JP3705106B2 - 植物育成事業システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、植物育成事業システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
太古から植物は、厳しい自然界の気象の変化や他の動植物の振舞いに対して適応し生きてきた。またこの外的要因は、時には種の絶滅などへも作用したが、その度にそれに耐え得る新種が生まれることとなり、現在まで多種多様の植物が生まれてきた。そうして植物は、姿形また適合する成育条件の違いなど多様な品種を持つこととなり、その内部においても多彩な外的要因に対処でき得るよう多様な遺伝子情報を持つこととなった。
【0003】
野菜や花卉類は古くから人類によって栽培されており、その栽培方法は年代と共に様々に変化してきている。古くは、植物の育成の手助けをするというもので、土地の選定、周りの雑草の処理や害虫の処理、水管理などが主であった。
【0004】
現在はこれに積極的に植物の育成を促進するための、肥料の管理、温度管理、光管理などが加わり、広大な畑の作物からハウス栽培や一貫大量生産の植物工場へと移り変わってきている。
【0005】
このハウス栽培や植物工場において生産される植物は、古くから栽培されその育成方法や条件がある程度明らかになっているもので、更に上記生産方法に適した品種に限られてきている。あるいは品種改良などによって同生産方法に適した品種を作り出してきている。
【0006】
これに加え人間の欲求は、花卉類であれば「もっと色合いの良いもの、形の良いもの、珍しいもの等」、野菜であれば「もっと美味しいもの、大きいもの、収穫量の多いもの等」と、現状に満足することなく次々と現れてくる。
【0007】
これらを満足させていくため、更に新しい品種改良を進めたり、新しい育成方法を開発したりする必要性がでてきている。しかしながらこれらの開発にあたっては、多数のサンプルと広大な土地、精密な制御管理技術、更に長い期間が必要であり、コスト負担は多大なものがある。このためこれを行っているのは、各地の農業試験所や大学の研究機関などの非営利機関が主であり、営利目的である民間では非常に限られた分野でしか行われていないのが実情である。また上記農業試験所や大学においても、学術的に興味のあるテーマがあっても、差し当たっての注目性のあるもの、社会貢献度の大きいもの、速効性のあるものから行うこととなり、実際の開発は同様に限られた分野や限られた方式が対象となっている。
【0008】
一方、農業分野における大量生産(高効率生産)や高付加価値生産の手段は、品種改良などによる植物の種子レベルでの情報操作と、育成段階での様々な環境条件制御である。
【0009】
前者は、交配技術や遺伝子組み替えなどの高度な技術分野として確立され、現在も新種の植物がどんどん生み出されている。
【0010】
後者は、気温・地温・湿度・水分量・炭酸ガス濃度・光の強さ・光の波長・光のリズムなどを機械的に制御し自然界で起こるマイナスの育成条件を省き、安定的な育成栽培を行うものである。
【0011】
これはハウス栽培や植物工場などで、特定の作物や花卉類において絞り込んだ条件のもとで行われており、研究室で準備された育成条件をもとに、各育成条件を電気的に制御できるようにし、更にインターネット等を介し遠隔地から集中的に制御する方式も試みられつつある。
【0012】
ところで、前述のマイナスの育成条件の中には、病気や害虫による育成阻害要因もある。また土壌条件については、連作による成育障害や肥料不足などの問題もある。
【0013】
これらの問題を解決するために化学肥料や農薬が研究開発され、近代農業においては不可欠な存在となってきている。
【0014】
しかしながら大量且つ長期に亘る化学肥料や農薬の使用は、その周辺の自然環境の破壊を招いてきただけでなく、アレルギーなどの人体への影響も指摘されるようになり、消費者も無農薬や有機栽培といったものに興味を示すようになり、日々その重要性は高まってきている。
【0015】
他方、上記の農業としての植物育成栽培以外に、家庭に於ける植物育成栽培があり、ガーデニングやキッチンガーデン(家庭菜園)を楽しむ人が年々増加しているが、その目的も多様で、植物の配置や種類などアートとして楽しむもの、できた作物を楽しむもの、その過程の育成や日々の世話を楽しむもの、珍しい種類や形を育てて楽しむもの、その他様々である。
【0016】
その際の育成条件としては、天候などの自然環境の変化や病害虫の問題などがあるが、これらをクリアするためのマニュアルや薬品類および各種園芸グッズが広く使われている。これらは、上記農業試験所や各種研究機関及び園芸メーカーなどが研究開発してきた結果をもとに、主として普通の植物を普通に育成することを目的として作られている。
【0017】
ところで、前述の植物工場等には大規模な植物育成装置がシステムとして配置され、育成制御も特定の分野では積極的に行われている。家庭用の小規模な植物育成装置は僅かながら存在するものの、その方式は水耕栽培の形式で、制御に関しても水耕部分の制御と照明制御ぐらいで、後は植物自体の潜在的な能力に任せるというものである。植物育成装置として自然界の環境から切り離した場合、少なくともその自然界と同様の条件で制御するためには、多岐にわたる細かな制御が必要であり、マニュアル操作のみで長期間に亘って制御を続けるのは困難と考えられる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
一方植物の持つ多様性の解明、植物の持つ多様性の研究は、一部の限られた作物や花卉類しか進んでおらず、その他大多数の植物の研究は時間やコストの面から困難な状況にある。
【0019】
このまま偏った品種のみの育成やその研究が進むことは、他の大多数の種の存続にも影響を与え、将来的な自然環境の変移によって致命的な問題を引き起こすことが予想されている。
【0020】
また突発的な自然環境の変化に対しても存続し得る植物は必ず存在するものであるが、これらの研究がなされず、そればかりか現在の大量生産に都合のいい作物のみを生産し、その他の多様な遺伝子情報を持つ作物を生産しないことは、その種の絶滅をも意味する。将来的な自然環境の変化に対しても、人類が安定的に植物からの恩恵を受けていくためには、様々な植物のもつ様々な環境適応性などを研究し、植物の持つ多様性を解明していくことが必要である。
【0021】
また植物制御技術品種改良などによる植物の種子レベルでの情報操作の方法の一つとして遺伝子組み替え技術があるが、これは生産性の向上を主目的としているため、耐薬品性や耐虫性に特化している傾向にある。この為長期的な人体への影響が懸念されるようになってきている。また、ハウス栽培や植物工場などで環境制御され栽培されているものもあるが、その植物も、それに対する制御因子も特定のものに限られている。植物によっては影響する制御因子やそのレベルが様々であり、現在の植物に対する環境制御技術はまだまだ十分とは言えない。
【0022】
更に大量・長期に亘る化学肥料・農薬の使用は、その周辺の自然環境の破壊を招いてきただけでなく、アレルギーなどの人体への影響も指摘されるようになり、消費者も無農薬や有機栽培といったものに興味を示すようになり、日々その重要性は高まってきている。またこのような薬品類の使用は、土壌そのものの薬品依存率をも高め、更に強い薬品の開発へと悪循環を繰り返すこととなる。そしてこれは将来的にこの循環が飽和したとき、急激な生産性の低下なとが懸念されてきている。
【0023】
本発明は、上述の点に鑑みて為されたもので、その目的とするところは様々な植物の持つ多様性の解明や、研究を安価に短い期間で行うことが可能で、且つ植物育成情報の正確さを増すことができるとともに、詳細なカテゴリー毎の分類も可能となる植物育成事業システムを提供することにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】
請求項1の植物育成制御システムの発明では、下部に育成植物を植え付けるベース部を設けた育成用閉空間を有し、外部より上記育成用閉空間内を外部より視認可能とした植物育成装置と、該植物育成装置に隣接又は内包するように配設され、上記育成用閉空間内の環境を含めた植物育成に要する育成要素の制御を行う制御機器及び上記育成用閉空間内の環境状態を検知するセンサー類と、上記制御機器の制御情報や上記センサー類で検知した環境の情報を統合する制御ユニットとを顧客側に備えるとともに、インターネットを通じて上記制御ユニットとの間で情報の授受を行うサーバーを事業者側に備え、上記制御ユニットは、パソコン又は携帯電話或いは直接インターネットに接続されるネットワーク側の入出力部と、上記制御機器及びセンサー類と接続される入出力部とを備えるとともに、上記ネットワークを介して上記サーバーから送られてくる植物育成情報に基づいて上記各制御機器を制御して上記育成用閉空間の環境を制御して育成植物を育成するステップを担う機能と、上記センサー類で検知する上記育成用閉空間の環境検知情報や顧客側で入力される育成植物の成育状況からなる育成情報を結果情報として上記インターネットを通じて上記サーバーへ伝達するステップを担う機能を備え、上記サーバー側には結果情報を受け取る機能と、この結果情報に基づいた事業者側での分類解析により得られた、顧客側で育成方法の修正のための情報や制御ユニット、制御機器の制御条件の修正のための情報からなる植物育成情報の更新情報を、インターネットを通じて顧客へ伝達するステップを担う機能とを有していることを特徴とする。
【0034】
請求項2の植物育成制御システムの発明では、請求項1の発明において、上記制御ユニットは、上記センサー類が検知した環境の情報を、入力された植物育成情報と比較して、上記制御機器に制御信号としてフィードバックする機能を有することを特徴とする。
【0035】
請求項3の植物育成事業システムの発明では、下部に育成植物を植え付けるベース部を設けた育成用閉空間を有し、外部より上記育成用閉空間内を外部より視認可能とした植物育成装置と、該植物育成装置に隣接又は内包するように配設され、上記育成用閉空間内の環境を含めた植物育成に要する育成要素の制御を行う制御機器及び上記育成用閉空間内の環境状態を検知するセンサー類と、上記制御機器の制御情報や上記センサー類で検知した環境の情報を統合する制御ユニットとを顧客側に備えるとともに、インターネットを通じて上記制御ユニットとの間で情報の授受を行うサーバーを事業者側に備え、上記制御ユニットは、パソコン又は携帯電話或いは直接インターネットに接続されるネットワーク側の入出力部と、上記制御機器及びセンサー類と接続される入出力部とを備えるとともに、上記ネットワークを介して上記サーバーから送られてくる植物育成情報に基づいて上記各制御機器を制御して上記育成用閉空間の環境を制御して育成植物を育成するステップを担う機能と、上記センサー類で検知する上記育成用閉空間の環境検知情報や顧客側で入力される育成植物の成育状況からなる育成情報を結果情報として上記インターネットを通じて上記サーバーへ伝達するステップを担う機能を備え、上記サーバー側には結果情報を受け取る機能と、この結果情報に基づいた事業者側での分類解析により得られた、顧客側で育成方法の修正のための情報や制御ユニット、制御機器の制御条件の修正のための情報からなる植物育成情報の更新情報を、インターネットを通じて顧客へ伝達するステップを担う機能とを有している植物育成制御システムを用いるものであって、上記事業者側サーバーには、上記インターネットを通じて一般顧客に対して植物育成に係る事業内容を公開提示するとともに、事業内容に基づいた上記装置・機器の購入若しくは貸与と上記装置・機器の種別、育成必要用品の有無、当該事業者との契約等、一般顧客の意志決定を取得するホームページを構築する機能と、収集した植物育成状態の情報から行った育成状況の診断結果に基づいて顧客へ上記ネットワークを介してアドバイスを行う機能とを備えていることを特徴とする。
【0036】
請求項4の植物育成事業システムの発明では、請求項3の発明において、上記事業者側サーバーには植物育成の情報を蓄積する機能と、上記分類解析の結果及び蓄積した植物育成の情報を専業顧客に対してネットワークを通じてホームページを通じて受け渡す機能とを備えていることを特徴とする。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下本発明を実施形態により詳説する。
【0041】
図1は本発明の実施形態のシステム構成を示しており、該システムは、顧客A側には、様々な植物を育成するための植物育成装置1が屋内或いは屋外に設置される。
【0042】
植物育成装置1は、育成植物を植え付けるベース部を備えた育成用閉空間を有するとともに、該育成用閉空間の様々な環境条件を制御するための制御機器類と環境状態を検知するセンサー類を有し、また植物育成装置1に隣接(或いは内包)された制御ユニット2に接続される。
【0043】
制御ユニット2は、外部情報用の入出力部(入出力用ポート)を有し、直接、或いはパソコン3a,家庭用ゲーム機3b,携帯電話3cなどの汎用通信機器3を通じてインターネットINTに接続される。
【0044】
一方事業者B側では、インターネットINTに接続されたサーバー4を有し、複数の顧客Aとの問で様々な育成情報のやり取りを行うと共に、自動或いは事業者B側のコンピュータ5の操作によってその育成情報の加工を行い新たな育成情報とすることができるようになっている。
【0045】
ここで栽培する植物の目的に合わせた多様な植物育成の情報を得る本発明方法を図2に示す基本的なフローチャートで説明する。
【0046】
このフローチャートの第1のステップとして、事業者B側は本システムを利用して可能な各種植物のリスト並びに植物育成装置1やその他育成に必要な各種情報を、上記サーバー4により構築したWebサーバー上のホームページを使って顧客Aに提供(開示)する。
【0047】
そして、顧客Aはこれらの情報をもとに、育成する植物並びに育成方法を決め、植物育成情報と種苗を事業者B側から入手すると共に、植物育成装置1が無い場合は同時に植物育成装置1及び制御ユニット2の購入或いはレンタル(有料貸与)契約を行う
その後、事業者B側は顧客Aの注文及び契約状況に従って、植物育成装置1、種苗、植物育成情報(育成プログラム)・その他植物育成に必要とする用品(サプライ品)の発送を行う。ここで植物育成情報は顧客A側がインターネットINTを通じてダウンロードすることもできる。
【0048】
第2ステップとして、顧客Aは植物育成装置1のセッティング並びに種苗の植え付けを行い、場合によっては家庭内のパソコン3aやゲーム機3b或いは携帯電話3cなどの汎用通信機器3との接続も行う。
【0049】
そして、事業者B側から提供された植物育成情報に従って、自動的に或いは手動操作にて植物育成装置1に備わった環境制御用の制御機器に指令を出し、実際の植物育成栽培を開始する。
【0050】
また同時に、必要となってくる肥料その他のサプライ品を随時入手(購入・サービス)する。
【0051】
第3のステップとして、育成終了までの間制御したときの制御機器の動作状態及びセンサー類で検知する植物育成装置1の育成用閉空間の環境の情報を育成制御状況の情報としてサーバー4側へ自動送信させ、事業者B側でこれら情報をモニターする。そして育成が終了すると顧客Aが手動入力する直接育成状態の情報や自動的に取り込まれる制御情報を結果情報として、インターネットINTを介して事業者B側に伝達する。
【0052】
第4のステップとして、第3のステップで得られた結果情報を事業者B側のサーバー4で受けて蓄積すると共に、自動或いは手動でカテゴリー毎に分類解析し、新たな植物育成情報を作成する。
【0053】
これら一連の流れの中で、顧客Aは、殆ど手を加えることなく自動で育成することができ、逆に自由に手を加えて自分なりの植物育成を楽しむこともできる。何れにしても実際に制御された育成結果の情報が事業者B側に伝わり、事業者B側はこの結果情報をもとに、また複数の顧客Aからの結果情報をもとに、カテゴリー毎に統計的に様々な環境要因に対する育成結果の状況をデータとして掴んでいくことができる。
【0054】
また図3に示すように、上記第1乃至第4のステップによって得られた正確さを増した新たな植物育成情報(育成プログラム)を、再び顧客A側に更新された植物育成情報として提供する第5のステップを設け、上記の第1乃至第5のステップをサイクリックに実行することにより、植物育成情報は更に正確さを増すこともができ、また詳細なカテゴリー毎の分類も可能となってくる。
【0055】
更に図4に示すように、顧客A側は事業者B側で順次分類解析される植物育成の情報をヒントに、家庭内のパソコン3aやゲーム機3b或いは携帯電話3cなど汎用通信機器3を利用し、自由に植物育成情報(育成プログラム)をカスタマイズするステップを設けることができる。
【0056】
前者の例として、事業者B側から植物育成情報(育成プログラム)を提供し(ダウンロードまたはCD−ROMにて)、顧客Aは家庭内のパソコン3aにて操作する。
【0057】
後者の例として、顧客Aは携帯電話3cにて事業者B側の提供する専用ホームページにアクセスし、インターネットINT上でカスタマイズを行う。
【0058】
これによって顧客A側は、育成の途中であっても自由に育成パターンを変更することができ、自分なりの発見の中から新しい育成方法を見つけ出すという楽しみを得ることもできる。このようにして得られた様々な植物の様々な育成の情報は、事業者B側で更に細かく分類解析され蓄積される。
【0059】
そして、より確度の高い植物育成の情報として、また特殊な育成目的用の情報として、事業者Bは、植物工場やその他の農業関連法人、事業団体及び一般ユーザーへ有償で提供することもできる。
【0060】
一般顧客としては、一般家庭、オフィス観葉植物提供業者、介護施設、病院等があり、また専業顧客としては、農業関連法人や、野菜果物、花卉類を育成する植物工場、ハウス栽培を行う一般農場、農業プラント業者、農場試験所・大学等の研究機関があり、前者を第1ユーザーU1、後者を第2ユーザーU2とすると、事業者BとこれらユーザーU1,U2の関係は図5のようになり、事業者Bは第1ユーザーU1に対しては会員契約を、第2ユーザーU2に対しては情報売買契約を結ぶ。
【0061】
図6は、第1ユーザーU1と、事業者Bとの間の流れを示しており、事業者Bから第1ユーザーU1に対して、植物育成装置1を含む、機器の販売・レンタル▲1▼を行うとともに、オプション・サプライ品の販売▲2▼、基本の植物育成情報(育成プログラム)の提供▲3▼を行い、第1ユーザーU1からは制御の結果情報▲4▼・育成の結果情報▲5▼を事業者B側へ送る。事業者Bは上記第1ユーザーU1以外に他の第1ユーザーへの個人データ販売▲6▼をも行う。
【0062】
図7は、第2ユーザーU2から事業者Bが情報の提供を受ける場合を示しており、第1ユーザーU1と事業者Bとの間は図6の場合と同様に、事業者Bから第1ユーザーU1に対して、植物育成装置1を含む、機器の販売・レンタル▲1▼を行うとともに、オプション品やサプライ品の販売▲2▼、基本の育成情報の提供▲4▼を行い、第1ユーザーU1からは制御の結果情報▲5▼、育成の結果情報▲6▼を事業者B側へ送る。事業者Bと第2ユーザーU2との間では、第2ユーザーU2から事業者Bは第1ユーザーU1に提供▲4▼する基本育成情報の提供▲3▼を受け、事業者Bは第2ユーザーU2に対して第1ユーザーU1から提供▲6▼を受けた育成結果の情報を提供する▲7▼。
【0063】
上記のような本発明の植物育成事業における支援方法の処理過程を図8乃至図10に示す。
【0064】
図8(a)は事業者Bと第1ユーザーU1との間で新規契約を結び、第1ユーザーU1が育成を開始するまでの流れを示しており、第1のステップS1では、事業者Bは汎用の公開提示手段であるサーバー4上に構築したインターネットINTのホームページ上に事業内容を提示する。
【0065】
この提示内容は植物の種類、植物育成装置1の種類、育成方法(手動による育成方法・自動による育成方法・顧客側によるカスタマイズされた育成方法)、当事業者Bが主宰する植物育成の会の入会方法、サポート情報(育成のための用品(サプライ品)情報を含む)、育成に用いるオプション品の情報、会費・購入費の情報、契約内容等である。
【0066】
第2のステップS2では上記ホームページをWWWブラウザによって閲覧し、入会を希望する第1ユーザーU1は、ホームページ上から入会の手続きを行う。
【0067】
この手続きでは、制御機器、制御ユニット2を含む植物育成装置1の購入又はレンタルの選定、更に最初の育成植物の選定、植物育成装置1の種類(タイプ)の選定、またオプション品の追加等の選定を第1ユーザーU1が行い、更に入会の契約手続きを行う。
【0068】
このようにしてホームページを通じて事業者Bと第1ユーザーU1との間で契約が終了すると、第3のステップS3において、事業者Bは当該第1ユーザーU1に対してサービスを開始する。
【0069】
このステップS3では、事業者Bは、選定された内容に基づいて植物育成装置1の第1ユーザーU1への発送、オプション品やサプライ品の発送、育成対象の植物の種苗の発送、育成ソフト(育成制御のための植物育成情報たる育成プログラム)の発送(文書やCDROMの郵送又はインターネットを通じた配信等)を行う。
【0070】
これら発送に対応して第1ユーザーU1では、第4のステップS4で植物育成装置1のセッティングを行う。
【0071】
つまり第1ユーザーU1はこのステップS4において、植物育成装置1や制御ユニット2などの部材組み立て設置、家庭内のネットや携帯電話3c等の通信機器3への接続、育成プログラムの設定、植物育成装置1への種苗植え付け、サプライ品、オプション品の使用開始等を経て育成を開始するのである。
【0072】
図8(a)は事業者Bと第1ユーザーU1とが新規契約を結ぶとともに、第1ユーザーU1が育成を開始するまでの流れを示しているが、第1ユーザーU1が既に事業者Bと契約を結んでいて、新たな植物を追加育成したい場合には、事業者Bと当該第1ユーザーU1との間は図8(b)に示すようなやり取りが行われる。
【0073】
まず第1のステップS1’で第1ユーザーU1が事業者Bのホームページ上で育成する植物を選定する。この場合育成する植物の選定の他に、オプション品の追加検討、契約更新等も行う。
【0074】
事業者Bはホームページ上から第1ユーザーU1より追加契約があって追加する植物選定があると、第2のステップS2’で第1ユーザーU1にサービスを開始し、事業者Bは、上記の選定された内容に基づいてオプション品の発送、育成対象の植物の種苗の発送、育成ソフト(育成制御のための育成プログラムを)の発送(文書やCDROMの郵送又はインターネットを通じた配信等)を行う。
【0075】
これら発送に対応して第1ユーザーU1では、第3のステップS3’で植物育成装置1のセッティングを行う。
【0076】
つまり第1ユーザーU1はこのステップS3’において、植物育成装置1や制御ユニット2などの更新清掃を行い、新たな育成プログラムの設定、植物育成装置1への種苗植え付け、サプライ品(オプション品)の使用開始等を経て育成を開始するのである。
【0077】
以上図8(a)(b)は事業者Bと第1ユーザーU1との間の契約(追加契約)から植物育成までの流れを示しているが、植物育成中における事業者Bと第1ユーザーU1との間の流れを図9(a)に示す。
【0078】
まず図9(a)の第1のステップS5では第1ユーザーU1が植物育成を実践する。この実践では、制御ユニット2,制御機器による自動育成や、ユーザー自身によるサプライ品の使用、施肥、給水等の手動育成を行う育成実践の他に、育成データ(環境検知情報を含む育成制御状況)や植物の成育状況などの育成情報を環境検知用のセンサーによる自動収集や第1ユーザーU1による手動入力などによってインターネットNTを通じて事業者Bへ自動又は手動発信する過程がある。
【0079】
第2のステップS6では、第1ユーザーU1から発信され育成情報を基に、第1ユーザーU1へ育成サポートをインターネットNTを通じて行う。つまり制御情報や成育状況によって、植物育成状況の診断を行って、診断結果に基づいて例えばEメールによって第1ユーザーU1に対してアドバイスを与える。また第1のユーザーU1に対して必要に応じてオプション品の発送を行う。
【0080】
このアドバイスを受けた第1ユーザーU1は第3のステップS7において、アドバイス内容に基づいて育成方法を修正する。この場合手動による育成修正や、制御ユニット2や制御機器の制御条件の修正を行う。
【0081】
一方事業者Bは入手した上述の植物育成情報や成育状況の情報(育成経過情報)に基づいて育成経過の状況把握、植物育成情報の蓄積を第4のステップ8で行う。
【0082】
以上のステップ5〜8はサイクリックに育成終了まで繰り返される。
【0083】
第1ユーザーU1が事業者Bに育成終了を例えばインターネットNTを通じて報告すると、事業者Bは第5のステップ9で、サーバー4などに設けた経過報告データベース等に育成終了報告を記入して、当該第1ユーザーU1との契約(追加契約)解除処理を行う。この育成終了時には第1ユーザーU1から育成の結果情報が手動や自動により送られてくる。
【0084】
この育成の結果情報は、事業者Bによって図9(b)に示す流れに沿って加工され、専業顧客である第2ユーザーU2への育成情報の販売等第2ユーザーU2対象の事業が展開される。
【0085】
この図9(b)の第1のステップS10では事業者Bが第1ユーザーU1からの育成結果情報を分類し、育成個別情報としてホームページに掲載し、他の第1ユーザーU1の植物育成及び植物育成選定の参考となる情報を提供する。
【0086】
そして第2のステップS11では、事業者Bが複数の第1ユーザーU1から育成結果情報をカテゴリー別に分類して、統計情報としてまとめ、ホームページに掲載する。この場合重要なものについては詳細な掲載はしない。これにより他の第1ユーザーU1の植物育成及び植物育成選定の参考となる情報の提供ができるとともに、各植物毎の固有の育成条件を明らかにすることができる。
【0087】
また第3のステップS12では、事業者Bが第2ユーザーU2にサービスを開始する。つまり重要な育成統計情報についてホームページ上で項目紹介を行い、情報販売の告知を行う。
【0088】
そして次の第4のステップS13では、事業者Bと告知を見た第2ユーザーU2との間でホームページ上で情報販売と契約を結ぶを行う処理を行う。
【0089】
上記図9(b)は第1ユーザーU1が行った植物育成の育成の結果情報を分類解析した情報を第2ユーザーU2へ販売提供する場合であったが、第2ユーザーU2に対して育成情報の作成請負を行う場合についての流れを図10に示す。
【0090】
この場合、図10の第1のステップS14で事業者Bはホームページ上で育成情報の作成請負のできることを告知する。
【0091】
この告知を見た第2ユーザーU2はホームページ上で事業者Bと契約を交わす(第2のステップS15)。この場合の第2ユーザーU2は、新商品の育成情報作成や、限られた育成条件下での生産性の向上などのための多量の育成情報を必要とするユーザーが対象となり、契約時にデータ量、期間、費用等の条件を制定する。
【0092】
このように第2ユーザーU2との間で契約を結んだ事業者Bは第3のステップ16において、ホームページを通じて、第1ユーザーU1を対象として委託育成(請負育成)の情報を発信する。この情報としては、育成する植物、育成条件の固定内容、契約金などがある。
【0093】
このホームページの情報を見て委託育成を請け負うことを希望する第1ユーザーU1は第4のステップS17においてホームページ上で事業者Bとの契約を結ぶ。この場合契約では、育成する植物の情報、育成条件の固定内容、契約金等を決める。
【0094】
そしてこれに基づいて図8(a)のステップS3或いは図8(b)のステップS2’と同様に、事業者Bから第1ユーザーU1に植物育成装置1,オプション品、種苗、育成ソフトを発送し、この発送に対応して第1ユーザーU1は図8(a)のステップS4或いは図8(b)のステップS3’を実行し、図9(a)に示す植物育成を実践する。これにより事業者Bは育成状況の把握、植物育成結果情報を入手などを経て、図9(b)に示す場合と同様に植物育成結果の分類解析を行って情報を加工する(第5のステップS18)。尚ステップS18でのA,Bは図8(a)(b)の過程を示し、またC,Dは図9(a)(b)の過程を示す。
【0095】
この加工後、事業者Bは契約に従って加工ができあがった情報を契約に基づいて対応する第2ユーザーU2に引き渡す(第6のステップS19)。
【0096】
このようにして事業者Bではサーバー4において構築されるホームページにって支援されることで、第1ユーザーU1との間で第1ユーザーU1が希望する植物の育成のための事業展開を行え、また第1ユーザーU1の植物育成結果情報を収集して分類解析し、加工した情報を専業者である第2ユーザーU2に販売する事業も展開する。また更に第2ユーザーU2のための育成情報の作成を委託する事業展開を行えるのである。
【0097】
さて上記の事業展開において事業者Bから第1ユーザーU1である顧客Aに販売或いはレンタルされる植物育成装置1の例を図11及び図12に示す。
【0098】
植物育成装置1は、実際に育成植物Xを育成する育成用閉空間を構成する構造体からなり、その一部はガラス或いはアクリルなどの透明なカバー10によって構成され、育成状態の観察や観葉の機能を有する。
【0099】
植物育成装置1の育成用閉空間を内部に設ける構造体は、上記カバー10と、底部11と、天井部12と、装置本体13との4つのブロックに分かれており、底部11は上面開口の凹平面11aを持つ扁平箱状に形成され、育成植物Xが植え付けられ、該育成植物Xの根を張る部分であるベース部15を設けてある。このベース部15としては、土耕または水耕などの用途に合わせたタイプが準備提供される。
【0100】
また装置本体13は、底部11の一端の外側面に内側面下部を沿うように底部11の一端部に立設され、内側面下部に突出させている給水口部16を、底部11の一端部側壁に形成した孔17に貫挿させて凹平面11a内に臨ませ、凹平面11a上のベース15に給水することができるようになっている。
【0101】
上記カバー10は水平断面形状がコ字状で、その両側片の端部を装置本体13の内側面の両側に当接するようにしてベース15上に配設し、このカバー10と装置本体13とで育成用閉空間の四方の周壁を構成している。
【0102】
カバー10は上述したようにベース15に植え付けた育成植物Xの育成状態の観察や観葉のための観察窓を兼ねるもので、通気孔18を図示するように穿設してある。
【0103】
天井部12はカバー10及び装置本体13で構成される四方の周壁で囲まれる空間の天井部に被着される。
【0104】
而して育成用閉空間はカバー10,底部11,天井部12、装置本体13とで囲まれた内部空間により構成される。
【0105】
さて上記天井部12には、育成植物Xの種類や育成方式に合わせて、植物育成用照明ランプ19が設けられ、また制御機器としてベース15と凹平面11aとの間にベース用ヒーター14を配設したり、或いは空調用として装置本体13内に空調機を、また植物育成用照明ランプ19を調光するための調光器、更に制御機器を時間制御するためのタイムスイッチ、上記の給水口部16を用いたて自動給水或いは施肥を行うための自動給水器や肥料供給装置、更に気流制御用のファン等の制御機器が育成する植物や育成方式に応じてセットされる。
【0106】
図12では制御機器として、ファン/ヒーター装置20が装置本体13内にセットされており、装置本体13の側面にはファン/ヒーター装置20のために外気を取り込むための通気孔21を穿設するとともに、内側面には送風用孔22を穿設してある。
【0107】
また、育成用閉空間内の環境状態を検知するためセンサーとして、ベース温度センサー(土壌用、水中用)、温度センサー、湿度センサー、照度センサー、水分量センサー、炭酸ガスセンサーなどの環境検知用のセンサーが育成植物Xの種類や育成方式に併せてセットされる。
【0108】
図12の場合には、ベース用温度センサー23をベース15に対応して配設され、また装置本体13内に育成用閉空間内の温度及び湿度を検知するための温度/湿度センサー24を内蔵してあり、この温度/湿度センサー22に対応して装置本体13の前面側に通気孔25を穿設してある。
【0109】
また装置本体13内には制御機器、例えば図12の場合であれば、ベース用ヒーター14、ファン/ヒーター装置20、植物育成用照明ランプ19等の制御機器に対する動作指令を送るとともに、その動作状態を示す情報の受信を行う機能を備え、また育成用閉空間内(場合によっては装置外も含む)の環境状態検知用のセンサー、例えばベース用温度センサー23,温度/湿度センサー24等のセンサーと接続され、これらセンサー23,24からの環境の情報を受け取る機能を備えている制御ユニット2を設けてある。勿論制御ユニット2は装置本体13外に設けても良い。
【0110】
本実施形態の制御ユニット2は、図10に示すようにパソコン3a又はゲーム機3b又は携帯電話3c等の汎用通信機器3を介して或いは直接インターネットINTに接続される入/出力ポート30と、事業者B側から基本となる植物育成情報を受け取り、それを各制御機器への制御信号に変換し送出する機能を有する。
【0111】
逆に植物育成装置1側の各制御機器Cからの動作状態信号及び環境検知用の各センサーDからの検知情報を、制御結果及び植物育成結果の情報に変換し、事業者B側へ送信する機能を有する。
【0112】
またセンサーDからの検知情報が、意図した育成環境にならない場合もある。このため、制御ユニット2は、制御機器を動作させる基となっている植物育成情報とセンサーが検知する環境の情報を常に比較して、そのずれを算出し、その算出結果に基づいて再び制御機器に制御信号として指令を出すフィードバック制御機能を有する。
【0113】
尚本実施形態では、肥料や水の外部からの供給や、剪定、摘心などの直接的な操作は、顧客Aが行う。
【0114】
ところで植物育成装置1の構造は、育成を目的とする植物の形態に併せて、図14(a)乃至(c)に示すように、植物Xの草高や枝の広がり偏性などに合わせて円柱状や、背高、更にはテーブルのような家具などと一体化したものも考えられ、図11,図12で示す形状に限定されない。勿論これら図14(a)乃至(c)に示す植物育成装置1にも制御機器や、環境状態を検知するセンサーが設けられ、制御ユニット2が内包或いは近傍に設けられる。
【0115】
さて本実施形態で取り扱う植物育成の情報には、表1に示すように、情報形態の違いで、個別情報と統計情報とに区分けでき、また情報内容の違いで、ベーシック情報とアドバンス情報に区分けできる。
【0116】
【表1】
【0117】
ここでベーシック情報とは、基本的な育成要因と育成結果に絞った植物育成の情報であり、各対象となる育成植物毎に必要データが限定されるものである。
【0118】
アドバンス情報とは、上記ベーシック情報に加え、それ以外の生情報(実情報)と、要因の相互効果及び要因の複合効果をも対象とした育成情報である。
【0119】
尚要因の相互効果としては、育成気温を変えることによって光周性(明暗サイクル)の影響が異なってくる等の例が考えられる。また要因の複合効果としては、対象となる育成植物の成長期と収穫期とで照明の明暗サイクルのパターンを変えることによって収穫量が飛躍的に増加するなどの例が考えられる。
【0120】
個別情報とは、各制御条件を成長の時系列上に配置し、育成状況、結果まで含んだ一過性の情報で、統計処理を行う前の生情報、或いは統計処理後の代表情報であり、事業者B側或いは顧客Aのパソコンなどから制御ユニット2に入力される目的化された環境情報(モデル化育成情報)と、制御ユニット2が各制御機器に対して制御信号に変換して送出するための制御情報と、制御ユニット2から事業者B側或いは顧客Aのパソコン3aなどへ送出する育成結果の情報と、からなる。
【0121】
モデル化育成情報の例を図15に示す。各種育成制御項目毎に、時系列上(植え付けからの累積時間・日数でも良い)の変化を示し、更に同じ時系列で各制御条件を並べることによって、育成制御の相互関係も判りやすくなっている。これは育成制御指示を行うための目的とする育成情報であって、必ずしも育成結果とは一致しない。
【0122】
尚図示例は、植物育成情報としては照明点灯、使用照明ランプの種類、ベース温度、装置内温度・湿度等を示しており、この場合照明点灯を、累積日数40日目の前後において点灯時間と消灯時間とを異ならせる制御を行うことを示し、またランプ種類を累積25日目,70日目において変えることを示す。また育成用閉空間(気温)を累積45日目前後において変えることを示す。更にベース温度を一定に保持することを示す。更に装置内湿度を70日目で切り変えることを示す。
【0123】
またこのモデル化育成情報は、事業者B側が各種試験機関からの情報をもとに作成する場合、それに加えて顧客Aからの育成の結果情報を基に作成する場合、及び顧客A側が独自に上記情報をカスタマイズして作成する場合がある。
【0124】
次に制御情報の例を図16に示す。この制御情報は、上記モデル化育成情報を基に作られるもので、上記モデル化育成情報を目標とし、その手段として機器制御項目の欄が実際の制御機器の制御情報となっている。
【0125】
この図示例では、40日目から42日目における制御情報を示しており、照明ランプのオン・オフのタイミング、ファン/ヒーター装置のヒーターのオン・オフのタイミング、ベース用ヒーターのオン・オフのタイミング、自動給水装置の給水のオン・オフのタイミング、ファン/ヒーター装置のファンのオン・オフのタイミングを示している。
【0126】
また育成結果情報の例を図17に示す。この図は形式上は、上記モデル化育成情報と同じであるが、実際の情報が、制御機器の動作状況及びセンサーからの情報となる。このため主にアナログ的な情報となる。また、顧客A側が直接行った何らかの操作や、植物X自体への摘心などの操作結果もこの情報に含めることができる。
【0127】
図示例では、照明ランプの点灯/消灯の時系列的な変化と、装置内温度(気温)の変化と、ベース温度の変化と、装置内湿度の変化を示す。
【0128】
ところで事業者Bでは、上記個別情報を複数個集め、統計的に処理して統計情報を作成する。この統計情報として、対象となる育成植物、育成要素、育成結果を様々なカテゴリー毎に限定し、それに対する結果のレベルを数値化、グラフ化する。
【0129】
図18に統計情報の実際例を示す。これは或る野菜の育成温度と収穫量の関係を示すもので、例えば気温27度で育成するよりも30度で育成することによって、20日間の合計収穫量が総じて1.7倍になることを表している。またこれはばらつきも含んでおり、個体差や他の条件によって必ずしもそのような結果にならないことも同時に表していることになる。
【0130】
この統計情報は、或る野菜の、20日間当たりの収穫量と気温27度と30度の違い、という限定された条件での比較であり、他の条件でも必ず同様の傾向になるとは限らないが、これを基に予測を立てることは可能である。自然界においては、或る特定の育成条件と育成結果という関係は、上記統計情報として考えると、ほぼ正規分布に近い形になるものと考えられる。
【0131】
そこで上述した植物育成装置1を使い、不要条件を省き、特定の育成条件を様々に変化させることによって、図19(a)〜(f)に示すような様々な分布状況を作り出すことが可能となる。
【0132】
この図19(a)〜(f)は植物育成条件を変化させることによる育成結果(統計情報)の分布状況の変化のモデルを示しており、このときの育成条件としては無限に存在するが、主な例として、気温、地温、湿度、気流条件、炭酸ガス濃度、水分、養分、照明の光合成の光合成有効光量子束の透過率PPF、照明暗闇、照明サイクル、R/FR比などがあげられる。また育成結果も目的により無限に存在するが、主な例として、成長速度、寿命、幹の高さ、幹の太さ、葉の大きさ、葉の色、果実の大きさ、果実の色、果実の収穫量、果実の味(辛・甘・苦・酸の各味)、花の大きさ、花の色、花の多さ、枝のつき方、各種病気、各種害虫などがあり、それぞれに明確な判断基準が必要となる。
【0133】
尚図19(a)は、自然界の分布状況を示し、同図(b)自然界に近い条件で人工的に不確定要素を排除することによってばらつきを小さくすることができることを示し、同図(c)は特定の条件を変えることによって分布の中心線をずらすことができることを示し、同図(d)は特定の条件を変えることによって分布を偏向させることを示し、同図(e)は特定の条件を変えることによって、ばらつきを変化させることができることを示し、同図(f)は特定の条件を変えることによって、分布状況を複合的に変化させることができることを示している。図中の矢印は変化方向を示す。
【0134】
各種育成植物の育成情報は図20に示すようなマトリクスで与えられる。育成条件と育成結果を統計情報の形でマトリクスとし、ベーシック情報、アドバンス情報と順次確認していくことができる。これは、事業者B側が提供するホームページ上で確認することができ、必要とする植物の目的とする育成結果から、どのような育成制御が有効か確認していくことができる。
【0135】
また、事業者B側のコンピュータ5や顧客A側のパソコン3a等の表示装置の画面に表示されているマトリクス上の統計データをポインティングデバイスによってクリック又はキーボード等を使用してクリックに類する行為を行うことによって、代表的なモデル化育成情報及び各個別育成情報を取り出すことができ、顧客Aはこれを参考にしたり、そのまま使って育成制御を行うことができる。
【0136】
尚、個別情報が少なく統計情報として表せないものはその旨の標記がされ、上記と同様にクリック等の操作によって個別情報を確認、入手することができる。
【0137】
育成用種苗を事業者Bが販売する場合、顧客Aの要望に合わせ様々なタイプの種苗を用意し、ホームページ上から通信販売する。この場合一般的な育成情報を持つもの、特殊な育成情報をもつもの、植物育成情報がなく顧客A自ら作り上げる必要があるものなどがあり、価格形態にもバラエティーがある(場合によっては、育成結果をもって逆に事業者B側が買う場合も有り得る)。
【0138】
また顧客A側のパソコン3a内に植物育成シミュレーションのアプリケーションプログラムをインストールし、またはインターネットINTにて繋がれた事業者B側のコンピュータ5内に組み込まれて提供するようにし、実際の植物育成情報を基に作られ、植物の選定から育成状況、育成結果まで、実際と同じような感覚でシミュレーションできるようにしても良く、このアプリケーションプログラムを事業者B側から供給する。
【0139】
この場合アプリケーションプログラムとベーシックの育成情報はフリーウェアとして無償公開し、アドバンス情報は有償で提供するようにし、これらの育成情報を、顧客A側で自由に組み替えることにより、実際の植物育成装置1とリンクしながら新たな植物育成情報を創出することもできる。
【0140】
以上のように本発明方法及びシステムでは、様々な植物の持つ多様性の解明研究が、安価に短い期間で可能となり、植物研究の分野で飛躍的な進歩を促すことができる。これにより植物工場やハウス栽培等における生産性の向上、特化した様々な目的の栽培等が容易にできるようになり、野菜や花卉類の生産者に多大なメリット(低コスト、高効率、高付加価値)を提供することができる。これにより事業者Bは、農業プラント業者、植物工場やハウス農場及び各研究機関などとの間で契約を交わし、この育成情報の売買によって利益を得ることができる。
【0141】
また植物の持つ本来の可能性を引き出すという育成方法レベルでの制御を行い、遺伝子組み替え等の人体に対して危険性が懸念されるような種子レベルでの操作は行わないため、人体に対して安全安心であると共に、他の動植物体系など環境に与える影響も少ない。
【0142】
更に人工的な肥料、薬品に頼らない安全な育成方式を採用することもでき、昨今の消費者ニーズとして高まってきている無農薬、有機栽培の需要に応えることができる。そしてこれにより、長期的な地球環境、自然環境の破壊に歯止めをかけることができるばかりでなく、アレルギーなどの人体への影響も緩和できる可能性がある。
【0143】
また顧客A側は、様々な植物の中から自分の育成したい植物を選び、育成結果の目標(例えは「長期間花を咲かせ続ける育成方法」など)を決めたら、農園や家庭菜園またはプランターによる育成などのような手間をかけることなく、事業者B側から提供された植物育成情報に従って容易に植物を育成できる。
【0144】
逆に、育成方法を自分なりにカスタマイズすることによって、より効率的な栽培方法や特殊な育成結果などを生み出すことが可能であり、顧客Aの創造性を活かすことができると共に、育成情報の結果は、場合によっては他の顧客Aや事業者Bに販売することもでき、新たな趣味として発展していくことができる。
【0145】
更にまた顧客A間の売買のときは、事業者Bは売買手数料として利益を得るビジネスを創出することができる。
【0146】
更に植物育成装置1は、小形で部屋のインテリアとして、また家具調のタイプも考えられ、マンション、アパートなどの集合住宅においても、自由自在な植物育成が実践できる。また、オフィスやロビー、エントランスなどの観葉の用途としても利用できる。
【0147】
植物育成情報のやり取りばかりでなく、植物育成装置1やその他サプライ用品の購入、レンタル契約なども全てインターネットを通じて行い、またこれは既存のパソコン3aや携帯電話3cを利用することにより、顧客Aは安価に参加することが可能となり、この時事業者Bにとって、装置購入、レンタル契約時に利益を得ることが可能であるが、それ以上にサプライ品やオプション品によって定常的に利益を得ることができるビジネスが展開可能となる。
【0148】
更に植物には、視覚的な癒し効果が古くから知られ、また空気清浄効果が最近の研究で明らかにされつつあるが、本システムを病院や老人ホーム等の介護施設に設置し、インターネットによる遠隔操作にて制御し育成することによって、容易にこれらの効果を引き出すことができる。
【0149】
また植物の育成に手をかけることは、老人の惚け防止や治療に役立つことが知られており、園芸療法などが近年盛んになってきている本システムを設置し、手動で育成を行い、育成情報のインターネット監視によって最低限のフォローを外部から与えることによって、同様の効果を容易に得ることができる。
【0150】
また植物育成シミュレーションゲームを実際の植物育成情報とリンクした形で提供することによって、顧客Aにとって新たな植物を新たな方法で育成する際、バーチャルで予測しリアルで実践という図式が可能となり、新たなおもしろさを顧客Aに与えることができる。またこれにより、リアル、バーチャル両面から育成情報の確度向上を図ることができる。
【0151】
様々な植物を様々な育成条件にて、意図とする結果を予測しながら実践することは、自然科学の分野にて有効である。
【0152】
更に本発明のシステムを教育現場に導入し実践することによって、様々な比較実験から自然科学分野の教育に役立つと共に、子供の情操教育の一助とすることも可能である。
【0161】
【発明の効果】
請求項1の植物育成制御システムの発明は、下部に育成植物を植え付けるベース部を設けた育成用閉空間を有し、外部より上記育成用閉空間内を外部より視認可能とした植物育成装置と、該植物育成装置に隣接又は内包するように配設され、上記育成用閉空間内の環境を含めた植物育成に要する育成要素の制御を行う制御機器及び上記育成用閉空間内の環境状態を検知するセンサー類と、上記制御機器の制御情報や上記センサー類で検知した環境の情報を統合する制御ユニットとを顧客側に備えるとともに、インターネットを通じて上記制御ユニットとの間で情報の授受を行うサーバーを事業者側に備え、上記制御ユニットは、パソコン又は携帯電話或いは直接インターネットに接続されるネットワーク側の入出力部と、上記制御機器及びセンサー類と接続される入出力部とを備えるとともに、上記ネットワークを介して上記サーバーから送られてくる植物育成情報に基づいて上記各制御機器を制御して上記育成用閉空間の環境を制御して育成植物を育成するステップを担う機能と、上記センサー類で検知する上記育成用閉空間の環境検知情報や顧客側で入力される育成植物の成育状況からなる育成情報を結果情報として上記インターネットを通じて上記サーバーへ伝達するステップを担う機能を備え、上記サーバー側には結果情報を受け取る機能と、この結果情報に基づいた事業者側での分類解析により得られた、顧客側で育成方法の修正のための情報や制御ユニット、制御機器の制御条件の修正のための情報からなる植物育成情報の更新情報を、インターネットを通じて顧客へ伝達するステップを担う機能とを有しているので、顧客側で事業者側から提供される植物育成情報に基づいて植物育成装置の育成用閉空間内で植物育成ができ、しかも事業者側では顧客側の植物育成に基づいた結果情報により様々な植物の持つ多様性の解明研究が、安価に短い期間で可能となり、結果植物研究の分野で飛躍的な進歩を促すことができるシステムを構築できるものであって、顧客側での植物育成情報の入手や、事業者側での結果情報の収集がインターネットを通じて行える。
【0162】
請求項2の植物育成制御システムの発明は、請求項1の発明において、上記制御ユニットは、上記センサー類が検知した環境の情報を、入力された植物育成情報と比較して、上記制御機器に制御信号としてフィードバックする機能を有するので、精度の高い植物育成装置の育成用閉空間の環境制御が可能となる。
【0163】
請求項3の植物育成事業システムの発明は、下部に育成植物を植え付けるベース部を設けた育成用閉空間を有し、外部より上記育成用閉空間内を外部より視認可能とした植物育成装置と、該植物育成装置に隣接又は内包するように配設され、上記育成用閉空間内の環境を含めた植物育成に要する育成要素の制御を行う制御機器及び上記育成用閉空間内の環境状態を検知するセンサー類と、上記制御機器の制御情報や上記センサー類で検知した環境の情報を統合する制御ユニットとを顧客側に備えるとともに、インターネットを通じて上記制御ユニットとの間で情報の授受を行うサーバーを事業者側に備え、上記制御ユニットは、パソコン又は携帯電話或いは直接インターネットに接続されるネットワーク側の入出力部と、上記制御機器及びセンサー類と接続される入出力部とを備えるとともに、上記ネットワークを介して上記サーバーから送られてくる植物育成情報に基づいて上記各制御機器を制御して上記育成用閉空間の環境を制御して育成植物を育成するステップを担う機能と、上記センサー類で検知する上記育成用閉空間の環境検知情報や顧客側で入力される育成植物の成育状況からなる育成情報を結果情報として上記インターネットを通じて上記サーバーへ伝達するステップを担う機能を備え、上記サーバー側には結果情報を受け取る機能と、この結果情報に基づいた事業者側での分類解析により得られた、顧客側で育成方法の修正のための情報や制御ユニット、制御機器の制御条件の修正のための情報からなる植物育成情報の更新情報を、インターネットを通じて顧客へ伝達するステップを担う機能とを有している植物育成制御システムを用いるものであって、上記事業者側サーバーには、上記インターネットを通じて一般顧客に対して植物育成に係る事業内容を公開提示するとともに、事業内容に基づいた上記装置・機器の購入若しくは貸与と上記装置・機器の種別、育成必要用品の有無、当該事業者との契約等、一般顧客の意志決定を取得するホームページを構築する機能と、収集した植物育成状態の情報から行った育成状況の診断結果に基づいて顧客へ上記ネットワークを介してアドバイスを行う機能とを備えているので、請求項1の効果に加えて、種苗、植物育成に要する装置、用品、育成情報の貸与・販売・提供の対象となる一般顧客を広く募集することができる事業を実現でき、一般顧客にとって、育成する植物の種苗、育成に要する装置や用品を、店舗等に出かけることなく入手することができ、しかもネットワークを通じて診断やアドバイスを受けることができるため、問題解決のために一般顧客自身が本などを特に参照して勉強する苦痛等がなくなり、植物育成を継続して十分に楽しむことができ、一方事業者にとっても特に店舗を開く必要もなく、更に一般顧客からの育成状況の把握と植物育成の情報をネットワークを通じて得られるため、情報を分類解析することで、新たな植物育成の情報(ノウハウ)を蓄積することができるという効果がある。
【0164】
請求項4の植物育成事業システムの発明は、請求項3の発明において、上記事業者側サーバーには植物育成の情報を蓄積する機能と、上記分類解析の結果及び蓄積した植物育成の情報を専業顧客に対してネットワークを通じてホームページを通じて受け渡す機能とを備えているので、植物育成情報を収集して専業顧客に販売する事業を行うことができ、しかも育成を行う一般顧客に対しては植物育成の喜びを与えることができる上に、植物育成に要する装置、用品の販売も可能となり、更に情報の収集と、受け渡しとをネットワークを通じて行うため、事業者は居ながらにしてこれら業務が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を用いた植物育成制御システムの一実施形態のシステム構成図である。
【図2】同上の植物育成情報の取得方法の一例を説明するフローチャートである。
【図3】同上の植物育成情報の取得方法の別例を説明するフローチャートである。
【図4】同上の植物育成情報の取得方法の他例を説明するフローチャートである。
【図5】同上に於ける第1、第2のユーザーと事業者の契約関係説明図である。
【図6】同上に於ける第1のユーザーと事業者との情報の流れ及び物流関係説明図である。
【図7】同上に於ける第1,2のユーザーと事業者との情報の流れ及び物流関係説明図である。
【図8】(a)は同上の事業者と第1ユーザーとの間の契約と植物育成開始までの処理過程を示すフローチャートである。
(b)は同上の事業者と第1ユーザーとの間の追加契約と異種植物育成開始までの処理過程を示すフローチャートである。
【図9】(a)は同上の植物育成時における第1ユーザーと事業者の処理過程を示すフローチャートである。
(b)は同上の事業者における育成情報の加工処理過程を示すフローチャートである。
【図10】同上の事業者と第2ユーザーとの間の育成情報作成の委託時の処理過程を示すフローチャートである。
【図11】同上に用いる植物育成装置の一部破断せる全体斜視図である。
【図12】同上に用いる植物育成装置の分解斜視図である。
【図13】同上に用いる制御ユニットの接続関係説明図である。
【図14】(a)〜(c)は同上に用いる植物育成装置の他の例の斜視図である。
【図15】同上で使用するモデル化育成情報の例の説明図である。
【図16】同上で作成使用される制御情報の例の説明図である。
【図17】同上で収集される育成結果情報の例の説明図である。
【図18】同上の統計情報の作成例の説明図である。
【図19】同上で作成される育成結果の分布状況の変化のモデル例図である。
【図20】同上の育成情報のマトリクス化の例図である。
【符号の説明】
A 顧客
B 事業者
INT インターネット
1 植物育成装置
2 制御ユニット
3a パソコン
3b ゲーム機
3c 携帯電話
3 汎用通信機器
4 サーバー
5 コンピュータ
Claims (4)
- 下部に育成植物を植え付けるベース部を設けた育成用閉空間を有し、外部より上記育成用閉空間内を外部より視認可能とした植物育成装置と、該植物育成装置に隣接又は内包するように配設され、上記育成用閉空間内の環境を含めた植物育成に要する育成要素の制御を行う制御機器及び上記育成用閉空間内の環境状態を検知するセンサー類と、上記制御機器の制御情報や上記センサー類で検知した環境の情報を統合する制御ユニットとを顧客側に備えるとともに、インターネットを通じて上記制御ユニットとの間で情報の授受を行うサーバーを事業者側に備え、上記制御ユニットは、パソコン又は携帯電話或いは直接インターネットに接続されるネットワーク側の入出力部と、上記制御機器及びセンサー類と接続される入出力部とを備えるとともに、上記ネットワークを介して上記サーバーから送られてくる植物育成情報に基づいて上記各制御機器を制御して上記育成用閉空間の環境を制御して育成植物を育成するステップを担う機能と、上記センサー類で検知する上記育成用閉空間の環境検知情報や顧客側で入力される育成植物の成育状況からなる育成情報を結果情報として上記インターネットを通じて上記サーバーへ伝達するステップを担う機能を備え、上記サーバー側には結果情報を受け取る機能と、この結果情報に基づいた事業者側での分類解析により得られた、顧客側で育成方法の修正のための情報や制御ユニット、制御機器の制御条件の修正のための情報からなる植物育成情報の更新情報を、インターネットを通じて顧客へ伝達するステップを担う機能とを有していることを特徴とする植物育成制御システム。
- 上記制御ユニットは、上記センサー類が検知した環境の情報を、入力された植物育成情報と比較して、上記制御機器に制御信号としてフィードバックする機能を有することを特徴とする請求項1記載の植物育成制御システム。
- 下部に育成植物を植え付けるベース部を設けた育成用閉空間を有し、外部より上記育成用閉空間内を外部より視認可能とした植物育成装置と、該植物育成装置に隣接又は内包するように配設され、上記育成用閉空間内の環境を含めた植物育成に要する育成要素の制御を行う制御機器及び上記育成用閉空間内の環境状態を検知するセンサー類と、上記制御機器の制御情報や上記センサー類で検知した環境の情報を統合する制御ユニットとを顧客側に備えるとともに、インターネットを通じて上記制御ユニットとの間で情報の授受を行うサーバーを事業者側に備え、上記制御ユニットは、パソコン又は携帯電話或いは直接インターネットに接続されるネットワーク側の入出力部と、上記制御機器及びセンサー類と接続される入出力部とを備えるとともに、上記ネットワークを介して上記サーバーから送られてくる植物育成情報に基づいて上記各制御機器を制御して上記育成用閉空間の環境を制御して育成植物を育成するステップを担う機能と、上記センサー類で検知する上記育成用閉空間の環境検知情報や顧客側で入力される育成植物の成育状況からなる育成情報を結果情報として上記インターネットを通じて上記サーバーへ伝達するステップを担う機能を備え、上記サーバー側には結果情報を受け取る機能と、この結果情報に基づいた事業者側での分類解析により得られた、顧客側で育成方法の修正のための情報や制御ユニット、制御機器の制御条件の修正のための情報からなる植物育成情報の更新情報を、インターネットを通じて顧客へ伝達するステップを担う機能とを有している植物育成制御システムを用いるものであって、上記事業者側サーバーには、上記インターネットを通じて一般顧客に対して植物育成に係る事業内容を公開提示するとともに、事業内容に基づいた上記装置・機器の購入若しくは貸与と上記装置・機器の種別、育成必要用品の有無、当該事業者との契約等、一般顧客の意志決定を取得するホームページを構築する機能と、収集した植物育成状態の情報から行った育成状況の診断結果に基づいて顧客へ上記ネットワークを介してアドバイスを行う機能とを備えていることを特徴とする植物育成事業システム。
- 上記事業者側サーバーには植物育成の情報を蓄積する機能と、上記分類解析の結果及び蓄積した植物育成の情報を専業顧客に対してネットワークを通じてホームページを通じて受け渡す機能とを備えていることを特徴とする請求項3記載の植物育成事業システム。
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