JP3693934B2 - 加工装置 - Google Patents

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  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は加工装置に関する。さらに詳しくは、主に円柱状外周面を有する被加工物の当該外周面を高精度に研磨しうる加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シリンダのピストン等、その表面における摩擦抵抗係数を小さくする必要がある部品については、切削加工および研削加工が終了した後に超仕上げ加工(スーパーフィニッシュ)が施される。すなわち、一般的にはNC旋盤等によって被加工物(ワーク)の旋盤加工を行い、その後に同じNC旋盤等によって研削加工を行い、ついでワークを専用の超仕上げ盤に付け替えて研磨加工である超仕上げ加工を行う。
【0003】
この超仕上げ加工には粒度の小さい砥石が用いられる。ワークを主軸と芯押し台との間に挟持させたうえで回転させ、上記砥石をワークの外周面に押圧する。また、ワークを回転させる際に砥石をワークの回転中心軸に沿って往復動させる(第一の往復動)。この往復動はストロークが小さく速度が大きいので振動と呼ぶのがふさわしい。こうすることによってワークの表面が研磨される。さらに、ワークの研磨範囲で砥石を小さい速度でワークの軸方向に往復動させる(第二の往復動)。この第二往復動はトラバースと呼ばれ、円筒研削や円筒研磨において必要とされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、砥石の上記振動(第一往復動)とワークの回転とは異なる駆動源によってなされており、同期はとられていない。したがって、砥石の振動数とワークの回転速度とは特別の関係にはなく、回転数が変化すれば回転速度と振動数との比が変化する。その結果、ワークの表面に形成された砥石の砥粒による無数の研削溝の方向、角度が変化する。
【0005】
本発明者は、砥粒によるワーク表面の研削溝の方向、角度を一定にすることによって表面精度が均一化し向上することを鋭意研究の結果知った。そこで、本発明者によるこの発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、ワークの回転速度に拘わらずワーク表面の研削溝の方向、角度をほぼ一定にする加工装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の加工装置は、被加工物を回転駆動する主軸を備えた被加工物保持装置と、研磨工具を保持この研磨工具を被加工物の外周面に押圧する研磨工具ユニットと、この研磨工具ユニットを被加工物の加工範囲で被加工物の回転中心軸に沿って第二往復動させるように構成された加工具保持装置と、上記主軸の回転力の一部を取り出し且つこの回転力の一部を上記研磨工具の第一往復動のための駆動力に変換して伝達する伝動装置とを備えており、上記第一往復動が、第二往復動よりその速度が大きくストロークが小さい被加工物の回転中心軸方向の振動であり、上記伝動装置が、主軸の回転力を伝達する回転力伝達部と、回転力伝達部の回転を往復動に変換して研磨工具に伝える動力変換部とを有しており、且つ、研磨工具の第一往復動と主軸の回転と同期させるように構成されている。
【0007】
かかる加工装置によれば、砥石等の研磨工具が被加工物に対するトラバースとしての第二往復動を行いつつ、主軸の回転と同期した第一往復動によって被加工物を研磨する。すなわち、研磨工具の第一往復動の周波数が主軸の回転速度に比例するか、または、研磨工具の第一往復動の絶対速度が主軸の回転速度に比例する。その結果、被加工物の回転速度が変化しようとも、被加工物の表面に形成される砥石の砥粒等による無数の研削溝の方向、角度がほぼ一定となる。かかる加工装置により、被加工物の表面精度が均一化されるとともに向上する。
【0008】
上記のごとく、ここで言う同期という語は、研磨工具の往復動の周波数または速度と主軸の回転速度とが整数倍比例することに限定せず、両者の比が一定であるという意味で用いている。
【0009】
上記本発明の加工装置に、主軸の回転力の一部を取り出してこれを上記研磨工具の第一往復動のための駆動力に変換して研磨工具に伝達する伝動装置を備え、この伝動装置によって研磨工具の第一往復動が主軸の回転との同期がなされるように構成されているので、被加工物を回転させるための駆動源を研磨工具の往復駆動のために兼用することができる。しかも、主軸の回転から第一往復動の動力を取り出すため、同期が容易になされる。
【0010】
これら、研磨工具の第一往復動と主軸の回転速度とが比例する加工装置において、研磨工具の第一往復動と主軸の回転速度との比率が変更可能に構成されている加工装置、すなわち、研磨工具の第一往復動の周波数と主軸の回転速度との比率、または、第一往復動の絶対速度と主軸の回転速度との比率が変更可能に構成されている加工装置によれば、外径が異なる被加工物を加工するときに上記比率を変更することにより、被加工物の外径に拘わらず砥粒等による研削溝の方向、角度がほぼ一定となるので好ましい。
【0012】
また、研磨工具の第一往復動の周波数が主軸の回転速度に比例する上記加工装置において、その伝動装置が、主軸の回転によって回転する回転軸と、この回転軸におけるその回転中心軸から偏心した位置に形成された偏心カムと、上記被加工物の回転中心軸に沿う方向に移動可能であり且つ研磨工具に連結される第一従動部材とを有しており、この第一従動部材に、被加工物の回転中心軸に垂直な方向に偏心カムの変位を許す偏心カムとの第一係合部が形成されており、回転軸の回転に伴って回転軸心回りに公転する上記偏心カムによって第一従動部材が上記被加工物の回転中心軸に沿う方向に第一往復動されるように構成されてなる加工装置が好ましい。
【0013】
この加工装置によれば、簡易な構成によって研磨工具の第一往復動の周波数を主軸の回転速度に比例させることができる。すなわち、上記回転軸が必然的に主軸の回転速度に比例して回転し、この回転軸の一回転に対して偏心カムが一公転するため、この偏心カムと係合する第一従動部材が研磨工具とともに偏心カムの一公転に対して一往復することになる。この関係は主軸の回転速度が変化しても変わらない。主軸によって上記回転軸を回転させる機構としては、たとえば歯車装置や伝動ベルト(チェーン)等の公知のものを採用することができる。
【0014】
または、研磨工具の第一往復動の絶対速度が主軸の回転速度に比例する上記加工装置において、その伝動装置が、主軸の回転によって回転する回転軸と、この回転軸の外周面に形成された無端の螺旋状案内経路と、上記被加工物の回転中心軸に沿う方向に移動可能であり且つ研磨工具に連結される第二従動部材と、この第二従動部材に固設された第二係合部とを有しており、この第二係合部が、上記螺旋状案内経路に係合してこの螺旋状案内経路にそって移動可能にされており、回転軸の回転に伴い、第二係合部を介して第二従動部材が上記被加工物の回転中心軸に沿う方向に第一往復動されるように構成されてなる加工装置が好ましい。
【0015】
ここで、螺旋状とは、図4および図5に示すように経路が回転軸の外周面を単に一週回するものをも含めた意味で用いている。この加工装置によれば、簡易な構成によって研磨工具の第一往復動の絶対速度を主軸の回転速度に比例させることができる。すなわち、上記回転軸が必然的に主軸の回転速度に比例して回転し、この回転軸の一回転に対して第二係合部が螺旋状案内経路の所定範囲を移動する。つまり、回転軸の一回転に対して研磨工具は一定の距離を直線移動(往復する場合もある)する。螺旋状案内経路の上記所定範囲(上記一定の距離)は主軸の回転速度が変化しても変わらない。その結果、研磨工具の第一往復動の絶対速度が主軸の回転速度に比例する。螺旋状案内経路としては、たとえば螺旋状に形成された溝や長孔等を採用することが可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の加工装置の実施形態を説明する。
【0017】
図1は本発明の加工装置の要部を示す正面図である。図2は図1の加工装置における伝動装置を示す正面図である。
【0018】
図1、2に示す加工装置1はNC旋盤である。符号2は主軸であり、符号3は芯押し台であり、被加工物保持装置としてのこれら両者2、3のセンタ2a、3aによってワークWを挟持する。符号4は加工具保持装置としてのタレットであり、図示しない多くの刃物や工具が取り付けられている。図1及び図2にはこのタレット4に取り付けられた研磨工具ユニット5が示されている。研磨工具ユニット5の下端には砥石6が取り付けられている。
【0019】
タレット4はワークWの回転中心軸、すなわち、主軸2のセンタ2aの中心と芯押し台3のセンタ3aの中心とを結ぶ直線Lに沿う方向と、この方向に垂直な上下方向に移動可能にされている。これにより、研磨工具ユニット5はワークWの中心軸に沿ってトラバース(第二往復動ともいう)され、また、ワークWの中心軸に向けて進退される。
【0020】
また、この加工装置1には主軸2の回転力の一部を砥石6の往復駆動(第一往復動ともいう)のために取り出す伝動装置7が付加されている。この伝動装置7は主軸2から回転力が伝達される回転伝達部8と、研磨工具ユニット5内に配設された、回転力を往復直線運動に変換する動力変換部9とを有している。
【0021】
図2に示すように回転伝達部8は、主軸2に同軸状に配設された歯車10と、この歯車10に咬合する他の平歯車群11a、11bと、回転軸方向を変えるかさ歯車12a、12bとから構成されている。もちろん、この歯車機構に代えて無端の伝動ベルトや伝動チェーン等の公知の伝動機構を用いてもよい。一方、動力変換部9は、従動側のかさ歯車12bの回転軸13と、この回転軸13の下端に形成された偏心カム部14と、この偏心カム部14が係合する第一従動部材15とから構成されている。本実施形態では上記回転軸13は上記回転中心軸Lに対して垂直に交差する方向に延設されているが、この方向に平行な方向に配設してもよい。第一従動部材15には砥石6が取り付けられている。
【0022】
図3に偏心カム部14と第一従動部材15との係合機構が示されている。偏心カム部14は上記回転軸13の中心軸から偏心して形成されており、第一従動部材15には偏心カム部14が係合する第一係合部としての長孔16が形成されている。第一従動部材15はワークWの回転中心軸Lの方向にのみ移動が許されるように研磨工具ユニット5の内壁面の案内部5aに案内されている。上記長孔16はその長径Dが上記回転中心軸Lに垂直の方向になるように形成されている。したがって、回転軸13の回転に伴って偏心カム部14が回転軸心回りに公転すると、上記回転中心軸L方向の動きのみが第一従動部材15に伝達される。すなわち、主軸2の回転に同期して第一従動部材15が砥石6とともに往復動(第一往復動)する。
【0023】
上記歯車10から従動側かさ歯車12bまでのギア比によって主軸の回転速度(rpm)と砥石6の往復動の周波数との比が決まる。本実施形態では主軸2の一回転に対して砥石6が役3.4往復するように設定されているが、この比はワークWの外径等に応じてギア比を変えることによって変更することが可能である。いかなる比であっても、主軸2の回転速度が変化しようともこの比は変化しない。したがって、ワークWの表面に形成された砥石6の砥粒による無数の研削溝の方向、角度はワークWの回転速度に拘わらず変化しない。後述するように、研磨工具ユニット5はワークWの回転中心軸Lの方向にトラバースするが、このトラバース速度は砥石6の上記第一往復動の速度に比較して遙かに小さく、上記研削溝の方向や角度に対して有意な影響は与えない。
【0024】
また、平歯車群11を異なる歯数の平歯車群に交換する(ギア比を変える)ことにより、上記比を変更することが可能である。かかる変更により、たとえば異なる外径のワークを研磨するときにも上記研削溝の方向、角度を変化させたくないときには、それが可能となる。すなわち、ワークWの外周面の周速度と砥石6の往復動の周波数との比を変化させないのである。なお、偏心カム部14の周囲には公転時の長孔16周縁との摩擦低減のためにベアリング14aが装着されている。
【0025】
図2に示すように、第一従動部材15には砥石装着部17がバネ18を介して取り付けられているので、砥石6をワークWに弾力的に押圧することができる。
【0026】
また、研磨工具ユニット5はタレット4に固定されており、上記平歯車群11は主軸側に固定されているので、タレット4がワークWの回転中心軸Lの方向にトラバースするのに応じて研磨工具ユニット5が上記回転伝達部8の平歯車群11に離間接近できるように、以下のごとく工夫されている。
【0027】
図2に示すように、平歯車群11の従動側歯車11bの回転軸19が研磨工具ユニット5を貫通している。この回転軸19には大径の摺動係合部19aが形成され、この摺動係合部19aに駆動側かさ歯車12aがスプライン溝を介して回転伝達可能および回転軸19方向に摺動自在に取り付けられている。さらに、研磨工具ユニット5の外部に露出している回転軸19の周囲にはコイルバネ20が嵌着されている。そして、このコイルバネ20の外側には、トラバース時に研磨工具ユニット5を案内するための複数本のガイド軸21が装着されている。符号22は歯車11bに同軸状に且つ回転自在に緩嵌合したバネ座兼蛇腹座である。かかる構成によれば、研磨工具ユニット5のトラバース時にも回転力の伝達に支障がなく、研磨工具ユニット5の移動が可能である。
【0028】
図4には他の実施形態が示されている。この実施形態における伝動装置23では、その回転伝達部8が、主軸2に同軸状に配設された歯車10と、この歯車10に咬合する他の平歯車24とから構成されている。一方、動力変換部9は、上記平歯車24の回転軸25に外嵌合された案内部材26と、この案内部材26に案内される第二従動部材27とから構成されている。上記回転軸は25は、ワークWの回転中心軸L方向に延設されている。また、第二従動部材27には砥石6が取り付けられている。
【0029】
上記案内部材26は回転軸25の外周にスプライン溝を介して回転軸25の軸方向に摺動自在に嵌合されている。案内部材26の外周には無端状に螺旋状の案内溝28が形成されている。すなわち、この螺旋状案内溝28は案内部材26の外周面を無端状に一周するように形成され、また、案内部材26の軸方向に、砥石の往復ストロークだけ変位するように形成されている。
【0030】
第二従動部材27はワークWの回転中心軸Lの方向にのみ移動が許されるように研磨工具ユニット30の内壁面の案内部30aに案内されている。また、第二従動部材27には上記案内溝28に摺動自在に係合する第二係合部としての係合部材29が突設されている。したがって、回転軸25の回転に伴って案内部材26が回転すると、案内溝28に係合している係合部材29は案内溝28に規制され、第二従動部材27とともに上記回転中心軸L方向にのみ往復動する。すなわち、主軸2の回転に同期して第二従動部材27が砥石6とともに往復動(第一往復動という)する。
【0031】
上記歯車10から他の歯車24までのギア比と案内溝28の案内部材26外周面を周回する回数とにより、主軸の回転速度(rpm)と第二従動部材27の(砥石6の)往復動の周波数との比が決まる。図5(a)に示すように、本実施形態では案内溝28が一サークルの間に案内部材26の外周面を一周回している。図5(b)には案内部材26の外周面の展開図が示されている。このように、案内溝28は直線状に形成されている。したがって、案内部材26の回転によって第二従動部材27は定速度で変位する。したがって案内部材26が一回転すると砥石6は一往復する。しかし、この構成に限定されず、案内溝28をその周回回数を変更して形成することは容易である。たとえば、案内部材26の一回転に対して砥石6を半往復(片道)させる場合には、案内溝28を案内部材26の外周面に二周回させればよい。具体的には図5(c)の展開図に示すように、案内部材26の外周面における第二従動部材27のストロークの一端から多端まで螺旋状に一周回し、この他端から連続して上記一端まで螺旋状に一周回して戻るように形成される。
【0032】
ワークWの外径等に応じ、さらに歯車10、24のギア比をも変えることによって変更することが可能である。いかなる比であっても、主軸2の回転速度が変化しようともこの比は変化しない。したがって、ワークWの表面に形成された砥石6の砥粒による無数の研削溝の方向、角度はワークWの回転速度に拘わらず変化しない。
【0033】
また、上記案内溝28が螺旋状に形成されているため、第二従動部材27の往復動は定速となる。したがって、上記歯車10、24のギア比、および、案内溝28の周回回数を変えることにより、主軸の回転速度と砥石6の往復動周波数との比が変更されるとともに、主軸の回転速度と砥石6の往復動の絶対速度との比も変更される。
【0034】
本実施形態によっても、主軸2の回転速度に拘わらず上記研削溝の方向、角度を一定にすることができる。さらに、異なる外径のワークWを研磨するときに、上記研削溝の方向、角度を変化させたくないときにもそれが可能となる。
【0035】
図4に示すように、本実施形態においても、タレット4がワークWの回転中心軸Lの方向にトラバースする(第二往復動ともいう)のに応じて研磨工具ユニット30が上記平歯車24に離間接近できるように工夫されている。すなわち、平歯車24の回転軸25が研磨工具ユニット30を貫通している。前述のとおり、この回転軸25に案内部材26が回転軸25方向に摺動自在に取り付けられている。さらに、回転軸25の周囲にはコイルバネ20が嵌着され、その周囲に複数本のガイド軸21が装着されている。かかる構成によれば、研磨工具ユニット30のトラバース時にも回転から直線運動への変換に支障がなく、研磨工具ユニット30の移動が可能である。
【0036】
以上の加工装置によれば、既存のマシニングセンタやNC旋盤に、主軸の回転力の一部を取り出して往復運動力に変換する伝動装置を取り付けることによっても高精度の研磨を行うことができる。その結果、部品の最終仕上げまでに従来のように旋盤および超仕上げ盤の両装置を用いる必要がなくなる。
【0037】
以上の実施形態では、主軸2の回転と砥石6の往復動との同期を機械的手段で達成している。すなわち、主軸2の回転の回転力の一部を機械的に取り出し、これを砥石6の往復動の駆動力としている。しかし、本発明ではかかる構成に限定されるものではない。たとえば、主軸2の回転の駆動源とと砥石6の往復動の駆動源とをそれぞれ配設し、公知の電気、電子的制御手段によって上記両運動の同期をとるようにしてもよい。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、砥石等の加工具の往復動と主軸の回転とが同期して被加工物を研磨等する。すなわち、加工具の往復動の周波数が主軸の回転速度に比例するか、または、加工具の往復動の絶対速度が主軸の回転速度に比例する。その結果、被加工物の回転速度が変化しようとも、被加工物の表面に形成される砥石の砥粒等による無数の研削溝の方向や角度がほぼ一定となり、被加工物の表面精度が均一化されるとともに向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加工装置の一実施形態を示す要部正面図である。
【図2】図1の加工装置における伝動装置を示す正面図である。
【図3】図2におけるIII−III線断面図である。
【図4】本発明の加工装置の他の実施形態における伝動装置を示す要部正面図である。
【図5】図5(a)は図4の伝動装置における案内部材を示す斜視図であり、図5(b)は案内部材の外周面の展開図である。
【符号の説明】
1・・・・加工装置
2・・・・主軸
3・・・・芯押し台
4・・・・タレット
5・・・・研磨工具ユニット
6・・・・砥石
7・・・・伝動装置
8・・・・回転伝達部
9・・・・動力変換部
10・・・・歯車
11a、11b・・・・平歯車群
12a、12b・・・・かさ歯車
13・・・・(かさ歯車12bの)回転軸
14・・・・偏心カム部
15・・・・第一従動部材
16・・・・長孔
17・・・・砥石装着部
18・・・・バネ
19・・・・(平歯車11bの)回転軸
20・・・・コイルバネ
21・・・・ガイド軸
22・・・・バネ座
23・・・・伝動装置
24・・・・平歯車
25・・・・(平歯車24の)回転軸
26・・・・案内部材
27・・・・第二従動部材
28・・・・螺旋状案内溝
29・・・・係合部材
30・・・・研磨工具ユニット
D・・・・(長孔の)長径
W・・・・ワーク

Claims (6)

  1. 被加工物を回転駆動する主軸を備えた被加工物保持装置と、
    研磨工具を保持この研磨工具を被加工物の外周面に押圧する研磨工具ユニットと、
    該研磨工具ユニットを被加工物の加工範囲で被加工物の回転中心軸に沿って第二往復動させるように構成された加工具保持装置と
    上記主軸の回転力の一部を取り出し且つこの回転力の一部を上記研磨工具の第一往復動のための駆動力に変換して伝達する伝動装置とを備えており、
    上記第一往復動が、第二往復動よりその速度が大きくストロークが小さい被加工物の回転中心軸方向の振動であり、
    上記伝動装置が、主軸の回転力を伝達する回転力伝達部と、回転力伝達部の回転を往復動に変換して研磨工具に伝える動力変換部とを有しており、且つ、研磨工具の第一往復動と主軸の回転と同期させるように構成されてなる加工装置。
  2. 上記研磨工具の第一往復動の周波数が主軸の回転速度に比例するように構成されてなる請求項記載の加工装置。
  3. 上記研磨工具の第一往復動の絶対速度が主軸の回転速度に比例するように構成されてなる請求項記載の加工装置。
  4. 上記研磨工具の第一往復動と主軸の回転速度との比率が変更可能に構成されてなる請求項2または3記載の加工装置。
  5. 上記伝動装置が、主軸の回転によって回転する回転軸と、該回転軸におけるその回転中心軸から偏心した位置に形成された偏心カムと、上記被加工物の回転中心軸に沿う方向に移動可能であり且つ研磨工具に連結される第一従動部材とを有しており、
    該第一従動部材に、被加工物の回転中心軸に垂直な方向に偏心カムの変位を許す偏心カムとの第一係合部が形成されており、回転軸の回転に伴って回転軸心回りに公転する上記偏心カムによって第一従動部材が上記被加工物の回転中心軸に沿う方向に第一往復動されるように構成されてなる請求項記載の加工装置。
  6. 上記伝動装置が、主軸の回転によって回転する回転軸と、該回転軸の外周面に形成された無端の螺旋状案内経路と、上記被加工物の回転中心軸に沿う方向に移動可能であり且つ研磨工具に連結される第二従動部材と、該第二従動部材に固設された第二係合部とを有しており、
    該第二係合部が、上記螺旋状案内経路に係合して該螺旋状案内経路にそって移動可能にされており、回転軸の回転に伴い、第二係合部を介して第二従動部材が上記被加工物の回転中心軸に沿う方向に第一往復動されるように構成されてなる請求項記載の加工装置。
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