JP3708532B2 - ステレオ動画像符号化方法および装置と、ステレオ動画像符号化処理用プログラムおよびそのプログラムの記録媒体 - Google Patents

ステレオ動画像符号化方法および装置と、ステレオ動画像符号化処理用プログラムおよびそのプログラムの記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、一方の動画像をベース・レイヤ、他方の動画像をエンハンスメント・レイヤとして符号化するステレオ動画像符号化方法および装置と、そのステレオ動画像符号化技術の実現に用いられるステレオ動画像符号化処理用プログラムと、そのステレオ動画像符号化処理用プログラムを記録した記録媒体とに関し、特に、GOP構造を適応的に決定することにより符号化効率の向上を実現するステレオ動画像符号化方法および装置と、そのステレオ動画像符号化技術の実現に用いられるステレオ動画像符号化処理用プログラムと、そのステレオ動画像符号化処理用プログラムを記録した記録媒体とに関する。
ステレオ動画像は、左目および右目のそれぞれに相当する2台のカメラで撮影された2つの動画像(左動画像、右動画像)から構成される。このステレオ動画像の符号化については、MPEG-2[1] のAmmendment 3[2]において、Multi-view profile(以下、MVPと略記する)として標準化されている。
MVPによるステレオ動画像符号化では、左動画像および右動画像の2つの入力に対し、時間スケーラビリティと呼ばれるツールを用いて、左動画像をベース・レイヤ、右動画像をエンハンスメント・レイヤとして2つのストリームを出力する。
左動画像の符号化は、Main profile と呼ばれる通常の1つの動画像符号化(ステレオ動画像でない動画像の符号化)と同じである。つまり、1)ピクチャ内で符号化を行うIピクチャ、2)前方向のピクチャを参照画像とする動き補償を行うPピクチャ、3)前方向および後方向のピクチャを参照画像とする動き補償を行うBピクチャ、という3種類のピクチャを用いて符号化する。
このように、左動画像は、ベースレイヤ内の既符号化ピクチャを参照画像として符号化を行う。
これに対して、右動画像は、エンハンスメント・レイヤ内の既符号化ピクチャだけでなく、ベース・レイヤ(左動画像)のピクチャも参照画像として用いることができる。
エンハンスメント・レイヤでは、1)ピクチャ内で符号化を行うIピクチャ、2)前方向のピクチャを参照画像とする動き補償または左動画像のピクチャを参照画像とする視差補償を行うPピクチャ、3)前方向のピクチャを参照画像とする動き補償および左動画像のピクチャを参照画像とする視差補償を行うBピクチャ、という3種類のピクチャを用いて符号化することができる。
ただし、エンハンスメント・レイヤでは、通常、符号化効率を向上させるために、Iピクチャは用いられない。
図10に、MVPにおけるベース・レイヤおよびエンハンスメント・レイヤの各ピクチャのピクチャ種別と参照関係を図示する。ここで、図中に示す矢印は参照関係を表し、矢印の始端のピクチャが終端のピクチャを参照していることを表す。
エンハンスメント・レイヤのPピクチャでは、前方向のピクチャを参照画像とする動き補償を行うPピクチャ(図中の530)と、左動画像のピクチャを参照画像とする視差補償を行うPピクチャ(図中の510)とがある。
また、Bピクチャ(図中の520,540)では、前方向のピクチャを参照画像とする動き補償と、左動画像のピクチャを参照画像とする視差補償とを行う。
同じレイヤ内の連続した複数のピクチャはGOP(Group of pictures)を構成する。GOP構造とは、GOP内のピクチャ数および各ピクチャの種別のことであり、通常、N,Mという2つの数値で表す。
ここで、NはGOP内のピクチャ数であり、MはIピクチャまたはPピクチャの間隔であり、
I,B,B,P,B,B,P,B,B,P,B,B,P,B,B,I
というGOP構造の場合には、「N=15,M=3」となる。
以下では、ベース・レイヤのNおよびMを、それぞれNbase,Mbaseと記述し、エンハンスメント・レイヤのNおよびMを、それぞれNenh,enh と記述する。
従来の符号化では、GOP構造、すなわち、N,Mは固定である。特に、MVPにおけるエンハンスメント・レイヤのGOP構造では、「Nenh =Nbase,Menh =Nenh 」とする構造が一般的である。すなわち、ベース・レイヤがIピクチャのときのみ視差補償を用いるPピクチャとし、残りをすべてBピクチャとする構造が一般的である。
これによって、エンハンスメント・レイヤでは、図11に示すように、すべてのピクチャで視差補償を行うこととなり、特にBピクチャでは、動き補償と視差補償とを行うことになる。
以下に参考文献を示す。
[1] Information technology-Generic coding of moving pictures and assoc
iated audio.ISO/IEC 13818-2 International Standard(Video),November
1994.
[2] ISO/IEC 13818-2 Amendment 3.International Standard,October 1996.
[3] 内藤整,松本修一,視差補償の高度利用に基づくMPEG-2準拠3D-HDTV
符号化方式.電子情報通信学会論文誌,Vol.J83-B,No.5,pp.739-747,May
2000.
図11に示したように、従来技術では、エンハンスメント・レイヤでは、ベース・レイヤがIピクチャ以外のときは常にBピクチャとして、動き補償と視差補償とを行っていた。
しかしながら、動き補償による予測のほうが視差補償による予測よりも予測精度がいい場合、Bピクチャであっても動き補償による予測に偏ってしまい、視差補償による予測や、補間した参照画像を用いる双方向予測はほとんど用いられないことになる。
また、それとは逆に、視差補償による予測のほうが動き補償による予測よりも予測精度がいい場合、Bピクチャであっても視差補償による予測に偏ってしまい、動き補償による予測や、補間した参照画像を用いる双方向予測はほとんど用いられないことになる。
この結果、Bピクチャの効果が十分得られず、かえって、どちらかの補償のみを用いるPピクチャであったほうが符号化効率が向上する場合があった。
このように、エンハンスメント・レイヤでは、符号化効率の観点から、ベース・レイヤがIピクチャ以外のときには、符号化するステレオ動画像に応じて、
1.動き補償を用いるPピクチャ
2.動き補償および視差補償を用いるBピクチャ
3.視差補償を用いるPピクチャ
の3種類のピクチャを使い分けることが望ましい。
すなわち、エンハンスメント・レイヤでは、図12に示すような3種類のピクチャを使い分けることが望ましいのである。
それにもかかわらず、従来技術では、ベース・レイヤがIピクチャ以外のときには常にBピクチャとしていたために、符号化効率が著しく低下し、画質劣化を招くという問題点があった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、一方の動画像をベース・レイヤ、他方の動画像をエンハンスメント・レイヤとしてステレオ動画像を符号化する構成を採るときにあって、符号化するステレオ動画像に応じて、符号化効率がよくなるようにとエンハンスメント・レイヤのGOP構造を適応的に決定することで、符号化効率の向上を実現する新たなステレオ動画像符号化技術の提供を目的とする。
本発明では、MVPなどのエンハンスメント・レイヤにおいて、符号化対象のピクチャのピクチャ種別を次のように決定する。
(1)ケース1
ベース・レイヤがIピクチャのときには、符号化対象のピクチャを視差補償を用いるPピクチャとする。
(2)ケース2
ベース・レイヤがIピクチャ以外のときには、まず、符号化するピクチャの動き補償の予測精度の評価値Xmov と、視差補償の予測精度の評価値Xdis とを求める。例えば、この評価値として、予測精度が高いほど小さな値を示すものが得られるとする。
次に、この2つの予測精度の評価値の比α
α=Xmov /Xdis
を算出し、
1)「α<1−θ」であるときには、符号化対象のピクチャを動き補償を用いるPピクチャ
2)「1−θ≦α<1+η」であるときには、符号対象のピクチャを動き補償および視差補償を用いるBピクチャ
3)「1+η≦α」であるときには、符号化対象のピクチャを視差補償を用いるPピクチャ
というように、符号化対象のピクチャのピクチャ種別を適応的に決定する。ここで、0<θ<1、0<ηを想定している。
ここでは、2つの予測精度の評価値の比の値αを使ってピクチャ種別を適応的に決定するという例を示したが、2つの予測精度の評価値の差分の値を使ってピクチャ種別を適応的に決定することも可能である。
この予測精度の評価値には、過去に符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標(発生符号量と平均量子化ステップとの積)や、過去に符号化を行ったピクチャから得られた予測誤差の総和を用いることができる。
ただし、予測精度評価値として複雑さ指標を用いる場合、動き補償による複雑さ指標部分と視差補償による複雑さ指標部分とを分離できないことから、動き補償の予測精度評価値については、動き補償を用いるPピクチャについてしか計算することができない。そして、視差補償の予測精度評価値については、視差補償を用いるPピクチャについてしか計算することができない。
一方、予測精度評価値として予測誤差の総和を用いる場合、動き補償による予測誤差部分と視差補償による予測誤差部分とを分離できることから、動き補償の予測精度評価値については、動き補償を用いるPピクチャと、動き補償および視差補償を用いるBピクチャのどちらについても計算することができる。そして、視差補償の予測精度評価値については、視差補償を用いるPピクチャと、動き補償および視差補償を用いるBピクチャのどちらについても計算することができる。
上記の「α=Xmov /Xdis 」という式で算出されるαは、その値が1に近いときには、動き補償と視差補償とのどちらの予測精度も同程度であり、1より小さいほど動き補償の予測精度が高くなり、1より大きいほど視差補償の予測精度が高くなることを示している。
本発明では、動き補償の予測精度と視差補償の予測精度とが同程度である場合には、符号化対象のピクチャをBピクチャとすることによって、双方向予測が選択されることが多くなるように制御する。その結果、Bピクチャの効果が十分に得られるため、Bピクチャを選択することによって符号化効率が向上する。
一方、動き補償の予測精度が視差補償の予測精度に比べて高い場合、符号化対象のピクチャをBピクチャにしても双方向予測はほとんど選択されない。その結果、Bピクチャの効果が十分得られないため、動き補償を用いるPピクチャを選択する方が符号化効率が向上する。
そこで、本発明では、動き補償の予測精度が視差補償の予測精度に比べて高い場合には、符号化対象のピクチャのピクチャ種別として動き補償を用いるPピクチャを選択するように制御する。
また、視差補償の予測精度が動き補償の予測精度に比べて高い場合、符号化対象のピクチャをBピクチャにしても双方向予測はほとんど選択されない。その結果、Bピクチャの効果が十分得られないため、視差補償を用いるPピクチャを選択する方が符号化効率が向上する。
そこで、本発明では、視差補償の予測精度が動き補償の予測精度に比べて高い場合には、符号化対象のピクチャのピクチャ種別として視差補償を用いるPピクチャを選択するように制御する。
このように、本発明によれば、ステレオ動画像を符号化するMVPなどのエンハンスメント・レイヤにおいて、動き補償および視差補償の予測精度の評価値から、符号化対象のピクチャのピクチャ種別を適応的に切り替えることにより、符号化効率の向上を実現できるようになる。
以下、実施の形態に従って本発明を詳細に説明する。
図1に、本発明を具備するステレオ動画像符号化装置1の一実施形態例を図示する。
本発明のステレオ動画像符号化装置1は、ステレオ動画像の左動画像の符号化を実行するベース・レイヤ符号化部10と、ステレオ動画像の右動画像の符号化を実行するエンハンスメント・レイヤ符号化部20とを備える。
このベース・レイヤ符号化部10およびエンハンスメント・レイヤ符号化部20は、例えばコンピュータプログラムにより実現されるものである。コンピュータプログラムにより実現される場合には、本発明を実施する計算機に接続されるディスク装置やフロッピィディスク、CD−ROMなどの可搬記録媒体に格納しておき、本発明を実施する際にインストールすることにより、容易に実現することが可能である。
図2に、ベース・レイヤ符号化部10の実行する処理フローの一実施形態例、図3および図4に、エンハンスメント・レイヤ符号化部20の実行する処理フローの一実施形態例を図示する。
ここで、この実施形態例では、ベース・レイヤ符号化部10は、図5に示すGOP構造の形態でもって左動画像の符号化を行うことを想定している。なお、図中に示す"i"は後述する変数iの値を示している。
ベース・レイヤ符号化部10は、ステレオ動画像の符号化指示が発行されることで起動されると、図2の処理フローに示すように、先ず最初に、ステップ1で、ピクチャ位置を示す変数iに"0"をセットする。
続いて、ステップ2で、左動画像の先頭のピクチャを入力し、それをIピクチャとして符号化して符号化ストリームを出力する。続いて、ステップ3で、その入力したピクチャをエンハンスメント・レイヤ符号化部20へ転送する。
続いて、ステップ4で、左動画像の全てのピクチャの符号化を終了したのか否かを判断して、終了していないことを判断するときには、ステップ5に進んで、変数iの値を1つインクリメントする。
続いて、ステップ6で、変数iの値が"15"に到達したのか否かを判断して、"15"に到達したことを判断するとき、すなわち、GOP構造の1グループの符号化が終了したことを判断するときには、ステップ1に戻る。
一方、ステップ6で、変数iの値が"15"に到達していないことを判断するときには、ステップ7に進んで、左動画像の次の先頭のピクチャを入力し、前方向のピクチャを参照画像とする動き補償を用いて、それをPピクチャとして符号化して符号化ストリームを出力する。
続いて、ステップ8で、符号化した入力ピクチャの複雑さ指標(発生符号量と平均量子化ステップとの積)を算出し、続くステップ9で、入力したピクチャとその算出した複雑さ指標とを、エンハンスメント・レイヤ符号化部20へ転送してから、ステップ4に戻る。
このようにして、ベース・レイヤ符号化部10は、図5に示すGOP構造の形態で左動画像を符号化していくとともに、その符号化と同期をとりつつ、入力したピクチャとそのピクチャの符号化により求まる複雑さ指標とをエンハンスメント・レイヤ符号化部20へ転送していくように処理するのである。
エンハンスメント・レイヤ符号化部20は、このベース・レイヤ符号化部10の符号化処理を受けて、ステレオ動画像の符号化指示が発行されることで起動されると、図3および図4の処理フローに示すように、先ず最初に、ステップ1で、ピクチャ位置を示す変数iに"0"をセットする。
続いて、ステップ2で、右動画像の先頭のピクチャを入力するとともに、ベース・レイヤ符号化部10から転送されてくるピクチャを受け取る。続いて、ステップ3で、入力したピクチャを、受け取ったピクチャを参照画像とする視差補償を用いて、Pピクチャとして符号化して符号化ストリームを出力する。続いて、ステップ4で、符号化した入力ピクチャの複雑さ指標を算出する。
続いて、ステップ5で、右動画像の全てのピクチャの符号化を終了したのか否かを判断して、終了していないことを判断するときには、ステップ6に進んで、変数iの値を1つインクリメントする。
続いて、ステップ7で、変数iの値が"15"に到達したのか否かを判断して、"15"に到達したことを判断するとき、すなわち、GOP構造の1グループの符号化が終了したことを判断するときには、ステップ1に戻る。
一方、ステップ7で、変数iの値が"15"に到達していないことを判断するときには、ステップ8に進んで、右動画像の次の先頭のピクチャを入力するとともに、ベース・レイヤ符号化部10から転送されてくるピクチャおよび複雑さ指標を受け取る。
続いて、ステップ9で、ベース・レイヤ符号化部10から受け取った複雑さ指標を動き補償の予測精度評価値Xmov とし、最後に視差補償を用いたPピクチャの複雑さ指標を視差補償の予測精度評価値Xdis として、
α=Xmov /Xdis
を算出する。
続いて、ステップ10で、「α<1−θ」が成立するのか否かを判断する。ここで、θは"0<θ<1"の範囲で設定される規定の設定値である。
この判断処理により、「α<1−θ」が成立することを判断するときには、ステップ11に進んで、入力したピクチャを、前方向のピクチャを参照画像とする動き補償を用いて、Pピクチャとして符号化して符号化ストリームを出力してから、ステップ5に戻る。
一方、ステップ10で、「α<1−θ」が成立しないことを判断するときには、ステップ12に進んで、「α≧1+η」が成立するのか否かを判断する。ここで、ηは"0<η1"の範囲で設定される規定の設定値である。
この判断処理により、「α≧1+η」が成立することを判断するときには、ステップ13に進んで、入力したピクチャを、ベース・レイヤ符号化部10から受け取ったピクチャを参照画像とする視差補償を用いて、Pピクチャとして符号化して符号化ストリームを出力する。続いて、ステップ14で、符号化した入力ピクチャの複雑さ指標を算出してから、ステップ5に戻る。
一方、ステップ12で、「α≧1+η」が成立しないことを判断するときには、ステップ15に進んで、入力したピクチャを、ベース・レイヤ符号化部10から受け取ったピクチャを参照画像とする視差補償と、前方向のピクチャを参照画像とする動き補償とを用いて、Bピクチャとして符号化して符号化ストリームを出力してから、ステップ5に戻る。
このようにして、エンハンスメント・レイヤ符号化部20は、符号化効率の向上を実現すべく、動き補償の予測精度と視差補償の予測精度とが同程度である場合には、符号化対象のピクチャをBピクチャとして符号化を行い、動き補償の予測精度のほうが視差補償の予測精度に比べて高い場合には、符号化対象のピクチャを動き補償を用いるPピクチャとして符号化を行い、視差補償の予測精度のほうが動き補償の予測精度に比べて高い場合には、符号化対象のピクチャを視差補償を用いるPピクチャとして符号化を行うように処理するのである。
なお、θについては、あらかじめいくつかのステレオ動画像を符号化することで、動き補償を用いるPピクチャにした方が効率的である場合と、動き補償と視差補償とを用いるBピクチャにした方が効率的である場合とにクラスタリングすることにより求めることが可能である。
また、ηについては、あらかじめいくつかのステレオ動画像を符号化することで、視差補償を用いるPピクチャにした方が効率的である場合と、動き補償と視差補償とを用いるBピクチャにした方が効率的である場合とにクラスタリングすることにより求めることが可能である。
次に、図6を使って、以上に説明したベース・レイヤ符号化部10およびエンハンスメント・レイヤ符号化部20の処理について具体的に説明する。
(1)ベース・レイヤ符号化部10は、左動画像の最初のピクチャ(410) を入力し、Iピクチャとして符号化する。そして、その符号化結果を符号化ストリームとして出力するとともに、当該ピクチャ(410) をエンハンスメント・レイヤ符号化部20へ転送する。
エンハンスメント・レイヤ符号化部20は、右動画像の最初のピクチャ(510) を入力するとともに、左動画像の最初のピクチャ(410) をベース・レイヤ符号化部10から受け取り、その入力したピクチャ(510) を、その受け取ったピクチャ(410) を参照画像とする視差補償を用いてPピクチャとして符号化し、その符号化結果を符号化ストリームとして出力する。
(2)次に、ベース・レイヤ符号化部10は、左動画像の2番目のピクチャ(420) を入力し、左動画像の最初のピクチャを参照画像とする動き補償を用いてPピクチャとして符号化する。そして、その符号化結果を符号化ストリームとして出力するとともに、当該ピクチャ(420) および当該ピクチャの複雑さ指標をエンハンスメント・レイヤ符号化部20へ転送する。
エンハンスメント・レイヤ符号化部20は、右動画像の2番目のピクチャ(520) を入力するとともに、左動画像の2番目のピクチャ(420) およびその複雑さ指標をベース・レイヤ符号化部10から受け取る。
エンハンスメント・レイヤ符号化部20では、左動画像の2番目のピクチャ(420) の複雑さ指標を動き補償の予測精度評価値とし、右動画像の最初のピクチャ(510) の複雑さ指標を視差補償の予測精度評価値として、上述のαを求める。
そして、その求めたαの値に応じて、上述した方法に従って、入力した右動画像の2番目のピクチャ(520) のピクチャ種別を決定し、その決定したピクチャ種別に従って符号化して、符号化結果を符号化ストリームとして出力する。
(3)右動画像の3番目以降のピクチャについても同様にして、ベース・レイヤ符号化部10は、入力ピクチャを符号化し、符号結果を符号化ストリームとして出力するとともに、当該ピクチャおよび当該ピクチャの複雑さ指標をエンハンスメント・レイヤ符号化部20へ転送する。
そして、エンハンスメント・レイヤ符号化部20は、右動画像の符号化対象ピクチャを入力し、ベース・レイヤ符号化部10から転送されてくる複雑さ指標を動き補償の予測精度評価値とし、右動画像の最後に視差指標を用いたPピクチャの複雑さ指標を視差指標の予測精度評価値として、上述した方法に従って、その符号化対象ピクチャのピクチャ種別を適応的に決定して、その決定したピクチャ種別に従って符号化して、符号化結果を符号化ストリームとして出力する。
このようにして、エンハンスメント・レイヤ符号化部20は、符号化対象のピクチャのピクチャ種別を適応的に決定して、その決定したピクチャ種別で符号化を実行するように処理するのである。これにより、符号化効率の向上を実現できるようになる。
図2ないし図4の処理フローでは、予測精度評価値として、複雑さ指標を用いる構成を採ったが、予測誤差の総和を用いる構成を採ることも可能である。
図7に、ベース・レイヤ符号化部10が予測精度評価値として予測誤差の総和を用いる場合に実行する処理フローの一実施形態例、図8および図9に、エンハンスメント・レイヤ符号化部20が予測精度評価値として予測誤差の総和を用いる場合に実行する処理フローの一実施形態例を図示する。
複雑さ指標はピクチャ種別に依存し、同一のピクチャ間での比較しか意味を持たない。これから、図2ないし図4の処理フローでは、Pピクチャの複雑さ指標のみを算出するようにしている。これに対して、予測誤差の総和はピクチャ種別に依存しないので、異なるピクチャ間でも比較することができる。
これから、図3の処理フローのステップ9では、最後に視差補償を用いた「Pピクチャ」の複雑さ指標を視差補償の予測精度評価値Xdis とするのに対して、そのステップ9に対応する図8の処理フローのステップ9では、最後に視差補償を用いた「ピクチャ」の複雑さ指標を視差補償の予測精度評価値Xdis とするように処理することになる。
そして、これに合わせて、図4の処理フローでは、Bピクチャとして符号化を実行するステップ15の処理を終了すると、複雑さ指標を算出する必要がないので直ちにステップ5に戻るのに対して、図9の処理フローでは、そのステップ15に対応する図9の処理フローのステップ15の処理を終了すると、続くステップ16で、その符号化による得られる予測誤差の総和を求めてから、ステップ5に戻るように処理することになる。
図2ないし図4の処理フローに従う実施形態例や、図7ないし図9の処理フローに従う実施形態例では、ベース・レイヤ符号化部10から動き補償の予測精度評価値を得るようにする構成を採っているが、エンハンスメント・レイヤ符号化部20から得るようにするという構成を採ることも可能である。
この構成を採る場合には、図4の処理フローのステップ11の処理に続けて、複雑さ指標を算出してからステップ5に戻るように処理するとともに、図3の処理フローのステップ9で、例えば、グループの先頭の入力ピクチャについては、ベース・レイヤ符号化部10から受け取った複雑さ指標を動き補償の予測精度評価値とし、それ以外の入力ピクチャについては、その算出した複雑さ指標を動き補償の予測精度評価値とするというような処理を行うことになる。
そして、図9の処理フローのステップ11の処理に続けて、予測誤差の総和を算出してからステップ5に戻るように処理するとともに、図8の処理フローのステップ9で、例えば、グループの先頭の入力ピクチャについては、ベース・レイヤ符号化部10から受け取った複雑さ指標を動き補償の予測精度評価値とし、それ以外の入力ピクチャについては、その算出した複雑さ指標を動き補償の予測精度評価値とするというような処理を行うことになる。
また、実施形態例では、動き補償の予測精度評価値Xmov と、視差補償の予測精度評価値Xdis との比の値αを求めて、これを規定の判断値に従って評価することで、エンハンスメント・レイヤにおける符号化対象ピクチャのピクチャ種別を適応的に決定するという構成を採ったが、この2つの予測精度評価値の差分値を規定の判断値に従って評価することで、エンハンスメント・レイヤにおける符号化対象ピクチャのピクチャ種別を適応的に決定するという構成を採ることも可能である。
すなわち、予測精度が高いほど小さな値を示す予測精度評価値で説明するならば、動き補償の予測精度評価値Xmov と視差補償の予測精度評価値Xdis との差分値を使って、「(Xmov −Xdis )<δ1」のときには、動き補償を用いるPピクチャとして符号化し、「δ2≦(Xmov −Xdis )」のときには、視差補償を用いるPピクチャとして符号化し、「δ1≦(Xmov −Xdis )<δ2」のときには、動き補償および視差補償を用いるBピクチャとして符号化するという構成を採ることも可能である。
以上説明したように、本発明によれば、ステレオ動画像を符号化するMVPなどのエンハンスメント・レイヤにおいて、動き補償および視差補償の予測精度の評価値から、符号化対象のピクチャのピクチャ種別を適応的に切り替えることにより、符号化効率の向上を実現できるようになる。
本発明のステレオ動画像符号化装置の一実施形態例である。 ベース・レイヤ符号化部の実行する処理フローの一実施形態例である。 エンハンスメント・レイヤ符号化部の実行する処理フローの一実施形態例である。 エンハンスメント・レイヤ符号化部の実行する処理フローの一実施形態例である。 ベース・レイヤ符号化部の生成するGOP構造の一実施形態例である。 実施形態例を説明するための図である。 ベース・レイヤ符号化部の実行する処理フローの他の実施形態例である。 エンハンスメント・レイヤ符号化部の実行する処理フローの他の実施形態例である。 エンハンスメント・レイヤ符号化部の実行する処理フローの他の実施形態例である。 MVPの各レイヤのピクチャ種別と参照関係の説明図である。 従来のMVPのエンハンスメント・レイヤのGOP構造の説明図である。 符号化効率の向上の実現に必要となるピクチャ種別の説明図である。
符号の説明
1 ステレオ動画像符号化装置
10 ベース・レイヤ符号化部
20 エンハンスメント・レイヤ符号化部

Claims (8)

  1. 一方の動画像をベース・レイヤ、他方の動画像をエンハンスメント・レイヤとして符号化するステレオ動画像符号化方法において、
    ベース・レイヤがIピクチャのときには、エンハンスメント・レイヤの符号化対象ピクチャのピクチャ種別として視差補償を用いるPピクチャを選択する過程と、
    ベース・レイヤがIピクチャ以外のとき、動き補償の予測精度評価値として、ベース・レイヤで動き補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、視差補償の予測精度評価値として、エンハンスメント・レイヤで時系列上直近過去に視差補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、
    動き補償を用いる場合の当該予測精度評価値と視差補償を用いる場合の当該予測精度評価値の比の値または差分の値を算出し、予め定められた動き補償を用いる場合の予測精度評価値と視差補償を用いる場合の予測精度評価値の比の値または差分の値の下限値を用いて、前記算出された比の値または差分の値が前記下限値より小さいとき、エンハンスメント・レイヤの符号化対象ピクチャのピクチャ種別として動き補償を用いるPピクチャを選択して、当該ピクチャを符号化する過程と、
    ベース・レイヤがIピクチャ以外のとき、動き補償の予測精度評価値として、ベース・レイヤで動き補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、視差補償の予測精度評価値として、エンハンスメント・レイヤで時系列上直近過去に視差補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、
    動き補償を用いる場合の当該予測精度評価値と視差補償を用いる場合の当該予測精度評価値の比の値または差分の値を算出し、予め定められた動き補償を用いる場合の予測精度評価値と視差補償を用いる場合の予測精度評価値の比の値または差分の値の下限値及び上限値を用いて、前記算出された比の値または差分の値が前記下限値以上であって前記上限値より小さいとき、エンハンスメント・レイヤの符号化対象ピクチャのピクチャ種別として動き補償および視差補償を用いるBピクチャを選択して、当該ピクチャを符号化する過程と、
    ベース・レイヤがIピクチャ以外のとき、動き補償の予測精度評価値として、ベース・レイヤで動き補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、視差補償の予測精度評価値として、エンハンスメント・レイヤで時系列上直近過去に視差補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、
    動き補償を用いる場合の当該予測精度評価値と視差補償を用いる場合の当該予測精度評価値の比の値または差分の値を算出し、予め定められた動き補償を用いる場合の予測精度評価値と視差補償を用いる場合の予測精度評価値の比の値または差分の値の上限値を用いて、前記算出された比の値または差分の値が前記上限値以上であるとき、エンハンスメント・レイヤの符号化対象ピクチャのピクチャ種別として視差補償を用いるPピクチャを選択して、当該ピクチャを符号化する過程と、
    を備えることを特徴とするステレオ動画像符号化方法。
  2. 一方の動画像をベース・レイヤ、他方の動画像をエンハンスメント・レイヤとして符号化するステレオ動画像符号化方法において、
    ベース・レイヤがIピクチャのときには、エンハンスメント・レイヤの符号化対象ピクチャのピクチャ種別として視差補償を用いるPピクチャを選択する過程と、
    ベース・レイヤがIピクチャ以外のとき、動き補償の予測精度評価値として、ベース・レイヤで動き補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、視差補償の予測精度評価値として、エンハンスメント・レイヤで時系列上直近過去に視差補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、
    動き補償を用いる場合の当該予測精度評価値を、視差補償を用いる場合の当該予測精度評価値で除すことによってそれらの比の値αを算出し、予め定められたしきい値の値θを用いて、α<1−θ(0<θ<1)であるとき、エンハンスメント・レイヤの符号化対象ピクチャのピクチャ種別として動き補償を用いるPピクチャを選択して、当該ピクチャを符号化する過程と、
    ベース・レイヤがIピクチャ以外のとき、動き補償の予測精度評価値として、ベース・レイヤで動き補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、視差補償の予測精度評価値として、エンハンスメント・レイヤで時系列上直近過去に視差補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、
    動き補償を用いる場合の当該予測精度評価値を、視差補償を用いる場合の当該予測精度評価値で除すことによってそれらの比の値αを算出し、予め定められた2つのしきい値の値θとηを用いて、1−θ≦α<1+η(0<η)であるとき、エンハンスメント・レイヤの符号化対象ピクチャのピクチャ種別として動き補償および視差補償を用いるBピクチャを選択して、当該ピクチャを符号化する過程と、
    ベース・レイヤがIピクチャ以外のとき、動き補償の予測精度評価値として、ベース・レイヤで動き補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、視差補償の予測精度評価値として、エンハンスメント・レイヤで時系列上直近過去に視差補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、
    動き補償を用いる場合の当該予測精度評価値を、視差補償を用いる場合の当該予測精度評価値で除すことによってそれらの比の値αを算出し、予め定められたしきい値の値ηを用いて、1+η≦αであるとき、エンハンスメント・レイヤの符号化対象ピクチャのピクチャ種別として視差補償を用いるPピクチャを選択して、当該ピクチャを符号化する過程と、
    を備えることを特徴とするステレオ動画像符号化方法。
  3. 一方の動画像をベース・レイヤ、他方の動画像をエンハンスメント・レイヤとして符号化するステレオ動画像符号化方法において、
    ベース・レイヤがIピクチャのときには、エンハンスメント・レイヤの符号化対象ピクチャのピクチャ種別として視差補償を用いるPピクチャを選択する過程と、
    ベース・レイヤがIピクチャ以外のとき、動き補償の予測精度評価値として、ベース・レイヤで動き補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、視差補償の予測精度評価値として、エンハンスメント・レイヤで時系列上直近過去に視差補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、
    動き補償を用いる場合の当該予測精度評価値から視差補償を用いる場合の当該予測精度評価値を減算することによってそれらの差分の値βを算出し、予め定められたしきい値の値δ1を用いて、β<δ1であるとき、エンハンスメント・レイヤの符号化対象ピクチャのピクチャ種別として動き補償を用いるPピクチャを選択して、当該ピクチャを符号化する過程と、
    ベース・レイヤがIピクチャ以外のとき、動き補償の予測精度評価値として、ベース・レイヤで動き補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、視差補償の予測精度評価値として、エンハンスメント・レイヤで時系列上直近過去に視差補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、
    動き補償を用いる場合の当該予測精度評価値から視差補償を用いる場合の当該予測精度評価値を減算することによってそれらの差分の値βを算出し、予め定められた2つのしきい値の値δ1とδ2を用いて、δ1≦β<δ2であるとき、エンハンスメント・レイヤの符号化対象ピクチャのピクチャ種別として動き補償および視差補償を用いるBピクチャを選択して、当該ピクチャを符号化する過程と、
    ベース・レイヤがIピクチャ以外のとき、動き補償の予測精度評価値として、ベース・レイヤで動き補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、視差補償の予測精度評価値として、エンハンスメント・レイヤで時系列上直近過去に視差補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、
    動き補償を用いる場合の当該予測精度評価値から視差補償を用いる場合の当該予測精度評価値を減算することによってそれらの差分の値βを算出し、予め定められたしきい値の値δ2を用いて、δ2≦βであるとき、エンハンスメント・レイヤの符号化対象ピクチャのピクチャ種別として視差補償を用いるPピクチャを選択して、当該ピクチャを符号化する過程と、
    を備えることを特徴とするステレオ動画像符号化方法。
  4. 一方の動画像をベース・レイヤ、他方の動画像をエンハンスメント・レイヤとして符号化するステレオ動画像符号化装置において、
    ベース・レイヤがIピクチャのときには、エンハンスメント・レイヤの符号化対象ピクチャのピクチャ種別として視差補償を用いるPピクチャを選択する手段と、
    ベース・レイヤがIピクチャ以外のとき、動き補償の予測精度評価値として、ベース・レイヤで動き補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、視差補償の予測精度評価値として、エンハンスメント・レイヤで時系列上直近過去に視差補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、
    動き補償を用いる場合の当該予測精度評価値と視差補償を用いる場合の当該予測精度評価値の比の値または差分の値を算出し、予め定められた動き補償を用いる場合の予測精度評価値と視差補償を用いる場合の予測精度評価値の比の値または差分の値の下限値を用いて、前記算出された比の値または差分の値が前記下限値より小さいとき、エンハンスメント・レイヤの符号化対象ピクチャのピクチャ種別として動き補償を用いるPピクチャを選択して、当該ピクチャを符号化する手段と、
    ベース・レイヤがIピクチャ以外のとき、動き補償の予測精度評価値として、ベース・レイヤで動き補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、視差補償の予測精度評価値として、エンハンスメント・レイヤで時系列上直近過去に視差補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、
    動き補償を用いる場合の当該予測精度評価値と視差補償を用いる場合の当該予測精度評価値の比の値または差分の値を算出し、予め定められた動き補償を用いる場合の予測精度評価値と視差補償を用いる場合の予測精度評価値の比の値または差分の値の下限値及び上限値を用いて、前記算出された比の値または差分の値が前記下限値以上であって前記上限値より小さいとき、エンハンスメント・レイヤの符号化対象ピクチャのピクチャ種別として動き補償および視差補償を用いるBピクチャを選択して、当該ピクチャを符号化する手段と、
    ベース・レイヤがIピクチャ以外のとき、動き補償の予測精度評価値として、ベース・レイヤで動き補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、視差補償の予測精度評価値として、エンハンスメント・レイヤで時系列上直近過去に視差補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、
    動き補償を用いる場合の当該予測精度評価値と視差補償を用いる場合の当該予測精度評価値の比の値または差分の値を算出し、予め定められた動き補償を用いる場合の予測精度評価値と視差補償を用いる場合の予測精度評価値の比の値または差分の値の上限値を用いて、前記算出された比の値または差分の値が前記上限値以上であるとき、エンハンスメント・レイヤの符号化対象ピクチャのピクチャ種別として視差補償を用いるPピクチャを選択して、当該ピクチャを符号化する手段と、
    を備えることを特徴とするステレオ動画像符号化装置。
  5. 一方の動画像をベース・レイヤ、他方の動画像をエンハンスメント・レイヤとして符号化するステレオ動画像符号化装置において、
    ベース・レイヤがIピクチャのときには、エンハンスメント・レイヤの符号化対象ピクチャのピクチャ種別として視差補償を用いるPピクチャを選択する手段と、
    ベース・レイヤがIピクチャ以外のとき、動き補償の予測精度評価値として、ベース・レイヤで動き補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、視差補償の予測精度評価値として、エンハンスメント・レイヤで時系列上直近過去に視差補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、
    動き補償を用いる場合の当該予測精度評価値を、視差補償を用いる場合の当該予測精度評価値で除すことによってそれらの比の値αを算出し、予め定められたしきい値の値θを用いて、α<1−θ(0<θ<1)であるとき、エンハンスメント・レイヤの符号化対象ピクチャのピクチャ種別として動き補償を用いるPピクチャを選択して、当該ピクチャを符号化する手段と、
    ベース・レイヤがIピクチャ以外のとき、動き補償の予測精度評価値として、ベース・レイヤで動き補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、視差補償の予測精度評価値として、エンハンスメント・レイヤで時系列上直近過去に視差補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、
    動き補償を用いる場合の当該予測精度評価値を、視差補償を用いる場合の当該予測精度評価値で除すことによってそれらの比の値αを算出し、予め定められた2つのしきい値の値θとηを用いて、1−θ≦α<1+η(0<η)であるとき、エンハンスメント・レイヤの符号化対象ピクチャのピクチャ種別として動き補償および視差補償を用いるBピクチャを選択して、当該ピクチャを符号化する手段と、
    ベース・レイヤがIピクチャ以外のとき、動き補償の予測精度評価値として、ベース・レイヤで動き補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、視差補償の予測精度評価値として、エンハンスメント・レイヤで時系列上直近過去に視差補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、
    動き補償を用いる場合の当該予測精度評価値を、視差補償を用いる場合の当該予測精度評価値で除すことによってそれらの比の値αを算出し、予め定められたしきい値の値ηを用いて、1+η≦αであるとき、エンハンスメント・レイヤの符号化対象ピクチャのピクチャ種別として視差補償を用いるPピクチャを選択して、当該ピクチャを符号化する手段と、
    を備えることを特徴とするステレオ動画像符号化装置。
  6. 一方の動画像をベース・レイヤ、他方の動画像をエンハンスメント・レイヤとして符号化するステレオ動画像符号化装置において、
    ベース・レイヤがIピクチャのときには、エンハンスメント・レイヤの符号化対象ピクチャのピクチャ種別として視差補償を用いるPピクチャを選択する手段と、
    ベース・レイヤがIピクチャ以外のとき、動き補償の予測精度評価値として、ベース・レイヤで動き補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、視差補償の予測精度評価値として、エンハンスメント・レイヤで時系列上直近過去に視差補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、
    動き補償を用いる場合の当該予測精度評価値から視差補償を用いる場合の当該予測精度評価値を減算することによってそれらの差分の値βを算出し、予め定められたしきい値の値δ1を用いて、β<δ1であるとき、エンハンスメント・レイヤの符号化対象ピクチャのピクチャ種別として動き補償を用いるPピクチャを選択して、当該ピクチャを符号化する手段と、
    ベース・レイヤがIピクチャ以外のとき、動き補償の予測精度評価値として、ベース・レイヤで動き補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、視差補償の予測精度評価値として、エンハンスメント・レイヤで時系列上直近過去に視差補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、
    動き補償を用いる場合の当該予測精度評価値から視差補償を用いる場合の当該予測精度評価値を減算することによってそれらの差分の値βを算出し、予め定められた2つのしきい値の値δ1とδ2を用いて、δ1≦β<δ2であるとき、エンハンスメント・レイヤの符号化対象ピクチャのピクチャ種別として動き補償および視差補償を用いるBピクチャを選択して、当該ピクチャを符号化する手段と、
    ベース・レイヤがIピクチャ以外のとき、動き補償の予測精度評価値として、ベース・レイヤで動き補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、視差補償の予測精度評価値として、エンハンスメント・レイヤで時系列上直近過去に視差補償のみを用いて符号化を行ったピクチャから得られた複雑さ指標を用い、
    動き補償を用いる場合の当該予測精度評価値から視差補償を用いる場合の当該予測精度評価値を減算することによってそれらの差分の値βを算出し、予め定められたしきい値の値δ2を用いて、δ2≦βであるとき、エンハンスメント・レイヤの符号化対象ピクチャのピクチャ種別として視差補償を用いるPピクチャを選択して、当該ピクチャを符号化する手段と、
    を備えることを特徴とするステレオ動画像符号化装置。
  7. 請求項1ないしのいずれか1項に記載されるステレオ動画像符号化方法の実現に用いられる処理をコンピュータに実行させるためのステレオ動画像符号化処理用プログラム。
  8. 請求項1ないしのいずれか1項に記載されるステレオ動画像符号化方法の実現に用いられる処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したステレオ動画像符号化処理用プログラムの記録媒体。
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