JP3697702B2 - Vehicle vibration control apparatus and vibration control method - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、車両に設置され、例えばエンジンのような振動源から発生された周期的な振動を低減制御させる車両の振動制御装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アクティブに車両振動や騒音を低減させる技術に、例えば、GB2201858Aや特開平3−274897号や特表平1−501344号、さらには特開平5−232969号の手法がある。
〈GB2201858A〉
この従来技術は、フィルタ処理の中に最小二乗法(Least Mean Square)を用いることから、Filtered-x LMS法と呼ばれる。この手法の概略ブロック図を図1に示す。同図において、能動的に騒音を消すために、2つのスピーカから制御音を発生し、残留騒音を3つのマイクで拾い、この残留雑音を2つのフィルタを有するコントローラにフィードバックして、さらに騒音を消すというものである。図中、フィルタ1は残留騒音信号の振幅を最小化するように自動的に特性を変える適応フィルタであり、フィルタ2はスピーカ・マイクロホン間の音響伝達特性と同じ特性を持つフィルタである。騒音の逆位相信号すなわち制御信号は、エンジンなどの騒音源信号(例えば騒音のもとになる振動の波形信号)を前述の両フィルタでフィルタリング処理することによって生成される。
【0003】
フィルタ2は基準信号発生器からの信号をフィルタ処理する。フィルタ1は、フィルタ2の出力信号と残留騒音信号との積を入力し、その平均パワーが最小になるようにフィルタ特性を変えていく。フィルタ1は、スピーカ1つに対して1つ用意され、図1の例では2つのフィルタが必要である。また、フィルタ2はスピーカ・マイクロホン間の音響伝達特性と同じ特性を持つフィルタであるので、2つのスピーカと3つのマイクとからなるシステムでは、6つのフィルタ2が必要となる。
【0004】
LMS法は汎用性に富むなどの長所を有する反面、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)などの現状の計算能力を超えた多くの計算を伴う場合が多いという問題点を残している。特に車室内エンジン騒音制御のように、複数のスピーカとマイクロホンとを用いて広い空間範囲で騒音を低減しなければならない場合や、複数の周波数成分を同時に制御しなければならない場合には、フィルタリング処理の計算量が増大し、単一のDSP(digital signal processor)で制御を行うことが困難になる。
【0005】
〈特開平3−274897号〉
特開平3−274897号に開示された手法(便宜上「エラースキャニング法」と呼ぶ)は上記LMS法の計算量を低減するために提案された。
前述のLMS法では、毎サンプリング毎に、乗算器における6つの残留雑音信号の乗算と、6つの乗算結果信号を入力してフィルタ1において行なわれるパラメータの更新処理とが行なわれることになるので、演算量が多かったものである。
【0006】
一方、エラースキャニング法が適用されるシステムは、LMS法が適用されるシステムと実質的に同じであるが、1サンプリング時間毎に行なわれるフィルタ処理が1つに限定される点において相異がある。即ち、エラースキャニング法に於ては、2つのフィルタ1と6つのフィルタ2とが用意され、あるサンプリング時点では、3つのマイクからの信号のうちの1つだけを選択し、その選択されたマイク信号と、6つのフィルタ2のうちの選択された1つのフィルタ2からの出力との積をフィルタ1に出力するものである。次のサンプリング時点では、次のマイク信号と次のフィルタ2を選択する。即ち、マイク信号(エラー信号)とフィルタ2を順にスキャニングすることから、「エラースキャニング法」と呼ばれる。
【0007】
このように、エラースキャニング法では、各サンプリング時点では1つのマイクからの信号を処理するということのために、フィルタ1における騒音低減のための制御の収束が遅れることになるものの、フィルタ1におけるパラメータの更新のための処理量が減るという利点はある。
しかしながら、ここのフィルタ1における演算は、実質的にLMS法と変わりはないので、期待したほどには演算量の低減を達成することはできていない。
【0008】
〈特表平1−501344号〉
上記3つの手法は、デジタルフィルタを用いて、時間順に入力されたエラー信号を時間領域においてフィルタ処理するというものであった。これは、マイクが検出した誤差信号の中で、制御上問題となるのは高調波成分であるので、この高調波成分を取り出すために、図2に示すように、フーリエ変換を行なう。即ち、特表平1−501344号の手法は、前述のLMSの手法を周波数領域で行なうというものである。そのために、図2に示すように、誤差センサ(マイク)からの誤差信号をフーリエ変換して適応型フィルタ処理を行ない、高調波成分を取り出し、さらに逆フーリエ変換してから第2音源(即ちスピーカ)へ出力するというものである。
【0009】
特表平1−501344号の手法を以下に説明する。
騒音信号の周波数領域における1つの高調波について、或る順番の誤差信号の複素数値は次式で与えられる。
【0010】
【数1】
【0011】
但し、Alはアクティブ制御されないときのElの値であり、wmは第m番目の二次音源の複素振幅、Clmは第l番目のセンサとm番目音源との間の複素伝達関数である。数式表示すれば、
【0012】
【数2】
【0013】
となる。ここで、
【0014】
【数3】
【0015】
である。この場合のコスト関数を、J=EHEと書くことができ、Hはベクトルまたはマトリクスの複素共役転置を表すとすると、
【0016】
【数4】
【0017】
従って、
【0018】
【数5】
【0019】
となり、最急降下アルゴリズムは、
【0020】
【数6】
【0021】
と記述される。ここで、WkとEkとは、夫々、第k番目の反復におけるフィルタ特性と誤差出力である。
誤差信号eに対して作用するフーリエ変換演算を一回行うことによってIm(ω0) におけるeの2次形式の周波数成分を得ることを図3に示し、この際に、積分回路(図中、Iで示す)と乗算回路(図中、Xで示す)が使用される。
【0022】
このように、特表平1−501344号においては、フィルタ演算を行なうために、フーリエ変換した信号に適応型処理を行ない、処理された信号のうちのセンサにおける各高調波の複素係数に対して逆フーリエ変換を行なってスピーカへの出力信号としている。一般に、フーリエ変換は結果を数回平均しなければ信頼できる結果が得られないので、特表平1−501344号では、図3に示すように、積分回路を必要とすることとなる。
【0023】
しかしながら、積分回路を設けて平均化処理を行なうことは制御に応答性の劣化が現われ、従って応答性が要求される加速時等においては良好な追従性が得られないことがある。
〈特開平5−232969号〉
特表平1−501344号における応答性の劣化の問題を解消するために、本出願人は、特開平5−232969等で、演算量を大幅に減らした新しい振動低減方法を提案した。この特開平5−232969号の手法を以下に説明する。
【0024】
先ず、簡単のために、図4に示すように、騒音に対する逆位相音即ち制御音を1つのスピーカから発し、その結果として残留する騒音を1つのマイクで観測する1入力1出力系を考える。制御信号をu、残留騒音信号をe、このeに含まれる元の騒音に起因する成分をdとし、これら3者の関係は次の式で表される。
【0025】
【数7】
【0026】
ここで、g(t)はスピーカ・マイク間インパルス応答関数、h(t)はg(t)から次の式8により求められる周期関数である。
【0027】
【数8】
【0028】
この方法の特徴は、制御信号u、残留騒音信号e、dのいずれもが周期Tの時間関数であると仮定したことである。
式1の右辺第2項を十分小さな時間幅Δtで離散化してベクトル表現で表すと、式7は次の式9によって与えられる。
【0029】
【数9】
【0030】
但し、
【0031】
【数10】
【0032】
であって、Nは
(T/Δt)−1≦N<T/Δt
を満足する整数である。式9では、制御信号変数uはすでに時間の関数として扱われなくなっているので、uの最適化を行なうことができる。最適化として最急降下法を適用し、評価関数
J(u)=E[e2(t)](Eは期待値記号)
を最小化するuを最適なuとする。Jをuで微分することにより、誤差信号eのパワーが最小となるようにuを決定する。ここで、前述の特表平1−501344号では、評価関数(コスト関数)の最急勾配方向ベクトルの平均値を用いているのに対し、この特開平5−232969号では、
M[dJ/du]T
と表された推定瞬時値を用いることを特徴とする。この瞬時値を最急勾配ベクトルの代わりとして用いながらΔtごとに制御信号uを更新することにすれば、uの最適値は次の式11の漸化式を反復計算することにより得られる。
【0033】
【数11】
【0034】
ただし、μは周期T,時間幅Δt,ステップ幅などにより決まる定係数である。
この特開平5−232969の動作原理を図4に示す。図4において、同じ周期Tを有する周期関数であるu,hを「リング」で表した。式11によると、マイクが検出した信号eに−μが乗ぜられ、−μeにhが乗ぜられて制御信号uが生成される。式5の漸化式表現は図4においては、uとhの「リング」上を回転することにより模されている。
【0035】
具体的には、Δtをサンプリング周期として、先ず、
u(0),u(Δt),u(2Δt),…
の順で、制御信号uの各要素を周期的に出力する。図4において、この順次の出力を「リング」上の回転として模してある。次に、11式に従ってu1を演算し、
u1(0),u1(Δt),u1(2Δt),…
を順に出力する。制御信号uを式11に従って反復的に更新し出力することにより、騒音が低減されてゆく。このとき騒音の周波数成分のうち、基本周期Tの成分、言い換えれば周波数1/Tの全高調波成分が同時に低減される。このような騒音の低減はエンジン騒音の制御には適している。また、この特開平5−232969号では、畳み込み計算を全く用いず、殆ど式11のみの計算で制御を行うために、計算量が少なく、DSPを利用した実用的なシステムを容易に実現できるという利点もある。
【0036】
制御信号u(t)の周期T、言い換えれば制御信号ベクトルuの要素数は、制御対象とする次数成分の種類とエンジン回転数とに基づいて調整する必要がある。この特開平5−232969における制御信号の周期調整方法について説明する。
制御対象の次数との関係では、例えば4気筒エンジンの場合、0.5次,1次,2次の全高調波成分を制御対象とするには、夫々Tをエンジン回転周期の2倍,1倍,0.5倍に一致させなければならない。しかしながら、エンジン回転周期は変動する。そこで、補間法などを用いてuのデータ波形が相似形を維持するように要素数Nを変更するか、あるいは単にサンプリング周期Δtを変化させる。周期を変更させるのが図4においては周期調整器である。
【0037】
図6は要素数Nを変更する方法を模式的に説明する。即ち、図6は、要素数Nを変更する簡単な例として、6個の要素からなる旧制御信号データ(即ち、T=6Δt側)を8個の要素からなる新制御信号データ(即ち、T=8Δt’側)に変換した場合を説明したものである。図中、黒小丸は実際にuに格納されている6個のデータの値を、黒小三角は1次補間により求められた値を示す。即ち、T=8Δt’側において、番号2のデータは、番号1のデータからΔt’の位置に於て、T=6Δt側の番号1と番号2のデータの線形補間により計算される。この補間方法によれば信号波形の概略形状を維持したまま信号周期を変更できる。この方法を用いる場合の制御の安定性等については、自動車エンジン程度の周期変動率の下であれば、μの値を適当に調整することのみによって制御信号uの安定かつ良好な収束を確保できる。
【0038】
図4〜図6に示された特開平5−232969の手法を用いて広い空間範囲にわたって騒音低域効果を発揮する振動制御システムを構築するには、図7に示すように、複数のスピーカとマイクロホンを音響空間内に配置する必要がある。L個のスピーカとM個のマイクロホンを含む多入出力系における第mマイクロホンの出力信号、即ち、第mマイクが拾った残留騒音信号emは、式9を拡張して得られる式12で表される。
【0039】
【数12】
【0040】
ここで、mは1,2,3…Mの整数で、ulは第l番目のスピーカに入力される信号レベルであり、hlmは第l番目のスピーカと第m番目のマイクとの間でのインパルス応答関数glmから式2の同じようにして求められる周期関数の離散値からなるベクトルである。従って最小化すべき評価関数を式13のように、
【0041】
【数13】
【0042】
定めれば、制御信号ベクトルulkは、漸化式表現により表される式14のアルゴリズムで最適化、即ちJを最小化することができる。
【0043】
【数14】
【0044】
式14の制御信号ベクトルulkは、第l番目のスピーカに対するk番目のサンプリング時点での入力信号を表す。
式14のアルゴリズムでは、毎回のサンプリング時点で全てのマイクロホン信号を用いて制御信号ベクトルの更新を行うが、この代わりに、図7に示すように、1サンプリング時点で1つのマイクからの情報のみを用いる式15を用いても統計的にほぼ等価な効果が得られる。
【0045】
【数15】
【0046】
ただし、m(k)は1,2,…,Mの各々の出現確率が等しくなるような任意の整数系列である。
特開平5−232969の手法に前述のエラースキャニング法(特開平3−274897号)を適用した場合の計算量は、式15から明らかなように、マイクロホンを複数個用いる場合でもマイクロホン1個の場合と等しくなり、大幅に低減される。これに対してLMS方式では、エラースキャニング法を適用した場合でも、図1中のフィルタ1の特性変更計算が軽減されるだけで、計算量の大半を占めるフィルタリング処理には全く影響がないため、アルゴリズム全体への計算量低減効果は本手法の場合ほど大きくない。
【0047】
図8に、特開平5−232969の手法とLMSの1サンプリングあたりの計算量を比較した結果を示す。表中、Nadd,Nmulはそれぞれ加減算と乗算の回数を、Ninsは代表的DSPの一種であるTMS320C30で計算を行なった場合の命令サイクル数を示す。比較の条件として、いずれの手法もES法を低起用した場合の主要計算部分のみを考え、本手法ではuの要素数を50(エンジン回転数1200rpm,サンプリング周期1msのときのエンジン回転1周期分に相当する)とし、LMSではすべてのフィルタのタップ長を128(サンプリング周期1msで500Hz以下の車室内スピーカ・マイクロホン間インパルス応答波形を表現するには、最低限この程度のタップ長が必要である)とした。また本手法におけるuのデータ長調整法としては、前述の1次補間法による方法を用いた。表より、本手法は、演算回数でLMSの14〜30%、寿命サイクル数で約30〜50%の計算量で済むことがわかる。
【0048】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、本出願人による特開平5−232969の手法は、誤差信号eを最小化するのに、M[dJ/du]Tと表された推定瞬時値を用いているために、過去のデータを参照する必要性がなくなり、喩えマイクが複数を擁するシステムであっても1つのマイクのシステムと同じになる故に、特表平1−501344号の手法よりも計算量においても低減され、制御の応答性は向上している。
【0049】
しかしながら、それでも実際の加速時においては、特開平5−232969の手法によっても騒音低減に応答性の悪い場合がある。
これは、式9においては、フィルタ演算において更新される必要のあるパラメータの数が多数に昇り、まだまだ演算に時間がかかっていることにある。
さらに、図6に関連して説明したように、騒音周期Tの変動に伴う制御の変更を線形補間を用いていたが、補間後の周期性の形状が実際とは離れてしまい、これも加速時の応答性の劣化の原因となるのである。この問題を解決するために、本出願人は、特願平6−123716号によって、制御のための演算量を減らすことによって騒音低減の応答性を改善したシステムを提案した。これは、振動騒音の各次数成分毎の振幅と位相とを、フーリエ級数の形態で表現し、前記次数毎に制御出力波形を演算するようにしている。このために、計算量を大幅に低減することができるというものである。
【0050】
しかしながら、実際にシステムを組み込んだ車両によって実験を重ねると、収束の応答性がそれほど上がらないことを経験した。この原因として、発明者達は、特願平6−123716号における収束性を決定する係数αの最適値が振動の周波数に依存する故であることを突き止めた。
【0051】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明の目的は、フィルタ処理における計算量を大幅に軽減できるとともに、制御の安定/不安定を決定する条件が振動の周波数に依存しないような車両の振動制御装置及び方法を提案する。
上記課題を達成するための本発明の、周期的な車両振動を低減する車両の振動制御装置は、
前記車両振動の基本振動数を検出する検出手段と、
検出された基本振動数の高調波成分のフーリエ級数に基づいて、車両振動を低減するための制御振動を発生するための制御信号を発生する発生手段と、
この制御信号に基づいて振動を発生するアクチュエータ手段と、
車両振動を示す振動信号を検出するためのセンサ手段と、
前記アクチュエータ手段とセンサ手段との間の周波数伝達関数を、制御の安定・不安定の条件が振動の周波数に依存しなくなるように変換する変換手段と、
検出された振動信号と、前記変換手段によって変換された周波数伝達関数とに基づいて、各高調波成分についての前記フーリエ級数の振幅成分を更新する更新手段とを備えたことを特徴とする。
【0052】
また、上記課題を達成するための本発明の、車両振動を低減するための制御振動をアクチュエータ手段から発生し、車両振動を示す振動信号をセンサ手段により検出することにより、周期的な車両振動を低減する車両の振動制御方法は、
前もって前記アクチュエータ手段とセンサ手段との間の周波数伝達関数を、制御の安定・不安定の条件が振動の周波数に依存しなくなるように変換しておき、
前記車両振動の基本振動数を検出し、
検出された基本振動数の高調波成分のフーリエ級数に基づいて、車両振動を低減するための制御振動を前記アクチュエータ手段から発生し、
前記変換された周波数伝達関数に基づいて、各高調波成分についての前記フーリエ級数の振幅成分を更新することを特徴とする。
【0053】
本発明の好適な一態様によると、前記変換手段若しくは変換工程において、各周波数毎の前記アクチュエータ手段−センサ手段間の周波数伝達関数を、その周波数伝達関数の逆行列と共役転置行列とに基づいてE[X*H*HX]-1を演算し、前記更新手段若しくは更新工程において、前記フーリエ級数の振幅成分fKを、
fK+1=fK−2αE[X*H*HX]-1H*Xe
に従って更新する。
【0054】
本発明の好適な一態様によると、前記変換手段若しくは変換工程において、hを前記アクチュエータ手段−センサ手段間の周波数伝達関数を並べた行列とすると、
γ≡h(h*h)-1
に従って変換する。
【0055】
本発明の好適な一態様によると、L個のアクチュエータとM個のセンサとを含んでシステムを構成した場合に、L≦Mである。
【0056】
【作用】
上記構成の振動制御装置若しくは振動制御方法によれば、アクチュエータ手段とセンサ手段との間の周波数伝達関数が、制御の安定・不安定の条件が振動の周波数に依存しなくなるように変換され、この変換された周波数伝達関数とに基づいて、各高調波成分についての前記フーリエ級数の振幅成分を更新するので、更新過程において周波数依存性はなくなり、特に、振動周波数が変化する場合、例えば、エンジン回転数が連続的に変化するような場合において、振動制御が周波数に依存しないで最適状態に移行することができる。
【0057】
本発明の好適な一態様において、E[X*H*HX]-1を演算し、前記フーリエ級数の振幅成分fKを、
fK+1=fK−2αE[X*H*HX]-1H*Xe
に従って更新するようにすると、更新における収束係数αの最適値が周波数に依存しなくなる。
【0058】
本発明の好適な一態様において、周波数伝達関数hを
γ≡h(h*h)-1
に従って変換する。このようにすると、更新に伴う演算量が低減する。
本発明の好適な一態様において、L≦Mと設定することは、γ≡h(h*h)-1が計算可能であり、αの最適値が周波数に依存しなくなり、計算量が低減するための条件である。
【0059】
【実施例】
以下、本発明の実施例について添付図面を参照しながら詳細に説明する。
〈振動低減の原理〉
図10は、本発明の好適な実施例の騒音低減システムのブロック図を示す。
即ち、騒音dを打ち消すための制御変数uがスピーカから発生された場合に、その変数uはマイクによって、スピーカ・マイク間インパルス応答関数gとの畳み込みとして認識され残留騒音(誤差騒音)eとして検出される。この誤差信号eはコントローラに入力され、以下の手法によりコントローラは制御変数uを計算する。
【0060】
図10に示すように、エンジン騒音はエンジン回転数に依存するものと考え、点火信号を入力する。この点火信号は周期ωとして捉えられる。本システムは制御係数fを用いてスピーカへの出力uを決定する。この時、収束係数αを適当に決定して制御係数fを速やかに収束させる。なお、収束係数αの意味は、その決定方法は異なるものの、前述の特開平5−232969(図5)におけるμと同じである。
【0061】
本実施例の特徴は、収束係数αの決定にある。即ち、図10に示すように、スピーカ−マイク間の伝達特性(関数)h(ω)を前もって決定しておいて、この伝達関数h(ω)を、後述するように、
γ(ω)≡h(ω){h*(ω)h(ω)}-1
に従って変換して伝達関数γに従って制御係数fを決定すると、収束係数αの最適値が周波数ωに依存しなくなるようになる。αの最適値がωに依存しなくなるということは、振動の周波数がどこにあっても、即ち、エンジン回転数がどのような値であっても、換言すれば、エンジン回転数が過渡的に変動するようなときでも、最適な制御状態に速やかに移行することができることを意味する。
【0062】
以下、本実施例の手法の原理を詳細に説明する。
まず、収束係数αの決定手法について、本出願人に拠る先行出願特願平6−123716号に基づく手法を説明し、この手法では演算量は低減されるものの、αの最適値が周波数ωに依存することになる理由を説明し、次に、収束係数αの最適値を周波数ωに依存させなくなるように決定する手法を説明し、更に、αの最適値を周波数に依存しなくなるように決定しても、演算量が、上記先行出願特願平6−123716号と同程度になるための演算手法も明らかにする。
【0063】
〈収束係数α〉
まず、図7に示すように、L個のスピーカ及びM個のマイクからなる系を考える。今、外来騒音の大部分はエンジン騒音などの周期Tの周期性成分であると仮定する。このような外来騒音と同じ周期の制御入力をスピーカに与えることによりマイクで観測される誤差を最小化することを考える。
【0064】
M個のマイクの各々で観測される騒音は、外来騒音と上記スピーカによる制御音との和として次式で表現できる。
【0065】
【数16】
【0066】
ここで、
em(t):m番目のマイクの残留雑音、
dm(t):制御が無いときのマイクmで検出された騒音、
gml(t):スピーカlとマイクm間の伝達関数、
ul(t):スピーカlに対する制御信号出力
である。制御出力ul(t)は、周期信号と仮定しているので、
【0067】
【数17】
【0068】
というフーリエ級数の形に表すことができる。但し、式17中のUl、nは、
【0069】
【数18】
【0070】
で表される。なお、ul(t)は実数なので、
【0071】
【数19】
【0072】
という関係がある。
式16の右辺の第2項は式17を用いて次のように書き換えることができる。
【0073】
【数20】
【0074】
スピーカlとマイクm間の伝達関数gml(t)は、インパルス応答であるので、対応する伝達関数hml(ω)との間で、
【0075】
【数21】
【0076】
なるフーリエ変換の対をなすから、式16の第2項を示す式20の右辺はhml(ω)を用いて表すことができ、
式16の第2項
【0077】
【数22】
【0078】
と表される。式22中のΩは、
【0079】
【数23】
【0080】
で表される基本次の角周波数である。式22中のUlnは式17の制御信号ul(t)のフーリエ変換であるが、式19によって示されるように、nが正の場合と負の場合とでは独立ではない。そこで、
【0081】
【数24】
【0082】
とおき、式17において制御不能な直流成分Ul0と(N+1)次以上の高調波成分を除けば、式17は、
【0083】
【数25】
【0084】
となる。式24,式25中のflnを用い、(N+1)次以上の高調波成分を除くという次数制限を行なえば、式22を更に変形でき、従って、式16の第2項は、
【0085】
【数26】
【0086】
となる。そこで、式26を式16の第2項に戻せば、結局、マイクmで観測される残留雑音em(t)は次のように表すことができる。
【0087】
【数27】
【0088】
ここで、スピーカ−マイク間の伝達関数を行列形式で表現するために、式16に従ってM×L次元のマトリクスh(ω)を導入すると、
【0089】
【数28】
【0090】
となる。hml(ω)は式21で定義したように、マイクmとスピーカlとの間の伝達関数gml(t)のフーリエ変換である。このh(ω)を用いて、M×LN次元のマトリクスHは、
【0091】
【数29】
【0092】
となる。更に、M個のマイクの残留雑音を表すM次元のベクトルeと、制御が無いときのM個のマイクの残留雑音を表すM次元のベクトルdとを、
【0093】
【数30】
【0094】
で表し、次の行列X,f
【0095】
【数31】
【0096】
【数32】
【0097】
を導入すると、式16は、即ち式27は以下のように簡略化して表すことができる。
【0098】
【数33】
【0099】
次に、L次元の単位行列IL
【0100】
【数34】
【0101】
と、L×LN次元の行列A
【0102】
【数35】
【0103】
とを導入し、更に、L個のスピーカへの制御出力を表すL×1次元のベクトル
【0104】
【数36】
【0105】
を導入すると、制御出力uは式25を変形することによって、Aと行列Xとによって表現することができ、
【0106】
【数37】
【0107】
と表現することができる。
〈制御入力の更新〉
騒音を低減化することは、式17のようにフーリエ級数の形で表された制御信号uを最適化することである。このことは、式24に従ってフーリエ級数fを最適化することと同値である。そこで、制御入力fの更新するための手法について説明する。ここで、騒音を低減化するための評価関数として、次式のように、各マイクの残留雑音eの二乗平均を用いる。
【0108】
【数38】
【0109】
fを最適化するための、最急降下法を用いるが、fが変化したときのJの勾配の推定値には瞬時推定値を用いることとする。fの(i,1)成分を
【0110】
【数39】
【0111】
と表せば、
【0112】
【数40】
【0113】
【数41】
【0114】
となり、従って、fiの最急勾配方向は、
【0115】
【数42】
【0116】
となる。ここで、式41,式42中のcol(i)は第i列を取り出す操作を表す。従って、fの最急勾配方向は、
【0117】
【数43】
【0118】
となる。式43は、残留雑音eを低減させるためには、即ち、fを収束させるためには、ある時刻Kにおける制御入力fKに対して次の時間ステップK+1における制御入力fK+1が
【0119】
【数44】
【0120】
となればよいことを示す。ここで、αを適当な収束係数にとる。fがどのように収束するかは、式44の期待値から判断する。期待値の演算子をEで表せば、式43の期待値は、
【0121】
【数45】
【0122】
となる。時刻K(<K−1)でfの更新がなかったと仮定すれば、式45中のeを式33のeによって置き換えることにより、
【0123】
【数46】
【0124】
を得る。式46中の行列E[X*H*HX]は正規行列なので、次のようにユニタリ行列Vで対角化できる。
【0125】
【数47】
【0126】
ここで、Λは対角行列であり、この対角行列の固有値をλとすると、
【0127】
【数48】
【0128】
である。すると、式46は式47を用いて、
【0129】
【数49】
【0130】
と表される。式48において、fが収束するためには、行列(I−αΛ)が1未満の固有値を有する行列であればよいから、収束条件として、
【0131】
【数50】
【0132】
である。このような収束条件が成立するとき、式49中の
【0133】
【数51】
【0134】
は0になるから、式49は
【0135】
【数52】
【0136】
となる。従って、fの収束先は、
【0137】
【数53】
【0138】
である。
時間が経過した時点、即ちK→∞の時点では、fは式52に従って収束し、従って、マイクで観測される残留雑音eは、式33により、
【0139】
【数54】
【0140】
と表される。式54中には、
【0141】
【数55】
【0142】
という期待値を演算する第1項と、
【0143】
【数56】
【0144】
という期待値を演算する第2項を含む。第1の期待値項は、式28,式29,式31を考慮して、
【0145】
【数57】
【0146】
となる。また、マイクmの検出した騒音dmを次のように周期騒音amと非周期騒音bmに分けて表せば、
【0147】
【数58】
【0148】
となる。すると、式56中の第2の期待値項は、
【0149】
【数59】
【0150】
となる。従って、残留雑音のn次成分enは、
【0151】
【数60】
【0152】
式60は、マイクの数Mとスピーカの数Lとが等しければ、逆行列(h*h)ー1が存在することとなり、従って、理論的には、(I−h{h*h)ー1h*)を0とするhを求めることができる、即ち、制御対象の次数を有する騒音を完全に打ち消すことができることを示している。MとLとが等しくない場合には、n次の制御入力をunとしたとき、n次の騒音は、
【0153】
【数61】
【0154】
のように記述できるから、式52で与えられるfは、
【0155】
【数62】
【0156】
を最小化する制御入力unを与えるという意味で最適である。
以上説明した制御論理によれば、振動騒音の各次数成分毎の振幅と位相とを、フーリエ級数の形態で表現し、前記次数毎に制御出力波形を演算するようにしている。このために、計算量を大幅に低減することができる。
〈収束性の改善〉
次に、fの収束性の改善について説明する。
【0157】
上記のモデルでは、収束係数αは、式50に従って最適な値が決定される。しかしながら、式50が示すところは、収束係数αの最適値は振動騒音の周波数ωの関数である。
図10に、騒音を検出するためのマイクを3つ、制御音を出力するためのスピーカを2つ備えたシステムを無響室におき、騒音の周波数を静的に変更させて測定した収束係数αの最適値を示すグラフである。図10において、実線は収束性を最大とするαの最適値を示す。図10において、振動の周波数(即ち、エンジン回転数)がω0の近辺において、最適な収束係数の値が大きく下がっている領域がある。
【0158】
図11は、上記測定システムにおいて、エンジン回転数を10秒間かけて1500rpmから4500rpmに上昇させたときのマイクで検出した騒音レベルを示す。実線Iは模擬騒音による騒音レベルを示し、実線IIは前述の本出願人による特願平6−123716号の制御手法によって測定した騒音レベルを示す。図11によると、特願平6−123716号の制御手法によっては、3000rpm付近で騒音が却って悪化していることが分かる。発明者達は、この悪化が図10におけるαの落ち込みに起因することを見いだした。
【0159】
即ち、振動周期が静的にω1(図10)にあるときに収束係数α1を設定すれば、制御変数fは素早く収束し、従って騒音は速やかに減少する。また、振動周期が静的にω0(図10)にあるときに収束係数α0を設定すれば、このときも制御変数fは素早く収束し、従って騒音は速やかに減少する。しかしながら、収束係数α1を設定したままで騒音周期がω1からω0に変化したときは、収束係数が安定限界値より大きくなってしまい、制御が不安定になる。この不安定さが、図11において3000rpm近辺での騒音の増大という現象となって現われるのである。図10の示すところは、最適な収束係数は静的状態であれば、最適な制御状態への収束が速やかに行なわれることを保証するが、過渡的な状態であれば、即ち、騒音周期が変化する状態においては、全ての周波数領域において、収束係数を「最適」な値に設定することは不可能であるということである。
【0160】
そこで、以下に、全ての周波数領域において、より確実に最適な制御状態に速やかに収束するような係数αの決定方法を説明する。
制御係数fを更新する条件を示す式44の代わりに、
【0161】
【数63】
【0162】
なる式を用いると、式46,式49に対応する式は、夫々、
【0163】
【数64】
【0164】
、
【0165】
【数65】
【0166】
となる。式64,式65が夫々収束するためには、
【0167】
【数66】
【0168】
であることが必要である。また、時間が経過した後のfKの収束先は、fKの更新式として式44を用いた場合と同じように、
【0169】
【数67】
【0170】
となる。式44を用いる手法では、V*fの各要素の収束速度は対応するαとλ1,λ2,…,λLNとの積により決定されるが、λ1,λ2,…,λLNの大きさは一般的に異なるうえ、これらの大きさは周波数によっても変化する。このためV*fの各要素の収束速度に差が生じ、結果としてJ=[eTe]の低減が素早く行なわれない。
【0171】
これに比して、式63を用いる手法では、V*fの各要素は等しい収束速度で収束するうえ、その収束速度は式66に示すように周波数に依存しなくなるので、常に素早いJの低減、ひいては素早いfの最適値への収束が可能となる。
図10の実線IIIは、上記手法を用いたことにより収束性が高まり、その結果騒音レベルが低下したことを示す。
【0172】
〈計算量の低減〉
式44の代わりに式63を用いることが却って特願平6−123716号の制御手法よりも計算量を増加させたのでは意味がない。そこで、次に、計算量を低減させる手法について説明する。
式63の更新プロセスを式44と同等の計算量で行なうためには、
【0173】
【数68】
【0174】
を満たす関数Γを予め求めておき、これを式44中のHの代わりに用いることにする。制御が行なわれないときの騒音レベルdを、
【0175】
【数69】
【0176】
とおき、但し、行列Gは、
【0177】
【数70】
【0178】
とし、ベクトルxは、
【0179】
【数71】
【0180】
とすれば、式68を書き直せば、
【0181】
【数72】
【0182】
となる。ここで、更に、行列C,Dを以下のように、
【0183】
【数73】
【0184】
【数74】
【0185】
【数75】
【0186】
【数76】
【0187】
【数77】
【0188】
【数78】
【0189】
【数79】
【0190】
と定義すると、式72は、これらを用いて、
【0191】
【数80】
【0192】
と書き換えることができる。この式80は、更に、
【0193】
【数81】
【0194】
と書き換えることができる。式81が任意のg+CfKについて成立するためには、
【0195】
【数82】
【0196】
を満足していなくてはならない。換言すれば、式82に基づいて行列Dを演算し、このDから式77,78に基づいてΓを求めておけば、計算量を式44を用いた場合と同程度に抑えることができる。
Γを求めるに際して次のことに留意すると計算が容易となる。即ち、行列C,Dが対角行列であることが条件となるから、
【0197】
【数83】
【0198】
でなければならず、そこで、式83に従って各周波数についてγ(ω)を求めておき、Hを構成するのと同じ手法でΓを構成する。
以上の手法によれば、式82,式83に示したような設定を行なえば、収束係数αは図12に示すように、全ての周波数に亘って一定とすることができる。その結果、図13〜図15に示すように、制御性能を改善することができる。なお、図13は騒音の二次成分を、図14は騒音の四次成分を、図15は騒音の六次成分を示す。
【0199】
〈実施例の効果〉
以上説明したように、本実施例のシステムでは、
▲1▼:マイクスピーカ間の伝達関数gからフーリエ変換の対をなす伝達関数h(ω)を式21に従って予め決定し、
▲2▼:このh(ω)からM×LN行列Hを式29から予め求める。
▲3▼:このうえで、制御係数fを式63に従って更新するように制御すると、収束係数αの最適値は式66に示すように周波数に依存しなくなる。
▲4▼:更に、伝達関数h(ω)から式83に従って伝達関数γ(ω)を求め、更に、このγ(ω)から式77に従って行列Γを構成すれば、演算量も少なくなる。
【0200】
〈具体的システムの構成〉
図16,図17は、本発明を車両に適用した場合の騒音低減システムの構成を示す。この実施例のシステムは、4スピーカ(20a〜20d)と4マイク(30a〜30d)の構成からなる。騒音の基本周期Tを検出するために、エンジン11の回転周期を検出する点火コイル10からの信号IGを用いる。図16のコントローラ100の詳細な構成を図17に示す。図17において、信号IGは波形成形器によって波形成形され、DSP102によって取り込まれる。4つのマイクからの信号eはA/D変換されてDSP102が取り込む。また、DSP102は、スピーカ出力信号uをDA変換してスピーカから出力する。
【0201】
〈他の実施例〉
上記実施例では、1×1系により、また、L×M系により、エンジン騒音を低減するシステムを説明したが、本発明は、エンジン騒音に限られず、例えば排気音の低減、さらには、車両振動の低減にも適用できる。
図18に、本発明を、振動低減のためのアクティブエンジンマウントに適用した例を示す。このマウント50は、エンジン40と車体間に作用する力を発生するためのアクチュエータを内蔵しており、加速度センサ60で検出された車体フロア振動のパワーが最小になるようにアクチュエータが制御される。これにより、アイドル振動や加速時の振動など、乗員にとって不快な車体振動が抑制される。
【0202】
【発明の効果】
以上説明した本発明において、フィルタ処理における計算量を大幅に軽減できるとともに、制御の安定/不安定を決定する条件(例えば収束係数αの最適値)が振動の周波数に依存しないようになるので、最適な制御状態に速やかに移行できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のLMS法を適用した騒音低減システムの構成を示すブロック図。
【図2】従来のLMS法を周波数領域において適用した騒音低減システムの構成を示すブロック図。
【図3】図2の従来例において積分回路が必要となる理由を説明する図。
【図4】特開平5−232969号の騒音低減システムの構成を示すブロック図。
【図5】特開平5−232969号の騒音低減の原理を説明する図。
【図6】特開平5−232969号における線形補間を説明する図。
【図7】特開平5−232969号にエラースキャニング法を適用した場合のシステム図。
【図8】特開平5−232969号とLMS法とを比較した結果を示す図。
【図9】本発明の好適実施例に係る振動軽減システムのブロック図。
【図10】収束係数αに周波数依存性があることを示す図。
【図11】エンジン回転数を動的に変化させたときに測定される騒音レベルを、従来例と実施例の方法とにおいて比較した図。
【図12】実施例の手法により収束係数αの最適値が周波数に拠らなくなることを示す図。
【図13】実施例の制御結果を示すグラフ。
【図14】実施例の制御結果を示すグラフ。
【図15】実施例の制御結果を示すグラフ。
【図16】本発明を4×4系に適用した実施例の構成を示した図。
【図17】実施例のコントローラ100の構成を示す図。
【図18】本発明を騒音低減に適用した実施例のシステムを示す図。[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a vehicle vibration control apparatus and method for reducing control of periodic vibration generated from a vibration source such as an engine installed in a vehicle.
[0002]
[Prior art]
Examples of techniques for actively reducing vehicle vibration and noise include GB2201858A, JP-A-3-274897, JP-T-1-501344, and JP-A-5-232969.
<GB2201858A>
This prior art is called a Filtered-x LMS method because it uses a least mean square method for filtering. A schematic block diagram of this technique is shown in FIG. In the figure, in order to actively suppress noise, control sound is generated from two speakers, residual noise is picked up by three microphones, and this residual noise is fed back to a controller having two filters, and further noise is reduced. It is to erase. In the figure, the
[0003]
Filter 2 filters the signal from the reference signal generator. The
[0004]
Although the LMS method has advantages such as versatility, it still has a problem that it often involves many calculations exceeding the current calculation capability of a digital signal processor (DSP) or the like. In particular, when noise must be reduced over a wide spatial range using multiple speakers and microphones, such as in-vehicle engine noise control, or when multiple frequency components must be controlled simultaneously, filtering processing Therefore, it becomes difficult to control with a single digital signal processor (DSP).
[0005]
<JP-A-3-274897>
A method disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 3-274897 (referred to as “error scanning method” for the sake of convenience) has been proposed to reduce the amount of calculation of the LMS method.
In the above-described LMS method, multiplication of six residual noise signals in the multiplier and parameter update processing performed in the
[0006]
On the other hand, the system to which the error scanning method is applied is substantially the same as the system to which the LMS method is applied, but is different in that the number of filtering processes performed per sampling time is limited to one. . That is, in the error scanning method, two
[0007]
Thus, in the error scanning method, since the signal from one microphone is processed at each sampling time point, the convergence of control for noise reduction in the
However, since the calculation in the
[0008]
<Special Table hei 1-501344>
In the above three methods, error signals input in time order are filtered in the time domain using a digital filter. In the error signal detected by the microphone, the harmonic component is a problem in the control. Therefore, in order to extract this harmonic component, Fourier transformation is performed as shown in FIG. That is, the method disclosed in JP-T-1-501344 performs the above-described LMS method in the frequency domain. For this purpose, as shown in FIG. 2, the error signal from the error sensor (microphone) is Fourier-transformed to perform adaptive filter processing, a harmonic component is taken out, and further subjected to inverse Fourier transform before the second sound source (ie, speaker). ).
[0009]
The method of JP-T-1-501344 will be described below.
For one harmonic in the frequency domain of the noise signal, the complex value of an error signal in a certain order is given by:
[0010]
[Expression 1]
[0011]
However, AlE when not actively controlledlValue of wmIs the complex amplitude of the mth secondary sound source, ClmIs a complex transfer function between the l-th sensor and the m-th sound source. If you display the formula,
[0012]
[Expression 2]
[0013]
It becomes. here,
[0014]
[Equation 3]
[0015]
It is. The cost function in this case is J = EHE can be written and H represents the complex conjugate transpose of a vector or matrix.
[0016]
[Expression 4]
[0017]
Therefore,
[0018]
[Equation 5]
[0019]
The steepest descent algorithm is
[0020]
[Formula 6]
[0021]
Is described. Where WkAnd EkAre the filter characteristics and the error output in the kth iteration, respectively.
Im (ω is obtained by performing a Fourier transform operation acting on the error signal e once.0) In FIG. 3 is obtained, and in this case, an integrating circuit (indicated by I in the figure) and a multiplying circuit (indicated by X in the figure) are used.
[0022]
As described above, in Japanese translation of PCT National Publication No. 1-501344, adaptive processing is performed on the Fourier-transformed signal in order to perform the filter operation, and the complex coefficient of each harmonic in the sensor in the processed signal is processed. An inverse Fourier transform is performed to obtain an output signal to the speaker. In general, since the Fourier transform cannot obtain a reliable result unless the results are averaged several times, Japanese Patent Publication No. 1-501344 requires an integration circuit as shown in FIG.
[0023]
However, if the integration process is provided and the averaging process is performed, the responsiveness is deteriorated in the control, and therefore, good responsiveness may not be obtained at the time of acceleration or the like where responsiveness is required.
<JP-A-5-232969>
In order to solve the problem of deterioration of responsiveness in JP-A-1-501344, the present applicant has proposed a new vibration reducing method in which the amount of calculation is greatly reduced in Japanese Patent Laid-Open No. 5-232969. The method of Japanese Patent Laid-Open No. 5-232969 will be described below.
[0024]
First, for the sake of simplicity, as shown in FIG. 4, consider a one-input one-output system in which an antiphase sound, that is, a control sound for noise is emitted from one speaker and the remaining noise is observed with one microphone as a result. The control signal is u, the residual noise signal is e, and the component resulting from the original noise contained in e is d, and the relationship between these three is expressed by the following equation.
[0025]
[Expression 7]
[0026]
Here, g (t) is an impulse response function between the speaker and the microphone, and h (t) is a periodic function obtained from g (t) by the following
[0027]
[Equation 8]
[0028]
The feature of this method is that it is assumed that both the control signal u and the residual noise signals e and d are time functions of the period T.
When the second term on the right side of
[0029]
[Equation 9]
[0030]
However,
[0031]
[Expression 10]
[0032]
Where N is
(T / Δt) -1 ≦ N <T / Δt
Is an integer that satisfies. In Equation 9, since the control signal variable u is no longer treated as a function of time, u can be optimized. Applying the steepest descent method as an optimization, the evaluation function
J (u) = E [e2(T)] (E is the expected value symbol)
U that minimizes is set to the optimum u. By differentiating J by u, u is determined so that the power of the error signal e is minimized. Here, in the above-mentioned special table Hei 1-501344, the average value of the steepest gradient direction vector of the evaluation function (cost function) is used, whereas in Japanese Patent Laid-Open No. 5-232969,
M [dJ / du]T
The estimated instantaneous value expressed as follows is used. If the control signal u is updated every Δt while using this instantaneous value as a substitute for the steepest gradient vector, the optimum value of u can be obtained by iteratively calculating the recurrence formula of the following
[0033]
## EQU11 ##
[0034]
However, μ is a constant coefficient determined by the period T, the time width Δt, the step width, and the like.
The operating principle of Japanese Patent Laid-Open No. 5-232969 is shown in FIG. In FIG. 4, u and h which are periodic functions having the same period T are represented by “rings”. According to
[0035]
Specifically, with Δt as the sampling period, first,
u (0), u (Δt), u (2Δt),.
In this order, each element of the control signal u is periodically output. In FIG. 4, this sequential output is modeled as rotation on a “ring”. Next, u according to
u1(0), u1(Δt), u1(2Δt), ...
Are output in order. By repeatedly updating and outputting the control signal u according to
[0036]
The period T of the control signal u (t), in other words, the number of elements of the control signal vector u needs to be adjusted based on the type of the order component to be controlled and the engine speed. A method for adjusting the period of the control signal in JP-A-5-232969 will be described.
For example, in the case of a four-cylinder engine, in order to control all the harmonic components of the 0.5th order, the first order, and the second order, the T is set to 2 times, 1 time, Must match 0.5 times. However, the engine rotation cycle varies. Therefore, the number N of elements is changed using an interpolation method or the like so that the u data waveform maintains a similar shape, or the sampling period Δt is simply changed. In FIG. 4, the period adjuster changes the period.
[0037]
FIG. 6 schematically illustrates a method of changing the number N of elements. That is, FIG. 6 is a simple example of changing the number of elements N. The old control signal data consisting of 6 elements (that is, T = 6Δt side) is replaced with the new control signal data consisting of 8 elements (that is, T = 8Δt 'side). In the figure, black small circles indicate the values of six data actually stored in u, and black small triangles indicate values obtained by linear interpolation. That is, on the T = 8Δt ′ side, the
[0038]
In order to construct a vibration control system that exhibits a noise low-frequency effect over a wide spatial range using the method of Japanese Patent Laid-Open No. 5-232969 shown in FIGS. 4 to 6, as shown in FIG. It is necessary to place the microphone in the acoustic space. The output signal of the mth microphone in a multi-input / output system including L speakers and M microphones, that is, the residual noise signal e picked up by the mth microphone.mIs expressed by Expression 12 obtained by expanding Expression 9.
[0039]
[Expression 12]
[0040]
Here, m is an integer of 1, 2, 3... M, ulIs the signal level input to the l-th speaker, hlmIs the impulse response function g between the l-th speaker and the m-th microphone.lmTo a vector composed of discrete values of a periodic function obtained in the same manner as in
[0041]
[Formula 13]
[0042]
If defined, the control signal vector ulkCan be optimized by the algorithm of Expression 14 represented by the recursive expression, that is, J can be minimized.
[0043]
[Expression 14]
[0044]
Control signal vector u in equation 14lkRepresents the input signal at the k-th sampling time for the l-th speaker.
In the algorithm of Equation 14, the control signal vector is updated using all microphone signals at each sampling time. Instead, as shown in FIG. 7, only information from one microphone is obtained at one sampling time. A statistically equivalent effect can be obtained even by using Expression 15 used.
[0045]
[Expression 15]
[0046]
However, m (k) is an arbitrary integer series in which the appearance probabilities of 1, 2,.
The calculation amount when the error scanning method described above (Japanese Patent Laid-Open No. 3-274897) is applied to the method of Japanese Patent Laid-Open No. 5-232969, as is apparent from Equation 15, is the case where a single microphone is used even when a plurality of microphones are used. And is greatly reduced. On the other hand, in the LMS method, even when the error scanning method is applied, only the characteristic change calculation of the
[0047]
FIG. 8 shows the result of comparing the calculation amount per sampling of the method of Japanese Patent Laid-Open No. 5-232969 and LMS. N in the tableadd, NmulIs the number of additions / subtractions and multiplications, NinsIndicates the number of instruction cycles when calculation is performed by TMS320C30 which is a kind of typical DSP. As a comparison condition, both methods consider only the main calculation part when the ES method is used low, and in this method, the number of elements of u is 50 (
[0048]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, the method disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 5-232969 by the applicant of the present application is required to minimize the error signal e by M [dJ / du].TBecause the estimated instantaneous value expressed as follows is used, there is no need to refer to past data, and even a system with multiple analog microphones is the same as a single microphone system. Compared with the technique of No. 1-501344, the amount of calculation is also reduced, and the control responsiveness is improved.
[0049]
However, at the time of actual acceleration, there are cases where the response to noise reduction is poor even by the method of Japanese Patent Laid-Open No. 5-232969.
This is because in Equation 9, the number of parameters that need to be updated in the filter operation increases to a large number, and the operation still takes time.
Furthermore, as described with reference to FIG. 6, the linear interpolation is used to change the control accompanying the fluctuation of the noise period T. However, the periodic shape after the interpolation is different from the actual shape, which is also accelerated. It causes deterioration of responsiveness at the time. In order to solve this problem, the present applicant has proposed a system in which noise reduction responsiveness is improved by reducing the amount of calculation for control according to Japanese Patent Application No. 6-123716. This expresses the amplitude and phase of each order component of the vibration noise in the form of a Fourier series, and calculates the control output waveform for each order. For this reason, the calculation amount can be greatly reduced.
[0050]
However, we experienced that the response of convergence did not increase so much when we repeated experiments with a vehicle that actually incorporated the system. As a cause of this, the inventors have found that the optimum value of the coefficient α that determines the convergence in Japanese Patent Application No. 6-123716 depends on the frequency of vibration.
[0051]
[Means for Solving the Problems]
SUMMARY OF THE INVENTION Accordingly, an object of the present invention is to propose a vehicle vibration control apparatus and method that can greatly reduce the amount of calculation in filter processing and that does not depend on the vibration frequency for the condition for determining the stability / instability of control.
In order to achieve the above object, a vehicle vibration control device for reducing periodic vehicle vibration according to the present invention provides:
Detecting means for detecting a fundamental frequency of the vehicle vibration;
Generating means for generating a control signal for generating a control vibration for reducing the vehicle vibration based on the Fourier series of the detected harmonic component of the fundamental frequency;
Actuator means for generating vibration based on the control signal;
Sensor means for detecting a vibration signal indicative of vehicle vibration;
Conversion means for converting the frequency transfer function between the actuator means and the sensor means so that the stable / unstable condition of the control does not depend on the frequency of vibration;
Update means for updating the amplitude component of the Fourier series for each harmonic component based on the detected vibration signal and the frequency transfer function converted by the converting means is provided.
[0052]
In order to achieve the above object, the present invention for achieving the above-described problems generates a control vibration for reducing the vehicle vibration from the actuator means, and detects a vibration signal indicating the vehicle vibration by the sensor means, thereby detecting periodic vehicle vibration. The vehicle vibration control method to reduce
The frequency transfer function between the actuator unit and the sensor unit is converted in advance so that the stable / unstable condition of the control does not depend on the vibration frequency,
Detecting the fundamental frequency of the vehicle vibration,
Based on the Fourier series of the harmonic component of the detected fundamental frequency, a control vibration for reducing vehicle vibration is generated from the actuator means,
The Fourier series amplitude component for each harmonic component is updated based on the transformed frequency transfer function.
[0053]
According to a preferred aspect of the present invention, in the conversion means or the conversion step, a frequency transfer function between the actuator means and the sensor means for each frequency is calculated based on an inverse matrix of the frequency transfer function and a conjugate transpose matrix. E [X*H*HX]-1And the amplitude component f of the Fourier series in the updating means or the updating step.KThe
fK + 1= FK-2αE [X*H*HX]-1H*Xe
Update according to.
[0054]
According to a preferred aspect of the present invention, in the conversion means or conversion step, when h is a matrix in which frequency transfer functions between the actuator means and the sensor means are arranged,
γ≡h (h*h)-1
Convert according to
[0055]
According to a preferred aspect of the present invention, L ≦ M when the system is configured to include L actuators and M sensors.
[0056]
[Action]
According to the vibration control device or the vibration control method having the above-described configuration, the frequency transfer function between the actuator unit and the sensor unit is converted so that the stable / unstable condition of the control does not depend on the frequency of the vibration. Based on the converted frequency transfer function, the amplitude component of the Fourier series for each harmonic component is updated, so there is no frequency dependence in the update process, especially when the vibration frequency changes, for example, engine rotation In the case where the number changes continuously, the vibration control can shift to the optimum state without depending on the frequency.
[0057]
In a preferred embodiment of the present invention, E [X*H*HX]-1And the amplitude component f of the Fourier seriesKThe
fK + 1= FK-2αE [X*H*HX]-1H*Xe
If the update is performed according to the above, the optimum value of the convergence coefficient α in the update does not depend on the frequency.
[0058]
In a preferred embodiment of the present invention, the frequency transfer function h is
γ≡h (h*h)-1
Convert according to If it does in this way, the calculation amount accompanying an update will reduce.
In a preferred aspect of the present invention, setting L ≦ M is equivalent to γ≡h (h*h)-1This is a condition for reducing the amount of calculation because the optimum value of α does not depend on the frequency.
[0059]
【Example】
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings.
<Principle of vibration reduction>
FIG. 10 shows a block diagram of the noise reduction system of the preferred embodiment of the present invention.
That is, when a control variable u for canceling the noise d is generated from the speaker, the variable u is recognized by the microphone as a convolution with an impulse response function g between the speaker and the microphone and detected as a residual noise (error noise) e. Is done. The error signal e is input to the controller, and the controller calculates the control variable u by the following method.
[0060]
As shown in FIG. 10, the engine noise is considered to depend on the engine speed, and an ignition signal is input. This ignition signal is taken as a period ω. The system determines the output u to the speaker using the control coefficient f. At this time, the convergence coefficient α is appropriately determined to quickly converge the control coefficient f. The meaning of the convergence coefficient α is the same as μ in the above-mentioned Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-232969 (FIG. 5), although the determination method is different.
[0061]
The feature of this embodiment is the determination of the convergence coefficient α. That is, as shown in FIG. 10, the transfer characteristic (function) h (ω) between the speaker and the microphone is determined in advance, and this transfer function h (ω) is determined as described later.
γ (ω) ≡h (ω) {h*(Ω) h (ω)}-1
And the control coefficient f is determined according to the transfer function γ, the optimum value of the convergence coefficient α does not depend on the frequency ω. The fact that the optimum value of α does not depend on ω means that the frequency of vibration is anywhere, that is, whatever the engine speed, in other words, the engine speed fluctuates transiently. This means that even in such a case, it is possible to quickly shift to an optimal control state.
[0062]
Hereinafter, the principle of the method of this embodiment will be described in detail.
First, as a method for determining the convergence coefficient α, a method based on the prior application Japanese Patent Application No. 6-123716 based on the applicant will be described. Although this method reduces the amount of calculation, the optimum value of α is set to the frequency ω. Explain the reason why it depends, then explain how to determine the optimal value of the convergence coefficient α so that it does not depend on the frequency ω, and further determine the optimal value of α so that it does not depend on the frequency Even so, a calculation method for making the calculation amount comparable to that of the above-mentioned prior application Japanese Patent Application No. 6-123716 will be clarified.
[0063]
<Convergence coefficient α>
First, as shown in FIG. 7, a system composed of L speakers and M microphones is considered. Now, it is assumed that most of the external noise is a periodic component of period T such as engine noise. Let us consider minimizing an error observed by a microphone by giving a control input having the same cycle as that of the external noise to the speaker.
[0064]
The noise observed by each of the M microphones can be expressed by the following equation as the sum of the external noise and the control sound from the speaker.
[0065]
[Expression 16]
[0066]
here,
em(T): residual noise of the mth microphone,
dm(T): noise detected by the microphone m when there is no control,
gml(T): transfer function between speaker l and microphone m
ul(T): Control signal output to speaker l
It is. Control output ulSince (t) is assumed to be a periodic signal,
[0067]
[Expression 17]
[0068]
It can be expressed in the form of a Fourier series. However, U in Equation 17l, nIs
[0069]
[Expression 18]
[0070]
It is represented by UlSince (t) is a real number,
[0071]
[Equation 19]
[0072]
There is a relationship.
The second term on the right side of Equation 16 can be rewritten using Equation 17 as follows.
[0073]
[Expression 20]
[0074]
Transfer function g between speaker l and microphone mmlSince (t) is an impulse response, the corresponding transfer function hml(Ω),
[0075]
[Expression 21]
[0076]
Therefore, the right side of Expression 20 indicating the second term of Expression 16 is hmlCan be expressed using (ω),
The second term of Equation 16
[0077]
[Expression 22]
[0078]
It is expressed. Ω in Equation 22 is
[0079]
[Expression 23]
[0080]
Is the basic angular frequency represented by U in Equation 22lnIs the control signal u in equation 17lAlthough it is the Fourier transform of (t), as shown by Equation 19, the case where n is positive and the case where it is negative is not independent. there,
[0081]
[Expression 24]
[0082]
In addition, the DC component U that is uncontrollable in Equation 17l0And (N + 1) th order and higher harmonic components,
[0083]
[Expression 25]
[0084]
It becomes. F in Expression 24 and Expression 25lnIf the order restriction is performed to eliminate harmonic components of the (N + 1) th order or higher, the equation 22 can be further modified, and therefore the second term of the equation 16 is
[0085]
[Equation 26]
[0086]
It becomes. Therefore, if Equation 26 is returned to the second term of Equation 16, the residual noise e observed by the microphone m will eventually be obtained.m(T) can be expressed as follows.
[0087]
[Expression 27]
[0088]
Here, in order to express the transfer function between the speaker and the microphone in a matrix form, when an M × L-dimensional matrix h (ω) is introduced according to Equation 16,
[0089]
[Expression 28]
[0090]
It becomes. hml(Ω) is the transfer function g between the microphone m and the speaker l as defined in Equation 21.mlIt is a Fourier transform of (t). Using this h (ω), the M × LN-dimensional matrix H is
[0091]
[Expression 29]
[0092]
It becomes. Further, an M-dimensional vector e representing the residual noise of M microphones, and an M-dimensional vector d representing the residual noise of M microphones when there is no control,
[0093]
[30]
[0094]
And the following matrix X, f
[0095]
[31]
[0096]
[Expression 32]
[0097]
Is introduced, Equation 16 or Equation 27 can be simplified and expressed as follows:
[0098]
[Expression 33]
[0099]
Next, an L-dimensional unit matrix IL
[0100]
[Expression 34]
[0101]
And an L × LN-dimensional matrix A
[0102]
[Expression 35]
[0103]
And an L × 1D vector representing the control output to the L speakers
[0104]
[Expression 36]
[0105]
, The control output u can be expressed by A and the matrix X by transforming Equation 25,
[0106]
[Expression 37]
[0107]
It can be expressed as
<Update of control input>
To reduce the noise is to optimize the control signal u expressed in the form of a Fourier series as shown in Equation 17. This is equivalent to optimizing the Fourier series f according to Equation 24. Therefore, a method for updating the control input f will be described. Here, as an evaluation function for reducing noise, the mean square of the residual noise e of each microphone is used as in the following equation.
[0108]
[Formula 38]
[0109]
The steepest descent method is used to optimize f, but an instantaneous estimated value is used as an estimated value of the gradient of J when f changes. (i, 1) component of f
[0110]
[39]
[0111]
If expressed as
[0112]
[Formula 40]
[0113]
[Expression 41]
[0114]
And therefore fiThe steepest direction of
[0115]
[Expression 42]
[0116]
It becomes. Here, col (i) in Expressions 41 and 42 represents an operation for extracting the i-th column. Therefore, the steepest gradient direction of f is
[0117]
[Equation 43]
[0118]
It becomes. In order to reduce the residual noise e, that is, in order to converge f, the control input f at a certain time K is expressed by Equation 43.KControl input f at the next time step K + 1K + 1But
[0119]
(44)
[0120]
It is necessary to become. Here, α is set to an appropriate convergence coefficient. How f converges is determined from the expected value of Equation 44. If the expected value operator is represented by E, the expected value of Equation 43 is
[0121]
[Equation 45]
[0122]
It becomes. Assuming that f has not been updated at time K (<K−1), by replacing e in equation 45 by e in equation 33,
[0123]
[Equation 46]
[0124]
Get. Matrix E [X in Equation 46*H*Since [HX] is a normal matrix, it can be diagonalized with the unitary matrix V as follows.
[0125]
[Equation 47]
[0126]
Here, Λ is a diagonal matrix, and if the eigenvalue of this diagonal matrix is λ,
[0127]
[Formula 48]
[0128]
It is. Then, equation 46 uses equation 47,
[0129]
[Formula 49]
[0130]
It is expressed. In Formula 48, in order for f to converge, the matrix (I−αΛ) may be a matrix having an eigenvalue less than 1, so the convergence condition is
[0131]
[Equation 50]
[0132]
It is. When such a convergence condition is satisfied,
[0133]
[Formula 51]
[0134]
Is 0, so equation 49 is
[0135]
[Formula 52]
[0136]
It becomes. Therefore, the convergence destination of f is
[0137]
[53]
[0138]
It is.
At the time when the time has elapsed, that is, when K → ∞, f converges according to Equation 52, and therefore the residual noise e observed by the microphone is
[0139]
[Formula 54]
[0140]
It is expressed. In Equation 54,
[0141]
[Expression 55]
[0142]
A first term that calculates an expected value of
[0143]
[Expression 56]
[0144]
The second term for calculating the expected value is included. The first expected value term takes into account Equation 28, Equation 29, and Equation 31,
[0145]
[Equation 57]
[0146]
It becomes. Further, the noise d detected by the microphone mmThe periodic noise amAnd aperiodic noise bmIf expressed separately,
[0147]
[Formula 58]
[0148]
It becomes. Then, the second expected value term in Equation 56 is
[0149]
[Formula 59]
[0150]
It becomes. Therefore, the n-order component e of the residual noise enIs
[0151]
[Expression 60]
[0152]
If the number M of microphones and the number L of speakers are equal, the
[0153]
[Equation 61]
[0154]
Therefore, f given by Equation 52 is
[0155]
[62]
[0156]
Control input u to minimizenIt is optimal in the sense of giving.
According to the control logic described above, the amplitude and phase of each order component of vibration noise are expressed in the form of a Fourier series, and a control output waveform is calculated for each order. For this reason, the amount of calculation can be significantly reduced.
<Improvement of convergence>
Next, improvement in the convergence of f will be described.
[0157]
In the above model, the optimum value of the convergence coefficient α is determined according to
FIG. 10 shows a convergence coefficient measured by placing a system having three microphones for detecting noise and two speakers for outputting control sounds in an anechoic chamber and changing the noise frequency statically. It is a graph which shows the optimal value of (alpha). In FIG. 10, the solid line indicates the optimum value of α that maximizes the convergence. In FIG. 10, the frequency of vibration (that is, the engine speed) is ω.0There is a region where the value of the optimum convergence coefficient is greatly reduced in the vicinity of.
[0158]
FIG. 11 shows the noise level detected by the microphone when the engine speed is increased from 1500 rpm to 4500 rpm over 10 seconds in the measurement system. A solid line I indicates a noise level due to simulated noise, and a solid line II indicates a noise level measured by the control method of Japanese Patent Application No. 6-123716 by the applicant. According to FIG. 11, it can be seen that the noise worsens around 3000 rpm depending on the control method of Japanese Patent Application No. 6-123716. The inventors have found that this deterioration is due to the drop in α in FIG.
[0159]
That is, the vibration period is statically ω1Convergence coefficient α when1Is set, the control variable f converges quickly, and thus the noise decreases quickly. Also, the vibration period is statically ω0Convergence coefficient α when0Then, the control variable f converges quickly at this time, and therefore the noise decreases quickly. However, the convergence factor α1Is set and the noise cycle is ω1To ω0When changed to, the convergence coefficient becomes larger than the stability limit value, and the control becomes unstable. This instability appears as a phenomenon of noise increase in the vicinity of 3000 rpm in FIG. As shown in FIG. 10, if the optimum convergence coefficient is a static state, it is guaranteed that convergence to the optimum control state is performed quickly, but if it is a transient state, that is, the noise period is In the changing state, it is impossible to set the convergence coefficient to an “optimal” value in all frequency regions.
[0160]
Therefore, a method for determining the coefficient α that will more quickly converge to an optimal control state in all frequency regions will be described below.
Instead of the equation 44 indicating the condition for updating the control coefficient f,
[0161]
[Equation 63]
[0162]
When the following formula is used, the formulas corresponding to the formulas 46 and 49 are respectively
[0163]
[Expression 64]
[0164]
,
[0165]
[Equation 65]
[0166]
It becomes. In order for Expression 64 and Expression 65 to converge, respectively,
[0167]
[66]
[0168]
It is necessary to be. In addition, f after time has passedKIs converged to fKAs in the case of using Formula 44 as the update formula of
[0169]
[Expression 67]
[0170]
It becomes. In the method using Equation 44, V*The convergence speed of each element of f is the corresponding α and λ1, Λ2, ..., λLNIs determined by the product of1, Λ2, ..., λLNThe sizes of are generally different and these sizes also vary with frequency. For this reason V*A difference occurs in the convergence speed of each element of f, and as a result, J = [eTe] cannot be reduced quickly.
[0171]
On the other hand, in the method using Equation 63, V*Each element of f converges at the same convergence speed, and the convergence speed does not depend on the frequency as shown in Expression 66. Therefore, it is always possible to quickly reduce J and to quickly converge to the optimum value of f.
A solid line III in FIG. 10 indicates that the convergence is improved by using the above method, and as a result, the noise level is lowered.
[0172]
<Reduction in computational complexity>
It is meaningless to use the formula 63 instead of the formula 44 if the calculation amount is increased as compared with the control method of Japanese Patent Application No. 6-123716. Therefore, a method for reducing the amount of calculation will be described next.
In order to perform the update process of Equation 63 with the same amount of calculation as Equation 44,
[0173]
[Equation 68]
[0174]
A function Γ that satisfies the above is obtained in advance, and this is used in place of H in Equation 44. Noise level d when control is not performed,
[0175]
[Equation 69]
[0176]
However, the matrix G is
[0177]
[Equation 70]
[0178]
And the vector x is
[0179]
[Equation 71]
[0180]
If we rewrite equation 68,
[0181]
[Equation 72]
[0182]
It becomes. Here, the matrices C and D are further expressed as follows:
[0183]
[Equation 73]
[0184]
[Equation 74]
[0185]
[Expression 75]
[0186]
[76]
[0187]
[77]
[0188]
[Formula 78]
[0189]
[79]
[0190]
Equation 72 uses these to define
[0191]
[80]
[0192]
Can be rewritten. This equation 80 further
[0193]
[Formula 81]
[0194]
Can be rewritten. Equation 81 is an arbitrary g + CfKTo be true about
[0195]
[Formula 82]
[0196]
Must be satisfied. In other words, if the matrix D is calculated based on the equation 82 and Γ is obtained from the D based on the equations 77 and 78, the amount of calculation can be suppressed to the same level as when the equation 44 is used.
When calculating Γ, the following points should be taken into consideration to facilitate calculation. That is, since the condition is that the matrices C and D are diagonal matrices,
[0197]
[Formula 83]
[0198]
Therefore, γ (ω) is obtained for each frequency in accordance with Equation 83, and Γ is configured by the same method as that for configuring H.
According to the above method, if the settings as shown in Expressions 82 and 83 are performed, the convergence coefficient α can be made constant over all frequencies as shown in FIG. As a result, the control performance can be improved as shown in FIGS. 13 shows the secondary component of noise, FIG. 14 shows the quaternary component of noise, and FIG. 15 shows the sixth component of noise.
[0199]
<Effect of Example>
As explained above, in the system of this embodiment,
{Circle around (1)} A transfer function h (ω) that forms a pair of Fourier transforms is determined in advance from the transfer function g between microphone speakers in accordance with Equation 21;
{Circle around (2)} An M × LN matrix H is obtained in advance from Equation 29 from h (ω).
{Circle around (3)} If the control coefficient f is controlled to be updated according to the equation 63, the optimum value of the convergence coefficient α does not depend on the frequency as shown in the equation 66.
{Circle around (4)} Further, if the transfer function γ (ω) is obtained from the transfer function h (ω) according to the equation 83 and the matrix Γ is constructed from the γ (ω) according to the equation 77, the amount of calculation is reduced.
[0200]
<Specific system configuration>
16 and 17 show the configuration of a noise reduction system when the present invention is applied to a vehicle. The system of this embodiment is composed of four speakers (20a to 20d) and four microphones (30a to 30d). In order to detect the basic period T of the noise, a signal IG from the
[0201]
<Other Examples>
In the above embodiment, the system for reducing the engine noise by the 1 × 1 system and the L × M system has been described. However, the present invention is not limited to the engine noise. For example, the exhaust noise can be reduced, and further the vehicle It can also be applied to reduce vibration.
FIG. 18 shows an example in which the present invention is applied to an active engine mount for vibration reduction. The
[0202]
【The invention's effect】
In the present invention described above, the amount of calculation in the filter processing can be greatly reduced, and the condition for determining the stability / instability of control (for example, the optimum value of the convergence coefficient α) does not depend on the vibration frequency. It becomes possible to quickly shift to the optimal control state.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram showing a configuration of a noise reduction system to which a conventional LMS method is applied.
FIG. 2 is a block diagram showing a configuration of a noise reduction system to which a conventional LMS method is applied in the frequency domain.
3 is a diagram for explaining the reason why an integration circuit is necessary in the conventional example of FIG. 2;
FIG. 4 is a block diagram showing the configuration of a noise reduction system disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-232969.
FIG. 5 is a diagram for explaining the principle of noise reduction disclosed in Japanese Patent Laid-Open No. 5-232969.
FIG. 6 is a diagram for explaining linear interpolation in Japanese Patent Laid-Open No. 5-232969.
FIG. 7 is a system diagram when an error scanning method is applied to Japanese Patent Laid-Open No. Hei 5-232969.
FIG. 8 is a diagram showing a result of comparing Japanese Patent Laid-Open No. 5-232969 and the LMS method.
FIG. 9 is a block diagram of a vibration reducing system according to a preferred embodiment of the present invention.
FIG. 10 is a diagram showing that the convergence coefficient α has frequency dependency.
FIG. 11 is a diagram comparing the noise level measured when the engine speed is dynamically changed between the conventional method and the method of the example.
FIG. 12 is a diagram showing that the optimum value of the convergence coefficient α does not depend on the frequency by the method of the embodiment.
FIG. 13 is a graph showing a control result of the example.
FIG. 14 is a graph showing a control result of the example.
FIG. 15 is a graph showing a control result of the example.
FIG. 16 is a diagram showing a configuration of an embodiment in which the present invention is applied to a 4 × 4 system.
FIG. 17 is a diagram illustrating a configuration of a
FIG. 18 is a diagram showing a system of an embodiment in which the present invention is applied to noise reduction.
Claims (13)
前記車両振動の基本振動数を検出する検出手段と、
検出された基本振動数の高調波成分のフーリエ級数に基づいて、車両振動を低減するための制御振動を発生するための制御信号を発生する発生手段と、
この制御信号に基づいて振動を発生するアクチュエータ手段と、
車両振動を示す振動信号を検出するためのセンサ手段と、
前記アクチュエータ手段とセンサ手段との間の周波数伝達関数を、制御の安定・不安定の条件が振動の周波数に依存しなくなるように変換する変換手段と、
検出された振動信号と、前記変換手段によって変換された周波数伝達関数とに基づいて、各高調波成分についての前記フーリエ級数の振幅成分を更新する更新手段とを備えたことを特徴とする車両の振動制御装置。In a vehicle vibration control device that reduces periodic vehicle vibrations,
Detecting means for detecting a fundamental frequency of the vehicle vibration;
Generating means for generating a control signal for generating a control vibration for reducing the vehicle vibration based on the Fourier series of the detected harmonic component of the fundamental frequency;
Actuator means for generating vibration based on the control signal;
Sensor means for detecting a vibration signal indicative of vehicle vibration;
Conversion means for converting the frequency transfer function between the actuator means and the sensor means so that the stable / unstable condition of the control does not depend on the frequency of vibration;
An update means for updating the amplitude component of the Fourier series for each harmonic component based on the detected vibration signal and the frequency transfer function converted by the conversion means. Vibration control device.
fK+1=fK−2αE[X*H*HX]-1H*Xe
に従って更新することを特徴とする請求項1に記載の車両の振動制御装置。The converting means calculates a frequency transfer function between the actuator means and the sensor means for each frequency based on an inverse matrix of the frequency transfer function and a conjugate transpose matrix, and E [X * H * HX] −1. , The updating means changes the amplitude component f K of the Fourier series,
f K + 1 = f K −2αE [X * H * HX] −1 H * Xe
The vehicle vibration control device according to claim 1, wherein the vehicle vibration control device is updated according to the following.
γ≡h(h*h)-1
に従って変換することを特徴とする請求項1に記載の車両の振動制御装置。The conversion means has a matrix in which h is a matrix of frequency transfer functions between the actuator means and the sensor means.
γ≡h (h * h) -1
The vehicle vibration control device according to claim 1, wherein the vehicle vibration control device is converted according to
前もって前記アクチュエータ手段とセンサ手段との間の周波数伝達関数を、制御の安定・不安定の条件が振動の周波数に依存しなくなるように変換しておき、
前記車両振動の基本振動数を検出し、
検出された基本振動数の高調波成分のフーリエ級数に基づいて、車両振動を低減するための制御振動を前記アクチュエータ手段から発生し、
前記変換された周波数伝達関数に基づいて、各高調波成分についての前記フーリエ級数の振幅成分を更新することを特徴とする車両の振動制御方法。In a vehicle vibration control method for reducing periodic vehicle vibration by generating a control vibration for reducing vehicle vibration from the actuator means and detecting a vibration signal indicating the vehicle vibration by the sensor means,
The frequency transfer function between the actuator means and the sensor means is converted in advance so that the stable / unstable condition of the control does not depend on the vibration frequency,
Detecting the fundamental frequency of the vehicle vibration,
Based on the Fourier series of the detected harmonic component of the fundamental frequency, a control vibration for reducing vehicle vibration is generated from the actuator means,
A vehicle vibration control method, comprising: updating an amplitude component of the Fourier series for each harmonic component based on the converted frequency transfer function.
前記更新工程において、前記フーリエ級数の振幅成分fKを、
fK+1=fK−2αE[X*H*HX]-1H*Xe
に従って更新することを特徴とする請求項8に記載の車両の振動制御方法。In the conversion step, the frequency transfer function between the actuator means and the sensor means for each frequency is calculated as E [X * H * HX] −1 based on the inverse matrix of the frequency transfer function and the conjugate transpose matrix. ,
In the updating step, the amplitude component f K of the Fourier series is
f K + 1 = f K −2αE [X * H * HX] −1 H * Xe
The vehicle vibration control method according to claim 8, wherein the vehicle vibration control method is updated according to:
γ≡h(h*h)-1
に従って変換することを特徴とする請求項8に記載の車両の振動制御方法。In the conversion step, when h is a matrix in which frequency transfer functions between the actuator means and the sensor means are arranged,
γ≡h (h * h) -1
The vehicle vibration control method according to claim 8, wherein conversion is performed according to:
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