JP3705451B2 - ゴースト除去装置を備えたテレビ受信設備 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アンテナで受信したテレビ電波からゴースト成分を除去してテレビ受像器に送り出すゴースト除去装置を備えたテレビ受信設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビ電波は建物や山等の反射を受けて、受像器には幾重にも重なったり歪んだ画面が現れやすく、UHF帯でも生じるが、特にVHF帯ではこのゴースト現象が顕著である。
ゴースト現象を少なく、或はなくすには、アンテナの位置や高さを変えたり、映像信号を処理するなどいろいろ試みられているが、アンテナを極端に高くしたからといってゴーストがなくなる保証はないし、立設位置を変更するにしても制約がある。
よって電気的に映像信号を処理することになるが、従来のゴースト除去装置は、ゴーストが除去処理された映像信号を、チューナが受信した放送チャンネルと同一のテレビチャンネルの電波で出力するものもあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のゴースト除去装置は、図3に例示の如く、アンテナから各テレビ受像器に受信電波を送り込むケーブル22から分岐した分岐ケーブル22aに、ゴーストを含んでいるテレビチャンネルに適合するよう設定されたゴースト除去装置mを接続する一方、前記ケーブル22に、ゴースト成分を含んでいるテレビチャンネルと同一のテレビチャンネル用電波去用のフィルタとしてのトラップ、或は帯域消去用フィルタ(BEF)Fを接続し、それらの出力を混合器23を介して混合して送り出すように配線しなくてはならないので、作業が面倒であった。
又、ゴースト波が単チャンネルのみであれば問題も少ないが、ゴースト波が多チャンネルに及ぶ場合、例えば3チャンネル分のゴーストの除去処理をするには、図4の(a)又は(b)に例示するように、VHF帯受信用アンテナ17とUHF帯受信用アンテナ18と、BS帯受信用アンテナ19とで夫々受信したテレビ電波を混合器20で混合し、各テレビ受像器21,21・・に送り込むケーブル22に、分岐器25,25を介して分岐ヶーブル22aを接続し、その分岐ヶーブル22aに混合器23と分配器24とを介して三台のゴースト処理装置m1,m2,m3を並列に、又は分岐器25,25・・のみを介してケーブル20に直列に接続して設置することになるが、並列接続した場合は、幹線に接続されたフィルタFAとして前記ゴーストを除去処理する3チャンネル分の帯域消去機能を有したものが必要となるが、3チャンネル分の帯域を要求通りの特性で消去する性能のフィルタを製造することは極めて困難であるし、混合器23や分配器24での損失が大きくなって送り出される電波の出力レベル不足を招く。
又、ゴースト処理装置m1,m2,m3を直列に接続した場合は、各チャンネル毎に設定されたフィルタF1,F2,F3の特性が相互干渉によって変化し、他のチャンネルや隣接チャンネル、更には隣々接チャンネルにまで悪影響を及ぼすので、その整合を取るための面倒な調整が必要となる。
更に、ゴースト成分を含んだ電波の画像とゴースト成分が除去された電波の画像を比較して効果を確認したり、一旦ゴーストの除去処理が完了したテレビチャンネルに再びゴーストが発生した場合に、ゴースト成分が除去される前の電波による画像を見ないことには、再調整が必要かどうかの診断もできない。
尚、他の方式として、映像搬送波周波数を受信チャンネルもしくは潜在同一チャンネルテレビ放送波の映像搬送波周波数と一致させる同期形式もあるが、回路構成が複雑でコストアップを招くと共に、ケーブル及びテレビ受像器に直接電波が飛び込むために、ケーブルが長いと前ゴースト現象を起こしやすい問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ゴースト波が他のテレビチャンネルに及ぶ場合に、必要なチャンネル毎のゴースト除去装置を設置することにより、それら複数のテレビチャンネル電波からゴーストを除去し、ゴーストのない映像の鑑賞を可能とするゴースト除去装置を備えたテレビ受信設備の提供にあり、ゴースト成分を含んでいるテレビチャンネルの電波を受信するチューナと、そのチューナから出力された映像信号のゴースト成分を除去する信号処理回路、例えば放送局から送られてくるGCR信号を、受信側で歪んだGCR信号を抜き取ってそれと前記信号処理回路が持っているGCR信号とを比較してゴースト(反射)成分を検出し、これを打ち消すような処理をする回路と、ゴースト成分が除去処理された映像信号と前記チューナから出力された音声信号(例えば映像中間周波増幅回路の途中から分離されて音声検波回路に入り、4.5MHzのFM変調された信号)とを、前記チューナで受信したテレビチャンネルと異なる放送されていないVHF帯又はUHF帯のチャンネルの電波に再変換する変調回路或は周波数変換器と、入力端子側より出力端子側に向けて受信電波を通過させるバイパス回路とを一つのケースに収めて構成される複数のゴースト除去装置を、アンテナで受信したテレビ電波をテレビ受像器に送り出す伝送線の途中に、直列接続したことを要旨とする。
前記ゴースト除去装置には、バイパス回路と並列に、BS帯又はCS帯用の受信電波通過回路や電流通過回路を設けることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明に係るゴースト除去装置を備えたテレビ受信設備を、図面に基づいて説明する。
先ずゴースト除去装置について説明すると、ゴースト除去装置は図2のブロック図に示されるように、入力端子1と出力端子2との間に、チューナ3、信号処理回路4、変調回路5とが直列に接続されており、前記チューナ3は、コントローラ6を操作してCPU7からの信号により例えば第1チャンネルのテレビ電波がゴースト成分を含んでいるときは、その第1チャンネルの電波を受信してその映像信号及び音声信号を出力するようになっていて、信号処理回路4は、前記チューナ3から出力された映像信号に含まれているゴースト成分を除去し、ゴースト成分が除去処理された映像信号(直流から4.2MHzの信号)を出力する。前記変調回路5は、チューナ3から出力された音声信号と前記信号処理回路4から出力された映像信号とを、前記チューナ3が受信したテレビチャンネルと異なる放送されていないチャンネル(空きチャンネルともいう)、例えば第28チャンネルの電波に変換して出力する。
【0006】
又前記入力端子1とチューナ3との間、及び変調回路5と出力端子2との間には夫々電流の通過を阻止するコンデンサ8,9が介在され、それらコンデンサ8,9とチューナ3、又は変調回路5との間には、広帯域電気的特性を持った分岐器(分配器)10a、10bと分波器11a及び混合器11bとが配置され、前記分岐器10a、10bの分岐端子間は、バイパス回路10によって前記チューナ3、信号処理回路4、変調回路5などを通過することなく結ばれ、又分波器11aの分波端子と混合器11bの混合端子間はBS帯又はCS帯用、又は両用の受信電波通過回路11で結ばれていて、前記バイパス回路10の途中にはアンプ12が取り付けられている。
前記前記分岐器10a、10bはVHF帯とUHF帯との電波をバイパスさせるものであるが、VHF又はUHFのいずれか一方のみでもかまわない。
又前記アンプ12は、VHF帯及びUHF帯の電波を増幅するもので、前記分岐器10a、10b、分波器11a、混合器11bの損失を補償するために使用される。
尚、前記アンプ12を、VHF、UHF、BS、CSの各帯域の放送波を通過可能な広帯域(90MHz〜2GHz)タイプとすれば、受信電波通過回路11を省略することもできる。
更に、前記分波器11a及び混合器11bは、アンプ12で歪が生じた場合、その歪による妨害を排除するフィルターの役割も果している。
又前記入出力端子1,2間は、高周波信号の通過を阻止して前段の受信コンバータ又は増幅器を動作させるために、出力端子2側より送り出された電力(直流又は交流)を通過させるためのフイルタ13a,13aを介在させた電流通過回路13によって接続されている。
【0007】
更に入力側には、分波器11aと分岐器10との間に入力レベル調整回路14が設けられ、他方の出力側には、変調回路5と分岐器10bとの間に出力レベル調整回路15が設けられている。
前記入力レベル調整回路14は、70〜90dBμを適正入力レベルとした実施例の信号処理回路4でゴースト成分を除去する場合、放送波を適正なレベルに調整するためのもので、スルー、減衰、増幅の三回路をスイッチによって選択するセレクタとして構成され、放送波が70〜90dBμの範囲内であればスルーを、オーバーするようであれば減衰を、又逆にレベルが小さすぎれば増幅といったように三段階に切り換え可能となっている。
前記CPU7をコントローラ6で操作することによって、チューナ3で受信されるゴーストを成分を含んでいるテレビチャンネルや変調回路5で変換されるテレビチャンネルの変更とともに、ゴースト成分の除去処理が実行される。
そして前記チューナ3、信号処理回路4、変調回路5、バイパス回路10、及び受信電波通過回路11等総ての回路を一つのケース16内に組み込むことによりゴースト除去装置Mが構成される。
【0008】
このように構成されたゴースト除去装置は、例えば1,3,4の三つのテレビチャンネルのゴースト成分を除去しようとする場合には、図1に例示するように、VHF帯受信用アンテナ17とUHF帯受信用アンテナ18と、BS帯受信用アンテナ19とで夫々受信したテレビ電波を混合器20で混合し、各テレビ受像器21,21・・に送り込むケーブル(同軸)22の幹線に、三台のゴースト除去装置M1,M2,M3を直列に接続する。
このように接続すれば、VHF帯とUHF帯の全チャンネルを含むテレビ電波はバイパス回路10を通って各テレビ受像器21,21・・に送り込まれ、第1のゴースト除去装置M1において、信号処理部4でVHF帯の第1チャンネルの電波のゴースト成分を除去し、変調回路5にて前記ゴーストを成分を含んでいる前記第1チャンネルと異なる放送されていないチャンネルである第8チャンネルの電波に変換し、同様に、第2のゴースト除去装置M2で第3チャンネルの電波を第10チャンネルに変換し、更に第3のゴースト除去装置M3で第4チャンネルの電波を第12チャンネルに変換すれば、受像器側で、VHF帯の第1チャンネル、第3チャンネル、第4チャンネルを選択すると、いずれもアンテナ側から送られたゴースト成分を含んでいる画像を映し出すが、VHF帯の第8チャンネル、第10チャンネル、第12チャンネルを選択すれば、ゴースト成分を含まない画像を見ることができ、ゴーストが除去処理される前の画面と比較し、効果の確認もできる。
各ゴースト除去装置M1,M2,M3には、前記図2に例示したようにBS帯又はCS帯用の受信電波通過回路11と電流通過回路13とが設けられているので、BS帯のテレビ電波は、分波器11aからBS帯又はCS帯用、或はBS帯及びCS帯両用の受信電波通過回路10を通り、混合器10bでVHF帯とUHF帯のテレビ電波と再び混合されて各テレビ受像器21,21・・に送られ、BS帯受信用アンテナ19のコンバータに供給される電流は、電流通過回路13を介して送り込まれる。
【0009】
前記各ゴースト除去装置で処理及び変換するするテレビチャンネルは、VHF帯、UHF帯に拘らず総てのチャンネルを対象とし、コントローラによってゴーストをなくしたいテレビチャンネルに変更できるし、変換されるテレビチャンネルも、空チャンネルの中から適宜選択すれば、現行放送の電波による干渉を受けることもない。
【0010】
又本発明ゴースト除去装置を備えたテレビ受信設備は、個人住宅、マンションやアパートといった集合住宅、更には大規模な共同受信施設に設置できる。
又、複数のゴースト除去装置を構成する回路を1つのケースに組み込み、各受信するテレビチャンネル及び変換するテレビチャンネルを夫々固定式とした地域専用タイプの製品としても差し支えない。
【0011】
尚実施例では、ケーブルにCS帯域の受信アンテナが接続されていないが、CS帯用、或はBS帯又及びCS帯両用の受信電波通過回路及び電流通過回路を備えることによって、CS帯域の受信アンテナを増設した場合にも対応できる。
又逆に、BS帯又はCS帯用の受信電波通過回路及び電流通過回路を省略し、VHF帯とUHF帯専用の機種とすることもできる。
【0012】
【発明の効果】
本発明によれば、ゴースト成分を除去したゴーストを成分を含んでいるテレビチャンネルの電波を、ゴーストを成分を含んでいるテレビチャンネルと異なるテレビチャンネルの電波に変換して送り出すのゴースト除去装置が直列に接続されているので、受像器側では変換された各テレビチャンネルを選択することによって、ゴーストのない画面を見ることができる。
そして前記ゴースト除去装置を直列に接続した場合には、装置相互間に分配器や混合器が介在されないので損失が少なく、出力される電波のレベル低下を招くのとがない。
又BS帯又はCS帯用の受信電波通過回路や電流通過回路を設けることによって、BS帯又はCS帯電波の受信にも対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るゴースト除去装置を備えたテレビ受信設備の実施例を示す説明図である。
【図2】ゴースト除去装置を示すブロック図である。
【図3】従来例の説明図である。
【図4】従来例の説明図である。
【符号の説明】
1・・入力端子、2・・出力端子、3・・チューナ、4・・信号処理回路、5・・変調回路、6・・コントローラ、7・・CPU、8,9・・コンデンサ、10・・バイパス回路、10a,10b・・分岐器、11・・受信電波通過回路、11a・・分波器、11b・・混合器、12・・アンプ、13・・電流通過回路、13a・・フィルタ、14・・入力レベル調整回路、14a・・選択回路、14b・・セレクトスイッチ、15・・出力レベル調整回路、16,16a,16b,16c・・ケース、17・・VHF帯受信用アンテナ、18・・UHF帯受信用アンテナ、19・・BS帯受信用アンテナ、20・・混合器、21・・テレビ受像器、22・・ケーブル、22a・・分岐ケーブル、23・・混合器、24・・分配器、、25・・分岐器、m1,m2,m3・・(従来の)ゴースト除去装置、F,FA,F1,F2,F3・・テレビチャンネル用フィルタ、M,M1,M2,M3・・(本発明の)ゴースト除去装置。
【発明の属する技術分野】
本発明は、アンテナで受信したテレビ電波からゴースト成分を除去してテレビ受像器に送り出すゴースト除去装置を備えたテレビ受信設備に関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビ電波は建物や山等の反射を受けて、受像器には幾重にも重なったり歪んだ画面が現れやすく、UHF帯でも生じるが、特にVHF帯ではこのゴースト現象が顕著である。
ゴースト現象を少なく、或はなくすには、アンテナの位置や高さを変えたり、映像信号を処理するなどいろいろ試みられているが、アンテナを極端に高くしたからといってゴーストがなくなる保証はないし、立設位置を変更するにしても制約がある。
よって電気的に映像信号を処理することになるが、従来のゴースト除去装置は、ゴーストが除去処理された映像信号を、チューナが受信した放送チャンネルと同一のテレビチャンネルの電波で出力するものもあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のゴースト除去装置は、図3に例示の如く、アンテナから各テレビ受像器に受信電波を送り込むケーブル22から分岐した分岐ケーブル22aに、ゴーストを含んでいるテレビチャンネルに適合するよう設定されたゴースト除去装置mを接続する一方、前記ケーブル22に、ゴースト成分を含んでいるテレビチャンネルと同一のテレビチャンネル用電波去用のフィルタとしてのトラップ、或は帯域消去用フィルタ(BEF)Fを接続し、それらの出力を混合器23を介して混合して送り出すように配線しなくてはならないので、作業が面倒であった。
又、ゴースト波が単チャンネルのみであれば問題も少ないが、ゴースト波が多チャンネルに及ぶ場合、例えば3チャンネル分のゴーストの除去処理をするには、図4の(a)又は(b)に例示するように、VHF帯受信用アンテナ17とUHF帯受信用アンテナ18と、BS帯受信用アンテナ19とで夫々受信したテレビ電波を混合器20で混合し、各テレビ受像器21,21・・に送り込むケーブル22に、分岐器25,25を介して分岐ヶーブル22aを接続し、その分岐ヶーブル22aに混合器23と分配器24とを介して三台のゴースト処理装置m1,m2,m3を並列に、又は分岐器25,25・・のみを介してケーブル20に直列に接続して設置することになるが、並列接続した場合は、幹線に接続されたフィルタFAとして前記ゴーストを除去処理する3チャンネル分の帯域消去機能を有したものが必要となるが、3チャンネル分の帯域を要求通りの特性で消去する性能のフィルタを製造することは極めて困難であるし、混合器23や分配器24での損失が大きくなって送り出される電波の出力レベル不足を招く。
又、ゴースト処理装置m1,m2,m3を直列に接続した場合は、各チャンネル毎に設定されたフィルタF1,F2,F3の特性が相互干渉によって変化し、他のチャンネルや隣接チャンネル、更には隣々接チャンネルにまで悪影響を及ぼすので、その整合を取るための面倒な調整が必要となる。
更に、ゴースト成分を含んだ電波の画像とゴースト成分が除去された電波の画像を比較して効果を確認したり、一旦ゴーストの除去処理が完了したテレビチャンネルに再びゴーストが発生した場合に、ゴースト成分が除去される前の電波による画像を見ないことには、再調整が必要かどうかの診断もできない。
尚、他の方式として、映像搬送波周波数を受信チャンネルもしくは潜在同一チャンネルテレビ放送波の映像搬送波周波数と一致させる同期形式もあるが、回路構成が複雑でコストアップを招くと共に、ケーブル及びテレビ受像器に直接電波が飛び込むために、ケーブルが長いと前ゴースト現象を起こしやすい問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ゴースト波が他のテレビチャンネルに及ぶ場合に、必要なチャンネル毎のゴースト除去装置を設置することにより、それら複数のテレビチャンネル電波からゴーストを除去し、ゴーストのない映像の鑑賞を可能とするゴースト除去装置を備えたテレビ受信設備の提供にあり、ゴースト成分を含んでいるテレビチャンネルの電波を受信するチューナと、そのチューナから出力された映像信号のゴースト成分を除去する信号処理回路、例えば放送局から送られてくるGCR信号を、受信側で歪んだGCR信号を抜き取ってそれと前記信号処理回路が持っているGCR信号とを比較してゴースト(反射)成分を検出し、これを打ち消すような処理をする回路と、ゴースト成分が除去処理された映像信号と前記チューナから出力された音声信号(例えば映像中間周波増幅回路の途中から分離されて音声検波回路に入り、4.5MHzのFM変調された信号)とを、前記チューナで受信したテレビチャンネルと異なる放送されていないVHF帯又はUHF帯のチャンネルの電波に再変換する変調回路或は周波数変換器と、入力端子側より出力端子側に向けて受信電波を通過させるバイパス回路とを一つのケースに収めて構成される複数のゴースト除去装置を、アンテナで受信したテレビ電波をテレビ受像器に送り出す伝送線の途中に、直列接続したことを要旨とする。
前記ゴースト除去装置には、バイパス回路と並列に、BS帯又はCS帯用の受信電波通過回路や電流通過回路を設けることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明に係るゴースト除去装置を備えたテレビ受信設備を、図面に基づいて説明する。
先ずゴースト除去装置について説明すると、ゴースト除去装置は図2のブロック図に示されるように、入力端子1と出力端子2との間に、チューナ3、信号処理回路4、変調回路5とが直列に接続されており、前記チューナ3は、コントローラ6を操作してCPU7からの信号により例えば第1チャンネルのテレビ電波がゴースト成分を含んでいるときは、その第1チャンネルの電波を受信してその映像信号及び音声信号を出力するようになっていて、信号処理回路4は、前記チューナ3から出力された映像信号に含まれているゴースト成分を除去し、ゴースト成分が除去処理された映像信号(直流から4.2MHzの信号)を出力する。前記変調回路5は、チューナ3から出力された音声信号と前記信号処理回路4から出力された映像信号とを、前記チューナ3が受信したテレビチャンネルと異なる放送されていないチャンネル(空きチャンネルともいう)、例えば第28チャンネルの電波に変換して出力する。
【0006】
又前記入力端子1とチューナ3との間、及び変調回路5と出力端子2との間には夫々電流の通過を阻止するコンデンサ8,9が介在され、それらコンデンサ8,9とチューナ3、又は変調回路5との間には、広帯域電気的特性を持った分岐器(分配器)10a、10bと分波器11a及び混合器11bとが配置され、前記分岐器10a、10bの分岐端子間は、バイパス回路10によって前記チューナ3、信号処理回路4、変調回路5などを通過することなく結ばれ、又分波器11aの分波端子と混合器11bの混合端子間はBS帯又はCS帯用、又は両用の受信電波通過回路11で結ばれていて、前記バイパス回路10の途中にはアンプ12が取り付けられている。
前記前記分岐器10a、10bはVHF帯とUHF帯との電波をバイパスさせるものであるが、VHF又はUHFのいずれか一方のみでもかまわない。
又前記アンプ12は、VHF帯及びUHF帯の電波を増幅するもので、前記分岐器10a、10b、分波器11a、混合器11bの損失を補償するために使用される。
尚、前記アンプ12を、VHF、UHF、BS、CSの各帯域の放送波を通過可能な広帯域(90MHz〜2GHz)タイプとすれば、受信電波通過回路11を省略することもできる。
更に、前記分波器11a及び混合器11bは、アンプ12で歪が生じた場合、その歪による妨害を排除するフィルターの役割も果している。
又前記入出力端子1,2間は、高周波信号の通過を阻止して前段の受信コンバータ又は増幅器を動作させるために、出力端子2側より送り出された電力(直流又は交流)を通過させるためのフイルタ13a,13aを介在させた電流通過回路13によって接続されている。
【0007】
更に入力側には、分波器11aと分岐器10との間に入力レベル調整回路14が設けられ、他方の出力側には、変調回路5と分岐器10bとの間に出力レベル調整回路15が設けられている。
前記入力レベル調整回路14は、70〜90dBμを適正入力レベルとした実施例の信号処理回路4でゴースト成分を除去する場合、放送波を適正なレベルに調整するためのもので、スルー、減衰、増幅の三回路をスイッチによって選択するセレクタとして構成され、放送波が70〜90dBμの範囲内であればスルーを、オーバーするようであれば減衰を、又逆にレベルが小さすぎれば増幅といったように三段階に切り換え可能となっている。
前記CPU7をコントローラ6で操作することによって、チューナ3で受信されるゴーストを成分を含んでいるテレビチャンネルや変調回路5で変換されるテレビチャンネルの変更とともに、ゴースト成分の除去処理が実行される。
そして前記チューナ3、信号処理回路4、変調回路5、バイパス回路10、及び受信電波通過回路11等総ての回路を一つのケース16内に組み込むことによりゴースト除去装置Mが構成される。
【0008】
このように構成されたゴースト除去装置は、例えば1,3,4の三つのテレビチャンネルのゴースト成分を除去しようとする場合には、図1に例示するように、VHF帯受信用アンテナ17とUHF帯受信用アンテナ18と、BS帯受信用アンテナ19とで夫々受信したテレビ電波を混合器20で混合し、各テレビ受像器21,21・・に送り込むケーブル(同軸)22の幹線に、三台のゴースト除去装置M1,M2,M3を直列に接続する。
このように接続すれば、VHF帯とUHF帯の全チャンネルを含むテレビ電波はバイパス回路10を通って各テレビ受像器21,21・・に送り込まれ、第1のゴースト除去装置M1において、信号処理部4でVHF帯の第1チャンネルの電波のゴースト成分を除去し、変調回路5にて前記ゴーストを成分を含んでいる前記第1チャンネルと異なる放送されていないチャンネルである第8チャンネルの電波に変換し、同様に、第2のゴースト除去装置M2で第3チャンネルの電波を第10チャンネルに変換し、更に第3のゴースト除去装置M3で第4チャンネルの電波を第12チャンネルに変換すれば、受像器側で、VHF帯の第1チャンネル、第3チャンネル、第4チャンネルを選択すると、いずれもアンテナ側から送られたゴースト成分を含んでいる画像を映し出すが、VHF帯の第8チャンネル、第10チャンネル、第12チャンネルを選択すれば、ゴースト成分を含まない画像を見ることができ、ゴーストが除去処理される前の画面と比較し、効果の確認もできる。
各ゴースト除去装置M1,M2,M3には、前記図2に例示したようにBS帯又はCS帯用の受信電波通過回路11と電流通過回路13とが設けられているので、BS帯のテレビ電波は、分波器11aからBS帯又はCS帯用、或はBS帯及びCS帯両用の受信電波通過回路10を通り、混合器10bでVHF帯とUHF帯のテレビ電波と再び混合されて各テレビ受像器21,21・・に送られ、BS帯受信用アンテナ19のコンバータに供給される電流は、電流通過回路13を介して送り込まれる。
【0009】
前記各ゴースト除去装置で処理及び変換するするテレビチャンネルは、VHF帯、UHF帯に拘らず総てのチャンネルを対象とし、コントローラによってゴーストをなくしたいテレビチャンネルに変更できるし、変換されるテレビチャンネルも、空チャンネルの中から適宜選択すれば、現行放送の電波による干渉を受けることもない。
【0010】
又本発明ゴースト除去装置を備えたテレビ受信設備は、個人住宅、マンションやアパートといった集合住宅、更には大規模な共同受信施設に設置できる。
又、複数のゴースト除去装置を構成する回路を1つのケースに組み込み、各受信するテレビチャンネル及び変換するテレビチャンネルを夫々固定式とした地域専用タイプの製品としても差し支えない。
【0011】
尚実施例では、ケーブルにCS帯域の受信アンテナが接続されていないが、CS帯用、或はBS帯又及びCS帯両用の受信電波通過回路及び電流通過回路を備えることによって、CS帯域の受信アンテナを増設した場合にも対応できる。
又逆に、BS帯又はCS帯用の受信電波通過回路及び電流通過回路を省略し、VHF帯とUHF帯専用の機種とすることもできる。
【0012】
【発明の効果】
本発明によれば、ゴースト成分を除去したゴーストを成分を含んでいるテレビチャンネルの電波を、ゴーストを成分を含んでいるテレビチャンネルと異なるテレビチャンネルの電波に変換して送り出すのゴースト除去装置が直列に接続されているので、受像器側では変換された各テレビチャンネルを選択することによって、ゴーストのない画面を見ることができる。
そして前記ゴースト除去装置を直列に接続した場合には、装置相互間に分配器や混合器が介在されないので損失が少なく、出力される電波のレベル低下を招くのとがない。
又BS帯又はCS帯用の受信電波通過回路や電流通過回路を設けることによって、BS帯又はCS帯電波の受信にも対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るゴースト除去装置を備えたテレビ受信設備の実施例を示す説明図である。
【図2】ゴースト除去装置を示すブロック図である。
【図3】従来例の説明図である。
【図4】従来例の説明図である。
【符号の説明】
1・・入力端子、2・・出力端子、3・・チューナ、4・・信号処理回路、5・・変調回路、6・・コントローラ、7・・CPU、8,9・・コンデンサ、10・・バイパス回路、10a,10b・・分岐器、11・・受信電波通過回路、11a・・分波器、11b・・混合器、12・・アンプ、13・・電流通過回路、13a・・フィルタ、14・・入力レベル調整回路、14a・・選択回路、14b・・セレクトスイッチ、15・・出力レベル調整回路、16,16a,16b,16c・・ケース、17・・VHF帯受信用アンテナ、18・・UHF帯受信用アンテナ、19・・BS帯受信用アンテナ、20・・混合器、21・・テレビ受像器、22・・ケーブル、22a・・分岐ケーブル、23・・混合器、24・・分配器、、25・・分岐器、m1,m2,m3・・(従来の)ゴースト除去装置、F,FA,F1,F2,F3・・テレビチャンネル用フィルタ、M,M1,M2,M3・・(本発明の)ゴースト除去装置。
Claims (2)
- ゴースト成分を含んでいるテレビチャンネルの電波を受信するチューナと、そのチューナから出力された映像信号のゴースト成分を除去する信号処理回路と、ゴースト成分が除去処理された映像信号と前記チューナから出力された音声信号とを、放送されていないチャンネルのテレビ電波に再変換する変調回路と、入力端子側より出力端子側に向けて受信電波を通過させるバイパス回路とを一つのケースに収めて構成される複数のゴースト除去装置を、アンテナで受信したテレビ電波をテレビ受像器に送り出す伝送線の途中に、直列接続したことを特徴とするゴースト除去装置を備えたテレビ受信設備。
- 前記ゴースト除去装置が、バイパス回路と並列に、BS帯又はCS帯用、又はBS帯及びCS帯両用の受信電波通過回路と電流通過回路とを設けた請求項1に記載のゴースト除去装置を備えたテレビ受信設備。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27814095A JP3705451B2 (ja) | 1995-10-25 | 1995-10-25 | ゴースト除去装置を備えたテレビ受信設備 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP27814095A JP3705451B2 (ja) | 1995-10-25 | 1995-10-25 | ゴースト除去装置を備えたテレビ受信設備 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH09121314A JPH09121314A (ja) | 1997-05-06 |
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Family Applications (1)
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JP27814095A Expired - Fee Related JP3705451B2 (ja) | 1995-10-25 | 1995-10-25 | ゴースト除去装置を備えたテレビ受信設備 |
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JP (1) | JP3705451B2 (ja) |
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- 1995-10-25 JP JP27814095A patent/JP3705451B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09121314A (ja) | 1997-05-06 |
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