JP3703917B2 - 精製プロセスにおける中和アミンとしての2−アミノ−1−メトキシプロパン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は精製装置の金属表面の腐食の制御に関し、より詳しくは原油を蒸留するのに用いられる精製装置のオーバーヘッドラインの腐食を防止することに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
原油の精製における第1のステップは、脱塩剤を用いて原油を水洗しエマルジョンを破壊することである。脱塩プロセスの目的は原油から水溶性塩及び他の固体を除くことである。脱塩プロセスによって原油から除かれる水溶性塩は、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム及び塩化カルシウムを含む。脱塩プロセスは多量のこれら塩を除くが、脱塩プロセスは定量的に全ての塩を除く訳ではなく、その結果、幾らかの塩が原油中に残る。もしこれらの塩が蒸留の前に除かれないときは、この原油が後に650〜750°Fの温度で蒸留されるときに、それらは原油中の残留水と反応して加水分解し塩酸になる。次いで、塩酸は塔を上昇し、水が凝縮する所で、塔及び凝縮水と接触する関連装置の金属表面上に腐食を引き起こす。原油中に存在する最も望ましくない塩は塩化カルシウムである。塩化カルシウムは水洗脱塩プロセスにおいて除去するのが最も難しく、後の原油の加工の間の加水分解に最も敏感である。
【0003】
脱塩プロセスの後、原油を処理して有用な製品にする次のステップは、それを蒸留して種々の沸点及び用途を有する留分にすることである。この分離プロセスにおいて、比較的低沸点の留分は蒸留ゾーンからのオーバーヘッド留分として回収される。これらの留分はサイドカットとして集められ、冷却され、凝縮され、収集装置に送られる。このプロセスの間にH2 S、HCl、CO2 及びナフテン酸等の種々の有機酸のような揮発性酸成分はこれら留分から蒸留される。これらの揮発性酸は、蒸留装置のトレー中に集まり、又は他の比較的冷たい表面に凝縮し、ここで、それらは、もし処理しないで放置されると塔又は他の取扱い装置に実質的な損傷を引き起こすであろう。
【0004】
水が露点未満で存在する精製処理ユニットの低温部分において通常使用される金属への腐食性攻撃は、酸の存在により大幅に促進される。存在する水は、処理される炭化水素中に伴われる水であってもよく、或いは例えばスチームストリッピングのような系に加えられる水から来るものであってもよい。凝縮水の酸度は、凝縮物中に溶解された酸、主としてHCl、有機酸及びH2 S及び場合によってはCO2 によるものである。HClは通常遭遇する酸のうち最も面倒なものであり、処理される原油中に通常存在する塩の加水分解によって形成される。
【0005】
腐食は、蒸留している炭化水素液と接触する金属表面の全てに生ずる。腐食が生じる最も処理の困難な場所は塔頂トレー、オーバーヘッドライン、コンデンサー、及び熱交換器付近の頂部ポンプである。水の凝縮物が生じ又はプロセス流に沿って運ばれるのはこれらの領域である。精留塔の頂部温度は、通常、但し何時ものことではないが、水の露点又はそれより高く維持される。露点又はそれより低い温度で生成する水性凝縮物は、しばしば大きな濃度の上に掲記した酸性成分を含んでいる。この高濃度の酸性成分は、前記凝縮物のpHを非常に酸性で、腐食性にする。前記凝縮物が腐食可能な金属の表面に接触する点での腐食を最小にすることを希望して、この凝縮物のpHをより中性のpHに調節するために中和処理が用いられた。
【0006】
この種のシステムにおける腐食の制御に関する諸問題の1つは、前記精製ユニット中での初期凝縮の温度範囲を超える温度又はその範囲の温度において生じる。これは周囲の環境温度が水の露点に達する領域である。この点で、水、炭化水素及び蒸気の混合物が存在しうる。そのような初期の凝縮物は、蒸発ユニットそれ自体又はこれに続くコンデンサーにおいて生じる。精留塔の頂部温度は、通常、水の露点より高く維持される。当初形成される水性凝縮物は高いパーセンテージのHClを含む。水中に溶解されている高濃度の酸の故に、第1の凝縮物のpHは非常に低い。この理由で、水は非常に腐食性である。それ故、第1の凝縮物の腐食性をより低くするのが重要である。
【0007】
過去において、凝縮された酸性物質の腐食性を制御しようとして、蒸留回路中の種々の点でアンモニアが加えられた。しかしながら、アンモニアは初期凝縮物によって引き起こされる腐食の除去に関して有効でないことが証明された。アンモニアがこの目的について有効でなかった理由は、それが前記初期凝縮物の酸性成分を中和するために、充分に迅速に凝縮しないことであると考えられる。アンモニアは、少なくとも第2の凝縮の点までは蒸気層にとどまる傾向がある。塩酸を中和するためのアンモニアの注入は、ある種のシステムにおいては有効に酸を中和するかも知れないが、水の露点に達する前に塩化アンモニウム塩の形成が起こるかもしれない。アンモニアの使用に付随する他の諸問題は、初期露点におけるpHコントロールが弱いこと、注入における変化可能性及び析出前腐食を含む。
【0008】
アンモニアの欠点を克服しようとして、ある種の有機中和アミンが試みられた。これらの薬剤はモルホリン、エチレンジアミン及び他の揮発性アミン物質であった。
【0009】
米国特許No.4062764には、1,3−メトキシプロピルアミンが中和用アミンとして開示されている。この米国特許をここに引用してその開示内容を記載に含める。1,3−メトキシプロピルアミンは、蒸留ユニット内又はその後での初期凝縮の地点で通常生じる腐食をうまく制御し又は抑制するのに使用された。石油精留系にメトキシプロピルアミンを添加することは、初期凝縮物のpHを実質的に上げ、この物質を非腐食性にするか又は先に可能であったよりも一層腐食性を下げる。この抑制剤は純粋な形で又は水溶液としてこの系に加えることができる。初期凝縮の地点で液体のpHを4.5より高く、好ましくは少なくとも約5.0に上げるために充分な量の抑制剤を加える。
【0010】
大きな進歩があるけれども、初期凝縮物の処理のためにこれらアミンを使用することは、予期できない問題、即ち、蒸留塔、塔ポンプ周り、オーバーヘッドラインの周りに、及びオーバーヘッド熱交換器中に、前記アミンの塩酸塩が形成されるという問題が生じた。これらの析出物は、特定のアミンが長期間使用された後、肥大する。これらの析出物は、汚損及び腐食の両方の問題を引き起こし、水洗を用いないユニットにおいては、最も問題である。
【0011】
これらの系においてアミン塩の形成の問題を解決するための試みがなされた。米国特許No.5211840は、pKaが5〜8で、水が露点に達した後アミン塩酸塩を形成する、即ち水の露点を超える温度では凝縮しない中和用アミンの使用を開示している。
【0012】
原油の値段、入手容易性、及び需要の故に、精油所で処理される原油の品質は一般に下がっており、アンモニア注入に関係する問題は増大している。塩化アンモニウムによって引き起こされる析出物の形成の故に、ラインが狭くなること、流れが制限されること、及び析出物の下での腐食、等全ての許容できない状況が起こっている。アンモニアに付随する問題の結果として、上述のようなタイプの有機アミンへの転換が行われてきた。これらのアミンはオーバーヘッド凝縮システム中の塩化物と反応する。高い塩化物負荷に伴って起こりうる潜在的な問題は、水が露点に達する前に表面に起こる塩の析出による汚損及び腐食である。
【0013】
アミン塩化物腐食性析出現象は、以下のように説明することができる。与えられた温度で、蒸留している石油製品中の蒸気は、塩化アンモニウムの与えられたモル分率を支持することができる。もし、このモル分率が超過されると、蒸気と接触している表面上に塩化アンモニウムが析出する。分圧は全圧のモル分率倍に等しい。平衡において、塩化アンモニウムが析出した内部表面を覆う塩化アンモニウムの分圧は、その内部表面の温度での塩化アンモニウムの蒸気圧に等しい。もし、内部表面の上の塩化アンモニウムの分圧が蒸気/平衡圧力を超えるときは、塩化アンモニウムがその表面に析出し蓄積される。
【0014】
検討によれば、塩化アンモニウムの昇華は2モルのガスを形成する。従って、この塩の昇華又は蒸発は分解してアンモニア及び塩化水素をもたらす。
【0015】
腐食性をコントロールするために、当技術分野の有機アミンを正味の溶液として又は有機溶媒に溶解して注入し、オーバーヘッドアキュムレーター水pH値5〜6を達成する。有効な中和剤であるためには、前記有機アミンは、水のそれに類似の蒸留プロファイル、アンモニアのそれよりも大きな塩基性、及び230°F未満の塩融点を有すべきである。水が露点に達する前にアミン塩化物塩が分解することなく中和剤として働く有機アミンの能力は、水銀柱ミリメートル(mmHg)で表した塩化物の分圧で測定される。上述のように、商業的に及び技術的に最も成功した有機中和性アミンの1つは、1,3−メトキシプロピルアミンである。1,3−メトキシプロピルアミンは、以下に述べる中和剤評価ユニットで試験することに基づいて、0.006mmHgの塩化物を取り扱うことができる。しかしながら、0.006mmHgの分圧を超過すると、1,3−メトキシプロピルアミン塩化物塩の析出による露点前での腐食が起こる。
【0016】
従って、もし、現在入手可能で商業的に使用されている物質のそれよりも優れた性質を有する中和性(中和用)アミンが見いだされれば、それは、原油、塩化物を含む石油原料、塩化物塩を含む有機物質、等の蒸留の間の腐食コントロールの技術分野において、改善となるであろう。もし、優れた腐食保護を提供し、塩化水素を中和するように作用し、且つ非常に低い分圧で塩化物析出物を形成することのない新しい中和性物質が見いだされたならば、それは当技術分野において利益となるであろう。
【0017】
本発明の中和性アミンは、水の露点の上下での精製装置における有効な酸中和剤として作用するアミン物質を提供する。
【0018】
【課題を解決するための手段】
従って、本発明は、精製ユニット中の蒸留石油製品の初期凝縮物中の酸性成分を中和するためのプロセスであって、石油製品が精製ユニットを通過するときこの石油製品に中和量の2−アミノ−1−メトキシプロパン添加ステップを含むことに関する。好ましくは、2−アミノ−1−メトキシプロパンは前記蒸留ユニットのオーバーヘッドライン又はこの塔へのサイドストリームへ加えられる。更に、本発明の中和用アミンは、製品がこの蒸留ユニットの精留塔を通過する前の原油に加えてもよい。
【0019】
最も好ましくは、腐食を最小にするために、充分な量の2−アミノ−1−メトキシプロパンを、原油を精留装置を通過する前にこの原油に、又はオーバーヘッドラインに加え、初期凝縮水のpHを4.0より上に、最も好ましくはpH5.0超に上げるようにする。理想的には、本発明の2−アミノ−1−メトキシプロパン中和剤は蒸留さるべき石油製品に、又は処理されるべき精留塔のオーバーヘッドラインに、連続ベースで加えられる。
【0020】
本発明者等は、2−アミノ−1−メトキシプロパンは蒸留原油製品と接触する蒸留装置の表面の腐食を防止するための優れた有機中和剤であることを見い出した。2−アミノ−1−メトキシプロパンは石油が蒸留プロセスを通過するときにこの石油に加える。
【0021】
ある意味では、本発明は、蒸留ユニット中の石油の蒸留の間に形成される水性凝縮物中の酸性成分を中和するための方法であって、そのようなユニットに有効な中和量の2−アミノ−1−メトキシプロパンを添加することを含むものに関する。ここで用いる石油なる用語は、原油、又は留出油、残渣油等で酸性成分を含む全ての他の石油留分を意味する。
【0022】
蒸留ユニットは、その中にトレーを含む蒸留塔又は精留塔、コンデンサー、リサイクルライン、ポンプ周り(pumparounds)、受入れ容器、蒸留容器、及び石油の蒸留から得られる凝縮蒸気と接触する他の装置を含めた意味で用いている。本発明の実施は、オーバーヘッドライン、蒸留塔、及び蒸留塔のトレー等の石油の精製に用いられる装置に生じる腐食を減らす。他の観点から、本発明は、精留塔とオーバーヘッドラインとを含む蒸留ユニットで蒸留される石油製品の蒸留で生じる水性凝縮物の水に溶解された酸性成分を中和するための連続的プロセスであって、前記酸性成分を含有する水性凝縮物に有効な中和量の2−アミノ−1−メトキシプロパンを連続的に加えることを含む。
【0023】
本発明の実施にあたって、2−アミノ−1−メトキシプロパンは、オーバーヘッドで蒸発しオーバーヘッド及び蒸留塔、並びに関連装置、例えばポンプ周り、リサイクルライン、等に存在し、凝縮する全ての酸種を中和する限り、どこに加えられようと重要でない。一般的な実施においては、本発明の中和性アミンは蒸留塔のオーバーヘッド蒸気ラインに加えられる。このアミンは蒸留塔の頂部還流リターン(reflux return)又はポンプ周り区域等に加えてもよく、これにより、蒸留プロセスの間に、塔、コンデンサー、ポンプ周り等の表面を保護も加えることができる。蒸留プロセスにおける酸性成分を中和するのに使用される2−アミノ−1−メトキシプロパンの量は、これら酸成分を中和し、腐食の観点からそれらを一層無害にするに有効な量である。そのようなものとして、2−アミノ−1−メトキシプロパンは、一般に蒸留される石油中に存在する塩化物塩の量に基づいて蒸留石油製品(distilling petroleumproduct)に加えられる。2−アミノ−1−メトキシプロパンは油及び水の両方に溶解性であり、従ってこの系にそのままで、又は水溶液としてもしくは有機溶液として供給できる。このアミンをそのままで加えるのが好ましいが、このアミンを、前記ユニットに供給するに先立って、水又は炭化水素溶媒で希釈するのが望ましい場合がある。水溶液として加えるときは、それは場合によっては2−アミノ−1−メトキシプロパンを10〜50wt%の濃度に希釈するのが便利である。
【0024】
更に、それは他のアミン物質と組み合わせて異なった露点及び揮発特性を有する複数のアミンの累積効果を得るのが有利であろう。本発明の実施においては、2−アミノ−1−メトキシプロパンは、酸性蒸気が凝縮する領域に存在するように、加える。そのようなものとして、それは、水性凝縮物のpH値を、約5超、好ましくは約6超に上げるのに充分な量で加えられる。これは、前記凝縮物を、酸腐食を停止するか又は少なくとも最小にするに充分高いpH値にする。
【0025】
2−アミノ−1−メトキシプロパンは、露点pHを適切にコントロールし、アミン塩化物塩の析出に導くことなく、1,3−メトキシプロピルアミンのそれの2倍の0.012mmHgの塩化物を取り扱うことが可能であることを、我々は見いだした。2−アミノ−1−メトキシプロパンは、Air Products and Chemicals, Inc., Allentown, Pennsilvaniaから商業的に入手可能である。2−アミノ−1−メトキシプロパンは1,2−メトキシプロピルアミン又はメトキシイソプロピルアミンとしても知られている。2−アミノ−1−メトキシプロパンは、その製造業者によって、蒸気圧(mmHg)が15℃で11、沸点が99℃、比重が15.6℃で0.847であると報告されている。
【0026】
本発明の中和性アミンを評価するために試験装置を組み立てた。この装置はガラスから構成された実験規模の蒸留塔からなっていた。それは15シーブトレーオルダーショー(Oldershaw)塔、熱サイホン型リボイラー、一連のオーバーヘッドコンデンサー(第1の水平コンデンサー、第2の鉛直コンデンサー、及び凝縮物アキュムレーターに接続された一連の第3の水平コンデンサーを含む)から構成されていた。腐食プローブ及び熱電対を、オルダーショー塔の頂部に、第1の鉛直コンデンサーと第1の水平コンデンサーの間の連結点に、そして鉛直コンデンサーの底部と第3の水平コンデンサーの間の連結点に、挿入した。沸点範囲が316〜358°F、比重が0.771、APIが52、分子量が135の商業的に入手可能なナフサを選んで、オーバーヘッド温度が310〜320°Fになるようにした。この装置はタワートレー又は凝縮流のオーバーヘッド装置をシミュレートするように設計した。この装置を全圧1気圧で運転した。
【0027】
前記オルダーショー多孔板塔は15のトレーを含む。それらは底から頂部へ1〜15の番号を付ける。水性酸溶液を400°Fに加熱し、トレー5及びトレー6の間に、炭化水素スリップ流(slip−stream)と共に注入した。水性中和剤溶液を370°Fに加熱し、トレー10及びトレー11の間に、炭化水素スリップ流と共に注入した。15mL/分の連続的窒素スパージも加えた。前記酸及び中和剤の濃度並びに注入速度を変化させて、水、酸及び中和剤の分圧をシミュレートした。電気的に加熱されたリボイラー中に、炭化水素を34mL/分の速度で注入した。次いでこれを蒸留して塔を上昇させ、ここで蒸発された酸と蒸発された中和剤とを合体させた。
【0028】
複数の熱電対をリボイラー、トレー5、トレー10、トレー15、低いほうの頂部(the lower top)、鉛直コンデンサーの頂部、及び鉛直コンデンサーの底部に配置させている。温度を測定し、自動温度記録装置に結び付ける。前記炭化水素スリップ流、酸及び腐食保護添加剤をロードセル上に載せ、このロードセルを自動温度記録装置に結び付けて、1分及び5分の供給速度での平均読みを得る。
【0029】
腐食プローブを、塔の頂部、鉛直コンデンサーの頂部及び鉛直コンデンサーの底部に配置する。電気抵抗腐食プローブは炭素鋼の4ミルの管状プローブである。腐食の読みは30分毎に手動で読み取った。
【0030】
最初の露点は一般に最初のサンプル源にあり、これは良好な露点中和を確保するために周期的にサンプルを取る。個々の実験は6又は7時間の間行い、アミン塩の析出と腐食が起こり、正確に測定するに充分な時間をとるようにした。実験が終わった後、ユニットを冷却し、腐食プローブを15gの脱イオン水で洗浄した。
【0031】
ブローブ洗浄水をアミン含量について分析する。炭化水素注入速度を一定に保ち、水、酸及び中和剤濃度を変化させて塩化物及びアミンの分圧を増すか又は減らして、240〜260°Fの間で選んだアミンの蒸気圧限界を測定した。
【0032】
前記ユニットは以下の条件で運転した:
【0033】
試験ユニットの運転条件
リボイラー炭化水素供給速度 34mL/分
中和剤炭化水素スリップ流 8mL/分
酸性炭化水素スリップ流 8mL/分
酸水溶液供給速度 3.25mL/分
中和剤水溶液供給速度 3.24mL/分
酸注入温度 400°F
中和剤注入温度 370°F
塔頂プローブ#1温度 284°F
コンデンサー頂部プローブ#2温度 275°F
シリコーン油再循環浴#1 100℃
シリコーン油再循環浴#2 90℃
【0034】
結果を決定するために使用した計算は次の通りである:
ナフサ(モル/時間)=(ナフサBPD)(42g/bbl)(8.34L/gal)(24時間/日)(135#/モル)
スチーム(モル/時間)=(#時間)/18#/モル
全オーバーヘッド(モル/時間)=ナフサ(モル/時間)+スチーム(モル/時間)
モル%オーバーヘッドナフサ速度=ナフサ(モル/時間)全(モル/時間)
オーバーヘッド塩化物速度(#時間)=(Clppm)(オーバーヘッド水速度#/時間)(1×106
Clモル=(Cl#/時間)/(Cl分子量)
塩化物モル分率=(Clモル/時間)/(全モル/時間)
Cl分圧=(Clモル分率)(全圧mmHg)
【0035】
試験の間に、2−アミノ−1−メトキシプロパン及び1,3−メトキシプロピルアミンについての蒸気圧限界を測定するために、酸濃度を0.005Nから0.0016Nに変化させた。中和剤濃度を見積もったところ、供給される酸濃度の10〜20%過剰であった。この過剰の中和剤濃度は良好な露点pHコントロールを確保するために必要である。2−アミノ−1−メトキシプロパンについて、3つの酸濃度を評価し、一方1,3−メトキシプロピルアミンを評価するにあたって4つの酸濃度を使用した。腐食速度を含む結果は以下の表1及び2に示す。
【0036】
【表1】
Figure 0003703917
【0037】
【表2】
Figure 0003703917
【0038】
上記のデータに基づいて、2−アミノ−1−メトキシプロパンは、良好な露点コントロールを伴って前記実験ユニット中で、1,3−メトキシプロピルアミンの比較量よりも2倍の塩化物負荷を取り扱うことが可能である。2−アミノ−1−メトキシプロパンに付いての限界は塩化物濃度0.0032N(0.012mmHg)であるのに対して、1,3−メトキシプロピルアミンの限界は同じ供給速度で0.0016N(0.006mmHg)である。

Claims (5)

  1. 蒸留ユニット中の石油の蒸留の間に形成される水性凝縮物中の酸性成分を中和する方法であって、そのようなユニットに有効中和量の2−アミノ−1−メトキシプロパンを添加することを含む前記方法。
  2. 前記2−アミノ−1−メトキシプロパンが、前記蒸留ユニット中に含まれる蒸留塔のオーバーヘッドラインに添加される、請求項1の方法。
  3. 前記2−アミノ−1−メトキシプロパンが、前記蒸留ユニット中に含まれる蒸留塔を石油が通過する前に、石油に添加される、請求項1の方法。
  4. 前記2−アミノ−1−メトキシプロパンの添加量が、前記蒸留ユニットにおける水性凝縮物のpHを約5.0超にあげるに充分である、請求項1〜3のいずれかの方法。
  5. 前記2−アミノ−1−メトキシプロパンの添加量が、前記蒸留ユニットにおける水性凝縮物のpHを約6.0超にあげるに充分である、請求項4の方法。
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