JP3715807B2 - 電力調相装置とその電力調相装置を適用した送電システム - Google Patents

電力調相装置とその電力調相装置を適用した送電システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力調相装置とその電力調相装置を適用した送電システムに関するものであり、特にトランスレス無効電力直列補償装置を含むような電力調相装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電力調相装置は、送電容量を増加するため、また、より安定化させるために送電システムに概して用いられる。通常、そのような電力調相装置は、開閉器を含む送電システムに直列に接続され、少なくとも1つの調相ユニットを含む。各調相ユニットは、直流コンデンサと自己消弧型半導体素子を包含する単相インバータとから構成されるトランスレス無効電力直列補償装置を含む。
【0003】
特に、調相ユニットにおいて、各インバータは、各直流コンデンサに接続されている。そのような電力調相装置において、通常の動作が開始する前に、上記直流コンデンサは通常付加される初期充電回路または送電線を介して流れる系統電流によって実行される特定電圧に初期充電されなければならない。
【0004】
電力調相装置の幾つかの異なる例は、近年においてより安定し高効率の送電システムを提供するために使用されている。そのような送電システムは、融通性の高い交流送電システム(所謂、FACTS)と呼ばれる。電力調相装置において、通常、半導体装置が適用される。そのような半導体装置は、ゲートターンオフサイリスタ(所謂、GTOs)及びゲート転流型ターンオフサイリスタ(所謂、GCTs)のような自己消弧型半導体素子を含む。さらに、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(所謂、IGBTs)を用いることができる。そのような構成は、電力変換装置、すなわち電力調相装置のインバータに適用され、それらの適用がより安定度の高い送電システムを実現するために将来に広く広がるであろう様相を呈していいる。
【0005】
FACTSシステムに使用されるトランスレス無効電力直列補償装置(所謂、TL−RSC)を含む1つの電力調相装置がある。
図15は、送電線2a,2bを介して互いに連結された2つの交流電力システム1a,1bと、電力調相装置3、すなわちTL−RSC3、及び交流電力システム1bと電力送電線2bとの間に設けられた開閉器4を含む電力送電システムを示す。
【0006】
上記TL−RSC3は、電力送電容量を増加させることのみならずより安定化させるために、電力送電線2aと2b間に設けられる。さらに、上記TL−RSC3は、2つの出力端子3a,3bに送電線2a,2bにより変成器なしで直接に直列接続されている。
【0007】
図16は、2つの従来技術の参考文献である「電圧型インバータを有するトランスレス無効電力直列補償装置」(1997年電力変換会議(PCC)−長岡議事録、第197−202頁)及び欧州特許出願第98106780.6号の請求項1、13の両者の前文部分に示されているものから知られるTL−RSC3の詳細な構成を示す。
【0008】
図16において、自己消弧型半導体素子は、5aないし5dにより示され、各自己消弧型半導体素子5aないし5dに逆並列に接続されたフリーホイールダイオードは6aないし6dにより示され、自己消弧型半導体素子5aないし5dとフリーホイールダイオード6aないし6dからなる単相インバータは7により示され、単相インバータ7に接続された直流コンデンサは8により示され、フィルタリアクトルは9a及び9bにより示され、フィルタコンデンサは10により示され、フィルタリアクトル9a,9bとフィルタコンデンサ10でなるフィルタ回路は11により示され、交流スイッチは12により示されている。さらに、電力調相装置TL−RSC3の調相ユニットは13により示され、調相ユニット13の2つの出力端子は14a,14bにより示されている。
【0009】
図16において、自己消弧型半導体素子5aはフリーホイールダイオード6aと分離されている。しかしながら、近年、自己消弧型半導体素子5aとフリーホイールダイオード6aとの両方の機能を同一パッケージに統合する逆導通型自己消弧型半導体素子が開発されている。逆導通型自己消弧型半導体素子が単相インバータ7に適用されるときは、フリーホイールダイオード6aないし6dは図16において必要でない。
【0010】
図16に示すように、電力調相装置TL−RSC3は1つの調相ユニット13から構成される。図17は13a,13b,13cで示された幾つかの調相ユニットでなる電力調相装置を示す。そのような構成はより大きな調相能力を持つことができる。ここで、幾つか縦続接続した調相ユニット13aないし13cでなる電力調相装置TL−RSC3は各調相ユニット13a,13b,13cの出力端子14a及び14cが直列に接続されている。勿論、各調相ユニット13aないし13cは図16に示すような同様な構成を有する。通常、そのような調相ユニットは概して10に達するまで直列に接続してもよい。
【0011】
図16に示されるように、単相インバータ7は、変圧器なしで送電線2a,2bに直列に、かつ間接的に接続される。すなわち、インバータ7は、送電線2a,2bに直列に挿入されたフィルタ回路11を介して送電線2a,2bに連結される。フィルタ回路11は、本質的にはパルス幅変調(所謂、PWM)制御(よく知られているように、PWM制御は予め設定された時間間隔でインバータ7をオン/オフスイッチングするために適用される)により運転される単相インバータ7から結果として起こる送電システムの高調波歪みを抑制する。
【0012】
送電線2a,2bへの単相インバータ7の影響(すなわち、PWM制御により送電線に引き起こされるインピーダンス整合及び/またはスパイクに関し)が非常に小さい場合、特に、高PWM周波数の場合に、フィルタ回路11は省略されてもよい。従って、フィルタリアクトル9a,9bの分離構成は必須でなく、それらの1つだけを用いてもよい。
【0013】
交流スイッチ12は、端子14a,14bを接続または分離するために予め定まったターンオン/ターンオフタイミングで開閉し、閉成しているとき(すなわちオン状態で)交流電流を流すことができるスイッチとして定義される。EP9810678.4は、電力調相装置TL−RSC3の起動・停止動作のための交流スイッチ12の制御を開示している。
【0014】
TL−RSC3を有する電力調相装置の使用は、一般的に新しいFACTSシステムとして提案されているが、幾つかの内在する問題のために実際に動作可能な回路はまだ提供されていない。通常のPWM動作時に、TL−RSC3は送電線2a,2bを介して流れる系統電流を制御し、単相インバータ7は直流コンデンサ8の電圧を使用することによって出力電圧を発生する。
【0015】
しなしながら、通常のPWM動作の起動前は、直流コンデンサ8の電圧はゼロであり、従って、直流コンデンサ8の初期充電動作が必要である。そのため、有効なTL−RSC3の実現は、後述されるように、特に初期充電のために使用される個別構成のコスト、サイズ及び重量の点で、効果的な初期充電技術のプロビジョンに深く従う。
【0016】
第1に、直流コンデンサ8の初期充電回路を備えたインバータの3相ハーフブリッジ回路は図18に示される。図18に示されるように、回路の形は並列である。すなわち、直流コンデンサ8の初期充電は、送電線2の各相(3相線)を介してそれぞれのハーフブリッジ回路及びさらには直流コンデンサに流れる電流の部分を分流させることにより実行される。初期充電回路は、送電線2からの電流により直流コンデンサ8を充電させることを可能にする。
【0017】
図18のような初期充電回路は、三菱電機技報Vo1.63,N.10,1989,pp.41に示されているものである。ここで、インバータ7は、送電線2の高調波歪みを低減するためのアクティブフィルタに適用される。図18に示されるように、初期充電回路としてのスイッチ15aは、それぞれの初期充電抵抗16に直列接続され、他のスイッチ15bは、上記スイッチ15a及び初期充電抵抗16に対し並列に接続されている。
【0018】
初期充電動作の間、すなわち、アクティブフィルタの通常のPWM動作が開始できる前、スイッチ15aはオンしスイッチ15bはオフする。それによって、送電線2から初期充電抵抗16を介して電力(基本的には電流)を得、直流コンデンサ8を初期充電することが可能である。初期充電抵抗16は電流限流抵抗として機能する。
【0019】
初期充電動作期間後は、初期充電抵抗16はターンオンするスイッチ15bによりスイッチ15aが開放すると同時に短絡される。
【0020】
アクティブフィルタとして図18に示すような並列型初期充電回路が特に図17に示したような多重構成を持つ電力調相装置TL−RSC3に適用された場合には、多くの初期充電抵抗16(各調相ユニットに対し3)と多くの補助スイッチ15a,15b(各調相ユニットに対し2)が必要である。
【0021】
さらに、TL−RSC3の通常動作時に、系統電流はスイッチ15bを介して流れる。図18の並列型初期充電回路をアクティブフィルタとして適用したとき、スイッチ15bを介して流れる導通電流は電力送電システム(図18に図示せず)への歪み電流を補償するための電流である。従って、スイッチ15bの導通電流はアクティブフィルタの場合に比較的小さい。
【0022】
しかしながら、並列型の初期充電回路をトランスレス無効電力直列補償装置を含む電力調相装置TL−RSC3に適用した場合、スイッチ15bにより引き起こされるオン状態電力損失は、送電システムで高い電流及び電圧が発生するために極めて高くなる。
【0023】
第2に、調相ユニット13において、フィルタ回路11は特にフィルタコンデンサ10を用いて構成される。フィルタコンデンサ10はPWM制御により駆動される単相インバータ7から引き起こされる高調波歪みを低減するよう設計される。他方、フィルタコンデンサ10は上述した初期充電期間の間(初期充電期間の間、交流スイッチ12は開放される)送電線2a,2bに直列接続され、フィルタコンデンサ10の静電容量は送電線2a,2bの直列接続に対しいかなる場合にも整合しない。
【0024】
従って、図16の直列型電力調相装置3は他の不利益を持つ。すなわち、フィルタコンデンサ10の静電容量は送電線に対しインピーダンス整合を持たない。従って、もし、図18のような並列型初期充電回路が図16のような直列補償装置TL−RSC3に適用されると、フィルタコンデンサ10はフィルタ回路11のフィルタコンデンサ10の静電容量不整合のため、初期充電の間過充電される。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、通常の初期充電技術がTL−RSC3に適用された場合を考慮すると幾つかの問題がある。すなわち、各調相ユニット13に対し一組の初期充電抵抗16が必要である。また、それぞれの初期充電抵抗16に接続または非接続するための多くのスイッチ15a、15bもまた必要である。さらに、送電システムにおいて高い電流及び電圧を発生させるべく系統電流を流すためにスイッチ15bに対し比較的大容量の冷却システムが必要である。さらに、フィルタコンデンサ10の過充電の問題を解決するためにフィルタコンデンサ10の静電容量は増加されるべきであり、またはフィルタコンデンサ10は電圧クランプ装置に備えられるべきである。
【0026】
これら必須条件は大型化とコスト高の構成を必要とする。従って、TL−RSC3自体の大型化とコスト高をもたらす。すなわち、直流コンデンサの初期充電のために系統電流を使用する並列型初期充電回路は直列型の補償装置に適用することができない。
【0027】
従って、本発明の目的は、効率的な初期充電機能を有する直列補償装置を備えた電力調相装置と、その電力調相装置を備えた送電システムを提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の電力調相装置は、少なくとも1つの開閉器を持ち、直流コンデンサと単相インバータを持つトランスレス無効電力直列補償装置を備える少なくとも1つの調相ユニットを含む送電線に直列に接続される電力調相装置において、前記少なくとも1つの調相ユニットの前記直流コンデンサのための初期充電手段を有することを特徴とするものである。
【0029】
また、前記単相インバータは、自己消弧型半導体素子を包含することを特徴とするものである。
【0030】
また、前記初期充電手段は、初期充電動作の間に、送電線から前記直流コンデンサを非連結することを特徴とするものである。
【0031】
また、前記初期充電手段は、前記直流コンデンサを充電するための直流充電電圧を供給する初期充電回路と、前記直流コンデンサと前記初期充電回路との切り離し/接続を行うための第1のスイッチと、前記送電線と前記単相インバータとの切り離し/接続を行うための第2のスイッチと、初期充電動作の間に前記初期充電回路が前記直流コンデンサに接続され、その間前記直流コンデンサが前記調相ユニットの出力端子から切り離されるように前記スイッチを制御するための初期充電制御器を包含し、初期充電動作の終了後に、前記スイッチは、前記直流コンデンサが初期充電回路から切り離され、前記調相ユニットの出力端子に接続されるように制御されることを特徴とするものである。
【0032】
また、直流コンデンサを各々含む幾つかの調相ユニットが備えられ、前記スイッチは、離れた各々の直流コンデンサの前記接続/切り離し制御を行うために備えられ、前記初期充電回路は、並列に接続される全ての直流コンデンサを同時に充電することを特徴とするものである。
【0033】
また、前記初期充電回路は、電力変換器を包含することを特徴とするものである。
【0034】
また、前記初期充電手段は、前記少なくとも1つの調相ユニットの出力端子に連結される第1と第2の端子を持つ交流スイッチと、送電線を通じて流れる系統電流のゼロ交差からある時間間隔の間に前記交流スイッチをオフする交流スイッチ制御器とを包含することを特徴とするものである。
【0035】
また、前記交流スイッチは、逆並列に接続される少なくとも2つのサイリスタを含むことを特徴とするものである。
【0036】
また、前記交流スイッチは、4つのサイリスタと1つの限流素子を含み、第1と第2のサイリスタのカソード端子は、第1の直列接続点で互いに接続され、第3と第4のサイリスタのアノード端子は、第2の直列接続点で互いに接続され、前記第1のサイリスタのアノード端子と前記第3のサイリスタのカソード端子は、前記交流スイッチの前記第1の端子に接続され、前記第2のサイリスタのアノード端子と前記第4のサイリスタのカソード端子は、前記交流スイッチの前記第2の端子に接続され、前記限流素子は、前記第1と第2の直列接続点との間に接続されることを特徴とするものである。
【0037】
また、前記交流スイッチは、5つのサイリスタと1つの限流素子を含み、第3のサイリスタのカソード端子は、第4のサイリスタのアノード端子に接続され、第2のサイリスタのカソード端子は、第1のサイリスタのアノード端子に接続され、前記第1のサイリスタのカソード端子と前記第3のサイリスタのアノード端子は、前記交流スイッチの前記第1の端子に接続され、前記第2のサイリスタのアノード端子と前記第4のサイリスタのカソード端子は、前記交流スイッチの前記第2の端子に接続され、第5のサイリスタは、前記第1のサイリスタに逆並列に接続され、前記限流素子は、前記第1のサイリスタのアノード端子と前記第3のサイリスタのカソード端子との間に接続されることを特徴とするものである。
【0038】
また、前記交流スイッチは、前記第4のサイリスタに逆並列に接続された第6のサイリスタをさらに含むことを特徴とするものである。
【0039】
また、前記自己消弧型半導体素子の各々は、各々の自己消弧型半導体素子のゲートドライブユニットに直接または間接に前記直流コンデンサからゲート電力を供給するためのゲートドライブ電力供給手段を持つことを特徴とするものである。
【0040】
さらに、本発明に係る電力調相装置を適用した送電システムは、送電線を介して互いに連結される2つの交流電力システムと、送電線に挿入される少なくとも1つの開閉器を包含する送電システムにおいて、前記送電線に挿入され、上述したいずれかの1つまたはそれ以上の電力調相装置を有することを特徴とするものである。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、この発明による電力調相装置の実施の形態を複数の図を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は本発明の第1の実施の形態であり、本発明の原理を説明するものである。すなわち、図1は本発明による電力調相装置3を示すものであり、図示しない直流コンデンサ8と自己消弧型半導体素子5a,5b,5c,5dなどにより構成される単相インバータ7を持つトランスレス無効電力直列補償装置(以下、直列補償装置と呼ぶ)を含む1つの調相ユニット13が送電線2a,2bに直列に接続されている。
【0042】
単相インバータ7には種々のインバータの構成が使用可能である。また、本発明は自己消弧型半導体素子5だけを使用したインバータに限定されない。例えばサイリスタインバータなども適用可能である。さらに、本発明は1つの調相ユニットだけを持つ電力調相装置に限定されず、本発明の原理は図17と後述する図2に示すように複数の調相ユニット13を持つ電力調相装置3にも適用される。
【0043】
図1は初期充電手段をもつ電力調相装置3を示す。図1に図示される初期充電手段PCM(1)はそれぞれの調相ユニット13から分離した位置に備えられる。初期充電手段PCM(1)は以下に説明される第2の実施の形態に関係する。一方、初期充電手段PCM(2)は送電線2a,2bとインバータ7との間に備えられ、直流コンデンサ8を充電するために送電線2a,2bからの電力を使用する。また、初期充電手段PCM(2)は以下に説明される第3の実施の形態に関係する。もちろん他の実施の形態として、初期充電手段PCM(1)とPCM(2)との組合せが使用できることは言うまでもない。
【0044】
図17にある幾つかの調相ユニットが存在する場合に、初期充電手段PCM(1)はそれぞれのユニットにある各々の直流コンデンサ8を初期充電するために使用できる。すなわち、PCM(1)は全ての調相ユニットに共通に備えることができる。一方、複数の調相ユニットの場合にPCM(2)は各々の調相ユニットに個別に備えられる。
【0045】
独立した初期充電手段PCM(1)を備えることにより、直流コンデンサ8の初期充電は図18にあるような初期充電抵抗16を使用することなく実現できる。初期充電手段PCM(1)は直流コンデンサ8を充電するための直流電圧を出力できる電力変換器と定義することができる。しかるに、初期充電手段PCM(1)の構成要素は低減され、従来技術において初期充電抵抗16で生じていた電力損失は避けられる。また、初期充電手段PCM(2)によっても、初期充電は図18にあるような初期充電抵抗16を使用することなく実現できる、この場合、具体的には後述するように、初期充電手段PCM(2)は直流コンデンサ8を初期充電するために交流スイッチの制御を利用する。
【0046】
初期充電手段PCM(1)とPCM(2)とがもつ共通のアイデアはもちろん従来技術にあるような初期充電抵抗16の省略である。すなわち、無駄な電力損失を無くし、インピーダンス不整合を引き起こさない初期充電手段を提供することにある。初期充電手段PCM(1)とPCM(2)は共に、スイッチや電流/電圧検出器を用いてエネルギーを浪費しない効率的な初期充電手段によりこの問題を解決する。
【0047】
以下、初期充電手段PCM(1)とPCM(2)の実施の形態はさらに詳細に記述される。その記述が第2の実施の形態に関係するならば、参照番号PCMはPCM(1)を意味し、第3の実施の形態に関係するならば、参照番号PCMはPCM(2)を意味することとする。
【0048】
実施の形態2.
この発明による電力調相装置、具体的にはトランスレス無効電力直列補償装置(以下も同様に直列補償装置と呼ぶ)の第2の実施の形態を図を用いて説明する。図2は複数の調相ユニットから構成される直列補償装置のための初期充電回路とその接続方法を示す図である。
【0049】
図2において、13aないし13cは調相ユニットである。調相ユニット13aについて、図16の調相ユニット13と異なる構成を説明する。17a,17bは直流コンデンサ8に接続される第1のスイッチ、18aは正極入力端子、18bは負極入力端子、19a,19bは出力端子14a,14bに接続される第2のスイッチである。20は初期充電回路であり、21aは正極出力端子、21bは負極出力端子である。調相ユニット13aの正極入力端子18aは初期充電回路20の正極出力端子21aに、負極入力端子18bは負極出力端子21bに接続される。22は初期充電制御器であり、スイッチ17a,17b,19a,19b、交流スイッチ12および開閉器4の投入、開放を制御する。なお、図2には省略されているが、図16に示す如く、フィルタ回路11と単相インバータ7を有するのは勿論である。
【0050】
図1と図2の回路構成を見比べたとき、第1のスイッチ17a,17bは直流コンデンサ8と出力端子21a,21bに電圧を出力する初期充電回路20との間に配置されている。一方、初期充電動作の間に送電線2a,2b、すなわちそれぞれの調相ユニットの出力端子14a,14bから直流コンデンサ8を切り離すために、第2のスイッチ19a,19bは出力端子14a,14bとフィルタ回路11との間、フィルタ回路11と単相インバータ7との間、もしくは単相インバータ7と直流コンデンサ8との間に配置されても良いことは認識されるべきである。
【0051】
初期充電回路20は直流電圧を出力できるものであればよい。図3に初期充電回路20の具体例として、最も簡素な構成を示す。変圧器23からの交流電圧はダイオード整流回路24により直流電圧に変換されて出力端子21a,21bに出力される。限流抵抗25は充電期間中の突入電流を抑制するために必要となる。この場合、初期充電電圧の大きさは変圧器23で調整でき、充電時定数は直流コンデンサ8の静電容量と限流抵抗25の抵抗値によって調整できる。
【0052】
次に、初期充電回路20と複数のスイッチを用いた初期充電方法について説明する。初期充電直前において、初期充電制御器22は、開閉器4またはスイッチ19a,19bとスイツチ17a,17b及び交流スイッチ12を開放する。初期充電制御器22は、初期充電指令を受けると、スイッチ17a,17bを投入する。その後、初期充電回路20は、それに接続されている全ての直流コンデンサ8を同時に充電する。
【0053】
直流コンデンサ8の充電が完了すると、初期充電制御器22は、スイッチ17a,17bを開放するとともに、交流スイッチ12を点弧させ、スイッチ19a,19b及び開閉器4を投入する。系統電流は開閉器4及び交流スイッチ12を介して送電線2a,2bに流れ始める、この後、EP9810678.4に記載されている交流スイッチ12を用いた起動方法により、直列補償装置3を運転できる。
【0054】
初期充電回路20による初期充電期間は、交流システム1a,1bからの電力の流入を防止するためにスイッチ19a,19bまたは開閉器4を開放する。これにより、直列補償装置3の通常の運転中において全く異なる電位を持つ複数の直流コンデンサ8を初期充電回路20の出力端子21a,21bに接続することができる、図1では初期充電回路20は同じ送電線2a,2bに接続される調相ユニット13aから13cにある直流コンデンサ8に共通に接続されている。しかしながら、スイッチ19a,19bまたは開閉器4が開放されている限りにおいて、適宜スイッチ17a,17bを選択することにより、直流コンデンサ8を別個に初期充電することもできる、また、異なる送電線2a,2bに直列接続される直列補償装置3にある複数の直流コンデンサ8にも共通に接続することが可能である。
【0055】
すなわち、1つの初期充電回路20を他の相に置かれる複数の直流コンデンサ8に接続することも可能である。図1と図2との比較対照により、本質的に本発明の初期充電手段PCM(1)は、電力調相装置の他の回路構成要素と送電線2a,2bからそれぞれの直流コンデンサ8を非連結にし、初期充電動作の間に送電線2a,2bから分離した初期充電回路20により供給される直流電圧でもって独立に直流コンデンサ8を充電する。
【0056】
実施の形態3.
直流コンデンサ8の初期充電手段として図3に示す初期充電回路20を適用した場合には、ダイオード整流器24のような直流電圧を出力する電力変換器を備える必要がある。そこで、初期充電回路20を省略するための工夫を施したのが、図1に示す初期充電手段PCM(2)に関する第3の実施の形態である。
【0057】
図4は直流コンデンサ8を初期充電するためのエネルギーを送電線2a,2bから得ることができる調相ユニット13を示している。26は交流スイッチ12の印加電圧Vを検出するための電圧検出器、27は系統電流1のゼロ交差を検出するための電流検出器、28は交流スイッチ12の点消弧状態を制御する交流スイッチ制御器であり、電圧検出器26の出力、電流検出器27の出力が入力される。また29は初期充電指令を交流スイッチ制御器28に伝達するための信号伝達線である。
【0058】
図4における交流スイッチ12はオン状態とオフ状態の切換が可能であり、かつオン状態において交流電流を流すことができるスイッチとして定義される。交流スイッチ12がオン状態にある場合には、系統電流と交流スイッチ12の電流は等しくなる。この時、電流検出器27の出力は交流スイッチ12の電流として認識することができる。従って、直接的に交流スイッチ12に流れる電流だけを検出するための電流検出器27を交流スイッチ12に接続しても構わない。
【0059】
次に、図4に示す調相ユニットの動作について説明する。基本的に単相インバータ7の入力電圧は交流スイッチ12の両端電圧Vに等しい。単相インバータ7の全ての自己消弧型半導体素子5aないし5dがオフ状態である場合には、単相インバータ7はフリーホイールダイオード6aないし6dによる単相ダイオード整流器として動作可能である。従って、交流スイッチ12の両端電圧Vを発生させることができれば、その電圧Vにより直流コンデンサ8を初期充電することが可能となる。
【0060】
初期充電動作は交流スイッチ制御器28により実行される。まず、交流スイッチ12にオン信号を与えた後、開閉器4を投入する。系統電流は交流スイッチ12、開閉器4を介して送電線2a,2bに流れ始める。その直後は、系統電流は過電流を含んでいるが、過電流は送電線2a,2bの内部抵抗などで制動されてほぼ定格電流に収まる。交流スイッチ制御器28が初期充電指令を信号伝達線29を介して受けた後、交流スイッチ制御器28は交流スイッチ12に図5に示すようなスイッチング信号を与える。
【0061】
ここで、αは制御角であり、系統電流のゼロ交差からの遅れ角(遅れ時間)として定義される。この制御角αの間、系統電流はフィルタコンデンサ10を充電するため、交流スイッチ12の両端子間に電圧が発生する。この電圧は単相インバータ7の入力電圧Vとなるため、その入力電圧Vにより直流コンデンサ8を充電できる。このとき、前述したように単相インバータ7は単相ダイオード整流器として動作している。
【0062】
また、制御角αにより交流スイッチ12の両端電圧Vの最大値が決まる。すなわち、直流コンデンサ8の初期充電電圧の大きさあるいは充電時定数などは制御角αによって制御可能である。図5において、制御角αは系統電流のゼロ交差から予め設定された交流スイッチ12の印加電圧許容値Vthに達するまでの時間として定義することができる。
【0063】
直流コンデンサ8の初期充電が完了した後は、同じ交流スイッチ12を用いて調相ユニット13を起動できる。好ましくは系統電流のゼロ交差において交流スイッチ12を消弧し、系統電流を交流スイッチ12から単相インバータ7へ転流させることにより、調相ユニット13を起動する。この交流スイッチ12を用いた起動方法についての詳細はEP9810678.4に説明されており、本発明の主題ではないため省略する。
【0064】
系統電流は1周期に2回のゼロ交差をもつ。図5に示した交流スイッチ12に与えるスイッチング信号は、単相インバータ7の入力電圧Vを交流的に発生させるためのものであり、各ゼロ交差においてオフ信号が与えられている。しかしながら、系統電流のゼロ交差の1回おきにオフ信号を与えることも可能であり、その時の入力電圧Vは直流的に発生する。
【0065】
また、制御角αは前述したように前もって定められた値に固定することも可能であり、また、直流コンデンサ8の電圧に基づいてVthを制御する場合などにおいては制御角αは変数となりえる。
【0066】
実施の形態4.
本発明による第4の実施の形態として、図4の交流スイッチ12に適用可能な交流スイッチ12を図6に示す。この交流スイッチ12は、2つの逆並列接続されたサイリスタ30a,30bから構成される。一般に、サイリスタは点弧タイミングを制御できるが消弧タイミングを制御できない。つまりサイリスタに電流が導通している間にオンゲート信号を無くすると、その導通電流がゼロを交差したときにだけサイリスタは消弧する。このサイリスタの消弧特性を利用すれば、初期充電時において、交流スイッチ制御器28は単に交流スイッチ12のオン信号を無くするだけで、図6に示す交流スイッチ12を自動的に系統電流がゼロを交差する時点でオフできる。従って、図6に示す交流スイッチ12を用いた場合には、電流検出器27はもはや不要となる。
【0067】
さらに、サイリスタ30a,30bとしては、電気的ゲート信号により点弧される電気サイリスタではなく光ゲート信号により点弧される光サイリスタを適用することが望ましい。なぜならば、運転中の直列補償装置3は完全に対地電位から浮いた状態となる。従って、サイリスタ30a,30bを点弧するためのゲート回路は対地から絶縁されなければならない。しかしながら、この絶縁レベルは非常に大きくなることが予想される。電気サイリスタを用いた場合にはゲート回路は対地との間の絶縁のために大きな絶縁変圧器を必要とする。しかしながら、光サイリスタは光エネルギーによって直接点弧できるために、その絶縁変圧器を省略することができる。
【0068】
実施の形態5.
実施の形態3において、交流スイッチ12は、交流スイッチ12の両端電圧Vのゼロ交差ではない時点、すなわちフィルタコンデンサ10の充電電圧が存在する状態においてターンオンする可能性があることに注意すべきである。ターンオン時にはフィルタコンデンサ10から交流スイッチ12に比較的大きな放電電流が流れ込む。この放電電流は初期充電期間のみに現れる。従って、制御角αは可能なかぎりゼロ、180度、360度に近い値に選ぶことが望ましい。
【0069】
しかしながら、交流スイッチ12をフィルタコンデンサ10の放電電流から保護することが必要となる場合がある。具体的な保護方式として、例えば放電電流が流れる経路内に限流素子(非線形抵抗)を挿入することが考えられる。この様な試みは既に「Integrated Power Module In IGBT Technology For Modular Power Traction Converters」(Proceedings of the European Power Electronics and Drives Association (EPE) ´97, Vol. 1.1, pp. 106 ‐ 111)においてSpecial Short Current Limiter (SCCL)として示されてる。例えば、このSCCLをフィルタコンデンサ10に接続することは容易に考えられる。
【0070】
ここで、本発明による第5の実施の形態としての交流スイッチ12の保護技術を図7に示す。図7に示す交流スイッチ12は、限流素子31、例えば抵抗あるいはリアクトルを交流スイッチ12それ自体に内蔵する。図7に示す交流スイッチ12の構成は、互いのカソード端子で直列接続される2つのサイリスタ30e,30bと互いのアノード端子で直列接続される2つのサイリスタ30c,30dを使用し、限流素子31はそれらのカソード端子とアノード端子との間に備えられる。
【0071】
次に、本発明による第5の実施の形態としての交流スイッチ12の他の保護技術を図8に示す。この交流スイッチ12は、2つの動作形態を可能とする。つまり初期充電期間はサイリスタ30a,30d,30e,30fを使用し、サイリスタ30b,30cをオフ状態に固定する。サイリスタ30aと30fの組合せ及びサイリスタ30d,30eの組合せにはそれぞれ同時に異なるオンオフ信号が与えられる。一方、初期充電期間以外はサイリスタ30a,30b,30c,30dを使用し、サイリスタ30e,30fをオフ状態に固定する。サイリスタ30aと30bの組合せ及びサイリスタ30c,30dの組合せにはそれぞれ同時にオンオフ信号が与えられる。
【0072】
図8に示す交流スイッチ12は図7に示す交流スイッチ12とは異なり、2つの動作形態により初期充電期間に限定して限流素子31に電流を流すことができる。従って、限流素子31における無駄な消費電力を極力無くすることができる。
【0073】
図8に関して、2つのサイリスタ30eと30fは図5に示されるような系統電流のO度と180度における2回のスイッチング信号のパターンを実現するために必要である。しかしながら、前述したように1周期に唯1回のスイッチングが実行される場合には、図9に示されるように唯1つのサイリスタ30eを接続すれば良い。その時、初期充電動作の間において、特に系統電流のある半周期では2つのサイリスタ30d,30eが選択され、他の半周期では2つのサイリスタ30a,30bが選択される。初期充電に関する基本的な制御は図8を用いた場合と同じである。
【0074】
図10は図7、図8、図9に示す交流スイッチ12の実施の形態の相違をより明確に示すための波形であり、フリーホイールダイオード6aないし6dにより単相ダイオード整流器として動作している単相インバータ7の前後の波形を示す。図7、図8に示す交流スイッチ12では、直流コンデンサ8は系統電流の各周期毎に2つの電圧パルスで充電され、それらは単相ダイオード整流器の前では交流電圧波形となる。また、図9に示す交流スイッチ12では、系統電流の各周期毎に1つの電圧パルスで充電され、単相ダイオード整流器の前では直流電圧波形となる。
【0075】
実施の形態6.
通常運転中、直列補償装置3は対地電位から完全に浮いた状態となる。直列補償装置3の内部の単相インバータ7を構成する自己消弧型半導体素子5も同様な状態となる。図12に示すように、通常、各自己消弧型半導体素子5にはゲートドライブユニット39が備えられており、そのゲートドライブユニット39が必要なゲート電力は対地電位に近い所に置かれている高周波電源HFVSによって供給される。その高周波電源HFVSは、各ゲートドライブユニット39との絶縁のために絶縁変圧器を必要とする。従って、その絶縁変圧器は非常に大きなものとなることが容易に予想される。これを解決するための手段、すなわちゲートドライブ電力供給回路の適用が本発明による第6の実施の形態である。
【0076】
図11に具体的な回路を示す。この回路は「Novel Gate Power Supply Circuit Using Snubber Capacitor Energy For Series‐Connected GTO Valves」EPE ´97, Vol. 1, pp. 576 ‐ 581に示されている。
図11において、自己消弧型半導体素子5とフリーホイールダイオード6は逆並列に接続される。スナバコンデンサ32とスナバダイオード33の直列接続体は自己消弧型半導体素子5に並列に接続される。スナバ抵抗34はスナバダイオード33に並列に接続される。また、初期充電抵抗38と給電ダイオード37の直列接続体は自己消弧型半導体素子5に並列に接続される。給電抵抗36と給電コンデンサ35の直列接続体はスナバコンデンサ32とスナバダイオード33との直列接続点と初期充電抵抗38と給電ダイオード37との直列接続点との間に接続される。ゲートドライブユニット39は自己消弧型半導体素子5のゲート端子とカソード端子および給電コンデンサ35の両端とに接続される。
【0077】
ゲートドライブユニット39のより具体的な例を図13に示す。ゲートドライブユニット39は、DC−DCコンバータDC1,DC2とコンデンサCl,C2,C3によりそれぞれ形成されるオンゲートドライブ回路部とオフゲートドライブ回路部を含む。トランジスタT1,T2で表現された2つのスイッチは、単相インバータ7のPWM動作の間に、自己消弧型半導体素子5にオン/オフゲート電流を供給する。2つのゲートドライブ回路部は、当然のことながらPWM制御により発生されるオン/オフスイッチング指令に従う。また、2つのゲートドライブ回路部は自己消弧型半導体素子5のターンオン/オフ動作のためのゲート電流を発生するためにゲート電力を必要とする。
【0078】
図12の従来技術において、ゲート電力は絶縁変圧器を持つ高周波電源HFVSにより供給される。一方、図11と図13において、ゲート電力は給電コンデンサ35により供給される。望ましくは、給電コンデンサ35の過負荷を避けるため、また、給電コンデンサ35の電圧を一定に保つために、給電コンデンサ35に過電圧保護回路を設けることは必要である。
【0079】
図11において、スナバコンデンサ32に蓄えられたエネルギーは自己消弧型半導体素子5のターンオン時に給電コンデンサ35に移され、しかるに、ゲートドライブユニット39は給電コンデンサ35からゲート電力を得ることができる、しかしながら、起動前には、ゲートドライブユニット39は、初期充電抵抗38を介して自己消弧型半導体素子5の安定なオフ状態を保持するためのエネルギー、すなわちゲートオフバイアス電圧を確保するためのゲート電力と少なくとも第1回目のオンオフ動作を行うためのゲート電力を得る必要がある。ゲートオフバイアス電圧は、自己消弧型半導体素子5の漏れ電流の増加を抑制するために必要となる。従って、直列補償装置3にこのようなゲートドライブ電力供給回路を適用した場合には、単相インバータ7の起動直前までに予め直流コンデンサ8にある程度充電電圧を蓄えておかなければならない。
【0080】
前述した交流スイッチ12による直流コンデンサ8の初期充電方式は、直列補償装置3を構成する自己消弧型半導体素子5に図11に示すようなゲートドライブ電力供給回路の適用を可能とするものである。すなわち、前述した交流スイッチ12による初期充電方式は、直流コンデンサ8のみならず給電コンデンサ35をも同時に初期充電できる、これにより、直列補償装置3は従来ゲート電力を得るために備えられた高周波電源HFVSをもはや必要としない。また、調相ユニット13において、必要な電力、すなわち直流コンデンサ8の充電や給電コンデンサ35の充電に必要な電力は全て送電線2a,2bを流れる系統電流により確保することができる。
【0081】
図11に示すようなゲートドライブ電力供給回路を直列補償装置3に適用した場合の直流コンデンサ8の初期充電動作を図14に示す。図14において、第1の波形は系統電流波形であり、第2の波形は単相インバータ7の電流波形であり、第3の波形は交流スイッチ12(フィルタコンデンサ10)の電圧波形であり、第4の波形は直流コンデンサ8の電圧波形である。
【0082】
時間t=0において、交流スイッチ12をオン状態に保ったまま、開閉器4を投入する。系統電流は交流スイッチ12を介して振動電流を伴って送電線2a,2bに流れ始める。初期の系統動揺がある程度収まった後、時間t1からt2において、交流スイッチ12の制御角αを前述したように適切に制御して、直流コンデンサ8を初期充電する。直流コンデンサ8の充電電圧が徐々に上昇している様子が図14の第4の波形に示されている。ここでは、交流スイッチ12による充電電圧を定格電圧に対して10%に設定している。この充電電圧の定格電圧に対する割合は交流スイッチ12の制御角αにより任意に決めることができる。
【0083】
また、時間t1からt2において、交流スイッチ12の最大印加電圧は一定の値にクランプされている。これは、制御角αを一定値に設定したからであり、当然のことながら、制御角αは例えば直流コンデンサ8の充電電圧の大きさに従って可変制御しても良い。その場合、交流スイッチ12の各周期における印加電圧の最大値は一定値を示さない。
【0084】
さて、定格電圧の10%を確保した後、時間t2において、EP98106780.4に開示されている交流スイッチ12を用いた起動方法により系統電流を単相インバータ7に転流させて直列補償装置3を起動させることができる。さらに、t=t2からt=t3において、単相インバータ7を構成する自己消弧型半導体素子5aないし5dは、図11に示すゲートドライブ電力供給回路に接続されたゲートドライブユニット39を使用することによりPWM制御に基づくスイッチング動作を実行することができる。
【0085】
そのとき、直流コンデンサ8の電圧は、図示しない直流電圧制御器により定格電圧の10%から100%まで増加する。時間t2以降の直流コンデンサ8の直流電圧制御は、例えば直流コンデンサ8の電圧指令と検出された直流電圧との電圧差を求め、系統電流と単相インバータ7の出力電圧との位相差をその電圧差に比例して制御することにより実現できる。しかしながら、時間t2以降の直流電圧制御に関しては本発明の課題とは異なるため、ここでの詳細な説明は省略する。
【0086】
実施の形態7.
図2では唯一の初期充電回路20を備える実施の形態を示した。また、図2は最もコスト低減が期待できる初期充電回路20の回路構成を示している。しかしながら、初期充電回路20としてサイリスタコンバータを備えることも可能であり、直流電圧が出力できる回路であれば初期充電回路20として適用可能である。また、単相インバータ7が3レベルインバータである場合には、3つの直流電圧レベルが出力できる初期充電回路20を使用することもできる。
【0087】
図6と図7から図9はサイリスタ30により構成される交流スイッチ12の基本構成を示すための図である。実際の適用においては、サイリスタ30に図示しない追加的な保護回路を設けることが必要になる。例えば交流スイッチ12の点弧時に掛かる電流上昇率を抑制するために過飽和リアクトルを用いたり、消弧時に掛かる電圧上昇率を抑制するためにスナバ回路を用いることなどは、交流スイッチ12の高信頼度な動作を保証するために有効である。また、直流コンデンサ8の定格電圧に応じて複数個のサイリスタ30を直列接続したサイリスタバルブを適用することも容易に考えられる。
【0088】
図11は既にその動作の信頼性が確かめられている具体的なゲートドライブ電力供給回路を示している。しかしながら、直流コンデンサ8から直接的にあるいは間接的にゲートドライブ電力を得ることができるが、図11の回路構成とは異なる他のゲートドライブ電力供給回路を適用することはもちろん可能である。
また、開閉器4については、例えば図15などにおいて送電線2bと交流システムlbとの間に唯一つの開閉器4を示した。しかしながら、送電線2aと交流システム1aとの間に備えられる場合や複数の開閉器4によって送電線2a,2bが分割される場合なども想定できる。
【0089】
なお、明らかに上記実施の形態の内容に基づいて本発明の色々な修正及び変形が可能である。従って、特許請求の範囲に記載の範囲内で、実施の形態に詳しく記載した以外の形態で本発明を実施できることは理解されるべきである。
【0090】
【発明の効果】
以上説明のように、本発明による電力調相装置によれば、同相あるいは他相の複数の調相ユニットにある複数の直流コンデンサを同時に初期充電回路を用いて充電するため、初期充電抵抗の数を極力低減できる。従って、電力調相装置を安価にできる。
【0091】
また、本発明による電力調相装置によれば、交流スイッチにより送電線に流れる系統電流を用いて直流コンデンサを充電するため、追加的な初期充電回路を省略できる。従って、電力調相装置を安価にでき、また小型化できる。
【0092】
また、本発明による電力調相装置によれば、交流スイッチを逆並列接続されたサイリスタにより構成するため、系統電流を検出する電流検出器を省略できる。従って、電力調相装置を安価にできる。また、特に光サイリスタを適用することによりゲート回路の絶縁変圧器を省略できる。従って、さらに電力調相装置を安価にでき、また小型化できる。
【0093】
また、本発明による電力調相装置によれば、交流スイッチによる直流コンデンサの初期充電方式は、同時にゲートドライブ電力供給回路の給電コンデンサを充電することができる。また、ゲートドライブユニットと対地電位とを絶縁するための絶縁変圧器を省略できる。従って、電力調相装置を高機能化できる。
【0094】
また、本発明による電力調相装置によれば、初期充電回路、絶縁変圧器などの構成部品を低減または省略できる。また、電力調相装置を構成する調相ユニット内において必要な電力を全て送電線を介して得ることができる。従って、電力調相装置を小型化、高信頼度化できる。
【0095】
さらに、以上のような電力調相装置を送電システムに適用した場合には、高信頼度な送電システムを低コストで実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係るもので、初期充電手段PCMを持つ本発明による電力調相装置を示す原理ブロック図である。
【図2】 電力調相装置が3つの調相ユニット13a,13b,13cを包含する一例に適用される本発明の第2の実施の形態による電力調相装置を示す図である。
【図3】 例えば図2における電力調相装置に使用できる初期充電回路20を示す図である。
【図4】 本発明の第3の実施の形態による電力調相装置を示す図である。
【図5】 本発明による交流スイッチの制御方法を示す図である。
【図6】 本発明による2つの逆並列接続されるサイリスタから構成される交流スイッチ12の実施の形態を示す図である。
【図7】 本発明による4つのサイリスタと限流素子から構成される交流スイッチ12の他の実施の形態を示す図である。
【図8】 本発明による6つのサイリスタと限流素子から成る交流スイッチの他の実施の形態を示す図である。
【図9】 本発明による5つのサイリスタと限流素子から成る交流スイッチの他の実施の形態を示す図である。
【図10】 図7、図8、図9における交流スイッチの実施の形態のための単相インバータを構成するフリーホイールダイオードによる整流器の前後の波形を示す図である。
【図11】 ゲートドライブ電力供給回路の実施の形態を示す図である。
【図12】 絶縁変圧器を含む従来のゲートドライブ電力供給回路の一例を示す図である。
【図13】 図11に示すゲートドライブユニットの一例を示す図である。
【図14】 直流コンデンサの初期充電動作を示す図である。
【図15】 従来技術による電力調相装置の適用を示す図である。
【図16】 従来技術によるトランスレス無効電力直列補償装置の構成を示す図である。
【図17】 従来技術による電力調相装置の多重構成を示す図である。
【図18】 従来技術による初期充電回路を示す図である。
【符号の説明】
1 交流電力システム、2 送電線、3a,3b 直列補償装置の出力端子、4 開閉器、7 単相インバータ、10 フィルタコンデンサ、13 調相ユニット、16 初期充電抵抗、19 スイッチ、22 初期充電制御器、25 限流抵抗、28 交流スイッチ制御器、31 限流素子、34 スナバ抵抗、37 給電ダイオード、5 自己消弧型半導体素子、8 直流コンデンサ、11 フィルタ回路、14 調相ユニットの出力端子、17 スイッチ、20 初期充電回路、23 変圧器、26 電圧検出器、29 信号伝達線、32 スナバコンデンサ、35 給電コンデンサ、38 初期充電抵抗、3 直列補償装置、6 フリーホイールダイオード、9 フィルタリアクトル、12 交流スイッチ、15 スイッチ、18 調相ユニットの入力端子、21 初期充電回路の出力端子、24 ダイオード整流器、27 電流検出器、30 サイリスタ、33 スナバダイオード、36 給電抵抗、39 ゲートドライブユニット。

Claims (12)

  1. 少なくとも1つの開閉器を持ち、直流コンデンサと単相インバータを持つトランスレス無効電力直列補償装置を備える少なくとも1つの調相ユニットを含む送電線に直列に接続される電力調相装置において、
    前記少なくとも1つの調相ユニットの前記直流コンデンサのための初期充電手段を有し、前記初期充電手段は、初期充電動作の間に、送電線から前記直流コンデンサを非連結することを特徴とする電力調相装置。
  2. 少なくとも1つの開閉器を持ち、直流コンデンサと単相インバータを持つトランスレス無効電力直列補償装置を備える少なくとも1つの調相ユニットを含む送電線に直列に接続される電力調相装置において、
    前記少なくとも1つの調相ユニットの前記直流コンデンサのための初期充電手段を有し、前記初期充電手段は、前記直流コンデンサを充電するための直流充電電圧を供給する初期充電回路と、前記直流コンデンサと前記初期充電回路との切り離し/接続を行うための第1のスイッチと、前記送電線と前記単相インバータとの切り離し/接続を行うための第2のスイッチと、初期充電動作の間に前記初期充電回路が前記直流コンデンサに接続され、その間前記直流コンデンサが前記調相ユニットの出力端子から切り離されるように前記スイッチを制御するための初期充電制御器を包含し、初期充電動作の終了後に、前記スイッチは、前記直流コンデンサが初期充電回路から切り離され、前記調相ユニットの出力端子に接続されるように制御されることを特徴とする電力調相装置。
  3. 直流コンデンサを各々含む幾つかの調相ユニットが備えられ、前記スイッチは、離れた各々の直流コンデンサの前記接続/切り離し制御を行うために備えられ、前記初期充電回路は、並列に接続される全ての直流コンデンサを同時に充電することを特徴とする請求項2に記載の電力調相装置。
  4. 前記初期充電回路は、電力変換器を包含することを特徴とする請求項2または3に記載の電力調相装置。
  5. 少なくとも1つの開閉器を持ち、直流コンデンサと単相インバータを持つトランスレス無効電力直列補償装置を備える少なくとも1つの調相ユニットを含む送電線に直列に接続される電力調相装置において、
    前記少なくとも1つの調相ユニットの前記直流コンデンサのための初期充電手段を有し、前記初期充電手段は、前記少なくとも1つの調相ユニットの出力端子に連結される第1と第2の端子を持つ交流スイッチと、送電線を通じて流れる系統電流のゼロ交差からある時間間隔の間に前記交流スイッチをオフする交流スイッチ制御器とを包含することを特徴とする電力調相装置。
  6. 前記交流スイッチは、逆並列に接続される少なくとも2つのサイリスタを含むことを特徴とする請求項5に記載の電力調相装置。
  7. 前記交流スイッチは、4つのサイリスタと1つの限流素子を含み、第1と第2のサイリスタのカソード端子は、第1の直列接続点で互いに接続され、第3と第4のサイリスタのアノード端子は、第2の直列接続点で互いに接続され、前記第1のサイリスタのアノード端子と前記第3のサイリスタのカソード端子は、前記交流スイッチの前記第1の端子に接続され、前記第2のサイリスタのアノード端子と前記第4のサイリスタのカソード端子は、前記交流スイッチの前記第2の端子に接続され、前記限流素子は、前記第1と第2の直列接続点との間に接続されることを特徴とする請求項5に記載の電力調相装置。
  8. 前記交流スイッチは、5つのサイリスタと1つの限流素子を含み、第3のサイリスタのカソード端子は、第4のサイリスタのアノード端子に接続され、第2のサイリスタのカソード端子は、第1のサイリスタのアノード端子に接続され、前記第1のサイリスタのカソード端子と前記第3のサイリスタのアノード端子は、前記交流スイッチの前記第1の端子に接続され、前記第2のサイリスタのアノード端子と前記第4のサイリスタのカソード端子は、前記交流スイッチの前記第2の端子に接続され、第5のサイリスタは、前記第1のサイリスタに逆並列に接続され、前記限流素子は、前記第1のサイリス タのアノード端子と前記第3のサイリスタのカソード端子との間に接続されることを特徴とする請求項5に記載の電力調相装置。
  9. 前記交流スイッチは、前記第4のサイリスタに逆並列に接続された第6のサイリスタをさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の電力調相装置。
  10. 前記単相インバータは、自己消弧型半導体素子を包含することを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の電力調相装置。
  11. 前記自己消弧型半導体素子の各々は、各々の自己消弧型半導体素子のゲートドライブユニットに直接または間接に前記直流コンデンサからゲート電力を供給するためのゲートドライブ電力供給手段を持つことを特徴とする請求項10に記載の電力調相装置。
  12. 送電線を介して互いに連結される2つの交流電力システムと、送電線に挿入される少なくとも1つの開閉器を包含する送電システムにおいて、前記送電線に挿入され、請求項1ないし11のいずれかによる1つまたはそれ以上の電力調相装置を有することを特徴とする電力調相装置を適用した送電システム。
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