JP3712919B2 - 符号化データ再圧縮方法および符号化データ復元方法ならびにコンピュータにそれらの方法を実行させるためのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、符号化データの再圧縮方法および再圧縮されたデータの復元方法ならびにコンピュータにそれらの方法を実行させるためのプログラムを記録した記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ISO/IEC 13818−2(MPEG−2)は動画像圧縮標準として有用な符号化方式であり、放送、DVDメディアヘの映像の蓄積など、幅広い分野に利用されている。当該MPEG−2においては、動画像信号の時間的冗長度を動き補償予測により抑圧し、その予測差分信号の空間的冗長度を離散コサイン変換(DCT)符号化により抑圧する。MPEG−2における符号量の大半はDCT変換係数を符号化するために費される。
【0003】
MPEG−2では、予測差分画像を8×8の矩形領域に分割し、該矩形領域内の画素値に対してDCTを施すことで、DCT変換係数を算出し、これを量子化してレベルを算出する。
【0004】
量子化された前記DCT変換係数に対してジグザグスキャンと呼ばれる順序で、低周波成分から高周波に向かって一次元に並べ替えられる。その上で、ゼロ係数の継続個数ラン(RUN)と、それに続く非ゼロ係数のレベル(LEVEL)との組合せに対して、ISO/IEC 13818−2,Appendix B内(動画像圧縮標準としての符号化方式において示されるもの)の表B−14に示される発生頻度に応じた可変長符号化を用いて符号化がなされる。
【0005】
イントラマクロブロックあるいは、フレーム内符号化を行うフレームに関しては、ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−15に示される可変長符号を用いて同様に符号化がなされる。
【0006】
そして、最後の非ゼロ係数の後には、ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−14あるいは表B−15に記載される End of Block (EOB)とよばれる符号が付与される。EOBは該矩形単位の変換係数の符号が終了したことを示す符号である。
【0007】
MPEG−2の符号化方法の概略を図1に示す。
図中の符号1は符号化対象画像、3はMPEG2符号化データ、24は動きベクトル符号化部、25は動きベクトル符号化データ、62はブロック分割部、63はマクロブロック、65は参照画像、66は動き予測部、67は動きベクトル、68は動き補償部、69は動き補償予測ブロック、70は減算器、71は動き補償予測誤差、72はDCT部、73はDCT変換係数、74は量子化部、75は量子化後変換係数、76は係数符号化部、77は可変長符号化データ、78は多重化部、79は逆量子化部、80は量子化代表値、81は逆DCT部、82は復号差分ブロック、83は加算器、84は局部復号ブロック、85はフレームメモリを表している。
【0008】
まず、符号化対象画像1はブロック分割部62に入力され16画素×16ラインのマクロブロック63に分割される。
【0009】
動き予測部66では、ブロック分割部62より入力される各マクロブロック63ごとに、フレームメモリ85より入力される参照画像65との間の動き量を検出し、得られた動きベクトル67を動き補償部68に送る。ここで、各マクロブロック63の動きベクトル67は、参照画像65において、着目マクロブロックとのマッチング度が最も高いブロックの座標と着目マクロブロックの座標との変位として表される。
【0010】
次に、動き補償部68では、各マクロブロックの動きベクトル67とフレームメモリ85に蓄積された参照画像65とから動き補償予測ブロック69を生成する。ここで得られた動き補償予測ブロック69はマクロブロック63と共に減算器70に入力される。両者の差分すなわち動き補償予測誤差71は、DCT部72にてDCTが施され、DCT変換係数73を量子化部74に出力する。ここで、DCTのブロックサイズは8×8である。量子化部74ではDCT変換係数73が量子化され、量子化後変換係数75となる。量子化後変換係数75は係数符号化部76において二次元可変長圧縮符号化され、可変長符号化データ77として多重化部78に出力される。一方、動きベクトル67は動きベクトル符号化部24において符号化され、得られた動きベクトル符号化データ25は可変長符号化データ77と共に多重化部78にて多重化され、MPEG2符号化データ3として伝送される。
【0011】
なお、復号器と同じ復号画像を符号化器内でも得るため、量子化後変換係数75は逆量子化部79にて量子化代表値80に戻され、逆DCT部81で逆DCTを施されることにより、復号差分ブロック82となる。復号差分ブロック82と動き補償予測ブロック69とは加算器83で加算され、局部復号ブロック84となる。この局部復号ブロック84はフレームメモリ85に局部復号画像として蓄積され、次のフレームの符号化時に参照画像として用いられる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
MPEG−2は高効率な画像符号化方式であるが、可変長符号を採用しているため、エントロピーと比較して平均符号長が長くなり、符号化効率が低減する。
【0013】
また、MPEG−2では、イントラマクロブロックとインターマクロブロックとで、別の可変長符号化テーブルを用いて符号化する事ができるが、画像の特性に応じて符号化テーブルを切替える事が出来ない。このため、動きの多い映像を符号化するときの予測差分画像と動きの少ない映像の予測差分画像、あるいは、空間的な解像度の高い映像を符号化するときとぼけた映像を符号化するときなど、明らかに映像の特性が異なる場合や、
あるいは、異なる符号化レートで映像を符号化する場合など、
予測差分信号に対応する符号化データである、RUNとLEVELの二次元可変長符号の発生頻度とに偏りがある場合でも、同一の可変長符号化テーブルを用いて符号化がなされる。このため、エントロピーと比較して可変長符号の平均符号長が長くなる。
【0014】
さらに、MPEG−2では、その標準化の際に、ハードウェア化を考慮し、なるべく複雑な処理を行わないよう標準化されたため、ある矩形ブロックのDCT変換係数を二次元可変長符号化するに当り、該矩形ブロックの量子化ステップや、ジグザグスキャンのスキャン位置などを考慮したRUNとLEVELの符号化は行われず、固定された可変長符号化テーブルを利用して符号化されている。このため、符号化効率が低減する。
【0015】
本発明の目的は、上記の問題点を解決し、任意のMPEG−2符号化データをそのシンタックスに従って解析し、再圧縮対象シンボルを算術符号を用いるか、あるいは動的に可変長符号を生成して、再圧縮する方法、および、該再圧縮されたデータを復号する事により、その復号データとして、前記MPEG−2符号化データを出力する復元方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、以下に述べるような手段を採用している。例えばISO/IEC 13818−2により符号化されたビットストリームを入力データとし、ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−1から表B−16で定義される16種類の可変長符号シンボルのすべて、あるいは16種類の可変長符号シンボルのうちの1種類以上の任意の個数のシンボルを再圧縮対象シンボルとして、該入力データを再圧縮する方法であって、該入力データを該再圧縮対象シンボルのデータとその他のデータとに分離するステップと、該再圧縮対象シンボルのデータを再圧縮するに当り、該可変長符号シンボルごとに、各可変長符号シンボルの各インデックスに対応する符号の発生頻度を算出するステップとを実行し、再圧縮する際に、前記各可変長符号シンボルごとの各インデックスの発生頻度を元に、前記入力データ中の再圧縮対象シンボルを、算術符号を用いるか、あるいは前記発生頻度を元に可変長符号化テーブルを再生成し該可変長符号化テーブルを用いるかして、再符号化する事を特徴とする符号化データ再圧縮方法である。
【0017】
即ち、請求項1に記載の符号化データ再圧縮方法においては、段落〔0016〕の方法において、入力データの内、例えばISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−14および表B−15で定義されるDCT係数の二次元可変長符号シンボルを再圧縮対象シンボルとする時、該二次元可変長符号シンボルを復号することによりその時点のジグザグスキャン位置を算出し、記録するステップと、該ジグザグスキャン位置ごとに、前記二次元可変長符号シンボルの各インデックスに対応する符号の発生頻度を算出するステップとを実行し、再圧縮する際に、前記ジグザグスキャン位置ごとの該二次元可変長符号シンボルの各インデックスの発生頻度を元に、前記入力データ中の再圧縮対象シンボルを、算術符号を用いるか、あるいは前記発生頻度を元に可変長符号化テーブルを再生成し該可変長符号化テーブルを用いるかして、再符号化する事を特徴とする。
【0018】
請求項2に記載の符号化データ再圧縮方法においては、段落〔0016〕の方法において、入力データの内、例えばISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−14および表B−15で定義されるDCT係数の二次元可変長符号シンボルを再圧縮対象シンボルとする時、該DCT係数を量子化した際の量子化ステップを復号し、記録するステップと、該量子化ステップごとに、該二次元可変長符号シンボルの各インデックスに対応する符号の発生頻度を算出するステップとを実行し、再圧縮する際に、前記量子化ステップごとの前記DCT係数二次元可変長符号シンボルの各インデックスの発生頻度を元に、前記入力データ中の再圧縮対象シンボルを、算術符号を用いるか、あるいは前記発生頻度を元に可変長符号化テーブルを再生成し該可変長符号化テーブルを用いるかして、再符号化する事を特徴とする。
【0019】
また本発明は、再圧縮されたデータを入力データとし、これを前記ビットストリームに復元する方法であって、入力データを、例えばISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−1から表B−16で定義される可変長符号シンボルが算術符号化を用いて再圧縮されたデータである復元対象データと、例えばISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−1から表B−16で定義されるシンボル以外のデータである非復元対象データとに分離するステップと、復元器における前記可変長符号シンボルの各インデックスの発生頻度を元に、該復元対象データに算術復号を行うか、あるいは可変長符号化テーブルを再生成し該可変長符号化テーブルを用いるかして可変長復号を行い、対応する該可変長符号シンボルのインデックスを算出するステップと、あわせて該シンボルの発生頻度を更新するステップと、例えばISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−1から表B−16のうち、該可変長符号シンボルに対応する表に従って、該算出されたインデックスに対応する可変長符号を算出するステップとを実行し、該可変長符号と非復元対象データとを多重化し、ISO/IEC 13818−2に従ったビットストリームとして出力することを特徴とする符号化データ復元方法を採用している。
【0020】
即ち、請求項1により再圧縮されたデータを入力データとし、これを前記ビットストリームに復元する方法であって、段落〔0019〕の方法の下で、入力データの内、算術符号化を用いて再圧縮されたDCT変換係数のデータを復元するに当り、その時点のジグザグスキャン位置を算出し、記録するステップと、ジグザグスキャン位置ごとの二次元可変長符号シンボルの各インデックスの発生頻度を元に、該DCT変換係数データを算術復号を行うか、あるいは可変長符号化テーブルを再生成し該可変長符号化テーブルを用いるかして可変長復号を行い、対応する二次元可変長符号のインデックスを算出するステップと、あわせて該ジグザグスキャン位置ごとの二次元可変長符号シンボルの各インデックスの発生頻度を更新するステップと、例えばISO/IEC Appendix B内の表B−14あるいは表B−15に示される表に従って、前記算出されたインデックスに対応する二次元可変長符号を出力するステップとを実行することを特徴とする符号化データ復元方法である。
【0021】
そして請求項2により再圧縮されたデータを入力データとし、これを前記ビットストリームに復元する方法であって、段落〔0019〕の方法の下で、入力データの内、算術符号化を用いて再圧縮されたDCT変換係数のデータを復元するに当り、該DCT変換係数の量子化ステップを算出し、記録するステップと、該量子化ステップごとの二次元可変長符号シンボルの各インデックスの発生頻度を元に、該DCT変換係数データを算術復号を行うか、あるいは可変長符号化テーブルを再生成し該可変長符号化テーブルを用いるかして、可変長復号を行い、対応する二次元可変長符号のインデックスを算出するステップと、あわせて該量子化ステップごとの二次元可変長符号シンボルの各インデックスの発生頻度を更新するステップと、ISO/IEC Appendix B内の表B−14あるいは表B−15に示される表に従って、前記算出されたインデックスに対応する二次元可変長符号を出力するステップとを実行することを特徴とする符号化データ復元方法である。
【0022】
本発明にもとづいて、MPEG−2符号化データを再圧縮する事により、符号化データのデータ量が低減し、映像の配信、通信の帯域幅を有効に利用する事が可能になるばかりでなく、蓄積する際にも同容量の蓄積メディアに、より長い映像を記録するか、あるいは、より高画品質の映像を記録する事が可能となる。
【0023】
また、再圧縮器にて再圧縮されたデータを復元器において復元する事により、再圧縮器に入力されたデータを完全に再現する事が可能であるため、本手法により、再圧縮、復元を行っても画品質にロスはない。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を説明する。図2に、本発明に係る画像符号化方法の全体的な流れを示す。
【0025】
図中の符号1は符号化対象画像、2はMPEG2符号化器、3は符号化データ、4は再圧縮器、5は再圧縮データ、6は復元器、7は解凍後MPEG2データ、8はMPEG2復号器、9は復号映像を表している。
【0026】
入力画像あるいは動き補償予測差分画像などの符号化対象画像1は、MPEG2符号化器2で符号化され、MPEG2符号化データ3として、再圧縮器4に出力される。再圧縮器4は請求項1および請求項2に記載の発明の一実施例における再圧縮器である。再圧縮器4では、MPEG2符号化データ3が再圧縮され、再圧縮データ5が出力される。
【0027】
再圧縮データ5は、請求項1および請求項2に記載の発明によりMPEG2符号化データ3がさらに圧縮されたデータである。このデータ量は再圧縮前のデータ量より少ないため、映像データをこの再圧縮データ5として蓄積、伝送することにより、映像の配信、通信の帯域幅を有効に利用する事が可能になるばかりでなく、蓄積する際にも同容量の蓄積メディアに、より長い映像を記録するか、あるいは、より高画品質の映像を記録する事が可能となる。
【0028】
再圧縮データ5は、復元器6により展開され、解凍後MPEG2データ7となる。解凍後MPEG2データ7は、MPEG2符号化データ3とまったく同一の符号化データであるため、いずれのMPEG2のデータをMPEG2復号器8で復号した場合も、同一の復号映像9を得る事が出来る。
【0029】
図3は、請求項1および請求項2に記載の発明の一実施例における再圧縮器の流れとともに、再圧縮器4の構成を示す図である。
【0030】
図中の符号3,4,5は図2に対応しており、39はへッダ復号部、40は解析後データ、41は再圧縮シンボル分離部、42は量子化ステップ値、43は量子化ステップ値記憶部、44はジグザグスキャン位置、45はスキャン位置記憶部、46は再圧縮対象データ、47は可変長符号データ分離部、48は非再圧縮対象データ、49は多重化部、50は再圧縮シンボル、51は発生頻度算出部、52は算術符号化部、53は発生頻度、54はジグザグスキャン位置、55は量子化ステップ値、56は算術符号を表している。
【0031】
入力データであるMPEG2符号化データ3がへッダ復号部39に入力される。へッダ復号部39では、ISO/IEC 13818−2で定義されるシンタックスに従い、前記入力データの解析および復号が行われる。解析された符号化データは解析後データ40として、再圧縮シンボル分離部41に出力される。このとき、へッダ復号部39では、前記入力データのうち、量子化ステップのデータを復号し、再圧縮対象マクロブロックの量子化ステップ値42を算出し、量子化ステップ値記憶部43に出力する。同時に、DCT変換係数の符号化データを再圧縮するに当り、その二次元可変長符号を復号し、各二次元可変長符号のRUNの値を加算することにより、該二次元可変長符号復号時のジグザグスキャン位置44を算出し、該ジグザグスキャン位置44を、スキャン位置記憶部45に出力する。
【0032】
再圧縮シンボル分離部41では、解析後データ40のうち、再圧縮を行うシンボルと、それ以外のシンボルに分離を行う。再圧縮を行うシンボルは、ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−1から表B−16で定義される可変長符号シンボルであり、これらのデータは、再圧縮対象データ46として、可変長符号データ分離部47に出力される。それ以外の符号化データは、固定長符号であれ可変長符号であれ、そのままの形で非再圧縮対象データ48として、多重化部49に出力される。
【0033】
再圧縮対象データ46は、可変長符号データ分離部47において、ISO/IEC 13818−2,Appendix Bに定義される16種類の再圧縮シンボル50に分離される。該再圧縮シンボル50は以下の16のシンボルであり、これらは発生頻度算出部51内の対応する回路、および算術符号化部52に出力される。この16種類の全てを符号化対象シンボルにしても構わないし、あるいは、このうち幾つかを再圧縮の対象シンボルにしても構わない。
この16種類の再圧縮シンボル50−1から再圧縮シンボル50−16は、発生頻度算出部51内の発生頻度算出部51−1から発生頻度算出部51−16にそれぞれ入力され、ここで各該再圧縮対象シンボルの発生頻度を各該発生頻度算出部でそれぞれ算出し、これを発生頻度53−1から発生頻度53−16として対応する算術符号化部52に出力する。
【0034】
該発生頻度の算出方法としては、以下の3つの方法が考えられる。
〔方法1〕MPEG2符号化データ3内の全フレームから前もって各再圧縮シンボルの発生頻度を算出しておく。
〔方法2〕MPEG2符号化データ3において、現在再圧縮中のフレームから、再圧縮器・復元器間で前もって決められた、あるフレーム枚数分前までのフレームにおける発生頻度を用いる。
〔方法3〕MPEG2符号化データ3内の最初のフレームから、現在再圧縮中のフレームまでの発生頻度を用いる。
【0035】
方法1から方法3の、いずれの方法を用いた場合も、再圧縮器4と復元器6とで前もって、該発生頻度の算出方法が同一の方法に決定されておれば良い。なお、方法1を採用した場合には、前もって算出された全フレームを通しての各再圧縮シンボルの発生頻度を、再圧縮データ5の中に符号化し、復元器6に伝送する必要がある。本明細書では、方法3を採用する事を想定して説明するが、方法1ないし方法3のいずれの方法を採用した場合にも、本発明を適用できる事は明白である。
【0036】
DCT変換係数の二次元可変長符号データである、再圧縮シンボル50−14および再圧縮シンボル50−15は、MPEG2符号化データ3のデータ量の大半を占める。このため、他の再圧縮シンボル50−1から再圧縮シンボル50−13、および再圧縮シンボル50−16と同様に発生頻度を算出して後段の算術符号化部に出力しても良いが、以下に示す方法で、さらなる再圧縮を行っても良い。
【0037】
第一の方法は、発生頻度算出部51−14あるいは発生頻度算出部51−15に、それぞれ再圧縮シンボル50−14あるいは再圧縮シンボル50−15が入力されたとき、スキャン位置記憶部45から入力される、現在再圧縮中の矩形領域のジグザグスキャン位置54に応じて、該ジグザグスキャン位置ごとにそれぞれ発生頻度53−14あるいは発生頻度53−15を算出する。
【0038】
MPEG−2では、二種類のジグザグスキャンが定義されているが、そのうちの一つを図4に示す。シグザグスキャン位置54とは、図4に示すジグザグスキャン順に、より低周波成分から高周波に向かって一次元に並べ替えられた0番から63番の位置である。現在再圧縮中の矩形領域(ブロック)のジグザグスキャン位置54に応じて、該ジグザグスキャン位置ごとに発生頻度を数えることは、すなわち具体的には、
ジグザグスキャン位置が0の時の、二次元可変長符号シンボルの各インデックスごとの発生頻度、
ジグザグスキャン位置が1の時の、二次元可変長符号シンボルの各インデックスごとの発生頻度、
ジグザグスキャン位置が2,3,…,63の時の、二次元可変長符号シンボルの各インデックスごとの発生頻度、
を、それぞれ別々に算出し、後段の算術符号化部52に出力する。
【0039】
第二の方法は、発生頻度算出部51−14あるいは発生頻度算出部51−15に、それぞれ、再圧縮シンボル50−14あるいは再圧縮シンボル50−15が、入力されたとき、量子化ステップ値記憶部43から入力される、再圧縮対象マクロブロックの量子化ステップ値55に応じて該量子化ステップ値ごとに発生頻度を数える。つまり、
量子化ステップ値が1の時の、二次元可変長符号シンボルの各インデックスごとの発生頻度、
量子化ステップ値が2の時の、二次元可変長符号シンボルの各インデックスごとの発生頻度、
量子化ステップ値が3,…,63の時の、二次元可変長符号シンボルの各インデックスごとの発生頻度、
を、それぞれ別々に算出し、後段の算術符号化部52に出力する。
【0040】
算術符号化部52では、発生頻度算出部51から入力される、各再圧縮シンボルの発生頻度53を用いて、再圧縮シンボル50が算術符号化され、算術符号56として多重化部49に出力される。算術符号化時の確率の更新には対応する発生頻度算出部51より出力される発生頻度を用いる。多重化部49では、入力された、各算術符号56と、非再圧縮対象データ48を多重化し、再圧縮データ5として出力する。
【0041】
図5は、請求項3および請求項4に記載の発明の一実施例における復元器の流れとともに、復元器6の構成を示す図である。
【0042】
図中の符号5,6,7は図2に対応しており、101はへッダ復号部、102は解析後データ、103は復元シンボル分離部、104は量子化ステップ値、105は量子化ステップ値記憶部、106はスキャン位置算出・記憶部、107はジグザグスキャン位置、108は復元対象データ、109は算術復号部、110は非復元対象データ、111は多重化部、112は発生頻度算出部、113はシンボル発生頻度、114は算術復号データ、115は可変長符号化部、117は量子化ステップ値、118は二次元可変長符号を表している。
【0043】
入力データである再圧縮データ5が、へッダ復号部101に入力される。へッダ復号部101では、前記入力データの解析および復号が行われる。解析されたデータは解析後データ102として、復元シンボル分離部103に出力される。
【0044】
再圧縮器4において、算術符号化を用いて再圧縮された、DCT変換係数の符号化データを元の二次元可変長符号に復元するに当り、ヘッダ復号部101では、へッダ復号部39と同様に、前記入力データのうち、量子化ステップのデータを復号し、復元対象マクロブロックの量子化ステップ値104を算出し、量子化ステップ値記憶部105に出力する。
【0045】
復元シンボル分離部103では、解析後データ102のうち、再符号化器において算術符号化を用いて再圧縮されたデータに対して復元を行うシンボルと、それ以外のシンボルに分離を行う。復元を行うシンボルは、再圧縮器4と同様にISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−1から表B−16で定義される可変長符号シンボルであり、これらのデータは、復元対象データ108として、算術復号部109に出力される。それ以外の符号化データは、非復元対象データ110として、多重化部111に出力される。
【0046】
再圧縮対象データ108は、算術復号部109において、発生頻度算出部112より与えられる、各シンボル発生頻度113に基づいて算術復号され、復号された算術復号データ114は、対応する可変長符号化部115および、発生頻度算出部112に出力される。このとき、算術復号される対象のシンボルとは、ISO/IEC 13818−2,Appendix Bに定義される16個の可変長符号シンボルである。特に、算術復号データ114−14,114−15は、DCT変換係数の符号化データであり、ゼロ係数の継続個数ラン(RUN)と、それに続く非ゼロ係数のレベル(LEVEL)からなる二次元のデータ列である。
【0047】
算術復号データ114のうち、DCT変換係数の符号化データである、算術復号データ114−14および、算術復号データ114−15に関しては、そのスキャン位置算出・記憶部106に出力される。スキャン位置算出・記憶部106では、算術復号データ114−14あるいは算術復号データ114−15の二次元データ列の内、“RUN”の値を加算することにより、該二次元可変長符号復号時のジグザグスキャン位置107を算出し、次の再圧縮対象データ108を復号する際に用いるために、記憶しておく。
【0048】
発生頻度算出部112では、次の再圧縮対象データ108を算術復号部109において復号するために必要な各シンボルの発生頻度の更新を行い、この更新された発生頻度を、発生頻度113として算術復号部109に出力する。
【0049】
DCT変換係数の各二次元可変長符号の発生頻度である、発生頻度113−14および、発生頻度113−15は、再圧縮器4で採用した発生頻度算出方法と同様の手法を採用して、それぞれ発生頻度算出部112−14および112−15で算出される。
【0050】
すなわち、再圧縮器において、発生頻度53−14あるいは発生頻度53−15が、ジグザグスキャン位置ごとに算出されている場合は、復元器の発生頻度算出部112−14,112−15でも、同様にスキャン位置算出・記憶部106より入力されるジグザグスキャン位置107ごとに、発生頻度113−14,113−15を算出する。
【0051】
あるいは、再圧縮器において、発生頻度53−14あるいは発生頻度53−15が、再圧縮対象マクロブロックの量子化ステップ値55に応じて該量子化ステップ値ごとに発生頻度が算出されている場合は、復元器の発生頻度算出部112−14,112−15でも、同様に量子化ステップ値記憶部105より入力される復元対象マクロブロックの量子化ステップ値117に応じて発生頻度113−14,113−15を算出する。
【0052】
可変長符号化部115では、ISO/IEC 13818−2,Appendix Bに定義される16個の表を元に、可変長符号化部115にて復元されたRUNおよびLEVELを二次元可変長符号化し、二次元可変長符号118を多重化部111に出力する。
【0053】
多重化部111では、入力された、各二次元可変長符号118と、非復元対象データ110とを多重化し、MPEG2データ7として、出力する。
【0054】
なお、図2および図3および図5に示した本実施例では、再圧縮器4において再圧縮シンボルを算術符号化を用いて再圧縮し、復元器6において算術復号を用いて元の符号に復元する例を示したが、算術符号化部52を可変長符号再圧縮部とし、ここで、可変長符号化テーブルを新たに生成し、該可変長符号化テーブルを用いて、可変長符号により再圧縮を行い、
同様に、算術復号部109を可変長符号復元部とし、ここで、発生頻度113を用いて再圧縮部とまったく同様の可変長符号化テーブルを再構成し、可変長復号により復元を行う
ことも同様に可能である。
【0055】
MPEG−2は高効率な画像符号化方式であるが、可変長符号を採用しているため、エントロピーと比較して平均符号長が長くなり、符号化効率が低減する。
【0056】
また、MPEG−2では、画像の特性に応じて各符号化テーブルを切替える事が出来ず、二次元可変長符号の発生頻度に偏りがある場合でも、同一の可変長符号化テーブルを用いて符号化がされるため、本来のエントロピーと比較して効率が低下している。
【0057】
上記において、符号化データ再圧縮方法および符号化データ復元方法について説明したが、これらの方法はプログラムの形で記述でき、当該記述したプログラムを記録媒体に記録しておくことができる、したがって、本発明は当該プログラムをも発明の対象とするものである。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、MPEG−2符号化データを再圧縮する事により、符号化データのデータ量が低減し、映像の配信、通信の帯域幅を有効に利用する事が可能になるばかりでなく、蓄積する際にも同容量の蓄積メディアに、より長い映像を記録するか、あるいは、より高画品質の映像を記録する事が可能となる。
【0059】
また、再圧縮器にて再圧縮されたデータを復元器において復元する事により、再圧縮器に入力されたデータを完全に再現する事が可能であるため、本手法により、再圧縮、復元を行っても画品質にロスはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】MPEG−2の符号化方法の概略図を示す。
【図2】本発明に係る画像符号化方法の全体的な流れを示す。
【図3】 請求項1および請求項2に記載の発明の一実施例における再圧縮器の流れとともに、再圧縮器4の構成を示す図である。
【図4】ジグザグスキャン位置の一例を示す図である。
【図5】 請求項3および請求項4に記載の発明の一実施例における復元器の流れとともに、復元器6の構成を示す図である。
【符号の説明】
1:符号化対象画像
2:MPEG2符号化器
3:MPEG2符号化データ
4:再圧縮器
5:再圧縮データ
6:復元器
7:解凍後MPEG2データ
8:MPEG2復号器
9:復号映像
39:へッダ復号部
41:再圧縮シンボル分離部
43:量子化ステップ値記憶部
45:スキャン位置記憶部
47:可変長符号データ分離部
49:多重化部
51:発生頻度算出部
52:算術符号化部
Claims (8)
- ISO/IEC 13818−2により符号化されたビットストリームを入力データとし、
ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−1から表B−16で定義される16種類の可変長符号シンボルのすベて、あるいは16種類の可変長符号シンボルのうちの1種類以上の任意の個数のシンボルを再圧縮対象シンボルとして、
該入力データを再圧縮する方法であって、
該入力データを該再圧縮対象シンボルのデータとその他のデータとに分離するステップと、
該再圧縮対象シンボルのデータを再圧縮するに当り、該可変長符号シンボルごとに、各可変長符号シンボルの各インデックスに対応する符号の発生頻度を算出するステップとを実行し、
再圧縮する際に、前記各可変長符号シンボルごとの各インデックスの発生頻度を元に、前記入力データ中の再圧縮対象シンボルを、算術符号を用いるか、あるいは前記発生頻度を元に可変長符号化テーブルを再生成し該可変長符号化テーブルを用いるかして、再符号化する方法において、
入力データの内、ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−14および表B−15で定義されるDCT係数の二次元可変長符号シンボルを再圧縮対象シンボルとする時、
該二次元可変長符号シンボルを復号することによりその時点のジグザグスキャン位置を算出し、記録するステップと、
該ジグザグスキャン位置ごとに、前記二次元可変長符号シンボルの各インデックスに対応する符号の発生頻度を算出するステップとを実行し、
再圧縮する際に、前記ジグザグスキャン位置ごとの該二次元可変長符号シンボルの各インデックスの発生頻度を元に、前記入力データ中の再圧縮対象シンボルを、算術符号を用いるか、あるいは前記発生頻度を元に可変長符号化テーブルを再生成し該可変長符号化テーブルを用いるかして、再符号化する
ことを特徴とする符号化データ再圧縮方法。 - ISO/IEC 13818−2により符号化されたビットストリームを入力データとし、
ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−1から表B−16で定義される16種類の可変長符号シンボルのすベて、あるいは16種類の可変長符号シンボルのうちの1種類以上の任意の個数のシンボルを再圧縮対象シンボルとして、
該入力データを再圧縮する方法であって、
該入力データを該再圧縮対象シンボルのデータとその他のデータとに分離するステップと、
該再圧縮対象シンボルのデータを再圧縮するに当り、該可変長符号シンボルごとに、各可変長符号シンボルの各インデックスに対応する符号の発生頻度を算出するステップとを実行し、
再圧縮する際に、前記各可変長符号シンボルごとの各インデックスの発生頻度を元に、前記入力データ中の再圧縮対象シンボルを、算術符号を用いるか、あるいは前記発生頻度を元に可変長符号化テーブルを再生成し該可変長符号化テーブルを用いるかして、再符号化する方法において、
入力データの内、ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−14および表B−15で定義されるDCT係数の二次元可変長符号シンボルを再圧縮対象シンボルとする時、
該DCT係数を量子化した際の量子化ステップを復号し、記録するステップと、
該量子化ステップごとに、該二次元可変長符号シンボルの各インデックスに対応する符号の発生頻度を算出するステップとを実行し、
再圧縮する際に、前記量子化ステップごとの前記DCT係数二次元可変長符号シンボルの各インデックスの発生頻度を元に、前記入力データ中の再圧縮対象シンボルを、算術符号を用いるか、あるいは前記発生頻度を元に可変長符号化テーブルを再生成し該可変長符号化テーブルを用いるかして、再符号化する
ことを特徴とする符号化データ再圧縮方法。 - 請求項1により再圧縮されたデータを入力データとし、これを前記ビットストリームに復元する方法であって、
入力データを、ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−1から表B−16で定義される可変長符号シンボルが算術符号化を用いて再圧縮されたデータである復元対象データと、ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−1から表B−16で定義されるシンボル以外のデータである非復元対象データとに分離するステップと、
復元器における前記可変長符号シンボルの各インデックスの発生頻度を元に、該復元対象データに算術復号を行うか、あるいは可変長符号化テーブルを再生成し該可変長符号化テーブルを用いるかして可変長復号を行い、対応する該可変長符号シンボルのインデックスを算出するステップと、あわせて該シンボルの発生頻度を更新するステップと、
ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−1から表B−16のうち、該可変長符号シンボルに対応する表に従って、該算出されたインデックスに対応する可変長符号を算出するステップとを実行し、
該可変長符号と非復元対象データとを多重化し、ISO/IEC 13818−2に従ったビットストリームとして出力する方法において、
入力データの内、算術符号化を用いて再圧縮されたDCT変換係数のデータを復元するに当り、その時点のジグザグスキャン位置を算出し、記録するステップと、
ジグザグスキャン位置ごとの二次元可変長符号シンボルの各インデックスの発生頻度を元に、該DCT変換係数データを算術復号を行うか、あるいは可変長符号化テーブルを再生成し該可変長符号化テーブルを用いるかして可変長復号を行い、対応する二次元可変長符号のインデックスを算出するステップと、
あわせて該ジグザグスキャン位置ごとの二次元可変長符号シンボルの各インデックスの発生頻度を更新するステップと、
ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−14あるいは表B−15に示される表に従って、前記算出されたインデックスに対応する二次元可変長符号を出力するステップとを実行する
ことを特徴とする符号化データ復元方法。 - 請求項2により再圧縮されたデータを入力データとし、これを前記ビットストリームに復元する方法であって、
入力データを、ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−1から表B−16で定義される可変長符号シンボルが算術符号化を用いて再圧縮されたデータである復元対象データと、ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−1から表B−16で定義されるシンボル以外のデータである非復元対象データとに分離するステップと、
復元器における前記可変長符号シンボルの各インデックスの発生頻度を元に、該復元対象データに算術復号を行うか、あるいは可変長符号化テーブルを再生成し該可変長符号化テーブルを用いるかして可変長復号を行い、対応する該可変長符号シンボルのインデックスを算出するステップと、あわせて該シンボルの発生頻度を更新するステップと、
ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−1から表B−16のうち、該可変長符号シンボルに対応する表に従って、該算出されたインデックスに対応する可変長符号を算出するステップとを実行し、
該可変長符号と非復元対象データとを多重化し、ISO/IEC 13818−2に従ったビットストリームとして出力する方法において、
入力データの内、算術符号化を用いて再圧縮されたDCT変換係数のデータを復元するに当り、該DCT変換係数の量子化ステップを算出し、記録するステップと、
該量子化ステップごとの二次元可変長符号シンボルの各インデックスの発生頻度を元に、該DCT変換係数データを算術復号を行うか、あるいは可変長符号化テーブルを再生成し該可変長符号化テーブルを用いるかして、可変長復号を行い、対応する二次元可変長符号のインデックスを算出するステップと、
あわせて該量子化ステップごとの二次元可変長符号シンボルの各インデックスの発生頻度を更新するステップと、
ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−14あるいは表B−15に示される表に従って、前記算出されたインデックスに対応する二次元可変長符号を出力するステップとを実行する
ことを特徴とする符号化データ復元方法。 - ISO/IEC 13818−2により符号化されたビットストリームを入力データとし、
ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−1から表B−16で定義される16種類の可変長符号シンボルのすベて、あるいは16種類の可変長符号シンボルのうちの1種類以上の任意の個数のシンボルを再圧縮対象シンボルとして、入力データを再圧縮する方法について、
コンピュータに
該入力データを該再圧縮対象シンボルのデータとその他のデータとに分離するステップと、
該再圧縮対象シンボルのデータを再圧縮するに当り、該可変長符号シンボルごとに、各可変長符号シンボルの各インデックスに対応する符号の発生頻度を算出するステップとを実行させ、
再圧縮する際に、前記各可変長符号シンボルごとの各インデックスの発生頻度を元に、前記入力データ中の再圧縮対象シンボルを、算術符号を用いるか、あるいは前記発生頻度を元に可変長符号化テーブルを再生成し該可変長符号化テーブルを用いるかして、再符号化させ、かつ
入力データの内、ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−14および表B−15で定義されるDCT係数の二次元可変長符号シンボルを再圧縮対象シンボルとする時、
該二次元可変長符号シンボルを復号することによりその時点のジグザグスキャン位置を算出し、記録するステップと、
該ジグザグスキャン位置ごとに、前記二次元可変長符号シンボルの各インデックスに対応する符号の発生頻度を算出するステップとを実行させ、
再圧縮する際に、前記ジグザグスキャン位置ごとの該二次元可変長符号シンボルの各インデックスの発生頻度を元に、前記入力データ中の再圧縮対象シンボルを、算術符号を用いるか、あるいは前記発生頻度を元に可変長符号化テーブルを再生成し該可変長符号化テーブルを用いるかして、再符号化させる
手順からなるデータを再圧縮する方法を実行させるためのプログラムを記録した記録媒体。 - ISO/IEC 13818−2により符号化されたビットストリームを入力データとし、
ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−1から表B−16で定義される16種類の可変長符号シンボルのすベて、あるいは16種類の可変長符号シンボルのうちの1種類以上の任意の個数のシンボルを再圧縮対象シンボルとして、入力データを再圧縮する方法について、
コンピュータに
該入力データを該再圧縮対象シンボルのデータとその他のデータとに分離するステップと、
該再圧縮対象シンボルのデータを再圧縮するに当り、該可変長符号シンボルごとに、各可変長符号シンボルの各インデックスに対応する符号の発生頻度を算出するステップとを実行させ、
再圧縮する際に、前記各可変長符号シンボルごとの各インデックスの発生頻度を元に、前記入力データ中の再圧縮対象シンボルを、算術符号を用いるか、あるいは前記発生頻度を元に可変長符号化テーブルを再生成し該可変長符号化テーブルを用いるかして、再符号化させ、かつ
入力データの内、ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−14および表B−15で定義されるDCT係数の二次元可変長符号シンボルを再圧縮対象シンボルとする時、
該DCT係数を量子化した際の量子化ステップを復号し、記録するステップと、
該量子化ステップごとに、該二次元可変長符号シンボルの各インデックスに対応する符号の発生頻度を算出するステップとを実行させ、
再圧縮する際に、前記量子化ステップごとの前記DCT係数二次元可変長符号シンボルの各インデックスの発生頻度を元に、前記入力データ中の再圧縮対象シンボルを、算術符号を用いるか、あるいは前記発生頻度を元に可変長符号化テーブルを再生成し該可変長符号化テーブルを用いるかして、再符号化させる
手順からなるデータを再圧縮する方法を実行させるためのプログラムを記録した記録媒体。 - 請求項1により再圧縮されたデータを入力データとし、これを前記ビットストリームに復元する方法について、
コンピュータに
該入力データを、ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−1から表B−16で定義される可変長符号シンボルが算術符号化を用いて再圧縮されたデータである復元対象データと、ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−1から表B−16で定義されるシンボル以外のデータである非復元対象データとに分離するステップと、
復元器における前記可変長符号シンボルの各インデックスの発生頻度を元に、該復元対象データに算術復号を行うか、あるいは可変長符号化テーブルを再生成し該可変長符号化テーブルを用いるかして、可変長復号を行い、対応する該可変長符号シンボルのインデックスを算出するステップと、あわせて該シンボルの発生頻度を更新するステップと、
ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−1から表B−16のうち、該可変長符号シンボルに対応する取決めに従って、該算出されたインデックスに対応する可変長符号を算出するステップとを実行させ、
該可変長符号と非復元対象データとを多重化し、ISO/IEC 13818−2によりビットストリームとして出力させ、かつ
入力データの内、算術符号化を用いて再圧縮されたDCT変換係数のデータを復元するに当り、その時点のジグザグスキャン位置を算出し、記録するステップと、
ジグザグスキャン位置ごとの二次元可変長符号シンボルの各インデックスの発生頻度を元に、該DCT変換係数データを算術復号を行うか、あるいは可変長符号化テーブルを再生成し該可変長符号化テーブルを用いるかして、可変長復号を行い、対応する二次元可変長符号のインデックスを算出するステップと、
あわせて該ジグザグスキャン位置ごとの二次元可変長符号シンボルの各インデックスの発生頻度を更新するステップと、
ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−14あるいは表B−15に示される表に従って、前記算出されたインデックスに対応する二次元可変長符号を出力するステップとを実行させる
手順からなるビットストリームを復元する方法を実行させるためのプログラムを記録した記録媒体。 - 請求項2により再圧縮されたデータを入力データとし、これを前記ビットストリームに復元する方法について、
コンピュータに
該入力データを、ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−1から表B−16で定義される可変長符号シンボルが算術符号化を用いて再圧縮されたデータである復元対象データと、ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−1から表B−16で定義されるシンボル以外のデータである非復元対象データとに分離するステップと、
復元器における前記可変長符号シンボルの各インデックスの発生頻度を元に、該復元対象データに算術復号を行うか、あるいは可変長符号化テーブルを再生成し該可変長符号化テーブルを用いるかして、可変長復号を行い、対応する該可変長符号シンボルのインデックスを算出するステップと、あわせて該シンボルの発生頻度を更新するステップと、
ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−1から表B−16のうち、該可変長符号シンボルに対応する取決めに従って、該算出されたインデックスに対応する可変長符号を算出するステップとを実行させ、
該可変長符号と非復元対象データとを多重化し、ISO/IEC 13818−2によりビットストリームとして出力させ、かつ
入力データの内、算術符号化を用いて再圧縮されたDCT変換係数のデータを復元するに当り、該DCT変換係数の量子化ステップを算出し、記録するステップと、
該量子化ステップごとの二次元可変長符号シンボルの各インデックスの発生頻度を元に、該DCT変換係数データを算術復号を行うか、あるいは可変長符号化テーブルを再生成し該可変長符号化テーブルを用いるかして、可変長復号を行い、対応する二次元可変長符号のインデックスを算出するステップと、
あわせて該量子化ステップごとの二次元可変長符号シンボルの各インデックスの発生頻度を更新するステップと、
ISO/IEC 13818−2,Appendix B内の表B−14あるいは表B−15に示される表に従って、前記算出されたインデックスに対応する二次元可変長符号を出力するステップとを実行させる
手順からなるビットストリームを復元する方法を実行させるためのプログラムを記録した記録媒体。
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