JP3712463B2 - 炎漏出防止型コンロ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バーナの炎や炎により生じた熱気が五徳の外側に漏出することを防止できるようにした炎漏出防止型コンロに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のコンロは、爪付きの五徳を用い、バーナの炎や炎により生じた熱気が五徳の爪部に載置する鍋の底面に沿って五徳の外側に自然に放出されるようにしているが、このものでは、放出された熱気の一部が鍋の取手に達してこれを加熱し、取手が持ちづらくなるといった不具合を生ずる。
【0003】
かかる不具合を解消するため、本願出願人は、先に特願平7−107403号により、バーナの炎を囲う、内外2重壁構造の筒状の五徳を備え、五徳の内周壁に排気窓を開設すると共に、五徳の2重壁間の空間に連通する排気通路を設けて、排気通路に排気ファンを介設し、バーナの炎により生じた熱気を五徳で囲われた空間から排気窓を介して強制的に吸引排気し、五徳の外側への炎や熱気の漏出を防止し得るようにした炎漏出防止型コンロを提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の如き炎漏出防止型コンロでは、バーナの炎や熱気が五徳で囲われた空間でしか鍋底に接触せず、加熱効率が低下する不具合がある。
本発明は、以上の点に鑑み、五徳から鍋底への伝熱による加熱を促進して、加熱効率を向上し得るようにした炎漏出防止型コンロを提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、本発明では、バーナの炎を囲う、内外2重壁構造の筒状の五徳を備え、五徳の内周壁に排気窓を開設すると共に、五徳の2重壁間の空間に連通する排気通路を設けて、排気通路に排気ファンを介設し、バーナの炎により生じた熱気を五徳で囲われた空間から排気窓を介して強制的に吸引排気する炎漏出防止型コンロにおいて、五徳の2重壁間の空間に排気窓を介して吸引された熱気を五徳の上壁部内面に向けて流すガイド部材を設け、または、五徳の上壁部内面に受熱フィンを設け、或いは、ガイド部材と受熱フィンとの両者を設けるようにしている。
【0006】
上記の如くガイド部材や受熱フィンを設ければ、五徳の上壁部が排気窓を介して流入する熱気により効率良く加熱され、上壁部から鍋底への伝熱による加熱が促進されて、加熱効率が向上する。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1を参照して、1はコンロ本体であり、コンロ本体1の上面の天板2上に五徳3が載置されている。
天板2は、外天板20と内天板21とで構成されている。五徳3は、内外2重壁構造の筒状に形成され、内天板21の上面に載置されている。
【0008】
内天板21の下側には有底筒状の燃焼筐4が設けらており、燃焼筐4にバーナ5を収納している。バーナ5は、内周に炎孔5aを有する内炎式リングバーナで構成されており、バーナ5の炎Fが、内天板21の中央部に開設した開口21aを通して、五徳3で囲われる空間に立昇るようにしている。尚、燃焼筐4には複数の通気孔40が形成されており、これら通気孔40を介して燃焼筐4内に燃焼用の二次空気が導入される。
【0009】
五徳3の内周壁には周方向に間隔を存して複数の排気窓30が開設されている。また、内天板21を上下2重壁構造として、内天板21の上壁に、五徳3の内外2重壁間の空間と内天板21の2重壁間の空間とを連通する連通孔21bを図2に示す如く周方向に間隔を存して複数形成し、更に、内天板21の2重壁間の空間を天板2の奥部に形成した排気口6aに連通する排気ダクト6を設け、内天板21と排気ダクト6とで五徳3の2重壁間の空間に連通する排気通路を構成している。排気ダクト6には排気ファン7が介設されており、かくて、五徳3に鍋Pを載置した状態において、バーナ5の炎Fにより生じた熱気は五徳3で囲われる空間から排気窓30を介して強制的に吸引排気される。そのため、五徳3の外側に熱気が漏出することはなく、鍋Pの取手PHが熱気で加熱されることもない。
【0010】
前記連通孔21bの径方向内側の孔縁部は上方に切起されており、この孔縁部により、排気窓30を介して吸引される熱気を五徳3の上壁部内面に向けて流すガイド部材8が構成されている。また、五徳3の上壁部内面には受熱フィン31が設けられている。
【0011】
かくて、排気窓30から吸引された熱気は、ガイド部材8に案内されて一旦五徳3の上壁部内面側に迂回してから連通孔21bに向けて流れるようになり、受熱フィン31を介して五徳3の上壁部が効率よく加熱される。その結果、五徳3で囲われた空間における炎Fや熱気による鍋底の加熱に加えて、五徳3の上壁部からの伝熱による鍋底の加熱が効果的に行われ、加熱効率が向上する。
【0012】
尚、上記実施形態では、内天板21にガイド部材8を一体成形したが、内天板21とは別体の斜め外向きに立上がるリング状のガイド部材を内天板21の上面や五徳3の内周壁内面に取付けても良い。また、ガイド部材8と受熱フィン31との一方を省略することも可能であるが、加熱効率の一層の向上を図るには、上記実施形態のようにガイド部材8と受熱フィン31とを併用することが望ましい。また、上記実施形態では、天板2を外天板20と内天板21との2分割構造としたが、一体構造にすることも勿論可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るコンロの一例の截断側面図
【図2】 図1のII−II線截断平面図
【符号の説明】
3 五徳 30 排気窓
31 受熱フィン 5 バーナ
6 排気ダクト 7 排気ファン
8 ガイド部材

Claims (3)

  1. バーナの炎を囲う、内外2重壁構造の筒状の五徳を備え、五徳の内周壁に排気窓を開設すると共に、五徳の2重壁間の空間に連通する排気通路を設けて、排気通路に排気ファンを介設し、バーナの炎により生じた熱気を五徳で囲われた空間から排気窓を介して強制的に吸引排気する炎漏出防止型コンロにおいて、五徳の2重壁間の空間に排気窓を介して吸引された熱気を五徳の上壁部内面に向けて流すガイド部材を設けることを特徴とする炎漏出防止型コンロ。
  2. バーナの炎を囲う、内外2重壁構造の筒状の五徳を備え、五徳の内周壁に排気窓を開設すると共に、五徳の2重壁間の空間に連通する排気通路を設けて、排気通路に排気ファンを介設し、バーナの炎により生じた熱気を五徳で囲われた空間から排気窓を介して強制的に吸引排気する炎漏出防止型コンロにおいて、五徳の上壁部内面に受熱フィンを設けることを特徴とする炎漏出防止型コンロ。
  3. バーナの炎を囲う、内外2重壁構造の筒状の五徳を備え、五徳の内周壁に排気窓を開設すると共に、五徳の2重壁間の空間に連通する排気通路を設けて、排気通路に排気ファンを介設し、バーナの炎により生じた熱気を五徳で囲われた空間から排気窓を介して強制的に吸引排気する炎漏出防止型コンロにおいて、五徳の2重壁間の空間に排気窓を介して吸引された熱気を五徳の上壁部内面に向けて流すガイド部材を設けると共に、五徳の上壁部内面に受熱フィンを設けることを特徴とする炎漏出防止型コンロ。
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