の方が小さければd)で退避した情報を復帰させる。
【0004】
上記(2)の方法を組み込んだ適応ノイズキャンセラは、図27に示すように、信号源71からの情報にノイズ源72からのノイズが混入した入力Sjを誤差演算器73の非反転入力端子に供給し、ノイズ源72からのノイズのみをFIRフィルタ74を介して誤差演算器73の反転入力端子に供給し、しかも、誤差演算器73からの出力信号をFIRフィルタ74にフィードバックしている。また、FIRフィルタ74には、LMS(Least Mean Square )アルゴリズムが採用されている。
【0005】
この適応ノイズキャンセラでは、推定ゲインを適正に設定することにより、情報に混入したノイズのみを除去でき、空調ダクト騒音の消去、自動車の車内の静音化等を達成できる。即ち、除去すべきノイズを高精度に推定できる。
上記(3)の方法を組み込んだインパルス応答推定装置は、高速フーリエ変換(以下、FFTと略称する)を採用して周波数成分の解析を行ない、解析結果に基づいてインパルス応答の推定を行なう方法である。
【0006】
上記(4)の方法は、上記(1)の方法の不都合を解消すべく本件特許出願人が既に特許出願を行なった方法であり、図28に示すように、入力パターンを複数の物理公式演算ユニット811,812,・・・,81mに供給してそれぞれ既知の物理公式に基づく演算を行ない、全ての物理公式演算ユニット811,812,・・・,81mからの出力をシグマユニット82に供給して総和を得、総和および実際の計測値を誤差演算器83に供給して誤差(両者の差)を得、得られた誤差を全ての物理公式演算ユニット811,812,・・・,81mの補正部811a,812a,・・・,81maにフィードバックしている。また、物理公式演算ユニット811,812,・・・,81mにおいて推定されている変数の値を情報収集ユニット84により収集して解析結果として出力する。
【0007】
したがって、物理公式自体に関しては何ら学習を行なう必要がなく、物理公式に含まれる変数のみについて誤差および推定ゲインに基づく補正を反復するだけで高精度の解析結果を得ることができる。
上記(5)の方法は、建築、機械の構造解析、気象計算、計算天文学、電磁解析等、多種多様な分野で広く利用されている方法であり、解析対象を有限個のメッシュに分割してモデルを構築し、このモデルに基づいて与えられる連立一次方程式を解くことにより物理源解析結果を得ることができる。そして、連立一次方程式を解くための方法として、ガウスの消去法、SOR法、CG法、SD法等の種々の方法が知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記(1)の方法は、全推定誤差が小さくなるように電流素片kのパラメータを微小量ずつ変化させるのであるから、最終的に正しい解析結果が得られるように思われる。しかし、1回の処理を行なっても全推定誤差が小さくなるという保証が全くなく、しかも上記処理の一部についてのみ並列処理が可能であり、他の部分(m個の電流素片が測定点につくる磁場の演算処理、および全推定誤差を求める処理)については並列処理が不可能であるから、スーパーコンピュータを用いても著しく長時間がかかり、しかも処理回数を増加させても最終的な解を得ることができないという不都合がある。
【0009】
上記適応ノイズキャンセラは、LMSアルゴリズムを採用しているのであるから推定ゲインの設定が必要であり、適切な推定ゲインの設定が困難であるという不都合がある。さらに詳細に説明すると、ノイズの伝播経路は著しく多いのであり、これらの全ての伝播経路を通ってノイズキャンセル対象位置に到達する実際のノイズを高精度に推定するためには、ノイズ源72のノイズを微小時間ずつ遅延させ、それぞれに対して適切な推定ゲインを設定しなければならなくなる。この結果、設定すべき推定ゲインの数が著しく多くなるだけでなく、全ての推定ゲインを適切に設定しなければならないことになる。もし、全ての推定ゲインを同一の値に設定するのであれば、推定処理が発散しないように推定ゲインを小さな値に設定せざるを得ず、これに伴なって、解の収束が遅くなってしまうという不都合もある。
【0010】
上記(3)の方法は、FFTを採用しているのであるから次の不都合が生じる。FFTはサンプリング定理に基づく処理を行なう方法であるから、通常測定信号に含まれている不要な高調波を除去するためにアンチエリアシングフィルタと呼ばれるローパスフィルタを設けることが必須であり、構成が複雑化するという不都合がある。また、サンプリング区間のデータが周期的に連続するという補償がなければ周波数解析結果の精度が著しく低下してしまうのであるから、適用可能な信号の種類が制限されてしまうという不都合もある。このような不都合を解消するために、ハミング、ハニング等の窓関数を用いることが提案されているが、逆フィルタの演算時に窓関数を用いると演算後にサンプリング区間全体にわたって波形が歪み、解析精度が低下するという新たな不都合が生じる。さらに、サンプリング間隔に基づいて定まる周波数間隔の出力しか得られないのであるから、広帯域の解析が必要な場合には必然的にサンプル数を増加させなければならないという不都合もある。さらにまた、周波数軸が対数目盛であっても等間隔にサンプリングを行なわなければならないので著しく多量のメモリが必要になり、また、サンプル数も2Nでなければならないという制約があるという不都合もある。
【0011】
上記(4)の方法は、物理公式演算結果の偏微分値と誤差との積の総和に推定ゲインを乗算して得た値で補正を行なうのであるから、推定ゲインの設定が必要である。そして、設定すべき推定ゲインが多くなるとともに、適切な推定ゲインを設定しなければならないのであるから、推定ゲインの設定が著しく繁雑になってしまうという不都合がある。簡単化のために、もし、全ての推定ゲインを同一の値に設定するのであれば、推定処理が発散しないように推定ゲインを小さな値に設定せざるを得ず、これに伴なって解の収束が遅くなってしまうという不都合もある。
【0012】
上記(5)の方法は、メッシュ分割数を増加させることにより物理量の解析精度を高めることができる。
しかし、連立一次方程式を解くためにガウスの消去法を採用すると、未知数の数がnである場合に、n3/3のオーダーの演算回数が必要であり、著しく演算負荷が大きくなるので、未知数の数が多い場合には、スーパーコンピュータを用いても実用上十分な速度での物理源解析を達成することができない。これに対してコレスキー法を採用すれば、演算回数をn3/6のオーダーにすることができるが、サイズが大きい連立一次方程式を解くための方法としては演算負荷が大きすぎる。そして、何れの方法においても誤差が累積されることになるので、物理源解析精度を余り高めることができない。
【0013】
上記SOR法は、ガウス=ザイデル法の収束を加速するために、加速パラメータを導入して過大修正を行なう方法であるから、所定の条件を満足する係数マトリクスに関しては解の収束が保証されているが、所定の条件を満足しない係数マトリクスに関しては解の収束が保証されないという不都合がある。そして、解の収束が保証される係数マトリクスであっても、加速パラメータの最適値を簡単にかつ確実に求める方法がなく、加速パラメータの設定が不適当な場合には、収束を十分に加速することができない。
【0014】
上記SD法は、最急降下法と呼ばれる方法であり、SOR法のような係数マトリクスの制約はないが、反復回数が著しく多く、しかも最急降下方向の算出、未知数を補正するためのゲインの算出を毎回行なう必要があるとともに、これらの演算はベクトル演算および除算を含むのであるから、全体として演算負荷が著しく大きくなってしまう。
【0015】
上記CG法は、共役傾斜法と呼ばれる方法であり、既に修正した方向の全てと直交する方向を修正方向として順次未知数を補正するのであるから、理論的には反復回数を著しく少なくすることができ(n回以下にすることができ)、しかも物理源解析精度を著しく高くすることができる。しかし、実際には、殆ど全ての補正処理において誤差が発生するのであるから、係数マトリクスによって反復回数が大きくばらついてしまう。また、各回の処理を行なうに当ってベクトル演算、マトリクス演算が必須になるのであるから、全体として演算負荷が著しく大きくなってしまう。
【0016】
【発明の目的】
この発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、推定ゲインの設定が不要であり、しかも係数マトリクス、サンプル数の制約を排除して高速かつ高精度に物理量の解析を行なうことができる物理量解析方法およびその装置を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための、請求項1の物理量解析装置は、測定対象物が発生する磁場を複数の磁場センサで計測し、前記測定対象物内部の磁場源における物理量を解析する装置であって、
(1) 個々の磁場源iに対応する単位量の磁場源が各所定箇所に発生する磁場を示す、数1で与えられる定数αijを予め定めておく手段と、
(2) 物の内部に設定された格子点k(k=1,2・・・,p)に位置する各磁場源の、数2で示すx方向電流成分およびy方向電流成分からなる物理量uiを仮に定めておく手段と、
(3) 数3の演算を行なって観測点jに発生すると予測される磁場Ojを算出する手段と、
(4) 観測点jにおける磁場の実測値Sjを測定する手段と、
(5) 観測点jにおける磁場の実測値Sjと上記磁場Ojとの差Sj−Ojを算出する手段と、
(6) 数4の演算を行なって仮の解としての物理量uiを得る手段と、
(7) (3)から(6)までの各手段による処理を全ての磁場源iについて行なわせる手段と、
(8) 上記差Sj−Ojの二乗の総和が所定の閾値よりも小さくなるまで、(3)から(6)までの各手段による処理の反復処理を反復させる手段と、
(9) 最終的に得られた各磁場源の物理量uiを磁場源の物理量uiとして採用する手段とを含むものである。
【0046】
請求項1の物理量解析装置であれば、測定対象物が発生する磁場を複数の磁場センサで計測し、前記測定対象物内部の磁場源における物理量を解析する装置であって、
(1) 個々の磁場源iに対応する単位量の磁場源が各所定箇所に発生する磁場を示す、数1で与えられる定数αijを予め定めておく手段と、
(2) 物の内部に設定された格子点k(k=1,2・・・,p)に位置する各磁場源の、数2で示すx方向電流成分およびy方向電流成分からなる物理量uiを仮に定めておく手段と、
(3) 数3の演算を行なって観測点jに発生すると予測される磁場Ojを算出する手段と、
(4) 観測点jにおける磁場の実測値Sjを測定する手段と、
(5) 観測点jにおける磁場の実測値Sjと上記磁場Ojとの差Sj−Ojを算出する手段と、
(6) 数4の演算を行なって仮の解としての物理量uiを得る手段と、
(7) (3)から(6)までの各手段による処理を全ての磁場源iについて行なわせる手段と、
(8) 上記差Sj−Ojの二乗の総和が所定の閾値よりも小さくなるまで、(3)から(6)までの各手段による処理の反復処理を反復させる手段と、
(9) 最終的に得られた各磁場源の物理量uiを磁場源の物理量uiとして採用する手段とを含むものであるから、推定ゲインの設定が不要になり、推定ゲインがないことに伴って解の収束を高速化できる。即ち、磁場源の解析を高速に達成することができる。さらに、磁場のz方向成分のみを計測することにより、各格子点におけるx方向電流成分、y方向電流成分を解析することができる。
【0073】
【実施例】
以下、実施例を示す添付図面によって詳細に説明する。
図1はこの発明の物理量解析方法の一実施例を説明するフローチャートであり、複数(m個)の微小物理源の位置および複数(n個)の観測点の位置がそれぞれ設定され、かつ系に線形加算性が成立する場合に、ステップSP1において各微小物理源i(i=1,2,・・・,m)と各観測点j(j=1,2,・・・,n)の位置的関係から物理法則を用いて定数αijを算出し、ステップSP2において各微小物理源iの物理量uを仮に設定する(例えば、全ての物理量を0に設定する)。そして、ステップSP3において数1の演算を行なうことにより観測点jに発生すると予測される物理場Oを算出し、ステップSP4において観測点jにおける物理場の実測値Sを得る。
【0074】
次いで、ステップSP5において、実測値Sと物理場Oとの差および定数α jを用いて数4の演算を行なうことにより仮の解としての物理量uを得る。
尚、ステップSP3,SP4,SP5の処理は全ての微小物理源iについて順次行なわれる。
その後、ステップSP6において実測値Sと物理場Oとの差の二乗の総和が十分に小さくなったか否かを判別し、十分には小さくなっていないと判別された場合には、再びステップSP3の処理を行なう。逆に、十分に小さくなったと判別された場合には、ステップSP7において、最終的に得られている物理量uを解析結果として取り出し、そのまま一連の処理を終了する。
【0075】
さらに詳細に説明すると、誤差関数Eとして数5に示すように、実測値Sと物理場Oとの差の二乗の総和を採用する。
【0076】
【数5】
Figure 0003718856
【0077】
ここで、
−O=(S−O+αij)−αij
であるから、未知数の物理量uを含まない項と未知の物理量uを含む項とに分離できる。したがって、数5は数6と等価である。
【0078】
【数6】
Figure 0003718856
【0079】
但し、A ,A,Ciはそれぞれ数7,数8,数9で与えられる。
【0080】
【数7】
Figure 0003718856
【0081】
【数8】
Figure 0003718856
【0082】
【数9】
Figure 0003718856
【0083】
数6から明らかなように、誤差関数Eは,図2に示すように、uに関して軸をB/Ai、最小値をC−B とする放物線になる。即ち、誤差関数Eは,全体としてm次元放物面体であり、一意収束性がある。したがって、uの軸値への修正(u←B/A)は解への漸近を意味することになる。また、上記修正式に数7、数8を代入して整理することにより数4が得られる。
【0084】
図3は分布電流を格子近似した磁場源モデルと磁場センサ配列面との関係を示す概略図であり、磁場センサにより対象物から発生する磁場を検出し、検出された磁場に基づいて対象物の内部の電流分布を測定する場合における磁場源モデルと磁場センサ配列面との関係を示している。図3においては、n個の磁場センサが配列されているとともに、m個の磁場源が想定されている。そして、磁場のz方向成分のみの計測を行なうと仮定すれば、磁場源はx方向とy方向の電流成分を有することになる。また、p個の3次元格子で関心領域を近似すれば、各格子座標にx方向とy方向の2個の独立した電流双極子を割り当てることになる。即ち、m=2pとなる。
【0085】
格子点k(k=1,2,・・・,P)のx方向電流成分をPxk、y方向電流成分をPykとし、その座標を(X,Y,Z)とし、観測点jの座標を(x,y,z)とする。そして、磁場センサのピックアップコイル径を無視し、コイル中心の磁束密度を計測していると仮定すれば、数2の下で、ビオサバールの法則により、αijは数1となる。そして、このように設定することにより、数3と同様に線形加算が成立する系になるので、前記と同様の処理を行なうことができ、磁場源の内部の電流分布を算出することができる。
【0086】
そして、数4による推定を安定化するために、事前に正規化(αij’=αij/A)を行なって各放物線の開口度を1に統一する。また、正規化後の定数αij’による推定値を補正するためにu=u’/Aの演算を行なう。
以上の一連の解析処理を行なうことにより、各格子点における電流成分を高速かつ正確に推定できた。
【0087】
この実施例は上記具体例に限定されるものではなく、例えば、集光特性が既知の光量センサを採用することにより光量解析方法に適用することが可能であり、その他、指向性を持ち、かつ指向性が既知のセンサを採用することにより種々の解析方法に適用することが可能である。
【0088】
【実施例2】
図4はこの発明の物理量解析装置の一実施例を示すブロック図であり、解析対象となる物理源の数と等しい数の格子ユニット11,12,・・・,1mと、各格子ユニット11,12,・・・,1mに対応する修正ユニット11a,12a,・・・,1maとからなる格子ユニット層1と、観測点の数と等しい数の観測ユニット21,22,・・・,2nと、各観測ユニット21,22,・・・,2nに対応する物理場演算ユニット21a,22a,・・・,2naとからなる観測ユニット層2と、格子ユニット層1、観測ユニット層2を制御する制御回路3とを有している。ここで、制御回路3は、全ての観測ユニット21,22,・・・,2nに対して互に同じタイミングで格納指示信号を供給し、各格子ユニット11,12,・・・,1mに対して順次修正指示信号を供給するものである。
【0089】
図5は格子ユニット1iおよび修正ユニット1iaの構成を詳細に示すブロック図であり、修正量基本値演算セル31iと、修正値演算セル32iと、推定値保持セル33iとを有している。
上記修正量基本値演算セル31iは、n個の入力端子を有しているとともに、各入力端子にそれぞれ定数乗算機能を持たせており、各観測ユニット21,22、・・・、2nからの出力値(S−O)を対応する入力端子に供給している。そして、定数αijおよび出力値(S−O)に基づいて数10で示す修正量基本値を出力する。
【0090】
【数10】
Figure 0003718856
【0091】
上記修正値演算セル32iは、2個の入力端子を有しているとともに、各入力端子にそれぞれ1、数11の定数を乗算する定数乗算機能を持たせており、1の定数を乗算する入力端子に推定値保持セル33iから出力される今回の推定前の推定値uを供給しているとともに、他方の入力端子に修正量基本値を供給している。そして、定数および供給された値に基づいて数4で示す修正値を得、推定値保持セル33iに供給する。
【0092】
【数11】
Figure 0003718856
【0093】
上記推定値保持セル33iは、制御回路3から修正指示信号iが供給されたことに応答して、修正値演算セル32iから供給される修正値を新たに保持するものである。
尚、例えば、上記修正量基本値演算セル31iとしては、ニューロンデバイスを採用することが可能であり、しかもニューロンデバイスの飽和関数のうちリニアな部分のみを使用すれば足りるのであるから、ニューロンデバイスに代えて、乗算器、加算器のみを用いて修正量基本値演算セル31iを構成することが可能である。
【0094】
図6は観測ユニット2iおよび物理場演算ユニット2iaの構成を詳細に示すブロック図であり、物理場演算セル41iと、誤差演算セル42iと、観測値保持セル43iとを有している。
上記物理場演算セル41iは、m個の入力端子を有しているとともに、各入力端子にそれぞれ定数乗算機能を持たせており、各格子ユニット11,12,・・・1mからの出力値uを対応する入力端子にを供給している。そして、定数αijおよび出力値uに基づいて数3で示す物理場演算値を出力する。
【0095】
上記観測値保持セル43iは、制御回路3から格納指示信号jが供給されたことに応答して、観測値を新たに保持するものである。
上記誤差演算セル42iは、所定の物理量を検出するセンサが検出した観測値から物理場演算値を減算して得た値を誤差として出力するものである。
したがって、制御回路3により修正指示信号iおよび格納指示信号jを出力することにより図1のフローチャートと同様に高速かつ高精度に物理量の解析を行なうことができる。
【0096】
図7は、格子ユニット1iおよび修正ユニット1iaの構成を詳細に示すブロック図であり、図5の構成例と異なる点は、修正値演算セル32iを省略し、修正量基本値演算セル31iに、推定値を入力とし、かつ1の定数に基づく乗算機能を有する入力端子を追加するとともに、他の各入力端子に、図5の各入力端子が定数αijに対して数11を乗算して得た定数を乗算機能として持たせて新たな修正値演算セルを構成した点のみである。
【0097】
したがって、この場合には、構成を簡素化でき、しかも図5と同様の作用を達成できる。
図8は観測ユニット2iおよび物理場演算ユニット2iaの構成を詳細に示すブロック図であり、図6の構成例と異なる点は、誤差演算セル42iを省略し、物理場演算セル41iの各入力端子に、図6の各入力端子が定数αijに対して−1を乗算して得た定数を乗算機能として持たせるとともに、観測値を入力とし、かつ1の定数に基づく乗算機能を有する入力端子を追加して物理場誤差演算セルを構成した点のみである。
【0098】
したがって、この場合にも、構成を簡素化でき、しかも図6と同様の作用を達成できる。
図9は格子ユニット1iおよび修正ユニット1iaの構成を詳細に示すブロック図であり、図7の構成例と異なる点は、順次供給される誤差を保持する誤差格納セル(例えば、サンプルホールド回路)34i1,34i2,・・・,34inをさらに有している点および推定値uiに対して定数αijを乗算する乗算セル35iをさらに有している点のみである。
【0099】
したがって、この場合には、観測ユニットを1つのみにすることにより構成を簡素化でき、しかも図7と同様の作用を達成できる。
【0100】
【実施例3】
図10はこの発明の他の実施例としての適応ノイズキャンセル方法を説明するフローチャートであり、ステップSP1において、現時点を基準とする過去のノイズのリファレンスαj-kを得、ステップSP2において各ノイズの実測値に対する相関係数(混ざり具合を示す値)uを仮に設定する。そしてステップSP3において数12の演算を行なうことにより観測点jに発生すると予測されるノイズOを算出し、ステップSP4において観測点jにおける実測値Sを得る。
【0101】
【数12】
Figure 0003718856
【0102】
次いで、ステップSP5において、実測値Sと予測ノイズOとの差およびリファレンスαk−jを用いて数13の演算を行なうことにより仮の解としての相関係数uを得る。
【0103】
【数13】
Figure 0003718856
【0104】
尚、ステップSP3,SP4,SP5の処理は全ての時点のノイズiについて順次行なわれる。
その後、ステップSP6において実測値Sjと予測ノイズOjとの差の二乗の総和が十分に小さくなったか否かを判別し、十分には小さくなっていないと判別された場合には、再びステップSP3の処理を行なう。逆に、十分に小さくなったと判別された場合には、ステップSP7において、最終的に得られている相関係数uiを解析結果として採用し、ステップSP8において、情報とノイズが混在した信号からリファレンスαijおよび相関係数uiに基づいて得られる予測ノイズOj を減算して情報のみを抽出し、そのまま一連の処理を終了する。
【0105】
図11はこの適応ノイズキャンセル方法の具体的適用例を示す波形図であり、50Hzの交流成分が重畳された心電図{図11(A)参照}から交流成分を除去した場合{図11(B)参照}を示している。
図11から明らかなように、従来の適応ノイズキャンセラのように推定ゲイン(ステップサイズとも呼ばれる)を設定する必要がなく、しかも高精度にノイズを除去して正確な心電図が得られる。
【0106】
【実施例4】
図12はこの発明のさらに他の実施例としての音響探査方法を説明するフローチャートであり、ステップSP1において、各サンプリング時点における送信音波αを得、ステップSP2において探査対象となる物理源のインパルス応答uを仮に設定する。そして、ステップSP3において数14の演算を行なうことにより観測点jに発生すると予測される予測受信音波Oを算出し、ステップSP4において観測点jにおける実測値Sを得る。但し、mは送信音波の1周期におけるサンプル数、nは受信音波の総サンプル数である。
【0107】
【数14】
Figure 0003718856
【0108】
次いで、ステップSP5において、実測値Sと予測受信音波Oとの差および送信音波αを用いて数15の演算を行なうことにより仮の解としての相関係数uを得る。
【0109】
【数15】
Figure 0003718856
【0110】
尚、ステップSP3,SP4,SP5の処理は該当する全ての時点の送信音波αkについて順次行なわれる。
その後、ステップSP6において実測値Sjと予測ノイズOjとの差の二乗の総和が十分に小さくなったか否かを判別し、十分には小さくなっていないと判別された場合には、再びステップSP3の処理を行なう。逆に、十分に小さくなったと判別された場合には、ステップSP7において、最終的に得られているインパルス応答uk解析結果として採用し、そのまま一連の処理を終了する。
【0111】
尚、数14、数15の上段においてm個の総和を算出しているのは、送信音波が1周期分のみであると仮定しているからであり、数15の下段において(n-k)個の総和を算出しているのは、受信音波の観測時間が有限であり、送信音波の一部のみに対応する受信音波しか得られていないからである。
図13は音響探査の具体例を示す波形図であり、図13(A)に示す送信音波に基づいて図13(B)に示す受信音波が得られた場合に、ノイズが存在していなければ図13(C)に示すインパルス応答推定結果を得ることができ、ノイズ(1%)が存在している場合に図13(D)に示すインパルス応答推定結果を得ることができた。
【0112】
図13から明らかなように、ノイズが存在していなければ著しく高精度にインパルス応答を推定でき、ある程度のノイズが存在していてもかなり高い精度でインパルス応答を推定できることが分る。
尚、この実施例は音波のみについて説明したが、電磁波等にも適用できることはもちろんである。
【0113】
実施例3、実施例4の各方法は、実施例1の定数に代えて、解析目的に適合する値を採用し、推定値も実施例1の推定値と異なるのであるが、採用された値、推定値に基づく処理は実施例1とほぼ同様であるから、実施例2の装置に適用することにより簡単に実施例3、実施例4に対応する装置を得ることができる。但し、適応ノイズキャンセラに適用する場合には、各観測ユニット21,22,・・・,2nにそれぞれ別個の観測値を供給する代わりに、観測値が1つの観測ユニットに供給され、各観測ユニットの値が順次隣合う観測ユニットに供給されるよう構成すればよい。
【0114】
【実施例5】
図14はこの発明の物理量解析方法のさらに他の実施例を説明するフローチャートであり、個々の物理源を含む、線形連立一次方程式が成立する領域内において、個々の物理源の物理量uiおよび上記領域に基づいて定まる比例定数αijに基づいて任意箇所で得られる物理量Ojを解析する方法を説明している。
【0115】
ステップSP1において、領域の性質等に基づいて比例定数αijを得、ステップSP2において各物理源の物理量uを仮に設定する(例えば、全ての物理量を0に設定する)。そして、ステップSP3において数3の演算を行なうことにより任意箇所で得られる物理量Oを算出し、ステップSP4において成立条件(領域内に与えた既知の物理量)Sと物理量Oとの差を算出する。
【0116】
次いで、ステップSP5において上記差および比例定数αijを用いて数4の演算を行なうことにより仮の解としての物理量uを得る。
尚、ステップSP3,SP4,SP5の処理は全ての物理源について順次行なわれる。
その後、ステップSP6において成立条件Sと物理量Oとの差の二乗の総和が十分に小さくなったか否かを判別し、十分には小さくなっていないと判別された場合には、再びステップSP3の処理を行なう。逆に、十分に小さくなったと判別された場合には、ステップSP7において、最終的に得られている物理量uiを解析結果として取り出し、そのまま一連の処理を終了する。
【0117】
さらに詳細に説明すると、誤差関数Eとして数5に示すように成立条件Sと物理量Oとの差の二乗の総和を採用すれば、数6から数9の関係が得られる。したがって、uの軸値への修正により解への漸近を達成できるとともに、収束を高速化できる。また、uの軸値への修正に当って、数7に基づく除算が必要であるが、数7の値は事前に算出可能な定数であるから、予め数7の逆数を算出しておくことにより、上記一連の処理における除算回数を著しく低減することができ、ひいては解析所要時間を一層短縮することができる。
【0118】
しかし、一連の処理を行なう毎に数3の演算を行なう必要があり、演算負荷を十分には低減できていない。この点に関連して、本件発明者は、物理量uを軸値に修正するための修正量△u、対応する比例定数αij、および先行する物理量Oに基づいて数16の演算を行なうことにより、物理量Oを修正することができることを見出した。
【0119】
【数16】
Figure 0003718856
【0120】
したがって、一連の処理を行なう毎に数3の演算を行なう代わりに数16の演算を行なうことにより、演算負荷を大幅に低減し、ひいては解析所要時間をさらに短縮することができる。
さらに、予めD=S-Oを算出しておき、数16の演算を行なう代わりに数17の演算を行なうようにすれば、S、Oをそれぞれ保持しておく必要がなくなり、メモリ容量を低減することができる。
【0121】
【数17】
Figure 0003718856
【0122】
この実施例を有限要素法に適用すれば、一連の処理を行なう毎に必要な演算負荷についても上述のように著しく低減することができる。したがって、係数マトリクスの次数が著しく大きい解析対象領域についても簡単に、かつ高速に物理量の解析を行なうことができる。
図15は多数の電極により収集した体表面電位分布データに基づいて体内電気活動状態を可視化するための装置を概略的に示す図であり、図16は図15の装置を実現する処理の一部として電位パターンを得るための物理量解析方法の具体例を説明するフローチャートである。
【0123】
図15の装置は、人体の頭部、胸部等に被着される基部部材201の所定位置に所定の配置パターンで電位計202が装着されてあり、電位計202からの出力信号が生体計測用絶縁アンプ203を介してA/Dコンバータ204に導かれてディジタル信号に変換され、ディジタル信号が処理部205に供給される。この処理部205は電位パターン保持部206を有しており、処理部205において図16のフローチャートの処理を行なって得た電位パターンを電位パターン保持部206に保持させる。また、電位パターンが得られた後に、電位パターンに基づいて人体内部の電流の解析を行なう電流解析部207と、電流解析部207による解析結果を表示するための表示部208とを有している。
【0124】
上記電位計202は、例えば人体の表面に圧接できるように付勢機構を有しており、しかも、人体に対する圧接状態において、基部部材201に対する相対位置を検出できるように構成してあることが好ましい。
上記電流解析部207は、得られた電位パターンを比例定数αijとして採用し、例えば、実施例1と同様の処理を行なって人体内部の電流の解析を行なうものである。
【0125】
また、図16のフローチャートに基づく処理を行なう前に、予めMRI、X線CT等により体内臓器の3次元形状を抽出し、別な計測法により得られ、または医学上の既知情報に基づいて得られた電気抵抗率を用いて、解析対象となる3次元領域を所定ピッチ(例えば5mmピッチ)の3次元格子状抵抗ネットワークでモデル化しておく。また、上記装置は体表面電位分布データに基づいて体内電気活動状態を可視化するものであるから、その前提として、上記3次元領域内の任意の抵抗の一方の端部に単位電流を与えた状態における表面電位分布を、上記3次元領域内に含まれる全ての抵抗について算出しておくことが必要になる。ここで、3次元格子状抵抗ネットモデルのx、y、z方向のノード数をそれぞれN、N、Nで表し、図17に示すように、ノード[kx,ky,kz]の電位をu[kx,ky,kz]で表し、ノード[kx,ky,kz]のx方向に接続されている抵抗の値をRx[kx−1,ky,kz]、Rx[kx,ky,kz]で表し、ノード[kx,ky,kz]のy方向に接続されている抵抗の値をRy[kx,ky-1,kz]、Ry[kx,ky,kz]で表し、ノード[kx,ky,kz]のz方向に接続されている抵抗の値をRz[kx,ky,kz−1]、Rz[kx,ky,kz]で表し、外部からノード[kx,ky,kz]に強制的に供給される電流をS[kx,ky,kz]で表し、ノード[kx,ky,kz]から接続されている抵抗を通じて流出する電流をO[kx,ky,kz]で表す。そして、各抵抗値Rx[kx−1,ky,kz]、Rx[kx,ky,kz]、Ry[kx,ky−1,kz]、Ry[kx,ky,kz]、Rz[kx,ky,kz−1]、Rz[kx,ky,kz]の逆数をそれぞれGx[kx−1,ky,kz]、Gx[kx,ky,kz]、Gy[kx,ky−1,kz]、Gy[kx,ky,kz]、Gz[kx,ky,kz−1]、Gz[kx,ky,kz]で表し、実際に接続されている抵抗に対応する総和GN[kx,ky,kz]を数18で表す。
【数18】
Figure 0003718856
【0126】
但し、数18の右辺においては実際に接続されている抵抗に対応する項のみを加算の対象とする。
したがって、オームの法則に基づいて、流出電流O[kx,ky,kz]は数19により算出することができる。
【0127】
【数19】
Figure 0003718856
【0128】
また、キルヒホッフの第1法則を成立させるためには、全てのノードにおいて供給電流S[kx,ky,kz]と流出電流O[kx,ky,kz]とが等しくなるノード電位u[kx,ky,kz]を求めればよい。尚、キルヒホッフの第2法則に関しては、未知の物理量をノード電位u[kx,ky,kz]とすることにより自動的に満足される。即ち、数20で示される評価関数Eの値を最小にするノード電位u[kx,ky,kz]を算出すればよいことになる。
【0129】
【数20】
Figure 0003718856
【0130】
上記の条件下において、ステップSP1において(Nx−1)×Ny×Nz個のGx[kx,ky,kz]、Nx×(Ny−1)×Nz個のGy[kx,ky,kz]、Nx×Ny×(Nz−1)個のG[kx,ky,kz]、Nx×Ny×Nz個のGN[kx,ky,kz]、およびNx×Ny×Nz個の、数21の関係を有するβ[kx,ky,kz]をそれぞれ算出して格納する。但し、数21の右辺の各項は実際の接続を反映するように求められている。したがって、解析対象となるノードの数が著しく多くなっても、マトリクスの列方向の非0の比例定数の数は最大でも7にしかならない。したがって、係数マトリクスを保持しておくためのメモリ容量を、マトリクスの次数に比して十分に少なくすることができる。
【数21】
Figure 0003718856
【0131】
そして、ステップSP2においてNx×Ny×Nz個の推定誤差D[kx,ky,kz]=S[kx,ky,kz]−O[kx,ky,kz]を算出して格納する。
次いで、ステップSP3において数22に基づいて未知のノード電位u[kx,ky,kz]を軸値に修正するための修正量Δuを算出してノード電位u[kx,ky,kz]を修正する。
【0132】
【数22】
Figure 0003718856
【0133】
そして、ステップSP4において数23の演算を行なって推定誤差を修正する。
その後、ステップSP5においてkzがNzに達したか否かを判別し、達していなければステップSP6においてkzをインクリメントし、再び、ステップSP3の処理を行なう。逆に、ステップSP5においてkz=Nzであると判別された場合には、ステップSP7においてkyがNyに達したか否かを判別し、達していなければステップSP8においてkyをインクリメントし、再びステップSP3の処理を行なう。逆に、ステップSP7においてky=Nyであると判別された場合には、ステップSP9においてkxがNxに達したか否かを判別し、達していなければステップSP10においてkxをインクリメントし、再びステップSP3の処理を行なう。逆に、ステップSP9においてkx=Nxであると判別された場合には、ステップSP11において評価関数Eの値が所定の閾値よりも小さいか否かを判別し、評価関数Eの値が所定の閾値よりも小さければステップSP12において、最終的に得られたノード電位u[kx,ky,kz]を解析結果として採用し、そのまま一連の処理を終了する。逆に、評価関数Eの値が所定の閾値以上であれば、kx,ky,kzを初期値にリセットして再びステップSP3の処理を行なう。
【数23】
Figure 0003718856
【0134】
以上の一連の処理を行なうことにより、人体の頭部、胴体を解析対象領域とする未知の電位の解析を達成することができた。具体的には、人体の頭部を解析対象とする場合には未知の電位の数が約40000であり、胴体を解析対象とする場合には未知の電位の数が約480000であるが、主記憶が64Mバイトのワークステーションを用いて十分な精度の解析結果を得ることができた。また、所要時間に関しても、前者の場合に3000回の反復処理を行なって144秒、後者の場合に3000回の反復処理を行なって1986秒であった。
【0135】
以上のようにして得られた電位パターンを比例定数αijとして採用し、体表面電位分布データを既知の物理量Sjとして採用し、実施例1と同様の処理を行なって生体内部に設定された格子点の電流の流入流出状況を解析することができる。
さらに詳細に説明する。
【0136】
格子点[1,1,1]に単位電流が流入し、格子点[2,1,1]から電流が流出すると仮定して得た体表面電位分布データを、(格子点数−1)×3列の比例定数αijのうち、第1列の比例定数として採用し、格子点[1,1,1]に単位電流が流入し、格子点[1,2,1]から電流が流出すると仮定して得た体表面電位分布データを第2列の比例定数として採用し、第1列の比例定数として採用し、格子点[1,1,1]に単位電流が流入し、格子点[1,1,2]から電流が流出すると仮定して得た体表面電位分布データを第3列の比例定数として採用し、以下、同様にして他の全ての列の比例定数を採用する。
【0137】
このようにして全ての列の比例定数αijを採用すれば、数3の関係を満足することになるので、実施例1と同様の解析処理を行なうことにより、生体内部に設定された格子点の電流の流入流出状況を解析することができる。
具体的には、図18中の(A)の2次元等電位線図に示される電流源を仮定して図16の処理を行なって電位分布データを得、この電位分布データを比例定数として採用して実施例1と同様の解析処理を行なった結果、図18の(B)に示す電流源解析結果を得ることができた。
【0138】
尚、生体内部の電流分布を解析するためには、生体内部に設定された格子点の電流の流入流出状況の解析結果に基づいて図16のフローチャートと同様の解析処理を行なう必要がある。但し、当初に既知の物理量として生体内部の供給電流S[kx,ky,kz]および流出電流O[kx,ky,kz]を採用する代わりに、抵抗を流れる電流を採用しておけば、図16のフローチャートと同様の解析処理を行なって得た電位分布データを比例定数として採用して実施例1と同様の解析処理を行なうことにより、生体内部の電流分布を得ることができる。
【0139】
【実施例6】
図19はこの発明の物理量解析方法のさらに他の実施例を説明するフローチャートであり、ステップSP1において、解析対象となる多数の物理量の中から任意の2つの物理量を選択し、ステップSP2において、選択した2つの物理量の一方(以下、物理量ukと称する)を対象として、実施例5と同様の方法により物理量ukを1回だけ修正し、ステップSP3において他方の物理量(以下、物理量uiと称する)を対象として、実施例5と同様の方法により物理量uiを1回だけ修正する。次いで、ステップSP4,SP5において、ステップSP2,SP3と同様にして再び物理量uk,uiを修正する。その後、ステップSP6において、ステップSP3,SP4,SP5の処理により得られた修正量に基づいて、両物理量uk,uiに基づいて定まる評価関数Eの値を最小にするために必要な両物理量uk,uiの修正量Δuk,Δuiを算出し、ステップSP7において、算出された修正量Δuk,Δuiに基づいて各物理量uk,uiを修正する。そして、ステップSP8において推定誤差Dを上記修正量および対応する比例定数に基づいて修正し、ステップSP9において全ての物理量に対する処理が行なわれたか否かを判別し、処理が行なわれていない物理量が存在すれば、ステップSP10において、他の2つの物理量を選択し、再びステップSP2の処理を行なう。逆に、ステップSP9において全ての物理量に対する処理が行なわれたと判別された場合には、ステップSP11において評価関数Eの値が所定の閾値よりも小さいか否かを判別し、評価関数Eの値が所定の閾値よりも小さければステップSP12において、最終的に得られた物理量を解析結果として採用し、そのまま一連の処理を終了する。逆に、評価関数Eの値が所定の閾値以上であれば、再びステップSP1の処理を行なう。
【0140】
さらに詳細に説明する。
実施例5においては、修正すべき物理量が1つであるから、評価関数Eは放物線である。しかし、この実施例においては、修正すべき物理量が2つであるから、評価関数Eは図20に示すように楕円になる。そして、ステップSP2の処理を行なうことにより、図20中にp1で示すように楕円状の点が得られ、次いで、ステップSP3,SP4,SP5の処理を順次行なうことにより、楕円の中心により近い楕円状の点、p2,p3,p4が得られる。これらの点p1,p2、p3,p4の関係は、図21に示すとおりであり、p1とp2との間隔をΔui´´、p3とp4との間隔をΔui´、p2とp3との間隔をΔuk´、p1とp3との間隔をr1、p3と楕円中心との間隔をr2、p2と楕円中心とのu軸方向の間隔をΔui、p4と楕円中心とのuk軸方向の間隔をΔukとすれば、数24から数26の比例関係式が得られる。
【0141】
【数24】
Figure 0003718856
【0142】
【数25】
Figure 0003718856
【0143】
【数26】
Figure 0003718856
【0144】
したがって、数24から数27が得られる。
【0145】
【数27】
Figure 0003718856
【0146】
そして、数27を数25,数26に代入することにより、数28のとおり、Δuk,Δuiを得ることができる。
【0147】
【数28】
Figure 0003718856
【0148】
また、上記ステップSP8における推定誤差Dの修正は、Dj←Dj−αijΔuk−αkjΔuiの演算により達成される。
以上から明らかなように、任意の2つの物理量を選択し、各物理量について交互に2回ずつ修正処理を行なった後は、両物理量を楕円中心に遷移させるために必要な修正量を簡単に算出することができる。
【0149】
【実施例7】
図22はこの発明の物理量解析装置の他の実施例を示すブロック図であり、解析対象となる物理源の数と等しい数の格子ユニット111,112,・・・,11mと、成立条件の数と等しい数の誤差ユニット121,122,・・・,12nと、格子ユニット、誤差ユニットを制御する制御回路130とを有している。
【0150】
図23は格子ユニット11iの構成を詳細に示すブロック図であり、誤差ユニット12jから供給される誤差値DJを入力として該当する物理量uiの修正量Δuiを算出する修正量算出部11iaと、物理量推定値uiを保持する推定値保持部11ibと、修正量算出部11aからの修正量Δuiの出力を許容する状態と禁止する状態とを選択する選択部11icと、選択部11icにより出力が許容された修正量Δuiと推定値保持部11ibに保持されている推定値uiとを加算して再び推定値保持部11ibにの供給する推定値修正部11idとを有している。尚、選択部11icにより出力が許容された修正量Δuiはそのまま誤差ユニットに対する出力として使用される。また、修正量算出部11iaは、誤差信号DJに対応して定数δij(=βiαij)が設定されてあり、数29の演算を行なって修正量Δuiを算出する。
【0151】
【数29】
Figure 0003718856
【0152】
図24は誤差ユニット12jの構成を詳細に示すブロック図であり、格子ユニット11iから出力される修正量Δuiを入力として該当する誤差Djの修正量αijΔuiを出力する誤差修正量演算部12jaと、誤差値Djを保持する誤差値保持部12jbと、誤差修正量演算部12jaから出力される誤差修正量αijΔuiと誤差値保持部12jbに保持されている誤差値Djとを減算して再び誤差値保持部12jbに供給する誤差値修正部12jcとを有している。尚、誤差値保持部12jbに保持されている誤差値Djはそのまま格子ユニットに対する出力として使用される。上記誤差修正量演算部12jaは、修正量Δuiに対応して定数αijが設定されてあり、αijΔuiの演算を行なって誤差修正量を算出する。
【0153】
上記制御回路130は、選択部11icを選択的に動作させる選択制御信号を出力するとともに、推定値保持部11ibに対して推定値修正部11idからの出力値を保持すべきことを示す指示信号を出力し、また、誤差値保持部12jbに対して誤差値修正部12jcからの出力値を保持すべきことを示す指示信号を出力するものである。
【0154】
したがって、この実施例の場合には、実施例5と同様の作用を達成することができる。そして、上記の説明から明らかなように、メモリとして推定値保持部11ibと誤差値保持部12jbとが必要なだけであるから、メモリ容量を著しく低減することができる。即ち、メモリ容量の大幅な低減および物理源解析所要時間の大幅な短縮を両立させることができる。
【0155】
【実施例8】
図25は格子ユニット21iの他の構成例を示すブロック図であり、図26は楕円中心に対する修正量を算出するための修正量算出ユニット22の構成を示すブロック図である。尚、誤差修正量演算ユニットの構成は図23と同一であるから図示および説明を省略する。
【0156】
上記格子ユニット21iは、図25に示すように、図23の構成とほぼ同一であり、異なる点は、選択部11icに代えて、修正量算出ユニット22から出力される2つの修正量Δui,Δukおよび修正量算出部11iaから出力される修正量Δuiの何れかを選択するか、または何れも選択しないことを選択する選択部21icを採用した点、および選択部21icにより選択された修正量をそのまま修正量算出ユニット22に対する出力としても採用した点のみである。
【0157】
修正量算出ユニット22は、図26に示すように、全ての格子ユニット21iから出力される修正量Δuiを入力とするマルチプレクサ22aと、マルチプレクサ22aにより選択された2つの修正量Δui,Δukをそれぞれ保持する1対の修正量保持部22b,22cと、両修正量保持部22b,22cにより保持されている修正量が修正方向を規定する基準値として供給され、しかも何れか一方の修正量を入力として数30の演算を行なって2つの修正量Δui,Δukを出力する修正量算出部22dとを有している。
【0158】
尚、この実施例においては、特には図示していないが、制御回路130によりマルチプレクサ22aに対して選択制御信号を供給するとともに、両修正量保持部22b,22cに対して選択的に、マルチプレクサ22aから出力される修正値を保持すべきことを示す指示信号を供給するよう構成されている。したがって、マルチプレクサ22aにより1つの修正量を選択して一方の修正量保持部に保持させた後、マルチプレクサ22aにより他の修正量を選択して他方の修正量保持部に保持させ、次いで、マルチプレクサ22aにより交互に上記2つの修正量Δui,Δukを選択して、実施例6と同様の処理を行なって楕円中心に対応する2つの修正量Δui,Δukを算出することができる。尚、他の構成部分の作用は実施例7と同様であるから、詳細な説明を省略する。
【0159】
【発明の効果】
以上のように請求項1の発明は、磁場源の解析を高速に達成することができ、しかも磁場のz方向成分のみを計測することにより、各格子点におけるx方向電流成分、y方向電流成分を解析することができるという特有の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の物理量解析方法の一実施例を説明するフローチャートである。
【図2】誤差関数の一例を示す図である。
【図3】分布電流を格子近似した磁場源モデルと磁場センサ配列面との関係を示す概略図である。
【図4】この発明の物理量解析装置の一実施例を示すブロック図である。
【図5】格子ユニットおよび修正ユニットの構成を詳細に示すブロック図である。
【図6】観測ユニットおよび物理場演算ユニットの構成を詳細に示すブロック図である。
【図7】格子ユニットおよび修正ユニットの構成を詳細に示すブロック図である。
【図8】観測ユニットおよび物理場演算ユニットの構成を詳細に示すブロック図である。
【図9】格子ユニットおよび修正ユニットの構成を詳細に示すブロック図である。
【図10】この発明の他の実施例としての適応ノイズキャンセル方法を説明するフローチャートである。
【図11】適応ノイズキャンセル方法の具体的適用例を示す波形図である。
【図12】この発明のさらに他の実施例としての音響探査方法を説明するフローチャートである。
【図13】音響探査の具体例を示す波形図である。
【図14】この発明の物理量解析方法のさらに他の実施例を説明するフローチャートである。
【図15】多数の電極により収集した体表面電位分布データに基づいて体内電気活動状態を可視化するための装置を示す概略図である。
【図16】図15の装置を具体化するための処理の一部として電位パターンを得るための物理量解析方法の具体例を説明するフローチャートである。
【図17】3次元格子状抵抗ネットモデルの一部を拡大して示す図である。
【図18】仮定された電流源と解析結果とを示す図である。
【図19】この発明の物理量解析方法のさらに他の実施例を説明するフローチャートである。
【図20】修正すべき物理量を2つ選択した場合における誤差評価関数の一例を示す図である。
【図21】図19のフローチャートに基づく修正量算出の原理を説明する概略図である。
【図22】この発明の物理量解析装置の他の実施例を示すブロック図である。
【図23】格子ユニットの構成を詳細に示すブロック図である。
【図24】誤差修正量演算ユニットの構成を詳細に示すブロック図である。
【図25】格子ユニットの他の構成例を詳細に示すブロック図である。
【図26】楕円中心に対する修正量を算出するための修正量算出ユニットの構成を示すブロック図である。
【図27】従来の適応ノイズキャンセラを示すブロック図である。
【図28】従来の物理量解析装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
1ia 修正ユニット 2i 観測ユニット
31i 修正量基本値演算セル 32i 修正値演算セル
33i 推定値保持セル 42i 誤差演算セル
11ia 修正量算出部 11ib 推定値保持部
11ic 選択部 11id 推定値修正部
12ja 誤差修正量演算部 12jb 誤差値保持部
12jc 誤差値修正部

Claims (1)

  1. 測定対象物が発生する磁場を複数の磁場センサで計測し、前記測定対象物内部の磁場源における物理量を解析する装置であって、
    (1) 個々の磁場源iに対応する単位量の磁場源が各所定箇所に発生する磁場を示す、数1で与えられる定数αijを予め定めておく手段と、
    (2) 物の内部に設定された格子点k(k=1,2・・・,p)に位置する各磁場源の、数2で示すx方向電流成分およびy方向電流成分からなる物理量uiを仮に定めておく手段と、
    (3) 数3の演算を行なって観測点jに発生すると予測される磁場Ojを算出する手段と、
    (4) 観測点jにおける磁場の実測値Sjを測定する手段と、
    (5) 観測点jにおける磁場の実測値Sjと上記磁場Ojとの差Sj−Ojを算出する手段と、
    (6) 数4の演算を行なって仮の解としての物理量uiを得る手段と、
    (7) (3)から(6)までの各手段による処理を全ての磁場源iについて行なわせる手段と、
    (8) 上記差Sj−Ojの二乗の総和が所定の閾値よりも小さくなるまで、(3)から(6)までの各手段による処理の反復処理を反復させる手段と、
    (9) 最終的に得られた各磁場源の物理量uiを磁場源の物理量uiとして採用する手段とを含むことを特徴とする物理量解析装置。
    Figure 0003718856
    Figure 0003718856
    Figure 0003718856
    Figure 0003718856
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