JP3691959B2 - 流量調節具及びノズルユニット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は流量調節具及びノズルユニットに関する。更に詳しくは、流体の速さを低下させずに流量を制御することができる流量調節具及びノズルユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、流体配管内に設置して流量を調節する流量調節具が開発され使用されている。このような流量調節具としては、実開平5−19743号公報、実登3−10894号公報に示された、水道水についての節水のための流量調節具がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、実開平5−19743号公報において開示されている流量調節節水弁は、機械的に動作する球状弁体とバネとを備えるため、ゴミが詰まるなどして動作不良等の故障を起こす可能性が高い。また、かかる場合に、清掃して機能を回復させることが容易でない。
【0004】
また、実登3−10894号公報に示された流量制御用コマ及び実開平5−19743号公報において開示されている流量調節節水弁のいずれの場合も、長時間使用し続けると、配管内においてノズルの流出口から後方に飛び散った水がコマの外周と配管内面との間に溜り、それが徐々に増加して前方に進出し、ついには流出口に至って流出口から流出される水の流出を阻害するという問題もあった。
【0005】
更には、これらの器具の素材としては一般にはステンレスなどが使用されているが、温泉水や海水について使用する場合には、チタン等の高価な素材を使用しなければならなかった。
そして、これらの節水器具は求められる単位時間当たりの流量ごとに、種類を設けて機具を製作しなければならず、微妙な流量設定と製造コストの両立が困難であった。
【0006】
本発明は、このような問題点を解決するものであり、流体の速さを低下させずに流量を制御することができ、しかも、故障が少なく清掃が容易で、長時間使用しても流量が低下せず、微妙な流量設定が容易である流量調節具及びノズルユニットを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
なお、ノズルユニットは、例えば、流体配管内に設置し流体の流量を調整するノズルユニットであって、流入穴を通じて上流から取り入れた流体を、内部において略球面状に流通させ、これを、下流に向けて設けられた複数の吐出孔から、互いに干渉しない複数の流れとして吐出し、かつ、外周表面と配管内面との間に流体が溜まることがないノズルユニットであることができる
【0008】
請求項記載のノズルユニットは、略柱状のノズル部と、該ノズル部の後端に設けられるフランジ部と、からなるノズルユニットであって、該ノズル部は、該後端から前端に向かって設けられる流入穴と、該ノズル部の前端面又は前端近辺の側面からノズル中心軸に向かって設けられ該流入穴の先端部と連通する吐出孔と、を有しており、上記吐出孔は、ノズル中心軸方向の前方に対して90度以下の所定の角度をもって設けられており、上記流入穴の先端部は、流通する流体の速さを増加させるように略球面状に形成された複数の先端内面を有しており、該吐出孔は、複数設けられており、上記流入穴を通じて上流から取り入れた流体を、上記先端内面に沿って流通させることによってその速さを増加させつつ複数の上記吐出孔から吐出させるようにしたことを特徴とするノズルユニットである。
【0009】
ここで、「ノズル部の前端面又は前端近辺の側面」からノズル中心軸に向かって設けられる吐出孔は、その表面側の開口がノズル部の前端面及び側面の両方にかかるように設けられるものであってもよい。また、「ノズル中心軸」とは、略柱状に設けられるノズル部の中心軸である。
【0010】
請求項記載のノズルユニットは、請求項記載のノズルユニットであって、上記吐出孔は、上記ノズル中心軸を中心として互いに略均等の角度をあけて4個設けられているものである。
【0011】
請求項記載のノズルユニットは、略柱状のノズル部と、該ノズル部の後端に設けられるフランジ部と、からなるノズルユニットであって、該ノズル部は、該後端から前端に向かって設けられる流入穴と、該ノズル部の前端面又は前端近辺の側面からノズル中心軸に向かって設けられ該流入穴の先端部と連通する吐出孔と、を有しており、上記吐出孔は、ノズル中心軸方向の前方に対して90度以下の所定の角度をもって設けられており、上記ノズル部側面には、該ノズル部の後端近辺から上記吐出孔の開口に至る排出溝が設けられていることを特徴とするノズルユニットである。
【0012】
請求項記載のノズルユニットは、上記排出溝は、上記吐出孔の開口の位置において吐出孔の開口の幅と略同様の幅に、上記ノズル部の後端近辺において吐出孔の開口の幅よりも狭く設けられているノズルユニットである。
【0013】
請求項記載のノズルユニットは、請求項記載のノズルユニットであって、上記吐出孔が上記ノズル中心軸となす角度は、50〜55度であるものである。
【0014】
請求項記載のノズルユニットは、請求項記載のノズルユニットであって、上記ノズル部は外径が8〜20mmの略円柱状であり、上記排出溝は、幅が2〜6mm、深さが1.3〜1.7mmに設けられるものである。
【0015】
請求項記載のノズルユニットは、略柱状のノズル部と、該ノズル部の後端に設けられるフランジ部と、からなるノズルユニットであって、該ノズル部は、該後端から前端に向かって設けられる流入穴と、該ノズル部の前端面又は前端近辺の側面からノズル中心軸に向かって設けられ該流入穴の先端部と連通する吐出孔と、を有しており、上記吐出孔は、ノズル中心軸方向の前方に対して90度以下の所定の角度をもって設けられており、上記ノズル部側面には、該ノズル部の後端近辺から上記吐出孔の開口に至る排出溝が設けられており、該吐出孔のノズル部表面側の開口の上記ノズル中心軸側の部分は、該ノズル中心軸方向前方に対して該吐出孔の角度よりも小さい所定の角度をもって該ノズル中心軸に向かう仮想円筒の曲面によって、該ノズル中心軸寄りにえぐられているノズルユニットである。
請求項記載のノズルユニットは、請求項記載のノズルユニットであって、上記仮想円筒がノズル中心軸となす角度は、10〜14度であるものである。
【0016】
請求項8記載のノズルユニットは、請求項1、3又は6記載のノズルユニットであって、上記ノズル部は、その前端面の外周の角が落とされていることを特徴とするノズルユニットである。
なお、ノズルユニットは、例えば、略柱状のノズル部と、該ノズル部の後端に設けられるフランジ部と、からなるノズルユニットであって、該ノズル部は、該後端から前端に向かって設けられる流入穴と、該ノズル部の前端面又は前端近辺の側面からノズル中心軸に向かって設けられ該流入穴の先端部と連通する吐出孔と、を有しており、上記吐出孔は、ノズル中心軸方向の前方に対して90度以下の所定の角度をもって設けられており、上記ノズル部は、その前端面の外周の角が落とされていることを特徴とするノズルユニットであることができる
【0017】
請求項9記載のノズルユニットは、請求項1、3又は6記載のノズルユニットであって、高機能フッ素樹脂で表面を覆われていることを特徴とするノズルユニットである。
なお、ノズルユニットは、例えば、略柱状のノズル部と、該ノズル部の後端に設けられるフランジ部と、からなるノズルユニットであって、該ノズル部は、該後端から前端に向かって設けられる流入穴と、該ノズル部の前端面又は側面から内部に向かって設けられ該流入穴の先端部と連通する吐出孔と、を有しており、高機能フッ素樹脂(商品名「テフロン」)で表面を覆われていることを特徴とするノズルユニットであることができる
【0018】
請求項10記載の流量調節具は、請求項1、3又は6記載のノズルユニットと、流入量調節ユニットと、からなる流量調節具であって、該ノズルユニットは、略柱状のノズル部と、該ノズル部の後端に設けられるフランジ部と、からなり、該ノズル部は、該後端から前端に向かって設けられる流入穴と、該ノズル部の前端面又は前端近辺の側面からノズル中心軸に向かって設けられ該流入穴の先端部と連通する吐出孔と、を有しており、上記流入量調節ユニットは、上記流入穴に挿入されて上記ノズルユニットに入る流体の流量を制限する略筒状の挿入部を有することを特徴とする流量調節具である。
【0019】
請求項11記載の流量調節具は、請求項10記載の流量調節具であって、上記挿入部は樹脂で設けられているものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図8を用いて本発明の実施の形態を説明する。
(1)流量調節具の構成
本発明の実施例の流量調節具は、図1及び図2に示すように、ノズルユニット1と、流入量調節ユニット2と、からなる。
ノズルユニット1はステンレス製であり、図3乃至図5に示すように、略円柱状のノズル部11と、ノズル部11後端に設けられるフランジ部12とからなる。
ノズル部11は、直径11mm、長さ17.5mmの略円柱状であり、フランジ部12は、そのノズル部11後端外周に、厚さ2mm、外径16.5mmで設けられる。
【0021】
ノズル部11は、図4に示すように、その後端面11Rの中心からノズル中心軸に沿って前端面11Fに向かう流入穴111を有している。この流入穴111は直径が6.4mmであり、その先端内面は略球面状に設けられている(図4の断面において表れず)。
【0022】
また、図3及び図4に示すように、先端面11Fから1.37mm後方のノズル部11の側面11S上の位置を中心として、そこから斜め後方のノズル中心軸に向かう吐出孔112が設けられている。この吐出孔112は直径が4mmの円孔であり、そのノズル部11表面における開口112Oは、ノズル部11の側面11Sだけでなく、一部先端面11Fにかかっている。そして、吐出孔112は、ノズル中心軸前方に対して52.5度の角度をあけて、開口112Oから斜め後方のノズル中心軸に向かって設けられている。この吐出孔112は、ノズル部11内部において流入穴111の先端と連通している。
【0023】
更に、開口112Oは、図3、図4及び図5に示すように、そのノズル中心軸寄りの部分が略円筒面状にえぐられている。その円筒面112Cにより規定される仮想円筒は、直径が4mmでノズル中心軸前方に対して12度の角度をあけて、斜め後方のノズル中心軸に向かっている。
【0024】
更に、図5に示すように、先端面11Fには、その中心から0.5mmの位置から吐出孔112の開口112Oに向かう略円錐面状の誘導溝部113が設けられている。この誘導溝部113は、先端面11Fの中心の側に頂点を有し、開口112Oに向かって広がり、開口112Oに至る部分の幅は開口112Oの巾と略同様である。ただし、その頂点は、SR0.3の球面状に設けられている。
そして、誘導溝部113の略円錐状の斜面の、先端面11Fに対する最大傾斜線の角度は、20度である。この誘導溝部113と円筒面112Cとの境界線113Bは、最もノズル中心軸に近い位置で、ノズル中心軸から2mm(ノズル中心軸に対して垂直な方向に距離を測った場合)の位置にある。
【0025】
また、ノズル部11の側面11Sには、図3及び図5に示すように、後端面11Rから3.5mmの位置から開口112Oに至る排出溝114が設けられている。この排出溝114は深さが1.5mmであり、図5に示すように、溝の側面と底面の接続部分はアールをつけて設けられている。そして、図3に示すように、開口112Oとの接続部分から、先端面11Fから9.5mmの位置までは5mm巾で設けられており、そこから両側R1mmで巾が狭まって、ノズル部11後部では3mm巾となる。後端面11R側の端部も両側がR1mmでアールをつけて設けられている。溝の側面と底面の接続部分のアールは、5mm巾の部分においてR1.5mm、3mm巾の部分においてR1mmである(図5参照。)。
【0026】
これらの吐出孔112並びに吐出孔112に至る誘導溝部113及び排出溝114は、図5に示すように4組設けられており、それぞれノズル中心軸を中心として90度づつの均等の角度をあけて設けられている。
また、ノズル部11の先端面11Fの外周(側面11Sとの接続部分)は、11.5mmで面取りされている(図3、図5における面取部11C)。
そして、このノズルユニット1は、表面を高機能フッ素樹脂で被覆されている。
【0027】
一方、流入量調節ユニット2は樹脂製であり、図6及び図7に示すように、略円筒状の挿入部21と、挿入部21後端に設けられるフランジ部22と、からなる。
挿入部21は、外径6.4mm、高さ6.5mmの円筒である。その中心孔211は、任意の径で設けられ、例えば、1mmから6mmまで0.5mm刻みで11種類設けることができる。
また、フランジ部22は、挿入部21後端外周に、厚さ2mm、外径16.5mmで設けられる。
【0028】
本実施例の流量調節具は、図1及び図8に示すように、流入量調節ユニット2の挿入部21がノズルユニット1の後方から流入穴111内に挿入され、両者が組み合わされて構成される。
【0029】
(2)流量調節具の使用方法
本実施例の流量調節具は、図8に示すように、蛇口のバルブ部V内に一部挿入されている胴部Bの端部から挿入して設置し、使用する。
バルブ部V内においてバルブを通過してきた水は、フランジ部12の後ろに位置するフランジ部22に衝突して塞き止められ、ほとんどすべてが中心孔211内に導入される(図2参照。)。そして、中心孔211はノズルユニット1の流入穴111に通じているため、中心孔211内に導入された水は、流入穴111からこれに通じる吐出孔112,112,112,112に導かれ、開口112O,112O,112O,112Oから吐出される。
【0030】
ここで、前述したように中心孔211の径に関しては1〜6mmの間で0.5mm刻みの複数種類の流入量調節ユニット2が設けられているため、使用者は必要とする吐出量に応じて流入量調節ユニット2の種類を選択し、ノズルユニット1と組み合わせて使用することができる。
また、流入量調節ユニット2は樹脂製であるため、0.5mm刻みで対応できない微妙な流量調整に関しては、適宜に選択した流入量調節ユニット2の中心孔211を削って拡張することで、対応することができる。
更に、流入量調節ユニット2を使用せずノズルユニット1を単体で使用することにより、水の取り入れ口が最大となり、吐出量を最大とすることができる。
【0031】
(3)流量調節具の効果
本実施例のノズルユニット1は、ノズル部11の直径が11mm、フランジ部の直径が16.5mmで設けられているため、一般の水道の蛇口における胴部(内径は13mm前後)の端部に係止して使用するのに好適である。なお、ノズル部11の直径は胴部の内径よりも2mm程度小さい値から胴部の内径未満、フランジ部の直径は胴部の内径よりも大きく、バルブ部の内径よりも小さい範囲で設ければ、略同様の効果が得られる。
【0032】
また、本実施例のノズルユニット1は、吐出孔112の向きが前方に対して52.5度、直径が4mmであり、これを等間隔に4個備えているため、水道の蛇口に使用する上記寸法のノズル部11において、使用感を損なうことなく好適に節水を行うことができる。なお、吐出孔112の向きは、51.5度から53.5度、直径は3.5〜4.5mmとすれば、略同様の効果が得られる。
【0033】
そして、吐出孔112のノズル中心軸側が12どの角度をなす円筒面112Cによってえぐられているため、吐出孔112から吐出される水は、後部において効果的に排出溝114内の水を引き出しつつ、112Cに沿って前方に勢いをもって排出される。なお、円筒面112Cの向きは、11度から13度とすれば、略同様の効果が得られる。
【0034】
更に、本実施例のノズルユニット1は前端面11Fに誘導溝部113を備えているため、吐出孔112からノズル中心軸に向かう方向に放出される水を、効果的に前方に向けることができる。
また、本実施例のノズルユニット1は表面を高機能フッ素樹脂で覆われているため、樹脂製の流入量調節ユニット2の挿入部21を流入穴111に挿入する際や抜き出す際にも、摩擦が少なく、取付け取外しが容易である。よって、ノズルユニット1と複数種類の流入量調節ユニット2との組み替えが容易である。
【0035】
なお、本実施例のノズルユニット1は、水道水1lに10個を浸漬後、社団法人日本水道協会「給水装置に係わる器具等関係規定・規則および審査基準」の付属書1.給水装置に係わる器具等の溶出試験を行った結果、濁度が1度未満、色度が1度未満、臭気及び味について異常なし、残留塩素0.5mg/L、六価クロムが0.005mg/L未満、鉄が0.01mg/Lであった。
原水については、社団法人日本水道協会「給水装置に係わる器具等関係規定・規則および審査基準」の付属書1.給水装置に係わる器具等の溶出試験を行った結果、濁度が1度未満、色度が1度未満、臭気及び味について異常なし、残留塩素0.6mg/L、六価クロムが0.005mg/L未満、鉄が0.01mg/Lであった。
即ち、本実施例のノズルユニット1は、安全に使用することができる。
【0036】
【発明の効果】
本発明の流量調節具によれば、請求項1記載のノズルユニットは、流入穴を通じて上流から取り入れた流体を取り入れ、吐出孔から吐出するものであるため、流入穴の大きさを適宜のものとすることで、配管内における流体の単位時間当たりの流量を制御することができる。
【0037】
そして、請求項1記載のノズルユニットは、上流から取り入れた流体を内部において略球面状に流通させるものであるため、上流から取り入れた流体の速さを増加させ、この流体を均等に近い量づつ分配して複数の吐出孔から吐出することができる。よって、単位時間当たりの流量を低下させても流体の勢いが低下しない。
【0038】
また、請求項1記載のノズルユニットは、流体を、互いに干渉しない複数の流れとして吐出するため、吐出後の流れの干渉による流体の速さの低下を防止することができる。
更に、請求項1記載のノズルユニットは、ノズルユニット周囲に流体が溜まることがないため、その溜まった流体が吐出する流体の速さ(単位時間当たりの流量)を低下させることがなく、長時間使用しても流量が低下しない。
【0039】
請求項記載のノズルユニットは、略柱状のノズル部と、ノズル部の後端に設けられるフランジ部と、からなるため、ノズル部において流体の流れを制御することができ、フランジ部によって流体配管内の凹凸部に係止することができる。そして、フランジ部により流体配管内の流体を塞き止めることができ、流体配管内を流れる流体をノズル部の流入穴に誘導することができる。
【0040】
また、請求項記載のノズルユニットにおいては、後端に設けられた流入穴と、前端面又は側面から設けられた複数の吐出孔とが連通して設けられているため、流入穴から入った流体はその複数の吐出孔から放出される。
そして、請求項記載のノズルユニットは、従来の流量調節具のように作動部分を有する機械構造によるものではないため、使用中にゴミが詰まって故障を生じる可能性が低く、また、ゴミが詰まった場合の清掃も容易である。
【0041】
以上に述べた請求項記載のノズルユニットの効果は、請求項、請求項及び請求項10に記載したノズルユニットも同様に備えるものである。
【0042】
そして、請求項記載のノズルユニットにおいては、吐出孔は、ノズル中心軸方向の前方に対して90度以下の所定の角度をもってノズル中心軸に向かうものであるため、本ノズルユニットは、流入穴から入った流体の勢いを殺すことなく、その流体を前方に吐出することができる。
同様の効果は、請求項3、請求項6及び請求項10に記載のノズルユニットも備えるものである。
【0043】
また、請求項記載のノズルユニットは、流入穴の先端内面が略球面状に設けられているため、その内壁に沿って流体が流れることにより、流体の速さが増加される。そして、複数設けられている吐出孔からその流体を吐出することにより、流量を少なくしながらも流体の勢いが低下することがない。例えば、人が流れに触れる場合にも、流量の低下によって流体の勢いが低下していないため、使用感が低下しない。
【0044】
更に、各吐出孔は所定の角度を持って設けられているため、吐出孔を通る流体は吐出孔の開口にいたるまでに整流され、その開口から吐出されてそれぞれ独自の流れを形成する。そして、吐出された流体のそれぞれの流れはコリオリの力により運動方向に対して右に回転するため、使用感が損なわれない。
【0045】
請求項記載のノズルユニットは、吐出孔が4個であるため、十分な孔の面積、即ち流体の流出量を確保することができる。そして、吐出孔は、互いに略均等の角度をあけて複数設けられているため、各吐出孔から放出される流体は、互いに干渉しあうことなく、放出時の速さを保ったまま流れる。
【0046】
請求項記載のノズルユニットは、その側面にノズル部の後端近辺から吐出孔に至る排出溝が設けられている。このため、流体配管中で連続使用することによりノズルユニットの後部側面周辺において溜まる流体のうち、排出溝内にあるものを、吐出孔から前方に吐出される流体によって効果的に引き出すことができる。このため、ノズルユニットの後部側面周辺において溜まる流体が排出溝を通じて順次排出されることとなる。よって、このノズルユニットを流体の配管の中に設置して流体を流し続けても、ノズルユニットの後部周辺に流体が溜まることがない。従って、配管内で使用をし続けても、吐出流量が低下することがない。
【0047】
請求項記載のノズルユニットの排出溝は、吐出孔の開口の位置において吐出孔の開口の幅と略同様の幅に、ノズル部の後端近辺において吐出孔の開口の幅よりも狭く設けられている。このため、吐出孔から吐出される流体が排出構内の流体に働いて排出構内の流体を引き出す力に対して、排出溝内の流体の量が十分少なく、効果的に排出溝内の流体を引き出すことができる。従って、ノズルユニットの外周と配管内壁との間に溜まる液体を、順次、排出溝を通じて効果的に前方に排出することができる。
【0048】
請求項記載のノズルユニットは、吐出孔がノズル中心軸となす角度が50〜55度である。このため、流入穴内に入った流体の勢いを殺すことなく前方に吐出することができる。そして、同時に、吐出孔から吐出される流体の流れにより、吐出孔の開口近辺の排出溝内の流体を効果的に前方に引き出すことができる。その結果、排出溝内の流体を、効果的に前方に排出することができる。
流体の勢いを殺さないようにするには、吐出孔がノズル中心軸となす角度はできるだけ小さいことが好ましく、一方、あまりその角度を小さくしたのでは、排出溝内の流体を引き出す効果が小さくなる。50〜55度という範囲はその両方の機能を好適に満たすものである。
【0049】
請求項記載のノズルユニットは、ノズル部外径が8〜20mmの略円柱状である。このため、ノズル部の外径を、使用する蛇口の水道管の内径と略同様に設け、フランジ部の外径を、水道管の内径よりも大きく、その蛇口用水道管が接続される部位内に入る大きさとすることにより、このノズルユニットを蛇口用水道管が接続されている部位に設置して、水道管の端部に係止し、水道の水の流量を調節するために使用することができる。
【0050】
そして、請求項記載のノズルユニットは、排出溝の幅が2〜6mm、深さが1.3〜1.7mmである。このため、水道水の流量調節に使用する場合、ノズルユニット後部周辺に溜まる水の量のうちの排出溝内に存在する水の量の比が好適となり、効果的にノズル部の後部周辺に溜まる水を排出することができる。
【0051】
請求項記載のノズルユニットは、その吐出孔の開口がノズル中心軸寄りにえぐられている。このため、吐出孔の向き(角度)については、その吐出孔から排出される流体がその後部において排出溝内の流体を引き出すという作用の点からも好適な角度としつつ、更に、開口のノズル中心軸側の内壁の角度はよりノズル中心軸に対して浅い角度に設定して、流体の前方への勢いを失わせずに流体を前方に向けて吐出することができる。
【0052】
請求項記載のノズルユニットは、吐出孔をえぐる仮想円筒がノズル中心軸となす角度が10〜14度である。このため、吐出孔から排出される流体について、勢いを失わせずに好適に前方に向けて吐出することができる。
【0053】
ノズルユニットを取付ける配管が、ノズルユニット取付け位置からノズルユニットの長さよりも短い距離ですぐに屈曲している場合には、ノズルユニットの前端外周の角が配管内面にあたってしまい、ノズルユニットを取付けることができない。ノズルユニット自体の長さを短くすれば、かかる場合にも取付けることができるが、ノズルユニットを短くすればそれだけ整流効果は低下する。また、後述する流入量調節ユニットと組み合わせて使用する場合には、流量調節ユニットの挿入部を挿入する挿入穴の深さが短くなり、ノズルユニットが流量調節ユニットを保持することが困難になる。
【0054】
しかし、請求項記載のノズルユニットは、ノズル部前端面の外周の角が落とされているため、ノズルユニットを取付ける配管が、ノズルユニット取付け位置からノズルユニットの長さよりも短い距離で屈曲を始めている場合にも、所定の距離及びRの範囲内であれば、ノズルユニットの前端の角が配管内面にあたることがない。従って、配管への取付けの自由度が高い。そして、ノズルユニット自体を短くした場合のように、整流効果は低下したり、流量調節ユニットを保持することが困難になることがない。
【0055】
請求項記載のノズルユニットは、表面を高機能フッ素樹脂で覆われている。このため、流体との摩擦によって流体の速さを低下させにくい。また、高機能フッ素樹脂は安定性、耐薬品性にも優れるため、様々な液体の流量制御に用いることができる。例えば、海水や温泉水等に用いることもできる。
【0056】
請求項10記載の流量調節具は、ノズルユニットと流入量調節ユニットとからなる。このため、流入量調節ユニットの挿入部の筒の内径を適宜に設定することで、流量調節具に流入する流体の量を調節することができ、それにより、流量調節具が吐出する流体の量を調節することができる。
更に、一種類のノズルユニットに対して、流入量調節ユニットを流入量に応じて複数種類設けておけば、必要に応じて適宜の流入量調節ユニットをノズルユニットに組み合わせることができ、様々な流量の要求に応じた流量制御を行うことができる。
【0057】
請求項11記載の流量調節具は、挿入部が樹脂で設けられている。このため、容易にノズルユニットとはめ合わせることができ、所定の嵌め合いで設けておけば、特に両者を固定する手段を設ける必要がない。
また、挿入部が樹脂で設けられているため、製造後も容易に切削、研削等の除去加工をすることができる。よって、微妙な流入量の調整が可能であり、流量調節具を取付ける時にも細かな流量調整を行いながら取付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の流量調節具の側面図である。
【図2】本発明の流量調節具の断面図である。
【図3】本発明のノズルユニットの側面図である。
【図4】本発明のノズルユニットの断面図である。
【図5】本発明のノズルユニットの正面図である。
【図6】流入量調節ユニットの側面図である。
【図7】流入量調節ユニットの正面図である。
【図8】流量調節具の使用態様を示した説明図である。
【符号の説明】
1;ノズルユニット、11;ノズル部、11R;後端面、11F;前端面、11S;側面、11C;面取部、111;流入穴、112;吐出孔、112O;開口、112C;円筒面、113;誘導溝部、113B;境界線、114;排出溝、12;フランジ部、2;流入量調節ユニット、21;挿入部、211;中心孔、22;フランジ部、C1;吐出孔の中心線、C2;仮想円筒の中心線、V;バルブ部、B;胴部。

Claims (11)

  1. 略柱状のノズル部と、該ノズル部の後端に設けられるフランジ部と、からなるノズルユニットであって、
    該ノズル部は、該後端から前端に向かって設けられる流入穴と、該ノズル部の前端面又は前端近辺の側面からノズル中心軸に向かって設けられ該流入穴の先端部と連通する吐出孔と、を有しており、
    上記吐出孔は、ノズル中心軸方向の前方に対して90度以下の所定の角度をもって設けられており、
    上記流入穴の先端部は、流通する流体の速さを増加させるように略球面状に形成された複数の先端内面を有しており、
    該吐出孔は、複数設けられており、
    上記流入穴を通じて上流から取り入れた流体を、上記先端内面に沿って流通させることによってその速さを増加させつつ複数の上記吐出孔から吐出させるようにしたことを特徴とするノズルユニット。
  2. 上記吐出孔は、上記ノズル中心軸を中心として互いに略均等の角度をあけて4個設けられている請求項1記載のノズルユニット。
  3. 略柱状のノズル部と、該ノズル部の後端に設けられるフランジ部と、からなるノズルユニットであって、
    該ノズル部は、該後端から前端に向かって設けられる流入穴と、該ノズル部の前端面又は前端近辺の側面からノズル中心軸に向かって設けられ該流入穴の先端部と連通する吐出孔と、を有しており、
    上記吐出孔は、ノズル中心軸方向の前方に対して90度以下の所定の角度をもって設けられており、
    上記ノズル部側面には、該ノズル部の後端近辺から上記吐出孔の開口に至る排出溝が設けられており、
    上記排出溝は、上記吐出孔の開口の位置において吐出孔の開口の幅と略同様の幅に、上記ノズル部の後端近辺において吐出孔の開口の幅よりも狭く設けられていることを特徴とするノズルユニット。
  4. 上記吐出孔が上記ノズル中心軸となす角度は、50〜55度である請求項3記載のノズルユニット。
  5. 上記ノズル部は外径が8〜20mmの略円柱状であり、
    上記排出溝は、幅が2〜6mm、深さが1.3〜1.7mmに設けられる請求項3記載のノズルユニット。
  6. 略柱状のノズル部と、該ノズル部の後端に設けられるフランジ部と、からなるノズルユニットであって、
    該ノズル部は、該後端から前端に向かって設けられる流入穴と、該ノズル部の前端面又は前端近辺の側面からノズル中心軸に向かって設けられ該流入穴の先端部と連通する吐出孔と、を有しており、
    上記吐出孔は、ノズル中心軸方向の前方に対して90度以下の所定の角度をもって設けられており、
    上記ノズル部側面には、該ノズル部の後端近辺から上記吐出孔の開口に至る排出溝が設けられており、
    該吐出孔のノズル部表面側の開口の上記ノズル中心軸側の部分は、該ノズル中心軸方向前方に対して該吐出孔の角度よりも小さい所定の角度をもって該ノズル中心軸に向かう仮想円筒の曲面によって、該ノズル中心軸寄りにえぐられていることを特徴とするノズルユニット。
  7. 上記仮想円筒がノズル中心軸となす角度は、10〜14度である請求項6記載のノズルユニット。
  8. 上記ノズル部は、その前端面の外周の角が落とされている請求項1、3又は6に記載のノズルユニット
  9. 上記ノズル部及び上記フランジ部は、高機能フッ素樹脂で表面を覆われている請求項1、3又は6に記載のノズルユニット
  10. 請求項1、3又は6に記載のノズルユニットと、流入量調節ユニットと、からなる流量調節具であって、
    該ノズルユニットは、略柱状のノズル部と、該ノズル部の後端に設けられるフランジ部と、からなり、
    該ノズル部は、該後端から前端に向かって設けられる流入穴と、該ノズル部の前端面又は前端近辺の側面からノズル中心軸に向かって設けられ該流入穴の先端部と連通する吐出孔と、を有しており、
    上記流入量調節ユニットは、上記流入穴に挿入されて上記ノズルユニットに入る流体の流量を制限する略筒状の挿入部を有することを特徴とする流量調節具
  11. 上記挿入部は樹脂で設けられている請求項10記載の流量調節具
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