JP3700125B2

JP3700125B2 - Seismic isolation building

Info

Publication number: JP3700125B2
Application number: JP2001040251A
Authority: JP
Inventors: 和彦磯田
Original assignee: Shimizu Corp
Current assignee: Shimizu Corp
Priority date: 2001-02-16
Filing date: 2001-02-16
Publication date: 2005-09-28
Anticipated expiration: 2021-02-16
Also published as: JP2002242474A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、上部構造が免震支承を介して下部構造側から支持された免震建物に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
建物の耐震安全性を劇的に向上できる方法として免震構造がある。一般的な免震構造では、積層ゴム支承や滑り支承といった支承装置を、装置の上下面が互いに水平に位置するように設置し、支承装置上に支持された上部構造を地面に対し柔らかく水平に相対変位できるようにしている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
こうした免震構造においては、免震効果を大きくしようとすると、上部構造と地面との相対変位が大きくなり、免震クリアランス（免震建物の上部構造と下部構造のピット等の可動隙間寸法）を大きくとらなければならず、計画上のジレンマがあった。
【０００４】
これに対し、仮想の回転中心から一定距離の球面上に支承装置を配置して上部構造を回転可能に支持することが提案されている。これにより、上部構造の回転慣性を活用して長周期化が図れるとともに免震クリアランスを減少させることもできる。
【０００５】
このような建物の例を図５に示す。図５に示す建物１は、下部構造２上に免震支承３を介して上部構造４が支持された構成となっている。免震支承３は、所定の回転中心Ｏ１を有する仮想円弧５上にそれぞれ位置するように設けられている。各免震支承３の位置関係をより詳細に示すのが図６である。この図６中に示すように、各免震支承３は、その中心軸６が、仮想円弧５の回転中心Ｏ１を通るように配置されている。
【０００６】
しかしながら、図５，６のような構造の建物１は、大変形時に免震支承３において鉛直（高さ）変位が生じ、積層ゴムによって形成された免震支承３が、この鉛直変位に追随できないという問題点がある。
【０００７】
すなわち、図６のように、回転中心Ｏ１から半径Ｒの仮想円弧５上に免震支承２が設置されているとする。回転中心Ｏ１を中心に角度φだけ建物１が回転し、免震支承３の天端の点Ａ，Ｂ，Ｃが、Ａ→Ａ’，Ｂ→Ｂ’，Ｃ→Ｃ’に移動したとすると、免震支承３の鉛直剛性が大きい（高さ変化しない）ことから、移動方向ベクトルは仮想円弧５の接線となる。ここで、移動後の回転中心Ｏから免震支承２の天端までの距離をＲ’とすると（図６参照）、
Ｒ’＝Ｒ／cosφ＞Ｒ
となるから、建物１の変形が無い場合、支承が（1／cosφ-1）Ｒだけ伸びなくてはならないことになる。これは、免震支承３の鉛直剛性が大きいことと矛盾するとともに、この構造では、回転中心Ｏ１が不変のままで回転変形ができず、したがって、上部構造３の円滑な回転変位が図れないことを意味する。
【０００８】
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、上部構造を円滑に回転変位させることができ、これにより安定した免震性能を得るとともに、免震クリアランスを減少させることができるような免震建物を提供することを課題とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明においては以下の手段を採用している。
すなわち、請求項１記載の免震建物は、上部構造が下部構造から複数の免震支承を介して支持された構造の免震建物であって、前記免震支承は、前記上部構造側に取り付けられる上部支承体と前記下部構造側に取り付けられる下部支承体とを備えるとともに、これら上部支承体および下部支承体を、その中心軸線方向の相対変位が規制され、それと直交する方向の相対変位が許容された状態で一体化して形成したものとされ、なおかつ、各免震支承は、仮想鉛直平面内に描かれる所定の仮想円弧上に位置するようにそれぞれ設けられるとともに、その中心軸線が、前記仮想円弧の中心を通る鉛直軸と前記仮想円弧との交点を通るような向きに配置されていることを特徴としている。
【００１０】
請求項２記載の免震建物は、請求項１記載の免震建物であって、
前記免震支承は、前記上部支承体と前記下部支承体との間に積層ゴムを介装した積層ゴム支承であることを特徴としている。
【００１１】
請求項３記載の免震建物は、請求項１記載の制振建物であって、
前記免震支承は、前記上部支承体と前記下部支承体とが、前記中心軸線に直交する滑り面を介して接する滑り支承であることを特徴としている。
【００１２】
つまり、請求項１の免震建物においては、図７に模式的に示すように、仮想円弧１０上に各免震支承１１が配置されるとともに、各免震支承１１の中心軸線１２が、仮想円弧１０の中心Ｏ２を通過する鉛直軸１３と仮想円弧１０との上側の交点１４を通るように、免震支承１１の向きが決定されることとなる。
【００１３】
このような免震建物の作用を示すために、図８のような構造を考える。図８の構造は、剛体が傾斜配置された免震支承（高さ方向に変位しない免震支承）によって支持された状況を模擬したものであり、傾斜した長さＬの剛体棒１５が斜面Ｏ−Ａ、Ｏ−Ｂを滑動するようになっている。
【００１４】
変位前に剛体棒１５の両端がＯから距離ａ₀の位置にあり、変位後にＯからａ，ｂの位置に移動したとすると、
【数１】

となる。
【００１５】
一方、変位後の座標における回転中心をＣ点とすると、剛体棒１５の両端から斜面Ｏ−Ａ、Ｏ−Ｂに垂直方向にＣ点がある。ここで回転半径をＲとする。
【数２】

【数３】

【００１６】
Ｃ-Ｏ間の距離Ｒ₀は、下記で求められる。
【数４】

また、角度Ａ-Ｏ-Ｃ（α）は、左側三角形の面積から下式で求められる。
【数５】

距離ａが変動した場合のｂは、Ｌを定数として(1)式より求められる。
【数６】

【００１７】
一方、下側の三角形の面積から、
【数７】

【数８】

(2)式より、
【数９】

(4)式より
【数１０】

したがって、
【数１１】

(5)式より、
【数１２】

【００１８】
この結果、回転中心Ｃは常に傾斜角２θの二等分線上にあり、剛体棒１５の変位後も回転中心Ｃは水平方向に移動せず、鉛直方向にのみ変位することがわかる。初期状態では、Ｌは水平にあり、回転量Δφにより、剛体棒１５の両端の傾斜面上における点Ｏからの距離がａ，ｂとなるものとする。このときの回転中心Ｃからの鉛直変位量ｖは、初期状態との差異で計算でき、初期状態で斜面と回転中心点が垂直（θ＋φ＝π／2）となる関係から、
【数１３】

【００１９】
例えば、回転半径Ｒ=50m、Ｌ=16m、積層ゴムの最大水平変形量ｕ=30cmとすると、
【数１４】

このときの回転中心Ｃの鉛直変位量は、
【数１５】

すなわち、回転中心Ｃが0.91mm下がる（沈下する）ことになる。
【００２０】
(6)式で移動に伴う角度変化Δφは、建物１の基礎部分を剛体仮定すると一定値になる。全ての免震支承１１に対して、回転中心Ｃとの関係で定まるＲ、θが下式を満足すれば、(6)式より鉛直変位量が一定となり不同沈下の問題は生じないことになる。
【数１６】

【数１７】

【００２１】
そして、この関係を満足するような免震支承の配置が図７のようになるのである。すなわち、図７においてｃが直径となるように仮想円弧１０を設定し、その円周上に免震支承１１を、その中心軸線１２が回転中心Ｃを通るように設置する。このようにすることで、請求項２のように免震支承１１として積層ゴムを用いても、また、請求項３のように滑り支承を用いたとしても、各免震支承１１位置での変形に伴う沈下量の差が生じないようにすることができる。
【００２２】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図１は、本発明の一実施の形態を模式的に示す図であり、図中、符号２１は免震建物を示す。この免震建物２１は、上部構造２２が、下部構造２３から複数の免震支承２４，２４，…を介して支持された構造とされている。ここで、免震支承２４としては、図２に示すように上部支承板（上部支承体）２５および下部支承板（下部支承体）２６間に積層ゴム２７が介装されたものが用いられる。
【００２３】
このような免震支承２４は、上部支承板２５が上部構造２２に取り付けられるとともに、下部支承板２６が下部構造２３の上面２３ａに取り付けられることにより、上部構造２２および下部構造２３間に介装される。そして図３に示すように、この免震支承２４は、上部支承板２５および下部支承板２６の中心軸線２８方向の相対変位を規制し、それと直交する方向の相対変位を許容するように機能する。すなわち、水平方向にのみ容易に可動であり、高さ方向には殆ど変形できないものとなっている。
【００２４】
一方、図１に示した上部構造２２は、免震支承２４が変形した場合において、免震支承２４が取り付けられた部分が、剛体的に挙動するものとなっている。すなわち、免震建物２４は、上部構造２２および下部構造２３が相対変位した場合も免震支承２４同士の相対位置関係が変化することなく、免震支承２４の部分のみで変形するものとなっている。
【００２５】
また、図１に示したように免震支承２４は、下部構造２３の上面２３ａと上部構造２２の下面２２ａとの間に配置されている。これら下部構造２３の上面２３ａおよび上部構造２２の下面２２ａは、図１中ｘ方向には、一定曲率をもって湾曲し、ｘ方向と直交するｙ方向には、平坦に形成された曲面とされている。下部構造２３の上面２３ａにおける免震支承２４の位置関係を模式的に示すのが図３である。この図３は、下部構造２３および免震支承２４を、ｘ方向に延在する仮想鉛直平面を断面として見たものである。図３中に示すように、各免震支承２４は、その天端が、仮想鉛直平面内に描かれる所定の仮想円弧３０上に位置するようにそれぞれ設けられるとともに、それぞれの中心軸線２８が、仮想円弧３０の中心３１を通る鉛直軸３２と仮想円弧３０との交点Ｏ３を通るように、その向きが決定されている。すなわち、この交点Ｏ３が、各免震支承２４の中心軸線２８同士の交点Ｏ３’と一致した状態で配置される。
【００２６】
各免震支承２４の位置関係をより詳細に示すのが、図４である。図４中に示すように、仮想円弧３０とその中心３１を通る鉛直軸３２との交点Ｏ３と、その直下に位置する免震支承２４ｂとの間をの距離をＲ₀とすると、各免震支承２４の天端は、交点Ｏ３と免震支承２４ｂとの中間点から半径Ｒ₀／２の仮想円弧３０上に位置することとなる。
【００２７】
このとき、鉛直軸３２に関して互いに対称な位置にある免震支承２４ａ、２４ｃのみで上部構造２２を支持したとき、上部構造２２が角度φだけ回転したときの中心軸線２８同士の交点Ｏ３’の鉛直変位ｖは、上述の(6)式より、
ｖ＝Ｒ／sinθ(1-cosφ)＝Ｒ₀(1-cosφ)
となる。
一方、免震支承２４ｂのみで上部構造を支持したとき、上部構造２２が角度φだけ回転したときの交点Ｏ３’の鉛直変位ｖ’は、
ｖ’＝(1-cosφ)Ｒ₀＝ｖ
したがって、図４のような配置とすれば、全ての免震支承２４において高さ変化を生じることなく、スムーズに上部構造２２が回転変位できることになる。
【００２８】
このように免震建物２１においては、大変形時においても、免震支承２４に高さ方向の変形が生じることなく、スムーズに上部構造２２が回転変位することができる。通常の免震支承は、その高さ方向の剛性が極めて大きく、わずかな高さ方向の変形でも過大な応力を生じるが、免震建物２１においては、このような問題を解決することができるとともに、上部構造２２を円滑にロッキングさせ、容易に固有周期を大きくしたり、免震層の変形を小さくすることが可能になる。これにより、安定した免震性能を得るとともに、免震クリアランスを減少させることが可能である。また、免震建物２１の回転変形により、各免震支承２４の面圧（軸力）が変動することが無く、各免震支承２４が良好にその機能を発揮することができる。
【００２９】
また、免震建物２１においては、上部構造２２の回転中心位置（交点Ｏ３’）を上下に変化させられるために、固有周期や振動モードをコントロールすることも可能である。また、免震建物２１における免震支承２４の配置計画は、従来の免震構造の配置計画に幾何学的な規則性を与えただけであるため、従来の免震構造と比較して同等のコストで実現することができる。また、この免震建物に使用する免震支承２４は、一般的な従来のものであり、その製造には、特別な材料や特殊な技能は要しない。
【００３０】
また、免震支承２４の設置時には、その位置と角度の管理は必要であるが、特別な配慮や高度な技能を要しないので、従来と同様の施工手順を採用できる。また、免震層の変形を小さくできることに伴い、免震ピットなどのクリアランスを小さくすることができ、敷地の有効活用を図ることができる。また、エキスパンションジョイントを用いる場合には、その変形量も小さくすることができるため、仕上げ材のコストダウンが図れる。
【００３１】
なお、上記実施の形態において、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で他の構成を採用することが可能である。例えば、上記実施の形態における免震支承２４に代えて、滑り支承を用いて形成された免震支承を利用するようにしてもよい。この場合、滑り支承は、例えば、上部支承板２５と下部支承板２６とを免震支承の中心軸線に直交するような滑り面を介して滑動可能に当接させたものを用いる。
【００３２】
また、上記実施の形態において、回転中心（交点Ｏ３’）の位置は設計者が任意に設定できるが、一般的には、建物の重心位置を通る鉛直線上のいずれかの高さ位置に設定することが望ましい。
【００３３】
また、上記実施の形態において、免震支承２４の数は任意であるが、回転中心（交点Ｏ３’）を通る鉛直軸３２に対し、線対称になるように配置することが望ましい。
また、上記実施の形態においては、回転中心（交点Ｏ３’）が免震支承２４よりも上方に位置する構成とされていたが、これに限らず、回転中心が免震支承２４よりも下方にあってもよい。この場合、下部構造２３の上面２３ａが凹面でなく凸面とされることとなる。なお、このように回転中心を免震支承よりも下方に位置させる場合には、長周期化は図れるが、不安定構造とならないように注意する必要がある。（回転半径を小さくしすぎると不安定構造になる。）
【００３４】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の免震建物によれば、免震支承に高さ方向の変形が生じることなく、スムーズに上部構造が回転変位することができるため、上部構造を良好にロッキングさせて、容易に固有周期を大きくしたり、免震層の変形を小さくすることが可能になる。これにより、安定した免震性能を得るとともに、免震クリアランスを減少させることが可能である。また、建物の回転変形により、各免震支承の面圧（軸力）を大きく変動させずに、各免震支承が良好にその機能を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施の形態である免震建物を模式的に示す斜視図である。
【図２】図１に示した免震建物に用いられる免震支承の斜視図である。
【図３】図１に示した免震建物における下部構造と各免震支承との位置関係を、図１中ｘ方向に延在する仮想鉛直平面を断面として見た場合の立断面図である。
【図４】図３に示した各免震支承の位置関係をより詳細に示した模式図である。
【図５】一定距離の球面上に支承装置を配置した従来の免震建物の立断面図である。
【図６】図５に示した免震建物における各免震支承の位置関係を示す模式図である。
【図７】本発明の課題を解決するための手段を示す図であって、本発明における免震支承の配置例を示す模式図である。
【図８】剛体が、傾斜配置された高さ方向に変形しない免震支承によって支持された状況を模擬するために、傾斜面上に剛体棒を配置した場合の状況を示す模式図である。
【符号の説明】
２１免震建物
２２上部構造
２３下部構造
２３ａ上面
２４免震支承
２５上部支承板
２６下部支承板
２７積層ゴム
２８中心軸線
３０仮想円弧
３１中心
３２鉛直軸[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a base-isolated building in which an upper structure is supported from the lower structure side via a base isolation bearing.
[0002]
[Prior art]
Seismic isolation structure is a method that can dramatically improve the seismic safety of buildings. In general seismic isolation structures, bearing devices such as laminated rubber bearings and sliding bearings are installed so that the upper and lower surfaces of the device are positioned horizontally, and the upper structure supported on the bearing device is soft and level with respect to the ground. Relative displacement is possible.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
In such a seismic isolation structure, when the seismic isolation effect is increased, the relative displacement between the upper structure and the ground increases, and the seismic isolation clearance (movable gap dimensions such as pits in the upper structure and the lower structure of the base isolation building) is increased. There was a planning dilemma that had to be taken big.
[0004]
On the other hand, it has been proposed that a support device is disposed on a spherical surface at a certain distance from a virtual rotation center to rotatably support the upper structure. As a result, the rotational inertia of the superstructure can be utilized to increase the period and reduce the seismic isolation clearance.
[0005]
An example of such a building is shown in FIG. The building 1 shown in FIG. 5 has a configuration in which an upper structure 4 is supported on a lower structure 2 via a seismic isolation bearing 3. The seismic isolation bearings 3 are provided so as to be respectively located on virtual arcs 5 having a predetermined rotation center O1. FIG. 6 shows the positional relationship of each seismic isolation bearing 3 in more detail. As shown in FIG. 6, each seismic isolation bearing 3 is arranged such that its central axis 6 passes through the rotation center O <b> 1 of the virtual arc 5.
[0006]
However, in the building 1 having the structure as shown in FIGS. 5 and 6, a vertical (height) displacement occurs in the seismic isolation bearing 3 at the time of large deformation, and the seismic isolation bearing 3 formed of laminated rubber cannot follow this vertical displacement. There is a problem.
[0007]
That is, as shown in FIG. 6, it is assumed that the seismic isolation bearing 2 is installed on a virtual arc 5 having a radius R from the rotation center O1. Suppose that the building 1 rotates around the center of rotation O1 by an angle φ, and the top points A, B, C of the seismic isolation bearing 3 move from A → A ′, B → B ′, C → C ′. Since the vertical rigidity of the seismic isolation bearing 3 is large (height does not change), the moving direction vector is a tangent to the virtual arc 5. Here, if the distance from the rotation center O after movement to the top of the seismic isolation bearing 2 is R ′ (see FIG. 6),
R ′ = R / cosφ> R
Therefore, if there is no deformation of the building 1, the bearing must be extended by (1 / cosφ-1) R. This contradicts the fact that the vertical rigidity of the seismic isolation bearing 3 is large, and in this structure, the rotation center O1 remains unchanged and cannot be rotationally deformed. Therefore, the smooth rotation displacement of the upper structure 3 cannot be achieved. Means.
[0008]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and is capable of smoothly rotating and displacing the upper structure, thereby obtaining stable seismic isolation performance and reducing seismic isolation clearance. The challenge is to provide buildings.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the present invention employs the following means.
That is, the base-isolated building according to claim 1 is a base-isolated building having a structure in which an upper structure is supported from a lower structure via a plurality of base-isolated supports, and the base-isolated support is attached to the upper structure side. An upper bearing body and a lower bearing body attached to the lower structure side, and the upper bearing body and the lower bearing body are restricted in relative displacement in the central axis direction, and relative displacement in a direction perpendicular thereto is allowed. In addition, each seismic isolation bearing is provided so as to be located on a predetermined virtual arc drawn in a virtual vertical plane, and its central axis is the virtual axis. It is characterized by being arranged in a direction passing through the intersection of the vertical axis passing through the center of the arc and the virtual arc.
[0010]
The base-isolated building according to claim 2 is the base-isolated building according to claim 1,
The seismic isolation bearing is a laminated rubber bearing in which a laminated rubber is interposed between the upper bearing body and the lower bearing body.
[0011]
The seismic isolation building according to claim 3 is the vibration-damping building according to claim 1,
The seismic isolation bearing is characterized in that the upper bearing body and the lower bearing body are sliding bearings that contact each other via a sliding surface orthogonal to the central axis.
[0012]
In other words, in the base-isolated building of claim 1, as schematically shown in FIG. 7, each base-isolated support 11 is arranged on the virtual arc 10, and the center axis 12 of each base-isolated support 11 is virtual. The direction of the seismic isolation bearing 11 is determined so as to pass through the upper intersection 14 of the vertical axis 13 passing through the center O2 of the arc 10 and the virtual arc 10.
[0013]
In order to show the action of such a base-isolated building, a structure as shown in FIG. 8 is considered. The structure shown in FIG. 8 simulates a situation where a rigid body is supported by a base-isolated bearing (an base-isolated bearing that is not displaced in the height direction) in which the rigid body is inclined. -A and OB are slid.
[0014]
If both ends of the rigid rod 15 are located at a distance a ₀ from O before displacement, and moved from O to positions a and b after displacement,
[Expression 1]

It becomes.
[0015]
On the other hand, assuming that the center of rotation in the coordinates after displacement is C point, there are C points in the vertical direction from both ends of the rigid rod 15 to the slopes OA and OB. Here, the rotation radius is R.
[Expression 2]

[Equation 3]

[0016]
The distance R ₀ between C—O is obtained as follows.
[Expression 4]

Further, the angle A-O-C (α) is obtained from the area of the left triangle by the following equation.
[Equation 5]

When the distance a fluctuates, b is obtained from equation (1), where L is a constant.
[Formula 6]

[0017]
On the other hand, from the area of the lower triangle,
[Expression 7]

[Equation 8]

From equation (2)
[Equation 9]

From equation (4):

Therefore,
[Expression 11]

From equation (5)
[Expression 12]

[0018]
As a result, the rotation center C is always on the bisector of the inclination angle 2θ, and it can be seen that the rotation center C does not move in the horizontal direction and is displaced only in the vertical direction even after the rigid rod 15 is displaced. In the initial state, L is horizontal, and the distances from the point O on the inclined surfaces at both ends of the rigid rod 15 are a and b due to the rotation amount Δφ. The vertical displacement amount v from the rotation center C at this time can be calculated from the difference from the initial state, and from the relationship that the slope and the rotation center point are vertical (θ + φ = π / 2) in the initial state,
[Formula 13]

[0019]
For example, if the radius of rotation R = 50 m, L = 16 m, and the maximum horizontal deformation u = 30 cm of the laminated rubber,
[Expression 14]

The vertical displacement amount of the rotation center C at this time is
[Expression 15]

That is, the rotation center C is lowered (sinks) by 0.91 mm.
[0020]
In equation (6), the angle change Δφ accompanying the movement becomes a constant value assuming that the base portion of the building 1 is a rigid body. For all seismic isolation bearings 11, if R and θ determined by the relationship with the center of rotation C satisfy the following equation, the vertical displacement is constant from equation (6) and the problem of uneven settlement does not occur. .
[Expression 16]

[Expression 17]

[0021]
And the arrangement of seismic isolation bearings that satisfy this relationship is as shown in FIG. That is, the virtual arc 10 is set so that c becomes the diameter in FIG. 7, and the seismic isolation bearing 11 is installed on the circumference so that the center axis 12 thereof passes through the rotation center C. In this way, even if laminated rubber is used as the seismic isolation bearing 11 as in claim 2 or a sliding bearing is used as in claim 3, the deformation at each seismic isolation bearing 11 position is possible. Therefore, it is possible to prevent the difference in the amount of subsidence caused by.
[0022]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is a diagram schematically showing an embodiment of the present invention. In the figure, reference numeral 21 indicates a seismic isolation building. The seismic isolation building 21 has a structure in which an upper structure 22 is supported from a lower structure 23 via a plurality of seismic isolation supports 24, 24,. Here, as the seismic isolation bearing 24, a structure in which a laminated rubber 27 is interposed between an upper bearing plate (upper bearing body) 25 and a lower bearing plate (lower bearing body) 26 as shown in FIG. 2 is used.
[0023]
The seismic isolation bearing 24 is configured such that the upper support plate 25 is attached to the upper structure 22 and the lower support plate 26 is attached to the upper surface 23a of the lower structure 23, thereby interposing the upper structure 22 and the lower structure 23. Is done. As shown in FIG. 3, the seismic isolation bearing 24 functions to restrict the relative displacement of the upper bearing plate 25 and the lower bearing plate 26 in the direction of the central axis 28 and to allow relative displacement in the direction orthogonal thereto. . That is, it can be easily moved only in the horizontal direction and hardly deformed in the height direction.
[0024]
On the other hand, in the upper structure 22 shown in FIG. 1, when the seismic isolation bearing 24 is deformed, the portion to which the seismic isolation bearing 24 is attached behaves rigidly. That is, the seismic isolation building 24 is deformed only at the part of the seismic isolation bearing 24 without changing the relative positional relationship between the seismic isolation bearings 24 even when the upper structure 22 and the lower structure 23 are relatively displaced. Yes.
[0025]
In addition, as shown in FIG. 1, the seismic isolation bearing 24 is disposed between the upper surface 23 a of the lower structure 23 and the lower surface 22 a of the upper structure 22. The upper surface 23a of the lower structure 23 and the lower surface 22a of the upper structure 22 are curved with a certain curvature in the x direction in FIG. 1, and are curved surfaces formed flat in the y direction perpendicular to the x direction. . FIG. 3 schematically shows the positional relationship of the seismic isolation bearing 24 on the upper surface 23 a of the lower structure 23. FIG. 3 shows the lower structure 23 and the seismic isolation bearing 24 as a cross section of a virtual vertical plane extending in the x direction. As shown in FIG. 3, each seismic isolation bearing 24 is provided such that its top end is located on a predetermined virtual arc 30 drawn in a virtual vertical plane, and each center axis 28 is The direction is determined so as to pass through the intersection O3 between the vertical axis 32 passing through the center 31 of the virtual arc 30 and the virtual arc 30. That is, the intersection point O3 is arranged in a state where it coincides with the intersection point O3 ′ between the central axes 28 of the seismic isolation bearings 24.
[0026]
FIG. 4 shows the positional relationship between the seismic isolation bearings 24 in more detail. As shown in FIG. 4, when the distance between the intersection O3 between the virtual arc 30 and the vertical axis 32 passing through its center 31 and the base isolation bearing 24b located immediately below it is R ₀ , each base isolation crest of the bearing 24, is to be positioned on the virtual circle 30 of radius R _0/2 from the midpoint between the intersection O3 and seismic isolation bearing 24b.
[0027]
At this time, when the upper structure 22 is supported only by the

seismic isolation bearings

24a and 24c that are symmetrical to each other with respect to the vertical axis 32, the vertical of the intersection point O3 ′ between the central axes 28 when the upper structure 22 rotates by an angle φ. The displacement v is calculated from the above equation (6).
v = R / sinθ (1-cosφ) = R ₀ (1-cosφ)
It becomes.
On the other hand, when the upper structure is supported only by the seismic isolation bearing 24b, the vertical displacement v ′ of the intersection O3 ′ when the upper structure 22 rotates by the angle φ is
v ′ = (1-cosφ) R ₀ = v
Therefore, when the arrangement as shown in FIG. 4 is adopted, the upper structure 22 can be smoothly rotated and displaced without causing a height change in all the seismic isolation bearings 24.
[0028]
In this way, in the base-isolated building 21, the upper structure 22 can be smoothly rotated and displaced without causing deformation in the height direction of the base-isolated support 24 even during large deformation. A normal seismic isolation bearing has extremely high rigidity in the height direction, and even a slight deformation in the height direction causes excessive stress. However, in the seismic isolation building 21, such problems can be solved. The upper structure 22 can be smoothly locked, the natural period can be easily increased, and the deformation of the seismic isolation layer can be reduced. Thereby, it is possible to obtain stable seismic isolation performance and to reduce the seismic isolation clearance. Further, the surface deformation (axial force) of each seismic isolation bearing 24 does not fluctuate due to the rotational deformation of the seismic isolation building 21, and each seismic isolation bearing 24 can perform its function well.
[0029]
In the base-isolated building 21, the rotation center position (intersection O3 ′) of the upper structure 22 can be changed up and down, so that the natural period and vibration mode can be controlled. In addition, the arrangement plan of the seismic isolation bearing 24 in the seismic isolation building 21 only gives geometric regularity to the arrangement plan of the conventional seismic isolation structure, and is equivalent to the conventional seismic isolation structure. Can be realized at a cost. Moreover, the seismic isolation bearing 24 used for this base isolation building is a general conventional one, and no special materials or special skills are required for its manufacture.
[0030]
Further, when the seismic isolation bearing 24 is installed, it is necessary to manage its position and angle. However, since special consideration and advanced skills are not required, the same construction procedure as in the past can be adopted. In addition, since the deformation of the seismic isolation layer can be reduced, the clearance of the seismic isolation pit and the like can be reduced, and the site can be effectively utilized. In addition, when an expansion joint is used, the amount of deformation can be reduced, so that the cost of the finishing material can be reduced.
[0031]
In the above embodiment, other configurations can be adopted without departing from the spirit of the present invention. For example, instead of the seismic isolation bearing 24 in the above embodiment, a seismic isolation bearing formed using a sliding bearing may be used. In this case, for example, a sliding bearing is used in which the upper bearing plate 25 and the lower bearing plate 26 are slidably contacted via a sliding surface orthogonal to the central axis of the seismic isolation bearing.
[0032]
In the above embodiment, the position of the rotation center (intersection O3 ′) can be arbitrarily set by the designer, but in general, it is set to any height position on the vertical line passing through the center of gravity of the building. It is desirable.
[0033]
Moreover, in the said embodiment, although the number of the seismic isolation bearings 24 is arbitrary, it is desirable to arrange | position so that it may become line symmetrical with respect to the vertical axis 32 which passes along a rotation center (intersection O3 ').
Moreover, in the said embodiment, although the rotation center (intersection O3 ') was set as the structure located above the seismic isolation bearing 24, it is not restricted to this, A rotation center is below the seismic isolation bearing 24. There may be. In this case, the upper surface 23a of the lower structure 23 is not a concave surface but a convex surface. When the center of rotation is positioned below the seismic isolation bearing as described above, a longer period can be achieved, but care must be taken not to create an unstable structure. (If the radius of rotation is too small, an unstable structure will result.)
[0034]
【The invention's effect】
As described above, according to the seismic isolation building of the present invention, the upper structure can be smoothly rotated and displaced without causing deformation in the height direction of the seismic isolation bearing, so that the upper structure can be locked well. Thus, it is possible to easily increase the natural period or reduce the deformation of the seismic isolation layer. Thereby, it is possible to obtain stable seismic isolation performance and to reduce the seismic isolation clearance. Moreover, each base isolation bearing can perform its function satisfactorily without greatly changing the surface pressure (axial force) of each base isolation bearing due to the rotational deformation of the building.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view schematically showing a base-isolated building according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a perspective view of a seismic isolation bearing used in the base isolation building shown in FIG.
3 is a vertical cross-sectional view of the positional relationship between the substructure and each base isolation support in the base isolation building shown in FIG. 1 when the virtual vertical plane extending in the x direction in FIG. 1 is viewed as a cross section. .
4 is a schematic diagram showing the positional relationship of each seismic isolation bearing shown in FIG. 3 in more detail.
FIG. 5 is a vertical sectional view of a conventional base-isolated building in which a support device is arranged on a spherical surface at a certain distance.
6 is a schematic diagram showing the positional relationship of each seismic isolation bearing in the base isolation building shown in FIG.
FIG. 7 is a diagram showing means for solving the problems of the present invention, and is a schematic diagram showing an example of arrangement of seismic isolation bearings according to the present invention.
FIG. 8 is a schematic diagram showing a situation when a rigid bar is arranged on an inclined surface in order to simulate a situation where the rigid body is supported by a seismic isolation bearing that is inclined and does not deform in the height direction.
[Explanation of symbols]
21 Base-isolated building 22 Upper structure 23 Lower structure 23a Upper surface 24 Base-isolated bearing 25 Upper bearing plate 26 Lower bearing plate 27 Laminated rubber 28 Center axis 30 Virtual arc 31 Center 32 Vertical axis

Claims

The base structure is a base-isolated building having a structure supported by the base structure through a plurality of base-isolated bearings,
The seismic isolation bearing includes an upper bearing body attached to the upper structure side and a lower bearing body attached to the lower structure side, and the upper bearing body and the lower bearing body have a relative displacement in the central axis direction thereof. It is regulated and formed integrally in a state where relative displacement in the direction perpendicular to it is allowed,
In addition, each seismic isolation bearing is provided so as to be positioned on a predetermined virtual arc drawn in a virtual vertical plane, and the center axis thereof is the intersection of the vertical axis passing through the center of the virtual arc and the virtual arc. A seismically isolated building characterized by being placed in a direction that passes through.

A base-isolated building according to claim 1,
The base-isolated building is a laminated rubber bearing in which laminated rubber is interposed between the upper and lower bearing bodies.

A vibration-damping building according to claim 1,
The base-isolated bearing is a base-isolated building in which the upper base and the lower base are in contact with each other via a sliding surface orthogonal to the central axis.