JP3696857B2

JP3696857B2 - Graphite spheroidizing equipment

Info

Publication number: JP3696857B2
Application number: JP2003028777A
Authority: JP
Inventors: 正弘川上; 隆宏堀井; 勝石川
Original assignee: Nippon Chutetsukan KK
Current assignee: Nippon Chutetsukan KK
Priority date: 2003-02-05
Filing date: 2003-02-05
Publication date: 2005-09-21
Anticipated expiration: 2023-02-05
Also published as: JP2004238675A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄被覆金属Ｍｇ又は鉄被覆Ｍｇ合金製ワイヤーを添加してダクタイル鋳物用溶融鋳鉄を溶製する黒鉛球状化処理設備に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
ダクタイル鋳鉄管などのダクタイル鋳物は、鋼材と同等の引張強度を有し、その伸び及び靱性などの機械試験値は普通鋳鉄の十数倍に達し、更に、普通鋳鉄と同等の優れた耐食性を有しており、そのため、これらの特性が要求される地中埋設管などの、より厳しい環境下での各種配管材などで広く利用されている。
【０００３】
このダクタイル鋳物は、鉄スクラップを主たる鉄源原料としてキュポラ或いは電気炉によって溶解された溶融鋳鉄に、黒鉛球状化剤として金属ＭｇやＦｅ−Ｓｉ−Ｍｇ合金などのＭｇ合金を添加し、Ｃ：３〜４質量％（以下「％」と記す）、Ｓｉ：２〜３％、Ｍｎ：０．２〜０．５％、Ｍｇ：０．０１〜０．０６％を含有するダクタイル鋳物用溶融鋳鉄を溶製し、これを遠心鋳造機などの鋳造設備によって鋳造することで製造されている（例えば、特許文献１参照）。
【０００４】
金属ＭｇやＭｇ合金を溶融鋳鉄に添加する方法としては、添加歩留まりを高めるべく、置注ぎ法、上蓋付取鍋添加法、プランジャ法、圧力添加法、ワイヤーフィーダー法などの種々の添加方法が採用されており（例えば、非特許文献１参照）、添加方法に応じてそれぞれ黒鉛球状化処理設備が構成されている。しかし、Ｍｇは沸点（１１１０℃）が低く、溶融鋳鉄の温度域では蒸気圧が高いため、Ｍｇを溶融鋳鉄に添加した場合には、爆発的な発煙やこの発煙に伴う溶融鋳鉄の噴出などが発生する。
【０００５】
前述した添加方法のうちでプランジャ法及び圧力添加法では、密閉構造若しくは密閉構造に類似した容器のなかでＭｇを添加するので、容器からの溶融鋳鉄の噴出は実質的に発生せず、何ら問題にはならないが、その他の添加方法では、発煙並びに溶融鋳鉄の噴出を防止するために、容器の開口部である容器上部を覆う上蓋を設置することが一般に行われている（例えば特許文献２参照）。
【０００６】
【特許文献１】
特開平6-246415号公報
【非特許文献１】
日本鋳物協会編「改訂４版鋳物便覧」昭和61年 1月20日、p.560-565
【特許文献２】
特開昭53-70020号公報
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、開口部に上蓋を設置した場合、処理容器から溶融鋳鉄が噴出することは防止されるが、上蓋の内面側にはＭｇ添加中に飛散した溶融鋳鉄が付着する。従来、特許文献２に例示するように、上蓋の外郭は鉄などの金属製であるものの、溶融鋳鉄と対面する上蓋の内面側には耐火物がライニングされており、耐火物ライニング層の表面は凹凸形状であるため、この耐火物ライニング層に付着した地金は容易には剥離せず、Ｍｇ添加処理の毎に付着・堆積していくため、処理回収に比例して地金付着層厚みが増大していく。
【０００８】
地金付着層の厚みが厚くなり過ぎると、さまざまな問題が発生する。即ち、金属ＭｇやＭｇ合金は、上蓋に設けた貫通孔を通して処理容器内に供給されているが、地金付着層が厚くなると、この孔が塞がれ、Ｍｇの添加に支障を来す。又、地金が垂れ下がった状態で上蓋に付着した場合には、上蓋を処理容器から分離させることが不可能になることさえもある。
【０００９】
このような問題を防止するために、上蓋に付着した地金をバールなどの冶具を用いて強制的に剥離・除去せざるを得ず、その結果、耐火物ライニング層の損傷による上蓋の使用回数の低下や操作員の作業負荷の増大などを来していた。
【００１０】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、処理容器の上部開口部を上蓋によって覆いながら、上蓋の一部分を貫通させて鉄被覆金属Ｍｇ又は鉄被覆Ｍｇ合金製ワイヤーを処理容器内に供給し、溶融鋳鉄中の黒鉛を球状化処理する際に、Ｍｇ添加中に上蓋に付着した地金が容易に剥離して、地金付着層厚みの増大を防止することの可能な黒鉛球状化処理設備を提供することである。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための第１の発明に係る黒鉛球状化処理設備は、溶融鋳鉄を収容した処理容器の上部開口部を覆うための、処理容器に対して着脱可能な鋳鉄または水冷構造の金属製上蓋と、前記上蓋の一部分を貫通して鉄被覆金属Ｍｇ又は鉄被覆Ｍｇ合金製ワイヤーを処理容器内に供給するためのＭｇワイヤー供給装置と、前記処理容器の搬送手段と、前記上蓋の昇降装置とを備え、前記搬送手段によって前記処理容器が所定位置に搬送された後、前記昇降装置により前記上蓋が下降して、前記処理容器の上部開口部が覆われ、この後、前記Ｍｇワイヤー供給装置により前記ワイヤーが所定長さだけ前記処理容器内に供給されて黒鉛化球状処理が行われ、これら一連の作業は、自動的に行われることを特徴とするものである。
【００１２】
第２の発明は、請求項１記載の発明において、処理容器が鉄皮により囲まれていることを特徴とするものである。
【００１３】
第３の発明は、請求項１又は２記載の発明において、ワイヤーが２本同時に供給されることを特徴とするものである。
【００１４】
第４の発明は、請求項１から３の何れか１つに記載の発明において、上蓋の質量Ｗ（ｋｇ）は、処理容器の上部開口部面積Ｓ（ｃｍ ² ）に対して下記の（１）式の範囲を満足することを特徴とするものである。
Ｗ≧０．１×Ｓ…（１）
【００１５】
本発明に係る黒鉛球状化処理設備では、処理容器の上部開口部を覆う上蓋を鋳鉄製若しくは水冷構造の金属製としているため、上蓋の表面は耐火物に比べて十分に滑らかであり、Ｍｇ添加中に飛散した地金は上蓋に本来付着しにくい上に、たとえ付着しても、上蓋によって急冷されて収縮し、上蓋と付着地金との界面に間隙が発生し、付着した地金の大半は自然に剥離する。自然に剥離しない地金も上蓋を叩くなどの僅かな衝撃力によって剥離させることができる。その結果、上蓋における付着地金の堆積・生長を未然に防止することができる。
【００１６】
又、上蓋の質量を上記（１）式の範囲内とすることにより、処理容器の上部開口部では、１ｃｍ² 当たり０．１ｋｇ以上の上蓋による荷重が作用した状態になるため、処理容器の上端部に載ったままである上蓋は、Ｍｇ添加中、Ｍｇ添加により発生するガスによって浮かび上がりにくくなり、これによって処理容器内の圧力が大気圧以上になるため、Ｍｇの添加歩留まりを上昇させることができる。（１）式を満足しない場合には、Ｍｇ添加中に上蓋が浮かび上がり易く、上蓋と処理容器との間隙からガスが漏れるため、Ｍｇの添加歩留まりを上昇させることができない。
【００１７】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図１は、本発明に係る黒鉛球状化処理設備の全体構成を示す側面概略図、図２〜図５は、本発明に係る黒鉛球状化処理設備で用いる上蓋を例示する図であって、図２及び図３は、第１の実施の形態例を示す図であり、図２が平面図、図３が側面断面図、図４及び図５は、第２の実施の形態例を示す図であり、図４が平面図、図５が側面断面図である。
【００１８】
図１に示すように、黒鉛球状化処理設備１は外郭を鉄皮２とし、この鉄皮２で覆われた中に、処理容器である取鍋６を搬入・搬出するための搬送手段として、複数個のローラー５を備えたローラーテーブル４が設置されている。ローラーテーブル４が設置された箇所には、取鍋６の通路となる、鉄皮２の開口部を覆うべく、昇降式のシャッター３が配置されている。
【００１９】
ローラーテーブル４には、ローラー駆動用電動機（図示せず）が備えられており、ローラー駆動用電動機によって駆動されるローラー５により、ローラー５上の取鍋６が搬入・搬出されるようになっている。ローラーテーブル４には、取鍋６が黒鉛球状化処理中に移動しないように固定するためのストッパー（図示せず）が設置されていると共に、取鍋６の位置を検出するためのリミットスイッチ（図示せず）が複数設置されている。
【００２０】
ローラーテーブル４によって黒鉛球状化処理設備１内の所定位置まで搬入された取鍋６の直上には、取鍋６の上部開口部を覆うための上蓋１１が配置されている。上蓋１１は、吊金具１９を介して、その他端を上蓋昇降装置１２と接続するチェーン１３と接続しており、上蓋昇降装置１２によって巻き上げ或いは巻き下げられるチェーン１３を介して上蓋１１は昇降し、取鍋６の上部開口部を覆うようになっている。チェーン１３は複数配置されており、それぞれのチェーン１３がそれぞれ独立して上蓋昇降装置１２に接続されている。上蓋昇降装置１２は、電動機（図示せず）によって駆動される。
【００２１】
上蓋１１は、図２及び図３に示すように、その全体を中実の鋳鉄製とするか、若しくは、図４及び図５に示すように、水冷構造の金属製とする。図４及び図５において、符号１５は仕切板、符号１６は給水口、符号１７は排水口であり、給水口１６から上蓋１１の内部に供給された冷却水は、仕切板１５によって形成された冷却水流路を通り、上蓋１１を隈無く冷却した後、排水口１７から排出されるようになっている。図２〜図５の符号１４は、取鍋６内にＭｇを供給するために設けた貫通孔である。
【００２２】
上蓋１１を鋳鉄製とする場合、材質はＦＣ２５０相当で十分である。鋳鉄製とする場合、吊金具１９などの付属部材は鋳鉄製とする必要は全くない。一方、上蓋１１を、図４及び図５に示すような水冷構造とする場合には、熱伝導度が高く、冷却効果に優れる銅若しくは銅合金を素材として使用することが好ましい。上蓋１１を水冷する場合に、上蓋１１に冷却水の流路となる例えば銅管を接合し、この銅管に冷却水を通して上蓋１１を冷却するようにしてもよい。尚、図２〜図５では、吊金具１９を省略している。
【００２３】
この場合、上蓋１１の質量Ｗを前述した（１）式を満足する範囲内とすること、即ち、取鍋６の上部開口部面積Ｓ（ｃｍ² ）に対して（１）式を満足する質量Ｗ（ｋｇ）とすることが好ましい。具体的には、例えば取鍋６の上部開口部面積Ｓが７５００ｃｍ² の場合には、上蓋１１の質量Ｗを７５０ｋｇ以上とすればよい（W(kg) ≧ 0.1×7500）。
【００２４】
天井側の鉄皮２の上方には、対向するピンチロール７との間に鉄被覆Ｍｇワイヤー１０を挟んで供給する一対のピンチロール７が配置されており、ピンチロール７によって挟まれ、供給される鉄被覆Ｍｇワイヤー１０は、上蓋１１の貫通孔１４を貫通して取鍋６の上部開口部に向かって伸びるガイドパイプ９を通って取鍋６内に供給される。上蓋１１の貫通孔１４とガイドパイプ９との間には、上蓋１１が十分に昇降可能なように、間隙が設けられている。この黒鉛球状化処理設備１では、２本の鉄被覆Ｍｇワイヤー１０を同時に供給するために、一対のピンチロール７とガイドパイプ９とからなるＭｇ供給手段が独立して一基ずつ配置されている。鉄被覆Ｍｇワイヤー１０の供給量は、メジャーロール８によって計測される。鉄被覆Ｍｇワイヤー１０は、金属ＭｇやＦｅ−Ｓｉ−Ｍｇ合金などのＭｇ合金を心材とし、この心材を薄鋼鈑で覆ったクラッド線材である。
【００２５】
このような構成の黒鉛球状化処理設備１を用いたダクタイル鋳物用溶融鋳鉄の黒鉛球状化処理方法を以下に説明する。
【００２６】
鉄スクラップなどの鉄源とコークスなどの炭材とを原料として、キュポラ或いは電気炉などの溶解炉で溶解され、更に必要に応じて脱硫処理して得られた溶融鋳鉄１８を取鍋６に注湯する。そして、溶融鋳鉄１８を収容した取鍋６をクレーン、搬送台車などの適宜の搬送手段によって黒鉛球状化処理設備１に搬送し、取鍋６をローラーテーブル４上に載せる。
【００２７】
取鍋６がローラーテーブル４上を黒鉛球状化処理設備１の所定位置まで搬入されたなら、上蓋昇降装置１２が駆動して上蓋１１を下降させ、上蓋１１によって取鍋６の上部開口部が覆われる。次いで、ピンチロール７が駆動し、メジャーロール８によって鉄被覆Ｍｇワイヤー１０の供給量を測定しながら、鉄被覆Ｍｇワイヤー１０が取鍋６内に供給される。取鍋６内の溶融鋳鉄１８は、添加されるＭｇによって黒鉛球状化処理が施され、溶融鋳鉄１８はダクタイル溶融鋳鉄に溶製される。
【００２８】
所定量の鉄被覆Ｍｇワイヤー１０が取鍋６内に供給され、Ｍｇによる黒鉛球状化処理が終了したならば、ピンチロール７が停止し、次いで、上蓋昇降装置１２が駆動して、上蓋１１を所定位置まで上昇させる。一方、上蓋１１と取鍋６とが分離されたならば、ローラーテーブル４のローラー５が駆動し、取鍋６は黒鉛球状化処理設備１から搬出される。そして、ダクタイル鋳物用溶融鋳鉄を収容した取鍋６を次工程の遠心鋳造機などの鋳造設備に、クレーンや搬送台車などの適宜の搬送手段を用いて搬送する。
【００２９】
この場合に、ローラーテーブル４、ピンチロール７、上蓋昇降装置１２は、リミットスイッチなどの信号によって、一連の作業を全て自動的に運転するようになっている。
【００３０】
以上説明したように、本発明に係る黒鉛球状化処理設備１では、上蓋１１が鋳鉄製又は水冷構造の金属製であるので、黒鉛球状化処理中に飛散した地金は上蓋１１に付着しにくい上に、たとえ飛散した地金が上蓋１１に付着したとしても、付着した地金は金属製の上蓋１１によって急冷されて収縮し、付着地金と上蓋１１との界面に間隙が発生し、付着した地金は剥離して落下する。そのため、地金付着層の厚みは増大せず、上蓋１１からの付着地金の除去作業が皆無になると共に、上蓋１１の使用回数を増大させることができる。
【００３１】
尚、取鍋６の搬送手段はローラーテーブル方式に限るものではなく、台車方式などの他の搬送手段であってもよい。更に、上蓋昇降装置１２などは、その機能が同一であるならば、どのような形態としてもよい。
【００３２】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る黒鉛球状化処理設備によれば、Ｍｇを用いた黒鉛球状化処理設備において、処理容器の上部開口部を覆う上蓋を鋳鉄製若しくは水冷構造の金属製としているため、Ｍｇ添加中に飛散した地金は上蓋に付着しにくい上に、たとえ付着したとしても、上蓋によって急冷され自然に上蓋から剥離するため、上蓋での付着地金の堆積・生長を防止することができる。しかも、ローラーテーブル、ピンチロール、上蓋昇降装置は、リミットスイッチなどの信号によって、一連の作業を全て自動的に運転するようになっているので、溶融鋳鉄の黒鉛球状化処理作業を効率的に行うことが達成され、工業上有益な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る黒鉛球状化処理設備の全体構成を示す側面概略図である。
【図２】本発明に係る黒鉛球状化処理設備で用いる上蓋の第１の実施の形態例を示す平面図である。
【図３】本発明に係る黒鉛球状化処理設備で用いる上蓋の第１の実施の形態例を示す側面断面図である。
【図４】本発明に係る黒鉛球状化処理設備で用いる上蓋の第２の実施の形態例を示す平面図である。
【図５】本発明に係る黒鉛球状化処理設備で用いる上蓋の第２の実施の形態例を示す側面断面図である。
【符号の説明】
１鉛球状化処理設備
２鉄皮
３シャッター
４ローラーテーブル
５ローラー
６取鍋
７ピンチロール
８メジャーロール
９ガイドパイプ
１０鉄被覆Ｍｇワイヤー
１１上蓋
１２上蓋昇降装置
１３チェーン
１４貫通孔
１５仕切板
１６給水口
１７排水口
１８溶融鋳鉄
１９吊金具[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a graphite spheroidizing treatment facility for melting molten cast iron for ductile casting by adding iron-coated metal Mg or iron-coated Mg alloy wire .
[0002]
[Prior art]
Ductile castings such as ductile cast iron pipes have the same tensile strength as steel materials, their mechanical test values such as elongation and toughness are ten times that of ordinary cast iron, and have excellent corrosion resistance equivalent to that of ordinary cast iron. Therefore, it is widely used in various piping materials under more severe environments such as underground pipes that require these characteristics.
[0003]
This ductile casting is obtained by adding an Mg alloy such as metal Mg or Fe—Si—Mg alloy as a graphite spheronizing agent to molten cast iron melted by cupola or an electric furnace using iron scrap as a main iron source material, and C: 3 Molten cast iron for ductile castings containing -4 mass% (hereinafter referred to as "%"), Si: 2-3%, Mn: 0.2-0.5%, Mg: 0.01-0.06% It is manufactured by melting and casting it with a casting facility such as a centrifugal casting machine (see, for example, Patent Document 1).
[0004]
As a method of adding metal Mg or Mg alloy to molten cast iron, various addition methods such as pouring method, ladle addition method with upper lid, plunger method, pressure addition method, wire feeder method are adopted to increase the addition yield. (For example, refer nonpatent literature 1) The graphite spheroidization processing equipment is comprised according to the addition method, respectively. However, Mg has a low boiling point (1110 ° C.) and has a high vapor pressure in the temperature range of molten cast iron. Therefore, when Mg is added to molten cast iron, explosive fumes and molten cast iron spouts associated with the fuming occur. appear.
[0005]
Among the addition methods described above, in the plunger method and the pressure addition method, Mg is added in a sealed structure or a container similar to the sealed structure, so that the molten cast iron is not substantially ejected from the container. However, in other addition methods, in order to prevent fuming and ejection of molten cast iron, it is generally performed to install an upper lid that covers the upper part of the container, which is an opening of the container (see, for example, Patent Document 2). ).
[0006]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 6-24415 [Non-Patent Document 1]
Japan Foundry Association, "Revised 4th Edition Casting Handbook" January 20, 1986, p.560-565
[Patent Document 2]
JP-A-53-70020 [0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, when the upper lid is installed in the opening, molten cast iron is prevented from being ejected from the processing vessel, but the molten cast iron scattered during the addition of Mg adheres to the inner surface side of the upper lid. Conventionally, as exemplified in Patent Document 2, although the outer cover is made of metal such as iron, a refractory is lined on the inner surface side of the upper cover facing the molten cast iron, and the surface of the refractory lining layer is Because of the uneven shape, the metal attached to this refractory lining layer does not peel easily and deposits and accumulates with each Mg addition treatment, so the metal adhesion layer thickness is proportional to the treatment recovery. It will increase.
[0008]
When the thickness of the metal adhesion layer becomes too thick, various problems occur. That is, the metal Mg or Mg alloy is supplied into the processing container through a through hole provided in the upper lid, but when the metal adhesion layer becomes thick, this hole is blocked, which hinders the addition of Mg. In addition, when the base metal hangs down and adheres to the upper lid, it may be impossible to separate the upper lid from the processing container.
[0009]
In order to prevent such problems, the metal attached to the top lid must be forcibly peeled and removed using a jig such as a bar. As a result, the number of times the top lid is used due to damage to the refractory lining layer. Decrease and the workload of the operator increased.
[0010]
The present invention has been made to solve such problems. The object of the present invention is to cover an upper opening of a processing vessel with an upper lid while penetrating a part of the upper lid to form an iron-coated metal Mg or When the iron-coated Mg alloy wire is supplied into the processing vessel and the graphite in the molten cast iron is spheroidized, the bullion attached to the top lid during the addition of Mg easily peels off, An object of the present invention is to provide a graphite spheroidizing treatment facility capable of preventing the increase.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
A graphite spheroidizing treatment facility according to a first aspect of the present invention for solving the above problems is a cast iron or water-cooled metal that is detachable from the processing vessel for covering the upper opening of the processing vessel containing molten cast iron. An upper lid, an Mg wire supply device for feeding an iron-coated metal Mg or an iron-coated Mg alloy wire into a processing vessel through a part of the upper lid, a conveying means for the processing vessel, and raising and lowering of the upper lid And the processing means is transported to a predetermined position by the transport means, and then the upper lid is lowered by the lifting device to cover the upper opening of the processing container, and then the Mg wire supply The apparatus is characterized in that the wire is supplied into the processing container by a predetermined length and graphitized spherical processing is performed, and these series of operations are automatically performed .
[0012]
According to a second aspect of the present invention, in the first aspect of the present invention, the processing vessel is surrounded by an iron skin.
[0013]
A third invention is characterized in that, in the invention described in claim 1 or 2, two wires are supplied simultaneously.
[0014]
A fourth invention is the invention according to any one of claims 1 to 3, wherein the mass W (kg) of the upper lid is an upper opening area S (cm ^{2 of the} processing vessel). ) Satisfies the range of the following expression (1).
W ≧ 0.1 × S (1)
[0015]
In the graphite spheroidizing treatment facility according to the present invention, the upper lid that covers the upper opening of the processing vessel is made of cast iron or a metal with a water-cooled structure, so the surface of the upper lid is sufficiently smooth compared to the refractory, and Mg addition The metal splattered inside is hard to adhere to the top cover, and even if it adheres, the top cover is rapidly cooled and shrinks, creating a gap at the interface between the top cover and the attached metal, and most of the metal attached. Peels off naturally. A bare metal that does not peel naturally can be peeled off by a slight impact force such as hitting the top cover. As a result, it is possible to prevent deposition and growth of the attached metal on the upper lid.
[0016]
Also, by setting the mass of the upper lid within the range of the above formula (1), the upper opening of the processing container is in a state where a load of 0.1 kg or more per 1 cm ² is applied by the upper lid, so the upper end of the processing container The upper lid that remains on the part is less likely to be lifted by the gas generated by the addition of Mg during the addition of Mg, so that the pressure in the processing container becomes equal to or higher than the atmospheric pressure, so that the yield of Mg addition can be increased. . When the formula (1) is not satisfied, the upper lid easily floats during the addition of Mg, and gas leaks from the gap between the upper lid and the processing vessel, so that the Mg addition yield cannot be increased.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings. FIG. 1 is a schematic side view showing the overall configuration of a graphite spheroidizing treatment facility according to the present invention, and FIGS. 2 to 5 are diagrams illustrating an upper lid used in the graphite spheroidizing treatment facility according to the present invention. 2 and 3 are diagrams showing a first embodiment, FIG. 2 is a plan view, FIG. 3 is a side sectional view, and FIGS. 4 and 5 are diagrams showing a second embodiment. FIG. 4 is a plan view, and FIG. 5 is a side sectional view.
[0018]
As shown in FIG. 1, the graphite spheroidizing treatment facility 1 has an outer shell 2 as an outer shell, and is covered with the outer shell 2, and as a conveying means for carrying in and out a ladle 6 as a processing container, A roller table 4 having a plurality of rollers 5 is installed. In the place where the roller table 4 is installed, an elevating shutter 3 is disposed so as to cover the opening of the iron skin 2 that becomes the passage of the ladle 6.
[0019]
The roller table 4 is provided with a roller driving motor (not shown), and the ladle 6 on the roller 5 is carried in and out by the roller 5 driven by the roller driving motor. Yes. The roller table 4 is provided with a stopper (not shown) for fixing the ladle 6 so as not to move during the graphite spheroidization process, and a limit switch (for detecting the position of the ladle 6). A plurality of (not shown) are installed.
[0020]
An upper lid 11 for covering the upper opening of the ladle 6 is disposed immediately above the ladle 6 carried to the predetermined position in the graphite spheroidizing treatment facility 1 by the roller table 4. The upper lid 11 is connected to a chain 13 that connects the other end to the upper lid lifting device 12 via a hanging bracket 19, and the upper lid 11 moves up and down via a chain 13 that is wound up or down by the upper lid lifting device 12. The upper opening of the ladle 6 is covered. A plurality of chains 13 are arranged, and each chain 13 is independently connected to the upper lid lifting device 12. The upper lid lifting device 12 is driven by an electric motor (not shown).
[0021]
The upper lid 11 is entirely made of solid cast iron as shown in FIGS. 2 and 3, or is made of water-cooled metal as shown in FIGS. 4 and 5, reference numeral 15 is a partition plate, reference numeral 16 is a water supply port, reference numeral 17 is a drain port, and the cooling water supplied from the water supply port 16 to the inside of the upper lid 11 is formed by the partition plate 15. After passing through the cooling water flow path and cooling the upper lid 11 thoroughly, it is discharged from the drain port 17. 2 to 5 is a through hole provided for supplying Mg into the ladle 6.
[0022]
When the upper lid 11 is made of cast iron, the material equivalent to FC250 is sufficient. When it is made of cast iron, accessory members such as the hanging bracket 19 need not be made of cast iron at all. On the other hand, when the upper lid 11 has a water cooling structure as shown in FIGS. 4 and 5, it is preferable to use copper or a copper alloy having high thermal conductivity and excellent cooling effect as a material. When the upper lid 11 is water-cooled, for example, a copper pipe serving as a flow path for cooling water may be joined to the upper lid 11 and the upper lid 11 may be cooled by passing cooling water through the copper pipe. 2 to 5, the hanging bracket 19 is omitted.
[0023]
In this case, the mass W of the upper lid 11 is set within the range satisfying the above-described expression (1), that is, the mass satisfying the expression (1) with respect to the upper opening area S (cm ² ) of the ladle 6. W (kg) is preferable. Specifically, for example, when the upper opening area S of the ladle 6 is 7500 cm ² , the mass W of the upper lid 11 may be set to 750 kg or more (W (kg) ≧ 0.1 × 7500).
[0024]
Above the ceiling-side iron skin 2, a pair of pinch rolls 7 that are supplied by sandwiching an iron-coated Mg wire 10 between the opposing pinch rolls 7 are arranged, and are sandwiched and supplied by the pinch rolls 7. The iron-coated Mg wire 10 is supplied into the ladle 6 through a guide pipe 9 that extends through the through hole 14 of the upper lid 11 and extends toward the upper opening of the ladle 6. A gap is provided between the through hole 14 of the upper lid 11 and the guide pipe 9 so that the upper lid 11 can sufficiently move up and down. In this graphite spheroidizing treatment facility 1, in order to simultaneously supply two iron-coated Mg wires 10, Mg supply means composed of a pair of pinch rolls 7 and guide pipes 9 are independently arranged one by one. . The supply amount of the iron-coated Mg wire 10 is measured by the measure roll 8. The iron-coated Mg wire 10 is a clad wire material in which an Mg alloy such as metal Mg or Fe—Si—Mg alloy is used as a core material, and the core material is covered with a thin steel plate.
[0025]
A graphite spheroidizing method for molten cast iron for ductile casting using the graphite spheroidizing treatment facility 1 having such a configuration will be described below.
[0026]
A molten cast iron 18 obtained by melting an iron source such as iron scrap and a carbonaceous material such as coke in a melting furnace such as a cupola or an electric furnace and desulfurizing as necessary is poured into the ladle 6. I boil water. And the ladle 6 which accommodated the molten cast iron 18 is conveyed to the graphite spheroidization processing equipment 1 by suitable conveyance means, such as a crane and a conveyance cart, and the ladle 6 is mounted on the roller table 4.
[0027]
When the ladle 6 is carried on the roller table 4 to a predetermined position of the graphite spheroidizing treatment equipment 1, the upper lid lifting device 12 is driven to lower the upper lid 11, and the upper lid 11 covers the upper opening of the ladle 6. Is called. Next, the pinch roll 7 is driven, and the iron-coated Mg wire 10 is supplied into the ladle 6 while the supply amount of the iron-coated Mg wire 10 is measured by the measure roll 8. The molten cast iron 18 in the ladle 6 is subjected to a graphite spheroidization treatment with the added Mg, and the molten cast iron 18 is melted into the ductile molten cast iron.
[0028]
When a predetermined amount of iron-coated Mg wire 10 is supplied into the ladle 6 and the graphite spheroidizing treatment with Mg is completed, the pinch roll 7 is stopped, and then the upper lid lifting device 12 is driven to remove the upper lid 11. Raise to a predetermined position. On the other hand, if the upper lid 11 and the ladle 6 are separated, the roller 5 of the roller table 4 is driven, and the ladle 6 is carried out of the graphite spheroidizing treatment facility 1. And the ladle 6 which accommodated the molten cast iron for ductile casting is conveyed to casting facilities, such as a centrifugal casting machine of the next process, using appropriate conveyance means, such as a crane and a conveyance trolley.
[0029]
In this case, the roller table 4, the pinch roll 7, and the upper lid lifting / lowering device 12 are all automatically operated by a signal such as a limit switch.
[0030]
As described above, in the graphite spheroidizing treatment facility 1 according to the present invention, since the upper lid 11 is made of cast iron or a metal having a water-cooled structure, the bullion scattered during the graphite spheroidizing treatment hardly adheres to the upper lid 11. Even if the scattered metal is attached to the upper lid 11, the attached metal is rapidly cooled by the metal upper cover 11 and contracts, and a gap is generated at the interface between the attached metal and the upper cover 11. The peeled metal peels and falls. For this reason, the thickness of the base metal adhesion layer does not increase, and there is no work for removing the adhesion metal from the upper lid 11, and the number of times the upper lid 11 is used can be increased.
[0031]
In addition, the conveyance means of the ladle 6 is not restricted to a roller table system, Other conveyance means, such as a cart system, may be used. Further, the upper lid elevating device 12 and the like may have any form as long as their functions are the same.
[0032]
【The invention's effect】
As described above, according to the graphite spheroidizing treatment facility according to the present invention, in the graphite spheroidizing treatment facility using Mg, the upper lid covering the upper opening of the processing vessel is made of cast iron or a metal having a water-cooled structure. For this reason, the metal splattered during the addition of Mg is difficult to adhere to the upper lid, and even if it adheres, it is rapidly cooled by the upper lid and peels off naturally from the upper lid, thus preventing the deposition and growth of the adhered metal on the upper lid. be able to. In addition, the roller table, pinch roll, and upper lid lifting / lowering device are designed to automatically operate a series of operations in response to a signal from a limit switch, etc., so that the graphite spheroidizing treatment of molten cast iron is efficiently performed. Is achieved with industrially beneficial effects.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic side view showing an overall configuration of a graphite spheroidizing treatment facility according to the present invention.
FIG. 2 is a plan view showing a first embodiment of an upper lid used in a graphite spheroidizing treatment facility according to the present invention.
FIG. 3 is a side cross-sectional view showing a first embodiment of an upper lid used in a graphite spheroidizing treatment facility according to the present invention.
FIG. 4 is a plan view showing a second embodiment of the upper lid used in the graphite spheroidizing treatment facility according to the present invention.
FIG. 5 is a side cross-sectional view showing a second embodiment of an upper lid used in a graphite spheroidizing treatment facility according to the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Lead spheroidization processing equipment 2 Iron skin 3 Shutter 4 Roller table 5 Roller 6 Ladle 7 Pinch roll 8 Measure roll 9 Guide pipe 10 Iron covering Mg wire 11 Upper lid 12 Upper lid lifting device 13 Chain 14 Through-hole 15 Partition plate 16 Water supply port 17 Drain port 18 Molten cast iron 19 Suspension fitting

Claims

A cast iron or water-cooled metal top lid that can be attached to and detached from the processing vessel to cover the upper opening of the processing vessel containing molten cast iron, and iron-coated metal Mg or iron-coated Mg that penetrates a portion of the top lid. After the Mg wire supply device for supplying the alloy wire into the processing container, the transporting means for the processing container, and the lifting device for the upper lid, the processing container is transported to a predetermined position by the transporting means. The upper lid is lowered by the lifting device to cover the upper opening of the processing container, and then the wire is supplied into the processing container by a predetermined length by the Mg wire supply device and graphitized spherical. A graphite spheroidizing treatment facility characterized in that processing is performed and these series of operations are automatically performed .

The graphite spheroidizing treatment facility according to claim 1, wherein the processing vessel is surrounded by an iron skin .

The graphite spheroidizing equipment according to claim 1 or 2, wherein two wires are supplied simultaneously .

The mass W (kg) of the upper lid is the upper opening area S (cm) of the processing container. ²² The graphite spheroidizing treatment facility according to any one of claims 1 to 3, wherein a range of the following formula (1) is satisfied for:
W ≧ 0.1 × S (1)