JP3716225B2 - 符号量制御装置および符号量制御方法 - Google Patents

符号量制御装置および符号量制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、符号量制御装置および符号量制御方法に関し、特に静止画像の符号化により発生する符号量を制御する符号量制御装置および符号量制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カメラ等によって撮像された静止画像は、データ量が非常に大きいため、例えばこの静止画像を無線通信によって送信する場合には、画質の劣化を可能な限り抑制しつつ、データ量を削減することが必要である。これを実現するために広く用いられる技術の一つとして、JPEG(Joint Photographic Expert Group)と呼ばれるものがある。JPEGは、国際標準規格(ITU-T Recommendation T.81 (1991)またはISO/IEC 10918-1 (1992))となっている。
【0003】
上記の国際標準規格においては、相互接続性を保証するための最低限のアルゴリズムが規定されているのみである。したがって、画質を制御する方法などについては、実装者に依存している。そこで、インディペンデントJPEGグループ(IJG:Independent JPEG Group)と呼ばれる任意団体が、国際標準規格を補足するように、JPEGの非標準化部分(すなわち、実装者依存部分)について推奨されるアルゴリズムを規定している。
【0004】
このアルゴリズムにおいては、まず、ユーザが画質調整のために与える画質制御値q_factorを、以下の(式1)または(式2)によってパラメータqscaleへ変換する。
Figure 0003716225
【0005】
そして、得られたパラメータqscaleと、基準となる量子化テーブル値baseQとを用いて、以下の(式3)の演算を行うことにより、量子化テーブル値Qが得られる。量子化テーブル値Qの値は、画像データの量子化幅を示しており、この値が大きければ、データ量は小さくなるが画質は劣化する。
Figure 0003716225
【0006】
ユーザは、所望の画質を得るために、上記の画質制御値q_factorを決定する。そして、決定された画質制御値q_factorから量子化テーブル値Qが算出され、符号化が行われる。
【0007】
この符号化においては、画像中の各データの発生頻度に応じて符号長を割り当てる可変長符号が用いられるため、入力画像によって発生する符号量が異なる。具体的には、色や明るさの変化に乏しい部分を多く含む画像の発生符号量は少なく、例えば本棚や雑踏のように、色や明るさが細かく変化する部分を含む画像の発生符号量は多くなるという傾向がある。このとき、ユーザが決定する画質制御値q_factorと発生符号量との間には、図7に示すような関係がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、静止画像を符号化する際、入力画像によって発生符号量が変化するため、例えば小型の携帯端末において撮影した画像データをメモリ媒体などに保存する場合、ユーザは、記録容量に限度のあるメモリ媒体に記録できる枚数をあらかじめ知ることができない。
【0009】
そこで、例えば特開平5−145764号公報に開示された技術においては、あらかじめ画像の複雑度に応じて量子化テーブルを補正する補正係数を決定し、補正係数を乗じた量子化テーブルを用いて符号化を行い、符号化の結果から再び補正係数を求め再符号化を行うという動作を、所定の符号量になるまで繰り返している。これにより、入力画像にかかわらず、符号量を一定にすることができる。
【0010】
しかしながら、上記の方法は、所定の符号量になるまで再符号化を繰り返すため、処理時間が長くなるという問題がある。
【0011】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、短い処理時間で画像の符号量を所定値に変更することができる符号量制御装置および符号量制御方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の符号量制御装置は、画質を制御するための量子化パラメータを用いて入力画像を符号化する符号化手段と、量子化パラメータの逆数および符号量の2乗を軸とする2次元座標上において、前記符号化手段によって用いられる前記量子化パラメータと当該量子化パラメータを用いて入力画像を符号化する際に発生した符号量とに対応する点、およびあらかじめ設定され前記入力画像のサイズごとに決定される固定点を結ぶことにより一次関数を決定する決定手段と、決定された一次関数を用いて所定の符号量に対応する修正パラメータを算出する算出手段と、を有し、前記符号化手段は、前記修正パラメータを用いて入力画像を再度符号化する構成を採る。
【0014】
本発明の符号量制御装置は、画質を制御するための量子化パラメータを用いて入力画像を符号化する符号化手段と、前記量子化パラメータの逆数および符号量の2乗を軸とする2次元座標上において、前記符号化手段によって用いられる前記量子化パラメータと当該量子化パラメータを用いて入力画像を符号化する際に発生した符号量とに対応する点、およびあらかじめ設定される固定点を結ぶことにより一次関数を決定する決定手段と、決定された一次関数を用いて所定の符号量に対応する修正パラメータを算出する算出手段と、を有し、前記あらかじめ設定される固定点は、前記入力画像のサイズごとに決定され、前記2次元座標上において画像が異なると傾きは異なるが画像に依存せずに通過する固定点であり、前記符号化手段は、前記修正パラメータを用いて入力画像を再度符号化する構成を採る。
【0018】
本発明の符号量制御装置は、前記符号化データの符号量と前記所定の符号量との大小を判定する判定手段、をさらに有し、前記符号化手段は、前記判定手段の判定結果として、前記符号化データの符号量が前記所定の符号量より大きい場合に入力画像を再度符号化する構成を採る。
【0019】
この構成によれば、符号化データの符号量と所定の符号量との大小を判定し、符号化データの符号量が所定の符号量より大きい場合に入力画像を再度符号化するため、符号化データの符号量が大きくデータの圧縮が必要な場合に、短い処理時間で画像の符号量を所定値に変更することができる。
【0020】
本発明の移動通信端末装置は、上記のいずれかに記載の符号量制御装置を有する構成を採る。
【0021】
この構成によれば、上記のいずれかに記載の符号量制御装置と同様の作用効果を移動通信端末装置において実現することができる。
【0022】
本発明の符号量制御方法は、画質を制御するための量子化パラメータを用いて入力画像を符号化する工程と、量子化パラメータの逆数および符号量の2乗を軸とする2次元座標上において、前記量子化パラメータと当該量子化パラメータを用いて入力画像を符号化する際に発生した符号量とに対応する点およびあらかじめ設定された固定点を結ぶことにより一次関数を決定する工程と、決定された一次関数を用いて所定の符号量に対応する修正パラメータを算出する工程と、前記修正パラメータを用いて入力画像を再度符号化する工程と、を有するようにした。
【0024】
本発明の符号量制御プログラムは、画質を制御するための量子化パラメータを用いて入力画像を符号化する手順と、量子化パラメータの逆数および符号量の2乗を軸とする2次元座標上において、前記量子化パラメータと当該量子化パラメータを用いて入力画像を符号化する際に発生した符号量とに対応する点およびあらかじめ設定された固定点を結ぶことにより一次関数を決定する手順と、決定された一次関数を用いて所定の符号量に対応する修正パラメータを算出する手順と、前記修正パラメータを用いて入力画像を再度符号化する手順と、を有するようにした。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明者は、画質制御値q_factorと発生符号量とは、定式化が困難な関係にあるが(図7参照)、パラメータqscaleの逆数と発生符号量の2乗とは、図1に示すような直線関係(比例関係)にあることに着目した。また、この直線は、画像が異なると傾きは異なるが、画像に依存せず常に通過する固定点を有することに着目した。そして、1回目の符号化結果と固定点とからこの直線を決定することにより、所望の符号量に対応するパラメータ(以下、「修正パラメータ」という)を決定することができ、この修正パラメータを用いて2回目の符号化を行えば、所望の符号量の画像データを得ることができることを見出し、本発明をするに至った。
【0029】
すなわち、本発明の骨子は、入力画像の符号化結果に基づいて発生符号量とパラメータとに関する一次関数を求め、求められた一次関数から所望の符号量に対応する修正パラメータを算出し、算出された修正パラメータを用いて入力画像を再符号化することである。
【0030】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0031】
(実施の形態1)
図2は、本発明の実施の形態1に係る符号量制御装置を有する移動通信端末装置の構成を示すブロック図である。同図に示す移動通信端末装置は、カメラ100、A/D変換部200、静止画像符号化部300、無線変調部400、蓄積部500、送信部600、およびアンテナ700を有している。
【0032】
カメラ100によって得られた静止画像は、A/D変換部200によってディジタル画像に変換される。そして、ディジタル画像は、入力画像として静止画像符号化部300へ入力され、符号化される。符号化データは、無線変調部400によって変調され、送信部600によってアンテナ700を介して送信される。また、符号化データを送信しない場合は、蓄積部500に蓄積される。
【0033】
図3は、静止画像符号化部300の構成を示すブロック図である。静止画像符号化部300は、符号化部310、パラメータ算出部320、スイッチ330、スイッチ340、および符号量制御部350を有している。
【0034】
符号化部310は、入力画像をパラメータに基づいて符号化し、符号化データをスイッチ340の端子340bへ出力し、発生符号量を符号量制御部350へ出力する。パラメータ算出部320は、画質を制御するためにユーザが設定する画質制御値から、符号化を行うために用いられるパラメータを算出し、スイッチ330の端子330aおよび符号量制御部350へ出力する。スイッチ330は、パラメータ算出部320から出力されたパラメータと後述する符号量制御部350から出力された修正パラメータとを切り替えて符号化部310へ出力する。スイッチ340は、符号化部310から出力された符号化データの符号量が、指定符号量となった場合に、符号化データを出力する。符号量制御部350は、符号化部310から出力された発生符号量と所望の符号量である指定符号量とを比較し、符号化データの符号量を判定し、判定結果をスイッチ330およびスイッチ340へ出力する。また、符号量制御部350は、発生符号量とパラメータとに関する一次関数を求め、符号化データの符号量を指定符号量にするための修正パラメータを算出し、スイッチ330の端子330bへ出力する。
【0035】
図4は、符号量制御部350の構成を示すブロック図である。符号量制御部350は、判定部352、直線決定部354、および修正パラメータ算出部356を有している。
【0036】
判定部352は、符号化部310から出力された発生符号量と指定符号量とを比較し、符号化部310によって符号化された符号化データの符号量が指定符号量より大きいか否かを判定する。直線決定部354は、あらかじめ定められた固定点と符号化部310から出力された発生符号量の2乗値およびパラメータ算出部320から出力されたパラメータの逆数値とから、2次元座標上において、発生符号量の2乗値とパラメータの逆数値とに関する直線(すなわち、一次関数)を決定する。修正パラメータ算出部356は、決定された直線(一次関数)から、指定符号量に対応する修正パラメータを算出する。
【0037】
次いで、上記のように構成された静止画像符号化部300の動作について、図5を参照しながら説明する。なお、初期状態では、スイッチ330は端子330a側に入っており、スイッチ340は端子340a側に入っているものとする。
【0038】
まず、A/D変換部200によってA/D変換された入力画像は、符号化部310へ入力される。また、ユーザが画質を制御するために設定する画質制御値がパラメータ算出部320へ入力され、画質制御値からパラメータが算出される。算出されたパラメータはスイッチ330の端子330aを介して符号化部310へ入力される。そして、符号化部310によって、パラメータに基づいて入力画像が符号化される。符号化されて得られた符号化データは、スイッチ340の端子340bへ出力される。また、入力画像を符号化した際の発生符号量は、符号量制御部350内の判定部352および直線決定部354へ出力される。
【0039】
そして、符号量制御部350内の判定部352によって、発生符号量と所望の符号量である指定符号量との大小が判定され、判定結果として、例えば発生符号量が指定符号量を超えている場合は1が出力され、発生符号量が指定符号量以下である場合は0が出力される。判定結果は、スイッチ330およびスイッチ340へ出力され、判定結果として1が出力された場合は、スイッチ330は端子330b側へ切り替えられ、スイッチ340は端子340a側のまま切り替えられない。したがって、符号化部310から出力された符号化データの符号量が指定符号量を超えている場合は、符号化データが無線変調部400または蓄積部500へ出力されることはない。一方、判定結果として0が出力された場合は、スイッチ330は端子330a側のまま切り替えられず、スイッチ340は端子340b側へ切り替えられる。したがって、符号化部310から出力された符号化データの符号量が指定符号量以下である場合は、符号化データが無線変調部400または蓄積部500へ出力される。
【0040】
また、パラメータ算出部320から出力されたパラメータは、符号量制御部350内の直線決定部354へ入力される。そして、図5(A)に示す直線決定部354にあらかじめ設定されている固定点400と、図5(B)に示すパラメータ算出部320から出力されたパラメータの逆数値X1および符号化部310から出力された発生符号量の2乗値Y1により与えられる点410とが、直線決定部354によって結ばれることにより直線420(一次関数)が決定される。決定された直線420(一次関数)の情報は、修正パラメータ算出部356へ出力される。具体的には、直線420の傾きと切片が修正パラメータ算出部356へ出力される。
【0041】
そして、修正パラメータ算出部356によって、直線420(一次関数)が用いられ、所望の符号量である指定符号量の2乗値Ytから、指定符号量を達成することができる修正パラメータの逆数値Xtが算出される(図5(C)参照)。さらに、修正パラメータ算出部356によって、修正パラメータの逆数値Xtから修正パラメータが算出され、算出された修正パラメータは、スイッチ330の端子330bへ出力される。修正パラメータの算出には、直線420(一次関数)が用いられるため、簡便な演算のみで修正パラメータが算出される。ここで、判定部352から判定結果として1が出力された場合、すなわち、発生符号量が指定符号量を超えていた場合は、スイッチ330は端子330b側へ入っているため、修正パラメータが符号化部310へ入力される。一方、判定部352から判定結果として0が出力された場合、すなわち、発生符号量が指定符号量以下であった場合は、符号化データは既にスイッチ340の端子340bを介して出力されており、スイッチ330は端子330a側へ入っているため、修正パラメータが符号化部310へ入力されない。
【0042】
そして、判定部352から判定結果として1が出力された場合、すなわち、発生符号量が指定符号量を超えていた場合は、符号化部310によって、修正パラメータに基づいて入力画像が再符号化される。再符号化されて得られた符号化データは、スイッチ340の端子340bへ出力され、発生符号量は、符号量制御部350へ出力される。そして、再度、発生符号量と指定符号量の判定が行われ、判定結果がスイッチ330およびスイッチ340へ出力される。ここで、符号化部310による再符号化には、修正パラメータが用いられており、修正パラメータは、符号量が指定符号量になるように定められているため、再符号化されて得られた符号化データの符号量は、指定符号量に等しくなっている。したがって、発生符号量が指定符号量以下であることになり、判定部352による判定結果として0が出力される。これにより、スイッチ340は端子340b側へ入ることになり、所望の符号量の符号化データが出力される。
【0043】
このように、本実施の形態の移動通信端末装置によれば、符号量の2乗値とパラメータの逆数値との直線(一次関数)を決定し、1回目に入力画像を符号化して得られた符号化データの符号量と所望の符号量とを比較し、符号化データの符号量が所望の符号量を超えている場合は、所望の符号量に対応する修正パラメータを上記の直線(一次関数)から算出し、算出された修正パラメータを用いて2回目の符号化を行うため、入力画像を所望の符号量の符号化データにするための再符号化の回数を削減することができるとともに、簡易な演算のみで再符号化を行うことができ、短い処理時間で画像の符号量を所定値に変更することができる。
【0044】
なお、本実施の形態においては、符号量制御装置を有する移動体通信端末装置について説明したが、本発明はソフトウエアによる実現も可能である。すなわち、ROMなどの書きこみ可能な記録媒体に本発明の符号量制御方法をプログラム化して記憶させ、この記憶させたプログラムをCPUにて処理させるようにすることができる。また、本発明は、このソフトウエアを記録媒体から読み出してコンピュータで実現することも可能である。
【0045】
また、直線決定部354にあらかじめ設定されている固定点は、入力画像のサイズにより異なるため、様々なサイズの画像を符号化する場合は、その画像サイズごとの固定点を定め、例えばテーブルとして保持することにより、任意の画像サイズの画像を所望の符号量以下に抑制することが可能となる。
【0046】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2の特徴は、直線(一次関数)を決定する際に用いられる固定点を、画像サイズ情報に応じて可変とする点である。本実施の形態は、図2から図4に示す実施の形態1の構成と比較して、符号量制御部350の構成が異なるのみであるため、実施の形態1と同じ構成については説明を省略する。
【0047】
図6は、本実施の形態に係る符号量制御部350の構成を示すブロック図である。符号量制御部350は、判定部352、直線決定部354a、および修正パラメータ算出部356を有している。
【0048】
判定部352は、符号化部310から出力された発生符号量と指定符号量とを比較し、符号化部310によって符号化された符号化データの符号量が指定符号量より大きいか否かを判定する。直線決定部354aは、入力画像の画像サイズに応じて固定点を決定し、決定された固定点と符号化部310から出力された発生符号量の2乗値およびパラメータ算出部320から出力されたパラメータの逆数値とから、2次元座標上において、発生符号量の2乗値とパラメータの逆数値とに関する直線(一次関数)を決定する。修正パラメータ算出部356は、決定された直線(一次関数)から、指定符号量に対応する修正パラメータを算出する。
【0049】
直線決定部354aは、入力画像の画像サイズに応じて図5(A)に示す固定点400の位置を変更するため、画像サイズの異なる画像を再符号化して符号量を所定値に変更することができる。
【0050】
このように、本実施の形態によれば、画像サイズに応じて直線(一次関数)を決定するための固定点を変更するため、入力画像として画像サイズの異なる画像が入力される場合でも、入力画像を所望の符号量の符号化データにするための再符号化の回数を削減することができるとともに、容易な演算のみで再符号化を行うことができ、短い処理時間で画像の符号量を所定値に変更することができる。
【0051】
なお、上記各実施の形態においては、符号化部310によって入力画像の再符号化を1回行うものとして説明したが、各実施の形態の構成によれば、判定部352の判定結果とスイッチ330およびスイッチ340との動作によって、再符号化を繰り返し行うことも可能である。すなわち、1回目の再符号化で所望の符号量の符号化データが得られなかった場合でも、各実施の形態において説明したように修正パラメータを算出し、さらに再符号化させることで、所望の符号量の符号化データが得られる。
【0052】
さらに、上記各実施の形態においては、本発明を移動通信端末装置に用いる場合について説明したが、これに限定されず、ディジタル画像を符号化し、例えばデータ量を圧縮するために符号量を制御する装置であれば適用可能である。また、特に、移動通信端末装置においては、コストと電池容量が制限されているため、高性能なプロセッサで大量の演算を行うことが困難であり、本発明を適用することにより簡易な演算のみで符号量制御をすることは極めて有用である。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、短い処理時間で画像の符号量を所定値に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発生符号量の2乗とパラメータの逆数との関係を示す図
【図2】本発明の実施の形態1に係る移動通信端末装置の構成を示すブロック図
【図3】実施の形態1に係る静止画像符号化部の構成を示すブロック図
【図4】実施の形態1に係る符号量制御部の構成を示すブロック図
【図5】実施の形態1に係る符号量制御部の動作を説明する図
【図6】本発明の実施の形態2に係る符号量制御部の構成を示すブロック図
【図7】発生符号量と画質制御値との関係を示す図
【符号の説明】
310 符号化部
320 パラメータ算出部
330、340 スイッチ
350 符号量制御部
352 判定部
354、354a 直線決定部
356 修正パラメータ算出部

Claims (7)

  1. 画質を制御するための量子化パラメータを用いて入力画像を符号化する符号化手段と、
    量子化パラメータの逆数および符号量の2乗を軸とする2次元座標上において、前記符号化手段によって用いられる前記量子化パラメータと当該量子化パラメータを用いて入力画像を符号化する際に発生した符号量とに対応する点、およびあらかじめ設定され前記入力画像のサイズごとに決定される固定点を結ぶことにより一次関数を決定する決定手段と、
    決定された一次関数を用いて所定の符号量に対応する修正パラメータを算出する算出手段と、を有し、
    前記符号化手段は、
    前記修正パラメータを用いて入力画像を再度符号化することを特徴とする符号量制御装置。
  2. 画質を制御するための量子化パラメータを用いて入力画像を符号化する符号化手段と、
    前記量子化パラメータの逆数および符号量の2乗を軸とする2次元座標上において、前記符号化手段によって用いられる前記量子化パラメータと当該量子化パラメータを用いて入力画像を符号化する際に発生した符号量とに対応する点、およびあらかじめ設定される固定点を結ぶことにより一次関数を決定する決定手段と、
    決定された一次関数を用いて所定の符号量に対応する修正パラメータを算出する算出手段と、を有し、
    前記あらかじめ設定される固定点は、
    前記入力画像のサイズごとに決定され、前記2次元座標上において画像が異なると傾きは異なるが画像に依存せずに通過する固定点であり、
    前記符号化手段は、
    前記修正パラメータを用いて入力画像を再度符号化することを特徴とする符号量制御装置。
  3. 前記符号化データの符号量と前記所定の符号量との大小を判定する判定手段、をさらに有し、
    前記符号化手段は、
    前記判定手段の判定結果として、前記符号化データの符号量が前記所定の符号量より大きい場合に入力画像を再度符号化することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の符号量制御装置。
  4. 所望の画質に対応するパラメータを用いて入力画像を符号化して符号化データを生成する符号化手段と、
    パラメータの逆数および符号量の2乗を軸とする2次元座標上において、入力画像の符号化に用いられたパラメータと前記符号化データの符号量とに対応する点、およびあらかじめ設定された固定点を結ぶことにより一次関数を決定する決定手段と、
    決定された一次関数を用いて所望の指定符号量に対応する修正パラメータを算出する算出手段と、
    前記符号化データの符号量が指定符号量以下であるか否かを判定する判定手段と、を有し、
    前記符号化手段は、
    前記符号化データの符号量が指定符号量以下である場合は、前記符号化データを出力する一方、前記符号化データの符号量が指定符号量を超えている場合は、前記修正パラメータを用いて入力画像を再符号化して再符号化データを出力することを特徴とする符号量制御装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の符号量制御装置を有することを特徴とする移動通信端末装置。
  6. 画質を制御するための量子化パラメータを用いて入力画像を符号化する工程と、
    量子化パラメータの逆数および符号量の2乗を軸とする2次元座標上において、前記量子化パラメータと当該量子化パラメータを用いて入力画像を符号化する際に発生した符号量とに対応する点およびあらかじめ設定された固定点を結ぶことにより一次関数を決定する工程と、
    決定された一次関数を用いて所定の符号量に対応する修正パラメータを算出する工程と、
    前記修正パラメータを用いて入力画像を再度符号化する工程と、
    有することを特徴とする符号量制御方法。
  7. 画質を制御するための量子化パラメータを用いて入力画像を符号化する手順と、
    量子化パラメータの逆数および符号量の2乗を軸とする2次元座標上において、前記量子化パラメータと当該量子化パラメータを用いて入力画像を符号化する際に発生した符号量とに対応する点およびあらかじめ設定された固定点を結ぶことにより一次関数を決定する手順と、
    決定された一次関数を用いて所定の符号量に対応する修正パラメータを算出する手順と、
    前記修正パラメータを用いて入力画像を再度符号化する手順と、
    有することを特徴とする符号量制御プログラム。
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