JP3714448B2 - 無線電話機のリモートコントローラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は工場や工事現場等で用いられる無線電話機に関し、特に、無線電話機のリモートコントローラに関する。
【0002】
【背景技術】
工場や工事現場等で用いられる無線電話機においては、作業員の手持ち通話から手を解放するため、図4に示すようなリモートコントローラAが用いられる場合がある。
このリモートコントローラAはイヤマイクB及び無線電話機本体Cに優先接続されるもので、クリップDにより作業員の襟元等に止められるコントローラ筐体Eの表面には、会議通話・送話ミュートのためのミュートキーF、優先結合のための有線結合キーG、センター呼出・通話切りを行うフックキーHからなる複数の手動操作キーが配列される。
【0003】
即ち、図5に示すように、これらのミュートキーF、有線結合キーG、フックキーHはコントローラ筐体Eの表面に液密に固定される防水ゴムIに対して薄肉変形部Jを介して一体成形され、同ミュートキーFは、指先で押圧できるようにコントローラ筐体Eの内部のプリント配線基板Kに設けるロック付プッシュスイッチLのプッシュロッドlに対向され、同ロック付プッシュスイッチLのプッシュロッドlを押圧されたロック状態または非押圧状態の無作動状態に選択的に切り換えることができる。
また、残る有線結合キーG及びフックキーHは前記プリント配線基板K上の第1プッシュスイッチM1 及び第2プッシュスイッチM2 のプッシュボタンmにそれぞれ対向され、有線結合キーGまたはフックキーHの瞬間的な押圧操作により第1プッシュスイッチM1 または第2プッシュスイッチM2 を切り換えることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図7に示すように、前述したミュートキーFは、手動操作により2点鎖線示の位置まで押圧してロック付プッシュスイッチLのプッシュロッドlをロック位置にするため、その自然状態で防水ゴムIから突出する状態に一体成形されるが、このような構造では、目視や指先の触感でロック付プッシュスイッチLの切換状態を判断することができず、不便を感じることが多かった。
また、前述したリモートコントローラAは、作業のじゃまにならぬように極力薄い形状に作る必要があるが、このような条件下では、プリント配線基板Kに搭載されるロック付プッシュスイッチLのプッシュロッドlの中心とミュートキーFの中心との間に段差X1 が生じ、ミュートキーFの押圧力が正確にロック付プッシュスイッチLのプッシュロッドlに伝わらず、操作ミスの原因となっている。
【0005】
また、前述した有線結合キーG及びフックキーHにおいても、図6に有線結合キーGで代表させて示すように、プリント配線基板K上の第1プッシュスイッチM1 のプッシュボタンmの中心と有線結合キーGの中心との間に段差X2 が生じ、ゴム製の有線結合キーGの押圧力が第1プッシュスイッチM1 のプッシュボタンmに正確に伝達されない問題が起きている。
【0006】
本発明の目的は、以上に述べたような従来のリモートコントローラの問題に鑑み、ロック付プッシュスイッチの切換状態が外部から判定でき、同ロック付プッシュスイッチの中心と対応する手動操作キーとの中心との間に段差があっても、ロック付プッシュスイッチを確実に切り換えることができる構造を得るにある。
【0007】
【課題を達成するための手段】
この目的を達成するため、本発明は、コントローラ筐体に液蜜に固定される防水ゴムに対して薄肉変形部を介して手動操作されるミュートキー、有線結合キー、フックキーを一体成形し、これらのミュートキー、有線結合キー、フックキーのそれぞれの内端を前記コントローラ筐体の内部のプリント配線基板に配置するひとつのロック付プッシュスイッチ及び隣合った2個のプッシュスイッチにそれぞれ対向させる無線電話機の防水型リモートコントローラにおいて、前記ロック付プッシュスイッチに対向される前記ミュートキーは外力を受けない自然状態で前記ロック付プッシュスイッチのロック状態のプッシュロッドに対向されると共に、同プッシュロッドの先端には同ミュートキーが外力で内方に押圧されたときその内端に偏心位置で接触できる接触面積の大きな剛性接触部材が固定され、この接触部材により前記プッシュロッドの移動方向とミュートキーの移動方向の段差によるモーメントが緩和され、前記プッシュスイッチのひとつに対応した前記有線結合キーの内端には、扇動軸をコントローラ筐体の内部に枢支された剛性扇動部材の可動端寄りの部分が固定され、同可動端は対応する同プッシュスイッチのプッシュボタンに対向されると共に、残るプッシュスイッチのプッシュボタンは前記剛性扇動部材の基部寄りの部分に形成する開口を通って前記フックキーの内端に対向される構造を提案するものである。
【0008】
したがって、本発明のリモートコントローラによれば、防水ゴムに一体成形されるミュートキーがロック付プッシュスイッチのプッシュロッドの切り換え状態に完全に追従するので、目視や触感でロック付プッシュスイッチの切り換え状態を知ることができるばかりでなく、ミュートキー、有線結合キー、フックキーの位置と対応したロック付プッシュスイッチやプッシュスイッチの位置に段差があっても、障害なくスイッチ操作できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図1から図3について本発明の実施例の詳細を説明する。
本発明による防水型リモートコントローラを示す図1は前述した図5相当断面図であり、成形蓋1で閉じられるコントローラ筐体2の表面には、会議通話・送話ミュートのためのミュートキー3、優先結合のための有線結合キー4、センター呼出・通話切りを行うフックキー5からなる複数の手動操作キーが配列されるのは従来と同様である。
【0010】
つまり、これらのミュートキー3、有線結合キー4、フックキー5は樹脂成形されるコントローラ筐体2の表面に液密に固定される防水ゴム6に対して薄肉変形部6aを介して一体成形されるが、同ミュートキー3は、指先で押圧できるようにコントローラ筐体2の内部のプリント配線基板7に設けるロック付プッシュスイッチ8のプッシュロッド8aに対向され、同ロック付プッシュスイッチ8のプッシュロッド8aを押圧されたロック状態または非押圧状態に選択的に切り換えることができる。
また、有線結合キー4及びフックキー5は前記プリント配線基板7上の第1プッシュスイッチ9及び第2プッシュスイッチ10のプッシュボタン9a,10aにそれぞれ対向され、有線結合キー4またはフックキー5の瞬間的な押圧操作により第1プッシュスイッチ9または第2プッシュスイッチ10を切り換えることができる。
【0011】
図3は前述したミュートキー3とプリント配線基板7に組み付けられるロック付プッシュスイッチ8との関係を示し、このロック付プッシュスイッチ8はばね8bで突出方向に付勢されたプッシュロッド8aを備え、このプッシュロッド8aの押圧のたびに実線示のロック位置と2点鎖線示の非作動位置に交互に切り換わる。
前記プッシュロッド8aの先端にはミュートキー3の後端面よりも充分に広い面積の接触部材11が固定され、樹脂成形された同接触部材11がミュートキー3の後端に対向状態におかれるが、ミュートキー3は外力が作用されない自然状態においてロック状態の前記接触部材11に対向される。
【0012】
したがって、ロック付プッシュスイッチ8のプッシュロッド8aが内蔵ロック機構でロック状態(実線示)の位置にある時、ミュートキー3は防水ゴム6の内部に引っ込んだ自然状態にあり、同ミュートキー3が手動操作されて、プッシュロッド8aのロック状態が解除されると、接触部材11が2点鎖線示の位置となり、同接触部材11でミュートキー3が2点鎖線示の突出位置に押し出されるから、目視や触感でロック付プッシュスイッチ8の切り換え状態を知ることができる。
また、硬質樹脂で成形される接触部材11はミュートキー3の後端面よりも充分に大きな面積を持つので、図示のように、ロック付プッシュスイッチ8のプッシュロッド8aの移動方向とミュートキー3の移動方向に段差があっても、ミュートキー3の押圧力をプッシュロッド8aに確実に伝達できるから、結果的にリモートコントローラの小型化を実現できる。
【0013】
図1に戻って、有線結合キー4の押圧操作力を第1プッシュスイッチ9のプッシュボタン9aに確実に伝えるため、有線結合キー4と第1プッシュスイッチ9との間には樹脂成形された剛性扇動部材12が設けられる。即ち、この剛性扇動部材12の一端には扇動軸12aが一体成形され、この扇動軸12aを回動中心として同剛性扇動部材12は扇動できる。
また、前記剛性扇動部材12の可動端には、比較的柔軟な有線結合キー4の後端部を受け入れる枠状鞘部12bが一体成形され、この枠状鞘部12bの反対側の可動端の表面には第1プッシュスイッチ9のプッシュボタンの中心に位置した押圧突起12cが一体に成形される。
なお、フックキー5の後端面は剛性扇動部材12の基部寄りの部分に形成する開口13を通って第2プッシュスイッチ10のプッシュボタン10aに対向される。
【0014】
したがって、有線結合キー4と第1プッシュスイッチ9との間に剛性扇動部材12が介在されているから、有線結合キー4に加えられた指先の操作力は、剛性のある枠状鞘部12bを介して剛性扇動部材12の扇動運動に変換され、同剛性扇動部材12の押圧突起12cで第1プッシュスイッチ9のプッシュボタン9aが押圧されるため、有線結合キー4の移動方向の中心と第1プッシュスイッチ9のプッシュボタン9aの中心との間に段差があっても、有線結合キー4の操作力を第1プッシュスイッチ9に確実に伝達できるから、じゃまにならない小型のリモートコントローラを得ることができる。
【0015】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、防水ゴムに一体成形されるミュートキーがロック付プッシュスイッチのプッシュロッドの切り換え状態に完全に追従するので、目視や触感でロック付プッシュスイッチの切り換え状態を知ることができ、ミュートキー、有線結合キー、フックキーの位置と対応したロック付プッシュスイッチやプッシュスイッチの位置に段差があっても、障害なくスイッチ操作できるから、小型のリモートコントローラを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるリモートコントローラの要部断面図である。
【図2】同リモートコントローラの図1の2−2線に沿う拡大断面図である。
【図3】同リモートコントローラの図1の3−3線に沿う拡大断面図である。
【図4】従来の無線電話機とリモートコントローラとの関係を示す斜視図である。
【図5】従来のリモートコントローラの要部断面図である。
【図6】同リモートコントローラの図5の6−6線に沿う拡大断面図である。
【図7】同リモートコントローラの図5の7−7線に沿う拡大断面図である。
【符号の説明】
2 コントローラ筐体
3 ミュートキー(手動操作キー)
4 有線結合キー(手動操作キー)
5 フックキー(手動操作キー)
6 防水ゴム
6a 薄肉変形部
7 プリント配線基板
8 ロック付プッシュスイッチ
8a プッシュロッド
9 第1プッシュスイッチ
9a プッシュボタン
10 第2プッシュスイッチ
10a プッシュボタン
11 接触部材
12 剛性扇動部材
Claims (1)
- コントローラ筐体に液蜜に固定される防水ゴムに対して薄肉変形部を介して手動操作されるミュートキー、有線結合キー、フックキーを一体成形し、これらのミュートキー、有線結合キー、フックキーのそれぞれの内端を前記コントローラ筐体の内部のプリント配線基板に配置するひとつのロック付プッシュスイッチ及び隣合った2個のプッシュスイッチにそれぞれ対向させる無線電話機の防水型リモートコントローラにおいて、前記ロック付プッシュスイッチに対向される前記ミュートキーは外力を受けない自然状態で前記ロック付プッシュスイッチのロック状態のプッシュロッドに対向されると共に、同プッシュロッドの先端には同ミュートキーが外力で内方に押圧されたときその内端に偏心位置で接触できる接触面積の大きな剛性接触部材が固定され、この接触部材により前記プッシュロッドの移動方向とミュートキーの移動方向の段差によるモーメントが緩和され、前記プッシュスイッチのひとつに対応した前記有線結合キーの内端には、扇動軸をコントローラ筐体の内部に枢支された剛性扇動部材の可動端寄りの部分が固定され、同可動端は対応する同プッシュスイッチのプッシュボタンに対向されると共に、残るプッシュスイッチのプッシュボタンは前記剛性扇動部材の基部寄りの部分に形成する開口を通って前記フックキーの内端に対向されることを特徴とする無線電話機のリモートコントローラ。
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- 1998-07-24 JP JP22529298A patent/JP3714448B2/ja not_active Expired - Fee Related
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