JP3698831B2 - 腸閉塞治療用カテーテル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、腸閉塞治療用カテーテルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、腸閉塞患者への腸管内容物の吸引や薬液の注入の際には、腸閉塞治療用カテーテルが使用されている。この腸閉塞治療用カテーテルは全長が2.5〜3mとかなり長く、全体がフレキシブルになっているため、殆どの場合、カテーテル内にガイドワイヤーを入れて生体内の臓器の所定部位へ誘導していた。
【0003】
しかしながら、前記のようにガイドワイヤーによってカテーテルを生体内に誘導しても、胃底部(胃穹窿)で反転して渦巻き状になってしまいカテーテルの先端をうまく大彎側に沿って胃前庭部に向けて進め、胃と十二指腸との間にある幽門輪を通過させることが困難であるという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、前記事情に基づいてなされてものであり、生体内における臓器の所定位置まで確実に誘導可能な腸閉塞治療用カテーテルを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決手段は、カテーテル本体の先部近傍位置に、該本体周壁の一方側の領域と、他方側の領域と、の両面領域を各々局部的に外方へ膨らませる一対のガイド用バルーンがカテーテル本体周壁の正背面位置に対向配置され、且つ前記ガイド用バルーンは、前記本体内に設けたそれぞれの管路と単独に連通して別々に膨張及び収縮を可能に配設してあり、さらに前記一対のガイド用バルーンは、カテーテル本体の長手方向に沿って複数個並設してあることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
第1実施形態を図1の(イ)(ロ)及び図2並びに図3に基づいて説明する。1は腸閉塞治療用カテーテルであり、2はシリコーン、天然ゴムまたはPVC製などから形成された2.5〜3mの長さのカテーテル本体である。カテーテル本体2の先端には、該先端部に所定の重さを付与して先端部から体内に挿入し易くするために、鉄、ニッケル、あるいはセラミック等からなる球状の錘3が複数個直列状に埋設されている。
【0007】
カテーテル本体2の先部の近傍位置には、該本体2における周壁の半周の領域を局部的に外方へ膨らませる一対のガイド用バルーン4,4が、周壁の相対向位置に本体周壁と一体的にそれぞれ設けてある。その各ガイド用バルーン4,4は、カテーテル本体2の内腔5に平行に配されている別個のそれぞれの管路6,6を介してカテーテル本体2の基端部にある各分岐チューブ7,7と連通している。そして各分岐チューブ7,7の端部には、各ガイド用バルーン4,4を膨らませるために各管路6,6へ滅菌水や生理食塩水等の液体又は空気等の気体を注入する注入器を装着するための受部8,8があって、該受部8,8に一方弁(図示せず)が設けてある。従って、一方の分岐チューブ7より注入する液体又は気体は、その管路6に連通する一方のガイド用バルーン4だけに送られ、本体2における周壁の一方の半周側が膨張する。このとき、膨張した半周側の片面領域に該本体2の長手方向へ押し伸ばされる力が働いて対向する非膨張側の部分において該本体2が前側に折れ曲がる(図3参照)。この折れ曲がり具合は、該ガイド用バルーン4に送られる液体又は気体の量を加減することによって調整することが可能である。尚、膨張しているガイド用バルーン4から液体又は気体を抜き取ることによって、本体2は元通りの真っ直ぐな状態に復元する。また、対向配置されている非膨張側のガイド用バルーン4にも、膨張しているガイド用バルーン4に見合う量の液体又は気体を注入すれば、周壁の対向する両面領域に同等の力が働いて相殺されるため、本体2は元通りの真っ直ぐな状態になる。このように対向する両側のガイド用バルーン4,4を同時に膨張させることによって、腸管蠕動により腸管内を進ませる際に用いられている蠕動用バルーンとしても使用可能である。
【0008】
符号9は前記錘3と一対のガイド用バルーン4,4との間に設けてある公知の蠕動用バルーンであり、10はカテーテル本体2内の長手方向に沿って前記内腔5に平行に設けてある蠕動用バルーン9用の管路であり、さらに、11は前記管路10と連通する分岐チューブで、注入器を装着する端部受部12には一方弁(図示せず)が設けられている。
【0009】
上記した第1実施形態のカテーテルを使用して臓器の所定位置に留置する場合には、まず経鼻的にカテーテルを胃内に挿入し、胃内容物を吸引した後、ガイドワイヤーを管腔先端まで挿入してカテーテルを挿し進める。そして、カテーテル先端が胃の大彎20の近くに到達したときに、胃底部21に面している側の本体2の半周側に位置している片側のガイド用バルーン4だけを膨らませるように、該バルーンに対応する分岐チューブ7の受部8から注入器により蒸留水又は空気を送ることによって該バルーン4を膨張させると、この膨張バルーン4の反対面側周壁部分において胃中央部の胃体部22側に頭を下げるように本体2が折れ曲がるため(図4参照)、カテーテルの先部が胃体部22側の方向に向きを変え、大彎20に沿うようにして胃前庭部23に向けて進み、幽門輪24を通過させることができる。尚、この第1実施形態ではカテーテル本体2における周壁の両側にガイド用バルーン4,4が配設されているため、胃内に挿入されたカテーテルの周壁の向きに関係なく、そのときの胃底部21に対面している側のガイド用バルーン4を膨張させればよく、カテーテルの挿入時に周壁の向きを配慮する必要性が少なくてすむ。また、ガイドワイヤーを管腔先端まで挿入した状態で、本体2の屈曲が困難なときには、屈曲し易いようにガイドワイヤーを少し引き抜いて行ってもよい。
【0010】
前記対向する一対のガイド用バルーン4,4は、本体2周壁のそれぞれ半周を越えない領域が膨らむように配設してもよく(図5の(イ)参照)、また、一方側のガイド用バルーン4を本体周壁の半周を越える領域が膨らむようにし、他方側のガイド用バルーン4を本体周壁の半周を越えない領域が膨らむようにして、両者をそれぞれ偏った状態で配設してもよい(図5の(ロ)参照)。
【0011】
図6は第2実施形態を示したものであって、前記一対のガイド用バルーン4,4を、カテーテル本体2の長手方向に沿う方向へそのまま平行移動した状態で前後にずらした位置にそれぞれ配設したものである。
【0012】
図7は第3実施形態を示し、ガイド用バルーン4をカテーテル本体2周壁の半周の片面領域だけに設けたものである。この第3実施形態のカテーテルを使用する場合には、折り曲げる方向の背面側にガイド用バルーンを備えている片面側が位置するように、カテーテル及びガイドワイヤーを操作しながら、例えば胃内に挿入する必要がある。このようにすれば、カテーテルの先部を望む方向に屈曲させてカテーテル本体2を正しい方向へ誘導することができる。尚、第3実施形態の場合においても、片面領域だけに設けるガイド用バルーン4は、本体2周壁に対して半周を越えない領域が膨らむように配してもよく(図8の(イ)参照)、また片面領域の反対側面の一部周壁を除いた半周を越える領域が膨らむように配してもよい(図8の(ロ)参照)。
【0013】
図9の(イ)は前記第1実施形態において、当該一対のガイド用バルーンの近傍位置に、もう一つ同様の一対のガイド用バルーンを並設したものであり、また図9の(ロ)は前記第3実施形態において、当該片面側のガイド用バルーンの近傍位置に、もう一つ同様のガイド用バルーンを並設したものである。このように構成すれば、図10に示すように、屈曲方向に対して二箇所で折り曲げることが可能なので、屈曲状態を全体として大きく取ることができ、曲がりの急激な場所への挿管の誘導に都合良く利用できる。尚、同方向へ屈曲するためのガイド用バルーンの個数は二個に限定されないことは言うまでもない。
【0014】
前記第1実施形態に示すように、一対のガイド用バルーン4,4を対向配置しておけば、ガイド用ばかりでなく腸管蠕動を利用してカテーテルを進めるための蠕動用バルーンとしても使用が可能であるので、図11に図示の如く従来の蠕動用バルーンを省いてもよい。
【0015】
【発明の効果】
本発明によれば、周壁の両側にガイド用バルーンが設けてあるので、カテーテルの周壁の向きを配慮することなく、いずれか一方のガイド用バルーンを選択して膨張させることによって、望む方向にカテーテル先部の向きを変えることができる利便性があり、正背面に対向して設けてある一対のガイド用バルーンを、腸内に進んだときに同時に膨張させると、蠕動用バルーンとしての役割をも果たし、腸管蠕動によってカテーテルを所定位置まで進めるのに都合がよい。
【0016】
さらに加えて、請求項2記載の発明によれば、カテーテル先部近傍で2箇所以上の屈曲が可能となるので、たとえばさらに深い彎曲に対しても充分に対応して容易にカテーテルを押し進めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】の(イ)(ロ) 第1実施形態を示す腸閉塞治療用カテーテルで、(イ)はその先端部分の一部破断の正面図であり、(ロ)は基端部分の正面図である。
【図2】 図1の(イ)に対応する正面図である。
【図3】 作用説明図である。
【図4】 使用状態を示す概略説明図である。
【図5】の(イ)(ロ) 第1実施形態の変形例を示す正面図である。
【図6】 第2実施形態を示す正面図である。
【図7】 第3実施形態を示す正面図である。
【図8】の(イ)(ロ) 第3実施形態の変形例を示す正面図である。
【図9】の(イ)(ロ) 前記第1実施形態及び第3実施形態の類例を示す正面図である。
【図10】 その作用説明図である。
【図11】 前記第1実施形態の他の類例を示す正面図である。
【符号の説明】
2 カテーテル本体
4 ガイド用バルーン
6 管路
Claims (2)
- カテーテル本体(2)の先部近傍位置に、該本体(2)周壁の一方側の領域と、他方側の領域と、の両面領域を各々局部的に外方へ膨らませる一対のガイド用バルーン(4,4)がカテーテル本体(2)周壁の正背面位置に対向配置され、且つ前記ガイド用バルーンは、前記本体(2)内に設けたそれぞれの管路(6,6)と単独に連通して別々に膨張及び収縮を可能に配設してあることを特徴とする腸閉塞治療用カテーテル。
- 前記一対のガイド用バルーン(4,4)は、カテーテル本体(2)の長手方向に沿って複数個並設してあることを特徴とする請求項1記載の腸閉塞治療用カテーテル。
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