JP3689498B2 - 真空ラミネーション装置及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、真空ラミネーション装置及びその製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、特に、太陽電池モジュールの作製に好適に使用できる真空ラミネーション装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、真空ラミネーション装置は、半導体関連、特に太陽電池などの外気に晒して用いられる素子を被覆する目的で最終的な製造装置として使用される。これは、素子を温湿度・外圧などに対し耐久性を向上させるためである。こうした真空ラミネーション装置を介して製造される太陽電池は、近年クリーンエネルギー供給源として注目されている。即ち、地球環境汚染の拡大につれ、環境問題に対する意識の高まりが世界的な広がりをみせている。なかでも、CO2排出に伴う地球の温暖化現象に対する危惧感は深刻である。したがって、こうした問題なくしてクリーンエネルギーを供給する手段に対する希求はますます強まっている。このような状況において、太陽電池は、その安全性と扱い易さから、安全なエネルギー源として期待される主要なものである。これらの要求に対し信頼性および経済性の高い太陽電池を供給するために、上述した真空ラミネーション装置は重要な役割を果たすものである。
【0003】
ところで、太陽電池には様々な型式および形態のものがある。代表的なものとして、結晶シリコン太陽電池、多結晶シリコン太陽電池、アモルファスシリコン太陽電池、銅インジウムセレナイド太陽電池、化合物半導体太陽電池などを挙げることができる。これらの中、薄膜結晶シリコン太陽電池、化合物半導体太陽電池およびアモルファスシリコン太陽電池は、比較的低コストであり、しかも大面積化が可能なため各方面で活発に研究開発が進められている。
【0004】
図7(a)および図7(b)は上述した太陽電池をモジュール化した太陽電池モジュールの構成を模式的に示す図である。図7(a)は、材料積層時の構成を示す模式図であり、図7(b)は太陽電池モジュールとして完成した状態での構成を示す模式図である。図7(a)および図7(b)において、401は表面被覆材、402は充填材、403は太陽電池素子(光起電力素子)、404は裏面被覆材をそれぞれ示す。
該太陽電池モジュールはつぎのようにして作製される。即ち、まず真空装置内に太陽電池モジュールを構成する材料を配置し積層し、真空引きを行い各材料間の空気を除く、即ち、脱気(真空引き)を行う。ついで、真空引きしたこの状態で加熱する。加熱により積層体は昇温し、充填材が架橋あるいは硬化する温度に達し、充填材が十分硬化するまでこの温度を所定の時間保持する。その後冷却し真空引きを停止し大気圧に戻す。この手順により図7(b)に示した構成の太陽電池モジュールが完成する。
【0005】
図8(a)乃至図8(c)は、太陽電池モジュールの製造に使用する従来の真空ラミネーション装置の模式的説明図である。図8(a)は全体図であり、図8(b)は図8(a)の線F−Fでの断面構造図であり、図8(c)は太陽電池モジュールを作製する時の断面構造図である。図8(a)乃至図8(c)において、501はベースプレートであり、502は真空引きパイプであり、503はバルブであり、504は真空ポンプであり、505は脱気孔であり、506は固定部材であり、507は蓋部材であり、508は太陽電池モジュール用の積層体であり、509は網であり、510は真空ポンプに連通した排気管である。
図8(a)乃至図8(c)に示した真空ラミネーション装置を使用しての太陽電池モジュールの作製はつぎのようにして行う。まず図8(c)のように、ベースプレート501と真空引きパイプ502の環状体とに挟まれた空間に網509を敷き、太陽電池モジュール作製材料(太陽電池モジュール用積層体)508と蓋部材507とを配置する。つぎに真空ポンプ504を起動し、ベースプレート501と真空引きパイプ502と蓋部材507とにより形成した空間部(即ち、太陽電池モジュール用積層体508を含む空間部)を真空引きして、該空間部の空気と太陽電池モジュール用積層体508間の空気を排出または脱気する。そして真空ポンプ504を作動させたままで、該ラミネーション装置を不図示の高温のオーブンに投入し、太陽電池モジュール用積層体中の充填材が硬化する温度に昇温させ、硬化が終了するまでそのまま保持する。充填材の硬化後にオーブンから該ラミネーション装置を取り出し冷却後、真空ポンプ504を止めて前記空間部を大気圧に戻し、太陽電池モジュールの作製を終了する。
上記従来の真空ラミネーション装置は、構造が簡単で軽量なため、太陽電池モジュールの大面積化に伴い装置の大型化が容易である。装置の熱容量が小さいため太陽電池モジュールを構成する材料の昇降温が早く、製造上の処理時間を短縮できるなどの利点を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した図8(a)乃至図8(c)に図示の従来の真空ラミネーション装置においては、固定部材506は、真空引きパイプ502の固定に際し、真空引きパイプ502とベースプレート501間に隙間が生じないように固定するための部材である。該ラミネーション装置は、太陽電池モジュールの製造工程において真空状態を維持しつつ高温に晒されるため、固定部材506にしかるべき耐熱性が要求される。従来、固定方法としては、溶接による固定の他、真空引きパイプ502とベースプレート501の隙間を埋めるようにしてシーラント(例えば、RTV硬化型シリコンシーラントなど)により固定する方法がとられていた。この固定方法は、ベースプレート501および対応する真空引きパイプ502の寸法が小型の場合、具体的には長辺が1m以下程度であれば何ら問題はなかった。
【0007】
しかし、近年、製作する太陽電池モジュールの大面積化、あるいは大量処理が必要とされるに従って、ベースプレートと真空引きパイプの寸法の拡大が求められている。
上述した従来の真空ラミネーション装置はこの要求を十分に満足できるものではない。即ち、ベースプレートおよび真空引きパイプの大型化を図る場合、上述したベースプレートと真空引きパイプの固定方法には以下に述べるような問題を生じる。
まず、上述した従来の溶接法により真空パイプをベースプレートに固定しようとすると、溶接時の熱ひずみにより溶接後の真空ラミネーション装置が歪んだものとなってしまう。
また、上述した従来のシーラントによる固定方法では溶接法の場合における上記問題点は生じないものの、以下に述べるような別の問題点が生じる。即ち、通常は真空ラミネーション装置のベースプレートは専用の治具あるいはコンテナなどの上に載せられてラミネーション工程を運搬されるので問題は生じない。しかし、装置メインテナンスなどのためにベースプレートを専用治具あるいはコンテナからはずそうとすると、ベースプレートが大きいために、ベースプレートにある程度の変形が生じる。その際に溶接する場合に比べて軟らかい固定部材であるシーラントに亀裂が発生することがある。このように亀裂が発生すると真空ラミネーション装置内の空間の真空引きができなくなり、したがって太陽電池モジュール用積層体のラミネーションができなくなる。
【0008】
【発明の目的】
本発明は、従来の真空ラミネーション装置において、真空ラミネーション装置の大型化、具体的にはベースプレートと真空引きパイプの大型化を上述した問題の生起なくして達成することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、従来技術における問題を解決し、上記目的を達成するものである。
本発明は、表面の中心線平均粗さが0.2μm〜1.5μmである鋼板と、ループ状の中空パイプのループ内周側に複数の脱気孔を有する真空引きパイプと、該鋼板と該真空引きパイプをつなぐ接合部とを有する真空ラミネーション装置であって、該接合部が、間隔を空けて存在する点付け溶接部と、前記真空引きパイプの全周に亘って存在するシーラント材とによって構成されていることを特徴とする真空ラミネーション装置である。
また、本発明は、ループ状に曲げられた中空パイプのループ内周側に複数の脱気孔を有する真空引きパイプと、該真空引きパイプが固定されたベースプレートとからなる真空ラミネーション装置の製造方法であって、前記ベースプレートとして表面の中心線平均粗さが0.2μm〜1.5μmである鋼板を用い、該ベースプレートと前記真空引きパイプを密着させながら両者を点付け溶接し、かつ全周に亘るシーラント材を使用して一体化することを特徴とする真空ラミネーション装置の製造方法である。
【0010】
【実施態様例】
図1乃至図4は、本発明の真空ラミネーション装置を構成する真空引きパイプをベースプレートに固定する工作手順を示す模式図である。
図1乃至図4において、101は真空引きパイプを示し、102は表面の中心線平均粗さが0.2μm〜1.5μmの鋼板からなるベースプレートを示す。103は部分的な溶接を行った箇所(この場合、“点付け溶接”により行った)を示し、104は固定部材としてのシーラントを示し、105は脱気孔を示し、106は減圧のための真空ポンプに連通するフランジを示す。
本発明の真空ラミネーション装置を図1乃至図4に徴して説明する。
まず、図1に示すように、真空引きパイプ101をベースプレート102の定位置上に載せる。次に、図2に示すように、真空引きパイプ101とベースプレート102を点付け溶接103する。
図2において、103は点付け溶接を行った位置を示している。
ついで、図3に示すように、真空引きパイプ101とベースプレート102の隙間を埋めるようにシーラントなどの固定部材104を流し込む。固定部材104は、真空引きパイプ101をベースプレート102に固定する機能を果たすとともに、真空引きパイプ101、ベースプレート102および上述したシート状蓋部材で囲まれる空間を真空引きする際の真空シール材としての機能を果たす。従って、シーラントの流し込みは全周に亘って隙間が残らないように行わなければならない。この状態で室温にて約24時間程度放置すればシーラントが固化して、真空ラミネーション治具の作製が完了する。この時の図3の線F−Fでの断面を図4に示す。
【0011】
上述した点付け溶接個所どうしの間隔は、好ましくは1〜100cmであり、より好ましくは5〜50cmである。溶接間隔が狭すぎると、実質的に全周溶接を行った場合と同様の状態となり、溶接歪によりできあがった真空ラミネーション治具に歪みが生じてしまう。一方、溶接間隔が広すぎると、ベースプレート101を持ち上げようとした時などにベースプレート102に歪みが生じ、真空引きパイプ101との間に隙間が生じてしまう。その結果、固定部材104に亀裂が発生し、真空ラミネーション治具として使用できないものになってしまう。なお、溶接に当たっては、事前にベースプレート溶接個所の塗料あるいはラミネート材などを剥がして溶接可能な状態にしておく必要がある。
【0012】
上述したベースプレートとしては、表面の中心線平均粗さが0.2μm〜1.5μmである鋼板を用いる。これは以下に述べる理由による。即ち、その理由の一つは、表面の中心線平均粗さが0.2μmより小さい時には表面が平滑となり、ベースプレートとシーラントの接着性が低下するからである。接着性が低下すると、上述のようにベースプレートと真空引きパイプを点付け溶接してあったとしても、真空ラミネーション装置に対して大きな歪が加わった時に接着面が剥離しやすい。他の理由は、表面の中心線平均粗さが1.5μmより大きいと、シーラントがベースプレートの断面曲線の谷部を確実に埋めてシーリングすることが困難となるからである。確実なシーリングが為されないと、真空ラミネーション装置としての機能を果たせない。またベースプレートの構成材料としては、鉄板、鋼、ステンレス、アルミニウムなどが考えられる。しかし、これらの中、例えば電気亜鉛めっきを施した鋼が耐候性の観点、そして0.2μm〜1.5μmの表面中心線平均粗さを達成し易いこと、また大面積化が達成し易いこと、そしてまた比較的安価に入手できることなどから好適である。また、当該鋼を使用する場合、その表面をりん酸塩処理することにより更に接着性が増加する利点がある。これに対して、例えば鉄などその他のものは耐候性に問題があり、またステンレス及びアルミニウムは鋼に比べて高価であるなどの問題があることから好ましくない。
ベースプレートの厚さについては、軽量化を図るためには薄くしなければならないが、過度に薄くすると剛性がとれなくなる。従って重量と剛性のバランスからベースプレートの厚さは、好ましくは0.3〜3mm、より好ましくは15〜20mmである。
【0013】
真空引きパイプ101については、耐熱性、剛性、軽量性などが要求される。したがって、真空引きパイプ101は、一般には、主としてステンレスで構成される。真空引きパイプ101の内周側には真空引きのための脱気孔105が、真空ラミネーション装置を組み上げる前に開けられていることが望ましい。真空引きパイプ101の大きさについては、その外枠がベースプレート102内に収まるようにする。また、真空引きパイプ101には真空引きを行う真空ポンプに接続するための開口部が設けられる。
【0014】
図5(a)および 図5(b)に、本発明における、真空引きパイプをベースプレートに固定する方法の別例を示す。
図5(a)および 図5(b)において、201は真空引きパイプを示し、202はベースプレートを示し、203は、溶接用つなぎ部材を示し、204は溶接箇所を示し、205は固定部材を示す。
図5(a)および 図5(b)に示す方法は、次のようにして行う。まず、図1乃至図4に示した方法の場合と同様で、真空引きパイプ201をベースプレート202の定位置上に置く(図5(a)参照)。次いで、図5(a)に示すように、つなぎ部材203を、真空パイプ201とベースプレート202の両者に対して溶接204する。溶接箇所は図5(b)にて204で示す位置である。
【0015】
【実施例】
以下に実施例を示して本願発明をさらに説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0016】
【実施例1】
本発明の真空ラミネーション装置を、上述した図1乃至図4に示した方法により作製した。なお、真空ラミネーション装置の作製に用いた材料は図1乃至図4に示したものと同じである。まず、真空引きパイプ101をベースプレート102上に、真空引きパイプがはみ出さないように置いた。ついで、真空引きパイプ101とベースプレート102を15cm間隔で点付け溶接した。次に、真空引きパイプ101とベースプレート102の隙間を埋めるように外側よりシーラント104を流し込んだ。
ここで、ベースプレート102として、1450mm×6000mmサイズで板厚1.6tの鋼板を使用した。該鋼板の表面は、中心線平均粗さが約0.8μmのものであった。真空引きパイプ101としては、外寸が1450mm×5950mmであり管径が1/2インチのステンレス316BA管を使用した。また、真空引きパイプ101としての該ステンレス316BA管には予めその内周に空径3mmの脱気孔が50mmピッチで全周に亘って設けておいた。シーラント104としては、RTVシリコーン系シーラント(商標名:KE347;信越シリコーン社製)を使用した。上述したようにシーラント104を流し込んだ後、常温に24時間放置した。これにより、真空ラミネーション装置を完成した。得られた真空ラミネーション装置の四隅を持って運搬したが、シーラントの亀裂などの問題は発生しなかった。
【0017】
【比較例1】
以下に述べる手法で真空ラミネーション装置を作製した。まず、真空引きパイプ101を、ベースプレート102上に、真空引きパイプがはみ出さないように置いた。次に、ベースプレートと真空引きパイプとの溶接を行わずに、真空引きパイプ101とベースプレート102の隙間を埋めるように外側よりシーラント104を流し込んだ。
ここで、ベースプレート102として、1450mm×6000mmサイズで板厚1.6tの鋼板を使用した。該鋼板の表面は、中心線平均粗さが約0.9μmのものであった。真空引きパイプ101としては、外寸が1450mm×5950mmであり管径が1/2インチのステンレス316BA管を使用した。また、真空引きパイプ101としての該ステンレス316BA管には予めその内周に空径3mmの脱気孔が50mmピッチで全周に亘って設けておいた。
シーラント104としては、RTVシリコーン系シーラント(商標名:KE347;信越シリコーン社製)を使用した。上述したようにシーラント104を流し込んだ後、常温に24時間放置した。これにより、真空ラミネーション装置を完成した。得られた真空ラミネーション装置の四隅を持って運搬したところ、シーラントに亀裂が発生した。この時、ベースプレートの歪み量は約15cmであった。
【0018】
【比較例2】
以下に述べる手法で真空ラミネーション装置を作製した。まず、真空引きパイプ101を、ベースプレート102上に、真空引きパイプがはみ出さないように置いた。ついで、真空引きパイプ101とベースプレート102を15cm間隔で点付け溶接した。次に、真空引きパイプ101とベースプレート102の隙間を埋めるように外側よりシーラント104を流し込んだ。
ここで、ベースプレート102として、1450mm×6000mmサイズで板厚1.5tの鋼板を使用した。該鋼板の表面は、中心線平均粗さが約0.1μmのものであった。真空引きパイプ101としては、外寸が1450mm×5950mmであり管径が1/2インチのステンレス316BA管を使用した。また、真空引きパイプ101としての該ステンレス316BA管には予めその内周に空径3mmの脱気孔が50mmピッチで全周に亘って設けておいた。
シーラント104としては、RTVシリコーン系シーラント(商標名:KE347;信越シリコーン社製)を使用した。上述したようにシーラント104を流し込んだ後、常温に24時間放置した。これにより、真空ラミネーション装置を完成した。得られた真空ラミネーション装置の四隅を持って運搬したところ、シーラントとベースプレートの間にわずかな剥離が生じた。
【0019】
【実施例2】
本実施例では、実施例1において作製した真空ラミネーション装置を使用して太陽電池モジュールの作製を行った。
図6は、実施例1において作製した真空ラミネーション装置を太陽電池モジュールの製造装置へ適用した場合の例を示すものである。即ち、図6は、太陽電池モジュール用積層体をラミネーション処理空間へ配置した場合の断面図である。図6において、301はベースプレートを示し、302は真空引きパイプを示し、306は固定部材を示し、307は蓋部材を示し、309は網を示す。これらの各部は、上述した真空ラミネーション装置と同様であるので、これらについての説明は省略する。その他の部材の308は太陽電池モジュールを形成するための太陽電池モジュール用積層体を示す。310は太陽電池モジュール用積層体308の周囲へ充填される充填材の漏れ出しを防止するための充填材流れ防止材である。本実施例では、これらの部品をラミネーション処理する。
太陽電池モジュールは以下のようにして作製した。即ち、ラミネーション装置の真空引きする空間部に充填材流れ防止材310を置き、その上に太陽電池モジュール用積層体308を配置し、さらにその上に充填材流れ防止材310を置いた。これらの配置後、真空引きパイプ302の環状体全体を覆うようにシート状蓋部材307をかぶせた。
ここにおいて、充填材流れ防止材310としてPTFEフィルム(旭ガラス社製)を使用した。また蓋部材307として1550mm×6100mmサイズのシリコンラバー(厚さ:2t,硬度:50,シリコン樹脂汎用タイプ,タイガースポリマー社製)を使用した。
上記の各部材の配置完了後、不図示の真空ポンプを起動し空間部を真空引きして、太陽電池モジュール用積層体308の間にある空気を排出・脱気した。不図示の真空ポンプで脱気している状態で、真空ラミネーション装置を不図示の高温のオーブンへ投入し、太陽電池モジュール用積層体中の充填材が硬化する温度(略150℃)にまで昇温し、硬化が終了するまで30分間保持した。その後オーブンから該ラミネーション装置を取り出して冷却させ、真空ポンプを止めて空間部を大気圧に戻した。この手順により太陽電池モジュールを作製した。完成したモジュールは外観、特性とも問題のない良好なものであった。
なお、本実施例において使用した太陽電池モジュールの構成材料について説明する。即ち、太陽電池モジュールの構成は上述した図7(a)および図7(b)に示すものと同じである。図7(a)および図7(b)中の表面被覆材401はフッ素樹脂フィルム(商標名:無延伸テフゼル;デュポン社製、厚さ:50μm)からなり、充填材402はEVA(商標名:耐候性グレード;ハイシート工業社製、厚さ:460μm)からなり、裏面被覆材304は耐候性塗装鋼板(商標名:タイマカラーGL;大同鋼板社製、0.4t)からなるものとした。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、真空引きパイプとベースプレートの固定が堅固になるため、真空ラミネーション装置の運搬などを行った時に両者間の固定部材に亀裂などの問題が生じることがない。それに伴って、真空ラミネーション装置のハンドリング性の向上、稼動率の向上がはかれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の真空ラミネーション装置の作製における第1の工程を示す模式図である。
【図2】本発明の真空ラミネーション装置の作製における第2の工程を示す模式図である。
【図3】本発明の真空ラミネーションの装置の作製における第3の工程を示す模式図である。
【図4】図3における線F−Fに沿った断面の模式的断面図である。
【図5】本発明の真空ラミネーション装置の作製の別例を示す模式図である。
【図6】本発明の真空ラミネーション装置を太陽電池モジュール製造装置に適用した場合の構成例を示す模式図である。
【図7】太陽電池モジュールの材料構成を示す模式図である。
【図8】従来の太陽電池モジュールの製造装置に適用される真空ラミネーション装置の構成を示す模式図である。
【符号の説明】
101 真空引きパイプ
102 ベースプレート
103 点付け溶接箇所
104 シーラント
201 真空引きパイプ
202 ベースプレート
203 溶接用つなぎ部材
204 溶接箇所
205 固定部材
301 ベースプレート
302 真空引きパイプ
306 固定部材
307 蓋部材
308 太陽電池モジュール構成材料
309 網
310 充填材流れ防止材
401 表面被覆材
402 充填材
403 太陽電池素子
404 裏面被覆材
501 ベースプレート
502 真空引きパイプ
503 バルブ
504 真空パイプ
505 脱気孔
506 固定部材
507 蓋部材
508 太陽電池モジュール構成材料
509 網
510 開口部
Claims (2)
- 表面の中心線平均粗さが0.2μm〜1.5μmである鋼板と、ループ状の中空パイプのループ内周側に複数の脱気孔を有する真空引きパイプと、該鋼板と該真空引きパイプをつなぐ接合部とを有する真空ラミネーション装置であって、該接合部が、間隔を空けて存在する点付け溶接部と、前記真空引きパイプの全周に亘って存在するシーラント材とによって構成されていることを特徴とする真空ラミネーション装置。
- ループ状に曲げられた中空パイプのループ内周側に複数の脱気孔を有する真空引きパイプと、該真空引きパイプが固定されたベースプレートとからなる真空ラミネーション装置の製造方法であって、前記ベースプレートとして表面の中心線平均粗さが0.2μm〜1.5μmである鋼板を用い、該ベースプレートと前記真空引きパイプを密着させながら両者を点付け溶接し、かつ全周に亘るシーラント材を使用して一体化することを特徴とする真空ラミネーション装置の製造方法。
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