JP3691419B2 - テレシネ変換方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、24Pの映画フィルムの映像を60Pの映像信号に変換するテレシネ変換方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
毎秒24コマの映画フィルム(24P)を毎秒60フレームのプログレッシブ映像信号(60P)に変換する従来のテレシネ変換としては、図1(a)に示すように、1コマが2フレームと3フレームとに交互に割り当てられる2−3プルダウン方式が採用されている。
【0003】
2−3プルダウン方式では、1コマが2フレームに割り当てられた部分では映像が2フレーム間静止した状態となり、1コマが3フレームに割り当てられた部分では映像が3フレーム間静止した状態となる。したがって、映像の動きに”がたつき”が生じるため、違和感のある映像となる。特に、動きの速い映像では、その違和感は顕著となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、映像の動きが滑らかになるテレシネ変換方法を提供することを目的とする。
【0005】
また、この発明は、映像の動きが滑らかになるとともにフリッカーの発生を回避できるテレシネ変換方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明による第1のテレシネ変換方法は、24Pの映画フィルムの映像を60Pの映像信号に変換するテレシネ変換方法において、変換後の所定のフレームの映像として映画フィルムの前後のコマ映像を補間した補間映像を用いるようにしたテレシネ変換方法であって、テレシネ変換後において映画フィルムの各コマ映像の表示時間積算量が等しくなるような補間係数の組合せを複数種類用意しておき、映画フィルムの映像の動き情報に基づいて、テレシネ変換に用いる補間係数の組合せの種類を切り換えるようにしたことを特徴とする。
【0007】
この発明による第2のテレシネ変換方法は、24Pの映画フィルムの映像を60Pの映像信号に変換するテレシネ変換方法において、変換後の所定のフレームの映像として映画フィルムの前後のコマ映像を補間した補間映像を用いるようにしたテレシネ変換方法であって、1画面を複数のブロックに分割し、各ブロック毎に動きに関する情報を算出し、補間映像を生成する際には、各ブロック毎のブロックの動きに関する情報に基づいて各ブロックに対する補間係数を決定し、各ブロック毎に決定された補間係数に基づいて画素単位の補間係数を算出し、算出された画素毎の補間係数に基づいて画素毎に補間映像を生成するようにしたことを特徴とする。
【0009】
この発明による第3のテレシネ変換方法は、24Pの映画フィルムの映像を60Pの映像信号に変換するテレシネ変換方法であって、変換後の所定のフレームの映像として映画フィルムの前後のコマ映像を補間した補間映像を用いるようにしたテレシネ変換方法において、前後のコマ映像にそれぞれ乗算する補間係数として両補間係数の和が1より大きな値となるような補間係数を用いるとともに、得られた画素単位の補間値がその補間値を算出するために用いられた元の2つのコマ映像の輝度値のうちの大きい方の輝度値を越えた場合には、その補間値を元となる2つのコマ映像の輝度値のうちの大きい方の輝度値以下となるように修正するようにしたことを特徴とする。
【0010】
この発明による第4のテレシネ変換方法は、24Pの映画フィルムの映像を60Pの映像信号に変換するテレシネ変換方法であって、変換後の所定のフレームの映像として映画フィルムの前後のコマ映像を補間した補間映像を用いるようにしたテレシネ変換方法において、前後のコマ映像にそれぞれ乗算する補間係数として両補間係数の和が1となるような補間係数と、両補間係数の和が1より大きな値となるような補間係数とを用意しておき、動き領域の面積が所定値以下の場合には、両補間係数の和が1となるような補間係数を用いて補間映像を生成し、動き領域の面積が所定値より大きい場合には、両補間係数の和が1より大きな値となるような補間係数を用いて補間映像を生成し、両補間係数の和が1より大きな値となるような補間係数を用いて補間映像を生成した場合において、得られた画素単位の補間値がその補間値を算出するために用いられた元の2つのコマ映像の輝度値のうちの大きい方の輝度値を越えた場合には、その補間値を元となる2つのコマ映像の輝度値のうちの大きい方の輝度値以下となるように修正するようにしたことを特徴とする。
【0011】
この発明による第5のテレシネ変換方法は、24Pの映画フィルムの映像を60Pの映像信号に変換するテレシネ変換方法であって、変換後の所定のフレームの映像として映画フィルムの前後のコマ映像を補間した補間映像を用いるようにしたテレシネ変換方法において、前後のコマ映像にそれぞれ乗算する補間係数として両補間係数の和が1となるような補間係数と、両補間係数の和が1より大きな値となるような補間係数とを用意しておき、動き領域の輝度レベル変化量が所定値以下の場合には、両補間係数の和が1となるような補間係数を用いて補間映像を生成し、動き領域の輝度レベル変化量が所定値より大きい場合には、両補間係数の和が1より大きな値となるような補間係数を用いて補間映像を生成し、両補間係数の和が1より大きな値となるような補間係数を用いて補間映像を生成した場合において、得られた画素単位の補間値がその補間値を算出するために用いられた元の2つのコマ映像の輝度値のうちの大きい方の輝度値を越えた場合には、その補間値を元となる2つのコマ映像の輝度値のうちの大きい方の輝度値以下となるように修正するようにしたことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。
【0013】
〔A〕第1の実施の形態の説明
【0014】
〔1〕テレシネ変換方法の説明
画面全体の線形補間を用いて、毎秒24コマの映画フィルム(24P)を毎秒60フレームのプログレッシブ映像信号(60P)に変換するテレシネ変換方法について説明する。
【0015】
図1(b)、(c)、(d)は、画面全体の線形補間を用いたテレシネ変換方法の3つの具体的な方法を示している。
【0016】
〔1−1〕 図1(b)の第1方法についての説明
第1方法では、2−3プルダウン方式において、たとえば映像Aから映像Bへというように映像が切り替わる部分(切り替わり前の映像をQn とし、その次の映像をQn+1 とする)において、次の映像Qn+1 をそのまま用いるのではなく、切り替わり前後の映像Qn およびQn+1 の補間映像(pQn +qQn+1 )を用いる。
【0017】
補間係数p,qは、その和が1となり、かつ各コマ映像の表示時間の積算値が等しくなるように決定されている。つまり、2−3プルダウン方式において映像AとBとの切り替わりのように、2−3プルダウン方式で同じ映像が2フレーム連続した後に映像が切り替わる場合には、p=0.75,q=0.25となる。一方、2−3プルダウン方式において映像BとCとの切り替わりのように、2−3プルダウン方式で同じ映像が3フレーム連続した後に映像が切り替わる場合には、p=0.25,q=0.75となる。
【0018】
映画フィルムでは、各コマ映像の表示時間は同じである。映画フィルムを60Pに変換した場合には、各コマ映像の表示時間を同じにすることは困難であるので、表示時間の積算値として同じ量を持つように、補間係数p,qが決定されている。これにより、各コマ映像の表示時間は、それぞれ2.5フレームに相当する時間となる。
【0019】
〔1−2〕 図1(c)の第2方法についての説明
上述した図1(b)の第1方法では、映像B、Dのように、2−3プルダウン方式において同じ映像が3フレーム連続する部分では、その先頭フレームは補間映像となるが、先頭フレームに続く2つのフレームは同じ映像となる。
【0020】
映像に速い動きが含まれている場合、この同じ映像が2フレーム連続する部分では、映像が2フレーム間静止した状態となり、映像の動きに”がたつき”が生じる。
【0021】
そこで、第2方法では、2−3プルダウン方式において、映像が切り替わる部分を補間映像に置き換える他、さらに同じ映像が連続する部分の一方を補間映像に置き換える。
【0022】
補間係数p,qは、図1(c)に示すように、その和が1となり、かつ各コマ映像の表示時間積算量が同じになるように決定されている。
【0023】
〔1−3〕 図1(d)の第3方法についての説明
第3方法では、5フレームに1回の割合で、コマ映像(A,C等)が現れ、その間のフレームは、全て補間映像(例えば、pA+qB)とするものである。各補間映像の補間係数p,qは、図1(d)に示すように、その和が1となり、かつ各コマ映像の表示時間積算量が同じになるように決定されている。
【0024】
なお、上記第1、第2および第3方法を、入力映像(映画フィルムの映像)の動き情報やエッジ情報に基づいて、適応的に切り替えることも可能である。例えば、入力映像の動きを検出し、動きが小であれば第1方法を使用し、動きが中程度であれば第2方法を使用し、動きが大きければ第3方法を使用する。
【0025】
〔2〕テレシネ変換装置の説明
図2は、上記第1、第2または第3方法を実現するためのテレシネ変換装置の構成を示している。
【0026】
24Pの入力映像(映画フィルムの映像)は、切替スイッチ1を介してフレームメモリ2、3、4のいずれかに送られる。各フレームメモリ2、3、4から読み出された映像は、セレクタ5に送られる。
【0027】
後述するように、セレクタ5には、通常2つのフレームメモリから読み出された映像信号が入力される。セレクタ5は、入力される2つの映像信号のうち、1方を第1の映像信号として出力端子(SEL0)から出力し、他方の映像信号を第2の映像信号として出力端子(SEL1)から出力する。
【0028】
セレクタ5の出力端子(SEL0)から出力される第1の映像信号は第1の乗算器6に送られ、セレクタ5の出力端子(SEL1)から出力される第2の映像信号は第2の乗算器7に送られる。第1の乗算器6は、第1の映像信号に補間係数pを乗算する。第2の乗算器7は、第2の映像信号に補間係数qを乗算する。
【0029】
第1の乗算器6の出力と第2の乗算器7の出力とは、加算器8によって加算されて、60Pの映像信号として出力される。
【0030】
切替スイッチ1、各フレームメモリ2、3、4およびセレクタ5は、入力映像の垂直同期信号VDが入力する2−3プルダウン制御回路11によって制御される。補間係数p,qは、補間係数制御回路12によって生成される。補間係数制御回路12は、2−3プルダウン制御回路11から送られてくるテレシネ周期番号に基づいて補間係数p,qを生成する。
【0031】
図3は、図2の各部の信号等を示している。
【0032】
図3において、テレシネ周期番号は、フレーム単位で”0”〜”4”の5種類あり、”0”〜”4”を繰り返す。
【0033】
切替スイッチ1は、入力映像の切り替わりタイミングに同期して、3つのフレームメモリ(メモリA、メモリB、メモリC)2、3、4をサイクリックに選択するように切り替えられる。
【0034】
フレームメモリ2、3、4に蓄積された映像のうち、最新に読み出し可能となった映像と、その1つ前に読み出し可能となっていた映像とが読み出されてセレクタ5に送られる。最新に読み出し可能となった映像は、セレクタ5の端子(SEL1) から第2の映像として出力される。1つ前に読み出し可能となっていた映像は、セレクタ5の端子(SEL0) から第1の映像として出力される。
【0035】
補正係数は、テレシネ周期番号に基づいて、次のように決定される。
【0036】
(1)上記第1方法の場合
テレシネ周期番号”0”:p=0,q=1
テレシネ周期番号”1”:p=0,q=1
テレシネ周期番号”2”:p=0.25,q=0.75
テレシネ周期番号”3”:p=0,q=1
テレシネ周期番号”4”:p=0.75,q=0.25
【0037】
(2)上記第2方法の場合
テレシネ周期番号”0”:p=0.5,q=0.5
テレシネ周期番号”1”:p=0,q=1
テレシネ周期番号”2”:p=0.75,q=0.25
テレシネ周期番号”3”:p=0.25,q=0.75
テレシネ周期番号”4”:p=1,q=0
【0038】
(3)上記第3方法の場合
テレシネ周期番号”0”:p=0.5,q=0.5
テレシネ周期番号”1”:p=0.25,q=0.75
テレシネ周期番号”2”:p=0.75,q=0.25
テレシネ周期番号”3”:p=0.5,q=0.5
テレシネ周期番号”4”:p=1,q=0
【0039】
〔B〕第2の実施の形態の説明
【0040】
〔1〕テレシネ変換方法の概要の説明
【0041】
画面内のブロック毎の線形補間を用いて、毎秒24コマの映画フィルム(24P)を毎秒60フレームのプログレッシブ映像信号(60P)に変換するテレシネ変換方法について説明する。
【0042】
第2の実施の形態では、第1の実施の形態のように画面全体の補間ではなく、画面内のブロック毎に補間係数を求めてテレシネ変換を行なう。
【0043】
つまり、画面を複数のブロックに分割し、各ブロック毎にそのブロックでの映像の動きに関する情報に基づいて補間係数を算出する。この実施の形態では、さらに、ブロック毎に求められた補間係数に基づいて、画素毎の補間係数p,qを算出する。算出された画素毎の補間係数p,qを用いて、補間映像を生成する。
【0044】
ところで、1画面を複数のブロックに分割した場合、動きの少ないブロックでは、従来の2−3プルダウン方式を用いても違和感のない映像となる。しかしながら、動きのあるブロックについては、従来の2−3プルダウン方式では動きに”がたつき”が生じる。この動きの”がたつき”は、動きの速さが大きいほど大きくなる。
【0045】
そこで、第2の実施の形態では、動きのあるブロックについては、その動きに関する情報に基づいて補間係数を算出し、算出された補間係数に基づいて補間映像を生成する。また、隣接するブロックにおいて、補間係数が異なる場合には、そのブロック境界において被写体の連続性が途切れるので、ブロック毎に求められた補間係数に基づいて、画素毎の補間係数p、qを求める。
【0046】
〔2〕テレシネ変換装置の説明
【0047】
図4は、画面内のブロック毎の線形補間を用いてテレシネ変換を行なうためのテレシネ変換装置の構成を示している。
【0048】
図4において、図2と対応するものには、図2と同じ符号を付してある。
【0049】
図4のテレシネ変換装置と、図2のテレシネ変換装置との違いは、補間係数制御回路12にある。補間係数制御回路12には、2−3プルダウン制御回路11からのテレシネ周期番号が入力される他、セレクタ5から出力される第1映像信号および第2映像信号が入力される。
【0050】
〔3〕補間係数制御回路12の説明
【0051】
図5は、補間係数制御回路12の構成を示している。
補間係数制御回路12は、動き情報算出回路21、目標補間量決定部22、領域補間量決定部23、テレシネ周期調整付領域補間係数算出回路24および画素毎の補間係数算出回路25を備えている。
【0052】
動き情報算出回路21は、セレクタ5から出力される第1映像信号および第2映像信号に基づいて、動きに関する情報を算出する。
【0053】
目標補間量決定部22は、動きに関する情報に基づいて、目標補間係数を算出する。
【0054】
領域補間量決定部23は、目標補間係数と前回の領域補間係数とに基づいて、新たな領域補間係数を算出する。
【0055】
テレシネ周期調整付領域補間係数算出回路24は、テレシネ周期に基づいて、領域補間係数を決定する。
【0056】
画素毎の補間係数算出回路25は、領域補間係数に基づいて、画素毎の補間係数を算出する。
【0057】
以下、これらの各部について説明する。
【0058】
〔3−1〕動き情報算出回路21の説明
ここでは、1画面領域が複数のブロックに分割されているものとする。
動き情報算出回路21は、各ブロック毎に、次式(1)で表される動きに関する情報(以下、動き情報)Detを算出する。
【0059】
Det=Wa・(エッジ変化量)+Wb・(輝度変化量)+Wc・(コントラスト変化量) …(1)
【0060】
Wa、WbおよびWcは、予め設定された重み係数である。エッジ変化量、輝度変化量およびコントラスト変化量の求め方について説明する。
【0061】
図6は、エッジ変化量を算出するための回路を示している。
【0062】
第1の映像信号は第1のラプラシアン算出部31に送られる。第1のラプラシアン算出部31は、図7のフィルタを用いて、画素毎にラプラシアンを求める。第2の映像信号は第2のラプラシアン算出部32に送られる。第2のラプラシアン算出部32は、図7のフィルタを用いて、画素毎にラプラシアンを求める。
【0063】
各ラプラシアン算出部31、32によって求められた同じ画素に対するラプラシアンは、加算器33によってその差が算出される。加算器33の出力は、ブロック毎積算回路34に送られる。ブロック毎積算回路34は、ブロック毎に、加算器33の出力を積算し、ブロック毎の積算値の絶対値を、そのブロックのエッジ変化量として出力する。
【0064】
図8は、輝度変化量を算出するための回路を示している。
【0065】
第1の映像信号の輝度信号は、第1のブロック毎輝度積算回路41に送られる。第1のブロック毎輝度積算回路41は、ブロック毎に輝度積算値を算出する。
【0066】
第2の映像信号の輝度信号は、第2のブロック毎輝度積算回路42に送られる。第2のブロック毎輝度積算回路42は、ブロック毎に輝度積算値を算出する。
【0067】
第1のブロック毎輝度積算回路41によって算出されたブロック毎の輝度積算値と、第2のブロック毎輝度積算回路42によって算出されたブロック毎の輝度積算値とは、加算器43に送られる。加算器43は、同じブロックに対する両輝度積算値の差の絶対値を算出して、そのブロックの輝度変化量として出力する。
【0068】
図9は、コントラスト変化量を算出するための回路を示している。
【0069】
第1の映像信号の輝度信号は、第1のブロック毎コントラスト算出回路51に送られる。第1のブロック毎コントラスト算出回路51は、ブロック毎に輝度最大値と輝度最小値との差(コントラスト)を算出する。
【0070】
第2の映像信号の輝度信号は、第2のブロック毎コントラスト算出回路52に送られる。第2のブロック毎コントラスト算出回路52は、ブロック毎に輝度最大値と輝度最小値との差(コントラスト)を算出する。
【0071】
第1のブロック毎コントラスト算出回路51によって算出されたブロック毎のコントラストと、第2のブロック毎コントラスト算出回路52によって算出されたブロック毎のコントラストとは、加算器53に送られる。加算器53は、同じブロックに対する両コントラストの差の絶対値を算出して、そのブロックのコントラスト変化量として出力する。
【0072】
〔3−2〕目標補間量決定部22の説明
目標補間量決定部22は、各ブロック毎の動き情報Detと、図10に示すような動き情報Detに対する目標補間値MKとの関係を記憶したテーブルに基づいて、各ブロック毎に目標補間値MKを決定する。
【0073】
〔3−3〕領域補間量決定部23の説明
図11は、領域補間量決定部23の構成を示している。
【0074】
領域補間量決定部23は、ブロック毎に以下のようにして領域補間値RKを算出する。
【0075】
まず、第1加算器61によって、目標補間値MKと当該ブロックに対する前回の領域補間値RKとの差(MK−RK)が算出される。
【0076】
次に、補間係数の増減値KKを、KK算出ROM62によって算出する。KK算出ROM62は、第1加算器61によって算出された差(MK−RK)と、図12に示すような差(目標補間値MK−前回の領域補間値RK)に対するKKの関係に基づいて、KKを求める。
【0077】
次に、第2加算器63によって、KK算出ROM62によって算出されたKKに当該ブロックに対する前回の領域補間値RKが加算される。
【0078】
この加算結果(KK+RK)は、比較回路64に送られる。比較回路64は、この加算結果(KK+RK)が0以上であれば、この加算結果(KK+RK)を今回の領域補間値RKとして出力する。一方、加算結果(KK+RK)が0より小さければ、0を今回の領域補間値RKとして出力する。
【0079】
〔3−4〕テレシネ周期調整付領域補間係数算出回路24の説明
【0080】
テレシネ周期調整付領域補間係数算出回路24は、各ブロック毎に、各ブロック毎の領域補間値RKとテレシネ周期番号に基づいて、テレシネ周期番号毎の補間係数αを生成して出力する。
【0081】
RKとテレシネ周期番号との組み合わせに対する補間係数αは、図13のテーブルに基づいて決定される。なお、RKとテレシネ周期番号との組み合わせに対する補間係数αを、図14のテーブルに基づいて決定してもよい。
【0082】
〔3−5〕画素毎の補間係数算出回路25の説明
画素毎の補間係数算出回路25は、画面内の各ブロック毎の補間係数αに基づいて、画素毎の補間係数pを求める。
【0083】
図15を用いて、画素毎の補間係数pを求める方法について説明する。
【0084】
図15には、説明の便宜上、4つのブロックZ00、Z10、Z01、Z11のみが図示されている。ブロックZ00に対して算出された補間係数をα00、ブロックZ10に対して算出された補間係数をα10、ブロックZ01に対して算出された補間係数をα01、ブロックZ11に対して算出された補間係数をα11とする。
【0085】
ブロックZ00の中心の座標を(x00,y00)とし、ブロックZ10の中心の座標を(x10,y10)とし、ブロックZ01の中心の座標を(x01,y01)とし、ブロックZ11の中心の座標を(x11,y11)とする。
【0086】
座標(x,y)の画素の補間係数を、p(x,y)、q(x,y)とすると、p(x,y)は、次式(2)に基づいて算出される。なお、q(x,y)は、1−p(x,y)によって求められる。
【0087】
p(x,y)=( α00+Δh0*(x-x00))
+〔{( α01+ Δh1*(x-x0)-( α00+ Δh0*(x-x00)) }/(y01-y00)〕*(y-y00)
h0=( α10- α00)/(x10-x00)
h1=( α11- α01)/(x11-x01) …(2)
【0088】
図4の各部の信号等の一例を図16に示しておく。
【0089】
図16において、60P出力は、テレシネ周期調整付領域補間係数算出回路24が図13のテーブルに基づいて補間係数αを決定した場合を示している。
【0090】
〔C〕第3の実施の形態の説明
【0091】
上記第1または第2の実施の形態によれば、従来の2−3プルダウン方式に比べて映像の動きが滑らかになったが、テレシネ変換後の映像をCRTに表示した場合、映像の種類によってはフリッカー、つまり、輝度レベルの変動によって映像がちらついて見える現象が起こることが判明した。
【0092】
フリッカーが発生するのは、補間係数p,qとしてそれらの和が1となるものを用いているため、補間により得られた映像と補間を行なっていない映像との間で輝度レベルが変動することが原因であると考えられる。これについてより具体的に説明する。
【0093】
図17に示すように、コマ映像Aとコマ映像Bとの間で、高輝度の移動物体(斜線部)Xが存在するものとする。コマ映像Aと2番目のコマ映像Bとを、和が1となるような2つの補間係数p,qを用いて補間することにより、図17に示すような補間映像(pA+qB)が得られる。この補間映像(pA+qB)においては、コマ映像Aにおける移動物体部分とコマ映像Bにおける移動物体部分との重なり合う部分(斜線部)Yでは、高輝度となるが、重なり合わない部分Zでは輝度が減少する。つまり、補間映像(pA+qB)においては、高輝度の移動物体部分において、高輝度部の面積が減少する。この結果、補間映像(pA+qB)と、補間を行なっていない映像A、Bとの間で、輝度レベルが変動する。
【0094】
〔1〕テレシネ変換方法の説明
画面全体の線形補間を用いて、毎秒24コマの映画フィルム(24P)を毎秒60フレームのプログレッシブ映像信号(60P)に変換するテレシネ変換方法について説明する。
【0095】
図18(b)、(c)、(d)は、画面全体の線形補間を用いたテレシネ変換方法の3つの具体的な方法を示している。なお、図18(a)は、従来の2−3プルダウン方式を示している。
【0096】
〔1−1〕 図18(b)の第1方法についての説明
第1方法では、2−3プルダウン方式において、たとえば映像Aから映像Bへというように映像が切り替わる部分(切り替わり前の映像をQn とし、その次の映像をQn+1 とする)において、次の映像Qn+1 をそのまま用いるのではなく、切り替わり前後の映像Qn およびQn+1 の補間映像(pQn +qQn+1 )を用いる。
【0097】
補間係数p,qは、補間映像の輝度の減少を補ってフリッカーを目立ちにくくするため、それらの和(p+q)が1より大きな値となるように決定されている。
【0098】
このように、補間係数p,qの和を1より大きな値に決定すると、得られた画素単位の補間値(pQn +qQn+1 )が、その補間値を算出するために用いられた元の2つのコマ映像Qn ,Qn+1 のうちの大きい方の輝度値を越えてしまうことがある。このようなことが起こると、補間映像の輝度が大きくなりすぎて、逆のフリッカーが発生するおそれがある。
【0099】
そこで、後述するように、この実施の形態では、得られた画素単位の補間値(pQn +qQn+1 )が、その補間値を算出するために用いられた元の2つのコマ映像Qn ,Qn+1 のうちの大きい方の輝度値を越えた場合には、その補間値を元となる2つのコマ映像Qn ,Qn+1 のうちの大きい方の輝度値以下となるように修正するようにしている。このような修正は、第2方法、第3方法においても、同様に行なわれる。
【0100】
第1方法では、2−3プルダウン方式において映像AとBとの切り替わりのように、2−3プルダウン方式で同じ映像が2フレーム連続した後に映像が切り替わる場合には、p=24/32,q=9/32となる。一方、2−3プルダウン方式において映像BとCとの切り替わりのように、2−3プルダウン方式で同じ映像が3フレーム連続した後に映像が切り替わる場合には、p=8/32,q=25/32となる。
【0101】
また、この例では、各コマ映像の表示時間の積算値が等しくなるように、補間係数p,qが決定されている。これにより、各コマ映像の表示時間は、それぞれ{2+(17/32)}フレームに相当する時間となる。この例では、各コマ映像の表示時間の積算値が等しくなるように、補間係数p,qが決定されているが、各コマ映像の表示時間の積算値を等しくさせる必要はない。
【0102】
〔1−2〕 図18(c)の第2方法についての説明
上述した図18(b)の第1方法では、映像B、Dのように、2−3プルダウン方式において同じ映像が3フレーム連続する部分では、その先頭フレームは補間映像となるが、先頭フレームに続く2つのフレームは同じ映像となる。
【0103】
映像に速い動きが含まれている場合、この同じ映像が2フレーム連続する部分では、映像が2フレーム間静止した状態となり、映像の動きに”がたつき”が生じる。
【0104】
そこで、第2方法では、2−3プルダウン方式において、映像が切り替わる部分を補間映像に置き換える他、さらに同じ映像が連続する部分の一方を補間映像に置き換える。
【0105】
補間係数p,qは、図18(c)に示すように、それらの和が1より大きな値となるように、かつ各コマ映像の表示時間積算量が同じになるように決定されている。
【0106】
〔1−3〕 図18(d)の第3方法についての説明
第3方法では、5フレームに1回の割合で、コマ映像(A,C等)が現れ、その間のフレームは、全て補間映像(例えば、pA+qB)とするものである。各補間映像の補間係数p,qは、図18(d)に示すように、それらの和が1より大きな値となるように、かつ各コマ映像の表示時間積算量が同じになるように決定されている。
【0107】
〔2〕テレシネ変換装置の説明
図19は、上記第1、第2または第3方法を実現するためのテレシネ変換装置の構成を示している。
【0108】
24Pの入力映像(映画フィルムの映像)は、切替スイッチ1を介してフレームメモリ2、3、4のいずれかに送られる。各フレームメモリ2、3、4から読み出された映像は、セレクタ5に送られる。
【0109】
後述するように、セレクタ5には、通常2つのフレームメモリから読み出された映像信号が入力される。セレクタ5は、入力される2つの映像信号のうち、1方を第1の映像信号として出力端子(SEL0)から出力し、他方の映像信号を第2の映像信号として出力端子(SEL1)から出力する。
【0110】
セレクタ5の出力端子(SEL0)から出力される第1の映像信号は第1の乗算器6に送られ、セレクタ5の出力端子(SEL1)から出力される第2の映像信号は第2の乗算器7に送られる。第1の乗算器6は、第1の映像信号に補間係数pを乗算する。第2の乗算器7は、第2の映像信号に補間係数qを乗算する。
【0111】
第1の乗算器6の出力と第2の乗算器7の出力とは、加算器8によって加算される。加算器8の出力は、最小値出力回路10に送られる。
【0112】
セレクタ5の出力端子(SEL0)から出力される第1の映像信号およびセレクタ5の出力端子(SEL1)から出力される第2の映像信号は、最大値出力回路9にも送られる。最大値出力回路9は、第1の映像信号および第2の映像信号のうち、輝度が大きい方の映像信号を出力する。最大値出力回路9の出力は、最小値出力回路10に送られる。
【0113】
最小値出力回路10は、加算器8から送られてきた映像信号と、最大値出力回路9から送られてきた映像信号のうち、輝度値の小さい方の映像信号を出力する。最小値出力回路10の出力信号は、60Pの映像信号として出力される。
【0114】
最大値出力回路9および最小値出力回路10は、補間係数p,qを用いて得られた画素単位の補間値がその補間値を算出するために用いられた元の2つのコマ映像の輝度値のうちの大きい方の輝度値を越えた場合に、その補間値を元となる2つのコマ映像の輝度値のうちの大きい方の輝度値以下となるように修正するために設けられたものである。
【0115】
切替スイッチ1、各フレームメモリ2、3、4およびセレクタ5は、入力映像の垂直同期信号VDが入力する2−3プルダウン制御回路11によって制御される。補間係数p,qは、補間係数制御回路12によって生成される。補間係数制御回路12は、2−3プルダウン制御回路11から送られてくるテレシネ周期番号に基づいて補間係数p,qを生成する。
【0116】
図20は、図19の各部の信号等を示している。
【0117】
図20において、テレシネ周期番号は、フレーム単位で”0”〜”4”の5種類あり、”0”〜”4”を繰り返す。
【0118】
切替スイッチ1は、入力映像の切り替わりタイミングに同期して、3つのフレームメモリ(メモリA、メモリB、メモリC)2、3、4をサイクリックに選択するように切り替えられる。
【0119】
フレームメモリ2、3、4に蓄積された映像のうち、最新に読み出し可能となった映像と、その1つ前に読み出し可能となっていた映像とが読み出されてセレクタ5に送られる。最新に読み出し可能となった映像は、セレクタ5の端子(SEL1) から第2の映像として出力される。1つ前に読み出し可能となっていた映像は、セレクタ5の端子(SEL0) から第1の映像として出力される。
【0120】
補正係数は、テレシネ周期番号に基づいて、次のように決定される。
【0121】
(1)上記第1方法の場合
テレシネ周期番号”0”:p=0,q=1
テレシネ周期番号”1”:p=0,q=1
テレシネ周期番号”2”:p=8/32,q=25/32
テレシネ周期番号”3”:p=0,q=1
テレシネ周期番号”4”:p=24/32,q=9/32
【0122】
(2)上記第2方法の場合
テレシネ周期番号”0”:p=33/64,q=33/64
テレシネ周期番号”1”:p=0,q=1
テレシネ周期番号”2”:p=25/32,q=8/32
テレシネ周期番号”3”:p=8/32,q=25/32
テレシネ周期番号”4”:p=1,q=0
【0123】
(3)上記第3方法の場合
テレシネ周期番号”0”:p=33/64,q=33/64
テレシネ周期番号”1”:p=8/32,q=25/32
テレシネ周期番号”2”:p=24/32,q=9/32
テレシネ周期番号”3”:p=33/64,q=33/64
テレシネ周期番号”4”:p=1,q=0
【0124】
〔D〕第4の実施の形態の説明
【0125】
第4の実施の形態では、動き領域の面積が小さい場合には、和が1となる係数p,qを用いて補間映像を生成し、動き領域の面積が大きい場合には、和が1より大きい値となる係数p,qを用いて補間映像を生成するというように、動き領域の面積に応じて、係数を適応的に制御する。
【0126】
図21は、テレシネ変換装置の構成を示している。
【0127】
図21において、図19と対応するものには、図19と同じ符号を付してある。
【0128】
図21のテレシネ変換装置と、図19のテレシネ変換装置との違いは、動き情報算出回路13が設けられている点と、補間係数制御回路12が、動き情報算出回路13によって算出された動き領域の面積に応じて、係数p,qをその和が1となるものと、その和が1より大きな値となるものとの間で、切り替える点とにある。
【0129】
補間係数制御回路12は、たとえば、図22に示すような2種類の係数テーブルを備えている。図22(a)に示す第1係数テーブルは、動き領域の面積が小さい場合におけるテレシネ周期番号に応じた係数p,qの値を記憶している。図22(b)に示す第2係数テーブルは、動き領域の面積が大きい場合におけるテレシネ周期番号に応じた係数p,qの値とを記憶している。
【0130】
動き領域の面積が小さい場合におけるテレシネ周期番号に応じた係数p,qの値は、その和が1となるような値に設定されている。動き領域の面積が大きい場合におけるテレシネ周期番号に応じた係数p,qの値は、その和が1より大きな値となるような値に設定されている。
【0131】
図23は、動き情報算出回路13の構成を示している。
【0132】
動き情報算出回路13には、セレクタ5から出力される第1映像信号および第2映像信号が入力される。
【0133】
動き情報算出回路13は、差分回路121、絶対値算出回路122、2値化回路123および動き領域カウンタ124を備えている。
【0134】
差分回路121は、第1映像信号および第2映像信号との画素毎の輝度差を算出する。絶対値算出回路122は、差分回路121によって得られた画素毎の輝度差の絶対値を算出する。
【0135】
2値化回路123は、予め定められた閾値に基づいて、画素毎の輝度差の絶対値を2値化する。つまり、2値化回路123は、動き有りの画素か動き無しの画素かを判定する。輝度差の絶対値が閾値より大きい場合には、その画素は動き有りの画素であると判定される。動き領域カウンタ124は、1フィールド毎に、動き有りと判定された画素数をカウントする。動き領域カウンタ124によってカウントされた動き有りの画素数、つまり、動き領域の面積は、補間係数制御回路12に送られる。
【0136】
補間係数制御回路12は、前フィールドに対する動き領域の面積が所定の閾値以下である場合には、図22(a)に示す第1係数テーブルとテレシネ周期番号とに基づいて係数p,qを決定し、係数p、qを対応する乗算器6,7に送る。
【0137】
補間係数制御回路12は、前フィールドに対する動き領域の面積が所定の閾値より大きい場合には、図22(b)に示す第2係数テーブルとテレシネ周期番号とに基づいて係数p,qを決定し、係数p、qを対応する乗算器6,7に送る。
【0138】
〔E〕第4の実施の形態の変形例の説明
【0139】
上記第4の実施の形態では、動き領域の面積に応じて、係数を適応的に制御しているが、動き領域の輝度変化量(動き領域の輝度レベル差)に応じて、係数を適応的に制御するようにしてもよい。
【0140】
つまり、図23の動き情報算出回路13として、動き領域の輝度変化量を算出するものを用いる。
【0141】
図24は、動き領域の輝度変化量を算出するための動き情報算出回路13の構成を示している。
【0142】
動き情報算出回路13は、差分回路121、絶対値算出回路122、2値化回路123および動き領域輝度平均算出回路125を備えている。
【0143】
差分回路121は、第1映像信号および第2映像信号との画素毎の輝度差を算出する。絶対値算出回路122は、差分回路121によって得られた画素毎の輝度差の絶対値を算出する。2値化回路123は、予め定められた閾値に基づいて、画素毎の輝度差の絶対値を2値化する。つまり、2値化回路123は、動き有りの画素か動き無しの画素かを判定する。輝度差の絶対値が閾値より大きい場合には、その画素は動き有りの画素であると判定される。
【0144】
動き領域輝度平均算出回路125には、絶対値算出回路122の出力(画素毎の輝度差の絶対値)と、2値化回路123の出力(動きの有無判定信号)とが入力する。動き領域輝度平均算出回路125は、1フィールド毎に、動きがあると判定された画素の輝度差絶対値の総和を求めるとともに、求めた総和を動きがあると判定された画素数で除算することにより、動き領域の輝度変化量(平均値)を算出する。動き領域輝度平均算出回路125によって算出された動き領域の輝度変化量(平均値)は、補間係数制御回路12に送られる。
【0145】
補間係数制御回路12は、たとえば、図22に示すような2種類の係数テーブルを備えている。図22(a)に示す第1係数テーブルは、動き領域の輝度レベル差が小さい場合におけるテレシネ周期番号に応じた係数p,qの値を記憶している。図22(b)に示す第2係数テーブルは、動き領域の輝度レベル差が大きい場合におけるテレシネ周期番号に応じた係数p,qの値とを記憶している。
【0146】
補間係数制御回路12は、前フィールドに対する動き領域の輝度変化量が所定の閾値以下である場合には、図22(a)に示す第1係数テーブルとテレシネ周期番号とに基づいて係数p,qを決定し、係数p、qを対応する乗算器6,7に送る。
【0147】
補間係数制御回路12は、前フィールドに対する動き領域の輝度変化量が所定の閾値より大きい場合には、図22(b)に示す第2係数テーブルとテレシネ周期番号とに基づいて係数p,qを決定し、係数p、qを対応する乗算器6,7に送る。
【0148】
なお、動き情報算出回路13として、動き領域の面積と動き領域の輝度レベル差との両方を算出するものを用い、動き領域の面積が大きくかつ動き領域の輝度変化量が大きい場合には和が1より大きくなる係数p,qを採用し、そうでない場合には和が1となる係数p,qを採用するようにしてもよい。
【0149】
【発明の効果】
この発明によれば、映像の動きが滑らかになるテレシネ変換方法が実現する。また、この発明によれば、映像の動きが滑らかになるとともにフリッカーの発生を回避できるテレシネ変換方法が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来方法(2−3プルダウン方式)と、第1の実施の形態によるテレシネ変換方法とを示すタイムチャートである。
【図2】第1の実施の形態によるテレシネ変換方法を実現するためのテレシネ変換装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図2の各部の信号等を示すタイムチャートである。
【図4】第2の実施の形態によるテレシネ変換方法を実現するためのテレシネ変換装置の構成を示すブロック図である。
【図5】補間係数制御回路12の構成を示すブロック図である。
【図6】エッジ変化量を算出するための回路を示す回路図である。
【図7】ラプラシアンを算出するためのフィルタを示す模式図である。
【図8】輝度変化量を算出するための回路を示す回路図である。
【図9】コントラスト変化量を算出するための回路を示す回路図である。
【図10】動き情報Detに対する目標補間値MKとの関係を示すグラフである。
【図11】領域補間量決定部23の構成を示す回路図である。
【図12】(目標補間値MK−前回の領域補間値RK)に対する補間係数の増減値KKの関係を示すグラフである。
【図13】RKとテレシネ周期番号との組み合わせに対する補間係数αを示す模式図である。
【図14】RKとテレシネ周期番号との組み合わせに対する補間係数αの他の例を示す模式図である。
【図15】画面内の各ブロック毎の補間係数αに基づいて、画素毎の補間係数pを求める方法を説明するための模式図である。
【図16】図4の各部の信号等を示すタイムチャートである。
【図17】第1の実施の形態または第2の実施の形態によってテレシネ変換を行なった場合に、フリッカーが発生する原因を説明するための説明図である。
【図18】従来の2−3プルダウン方式と、第3の実施の形態によるテレシネ変換方法とを示すタイムチャートである。
【図19】第3の実施の形態によるテレシネ変換方法を実現するためのテレシネ変換装置の構成を示すブロック図である。
【図20】図19の各部の信号等を示すタイムチャートである。
【図21】第4の実施の形態によるテレシネ変換方法を実現するためのテレシネ変換装置の構成を示すブロック図である。
【図22】第1係数テーブルおよび第2係数テーブルの一例を示す模式図である。
【図23】動き情報算出回路の構成を示すブロック図である。
【図24】動き情報算出回路の他の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 切替スイッチ
2、3、4 フレームメモリ
5 セレクタ
6、7 乗算器
8 加算器
9 最大値算出回路
10 最小値算出回路
11 2−3プルダウン制御回路
12 補間係数制御回路
13 動き情報算出回路
Claims (5)
- 24Pの映画フィルムの映像を60Pの映像信号に変換するテレシネ変換方法において、変換後の所定のフレームの映像として映画フィルムの前後のコマ映像を補間した補間映像を用いるようにしたテレシネ変換方法であって、テレシネ変換後において映画フィルムの各コマ映像の表示時間積算量が等しくなるような補間係数の組合せを複数種類用意しておき、映画フィルムの映像の動き情報に基づいて、テレシネ変換に用いる補間係数の組合せの種類を切り換えるようにしたことを特徴とするテレシネ変換方法。
- 24Pの映画フィルムの映像を60Pの映像信号に変換するテレシネ変換方法において、変換後の所定のフレームの映像として映画フィルムの前後のコマ映像を補間した補間映像を用いるようにしたテレシネ変換方法であって、1画面を複数のブロックに分割し、各ブロック毎に動きに関する情報を算出し、補間映像を生成する際には、各ブロック毎のブロックの動きに関する情報に基づいて各ブロックに対する補間係数を決定し、各ブロック毎に決定された補間係数に基づいて画素単位の補間係数を算出し、算出された画素毎の補間係数に基づいて画素毎に補間映像を生成するようにしたことを特徴とするテレシネ変換方法。
- 24Pの映画フィルムの映像を60Pの映像信号に変換するテレシネ変換方法であって、変換後の所定のフレームの映像として映画フィルムの前後のコマ映像を補間した補間映像を用いるようにしたテレシネ変換方法において、
前後のコマ映像にそれぞれ乗算する補間係数として両補間係数の和が1より大きな値となるような補間係数を用いるとともに、得られた画素単位の補間値がその補間値を算出するために用いられた元の2つのコマ映像の輝度値のうちの大きい方の輝度値を越えた場合には、その補間値を元となる2つのコマ映像の輝度値のうちの大きい方の輝度値以下となるように修正するようにしたことを特徴とするテレシネ変換方法。 - 24Pの映画フィルムの映像を60Pの映像信号に変換するテレシネ変換方法であって、変換後の所定のフレームの映像として映画フィルムの前後のコマ映像を補間した補間映像を用いるようにしたテレシネ変換方法において、
前後のコマ映像にそれぞれ乗算する補間係数として両補間係数の和が1となるような補間係数と、両補間係数の和が1より大きな値となるような補間係数とを用意しておき、
動き領域の面積が所定値以下の場合には、両補間係数の和が1となるような補間係数を用いて補間映像を生成し、
動き領域の面積が所定値より大きい場合には、両補間係数の和が1より大きな値となるような補間係数を用いて補間映像を生成し、
両補間係数の和が1より大きな値となるような補間係数を用いて補間映像を生成した場合において、得られた画素単位の補間値がその補間値を算出するために用いられた元の2つのコマ映像の輝度値のうちの大きい方の輝度値を越えた場合には、その補間値を元となる2つのコマ映像の輝度値のうちの大きい方の輝度値以下となるように修正するようにしたことを特徴とするテレシネ変換方法。 - 24Pの映画フィルムの映像を60Pの映像信号に変換するテレシネ変換方法であって、変換後の所定のフレームの映像として映画フィルムの前後のコマ映像を補間した補間映像を用いるようにしたテレシネ変換方法において、
前後のコマ映像にそれぞれ乗算する補間係数として両補間係数の和が1となるような補間係数と、両補間係数の和が1より大きな値となるような補間係数とを用意しておき、
動き領域の輝度レベル変化量が所定値以下の場合には、両補間係数の和が1となるような補間係数を用いて補間映像を生成し、
動き領域の輝度レベル変化量が所定値より大きい場合には、両補間係数の和が1より大きな値となるような補間係数を用いて補間映像を生成し、
両補間係数の和が1より大きな値となるような補間係数を用いて補間映像を生成した場合において、得られた画素単位の補間値がその補間値を算出するために用いられた元の2つのコマ映像の輝度値のうちの大きい方の輝度値を越えた場合には、その補間値を元となる2つのコマ映像の輝度値のうちの大きい方の輝度値以下となるように修正するようにしたことを特徴とするテレシネ変換方法。
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