JP3690766B2 - Propylene-based polymer composition and blow molded article comprising the composition - Google Patents

Propylene-based polymer composition and blow molded article comprising the composition Download PDF

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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プロピレン系重合体組成物、ブロー成形用プロピレン系重合体組成物および該組成物をブロー成形することにより得られるブロー成形体に関するものである。
【0002】
【発明の技術的背景】
プロピレン重合体は、機械的物性、耐熱性および耐薬品性などの諸特性が良好であるため、ブロー成形体などの中空成形品、フィルム、シートなどに加工され各種用途に用いられている。このようなプロピレン重合体は、用途によっては耐衝撃性などが充分とはいえない場合がある。プロピレン重合体の耐衝撃強度を改良する方法として、たとえばプロピレンを単独重合した後に、プロピレンとエチレンとを共重合してブロック共重合体とする方法が知られている。
【0003】
またプロピレン重合体の耐衝撃強度をさらに改良する方法として、プロピレン重合体にエラストマーなどの改質材をブレンドすることも知られている。しかし、このようなエラストマーをブレンドしたプロピレン重合体は、透明性が低下したり、成形体の表面光沢が低下することがありその用途が限定されていた。
【0004】
本発明者らは、このような従来技術に鑑みて鋭意検討した結果、特定のプロピレン系ブロック共重合体と、密度およびメルトフローレートが特定の範囲にあるエチレン・α−オレフィン共重合体とからなる組成物は、剛性および耐衝撃性に優れ、透明性に優れ、かつ表面光沢および落下強度に優れたブロー成形体が得られることを見出して本発明を完成するに至った。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、上記のような従来技術に鑑みてなされたものであって、剛性および耐衝撃性に優れ、透明性に優れ、かつ表面光沢および落下強度に優れたブロー成形体が得られるようなプロピレン系重合体組成物およびこの組成物からなるブロー成形体を提供することを目的としている。
【0006】
【発明の概要】
本発明に係るプロピレン系重合体組成物は、
(A)プロピレンと、エチレンまたは炭素原子数が4〜20のα−オレフィンとの共重合体であって、
(A-1) 230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートが0.1〜10g/10分の範囲にあり、
(A-2) 64℃デカン可溶成分の含有割合が5〜15重量%の範囲にあり、
(A-3) 64℃デカン可溶成分のエチレン含量が20〜45モル%の範囲にあり、
(A-4) 64℃デカン可溶成分の極限粘度[η]が1.2〜4.0dl/gの範囲にあり、
(A-1) 64℃デカン不溶成分のペンタッドアイソタクティシティーが0.96〜0.99の範囲にあるプロピレン系ブロック共重合体:70〜95重量%と、
(B)エチレンと、炭素原子数が3〜20のα−オレフィンとの共重合体であって、
(B-1) 密度が0.905〜0.935g/cm3 の範囲にあり、
(B-2) 190℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートが0.5〜5g/10分の範囲にあるエチレン・α−オレフィン共重合体:5〜30重量%とからなることを特徴としている。
【0007】
このようなプロピレン系重合体組成物は、230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートが0.5〜4.0g/10分の範囲にあることが好ましい。
【0008】
本発明に係るブロー成形用プロピレン系重合体組成物は、前記プロピレン系重合体組成物からなることを特徴としている。
本発明に係るブロー成形体は、前記プロピレン系重合体組成物をブロー成形することにより得られることを特徴としている。
【0009】
【発明の具体的説明】
以下、本発明に係るプロピレン系重合体組成物、ブロー成形用プロピレン系重合体組成物および該組成物からなるブロー成形体について具体的に説明する。
【0010】
本発明に係るプロピレン系重合体組成物は、(A)プロピレン系ブロック共重合体と、(B)エチレン・α−オレフィン共重合体とから構成されている。
まず本発明に係るプロピレン系重合体組成物を構成する各成分について説明する。
【0011】
(A)プロピレン系ブロック共重合体
プロピレン系ブロック共重合体(A)は、プロピレンと、エチレンまたは炭素原子数が4〜20のα−オレフィンとの共重合体である。炭素原子数が4〜20α−オレフィンとしては、1-ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンおよびこれらの組み合わせなどが挙げられる。これらのα−オレフィンは、1種単独でまたは2種以上組合わせて用いることができる。
【0012】
このようなプロピレン系ブロック共重合体(A)の230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートは、通常0.1〜10g/10分、好ましくは0.1〜8g/10分、より好ましくは0.1〜5g/10分の範囲にある。
【0013】
またプロピレン系ブロック共重合体(A)の64℃デカン可溶成分は、下記(A-2) 〜(A-4) を満たしている。この64℃デカン可溶成分は、通常ゴム成分およびアタクティック成分である。
【0014】
(A-2) 64℃デカン可溶成分の含有割合は、通常5〜15重量%、好ましくは6〜15重量%、より好ましくは7〜15重量%の範囲にある。
(A-3) 64℃デカン可溶成分のエチレン含量は、通常20〜45モル%、好ましくは25〜43モル%、より好ましくは27〜43モル%の範囲にある。
【0015】
(A-4) 64℃デカン可溶成分の135℃、デカリン中で測定される極限粘度[η]は、通常1.2〜4.0dl/g、好ましくは1.5〜4.0dl/g、より好ましくは1.7〜4.0dl/gの範囲にある。
【0016】
さらにプロピレン系ブロック共重合体(A)の64℃デカン不溶成分のペンタッドアイソタクティシティー(mmmm分率)は、通常0.96〜0.99、好ましくは0.965〜0.99、より好ましくは0.97〜0.99の範囲にある。
【0017】
64℃デカン不溶成分の135℃デカリン中の極限粘度[η]は、通常0.1〜6dl/g、好ましくは0.1〜4dl/g、より好ましくは0.5〜4dl/gの範囲にある。
【0018】
本発明ではプロピレン系重合体組成物のの64℃デカン可溶成分量は、以下のようにして測定される。すなわち、500mlのデカンに試料を2g、安定剤を0.05g加えて145℃で溶融するまで攪拌する。溶融したところで、溶融温度が64℃になるように調節し、64℃で2時間ゆっくり攪拌した後、64℃に加熱した濾過フィルターで濾過することによりデカン可溶成分と不溶成分(析出成分)を分離する。デカン可溶成分は、3リットルのアセトンにあけて、24時間攪拌して析出させる。この析出成分を濾過し、減圧下、室温で24時間乾燥した後、秤量することによりデカン可溶成分量を測定することができる。
【0019】
また、64℃デカン不溶成分の含有割合は、以下のようにして測定される。すなわち、前記デカン可溶成分量の測定の際に得られたデカン不溶成分(析出成分)を再び500mlのデカンに加えて、145℃にて溶融させ、この溶液を3リットルのアセトンにあけて、24時間攪拌して析出させる。この析出成分を濾過し、減圧下、室温で24時間乾燥した後、秤量することによりデカン不溶成分量を測定することができる。
【0020】
本発明では、mmmm分率、MFRおよび密度は、以下のようにして測定される。
mmmm分率は、13C−NMRスペクトルにおけるPmmmm(プロピレン単位が5単位連続してイソタクチック結合した部位における第3単位目のメチル基に由来する吸収強度)およびPW (プロピレン単位の全メチル基に由来する吸収強度)の吸収強度から下記式により求められる。
【0021】
mmmm分率=Pmmmm/PW
NMR測定は、たとえば次のようにして行われる。すなわち、試料0.35gをヘキサクロロブタジエン2.0mlに加熱溶解させる。この溶液をグラスフィルター(G2)で濾過した後、重水素化ベンゼン0.5mlを加え、内径10mmのNMRチューブに装入する。そして日本電子(株)製GX−500型NMR測定装置を用い、120℃で13C−NMR測定を行う。積算回数は、10,000回以上とする。
【0022】
MFRは、ASTM D1238に準拠して、230℃、2.16kg荷重の条件で測定される。
密度は、JIS K7112 A法により測定される。
【0023】
このような特性を有するプロピレン系ブロック共重合体(A)は、種々の方法により製造することができるが、たとえば、固体状チタン触媒成分と有機金属化合物触媒成分とから形成される触媒、もしくはこれら両成分および電子供与体から形成される高活性チタン触媒、またはメタロセン化合物とアルミノキサンとから形成される触媒、またはこれらの触媒を混合した触媒を用いて製造することができる。また多段重合時に、各段ごとに前記触媒から選ばれる異なった触媒を用いて製造することができる。
【0024】
(B)エチレン・α−オレフィン共重合体
(B)エチレン・α−オレフィン共重合体は、エチレンと、炭素原子数が3〜20のα−オレフィンとの共重合体である。炭素原子数が3〜20のα−オレフィンとしては、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンおよびこれらの組合わせなどが挙げられる。これらのなかでは、炭素原子数が3〜6のα−オレフィンが好ましい。
【0025】
このような(B)エチレン・α−オレフィン共重合体では、密度は、0.905〜0.935g/cm3 、好ましくは0.907〜935g/cm3 、より好ましくは0.909〜0.933g/cm3 の範囲にある。
【0026】
また190℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートは、通常0.5〜5g/10分、好ましくは0.8〜4g/10分、より好ましくは1.0〜3.5g/10分の範囲にある。
【0027】
エチレン・α−オレフィン共重合体のメルトフローレートは、ASTM D1238−65Tに準拠して、190℃、2.16kg荷重下で測定される。
このような特性を有するエチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、種々の方法により製造することができるが、たとえば、固体状チタン触媒成分と有機金属化合物触媒成分とから形成される触媒、もしくはこれら両成分および電子供与体から形成される高活性チタン触媒、またはメタロセン化合物とアルミノキサンとから形成される触媒、またはこれらの触媒を混合した触媒を用いて製造することができる。
【0028】
本発明においては、エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の密度(dB )と、プロピレン系ブロック共重合体(A)中のゴム成分(64℃、デカン可溶分)の密度(dA )との密度差(dB −dA )が0.04〜0.080、好ましくは0.045〜0.075の範囲となるようにエチレン・α−オレフィン共重合体(B)を選択することが好ましい。密度差が上記のような範囲内にあると、剛性と耐衝撃性とのバランスに優れた組成物となる。
【0029】
プロピレン系重合体組成物
本発明に係るプロピレン系重合体組成物は、
(A)プロピレン系ブロック共重合体:70〜95重量%、好ましくは75〜95重量%、より好ましくは75〜90重量%と、
(B)エチレン・α−オレフィン共重合体:5〜30重量%、好ましくは5〜25重量%、より好ましくは10〜25重量%とから形成されている。
【0030】
このようなプロピレン系重合体組成物は、230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートが0.5〜4.0g/10分、好ましくは1.0〜3.5g/10分の範囲にあることが好ましい。
【0031】
プロピレン系重合体組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、耐候性安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、スリップ防止剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、顔料、染料、核剤、可塑剤、老化防止剤、塩酸吸収剤、酸化防止剤等の添加剤が必要に応じて配合されていてもよい。
【0032】
プロピレン系重合体組成物は、上記のような特性を満たすようにプロピレン系ブロック共重合体(A)およびエチレン・α−オレフィン共重合体(B)を選択し、公知の方法によりブレンドすることにより製造することができる。
【0033】
各成分をブレンドする方法として具体的には、
(1)プロピレン系ブロック共重合体(A)、エチレン・α−オレフィン共重合体(B)および所望により他の成分を押出機、ニーダーなどを用いてブレンドする方法、
(2)プロピレン系ブロック共重合体(A)、エチレン・α−オレフィン共重合体(B)および所望により他の成分を、適当な良溶媒(たとえばヘキサン、ヘプタン、デカン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素溶媒)に溶解し、次いで溶媒を除去する方法、
(3)プロピレン系ブロック共重合体(A)、エチレン・α−オレフィン共重合体(B)および所望により他の成分を適当な良溶媒にそれぞれ別個に溶解した溶液を調製した後混合し、次いで溶媒を除去する方法、
(4)上記(1)〜(3)の方法を組み合わせて行う方法などが挙げられる。
【0034】
本発明に係るプロピレン系重合体組成物は、ブロー成形、真空・圧空成形、カレンダー成形、インフレーション成形、押出成形、発泡成形、延伸フィルム成形、射出成形などの種々の成形方法により成形して、広範な用途に利用することができる。本発明に係るプロピレン系重合体組成物は、特にブロー成形用の材料として好適である。
【0035】
ブロー成形体
本発明に係るブロー成形体は、上記のようにして得られたプロピレン系重合体組成物をブロー成形することにより得られる。ブロー成形体は、従来公知のブロー成形装置により製造することができる。また成形条件も、従来公知の条件を採用することができる。たとえば押出ブロー成形の場合には、樹脂温度100〜300℃でダイより上記プロピレン系重合体組成物を溶融状態でチューブ状パリソンを押出し、次いで付与すべき形状の金型中にパリソンを保持した後、空気を吹き込み樹脂温度130〜300℃で金型に着装し中空成形品を得る。延伸倍率は、横方向に1.5〜5倍であることが望ましい。
【0036】
射出ブロー成形の場合には、樹脂温度100℃〜300℃で上記プロピレン系重合体組成物を金型に射出してパリソンを成形し、次いで付与すべき形状の金型中にパリソンを保持した後空気を吹き込み、樹脂温度120℃〜300℃で金型に着装し、中空成形体を得る。延伸倍率は、縦方向に1.1〜1.8倍であることが望ましく、横方向に1.3〜2.5倍であることが望ましい。
【0037】
このようにして得られたブロー成形体としては、たとえば化粧瓶、洗剤瓶および、シャンプー、リンス、ボディーソープなどの入浴用洗剤瓶ならびに、工業用薬品缶、ドラム缶、ボトルなどが挙げられる。
【0038】
【発明の効果】
本発明に係るプロピレン系重合体組成物は、剛性および耐衝撃性に優れ、透明性に優れ、かつ表面光沢および落下強度に優れたブロー成形体が得られる。
【0039】
本発明に係るブロー成形体は、剛性および耐衝撃性に優れ、透明性に優れ、かつ表面光沢および落下強度に優れている。
【0040】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0041】
実施例において、MFRおよび密度は、前述の方法により測定した。
曲げ弾性率、耐衝撃強度およびヘイズは、プロピレン系重合体組成物を230℃でプレス成形した試料を用い、以下のようにして測定した。
【0042】
曲げ弾性率(FM)
ASTM 790に準拠して、厚さ2mmの試験片を用いて、スパン間32mm)曲げ速度5mm/分の条件下で測定した。
【0043】
耐衝撃強度(IZ)
ASTM D256に準拠して、厚さ3mmの試験片(後ノッチ)を用いて、0℃および23℃にて測定した。
【0044】
ヘイズ(Haze)
厚さ0.5mmの試験片を用いて、日本電色工業(株)製のデジタル濁度計NDH−20Dにて測定した。
【0045】
光沢および落下強度は、混練により作製したプロピレン系重合体組成物のペレットを、ブロー成形機で230℃、金型水冷にてブロー成形して得られた内容積200mlのボトルを用いて各試験を行い、以下のように目視にて評価した。グロスは、前記ボトルを用い以下のようにして測定した。
【0046】
光 沢
ボトル表面の光沢を目視にて観察し次の基準で評価した。
◎:非常に光沢がある
○:光沢がある
△:わずかに光沢がある
×:光沢がない
落下強度
ボトルに水を100ml入れ、0℃雰囲気下で、1.8mの高さから容器を落下させてボトルが白化するか又は割れた個数で評価した。
【0047】
【実施例1〜4】
表1に示すようなプロピレン系ブロック共重合体(A)と、エチレン・α−オレフィン共重合体(B)とを、表2に示す割合で230℃で溶融混練してプロピレン系重合体組成物を調製し、各種物性を測定した。結果を表2に示す。
【0048】
【比較例1、2】
表1に示すようなプロピレン系ブロック共重合体(A)と、表1に示すような(b'-1)エチレン・プロピレン共重合体を表2に示す割合で用い、実施例1〜4と同様にしてプロピレン系重合体組成物を調製し、各種物性を測定した。結果を表2に示す。
【0049】
【表1】

Figure 0003690766
【0050】
【表2】
Figure 0003690766
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a propylene polymer composition, a propylene polymer composition for blow molding, and a blow molded article obtained by blow molding the composition.
[0002]
TECHNICAL BACKGROUND OF THE INVENTION
Propylene polymers have good properties such as mechanical properties, heat resistance, and chemical resistance, and thus are processed into hollow molded articles such as blow molded articles, films, sheets, and the like and used for various applications. Such a propylene polymer may not have sufficient impact resistance depending on the application. As a method for improving the impact strength of a propylene polymer, for example, a method in which propylene is homopolymerized and then copolymerized with propylene and ethylene to form a block copolymer is known.
[0003]
As a method for further improving the impact strength of the propylene polymer, blending a propylene polymer with a modifier such as an elastomer is also known. However, the propylene polymer blended with such an elastomer has a limited use because the transparency may decrease or the surface gloss of the molded product may decrease.
[0004]
As a result of intensive studies in view of such prior art, the present inventors have found that a specific propylene-based block copolymer and an ethylene / α-olefin copolymer having a density and a melt flow rate within a specific range. The resulting composition was found to provide a blow molded article having excellent rigidity and impact resistance, excellent transparency, and excellent surface gloss and drop strength, and completed the present invention.
[0005]
OBJECT OF THE INVENTION
The present invention has been made in view of the prior art as described above, and can provide a blow molded article having excellent rigidity and impact resistance, excellent transparency, and excellent surface gloss and drop strength. An object of the present invention is to provide a propylene-based polymer composition and a blow molded article comprising the composition.
[0006]
SUMMARY OF THE INVENTION
The propylene-based polymer composition according to the present invention is
(A) a copolymer of propylene and ethylene or an α-olefin having 4 to 20 carbon atoms,
(A-1) The melt flow rate measured at 230 ° C. and a 2.16 kg load is in the range of 0.1 to 10 g / 10 min.
(A-2) The content of the 64 ° C. decane soluble component is in the range of 5 to 15% by weight,
(A-3) The ethylene content of the 64 ° C. decane soluble component is in the range of 20 to 45 mol%,
(A-4) The intrinsic viscosity [η] of the 64 ° C. decane-soluble component is in the range of 1.2 to 4.0 dl / g,
(A-1) Propylene block copolymer having a pentad isotacticity of a decane insoluble component of 64 ° C. in the range of 0.96 to 0.99: 70 to 95% by weight,
(B) a copolymer of ethylene and an α-olefin having 3 to 20 carbon atoms,
(B-1) The density is in the range of 0.905 to 0.935 g / cm 3 ,
(B-2) An ethylene / α-olefin copolymer having a melt flow rate measured at 190 ° C. and a load of 2.16 kg in the range of 0.5 to 5 g / 10 min: 5 to 30% by weight. It is characterized by.
[0007]
Such a propylene-based polymer composition preferably has a melt flow rate measured at 230 ° C. and a load of 2.16 kg in the range of 0.5 to 4.0 g / 10 min.
[0008]
The propylene-based polymer composition for blow molding according to the present invention is characterized by comprising the propylene-based polymer composition.
The blow molded article according to the present invention is obtained by blow molding the propylene polymer composition.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the propylene-based polymer composition, the propylene-based polymer composition for blow molding, and the blow-molded body comprising the composition will be specifically described.
[0010]
The propylene-based polymer composition according to the present invention comprises (A) a propylene-based block copolymer and (B) an ethylene / α-olefin copolymer.
First, each component constituting the propylene polymer composition according to the present invention will be described.
[0011]
(A) Propylene-based block copolymer The propylene-based block copolymer (A) is a copolymer of propylene and ethylene or an α-olefin having 4 to 20 carbon atoms. Examples of the 4 to 20 α-olefin having 4 to 20 carbon atoms include 1-butene, 1-pentene, 4-methyl-1-pentene, 1-hexene, 1-octene, 1-decene, 1-dodecene, 1-tetradecene, 1- Examples include hexadecene, 1-octadecene, 1-eicosene, and combinations thereof. These α-olefins can be used alone or in combination of two or more.
[0012]
The melt flow rate measured at 230 ° C. and a load of 2.16 kg of such a propylene-based block copolymer (A) is usually 0.1 to 10 g / 10 minutes, preferably 0.1 to 8 g / 10 minutes, More preferably, it exists in the range of 0.1-5 g / 10min.
[0013]
The 64 ° C. decane-soluble component of the propylene-based block copolymer (A) satisfies the following (A-2) to (A-4). This 64 ° C. decane-soluble component is usually a rubber component and an atactic component.
[0014]
(A-2) The content of the 64 ° C. decane-soluble component is usually in the range of 5 to 15% by weight, preferably 6 to 15% by weight, more preferably 7 to 15% by weight.
(A-3) The ethylene content of the 64 ° C decane-soluble component is usually in the range of 20 to 45 mol%, preferably 25 to 43 mol%, more preferably 27 to 43 mol%.
[0015]
(A-4) The intrinsic viscosity [η] measured in decalin at 135 ° C. of the decane soluble component at 64 ° C. is usually 1.2 to 4.0 dl / g, preferably 1.5 to 4.0 dl / g. More preferably, it is in the range of 1.7 to 4.0 dl / g.
[0016]
Further, the pentad isotacticity (mmmm fraction) of the 64 ° C. decane insoluble component of the propylene-based block copolymer (A) is usually 0.96 to 0.99, preferably 0.965 to 0.99, more preferably. Is in the range of 0.97 to 0.99.
[0017]
The intrinsic viscosity [η] in 135 ° C. decalin of a 64 ° C. decane insoluble component is usually in the range of 0.1 to 6 dl / g, preferably 0.1 to 4 dl / g, more preferably 0.5 to 4 dl / g. is there.
[0018]
In the present invention, the 64 ° C. decane-soluble component amount of the propylene-based polymer composition is measured as follows. That is, 2 g of a sample and 0.05 g of a stabilizer are added to 500 ml of decane and stirred at 145 ° C. until it melts. When melted, the melting temperature is adjusted to 64 ° C., and after slowly stirring at 64 ° C. for 2 hours, the decane soluble component and the insoluble component (precipitated component) are filtered by filtration through a filter heated to 64 ° C. To separate. The decane-soluble component is poured into 3 liters of acetone and precipitated by stirring for 24 hours. This precipitated component is filtered, dried at room temperature under reduced pressure for 24 hours, and then weighed to measure the amount of the decane-soluble component.
[0019]
Moreover, the content rate of a 64 degreeC decane insoluble component is measured as follows. That is, the decane-insoluble component (deposited component) obtained in the measurement of the amount of the decane-soluble component was added again to 500 ml of decane and melted at 145 ° C., and this solution was poured into 3 liters of acetone. Precipitate by stirring for 24 hours. The precipitated component is filtered, dried at room temperature under reduced pressure for 24 hours, and then weighed to measure the amount of decane insoluble component.
[0020]
In the present invention, mmmm fraction, MFR and density are measured as follows.
The mmmm fraction is P mmmm in 13 C-NMR spectrum (absorption intensity derived from the methyl group of the third unit in a site where 5 units of propylene units are continuously isotactic bonded) and P W (total methyl groups of propylene units). (Absorption intensity derived from the above) is determined by the following formula.
[0021]
mmmm fraction = P mmmm / P W
The NMR measurement is performed as follows, for example. That is, 0.35 g of a sample is dissolved by heating in 2.0 ml of hexachlorobutadiene. After this solution is filtered through a glass filter (G2), 0.5 ml of deuterated benzene is added and charged into an NMR tube having an inner diameter of 10 mm. And 13 C-NMR measurement is performed at 120 degreeC using the JEOL Co., Ltd. product GX-500 type | mold NMR measuring apparatus. The number of integration is 10,000 times or more.
[0022]
MFR is measured under the conditions of 230 ° C. and 2.16 kg load in accordance with ASTM D1238.
The density is measured by JIS K7112 A method.
[0023]
The propylene-based block copolymer (A) having such characteristics can be produced by various methods. For example, a catalyst formed from a solid titanium catalyst component and an organometallic compound catalyst component, or these It can be produced using a highly active titanium catalyst formed from both components and an electron donor, a catalyst formed from a metallocene compound and an aluminoxane, or a catalyst obtained by mixing these catalysts. Moreover, it can manufacture using a different catalyst chosen from the said catalyst for each stage at the time of multistage polymerization.
[0024]
(B) Ethylene / α-olefin copolymer (B) The ethylene / α-olefin copolymer is a copolymer of ethylene and an α-olefin having 3 to 20 carbon atoms. Examples of the α-olefin having 3 to 20 carbon atoms include propylene, 1-butene, 1-pentene, 4-methyl-1-pentene, 1-hexene, 1-octene, 1-decene, 1-dodecene, 1- Examples include tetradecene, 1-hexadecene, 1-octadecene, 1-eicocene, and combinations thereof. Of these, α-olefins having 3 to 6 carbon atoms are preferred.
[0025]
In such (B) ethylene / α-olefin copolymer, the density is 0.905 to 0.935 g / cm 3 , preferably 0.907 to 935 g / cm 3 , and more preferably 0.909 to 0. It is in the range of 933 g / cm 3 .
[0026]
The melt flow rate measured at 190 ° C. and a load of 2.16 kg is usually 0.5 to 5 g / 10 minutes, preferably 0.8 to 4 g / 10 minutes, more preferably 1.0 to 3.5 g / 10. In the range of minutes.
[0027]
The melt flow rate of the ethylene / α-olefin copolymer is measured at 190 ° C. under a load of 2.16 kg in accordance with ASTM D1238-65T.
The ethylene / α-olefin copolymer (B) having such characteristics can be produced by various methods. For example, a catalyst formed from a solid titanium catalyst component and an organometallic compound catalyst component, Or it can manufacture using the highly active titanium catalyst formed from these both components and an electron donor, the catalyst formed from a metallocene compound and an aluminoxane, or the catalyst which mixed these catalysts.
[0028]
In the present invention, the density (d B ) of the ethylene / α-olefin copolymer (B) and the density of the rubber component (64 ° C., decane soluble content) in the propylene-based block copolymer (A) (d The ethylene / α-olefin copolymer (B) is selected such that the density difference (d B −d A ) from A ) is in the range of 0.04 to 0.080, preferably 0.045 to 0.075. It is preferable to do. When the density difference is in the above range, the composition has an excellent balance between rigidity and impact resistance.
[0029]
Propylene polymer composition The propylene polymer composition according to the present invention comprises:
(A) Propylene-based block copolymer: 70 to 95% by weight, preferably 75 to 95% by weight, more preferably 75 to 90% by weight;
(B) An ethylene / α-olefin copolymer: 5 to 30% by weight, preferably 5 to 25% by weight, more preferably 10 to 25% by weight.
[0030]
Such a propylene-based polymer composition has a melt flow rate measured at 230 ° C. and a load of 2.16 kg of 0.5 to 4.0 g / 10 minutes, preferably 1.0 to 3.5 g / 10 minutes. It is preferable to be in the range.
[0031]
The propylene-based polymer composition includes a weather resistance stabilizer, a heat resistance stabilizer, an antistatic agent, an anti-slip agent, an anti-blocking agent, an antifogging agent, a lubricant, a pigment, a dye, as long as the object of the present invention is not impaired. Additives such as a nucleating agent, a plasticizer, an anti-aging agent, a hydrochloric acid absorbent, and an antioxidant may be blended as necessary.
[0032]
The propylene-based polymer composition is selected by selecting the propylene-based block copolymer (A) and the ethylene / α-olefin copolymer (B) so as to satisfy the above-mentioned characteristics and blending them by a known method. Can be manufactured.
[0033]
Specifically as a method of blending each component,
(1) A method of blending a propylene-based block copolymer (A), an ethylene / α-olefin copolymer (B) and optionally other components using an extruder, a kneader, etc.
(2) The propylene-based block copolymer (A), the ethylene / α-olefin copolymer (B) and other components as required are mixed with an appropriate good solvent (for example, hexane, heptane, decane, cyclohexane, benzene, toluene, A hydrocarbon solvent such as xylene), and then removing the solvent,
(3) Propylene-based block copolymer (A), ethylene / α-olefin copolymer (B) and, if desired, separately prepared solutions in which other components are separately dissolved in an appropriate good solvent, and then mixed, A method of removing the solvent,
(4) The method of combining the methods (1) to (3) above and the like can be mentioned.
[0034]
The propylene-based polymer composition according to the present invention can be molded by various molding methods such as blow molding, vacuum / pressure molding, calender molding, inflation molding, extrusion molding, foam molding, stretched film molding, injection molding, and the like. It can be used for various purposes. The propylene polymer composition according to the present invention is particularly suitable as a material for blow molding.
[0035]
Blow molded product The blow molded product according to the present invention is obtained by blow molding the propylene polymer composition obtained as described above. The blow molded body can be manufactured by a conventionally known blow molding apparatus. Also, conventionally known conditions can be adopted as the molding conditions. For example, in the case of extrusion blow molding, a tube-shaped parison is extruded from a die at a resin temperature of 100 to 300 ° C. in a molten state, and then the parison is held in a mold having a shape to be applied. Then, air is blown into the mold at a resin temperature of 130 to 300 ° C. to obtain a hollow molded product. The draw ratio is desirably 1.5 to 5 times in the transverse direction.
[0036]
In the case of injection blow molding, the propylene-based polymer composition is injected into a mold at a resin temperature of 100 ° C. to 300 ° C. to form a parison, and then the parison is held in a mold having a shape to be applied. Air is blown into the mold at a resin temperature of 120 ° C. to 300 ° C. to obtain a hollow molded body. The draw ratio is desirably 1.1 to 1.8 times in the longitudinal direction, and desirably 1.3 to 2.5 times in the transverse direction.
[0037]
Examples of the blow molded article thus obtained include cosmetic bottles, detergent bottles, bath detergent detergents such as shampoos, rinses and body soaps, industrial chemical cans, drum cans and bottles.
[0038]
【The invention's effect】
The propylene polymer composition according to the present invention provides a blow molded article having excellent rigidity and impact resistance, excellent transparency, and excellent surface gloss and drop strength.
[0039]
The blow molded article according to the present invention is excellent in rigidity and impact resistance, excellent in transparency, and excellent in surface gloss and drop strength.
[0040]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although this invention is demonstrated further more concretely based on an Example, this invention is not limited to these Examples.
[0041]
In the examples, MFR and density were measured by the methods described above.
The flexural modulus, impact strength, and haze were measured as follows using a sample obtained by press-molding a propylene-based polymer composition at 230 ° C.
[0042]
Flexural modulus (FM)
In accordance with ASTM D 790, measurement was performed under the condition of a bending speed of 5 mm / min using a test piece having a thickness of 2 mm and a span interval of 32 mm.
[0043]
Impact strength (IZ)
Based on ASTM D256, it measured at 0 degreeC and 23 degreeC using the test piece (back notch) of thickness 3mm.
[0044]
Haze
Using a test piece having a thickness of 0.5 mm, measurement was performed with a digital turbidimeter NDH-20D manufactured by Nippon Denshoku Industries Co., Ltd.
[0045]
For the gloss and drop strength, each test was carried out using a 200 ml bottle with a 200 ml internal volume obtained by blow molding a propylene polymer composition pellet produced by kneading with a blow molding machine at 230 ° C. and mold water cooling. And visually evaluated as follows. The gloss was measured using the bottle as follows.
[0046]
Mitsuzawa The gloss of the bottle surface was visually observed and evaluated according to the following criteria.
◎: very glossy ○: glossy △: slightly glossy ×: no gloss
Drop strength 100 ml of water was put into a bottle, and the container was dropped from a height of 1.8 m in an atmosphere of 0 ° C, and the number of bottles whitened or broken was evaluated.
[0047]
Examples 1 to 4
A propylene-based block copolymer (A) as shown in Table 1 and an ethylene / α-olefin copolymer (B) are melt-kneaded at a rate shown in Table 2 at 230 ° C. to form a propylene-based polymer composition. And various physical properties were measured. The results are shown in Table 2.
[0048]
[Comparative Examples 1 and 2]
Examples 1 to 4 were prepared using propylene-based block copolymers (A) as shown in Table 1 and (b'-1) ethylene / propylene copolymers as shown in Table 1 in the proportions shown in Table 2. Similarly, a propylene polymer composition was prepared, and various physical properties were measured. The results are shown in Table 2.
[0049]
[Table 1]
Figure 0003690766
[0050]
[Table 2]
Figure 0003690766

Claims (4)

(A)プロピレンと、エチレンまたは炭素原子数が4〜20のα−オレフィンとの共重合体であって、
(A-1) 230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートが0.1〜10g/10分の範囲にあり、
(A-2) 64℃デカン可溶成分の含有割合が5〜15重量%の範囲にあり、
(A-3) 64℃デカン可溶成分のエチレン含量が20〜45モル%の範囲にあり、
(A-4) 64℃デカン可溶成分の極限粘度[η]が1.2〜4.0dl/gの範囲にあり、
(A-5) 64℃デカン不溶成分のペンタッドアイソタクティシティーが0.96〜0.99の範囲にあるプロピレン系ブロック共重合体:70〜95重量%と、
(B)エチレンと、炭素原子数が3〜20のα−オレフィンとの共重合体であって、
(B-1) 密度が0.905〜0.935g/cm3 の範囲にあり、
(B-2) 190℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートが0.5〜5g/10分の範囲にあるエチレン・α−オレフィン共重合体:5〜30重量%とからなることを特徴とするプロピレン系重合体組成物。
(A) a copolymer of propylene and ethylene or an α-olefin having 4 to 20 carbon atoms,
(A-1) The melt flow rate measured at 230 ° C. and a 2.16 kg load is in the range of 0.1 to 10 g / 10 min.
(A-2) The content of the 64 ° C. decane soluble component is in the range of 5 to 15% by weight,
(A-3) The ethylene content of the 64 ° C. decane soluble component is in the range of 20 to 45 mol%,
(A-4) The intrinsic viscosity [η] of the 64 ° C. decane-soluble component is in the range of 1.2 to 4.0 dl / g,
(A-5) Propylene block copolymer having a pentad isotacticity of a decane insoluble component of 64 ° C. in the range of 0.96 to 0.99: 70 to 95% by weight,
(B) a copolymer of ethylene and an α-olefin having 3 to 20 carbon atoms,
(B-1) The density is in the range of 0.905 to 0.935 g / cm 3 ,
(B-2) An ethylene / α-olefin copolymer having a melt flow rate measured at 190 ° C. and a load of 2.16 kg in the range of 0.5 to 5 g / 10 min: 5 to 30% by weight. A propylene-based polymer composition.
230℃、2.16kg荷重で測定されるメルトフローレートが0.5〜4.0g/10分の範囲にある請求項1に記載のプロピレン系重合体組成物。The propylene-based polymer composition according to claim 1, wherein a melt flow rate measured at 230 ° C and a load of 2.16 kg is in a range of 0.5 to 4.0 g / 10 minutes. 請求項1または2に記載のプロピレン系重合体組成物からなることを特徴とするブロー成形用プロピレン系重合体組成物。A propylene-based polymer composition for blow molding comprising the propylene-based polymer composition according to claim 1. 請求項1または2に記載のプロピレン系重合体組成物をブロー成形することにより得られることを特徴とするブロー成形体。A blow-molded product obtained by blow-molding the propylene-based polymer composition according to claim 1.
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