JP3705194B2 - 配管内を流れる流体の電磁界処理方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配管内を流れる流体を電磁界処理することにより、配管内壁へのスケールの付着防止や配管内壁からのスケールの除去などを図ることができる流体の電磁界処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
使用済み工業用水や生活排水などの流体が流れる配管では、その配管内壁にスケールなどが付着し、場合によっては配管が詰まってしまうことがある。
【0003】
このような問題に対応する技術の一つとして、特開平8−42993号公報、特開2000−212782号公報、特開2001−38362号公報などに記載されているような、配管内を流れる流体を電磁界処理する方法が知られている。
【0004】
この方法は、図1に示すように、配管1の外側にコイル2を巻き付け、コイル2に電流制御部を有した電源装置3から交流電流を流すことにより電磁界を誘起させて配管内に磁場と電場とを生じさせ、この磁場と電場の電子エネルギによって配管内を流れる流体に対して、流体分子及び流体中のイオンを媒体として電解エネルギを与えて電磁界処理するものである。
【0005】
これにより、スケールの表面及び配管内壁をともに強く負に帯電させてスケールと配管内壁を反発させ、スケールを小結晶化させるとともに結合を不安定にさせてスケールを配管内壁から容易に離脱させることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この電磁界処理方法において、配管の外部に配置するコイルはどのようなコイルが好適であるかについては、必ずしも明確にはなっていない。特開平8−42993号公報、特開2000−212782号公報、特開2001−38362号公報には、コイルの導線の種類、巻数、巻き方が示されているが、それだけでは充分であるとはいえない。
【0007】
そこで、本発明の目的は、配管内を流れる流体を電磁界処理することにより配管内壁へのスケールの付着防止などを図るに際して、それを効率的に行うことのできる好適なコイルな用いた電磁界処理方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、配管の外部にコイルを配置し、該コイルに交流電流を流し、コイルを流れる電流により誘起される電磁界により前記配管内を流れる流体を処理する方法において、該コイルをステンレス鋼によって形成したことを特徴とする配管内を流れる流体の電磁界処理方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0010】
本発明の実施の形態においても、図1に示すように、配管1の外側にコイル2を巻き付け、コイル2に電流制御部を有した電源装置3から交流電流を流すようになっている。
【0011】
そして、本発明の実施の形態では、コイル2をステンレス鋼の薄板により形成したことが特徴である。
【0012】
図2に、本発明のステンレス鋼薄板のコイルを用いた場合と、従来から用いられている被覆した銅線のコイルを用いた場合との配管内に発生した磁場の比較を示す。(a)が本発明のステンレス鋼薄板のコイルを用いた場合であり、幅20mm、厚さ0.4mmのSUS304薄板をコイルにしたものを用いている。一方、(b)は被覆した銅線のコイルを用いた場合であり、直径3.8mmの銅線をゴム絶縁体で被覆した導線のコイルを用いている。
【0013】
そして、配管の寸法は、外径63mm、内径60mmであり、コイルに流した交流電流は周波数1MHzの方形波である。
【0014】
図2から明らかなように、本発明のステンレス鋼薄板のコイルを用いた場合には、銅線のコイルを用いた場合に比べて、得られる磁場も方形波に近いものとなっており、交流電流に対する応答性が優れている。これは、ステンレス鋼薄板のコイルの方が銅線のコイルに比べて電気抵抗が大きいために時定数が小さくなることによるものである。
【0015】
したがって、ステンレス鋼薄板のコイルを用いて電磁界処理を行うことにより、流した交流電流の波形に対してより忠実な波形の磁場を配管内に発生させることができるので、配管内壁へのスケールの付着防止や配管内壁からのスケールの除去を効率的うことが可能となる。
【0016】
【実施例】
図3に本発明の実施例を示す。
▲1▼本発明例:ステンレス鋼薄板のコイルを用いて電磁界処理を行った場合
▲2▼比較例1:銅線のコイル用いて電磁界処理を行った場合
▲3▼比較例2:電磁界処理を行わなかった場合
について、配管内壁のスケール付着量を比較したものである。
【0017】
図3から明らかなように、本発明のステンレス鋼薄板のコイルを用いて電磁界処理を行った場合は、配管内壁のスケール付着量が時間とともに大幅に減少している。
【0018】
【発明の効果】
本発明は、交流電流に対する応答性が優れているステンレス鋼で形成したコイルを用いて配管内を流れる流体を電磁界処理するようにしたので、配管内壁へのスケールの付着防止などを効率的に行うことのできるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】配管内を流れる流体を電磁界処理する方法の説明図である。
【図2】本発明使用のステンレス鋼薄板コイルと従来の銅線コイルの磁気特性を比較した図である。
【図3】本発明の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1 配管
2 コイル
3 電源装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、配管内を流れる流体を電磁界処理することにより、配管内壁へのスケールの付着防止や配管内壁からのスケールの除去などを図ることができる流体の電磁界処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
使用済み工業用水や生活排水などの流体が流れる配管では、その配管内壁にスケールなどが付着し、場合によっては配管が詰まってしまうことがある。
【0003】
このような問題に対応する技術の一つとして、特開平8−42993号公報、特開2000−212782号公報、特開2001−38362号公報などに記載されているような、配管内を流れる流体を電磁界処理する方法が知られている。
【0004】
この方法は、図1に示すように、配管1の外側にコイル2を巻き付け、コイル2に電流制御部を有した電源装置3から交流電流を流すことにより電磁界を誘起させて配管内に磁場と電場とを生じさせ、この磁場と電場の電子エネルギによって配管内を流れる流体に対して、流体分子及び流体中のイオンを媒体として電解エネルギを与えて電磁界処理するものである。
【0005】
これにより、スケールの表面及び配管内壁をともに強く負に帯電させてスケールと配管内壁を反発させ、スケールを小結晶化させるとともに結合を不安定にさせてスケールを配管内壁から容易に離脱させることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この電磁界処理方法において、配管の外部に配置するコイルはどのようなコイルが好適であるかについては、必ずしも明確にはなっていない。特開平8−42993号公報、特開2000−212782号公報、特開2001−38362号公報には、コイルの導線の種類、巻数、巻き方が示されているが、それだけでは充分であるとはいえない。
【0007】
そこで、本発明の目的は、配管内を流れる流体を電磁界処理することにより配管内壁へのスケールの付着防止などを図るに際して、それを効率的に行うことのできる好適なコイルな用いた電磁界処理方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、配管の外部にコイルを配置し、該コイルに交流電流を流し、コイルを流れる電流により誘起される電磁界により前記配管内を流れる流体を処理する方法において、該コイルをステンレス鋼によって形成したことを特徴とする配管内を流れる流体の電磁界処理方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0010】
本発明の実施の形態においても、図1に示すように、配管1の外側にコイル2を巻き付け、コイル2に電流制御部を有した電源装置3から交流電流を流すようになっている。
【0011】
そして、本発明の実施の形態では、コイル2をステンレス鋼の薄板により形成したことが特徴である。
【0012】
図2に、本発明のステンレス鋼薄板のコイルを用いた場合と、従来から用いられている被覆した銅線のコイルを用いた場合との配管内に発生した磁場の比較を示す。(a)が本発明のステンレス鋼薄板のコイルを用いた場合であり、幅20mm、厚さ0.4mmのSUS304薄板をコイルにしたものを用いている。一方、(b)は被覆した銅線のコイルを用いた場合であり、直径3.8mmの銅線をゴム絶縁体で被覆した導線のコイルを用いている。
【0013】
そして、配管の寸法は、外径63mm、内径60mmであり、コイルに流した交流電流は周波数1MHzの方形波である。
【0014】
図2から明らかなように、本発明のステンレス鋼薄板のコイルを用いた場合には、銅線のコイルを用いた場合に比べて、得られる磁場も方形波に近いものとなっており、交流電流に対する応答性が優れている。これは、ステンレス鋼薄板のコイルの方が銅線のコイルに比べて電気抵抗が大きいために時定数が小さくなることによるものである。
【0015】
したがって、ステンレス鋼薄板のコイルを用いて電磁界処理を行うことにより、流した交流電流の波形に対してより忠実な波形の磁場を配管内に発生させることができるので、配管内壁へのスケールの付着防止や配管内壁からのスケールの除去を効率的うことが可能となる。
【0016】
【実施例】
図3に本発明の実施例を示す。
▲1▼本発明例:ステンレス鋼薄板のコイルを用いて電磁界処理を行った場合
▲2▼比較例1:銅線のコイル用いて電磁界処理を行った場合
▲3▼比較例2:電磁界処理を行わなかった場合
について、配管内壁のスケール付着量を比較したものである。
【0017】
図3から明らかなように、本発明のステンレス鋼薄板のコイルを用いて電磁界処理を行った場合は、配管内壁のスケール付着量が時間とともに大幅に減少している。
【0018】
【発明の効果】
本発明は、交流電流に対する応答性が優れているステンレス鋼で形成したコイルを用いて配管内を流れる流体を電磁界処理するようにしたので、配管内壁へのスケールの付着防止などを効率的に行うことのできるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】配管内を流れる流体を電磁界処理する方法の説明図である。
【図2】本発明使用のステンレス鋼薄板コイルと従来の銅線コイルの磁気特性を比較した図である。
【図3】本発明の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1 配管
2 コイル
3 電源装置
Claims (1)
- 配管の外部にコイルを配置し、該コイルに交流電流を流し、コイルを流れる電流により誘起される電磁界により前記配管内を流れる流体を処理する方法において、該コイルをステンレス鋼によって形成したことを特徴とする配管内を流れる流体の電磁界処理方法。
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JP2001369726A JP3705194B2 (ja) | 2001-12-04 | 2001-12-04 | 配管内を流れる流体の電磁界処理方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001369726A JP3705194B2 (ja) | 2001-12-04 | 2001-12-04 | 配管内を流れる流体の電磁界処理方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2003164879A JP2003164879A (ja) | 2003-06-10 |
JP3705194B2 true JP3705194B2 (ja) | 2005-10-12 |
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JP2001369726A Expired - Fee Related JP3705194B2 (ja) | 2001-12-04 | 2001-12-04 | 配管内を流れる流体の電磁界処理方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103570142A (zh) * | 2013-10-17 | 2014-02-12 | 中国石油化工股份有限公司 | 冷却塔电磁阻垢的方法 |
CN105461021A (zh) * | 2014-09-01 | 2016-04-06 | 君能控股有限公司 | 用于脱盐和海上运输的多相交变电流双离子推进系统 |
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MY170965A (en) * | 2014-07-17 | 2019-09-20 | See Seng Ser | An apparatus for treating water using magnetic field |
JP6941988B2 (ja) * | 2017-07-04 | 2021-09-29 | 月島機械株式会社 | 下水汚泥処理設備および下水汚泥処理方法 |
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2001
- 2001-12-04 JP JP2001369726A patent/JP3705194B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN105461021A (zh) * | 2014-09-01 | 2016-04-06 | 君能控股有限公司 | 用于脱盐和海上运输的多相交变电流双离子推进系统 |
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