JP3718543B2 - 配糖体及び糖転移生成物の製造法 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、γ−サイクロデキストリン・グルカノトランスフェラーゼ(以下、γ-CGTaseという)を用いた配糖体及び糖転移生成物の製造法に関する。より詳細には各種のフェノール性水酸基を有する化合物或いは糖類と、糖供与体にブレビバクテリウム(Brevibacterium)属の生産するγ-CGTaseを作用させることによる各種配糖体又は糖転移生成物の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より各種の配糖体は食品素材、食品添加物、医薬品等として注目されている。即ち、各種の配糖体は天然に少量づつではあるが広く存在し、また優れた生理活性を有するにも拘らず低毒性であること等に特徴がある。
【0003】
例えば、アルブチンは、抗酸化作用、抗アレルギー作用、メラニン色素抑制作用等があることが知られ、安全性の高い皮膚外用剤として知られ、また、香のバランスを良好で保持する作用を有することから化粧料の保香ベースの成分として利用できる。また、カテコール、レゾルシノールの配糖体は、皮膚色素沈着症等の予防及び治療、頭皮のフケの発生防止効果が知られている。
【0004】
このように、フェノール化合物は、種々の生理活性を有し、有用な物質であり、これを配糖体化することにより、その生理活性を損なうことなく、副作用や、水に対する溶解性等の問題点を改善することが期待されている。
【0005】
また、ポリフェノール配糖体は、従来から、甘味料、鎮痛剤、下剤、抗マラリヤ剤および強壮剤等として利用されるだけでなく、優れた美白効果を発揮する化粧品の配合成分としても利用できる有用な化合物であり、酵素の分子間転移反応を利用して各種の配糖体を製造する方法は従来より種々報告されている。
【0006】
例えば、糖及びアルコール性水酸基に糖転移を行なうアミラーゼに関する研究[アミラーゼシンポジウム、10巻、81〜89頁(1975)]、フェノール化合物に糖供与体の存在下、シュークロースホスホリラーゼを作用させることによるフェノール配糖体の製造法(特開平6-153976)、コウジ酸に糖供与体の存在下、シュークロースホスホリラーゼを作用させることによるコウジ酸配糖体の製造法(特開平6-056872)、ハイドロキシフラノンに糖供与体の存在下、シュークロースホスホリラーゼを作用させることによるフラノン配糖体の製造法(特開平6-135987)、エラグ酸にサイクロデキストリン等の糖供与体の存在下、サイクロデキストリン合成酵素を作用させることによるエラグ酸配糖体の製造法(特開平5-331183)、キシランおよびメチロール置換フェノール誘導体の混合物に、キシラナーゼを作用させることによるキシロオリゴシル配糖体の製造法(特開平6-087880)、キシランおよびアリールアルカノールの混合物にキシラナーゼを作用させて配糖体を製造する方法(特開平6-172403)、セルラーゼの存在下において、糖基質とポリフェノール受容体を反応させることによるβ型ポリフェノール配糖体の製造法(特開平6-284897)、サイクロデキストリン合成能とマルトース分解能を有さない新規な酵素を用いるポリフェノール配糖体の製造法(特開平6-284896)等種々報告されている。
【0007】
更に、糖に各種の酵素を用いた糖転移反応についても多く報告されている。例えば、β−ガラクトシダーゼを用いる方法(特公昭63-18457、特公昭63-65301、特開平1-137991、特開平2-84191、特公平2-57902、特開平6-38785等)、β−D−マンナナーゼを用いる方法(特開平5-153992)、β1,6-N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼを用いる方法(特開平6-197756)、バチルス・セレウス由来の酵素を用いる方法(特開平6-298791)、バチルス・ステアロサーモフィラス由来のCGTaseを用いる方法(特公昭53-27791)などがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、種々の配糖体や糖転移生成物を得るこれらの方法においては、使用する酵素の受容体特異性が問題であり、従来と比べより広い受容体特異性を持ち、更に対象とする化合物に応じて、広いpH範囲で作用できる方法の開発が望まれていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者等はこのような問題点を解決するため、種々検討を重ねた結果、γ-CGTaseを用いて各種配糖体を製造することによって、より広い受容体特異性が発揮されることを見い出し本発明を完成した。
【0010】
即ち、本発明はフェノール性水酸基を有する化合物或いは糖類と、糖供与体にγ-CGTaseを作用させることを特徴とする配糖体或いは糖転移生成物の製造法に関する。
【0011】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明により得られる配糖体の製造法は次の通りである。フェノール、1,3−ジヒドロキシベンゼン、3−ヒドロキシベンジルアルコール、(+)カテキン又はコウジ酸等のフェノール性水酸基を有する化合物0.1〜30%、好ましくは0.5〜5%と、マルトオリゴ糖、アミロース、アミロペクチン又は各種スターチ等の糖供与体0.1〜30%、好ましくは0.5〜20%とを含む溶液に、γ-CGTaseを添加し、20〜60℃、好ましくは30〜50℃で1〜48時間、好ましくは10〜24時間作用させ、反応液を得る。当該反応のpHは使用する酵素の至適pHが良いが反応物の溶解性などを考慮して定めることができる。例えば、3〜11で、好ましくは5〜9である。反応液を各種溶媒による分配及び各種クロマトグラフィーによる精製することにより、配糖体の精製標品を得ることができる。
【0012】
また、本発明により得られる糖転移生成物の製造法は次の通りである。D−マンノースやL−ラムノース等の糖類0.1〜30%、好ましくは1〜10%と、マルトオリゴ糖、アミロース、アミロペクチン又は各種スターチ等の糖供与体0.1〜30%、好ましくは1〜10%とを含む溶液に、γ-CGTaseを添加し、20〜60℃、好ましくは30〜50℃で1〜48時間、好ましくは10〜24時間作用させ、反応液を得る。当該反応のpHは使用する酵素の至適pHが良いが反応物の溶解性などを考慮して定めることができる。例えば、3〜11で、好ましくは5〜9である。各種溶媒による分配及び各種クロマトグラフィーによる精製により、この反応液から糖転移生成物の精製標品を得ることができる。
【0013】
本発明に用いられるフェノール性水酸基を有する化合物とは、例えばPhenol、Benzyl alcohol、1,2−Dihydroxybenzene、1,3−Dihydroxybenzene、1,4−Dihydroxybenzene、1,2,3−Trihydroxybenzene、1,3,5−Trihydroxybenzene、3−Hydroxybenzoic acid、4−Hydroxybenzoic acid、2−Hydroxybenzyl alcohol、3−Hydroxybenzyl alcohol、4−Hydroxybenzyl alcohol、Caffeic acid、Gallic acid、(+)-Catechin、(-)-Epigallocatechin gallate、Kojic acid、Ascorbic acid、p-Nitrophenol等が挙げられるが、他起源(例えばバチルス・マセランスやバチルス・ステアロサーモフィラス)由来のCGTaseに比べて配糖体の生成が良好なものとしては、例えばPhenol、1,3−Dihydroxybenzene、3−Hydroxybenzyl
alcohol、(+)Catechin、Kojic acid等である。
【0014】
また、単糖類としてはD-glucose、D-galactose、D-mannose、D-fructose、D-glucosamine、D-arabinose、L-arabinose、D-xylose、D-ribose、D-fucose、L-fucose、L-rhamnose等が挙げられるが、他起源(例えばバチルス・マセランスやバチルス・ステアロサーモフィラス)由来のCGTaseに比べて糖転移生成物の生成が良好なものとしては、例えばD-mannose、L-rhamnoseが挙げられる。
【0015】
本発明に使用するγ-CGTaseとは、澱粉に作用してサイクロデキストリンを生成する作用を有するサイクロデキストリン・グルカノトランスフェラーゼに分類される酵素であり、澱粉溶液に作用させたときに、α、β、γ型の各サイクロデキストリンのうち、主にγ型を生産する酵素をいう。例えばバチルス・エスピー(Bacillus sp.)AL6のCGTase(特開昭61-274680)、バチルス・エスピー(Bacillus sp.)No.313 のCGTase(特開昭62-25976)及びバチルス・フィルムス(Bacillus firmus)290-3のCGTase〔New trend in cyclodextrins and derivatives 25頁(1991年)、サンテ(Sante)社(フランス、パリ)出版〕やブレビバクテリウム(Brevibacterium)属の生産するCGTase(特開平6-113842)、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)の生産するCGTase(特開平6-113843)、より具体的にはブレビバクテリウム・エスピー(Brevibacterium sp.)No.9605(FERM BP-4537)由来のγ-CGTase等が挙げられる。より好ましくは、その作用pHの広さからブレビバクテリウム・エスピーNo.9605由来のγ-CGTaseが使用できる。
【0016】
本発明に使用するγ-CGTaseの添加量は、受容体(フェノール性水酸基を有する化合物又は糖類)と糖供与体の合計重量1グラム当たり10単位以上、望ましくは50〜200単位である。また、本発明において、γ-CGTaseの活性は以下のようにして求めた。
【0017】
活性測定法:基質〔1.5%可溶性澱粉、0.1M アトキンス・パンチン(Atkins & Pantin)緩衝液(pH10.0)〕0.5mlに酵素液0.05mlを添加し、40℃にて30分間反応した。その後、0.1N塩酸5mlを加え反応を停止し、0.5mlを抜き取り、ヨウ素液5mlを加え。660nmでの吸光度の減少を測定した。1単位は、本条件下、1分間に660nmの吸光度を1%減少させる酵素量とした。
【0018】
以下に試験例及び実施例にて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって何等限定されるものではない。
【0019】
【実施例】
実施例1 配糖体の製造
2.5(w/v)%溶性澱粉(片山化学製)、表1記載の各種受容体(フェノール性水酸基を有する化合物)を2.5(w/v)%、各種CGTaseを1.2単位含む反応液200μl(各pHの緩衝液濃度50mM)を調製し、40℃で20時間反応した。尚、pH5.5は5mM CaCl2を含む酢酸緩衝液、pH7.0及び9.0は5mM CaCl2を含むホウ酸緩衝液を使用した。但し、(+)-Catechin、(-)-Epigallocatechin gallate、p-Nitrophenolは濃度として、0.5(w/v)%として反応に供した。また、CGTaseとしてはバチルス・マセランス由来(商品名:コンチザイム、天野製薬社製)(表1に於いて、酵素1と記載)、バチルス・ステアロサーモフィラス由来(林原生化学工業社製)(表1に於いて、酵素2と記載)及びブレビバクテリウム・エスピー(Brevibacterium sp.)No.9605(FERM BP-4537)由来(天野製薬社製)(表1に於いて、酵素3と記載)を使用した。
【0020】
各種受容体への転移率はHPLCによる分析にて全ピーク面積に対する転移生成物のピーク面積の比として表した。なお、HPLCの分析条件としては、カラム:YMC ODS-AQ303(YMC社製)、カラム温度:30℃、流速:1.0ml/分で行い、溶媒としては以下を使用した。
【0021】
(A) : 20(v/v)%メタノール(リン酸でpH2.5に調製)
(B) : 30(v/v)%メタノール(リン酸でpH2.5に調製)
(C) : 40(v/v)%メタノール(リン酸でpH2.5に調製)
(D) : 7.5(v/v)%メタノール(リン酸でpH2.5に調製)
(E) : 50mM KH2PO4(リン酸でpH2.5に調製)
(F) : 50(v/v)%メタノール(リン酸でpH2.5に調製)
【0022】
また、表1において、各種受容体は以下の略名で示した。表中で「−−」は受容体が分解していたため配糖体の生成が確認できなかったことを示す。
【0023】
1,2-DHB : 1,2-Dihydroxybenzene(Catechol)
1,3-DHB : 1,3-Dihydroxybenzene(Resorcin)
1,4-DHB : 1,4-Dihydroxybenzene(Hydroquinone)
1,2,3-THB : 1,2,3-Trihydroxybenzene(Pyrogallol)
1,3,5-THB : 1,3,5-Trihydroxybenzene(Phloroglucinol)
3-HBAD : 3-Hydroxybenzoic acid
4-HBAD : 4-Hydroxybenzoic acid
2-HBAL : 2-Hydroxybenzyl alcohol
3-HBAL : 3-Hydroxybenzyl alcohol
4-HBAL : 4-Hydroxybenzyl alcohol
(-)-EGCg : (-)-Epigallocatechin gallate
【0024】
【表1】
【0025】
表1からも明らかなように、ブレビバクテリウム属由来の酵素(酵素3)を使用した場合、バチルス・ステアロサーモフィラス由来のCGTaseと同様に広い受容体特異性を有し、特にフェノール、1,3-ジヒドロキシベンゼン、3−ヒドロキシベンジル アルコール、(+)−カテキン及びコウジ酸については配糖体を多く合成する。
【0026】
また、ブレビバクテリウム属由来の酵素は、中性(pH 7.0)やアルカリ性(pH 9.0)でも配糖体の合成能力があり、受容体の溶解性などの点で中性或いはアルカリ側での反応を必要とする場合に特に有用である。
【0027】
実施例2 反応 pH による比較
実施例1と同様にして酵素1、酵素2及び酵素3について1,3-ジヒドロキシベンゼン、1,3,5-トリヒドロキシベンゼン、(+)-カテキン及びコウジ酸を受容体として、pH5.5及びpH7.0の場合を比較した。その結果を表2に示す。表中において比率▲1▼は各々の酵素に於けるpH5.5とpH7.0の生成比率を示し、比率▲2▼は酵素1の各pHにおける配糖体生成量を1としたときのpH5.5及びpH7.0での各々の酵素用いた場合の生成比率を示す。
【0028】
【表2】
【0029】
表2からも明らかなように、ブレビバクテリウム由来の酵素(酵素3)はpH7.0でも良好な配糖体生成率を示し、特に(+)-カテキンの場合には、ほとんどpHの影響もなく高い生成率を示した。
【0030】
実施例3 糖転移体の製造
5(w/v)%溶性澱粉(片山化学製)、各種単糖類(受容体)を5(w/v)%、各種CGTaseを0.6単位含む反応液200μl(各pHの緩衝液濃度30mM)を調製し、40℃で20時間反応した。尚、pH5.5は5mM CaCl2を含む酢酸緩衝液、pH9.0は5mM CaCl2を含むホウ酸緩衝液を使用した。また、CGTaseとしてはバチルス・マセランス由来、バチルス・ステアロサーモフィラス由来及びブレビバクテリウム・エスピー(Brevibacterium sp.)No.9605(FERM BP-4537)由来を使用した。反応後、反応液3μlを使用してTLCで糖転移生成物を分析した。その結果を図1に示す。図中の記号は以下の場合を示す。
【0031】
R :オリゴ糖混合液 (グルコース、マルトース、マルトトリオース、マルトテトラオース)
Bl :ブランク(酵素液の代わりに水を用いて同様に反応した)
M :バチルス・マセランス由来のCGTaseを使用した場合
S :バチルス・ステアロサーモフィラス由来のCGTaseを使用した場合
B :ブレビバクテリウム・エスピーNo.9605由来のγ-CGTaseを使用した場 合
【0032】
(1) :受容体を含まない場合
(2) :受容体としてD−グルコースを使用
(3) :受容体としてD−ガラクトースを使用
(4) :受容体としてD−マンノースを使用
(5) :受容体としてD−フルクトースを使用
(6) :受容体としてD−グルコサミンを使用
(7) :受容体としてD−アラビノースを使用
(8) :受容体としてL−アラビノースを使用
(9) :受容体としてD−キシロースを使用
(10) :受容体としてD−リボースを使用
(11) :受容体としてD−フコースを使用
(12) :受容体としてL−フコースを使用
(13) :受容体としてL−ラムノースを使用
【0033】
ブレビバクテリウム・エスピーNo.9605由来のγ-CGTaseを使用した場合、バチルス・ステアロサーモフィラス由来のCGTaseを使用した場合と同様に、その受容体特異性は広く、特にD−マンノース、L−ラムノースを受容体とした場合には転移生成物を多く合成した。
【0034】
【発明の効果】
広い受容体特異性を持つγ-CGTaseを使用することにより、フェノール性水酸基を有する化合物の配糖体を効率よく製造することができ、更に糖転移生成物も製造することができる。本発明の方法は広いpH領域、即ち、中性〜アルカリ性においても実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例3のTCL結果を示す図である。
【産業上の利用分野】
本発明は、γ−サイクロデキストリン・グルカノトランスフェラーゼ(以下、γ-CGTaseという)を用いた配糖体及び糖転移生成物の製造法に関する。より詳細には各種のフェノール性水酸基を有する化合物或いは糖類と、糖供与体にブレビバクテリウム(Brevibacterium)属の生産するγ-CGTaseを作用させることによる各種配糖体又は糖転移生成物の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より各種の配糖体は食品素材、食品添加物、医薬品等として注目されている。即ち、各種の配糖体は天然に少量づつではあるが広く存在し、また優れた生理活性を有するにも拘らず低毒性であること等に特徴がある。
【0003】
例えば、アルブチンは、抗酸化作用、抗アレルギー作用、メラニン色素抑制作用等があることが知られ、安全性の高い皮膚外用剤として知られ、また、香のバランスを良好で保持する作用を有することから化粧料の保香ベースの成分として利用できる。また、カテコール、レゾルシノールの配糖体は、皮膚色素沈着症等の予防及び治療、頭皮のフケの発生防止効果が知られている。
【0004】
このように、フェノール化合物は、種々の生理活性を有し、有用な物質であり、これを配糖体化することにより、その生理活性を損なうことなく、副作用や、水に対する溶解性等の問題点を改善することが期待されている。
【0005】
また、ポリフェノール配糖体は、従来から、甘味料、鎮痛剤、下剤、抗マラリヤ剤および強壮剤等として利用されるだけでなく、優れた美白効果を発揮する化粧品の配合成分としても利用できる有用な化合物であり、酵素の分子間転移反応を利用して各種の配糖体を製造する方法は従来より種々報告されている。
【0006】
例えば、糖及びアルコール性水酸基に糖転移を行なうアミラーゼに関する研究[アミラーゼシンポジウム、10巻、81〜89頁(1975)]、フェノール化合物に糖供与体の存在下、シュークロースホスホリラーゼを作用させることによるフェノール配糖体の製造法(特開平6-153976)、コウジ酸に糖供与体の存在下、シュークロースホスホリラーゼを作用させることによるコウジ酸配糖体の製造法(特開平6-056872)、ハイドロキシフラノンに糖供与体の存在下、シュークロースホスホリラーゼを作用させることによるフラノン配糖体の製造法(特開平6-135987)、エラグ酸にサイクロデキストリン等の糖供与体の存在下、サイクロデキストリン合成酵素を作用させることによるエラグ酸配糖体の製造法(特開平5-331183)、キシランおよびメチロール置換フェノール誘導体の混合物に、キシラナーゼを作用させることによるキシロオリゴシル配糖体の製造法(特開平6-087880)、キシランおよびアリールアルカノールの混合物にキシラナーゼを作用させて配糖体を製造する方法(特開平6-172403)、セルラーゼの存在下において、糖基質とポリフェノール受容体を反応させることによるβ型ポリフェノール配糖体の製造法(特開平6-284897)、サイクロデキストリン合成能とマルトース分解能を有さない新規な酵素を用いるポリフェノール配糖体の製造法(特開平6-284896)等種々報告されている。
【0007】
更に、糖に各種の酵素を用いた糖転移反応についても多く報告されている。例えば、β−ガラクトシダーゼを用いる方法(特公昭63-18457、特公昭63-65301、特開平1-137991、特開平2-84191、特公平2-57902、特開平6-38785等)、β−D−マンナナーゼを用いる方法(特開平5-153992)、β1,6-N-アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼを用いる方法(特開平6-197756)、バチルス・セレウス由来の酵素を用いる方法(特開平6-298791)、バチルス・ステアロサーモフィラス由来のCGTaseを用いる方法(特公昭53-27791)などがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、種々の配糖体や糖転移生成物を得るこれらの方法においては、使用する酵素の受容体特異性が問題であり、従来と比べより広い受容体特異性を持ち、更に対象とする化合物に応じて、広いpH範囲で作用できる方法の開発が望まれていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者等はこのような問題点を解決するため、種々検討を重ねた結果、γ-CGTaseを用いて各種配糖体を製造することによって、より広い受容体特異性が発揮されることを見い出し本発明を完成した。
【0010】
即ち、本発明はフェノール性水酸基を有する化合物或いは糖類と、糖供与体にγ-CGTaseを作用させることを特徴とする配糖体或いは糖転移生成物の製造法に関する。
【0011】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明により得られる配糖体の製造法は次の通りである。フェノール、1,3−ジヒドロキシベンゼン、3−ヒドロキシベンジルアルコール、(+)カテキン又はコウジ酸等のフェノール性水酸基を有する化合物0.1〜30%、好ましくは0.5〜5%と、マルトオリゴ糖、アミロース、アミロペクチン又は各種スターチ等の糖供与体0.1〜30%、好ましくは0.5〜20%とを含む溶液に、γ-CGTaseを添加し、20〜60℃、好ましくは30〜50℃で1〜48時間、好ましくは10〜24時間作用させ、反応液を得る。当該反応のpHは使用する酵素の至適pHが良いが反応物の溶解性などを考慮して定めることができる。例えば、3〜11で、好ましくは5〜9である。反応液を各種溶媒による分配及び各種クロマトグラフィーによる精製することにより、配糖体の精製標品を得ることができる。
【0012】
また、本発明により得られる糖転移生成物の製造法は次の通りである。D−マンノースやL−ラムノース等の糖類0.1〜30%、好ましくは1〜10%と、マルトオリゴ糖、アミロース、アミロペクチン又は各種スターチ等の糖供与体0.1〜30%、好ましくは1〜10%とを含む溶液に、γ-CGTaseを添加し、20〜60℃、好ましくは30〜50℃で1〜48時間、好ましくは10〜24時間作用させ、反応液を得る。当該反応のpHは使用する酵素の至適pHが良いが反応物の溶解性などを考慮して定めることができる。例えば、3〜11で、好ましくは5〜9である。各種溶媒による分配及び各種クロマトグラフィーによる精製により、この反応液から糖転移生成物の精製標品を得ることができる。
【0013】
本発明に用いられるフェノール性水酸基を有する化合物とは、例えばPhenol、Benzyl alcohol、1,2−Dihydroxybenzene、1,3−Dihydroxybenzene、1,4−Dihydroxybenzene、1,2,3−Trihydroxybenzene、1,3,5−Trihydroxybenzene、3−Hydroxybenzoic acid、4−Hydroxybenzoic acid、2−Hydroxybenzyl alcohol、3−Hydroxybenzyl alcohol、4−Hydroxybenzyl alcohol、Caffeic acid、Gallic acid、(+)-Catechin、(-)-Epigallocatechin gallate、Kojic acid、Ascorbic acid、p-Nitrophenol等が挙げられるが、他起源(例えばバチルス・マセランスやバチルス・ステアロサーモフィラス)由来のCGTaseに比べて配糖体の生成が良好なものとしては、例えばPhenol、1,3−Dihydroxybenzene、3−Hydroxybenzyl
alcohol、(+)Catechin、Kojic acid等である。
【0014】
また、単糖類としてはD-glucose、D-galactose、D-mannose、D-fructose、D-glucosamine、D-arabinose、L-arabinose、D-xylose、D-ribose、D-fucose、L-fucose、L-rhamnose等が挙げられるが、他起源(例えばバチルス・マセランスやバチルス・ステアロサーモフィラス)由来のCGTaseに比べて糖転移生成物の生成が良好なものとしては、例えばD-mannose、L-rhamnoseが挙げられる。
【0015】
本発明に使用するγ-CGTaseとは、澱粉に作用してサイクロデキストリンを生成する作用を有するサイクロデキストリン・グルカノトランスフェラーゼに分類される酵素であり、澱粉溶液に作用させたときに、α、β、γ型の各サイクロデキストリンのうち、主にγ型を生産する酵素をいう。例えばバチルス・エスピー(Bacillus sp.)AL6のCGTase(特開昭61-274680)、バチルス・エスピー(Bacillus sp.)No.313 のCGTase(特開昭62-25976)及びバチルス・フィルムス(Bacillus firmus)290-3のCGTase〔New trend in cyclodextrins and derivatives 25頁(1991年)、サンテ(Sante)社(フランス、パリ)出版〕やブレビバクテリウム(Brevibacterium)属の生産するCGTase(特開平6-113842)、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)の生産するCGTase(特開平6-113843)、より具体的にはブレビバクテリウム・エスピー(Brevibacterium sp.)No.9605(FERM BP-4537)由来のγ-CGTase等が挙げられる。より好ましくは、その作用pHの広さからブレビバクテリウム・エスピーNo.9605由来のγ-CGTaseが使用できる。
【0016】
本発明に使用するγ-CGTaseの添加量は、受容体(フェノール性水酸基を有する化合物又は糖類)と糖供与体の合計重量1グラム当たり10単位以上、望ましくは50〜200単位である。また、本発明において、γ-CGTaseの活性は以下のようにして求めた。
【0017】
活性測定法:基質〔1.5%可溶性澱粉、0.1M アトキンス・パンチン(Atkins & Pantin)緩衝液(pH10.0)〕0.5mlに酵素液0.05mlを添加し、40℃にて30分間反応した。その後、0.1N塩酸5mlを加え反応を停止し、0.5mlを抜き取り、ヨウ素液5mlを加え。660nmでの吸光度の減少を測定した。1単位は、本条件下、1分間に660nmの吸光度を1%減少させる酵素量とした。
【0018】
以下に試験例及び実施例にて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって何等限定されるものではない。
【0019】
【実施例】
実施例1 配糖体の製造
2.5(w/v)%溶性澱粉(片山化学製)、表1記載の各種受容体(フェノール性水酸基を有する化合物)を2.5(w/v)%、各種CGTaseを1.2単位含む反応液200μl(各pHの緩衝液濃度50mM)を調製し、40℃で20時間反応した。尚、pH5.5は5mM CaCl2を含む酢酸緩衝液、pH7.0及び9.0は5mM CaCl2を含むホウ酸緩衝液を使用した。但し、(+)-Catechin、(-)-Epigallocatechin gallate、p-Nitrophenolは濃度として、0.5(w/v)%として反応に供した。また、CGTaseとしてはバチルス・マセランス由来(商品名:コンチザイム、天野製薬社製)(表1に於いて、酵素1と記載)、バチルス・ステアロサーモフィラス由来(林原生化学工業社製)(表1に於いて、酵素2と記載)及びブレビバクテリウム・エスピー(Brevibacterium sp.)No.9605(FERM BP-4537)由来(天野製薬社製)(表1に於いて、酵素3と記載)を使用した。
【0020】
各種受容体への転移率はHPLCによる分析にて全ピーク面積に対する転移生成物のピーク面積の比として表した。なお、HPLCの分析条件としては、カラム:YMC ODS-AQ303(YMC社製)、カラム温度:30℃、流速:1.0ml/分で行い、溶媒としては以下を使用した。
【0021】
(A) : 20(v/v)%メタノール(リン酸でpH2.5に調製)
(B) : 30(v/v)%メタノール(リン酸でpH2.5に調製)
(C) : 40(v/v)%メタノール(リン酸でpH2.5に調製)
(D) : 7.5(v/v)%メタノール(リン酸でpH2.5に調製)
(E) : 50mM KH2PO4(リン酸でpH2.5に調製)
(F) : 50(v/v)%メタノール(リン酸でpH2.5に調製)
【0022】
また、表1において、各種受容体は以下の略名で示した。表中で「−−」は受容体が分解していたため配糖体の生成が確認できなかったことを示す。
【0023】
1,2-DHB : 1,2-Dihydroxybenzene(Catechol)
1,3-DHB : 1,3-Dihydroxybenzene(Resorcin)
1,4-DHB : 1,4-Dihydroxybenzene(Hydroquinone)
1,2,3-THB : 1,2,3-Trihydroxybenzene(Pyrogallol)
1,3,5-THB : 1,3,5-Trihydroxybenzene(Phloroglucinol)
3-HBAD : 3-Hydroxybenzoic acid
4-HBAD : 4-Hydroxybenzoic acid
2-HBAL : 2-Hydroxybenzyl alcohol
3-HBAL : 3-Hydroxybenzyl alcohol
4-HBAL : 4-Hydroxybenzyl alcohol
(-)-EGCg : (-)-Epigallocatechin gallate
【0024】
【表1】
【0025】
表1からも明らかなように、ブレビバクテリウム属由来の酵素(酵素3)を使用した場合、バチルス・ステアロサーモフィラス由来のCGTaseと同様に広い受容体特異性を有し、特にフェノール、1,3-ジヒドロキシベンゼン、3−ヒドロキシベンジル アルコール、(+)−カテキン及びコウジ酸については配糖体を多く合成する。
【0026】
また、ブレビバクテリウム属由来の酵素は、中性(pH 7.0)やアルカリ性(pH 9.0)でも配糖体の合成能力があり、受容体の溶解性などの点で中性或いはアルカリ側での反応を必要とする場合に特に有用である。
【0027】
実施例2 反応 pH による比較
実施例1と同様にして酵素1、酵素2及び酵素3について1,3-ジヒドロキシベンゼン、1,3,5-トリヒドロキシベンゼン、(+)-カテキン及びコウジ酸を受容体として、pH5.5及びpH7.0の場合を比較した。その結果を表2に示す。表中において比率▲1▼は各々の酵素に於けるpH5.5とpH7.0の生成比率を示し、比率▲2▼は酵素1の各pHにおける配糖体生成量を1としたときのpH5.5及びpH7.0での各々の酵素用いた場合の生成比率を示す。
【0028】
【表2】
【0029】
表2からも明らかなように、ブレビバクテリウム由来の酵素(酵素3)はpH7.0でも良好な配糖体生成率を示し、特に(+)-カテキンの場合には、ほとんどpHの影響もなく高い生成率を示した。
【0030】
実施例3 糖転移体の製造
5(w/v)%溶性澱粉(片山化学製)、各種単糖類(受容体)を5(w/v)%、各種CGTaseを0.6単位含む反応液200μl(各pHの緩衝液濃度30mM)を調製し、40℃で20時間反応した。尚、pH5.5は5mM CaCl2を含む酢酸緩衝液、pH9.0は5mM CaCl2を含むホウ酸緩衝液を使用した。また、CGTaseとしてはバチルス・マセランス由来、バチルス・ステアロサーモフィラス由来及びブレビバクテリウム・エスピー(Brevibacterium sp.)No.9605(FERM BP-4537)由来を使用した。反応後、反応液3μlを使用してTLCで糖転移生成物を分析した。その結果を図1に示す。図中の記号は以下の場合を示す。
【0031】
R :オリゴ糖混合液 (グルコース、マルトース、マルトトリオース、マルトテトラオース)
Bl :ブランク(酵素液の代わりに水を用いて同様に反応した)
M :バチルス・マセランス由来のCGTaseを使用した場合
S :バチルス・ステアロサーモフィラス由来のCGTaseを使用した場合
B :ブレビバクテリウム・エスピーNo.9605由来のγ-CGTaseを使用した場 合
【0032】
(1) :受容体を含まない場合
(2) :受容体としてD−グルコースを使用
(3) :受容体としてD−ガラクトースを使用
(4) :受容体としてD−マンノースを使用
(5) :受容体としてD−フルクトースを使用
(6) :受容体としてD−グルコサミンを使用
(7) :受容体としてD−アラビノースを使用
(8) :受容体としてL−アラビノースを使用
(9) :受容体としてD−キシロースを使用
(10) :受容体としてD−リボースを使用
(11) :受容体としてD−フコースを使用
(12) :受容体としてL−フコースを使用
(13) :受容体としてL−ラムノースを使用
【0033】
ブレビバクテリウム・エスピーNo.9605由来のγ-CGTaseを使用した場合、バチルス・ステアロサーモフィラス由来のCGTaseを使用した場合と同様に、その受容体特異性は広く、特にD−マンノース、L−ラムノースを受容体とした場合には転移生成物を多く合成した。
【0034】
【発明の効果】
広い受容体特異性を持つγ-CGTaseを使用することにより、フェノール性水酸基を有する化合物の配糖体を効率よく製造することができ、更に糖転移生成物も製造することができる。本発明の方法は広いpH領域、即ち、中性〜アルカリ性においても実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例3のTCL結果を示す図である。
Claims (4)
- 3−ヒドロキシ安息香酸、没食子酸、カテキン、エピガロカテキンガーレート、コウジ酸、1,3−ジヒドロキシベンゼン、又は1,3,5−トリヒドロキシベンゼンのいずれかであるフェノール性水酸基を有する化合物と糖供与体にγ−サイクロデキストリン・グルカノトランスフェラーゼを作用させることを特徴とする配糖体の製造法。
- 中性又はアルカリ性の条件で作用させることを特徴とする請求項1記載の製造法。
- γ−サイクロデキストリン・グルカノトランスフェラーゼがブレビバクテリウム属由来の酵素である請求項1記載の製造法。
- ブレビバクテリウム属に属する微生物がブレビバクテリウム属・エスピーNo.9605(FERM BP-4537)である請求項3記載の製造法。
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