JP3714223B2 - 増幅回路および波形整形回路 - Google Patents

増幅回路および波形整形回路 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、差動増幅を行う増幅回路および当該増幅回路を用いた波形整形回路に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
例えばETC(Electronic Toll Collection System :ノンストップ自動料金収受システム)車載器においては、路上器アンテナから送信されてくる電波を受信し、その受信信号に対し包絡線検波を行って250kHz/500kHzの周波数変調(FM0)された正弦波状の復調信号を得る。この復調信号の振幅は、ETC車載器と路上器アンテナとの距離に応じて例えば1mVから200mVまでの範囲内で変化する。復調信号はマイクロコンピュータで処理されるため、振幅の中点電位(正弦波信号では直流分電位に等しい)を基準レベルとして矩形波信号に変換する波形整形回路が必要となる。
【0003】
(第1の従来構成)
図9は、波形整形回路の第1の従来構成を示している。この波形整形回路1は、バンドパスフィルタ2、非反転増幅回路3、比較回路4および基準電圧Vfを生成する基準電圧発生回路5から構成されている。
【0004】
バンドパスフィルタ2は、上記復調信号である入力信号Dinの中点電位を基準電圧Vfにバイアスした状態で所定の周波数成分のみを通過させる。非反転増幅回路3は、オペアンプOP1と抵抗R1、R2とから構成され、バンドパスフィルタ2を通過した信号を基準電圧Vfを中点電位として(R1+R2)/R1倍に増幅する。
【0005】
比較回路4は、ハイパスフィルタ6とコンパレータCP1とから構成され、非反転増幅回路3の出力電圧Voを基準電圧Vfと比較することにより矩形波形の出力信号Dout を生成する。ここで、コンデンサC1と抵抗R3とからなるハイパスフィルタ6は、オペアンプOP1からそのオフセット電圧に起因して出力される直流電圧を遮断する作用を持っている。
【0006】
この構成において入力信号Dinの振幅が大きいと、非反転増幅回路3の出力電圧Voが上限電圧(ほぼ電源電圧Vdd)または下限電圧(ほぼグランド電位0V)に達し制限(クランプ)される。この制限により出力電圧Voの直流分電位が基準電圧Vfからずれると、ハイパスフィルタ6を通過した後の信号がそのずれた電圧分だけシフトして出力信号Dout の変化タイミングがずれ、入力信号Dinの持つ本来のデューティ比と出力信号Dout のデューティ比との間に誤差が生じる。従って、出力電圧Voが入力信号Dinの中点電位を中心として高電位側と低電位側とで対称に制限されるように、基準電圧Vfは1/2・Vddに設定されている。
【0007】
この波形整形回路1をマイクロプロセッサ等のディジタル処理ICに内蔵しようとすると、これらディジタル処理ICの多くがCMOSプロセスを採用しているため、上記オペアンプOP1やコンパレータCP1などにCMOSタイプのものを用いる必要がある。しかし、一般的なCMOSのオペアンプは、1MHz程度の高周波信号を増幅するための十分な周波数特性を持っていない。また、非反転増幅回路3のようにフィードバックをかけた使用においては位相補償回路が不可欠であるため、周波数特性が一層悪化して増幅波形に歪みが生じる。従って、非反転増幅回路3の出力電圧Voがその中点電位を基準に矩形波に変換されたとしても、出力信号Dout の変化タイミングつまりデューティ比に誤差が生じる虞がある。
【0008】
さらに、ETC車載器のように電池を使用し且つ低消費電流動作を要求されるシステムにあっては、電源電圧が低く設定されているので、CMOSのオペアンプを用いると周波数特性が一層悪化し上記波形歪みが増大する。従って、実際に図9に示す波形整形回路1を実現するためには高速オペアンプや高速コンパレータ等が作り込まれた専用アナログICを用いなければならず、コスト高を招くという問題があった。
【0009】
(第2の従来構成)
特開平6−104704号公報には、オペアンプではなく縦続接続された差動増幅回路を用いて構成した入力回路(波形整形回路に相当)が開示されている。差動増幅回路は、オペアンプと異なりフィードバック回路がないため高速動作が可能となる。しかしながら、上記入力回路は、差動増幅回路が有するオフセット電圧に起因する直流電圧が後段に伝搬されてしまうため、数mVといった微小な信号を扱うことが困難であるという問題がある。
【0010】
(第3の従来構成)
そこで、本願発明者らは、オフセット電圧の影響を排除した波形整形回路として、差動増幅回路をハイパスフィルタを介して縦続接続した構成について検討した。図10は、この波形整形回路の電気的構成を示すもので、波形整形回路7は、バンドパスフィルタ2、差動増幅回路8、ハイパスフィルタ9、差動増幅回路8、ハイパスフィルタ9およびコンパレータCP1が縦続に接続されるとともに、基準電圧発生回路5と定電流回路10が付加された構成となっている。
【0011】
この波形整形回路7によれば、オフセット電圧に起因して差動増幅回路8から出力される直流電圧がハイパスフィルタ9により遮断されるため、縦続接続の段数を増やすことによりオフセット電圧の影響を受けることなくゲインを高めることができる。この波形整形回路7を2V程度の低い電源電圧でも高速に動作させるためには、差動増幅回路8におけるトランジスタQ1、Q2のゲート電圧を、Nチャネル型MOSトランジスタのしきい値電圧Vtn以上の電圧にバイアスする必要がある。このため、基準電圧発生回路5が出力する基準電圧Vfを、例えば3/4・Vddといった電源電圧Vddに近い電圧に設定する必要がある。以下、この電圧設定に伴って生じる問題点を図11も参照しながら説明する。
【0012】
図11(a)に示すように、差動増幅回路8に入力される電圧Vi1は、その振幅の中点電位(直流分電位)が基準電圧Vf(=3/4・Vdd)にバイアスされた正弦波電圧であり、電圧Vi2は基準電圧Vfである。また、図11(b)に示すように、差動増幅回路8が出力する電圧Vo11 、Vo21 はともに(Vdd−VGS1 )を中心(平衡電位)として変化し、高電位側に対しては電源電圧Vddで制限され低電位側に対してはVDS1 で制限される。ここで、VGS1 はトランジスタQ3、Q4のゲート・ソース間電圧で、トランジスタQ5に流す定電流値とトランジスタQ3、Q4の特性により決まる。また、VDS1 は定電流回路10のバイアス電圧VbとトランジスタQ5の特性により決まる。
【0013】
さらに、図11(c)に示すように、ハイパスフィルタ9を通過した後の電圧Vi11 、Vi21 は、その中点電位(直流分電位)が基準電圧Vfに等しくなり、それぞれ電圧Vo11 、Vo21 の直流分電位を(3/4・Vdd−(Vdd−VGS1 ))だけ高電位側にシフトした電圧となる。
【0014】
この場合、電圧Vo11 の振幅が上記平衡電位に対して高電位側にVGS1 、低電位側に(Vdd−VGS1 −VDS1 )に非対称に制限されていると、電圧Vo11 の直流分電位が上記平衡電位からずれる(図11(b)においては低電位側にずれる)。このため、ハイパスフィルタ9を通過することによる電圧Vi11 の高電位側へのシフト量が電圧Vi21 のシフト量よりも大きくなり、コンパレータCP1の出力信号Dout の変化タイミングつまりデューティ比に誤差が生じる。
【0015】
また、電圧Vo1の高電位側が電源電圧Vddで制限されている時、電圧Vi11 は電源電圧Vddを超えたレベルとなる。波形整形回路7がICとして構成され且つ抵抗R4などがPチャネルの拡散抵抗で作られている場合には、電源電圧Vdd側に寄生ダイオードが形成されている。従って、電圧Vi11 が電源電圧Vddを超えると、この寄生ダイオードを通した電荷抜けにより電圧Vi11 の波形が一層歪み、出力信号Dout のデューティ比に一層大きな誤差が生じてしまう。
【0016】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、信号を高電位側、低電位側に対しバランス良く対称に増幅可能な増幅回路を提供すること、およびこの増幅回路を用いた波形整形回路を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1、2に記載した手段によれば、差動増幅回路の差動対において差動入力トランジスタの負荷回路が対称的な回路構成を有しているため、差動増幅回路は互いに逆位相で振幅が等しい差動出力電圧を出力する。この差動出力電圧は、差動増幅回路の構成上、第1の電源電位側の出力限界電圧と第2の電源電位側の出力限界電圧とにより制限される。
【0018】
同相信号入力時における差動出力電圧(以下、平衡電位と称す)が、第1の電源電位側の出力限界電圧と第2の電源電位側の出力限界電圧との中点電位に対しずれている場合、第1または第2の出力限界電圧により振幅が制限された差動出力電圧は、上記平衡電位に対し第1の電源線側の振幅と第2の電源線側の振幅とが異なる非対称波形となる。そこで、差動増幅回路の後にレベルシフト回路を設け、差動出力電圧を上記中点電位に対する平衡電位のずれの向きとは逆向きにレベルシフトする。
【0019】
ここで、例えば上記平衡電位が上記中点電位に対し第1の電源電位側にずれている場合には、差動増幅回路の差動出力電圧が第1の出力限界電圧により制限されている時に、レベルシフトされた当該差動出力電圧がレベルシフト回路の持つ第2の電源電位側の出力限界電圧によって制限されるようなレベルシフト量が設定される(請求項1)。その結果、レベルシフト回路から出力される差動出力電圧は、レベルシフトされた後の平衡電位に対し第1の電源線側の振幅と第2の電源線側の振幅とがほぼ等しい対称波形となり、その直流分電圧は平衡電位にほぼ等しくなる。これは、差動増幅回路の差動出力電圧における平衡電位が上記中点電位に対し第2の電源電位側にずれている場合にも同様となる(請求項2)。このように、本手段の増幅回路によれば、平衡電位に対する高電位側の振幅と低電位側の振幅とをほぼ等しく保持した状態で信号をバランス良く増幅できる。
【0020】
具体的には、上記平衡電位をVD0、差動増幅回路における第1、第2の電源電位側の出力限界電圧をそれぞれVD1、VD2、レベルシフト回路における第1、第2の電源電位側の出力限界電圧をそれぞれVL1、VL2とし、例えばVD0がVD1とVD2との中点電位に対し第1の電源電位側にずれている場合、振幅制限時において、VD0に対する第1の電源電位側の振幅|VD1−VD0|が第2の電源電位側の振幅|VD0−VD2|よりも小さくなる。
【0021】
そこで、差動増幅回路の差動出力電圧を第2の電源電位側に|2・VD0−VL2−VD1|だけレベルシフトすることにより、レベルシフト後における上記平衡電位に対する第2の電源電位側の振幅が|VD1−VD0|に等しくなる(請求項1)。これは、差動増幅回路の差動出力電圧における平衡電位が上記中点電位に対し第2の電源電位側にずれている場合にも同様となる(請求項2)。つまり、本手段によれば、平衡電位に対する高電位側の振幅と低電位側の振幅とを常に等しく保持した状態で信号を増幅できる。
【0022】
請求項3に記載した手段によれば、差動入力トランジスタの負荷回路は、カレントミラー回路の接続形態を持つ第1と第2のトランジスタおよび第3と第4のトランジスタから構成されているため、差動入力トランジスタから見た負荷回路のインピーダンスが高く、差動増幅回路のゲインを高めることができる。
【0023】
請求項4に記載した手段によれば、差動入力トランジスタの負荷回路は抵抗であるため構成を簡単化できる。
【0024】
請求項5に記載した手段によれば、レベルシフト回路は、ソースフォロア回路またはエミッタフォロア回路により構成されているので、レベルシフトとしての機能とともに、差動増幅回路と外部回路との間のバッファ回路としての機能も併せ持つ。
【0025】
請求項6に記載した手段によれば、上述した増幅回路をハイパスフィルタを介して複数段に縦続接続したので、差動増幅回路が持つオフセット電圧に起因して生じる直流電圧をハイパスフィルタにより遮断できる。また、増幅回路から出力される差動出力電圧は、平衡電位に対する高電位側の振幅と低電位側の振幅とが等しいので、ハイパスフィルタを通過しても平衡電位が変動することがない。従って、オフセット電圧の影響を排除しつつ高い精度と高いゲインとを持った増幅回路を構成できる。
【0026】
請求項7に記載した手段によれば、増幅回路により微小な入力信号をオフセット電圧の影響を排除しつつ高い精度と高いゲインとを持って増幅できる。そして、増幅回路から出力される差動出力電圧は、ハイパスフィルタを通過しても平衡電位が変動することがない。従って、比較回路から出力される比較結果信号の変化タイミングは、波形整形回路への入力信号がその直流分電位とクロスするタイミングと正確に一致する。
【0027】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図1および図2を参照しながら説明する。
図1は、増幅回路の電気的構成を示している。CMOSICとして形成される増幅回路11は、差動増幅回路12、レベルシフト回路13および定電流回路14から構成されている。これらの各回路は、電源電位Vdd(3V:第1の電源電位に相当)を持つ電源線15(第1の電源線に相当)とグランド電位(0V:第2の電源電位に相当)を持つ電源線16(第2の電源線に相当)との間に接続されている。
【0028】
差動増幅回路12において、Nチャネル型トランジスタQ11、Q12(差動入力トランジスタに相当)の各ゲートにはそれぞれ電圧Vi1、Vi2が入力されるようになっており、共通に接続されたソースはNチャネル型トランジスタQ13(定電流回路に相当)を介して電源線16に接続されている。電源線15とトランジスタQ11との間にはPチャネル型トランジスタQ14とQ15とが並列に接続され、電源線15とトランジスタQ12との間にはPチャネル型トランジスタQ16とQ17とが並列に接続されている。
【0029】
これらトランジスタQ14〜Q17はトランジスタQ11、Q12の負荷回路17を構成するもので、トランジスタQ14とQ17(第1、第2のトランジスタに相当)およびトランジスタQ15とQ16(第4、第3のトランジスタに相当)はそれぞれ等しい電流能力を有しカレントミラー回路の形態を備えている。このように、差動増幅回路12の負荷回路17は差動対において対称的な回路構成となっている。
【0030】
レベルシフト回路13はソースフォロアにより構成されており、レベルシフト機能とともに外部回路に対するバッファ回路としての機能も併せ持つ。電源線15と16との間には、Pチャネル型トランジスタQ18とQ19およびQ20とQ21とがそれぞれ直列に接続されている。トランジスタQ19、Q21の各ゲートは、それぞれ差動増幅回路12の両出力ノードすなわちトランジスタQ11、Q12の各ドレインに接続されている。これらトランジスタQ19、Q21の各ゲートに入力された電圧Vo1、Vo2は、それぞれ電圧Vo10 、Vo20 にレベルシフトされてトランジスタQ19、Q21の各ソースから出力されるようになっている。なお、本レベルシフト回路13におけるレベルシフト量は、後述するように電圧Vo10 、Vo20 の振幅が高電位側と低電位側とで等しくなるように決められている。
【0031】
定電流回路14は、上述したトランジスタQ13、Q18、Q20にバイアス電圧を供給するものである。電源線15にはPチャネル型トランジスタQ22、Q23からなるカレントミラー回路18が接続され、トランジスタQ22、Q23の各ドレインと電源線16との間にはそれぞれ抵抗R11、ダイオード接続されたNチャネル型トランジスタQ24が接続されている。バイアス電圧Vb1を持つトランジスタQ24のドレイン(ゲート)はトランジスタQ13のゲートに接続され、バイアス電圧Vb2を持つカレントミラー回路18の共通ゲート線はトランジスタQ18、Q20の各ゲートに接続されている。
【0032】
次に、増幅回路11の動作について図2も参照しながら説明する。
図2は、増幅回路11に正弦波形の電圧Vi1とこの電圧Vi1の直流レベルである電圧Vi2とが入力された場合の電圧波形を示している。ここで、図2(a)に示す実線と破線はそれぞれ電圧Vi1とVi2を示し、図2(b)に示す実線と破線はそれぞれ電圧Vo1とVo2を示し、図2(c)に示す実線と破線はそれぞれ電圧Vo10 とVo20 を示している。
【0033】
増幅回路11に入力される電圧Vi1の直流レベルは所定の基準電圧にバイアスされており(第2の実施形態を示す図3を参照)、電圧Vi2はその基準電圧つまり電圧Vi1の直流レベル(正弦波電圧の場合には振幅の中点レベルに等しい)である。電源電圧Vddが2V程度にまで低下した時でも差動増幅回路12を高速に動作させるためには、トランジスタQ11、Q12のゲート電圧を、Nチャネル型MOSトランジスタのしきい値電圧Vtn以上の電圧にバイアスする必要がある。このため、本実施形態では基準電圧を例えば3/4・Vddといった電源電圧Vddに近い電圧に設定している。
【0034】
電圧Vi1が電圧Vi2(=3/4・Vdd)に等しい時、差動増幅回路12においてトランジスタQ11の電流とQ12の電流とが等しい平衡状態となり、電圧Vo1とVo2はともに平衡電圧(Vdd−VGS1 )(本発明でいう電圧VD0に相当)となる。ここで、VGS1 はトランジスタQ14〜Q17のゲート・ソース間電圧で、トランジスタQ13の定電流値とトランジスタQ14〜Q17の特性とにより決まる。
【0035】
これに対し、電圧Vi1が電圧Vi2に対し増減すると、差動増幅回路12はその電圧差を増幅した電圧Vo1とVo2とを出力する。この場合、負荷回路17は対称的な回路構成となっているため、差動出力電圧である電圧Vo1とVo2とは完全な差動波形つまり振幅の等しい逆相波形となる。このように、差動増幅回路12は増幅した信号を差動出力するため、効率の良い増幅が可能となっている。
【0036】
電圧Vi1の振幅が大きい場合には、電圧Vo1、Vo2の振幅は高電位側に対しては電源電圧Vdd、低電位側に対してはVDS1 (それぞれ出力限界電圧VD1、VD2に相当)で制限される。このVDS1 はトランジスタQ13のドレイン・ソース間電圧で、バイアス電圧Vb1とトランジスタQ13の特性とにより決まる。
【0037】
本実施形態の場合、図2(b)に示すように平衡電圧(Vdd−VGS1 )が約1.1V、電源電圧Vddが3V、VDS1 が約0.5Vであるため、電圧Vo1、Vo2は平衡電圧(Vdd−VGS1 )に対し高電位側の振幅(VGS1 :約1.9V)と低電位側の振幅(Vdd−VGS1 −VDS1 :約0.6V)とが異なったものとなる。その結果、電圧Vo1、Vo2の直流レベルは、平衡電圧(Vdd−VGS1 )からずれてしまう。
【0038】
これら電圧Vo1、Vo2がレベルシフト回路14に入力されると、図2(c)に示すように、それぞれPチャネル型トランジスタQ19、Q21のゲート・ソース間電圧VGS2 だけ高電位側にシフトされた電圧Vo10 、Vo20 が得られる。この電圧Vo10 、Vo20 の平衡電圧は(Vdd−VGS1 +VGS2 )であり、その振幅は高電位側に対しては電源電圧Vdd、低電位側に対しては0V(それぞれ出力限界電圧VL1、VL2に相当)で制限される。
【0039】
電圧Vo1、Vo2の低電位側がVDS1 で制限されている場合、このレベルシフトにより電圧Vo10 、Vo20 の高電位側が電源電圧Vddで制限される。この時、平衡電圧(Vdd−VGS1 +VGS2 )に対する高電位側の振幅と低電位側の振幅とが等しくなるように、以下の(1)式が成立している。
VGS1 −VGS2 =Vdd−VGS1 −VDS1 …(1)
【0040】
この場合のレベルシフト量はVGS2 に等しく次の(2)式のようになる。
レベルシフト量=−Vdd+2・VGS1 +VDS1 …(2)
これら(1)式と(2)式において、VGS1 はPチャネル型トランジスタQ14〜Q17のコンダクタンスであり、実際の回路設計においてはトランジスタサイズにより容易に調整することができる。
【0041】
さらに、上述したように電圧Vo1、Vo2の平衡電圧(Vdd−VGS1 )をVD0とし、VDS1 を出力限界電圧VD2とし、電源電圧Vddを出力限界電圧VL1とすれば、(2)式で示されるレベルシフト量は次の(3)式で示すようにより一般的な形式で表すことができる。
レベルシフト量=−2・VD0+VL1+VD2 …(3)
【0042】
なお、ここでは平衡電圧(Vdd−VGS1 )が電源電圧VDDと電圧VDS1 との中点電位に対し低電位側にずれている場合を例に説明したが、高電位側にずれている場合であっても同様となる。この場合には、平衡電圧をVD0とし、差動増幅回路12の高電位側の出力限界電圧をVD1とし、レベルシフト回路13の低電位側の出力限界電圧をVL2とすれば、必要なレベルシフト量は一般的に次の(4)式のように表すことができる。
レベルシフト量=2・VD0−VL2−VD1 …(4)
【0043】
以上説明したように、本実施形態の増幅回路11によれば、入力された電圧Vi1、Vi2は、これら両電圧がクロスする点の電圧レベル(電圧Vi1の直流レベル)を中心に高電位側の振幅と低電位側の振幅とが等しく保持された対称状態で増幅され、差動出力電圧Vo10 、Vo20 として出力される。これは、電圧Vi1の振幅が大きく電圧Vo10 、Vo20 が制限される場合であっても同様となる。その結果、電圧Vi1の振幅の大小にかかわらず、電圧Vo10 、Vo20 の直流レベルが平衡電圧に一致する。
【0044】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について図3および図4を参照しながら説明する。
図3は、上述した増幅回路11を用いた波形整形回路の電気的構成を示している。この波形整形回路19は、端子20に入力された正弦波形を持つ微小な信号Dinを増幅し、その中点レベルを基準として二値化することにより端子21から矩形波形を持つ信号Dout を出力するものである。
【0045】
端子20と21との間には、バンドパスフィルタ22、差動増幅回路12a、レベルシフト回路13a、ハイパスフィルタ23a、差動増幅回路12b、レベルシフト回路13b、ハイパスフィルタ23b、コンパレータCP11(比較回路に相当)が縦続に接続されている。すなわち、波形整形回路19の増幅部は、差動増幅回路12aとレベルシフト回路13aとからなる増幅回路と、差動増幅回路12bとレベルシフト回路13bとからなる増幅回路とが、ハイパスフィルタ23aを介して2段の縦続接続とされている。ここで、差動増幅回路12a、12bおよびレベルシフト回路13a、13bは、それぞれ図1に示す差動増幅回路12およびレベルシフト回路13と同一構成であり、定電流回路14からバイアス電圧Vb1、Vb2が供給されている。
【0046】
基準電圧発生回路24は、電源線15と16との間に直列接続された基準電圧生成用の抵抗R12、R13と、ボルテージフォロアの回路形態を持ち基準電圧線25に対し基準電圧Vfを出力するオペアンプOP11とから構成されている。この基準電圧Vfは、電源電圧Vddが低下した時でも差動増幅回路12a、12bが極力動作を維持できるように3/4・Vddに設定されており、1段目の差動増幅回路12を構成するトランジスタQ12のゲートに与えられている。
【0047】
バンドパスフィルタ22は、端子20とトランジスタQ11のゲートとの間に直列に接続されたコンデンサC11と抵抗R14、トランジスタQ11のゲートと電源線16との間に接続されたコンデンサC12およびトランジスタQ11のゲートと基準電圧線25との間に接続された抵抗R15から構成されている。
【0048】
1段目のハイパスフィルタ23aは、レベルシフト回路13aのトランジスタQ19、Q21の各ソースと差動増幅回路12bのトランジスタQ12、Q11の各ゲートとの間に接続されたコンデンサC13、C14と、トランジスタQ12、Q11の各ゲートと基準電圧線25との間に接続された抵抗R16、R17とから構成されている。2段目のハイパスフィルタ23bも同様の構成を有し、差動増幅回路12bのトランジスタQ11、Q12の各ドレインは、それぞれハイパスフィルタ23bを介してコンパレータCP11の反転入力端子、非反転入力端子に接続されている。
【0049】
この波形整形回路19は、例えば図4に示す受信回路を持つETC車載器において用いられる。この図4において、路上器アンテナから送信されてくる5.8GHz帯の振幅変調された電波はアンテナ26で受信され、その受信信号は検波器27により包絡線検波されて250kHz/500kHzの周波数変調(FM0)された信号Dinとなる。この復調後の信号Dinは、バンドパスフィルタ28を介してアナログIC29に入力され、当該アナログIC29の内部に形成された波形整形回路19により波形整形される。波形整形後の信号Dout はマイコン30に与えられる。なお、ETC車載器は電池31と電圧レギュレータ32とを備えており、アナログIC25には3Vと2.5Vの電源電圧Vddが供給されている。
【0050】
次に、波形整形回路19の作用および効果について説明する。
差動増幅回路12a、12bが持つオフセット電圧に起因して生じる直流電圧は、ハイパスフィルタ23a、23bにより遮断され、それぞれ2段目の差動増幅回路12b、コンパレータCP11に伝達されない。従って、差動増幅回路12a、12bを縦続接続して増幅部のゲインを高めても電圧誤差が発生せず、微小な信号Dinを十分に増幅することができる。また、差動増幅回路12a、12bは差動の出力電圧Vo10 、Vo20 を出力するので、電源線15、16に混入するノイズの影響を受けにくいという利点もある。コンパレータCP11は、ハイパスフィルタ23bを介して入力したこれら差動増幅回路12bの出力電圧Vo10 とVo20 とを比較し、0/1に二値化されたパルス波形となる信号Dout を出力する。
【0051】
この場合、差動増幅回路12aに入力される信号Dinは、基準電圧Vfを中点レベル(直流レベル)とする正弦波形であり、増幅部において差動増幅回路12a、12bの平衡電圧に対し高電位側の振幅と低電位側の振幅とが等しい状態でハイパスフィルタ23a、23bを通過する。また、ハイパスフィルタ23a、23bは、波形なまりなどの波形歪みの発生を抑えるためその時定数が十分に大きく設定されている。
【0052】
これにより、ハイパスフィルタ23bを通過しコンパレータCP11に入力される電圧Vo10 、Vo20 は、その直流レベルと平衡電圧とが一致した波形となる。従って、コンパレータCP11から出力される信号Dout の変化タイミングは、波形整形回路19への入力信号Dinが基準電圧Vfとクロスするタイミングと正確に一致する。ETC車載器にあっては、路上器アンテナから送信されてくるデータを正確なデューティ比を保持したままで信号Dout に整形できる。
【0053】
また、差動増幅回路12a、12bを縦続接続するとともに、基準電圧Vfを3/4・Vddといった電源電圧Vddに近い電圧に設定したので、電源電圧(電池31の電圧)が2V程度にまで低下しても高いゲインを得られる。これにより、波形整形回路19をCMOSプロセスによるICとして構成することが可能となり、他のディジタル回路(多くがCMOSプロセスを採用している)との1チップ化によりコストの低減が図られる。
【0054】
(第3の実施形態)
図5は、本発明の第3の実施形態である増幅回路の電気的構成を示している。この図5において、図1と同一部分には同一符号を付して示し、以下異なる構成部分について説明する。
【0055】
増幅回路33は、差動増幅回路34、レベルシフト回路35および定電流回路36から構成されている。差動増幅回路34は、差動増幅回路12(図1参照)におけるトランジスタQ14、Q15およびトランジスタQ16、Q17をそれぞれ抵抗R18および抵抗R19(負荷回路に相当)で置き替えた構成となっている。また、レベルシフト回路35は、レベルシフト回路13におけるトランジスタQ18およびQ20をそれぞれ抵抗R20およびR21で置き替えた構成となっている。定電流回路36は、電源線15と16との間に抵抗R22とNチャネル型トランジスタQ25とが直列に接続された構成を備えている。トランジスタQ25のドレインとゲートは接続され、差動増幅回路34を構成するトランジスタQ13のゲートに対しバイアス電圧Vb1を供給するようになっている。
【0056】
この構成において、電圧Vi1が電圧Vi2(=3/4・Vdd)に等しい時の差動増幅回路34における平衡電圧は、トランジスタQ13に流れる電流値をI、抵抗R18、R19の抵抗値をrとすれば(Vdd−I・r/2)となる。本実施形態の増幅回路33によれば、第1の実施形態で説明した増幅回路11と同様の作用、効果が得られるとともに、回路構成を簡単化することができる。
【0057】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について図6および図7を参照しながら説明する。
図6に示す増幅回路37は、図1に示す増幅回路11における各トランジスタの導電型(P型とN型)を逆にするとともに、電源線15および16に対する接続をそれぞれ電源線16および15に対する接続に変更した回路形態を備えている。
【0058】
具体的には、差動増幅回路38におけるトランジスタQ26〜Q32、レベルシフト回路39におけるトランジスタQ33〜Q36、定電流回路40におけるトランジスタQ37〜Q39と抵抗R23は、それぞれ差動増幅回路12におけるトランジスタQ11〜Q17、レベルシフト回路13におけるトランジスタQ18〜Q21、定電流回路14におけるトランジスタQ22〜Q24と抵抗R11に対応している。また、トランジスタQ29〜Q32は、トランジスタQ26、Q27の負荷回路41を構成している。
【0059】
バイアス電圧Vb2を持つトランジスタQ39のドレイン(ゲート)はトランジスタQ28のゲートに接続され、バイアス電圧Vb1を持つカレントミラー回路42の共通ゲート線はトランジスタQ33、Q35の各ゲートに接続されている。なお、電圧Vi1は当該電圧Vi1の直流レベルに等しい基準電圧にバイアスされており、電圧Vi2はその基準電圧である。電源電圧Vddが2V程度にまで低下した時でも差動増幅回路38を高速に動作させるためには、トランジスタQ26、Q27のゲート電圧を、Pチャネル型MOSトランジスタのしきい値電圧Vtp以上の電圧にバイアスする必要がある。このため、本実施形態では基準電圧を例えば1/4・Vddといったグランド電位に近い電圧に設定している。
【0060】
図7は、図2と同様に、増幅回路37に正弦波状の電圧Vi1とこの電圧Vi1の直流レベルである電圧Vi2とが入力された場合の電圧波形を示している。電圧Vi1が電圧Vi2(=1/4・Vdd)に等しい時、差動増幅回路38においてトランジスタQ26の電流とQ27の電流とが等しい平衡状態となり、電圧Vo1とVo2はともに平衡電圧VGS1 となる。ここで、VGS1 はトランジスタQ29〜Q32のゲート・ソース間電圧で、トランジスタQ28の定電流値とトランジスタQ29〜Q32の特性とにより決まる。
【0061】
これに対し、電圧Vi1が電圧Vi2に対し増減すると、差動増幅回路38はその電圧差を増幅した電圧Vo1とVo2とを出力する。この場合、差動出力電圧である電圧Vo1とVo2とは完全な差動波形つまり振幅の等しい逆相波形となる。
【0062】
電圧Vi1の振幅が大きい場合には、電圧Vo1、Vo2の振幅は高電位側に対しては電源電圧(Vdd−VDS1 )、低電位側に対しては0Vで制限される。このVDS1 はトランジスタQ28のドレイン・ソース間電圧で、バイアス電圧Vb2とトランジスタQ28の特性とにより決まる。本実施形態の場合、図7(b)に示すように平衡電圧VGS1 が約1.9V、電源電圧Vddが3V、VDS1 が約0.5Vであるため、電圧Vo1、Vo2は平衡電圧VGS1 に対し高電位側の振幅(Vdd−VDS1 −VGS1 :約0.6V)と低電位側の振幅(VGS1 :約1.9V)とが異なったものとなる。その結果、電圧Vo1、Vo2の直流レベルは、平衡電圧(Vdd−VGS1 )からずれてしまう。
【0063】
これら電圧Vo1、Vo2がレベルシフト回路39に入力されると、図7(c)に示すように、それぞれNチャネル型トランジスタQ34、Q36のゲート・ソース間電圧VGS2 だけ低電位側にシフトされた電圧Vo10 、Vo20 が得られる。この電圧Vo10 、Vo20 の平衡電圧は(VGS1 −VGS2 )であり、その振幅は高電位側に対しては電源電圧Vdd、低電位側に対しては0Vで制限される。
【0064】
電圧Vo1、Vo2の高電位側が(Vdd−VDS1 )で制限されている場合、このレベルシフトにより電圧Vo10 、Vo20 の低電位側が0Vで制限される。本実施形態では、第1の実施形態で示した(1)式が成立するように構成されているため、平衡電圧(VGS1 −VGS2 )に対する高電位側の振幅と低電位側の振幅とが等しくなる。このように、本実施形態の増幅回路37によっても第1の実施形態で説明した増幅回路11と同様の作用および効果が得られる。
【0065】
(第5の実施形態)
図8は、本発明の第5の実施形態である増幅回路の電気的構成を示している。この図8において、図6と同一部分には同一符号を付して示し、以下異なる構成部分について説明する。
【0066】
増幅回路43は、差動増幅回路44、レベルシフト回路45および定電流回路46から構成されている。差動増幅回路44は、差動増幅回路38(図6参照)におけるトランジスタQ29、Q30およびトランジスタQ31、Q32をそれぞれ抵抗R24および抵抗R25(負荷回路に相当)で置き替えた構成となっている。また、レベルシフト回路45は、レベルシフト回路39におけるトランジスタQ33およびQ35をそれぞれ抵抗R26およびR27で置き替えた構成となっている。定電流回路46は、電源線15と16との間にPチャネル型トランジスタQ40と抵抗R28とが直列に接続された構成を備えている。トランジスタQ40のドレインとゲートは接続され、差動増幅回路44を構成するトランジスタQ28のゲートに対しバイアス電圧Vb2を供給するようになっている。
【0067】
この構成において、電圧Vi1が電圧Vi2(=1/4・Vdd)に等しい時の差動増幅回路44における平衡電圧は、トランジスタQ28に流れる電流値をI、抵抗R24、R25の抵抗値をrとすればI・r/2となる。本実施形態の増幅回路43によれば、第4の実施形態で説明した増幅回路37と同様の作用、効果を得られるとともに、回路構成を簡単化することができる。
【0068】
(その他の実施形態)
なお、本発明は上記し且つ図面に示す各実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように変形または拡張が可能である。
MOSトランジスタに限らずバイポーラトランジスタで構成しても良い。
第2の実施形態では高周波ノイズの除去を目的としてバンドパスフィルタ22を用いたが、ノイズの侵入がない場合など高周波ノイズの除去が不要の場合には、バンドパスフィルタ22に替えてハイパスフィルタを用いても良い。
各実施形態においてはレベルシフト量が(3)式または(4)式により設定されているが、例えば電圧Vo10 、Vo20 の直流レベルと平衡電圧とのずれが許容される範囲内において、レベルシフト量の設定値を変えても良い。
【0069】
第2の実施形態に示す波形整形回路19は、差動増幅回路12とレベルシフト回路13とからなる増幅回路が2段に縦続接続されているが、必要とされるゲインに応じて1段構成または3段以上の縦続構成としても良い。また、増幅回路33、37、43についても、ハイパスフィルタを介して1段または2段以上に縦続接続しコンパレータを組み合わせることにより波形整形回路を構成することができる。さらに、増幅回路11、33、37または43をハイパスフィルタを介して1段または2段以上に縦続接続して増幅回路を構成し、それを波形整形回路以外の回路に適用しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す増幅回路の電気的構成図
【図2】増幅回路に正弦波電圧Vi1と一定電圧Vi2とを入力した場合の各電圧波形を示す図
【図3】本発明の第2の実施形態を示す波形整形回路の電気的構成図
【図4】ETC車載器に設けられた受信回路の電気的構成図
【図5】本発明の第3の実施形態を示す図1相当図
【図6】本発明の第4の実施形態を示す図1相当図
【図7】図2相当図
【図8】本発明の第5の実施形態を示す図1相当図
【図9】第1の従来構成を示す図
【図10】第3の従来構成を示す図
【図11】図2相当図
【符号の説明】
11、33、37、43は増幅回路、12、12a、12b、34、38、44は差動増幅回路、13、13a、13b、35、39、45はレベルシフト回路、15は電源線(第1の電源線)、16は電源線(第2の電源線)、17、41は負荷回路、19は波形整形回路、23a、23bはハイパスフィルタ、Q11、Q12、Q26、Q27はトランジスタ(差動入力トランジスタ)、Q13、Q28はトランジスタ(定電流回路)、Q14、Q29はトランジスタ(第1のトランジスタ)、Q15、Q30はトランジスタ(第4のトランジスタ)、Q16、Q31はトランジスタ(第3のトランジスタ)、Q17、Q32はトランジスタ(第2のトランジスタ)、R18、R19、R24、R25は抵抗(負荷回路)、CP11はコンパレータ(比較回路)である。

Claims (7)

  1. 各差動入力トランジスタと第1の電源線との間に接続された負荷回路が対称的な回路構成を有し、両差動入力トランジスタの共通接続点が定電流回路を介して第2の電源線に接続された差動増幅回路と、
    この差動増幅回路からの差動出力電圧をレベルシフトして出力するレベルシフト回路とを備えて構成され、
    同相信号入力時における前記差動増幅回路の差動出力電圧が D0 、前記差動増幅回路における第1、第2の電源電位側の出力限界電圧がそれぞれV D1 、V D2 、前記レベルシフト回路における第1、第2の電源電位側の出力限界電圧がそれぞれV L1 、V L2 であり、V D0 がV D1 とV D2 との中点電位に対し第1の電源電位側にずれている場合、前記レベルシフト回路は前記差動増幅回路の差動出力電圧を第2の電源電位側に|2・V D0 −V L2 −V D1 |だけレベルシフトするように構成されていることを特徴とする増幅回路。
  2. 各差動入力トランジスタと第1の電源線との間に接続された負荷回路が対称的な回路構成を有し、両差動入力トランジスタの共通接続点が定電流回路を介して第2の電源線に接続された差動増幅回路と、
    この差動増幅回路からの差動出力電圧をレベルシフトして出力するレベルシフト回路とを備えて構成され、
    同相信号入力時における前記差動増幅回路の差動出力電圧がVD0、前記差動増幅回路における第1、第2の電源電位側の出力限界電圧がそれぞれVD1、 D2 前記レベルシフト回路における第1、第2の電源電位側の出力限界電圧がそれぞれVL1、VL2であり、V D0 がV D1 とV D2 との中点電位に対し第2の電源電位側にずれている場合、前記レベルシフト回路は前記差動増幅回路の差動出力電圧を第1の電源電位側に|−2・VD0+VL1+VD2|だけレベルシフトするように構成されていることを特徴とする増幅回路。
  3. 前記差動入力トランジスタの負荷回路は、カレントミラー回路の接続形態を持つ第1と第2のトランジスタおよび第3と第4のトランジスタから構成され、ゲート・ドレイン間またはベース・コレクタ間が接続された前記第1、第3のトランジスタがそれぞれ前記第4、第2のトランジスタと並列に接続されていることを特徴とする請求項1または2記載の増幅回路。
  4. 前記差動入力トランジスタの負荷回路は抵抗により構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の増幅回路。
  5. 前記レベルシフト回路は、ソースフォロア回路またはエミッタフォロア回路により構成されていることを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の増幅回路。
  6. 請求項1ないし5の何れかに記載した増幅回路がハイパスフィルタを介して複数段に縦続接続されていることを特徴とする増幅回路。
  7. 請求項1ないし5の何れかに記載した増幅回路とその増幅回路の差動出力電圧に対するハイパスフィルタとが1段または複数段縦続に接続された増幅回路と、
    この増幅回路の差動出力電圧同士を比較する比較回路とから構成されていることを特徴とする波形整形回路。
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