JP3715594B2 - 防火パネル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、隣接する家屋の火災時の延焼防止に用いられる防火パネルに係り、熱や火の粉等の遮断に用いられる防火パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、火災現場に隣接する家屋を延焼から防護する手段として防火壁を設置することは公知であり、例えば、火災現場に対して延焼を回避すべき家屋を遮断するものに、特開平8−229152号「防火装置」や特開平8−257156号「火災消火及び火災延焼止め装置」がある。また、延焼防止対策として、建材自体に工夫を施した技術としては特開平5−148923号「間仕切パネルおよび間仕切パネルの接合構造と間仕切壁の形成方法」、特開平9−111916号「構造強化兼防火、災害対策用パネル」等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、火災現場から延焼が予想される家屋を分離、遮断することは、延焼を防止する上で効果的であるが、特開平8−229152号「防火装置」では、杭やロープを用いて直立させた2本のポールの間に金属パイプを横架させ、その金属パイプから複数の防火板を吊り下げており、このような構造では、緊急を要する場合、その組立てに手間取る等、延焼防止が不十分となるおそれがある。
【0004】
また、特開平8−257156号「火災消火及び火災延焼止め装置」では、2本の伸縮支柱を立て、この支柱間に取り付けたロープを以て耐熱テントを吊り、このテントで家屋を被覆するものである。このように火災時に家屋に支柱を立設、ロープを取り付けた後、耐熱テントを張り、それを家屋に被せる等の作業は非常に複雑である。
【0005】
また、特開平5−148923号「間仕切パネルおよび間仕切パネルの接合構造と間仕切壁の形成方法」、特開平9−111916号「構造強化兼防火、災害対策用パネル」は、建材に防火処理を施したものにすぎない。
【0006】
このように、従来の防火手段は、組立てに時間を要したり、設置に手間取ると、消火活動の妨げになったり、作業者の危険性も無視できない。また、耐火耐熱性能が不十分であると、十分な延焼防止を図ることができない。さらに、設備が大掛かりであるため、未使用時の収納場所を確保しなければならない等の不都合がある。
【0007】
そこで、本発明は、火炎や熱の遮断性が高く、所望の位置に速やかに設置でき、しかも、未使用時の収納性に富む防火パネルを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決した本発明の防火パネルは以下の通りである。
【0009】
本発明の防火パネルにおいて、請求項1に係る防火パネル(防火パネルユニット2)は、移動可能な架台部(4)に設置され、不使用時、折り畳み可能であるとともに、使用時、装填されたガス(G)により自立状態となってガス層を形成するガス充填部(6)と、このガス充填部に隣接して前記架台部に設置され、不使用時、折り畳み可能であるとともに、使用時、自立状態の前記ガス充填部によって支持され、液体(例えば、水W)が注入されて液体層を形成する液体貯留部(8)とを備えたことを特徴とする。
【0010】
ガス充填部及び液体貯留部は、柔軟性材料で形成されているので、ガス又は液体の注入前にあっては折り畳み状態で架台部上に載置されている。ガス充填部にガスを装填すると、膨張して自立状態となり、液体貯留部が直立状態に支持されるので、この状態で液体貯留部に液体を注入し、貯留させると、その液体によって液体貯留部も膨張状態となる。この結果、ガス充填部でガス層、液体貯留部で液体層が形成され、二層構造からなる火炎遮断層ないし火炎遮断壁が形成される。このような防火パネルを、火災現場と延焼が予想される家屋との間、火炎の到来側に設置すれば、家屋の延焼を防止できる。
【0011】
また、液体貯留部を開放しておけば、加熱されて沸騰した液体が流出し、又は、発生した蒸気で防火パネル上に蒸気流が形成されるので、この蒸気流が火炎を遮断する機能を持つ。この場合、液体が沸騰しても、液体貯留部の温度がその沸騰温度以上に上昇することがないので、燃焼や炭化するおそれはない。このように沸騰して液体が流出しても、液体貯留部に液体を連続的に供給すれば、液体の枯渇による火炎遮断性能の低下はない。
【0012】
また、架台部とともにガス充填部及び液体貯留部を容易に運搬することができるが、架台部に例えば、キャスター等を取り付ければ、さらに容易に移動させることができ、また、レール上を移動可能な車輪を取り付ければ、任意に設置されたレール上を容易に移動させることができる。
【0013】
また、本発明の防火パネルにおいて、請求項2に係る防火パネルは、前記液体貯留部が、上側を開放した第1の液体貯留筒(811〜81N)と、前記液体を溜め又は前記液体が連続的に供給されるタンク(空間部10)と、上側を閉塞するとともに下側が前記タンクに連結された第2の液体貯留筒(821〜82N)とを備え、前記第1及び第2の液体貯留筒に前記液体を流す導液孔(28、38)を形成したことを特徴とする。この場合、液体が沸騰し、蒸気化によって第1の液体貯留筒側の液体が減少しても、第2の液体貯留筒側から液体が供給されるので、液体の枯渇を防止でき、蒸気流と液体の供給とによって火炎遮断性能が保持される。
【0014】
また、本発明の防火パネルにおいて、請求項3に係る防火パネルは、前記液体貯留部が、前記架台部とともに他の液体貯留部と連結可能であることを特徴とする。即ち、連結によって、火炎遮断面積を任意に調整、設定することができる。
【0015】
また、本発明の防火パネルにおいて、請求項4に係る防火パネルは、前記液体が水であることを特徴とする。即ち、水道水や防火タンクからの水を有効に利用でき、火炎を遮断することができる。
【0016】
また、本発明の防火パネルにおいて、請求項5に係る防火パネルは、前記ガスが空気より比重が小さく且つ不燃性又は難燃性であることを特徴とする。即ち、空気より軽いガスを用いれば、防火パネルの比重を下げることができ、容易に運搬することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1ないし図5は本発明の第1の実施の形態に係る防火パネルを示し、図1はその平面図、図2は図1のII−II線断面図、図3は図1のIII −III 線断面図、図4は図1のIV−IV線断面図、図5は図1のV−V線断面図である。
【0018】
この防火パネルは単体又は連結体で使用可能な防火パネルユニット2であって、この防火パネルユニット2は、架台部4、ガス充填部6、液体貯留部8を一体的に備えている。
【0019】
架台部4は、ガス充填部6及び液体貯留部8を移動可能に支持する支持手段であって、金属等の耐熱性、耐火性材料で可搬性のあるベースないしフレームとして構成されている。この場合、架台部4は、液体貯留部8の一部を構成する空間部10を備え、その内部は液体貯留部8と同様に液体として例えば、水Wが溜められる容器として機能する。このように水Wを充填することで、架台部4の重量が増し、防火パネルユニット2の重心を架台部4側に設定ないし引き付けることが可能である。また、空間部10に代えて金属等の重量物で構成すれば、防火パネルユニット2の重心を下方に設定することが可能である。このような重心の設定を行うのは、防火パネルユニット2の自立安定性を高めるためである。そして、架台部4は、ガス充填部6及び液体貯留部8と一体に構成してもよく、着脱可能な別体として構成してもよい。
【0020】
この架台部4の上面は、例えば、平坦面に形成され、その上面部にガス充填部6及び液体貯留部8が設置されている。ガス充填部6は、液体貯留部8の全体積より大きな容積を持っており、高柔軟性、高融点、低熱変形、低伸縮性等の特性を有する合成樹脂、例えば、芳香族ポリアミド、ポリイミド等の耐熱性繊維、不燃性合成樹脂等からなる柔軟性フィルムで形成された筒状の1又は2以上のガス充填筒として、円筒状の複数のガス充填筒61、62・・・6Nで構成されており、ガス充填筒61を架台部4より張り出して設置し、右端のガス充填筒6Nを架台部4の内側に設置して架台部4上に連結される他の防火パネルユニット2側のガス充填筒61を載置可能な載置面12が形成されている。
【0021】
各ガス充填筒61〜6Nは、その隔壁部分で連結されているとともに、その頂上部が閉塞された密閉空間を形成しており、その内部にはアルゴン、ヘリウム等の空気より比重が軽い不燃性ないし難燃性のガスGが充填される。各ガス充填筒61〜6Nの底面側にガス導入部14が設定されている。各ガス導入部14には逆止弁16が設けられているとともに、架台部4の長手方向に貫通させたガス導入管18が連結されている。このガス導入管18の各端部には連結部20、22が形成され、この実施の形態では、架台部4の一方の端面に露出させて連結部22が形成され、他方の連結部20が開放されているとともに、連結部22側が閉塞されている。複数の防火パネルユニット2を連結して使用する場合には、各連結部20、22が架台部4の機械的な連結手段として機能する。そして、各ガス充填部6は防火パネルユニット2毎に独立しているので、連結させた防火パネルユニット2のガス充填部6に亀裂が生じても、ガスGの流出を他の防火パネルユニット2に波及させることがなく、防火パネルとしての機能低下を防止できる。ガス充填部6にガスGを充填するには、連結部20にガス源として例えば、ボンべを連結してガスGを充填し、その充填は、各ガス充填筒61〜6Nが膨張して自立するまで行う。
【0022】
また、液体貯留部8は、ガス充填部6と同様に、高柔軟性、高融点、低熱変形、低伸縮性等の特性を有する合成樹脂、例えば、芳香族ポリアミド、ポリイミド等の耐熱性繊維、不燃性合成樹脂等からなる柔軟性フィルムで形成されており、前面側には1又は2以上の第1の液体貯留筒として、ガス充填筒61〜6Nより径小な複数の液体貯留筒811、812・・・81N、この液体貯留筒811〜81Nとガス充填筒61〜6Nとの間には1又は2以上の第2の液体貯留筒として、液体貯留筒811〜81Nと同径な複数の液体貯留筒821、822・・・82Nが立設されており、一方の液体貯留筒811〜81Nは上端部が開口され、他方の液体貯留筒821〜82N−1の上端部は閉塞されているが、最終端の液体貯留筒82Nの上端部は液体貯留筒811〜81Nと同様に開口され、その開口部より液体として水Wの充填が可能である。この実施の形態では、液体貯留筒811〜81Nが架台部4の上面内に配置され、他方の液体貯留筒821〜82Nが液体貯留筒811〜81N間に入り込むように、互いの中心点を結ぶ仮想線が正三角形になるように配置されており、その結果、ガス充填筒61と同様に液体貯留筒821が架台部4より張り出し、ガス充填筒6Nと同様に他方の液体貯留筒82N側にも架台部4の上面を露出させて載置面12が延長されている。なお、開口させた液体貯留筒82Nは、適宜開閉可能とし、又は、閉塞状態としてもよい。
【0023】
そして、液体貯留筒811〜81Nの隔壁部分には、図3に示すように、液体貯留筒811〜81N間に連通する第1の導液孔28が各液体貯留筒811〜81Nの上部側に形成されており、例えば、液体貯留筒811にその上方より供給された水Wの水位が満水状態に到達すると、導液孔28から隣接する液体貯留筒812に水Wが導かれる。このような水Wの満水及び溢水の連鎖によって各液体貯留筒811〜81Nを満水状態にすることができる。また、液体貯留筒811の底部側には連結導水部29が形成されるとともに、逆止弁31が設置されている。また、液体貯留筒81Nの底部側にも連結導水部33が形成されるとともに、逆止弁35が設置されている。液体貯留筒811には連結導水部29から給水することが可能である。また、これら連結導水部29、33は、それぞれ逆止弁31、35が設けられているので、給水された水Wの漏洩を防止できるとともに、各防火パネルユニット2を連結する際にこれら連結導水部29、33の結合により、前段側の防火パネルユニット2の液体貯留筒81Nから次段側の防火パネルユニット2の液体貯留筒811に連結導水部29、33を通じて給水することができる。
【0024】
また、液体貯留筒821〜82Nの下端は、図4に示すように、液体貯留部8の一部を構成する架台部4の空間部10に開放されて連通されている。空間部10は、液体貯留筒821〜82Nと一体の液体タンクである。この空間部10には液体として例えば、水Wを導くとともに、各架台部4を機械的に連結する連結部30、32が形成されており、連結部30には逆止弁34、連結部32には逆止弁36が形成され、液体の通流を許可又は遮断する構成とされている。連結部30から供給された水Wは空間部10に溜まるとともに、各液体貯留筒821〜82Nを満水状態に到達させることができる。
【0025】
各液体貯留筒821〜82Nと各液体貯留筒811〜81Nとを接合する隔壁部分には、図5に示すように、液体貯留筒821と液体貯留筒811、液体貯留筒822と液体貯留筒812、・・・液体貯留筒82Nと液体貯留筒81Nとの間に連通する第2の導液孔38が各液体貯留筒821〜82Nの上部側に形成されており、例えば、液体貯留筒812の水位が低下している場合、満水状態に到達している液体貯留筒822側から導液孔38を通して水Wが補給される。同様に、水Wの満水及び溢水の連鎖によって各液体貯留筒821〜82Nから各液体貯留筒811〜81Nに水補給が可能である。
【0026】
ガス充填部6の各ガス充填筒61〜6NにガスGを充満させると、ガス充填部6が自立して直立状態となり、ガス充填部6によって液体貯留部8も直立状態になるので、架台部4の空間部10とともに各液体貯留筒811〜81N、821〜82Nに水Wを充填すると、図6に示すように、ガス層と液体層との二層構造となるとともに、液体層は、液体貯留筒811〜81Nと液体貯留筒821〜82Nとによって二重構造となっている。この実施の形態では、隔壁を単位とした層構造では、液体層で二層とガス層とからなる三層構造となっている。
【0027】
このような防火パネルユニット2を単体で使用し、又は連結して使用することができ、液体貯留部8側を火災現場に向けて設置すれば、火災現場からの火炎や熱を遮断でき、隣接する家屋の延焼を防止できる。この場合、防火パネルユニット2を連結すると、防火パネルユニット2の載置部12に次の防火パネルユニット2から張り出したガス充填部6のガス充填筒61及び液体貯留部8の液体貯留筒811が載置される結果、連結された各防火パネルユニット2間に隙間が生じることなく、液体貯留部8による液体層としての水層、ガス充填部6によるガス層が形成されることになる。
【0028】
そして、連結部30側には、水源として例えば、水道を連結して水Wを補給し続ければ、液体貯留筒821〜82Nから溢水によって液体貯留筒811〜81N側に水Wが間断なく供給されることから、安定した水層が形成される。火災による熱や火炎により、液体貯留筒811〜81N内の水Wが加熱され、沸騰によって蒸発することが予想されるが、立ち上がる水蒸気が火炎の遮断層を形成し、延焼防止に寄与することになる。蒸発による水Wの減少は、連結部30側から補給される水Wが液体貯留筒821〜82Nから補填されることになるので、補給されて移動する水Wによって冷却される結果、液体貯留筒811〜81N、821〜82Nが100℃以上に加熱されることはない。しかも、ガス充填部6及び液体貯留部8は、耐熱性ないし耐火性材料で形成されていることから、発火することもない。
【0029】
そして、複数の防火パネルユニット2を連結した場合、隣接した防火パネルユニット2、2間の各連結部30、32間の逆止弁34、36の連結によって開弁状態になるので、最後尾の防火パネルユニット2の連結部32側から水Wを供給することができ、水Wの欠乏による防火機能の低下を防止できる。
【0030】
そして、未使用時には、ガス充填部6からガスG、液体貯留部8から水Wが抜かれているので、例えば、図7に示すように、ガス充填部6及び液体貯留部8は折り畳まれて収縮状態で架台部4上に載置され、コンパクト化されている。この結果、嵩張りはなく、容易に運搬できるとともに、防火施設内に多数を収容でき、火災時には即座に所望の位置に運搬して組み立てて使用することができる。
【0031】
また、本発明の第2の実施の形態として、例えば、図8の(A)に示すように、架台部4の下面側に移動手段としてキャスタ40を取り付ければ、このキャスタ40を用いて簡易に移動させることができる。
【0032】
また、本発明の第3の実施の形態として、例えば、図8の(B)に示すように、移動可能なレール42を設置し、このレール42に対応する車輪44を架台部4に取り付けてもよい。レール42を隣家との間に設置すれば、防火パネルユニット2をレール42上を自由に移動させて防火壁を形成することができる。
【0033】
次に、本発明の変形例を列挙すると、ガス充填部6は複数のガス充填筒61〜6Nで構成したが、単一のガス充填部としてもよく、多層構造としてもよい。また、各ガス充填筒61〜6Nをハニカム状に形成してもよい。
【0034】
また、液体貯留部8は複数の液体貯留筒811〜81N、821〜82Nで構成し、二層構造としたが、多層構造としてもよく、各液体貯留筒811〜81N、821〜82Nをハニカム状に形成してもよい。
【0035】
また、液体貯留部8には液体として水Wを充填した場合を説明したが、水W以外の消化液等を貯留させるようにしてもよい。
【0036】
また、実施の形態では、家屋の延焼防止手段として用いられる防火パネルについて説明したが、本発明の防火パネルは、焚き火、野焼き、バーベキュー等の火を扱う箇所の防火手段として包囲壁や遮断壁に利用することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、次の効果が得られる。
【0038】
請求項1に係る本発明によれば、火炎や熱の遮断性が高く、所望の位置に速やかに設置できるとともに、未使用時の収納性に富む防火パネルを提供することができ、火災現場と延焼が予想される家屋との間、火炎の到来側に設置すれば、家屋の延焼を防止でき、さらに、焚き火、野焼き、バーベキュー等の火を扱う箇所に用いて飛び火を遮断することができる。
【0039】
請求項2に係る本発明によれば、水等の液体が沸騰し、蒸気化によって第1の液体貯留筒側の液体が減少しても、第2の液体貯留筒側から液体が供給されるので、液体の枯渇を防止でき、蒸気流と液体の供給とによって火炎遮断性能の低下を防止でき、また、第1及び第2の液体貯留筒の発火を防止できる。
【0040】
請求項3に係る本発明によれば、液体貯留部が架台部とともに他の液体貯留部と連結可能であるので、連結によって、火炎遮断面積を任意に調整、設定することができ、所望の防火機能を得ることができる。
【0041】
請求項4に係る本発明によれば、液体に水を用いれば、水道水や防火タンクから容易に入手できるとともに、取扱いが容易で、水を有効に利用でき、簡易に火炎を遮断することができる。
【0042】
請求項5に係る本発明によれば、ガスが空気より比重が小さく且つ不燃性又は難燃性であるので、空気より軽いガスであるため、防火パネルの比重を下げることができ、容易に運搬でき、ガス充填部の自立性及び保持性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る防火パネルを示す平面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1のIII −III 線断面図である。
【図4】図1のIV−IV線断面図である。
【図5】図1のV−V線断面図である。
【図6】不燃性ガス層と水層との二層構造を示す断面図である。
【図7】使用時及び不使用時の状態を示す図である。
【図8】第2及び第3の実施の形態に係る防火パネルを示す平面図である。
【符号の説明】
2 防火パネルユニット
4 架台部
6 ガス充填部
8 液体貯留部
10 空間部
28、38 導液孔
811〜81N 第1の液体貯留筒
821〜82N 第2の液体貯留筒
Claims (5)
- 移動可能な架台部に設置され、不使用時、折り畳み可能であるとともに、使用時、装填されたガスにより自立状態となってガス層を形成するガス充填部と、
このガス充填部に隣接して前記架台部に設置され、不使用時、折り畳み可能であるとともに、使用時、自立状態の前記ガス充填部によって支持され、液体が注入されて液体層を形成する液体貯留部と、
を備えたことを特徴とする防火パネル。 - 前記液体貯留部が、上側を開放した第1の液体貯留筒と、前記液体を溜め又は前記液体が連続的に供給されるタンクと、上側を閉塞するとともに下側が前記タンクに連結された第2の液体貯留筒とを備え、前記第1及び第2の液体貯留筒に前記液体を流す導液孔を形成したことを特徴とする請求項1記載の防火パネル。
- 前記液体貯留部が、前記架台部とともに他の液体貯留部と連結可能であることを特徴とする請求項1記載の防火パネル。
- 前記液体が水であることを特徴とする請求項1記載の防火パネル。
- 前記ガスが空気より比重が小さく且つ不燃性又は難燃性であることを特徴とする請求項1記載の防火パネル。
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