JP3688989B2 - ガスタービン設備の制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排水ポンプなどの被駆動装置に直結したガスタービン設備において、過大なトルクが被駆動装置に作用しないようにガスタービン出力を制御することができるガスタービン設備の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ガスタービンの制御は、通常回転数制御、温度制御または負荷制御を行い、保護機能として加減速制限、最大負荷制限、圧縮機タービン出口ガス温度制限などの各種の機能が装備されている。さらに、発電機駆動用のガスタービンにおいては、発電機側で異常を検出した場合、発電機自体の保護機能によって遮断器を解列させ、発電機と出力タービンは機械的に直結しているものの発電機自体を負荷から切り離し、発電機に駆動トルクが作用しない状態にして、発電機およびガスタービン本体の損傷を防止することが可能である。ところが排水ポンプなど機械設備を直接駆動するガスタービン設備においては、負荷側の状態が急変して負荷トルクが急増した場合、その被駆動装置に接続されるガスタービン本体が発生する動力を低減させる以外に、被駆動装置ならびにガスタービン本体を保護する手段がない。このような負荷の急変に対処できるようにするため、従来の排水ポンプでは、出力タービンで排水ポンプを直接駆動するのではなく、出力タービンで発電機を駆動し、その発電機で発生する電力によって駆動される電動機を設置し、その電動機で排水ポンプを駆動するということが行われていたが、これでは設備費用が過大になるという問題があった。
【0003】
図6は、典型的な従来の技術のガスタービン制御装置25を備えるガスタービン発電設備1の概略的構成を示す系統図であり、この従来の技術は、特開平2−308928号公報に開示されている。このガスタービン発電設備1は、圧縮機2、圧縮機タービン3および燃焼器4を有し、圧縮機2は圧縮機タービン軸6によって圧縮機タービン3に同軸に連結されて、ガスジェネレータ5を構成する。圧縮機2によって圧縮された空気は、燃焼器4において、流量調整弁8を経て供給される燃料と混合して燃焼され、その燃焼ガスは、前記圧縮機タービン3へ供給され、この圧縮機タービン3の出力によって前記圧縮機2が駆動される。
【0004】
前記ガスジェネレータ5からの燃焼ガスは、可変静翼9を介して出力タービン10に供給される。出力タービン10は、出力軸11を有し、この出力軸11の回転は、減速機12によって減速された後、負荷である発電機13に入力されて、発電機13を駆動する。可変静翼9は、翼駆動手段14によって駆動されて翼角を変化させ、前記出力タービン10の出力が制御される。出力タービン10から排出される燃焼ガスは、熱交換器15によって前記圧縮機2から燃焼器4へ供給される空気と熱交換して熱回収された後、排気される。
【0005】
このようなガスタービン発電設備1には、発電機13の負荷を検出する負荷検出器16、圧縮機タービン軸6の回転数を検出する回転数検出器17、出力軸11の回転数を検出する回転数検出器18、圧縮機2の入口温度を検出する入口温度検出器19、および圧縮機タービン3の入口温度を検出する入口温度検出器20が設けられる。
【0006】
図7は、ガスタービン発電設備1に備えられるガスタービン制御装置25の構成を示すブロック図である。このガスタービン制御装置25は、目標回転数設定手段26、燃料流量制御手段27、フィードフォワード量設定手段28、可変静翼制御手段29、負荷判定手段30、回転数判定手段31、および回転数上昇程度制限手段32を有する。
【0007】
前記目標回転数設定手段26は、負荷検出器16、入口温度検出器19、および入口圧力検出器23からの各検出値に基づいて、目標とする圧縮機タービン軸6の目標回転数を設定して出力する。前記燃料流量制御手段27は、回転数検出器17によって検出された圧縮機タービン軸6の回転数検出値が目標回転数となるように前記流量調整弁8を制御して、各回転数の偏差に応じて燃料の流量を調整する。前記フィードフォワード量設定手段28は、負荷検出器16、入口温度検出器19、入口圧力検出器23および圧縮機タービン軸6の回転数検出器17からの各検出値に基づいて、可変静翼9の角度のフィードフォワード量を設定して出力する。前記可変静翼制御手段29は、回転数検出器18によって検出された出力軸11の回転数検出値が予め定める目標回転数となるように、各回転数の偏差および前記フィードフォワード量に基づいて前記翼駆動手段14を制御する。
【0008】
さらに前記負荷判定手段30は、負荷検出器16によって検出された発電機13の負荷検出値に基づいて、所定値以上の負荷投入があったか否かを判定する。前記回転数判定手段31は、負荷判定手段30による判定結果が所定値以上であると判定したとき、出力軸11の回転数検出器18の回転数検出値に基づいて、予め定める回転数の範囲まで回復したかどうかを判定する。前記回転数上昇程度制限手段32は、前記回転数判定手段31によって前記予め定める回転数の範囲内に回復しないと判定されたとき、圧縮機タービン軸6の回転数の上昇程度を制限する。
【0009】
このような従来のガスタービン発電設備1の構成によって、負荷投入直後における圧縮機タービン軸6の回転数の上昇程度を低めに抑制して、負荷投入に対するフィードフォワード制御による出力軸11の回転数の急激な上昇を防止している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の技術では、負荷判定手段30は発電機13の負荷検出値に基づいて、所定値以上の負荷投入があったか否かを判定し、回転数判定手段31は負荷判定手段30による判定結果が所定値以上であると判定したとき、出力軸11の回転数検出器18の回転数検出値に基づいて、予め定める回転数の範囲まで回復したかどうかを判定し、さらに回転数上昇程度制限手段32は、前記回転数判定手段31によって前記予め定める回転数の範囲内に回復しないと判定されたとき、圧縮機タービン軸6の回転数の上昇程度を制限している。
【0011】
この従来の技術のように被駆動装置が発電機の場合、被駆動装置側で異常を検出すれば、発電機の遮断器を開く処置によって異常状態から回避することが可能であるが、この出力タービンによって発電機を駆動する場合には排水ポンプなどの被駆動機器を駆動するための電動機が別途必要となり全体の設備費用が過大となる。これに対し出力タービンと被駆動機器を直結し、出力タービンで直接被駆動機器を駆動すると、被駆動装置側の状態の変化によって負荷トルクが急激に増加して過トルクになったとき、被駆動装置側でその異常を回避することができない。
【0012】
一般に、出力タービンを有するガスタービン本体の場合、出力タービンの動力はほぼ燃料流量に応じて変化するため、負荷トルクの増加によって出力タービンの回転数が減少すると、出力タービンの回転数にほぼ反比例して出力トルクが増加し、出力タービンの回転数が大幅に低下した場合には設計の基礎となる定格回転数における出力トルクの数倍の出力トルクを発生する。このため、負荷トルクが増加するのに応じて出力タービンの回転数が減少し、その結果出力トルクが急増するため、出力タービンから被駆動装置への伝達トルクが増加することになり、出力タービン、出力タービンと被駆動装置をつなぐ駆動軸、被駆動装置の強度的な許容限度を超えてしまう恐れがある。
【0013】
したがって、出力タービンの回転数が低下して出力トルクが増加した場合にでも破損することのない設備とするためには、通常設計の基礎に使う定格回転数における出力トルクの数倍のトルクに耐えるだけの強度余裕を出力タービン、駆動軸、被駆動装置のすべてに持たせなければならないという問題が生じる。
【0014】
またこの従来の技術では、出力タービンの回転数に応じてガスタービンの出力を制御することができないため、前記ポンプに異物などが噛み込んで出力タービンに対する負荷トルクが急激に増加しても、出力タービンの回転数は減少するものの、出力タービン、駆動軸およびポンプには過大なトルクが作用し、その結果、出力タービン、駆動軸およびポンプを破損するおそれがあるという問題が生じる。
【0015】
本発明の目的は、ガスタービン本体および被駆動装置を構造的に変更することなしに、被駆動装置に過大なトルクが作用することを防止することができるようにしたガスタービン設備の制御装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、圧縮機によって圧縮された空気と、燃料流量調整弁を介して導かれる燃料とを、燃焼器に供給して燃焼させ、この燃焼器からの燃焼ガスを、前記圧縮機に同軸に連結される圧縮機タービンに供給して圧縮機を駆動するガスジェネレータと、このガスジェネレータから出力されるガスのエネルギによって被駆動装置を駆動する出力タービンとから成るガスタービン本体を備え、出力タービンが被駆動装置を駆動する動力に応じて前記燃料流量調整弁開度を調整して燃焼器に供給する燃料流量を制御するガスタービン設備の制御装置において、
出力タービンの回転数に応じた予め定めるトルクリミット設定値相当の燃料流量を求め、前記燃料流量調整弁によって燃焼器へ供給される燃料流量を前記トルクリミット設定値相当の燃料流量以下にして、前記出力タービンの出力を制限し、出力タービンから被駆動装置に入力されるトルクを、前記トルクリミット設定値以下に制限するトルク制限手段を含むことを特徴とするガスタービン設備の制御装置である。
【0017】
本発明に従えば、トルク制限手段は出力タービンの回転数、すなわち回転速度に応じたトルクリミット設定値相当の燃料流量に燃焼器への燃料を制限して、その出力タービンの出力トルクを制限するので、ガスタービン制御装置によるガスタービン本体の制御によって、出力タービン、駆動軸および被駆動装置に過大なトルクが作用しないようにして、出力タービン、駆動軸および被駆動装置を保護することができる。しかも前記トルク制限手段は、出力タービンの回転数に応じたトルクリミット設定値相当の燃料流量に燃焼器への燃料を制限して、出力タービンの出力トルクを制限するので、被駆動装置からの負荷トルクに依存しないため、特別に負荷検出器を設ける必要がない。また出力タービン、駆動軸および被駆動装置の設計および製作において、通常の設計の基礎となる定格以上の過大なトルクが作用することを考慮する必要がないため、出力タービン、駆動軸および被駆動装置の設計および製作に、前記従来技術のように制限を受けず、生産性が向上される。
さらに前記トルク制限手段によって、出力タービンの回転数に応じた予め定めるトルク制限値を超えないようにして燃料流量調整弁を制御するので、負荷トルクが増加したときにも出力タービン、駆動軸および被駆動装置に対して過大なトルクを作用させずに、かつ負荷トルクが所定の値に復帰した後は必要とされる回転数を確保することができる。
【0018】
このようにして、ガスタービン本体および被駆動装置を構造的に変更することなしに、被駆動装置に過大なトルクが作用することを防止することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態のガスタービン制御装置40を備えるガスタービン設備41の概略的構成を示す系統図である。本実施の形態のガスタービン設備41は、負荷である排水ポンプ42と、この排水ポンプ42および減速機56を駆動するガスタービン本体43とから成る。ガスタービン本体43は、ガスジェネレータ44と出力タービン45とを有する多軸ガスタービンであって、ガスタービン制御装置40は、出力タービン45の出力トルクを演算し、出力タービン45の回転数(すなわち回転速度)が低下したときに、その出力トルクがトルクリミット設定値を超えないように、燃焼器46への燃料の投入量を調整する燃料流量調整弁V1を制御して、ガスジェネレータ44の出力を調整し、出力タービン45の出力を低減することができるように構成される。前記燃料流量調整弁V1は、たとえばスロットル弁によって実現される。
【0022】
図2は、出力タービン45の出力を一定に保った場合の出力タービン回転数とその出力トルクとの関係を示すグラフである。同図から明らかなように、トルクリミット制御しない場合には、ラインL1で示されるように、回転数が低下するほど出力トルクが増大する特性となる。
【0023】
すなわち、ガスタービン本体の特性によって、出力タービンの出力Qは、燃料流量Fをパラメータとして与えられるため、出力トルクTrは出力Qと出力タービン回転数N3の比
Tr = K・(Q(F)/N3) …(1)
で与えられる。ここでQ(F)はガスタービンの特性によって与えられる関係式であり、Kは単位換算のための定数である。したがって、出力トルクTrがトルクリミット設定値Trmaxとなるような燃料流量Fmaxは上記(1)式においてTr=Trmaxのときの値となる。具体的には、任意の出力タービンの回転数N3に対して
Trmax = K・(Q(Fmax)/N3) …(2)
を解くことによって、出力タービン回転数がN3のときのトルクリミット設定値相当の出力トルクに応じた燃料流量Fmaxの値を求めることができる。
【0024】
出力タービンの回転数に応じて、順次このようなトルクリミット設定値相当の燃料流量を求め、燃料流量調整弁V1を通じて燃焼器へ供給される燃料流量をこのトルクリミット設定値相当の燃料流量以下に制限することによって、出力タービン45の出力を制限し、これによって排水ポンプ42に入力されるトルクを制限することが可能となる。
【0025】
図1の実施形態では、前記ガスジェネレータ44は、低圧圧縮機47、高圧圧縮機48、高圧タービン49、低圧タービン50、前記燃焼器46、および低圧軸51、高圧軸52を含む。低圧圧縮機47は、低圧軸51によって低圧タービン50に同軸に連結され、高圧圧縮機48は高圧軸52によって高圧タービン49に同軸に連結される。低圧軸51は高圧軸52に同軸に挿通され、相互に個別に回転することができる。また前記出力タービン45は、出力軸55を有し、この出力軸55は、減速機56の入力軸(図示せず)に連結され、減速機56の出力軸(図示せず)は、前記排水ポンプ42に連結され、このポンプ42に前記出力軸55の回転が減速して入力される。
【0026】
ガスタービン本体へ供給する燃料は、前記ガスタービン制御装置40によって制御される燃料流量制御弁V1を経由して燃焼器46へと導かれる。
【0027】
低圧圧縮機47によって圧縮された空気は高圧圧縮機48に供給されて、さらに圧縮された後、その高圧の空気は、燃焼器46に供給される。この燃焼器46には、前記流量調整弁V1を経て流量調整された燃料が供給され、この燃料と前記高圧の圧縮空気とが混合して燃焼され、その燃焼ガスは高圧タービン49へ供給され、高圧タービン49を駆動する。
【0028】
高圧タービン49を駆動した燃焼ガスは低圧タービン50に導かれて低圧タービン50を駆動した後、出力タービン45に供給され、この出力タービン45を駆動する。前記出力タービン45の出力軸55の回転は、減速機56によって減速された後、前記排水ポンプ42に入力され、この排水ポンプ42を駆動する。
【0029】
図3は、ガスタービン制御装置40の具体的構成を示すブロック図である。前記ガスタービン制御装置40は、出力タービン回転数制御回路81、出力制限回路82、起動燃料制御回路83、低圧圧縮機最大回転数制限回路86、高圧圧縮機最大回転数制限回路87、出力タービン入口ガス温度制限回路88、トルク制限回路94、最小値選択回路96を含む。
【0030】
前記出力タービン回転数制御回路81は、外部に設置する回転数設定器(図示せず)から与えられた出力タービン回転数設定値と出力タービン回転数検出手段69から出力される出力タービン回転数信号とを入力し、出力タービン45の回転数が出力タービン回転数設定値指令と一致するように、燃料流量制御弁へ指令信号X1を出力する。燃料制御の基本制御グループとして通常の運転状態では、この機能が選択される。
【0031】
前記出力制限回路82は、いかなる条件下においても低圧圧縮機47の回転数が最大出力設定値に対応する制限値を超えないように、燃料流量を調整するための燃料流量調整弁V1への指令信号X2を出力する。この出力制限機能は、低圧圧縮機47の回転数がガスジェネレータ44の出力と一定の関係があることを利用したものであり、低圧圧縮機47の回転数が出力設定値に対応する値と一致するように燃料流量を調節する指令を出力する。前記出力設定値は、ガスタービン起動時にアイドリングから最大出力まで上昇し、ガスジェネレータ44の出力を増加させる。この制御の途中で前記出力タービン回転数制御回路81による制御に切換わり、通常の運転状態では最大制限を行うための機能として、待機しており、またガスタービン停止時には、最大出力からアイドリングまで設定値を減少させる。
【0032】
前記起動燃料制御83は、ガスタービンの起動からアイドリング到達までの間にわたる制御を行うものであり、燃料流量調整弁V1への指令信号X4を出力する。この指令信号X4はガスタービンの起動からアイドリング到達までの間ガスタービンを制御する信号であり、アイドリング到達以降は選択されないように構成されている。
【0033】
前記低圧圧縮機最大回転数制限回路86は、いかなる条件下においても低圧圧縮機47の回転数が所定の制限値を超えないように、燃料流量調整弁V1の開度を調整する。この制限は、低圧圧縮機最大回転数制限回路86に予め設定された所定の低圧圧縮機回転数制限設定値N1maxと、低圧圧縮機回転数検出手段70から出力される低圧圧縮機回転数信号N1とを比較し、低圧圧縮機回転数N1が低圧圧縮機回転数制限設定値N1maxを超えない(N1max>N1)ような燃料流量調整弁V1の開度指令X5を出力する。
【0034】
前記高圧圧縮機最大回転数制限回路87は、いかなる条件下においても高圧圧縮機48の回転数が所定の制限値を超えないように、燃料流量調整弁V1の開度を調整する。この制限は、高圧圧縮機最大回転数制限回路87に予め設定された所定の高圧圧縮機回転数制限設定値N2maxと、高圧圧縮機回転数検出手段72から出力される高圧圧縮機回転数検出信号N2とを比較し、高圧圧縮機回転数N2が高圧圧縮機回転数制限設定値N2maxを超えない(N2max>N2)ような燃料流量調整弁V1の開度指令X6を出力する。
【0035】
前記出力タービン入口ガス温度制限回路88は、いかなる条件下においても出力タービン45の入口ガス温度が所定の制限値を超えないように、燃料流量調整弁V1の開度指令を調整する。この制限は、出力タービン入口ガス温度制限回路88に予め設定された所定の出力タービン入口温度制限設定値Т6maxと、出力ガスタービン入口ガス温度検出手段73から出力される出力タービン入口ガス温度検出信号T6とを比較し、出力タービン入口ガス温度T6が出力タービン入口ガス温度制限設定値T6maxを超えない(Т6max>Т6)ような燃料流量調整弁V1の開度指令X7を出力する。
【0036】
前記最小値選択回路96は、上記の出力制限回路82、トルク制限回路94、始動燃料制御回路83、低圧圧縮機最大回転数制限回路86、高圧圧縮機最大回転数制限回路87および出力タービン入口ガス温度制限回路88の各々から出力され燃料流量調整弁V1の開度指令信号X1,X2,X3,X4,X5,X6,X7のうちで最も小さい弁開度すなわち最小の燃料流量に相当する信号を選択し、ガスタービン制御装置40の出力信号Xとして燃料流量調整弁V1に出力する。
【0037】
燃料流量調整弁V1は、ガスタービン制御装置40から出力される弁開度指令信号Xを受け、燃料流量制御弁の開度をその信号に相当する値に制御することによって、その開度に応じた燃料流量を燃焼器46に供給する。
【0038】
次に、前記トルク制限回路94について説明する。
出力タービンの出力トルクは出力タービン出力Qと出力タービン回転数N3の比Q/N3で求めることができる。ここで、出力タービン回転数N3は出力タービン回転数検出手段69から出力される。出力タービン出力は低圧圧縮機回転数N1と一意的な関係があることから、低圧圧縮機回転数N1から求めることができる。したがって、出力タービンの出力トルクは低圧圧縮機回転数N1と出力タービン回転数N3から求めることができる。これによって、出力タービンの出力トルクがトルクリミット設定値に相当する値となるときの出力タービン回転数N3と低圧圧縮機回転数制限値N1Lの関係を求めることができる。すなわち、この関係によって求まる出力タービン回転数に対応した低圧圧縮機回転数制限値N1Lによって実際の低圧圧縮機回転数N1が小さいときには、出力タービンの出力トルクはトルクリミット設定値より小さい状態にあり、逆に低圧圧縮機回転数N1がそのときの出力タービン回転数N3によって求まる低圧圧縮機回転数制限値N1Lより大きいときには出力タービンの出力トルクはトルクリミット設定値を超えていることになる。このような出力タービン回転数と低圧圧縮機回転数制限値との関係は、たとえば出力タービンの出力トルクを一定値Trmaxとすると、図5のような直線となる。
【0039】
図4はトルク制限回路94の構成を示すものであり、出力タービン回転数N3から上記の方法によって、トルクリミット設定値に相当する低圧圧縮機回転数制限値N1Lを演算する低圧圧縮機回転数制限値演算回路94aと、この低圧圧縮機回転数制限値演算回路から出力される低圧圧縮機回転数制限値N1Lと実際の低圧圧縮機回転数N1を入力して制御演算を行い、低圧圧縮機回転数N1が低圧圧縮機回転数制限値を越えないような燃料流量調整弁への指令信号X3を出力するトルク制御回路94bとからなる。
【0040】
本実施の形態によれば、トルク制限回路94は出力タービン45の回転数N3に基づいて、その出力タービン45の出力トルクを制限するので、ガスタービン制御装置40によるガスタービン本体43の制御によって、出力タービン45および被駆動装置である排水ポンプ42および減速機56に過大なトルクが作用することを防ぎ、出力タービン45、排水ポンプ42および減速機56を保護することができる。しかも前記トルク制限回路94は、出力タービン45の回転数N3に基づいて、出力タービン45の出力トルクを制限するので、排水ポンプ42および減速機56からの負荷を検出するための特別の検出器が不要である。また出力タービン45、排水ポンプ42および減速機56側の設計および製作において、耐軸トルク性が緩和されるため、出力タービン45の出力軸55に接続される入力軸の設計および製作に、前記従来技術のように制限を受けず、排水ポンプ42および減速機56の生産性を向上することができる。
【0041】
このようにして本実施の形態によれば、ガスタービン本体および被駆動装置を構造的に変更することなしに、被駆動装置に過大なトルクが作用することを防止することができる。
【0042】
なお、ガスタービンの出力はガスタービンが使用されるところの大気温度、大気圧力によって大きな影響を受けるため、その特性を演算するときには基準状態に変換した修正値をしようとすることが一般的である。したがって、上記ガスタービン制御装置40においても、回転数、出力などガスタービンの状態に関する値は大気温度、大気圧力にて修正して、基準状態に換算すれば、大気温度、大気圧力の影響を受けない制御装置を実現することができる。
【0043】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明によれば、トルク制限手段は出力タービンの回転数に、その出力タービンの出力トルクを制限するので、ガスタービン制御装置によるガスタービン本体の制御によって、ガスタービン本体および被駆動装置を構造的に変更せずに、被駆動装置に過大なトルクが作用しないようにして、被駆動装置を保護することができる。しかも前記トルク制限手段は、出力タービンの回転数に基づいて、出力タービンの出力トルクを制限するので、被駆動装置からの負荷を検出するための特別の検出器が不要である。また被駆動装置側の設計および製作において、耐軸トルク性が緩和されるため、出力タービンの出力軸に接続される入力軸の設計および製作に、前記従来技術のように制限を受けず、生産性を向上することができる。
【0044】
また、前記トルク制限手段によって、出力タービンの回転数に応じた予め定めるトルクリミット設定値を超えない燃料流量が得られるように燃料流量調整弁を制御するので、被駆動装置に対して過大なトルクを作用させずに、必要とされる回転数およびトルクを確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態のガスタービン制御装置40を備えるガスタービン設備41の概略的構成を示す系統図である。
【図2】出力タービン45の出力を一定に保った場合の出力タービン回転数とその出力トルクとの関係を示すグラフである。
【図3】ガスタービン制御装置40の具体的構成を示すブロック図である。
【図4】トルク制限回路94の具体的構成を示すブロック図である。
【図5】出力タービン回転数と低圧圧縮機回転数制限値との関係を示すグラフである。
【図6】典型的な従来の技術のガスタービン制御装置25を備えるガスタービン発電設備1の概略的構成を示す系統図である。
【図7】ガスタービン発電設備1に備えられるガスタービン制御装置25の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
40 ガスタービン制御装置
41 ガスタービン設備
42 排水ポンプ
43 ガスタービン本体
44 ガスジェネレータ
45 出力タービン
46 燃焼器
47 低圧圧縮機
48 高圧圧縮機
49 高圧タービン
50 低圧タービン
51 低圧軸
52 高圧軸
55 出力軸
56 減速機
69 出力タービン回転数検出手段
70 低圧圧縮機回転数検出手段
72 高圧圧縮機回転数検出手段
73 出力タービン入口ガス温度検出手段
81 出力タービン回転数制御回路
82 出力制限回路
83 起動燃料制御回路
86 低圧圧縮機最大回転数制限回路
87 高圧圧縮機最大回転数制限回路
88 出力タービン入口ガス温度制限回路
94 トルク制限回路
96 最小値選択回路

Claims (1)

  1. 圧縮機によって圧縮された空気と、燃料流量調整弁を介して導かれる燃料とを、燃焼器に供給して燃焼させ、この燃焼器からの燃焼ガスを、前記圧縮機に同軸に連結される圧縮機タービンに供給して圧縮機を駆動するガスジェネレータと、このガスジェネレータから出力されるガスのエネルギによって被駆動装置を駆動する出力タービンとから成るガスタービン本体を備え、出力タービンが被駆動装置を駆動する動力に応じて前記燃料流量調整弁開度を調整して燃焼器に供給する燃料流量を制御するガスタービン設備の制御装置において、
    出力タービンの回転数に応じた予め定めるトルクリミット設定値相当の燃料流量を求め、前記燃料流量調整弁によって燃焼器へ供給される燃料流量を前記トルクリミット設定値相当の燃料流量以下にして、前記出力タービンの出力を制限し、出力タービンから被駆動装置に入力されるトルクを、前記トルクリミット設定値以下に制限するトルク制限手段を含むことを特徴とするガスタービン設備の制御装置。
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