JP3688933B2 - 放射線検出器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、γ線の線量または線量当量を測定するための放射線検出器に係り、特に、広範囲のエネルギーにわたり検出感度差を低減するものである。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電所、加速器利用施設等において、γ線の線量または線量当量を測定する場合は、数10kevから数MeVまでの広いエネルギー範囲にわたって、光子エネルギー対線量感度依存性または光子エネルギー対線量当量感度依存性(以下、いずれも光子エネルギー特性と略す)が良好な放射線検出器が求められている。
【0003】
そこで放射線検出器の内でも電離箱は、光子エネルギー特性が良好でかつ体積を大きくすることにより感度の高い検出特性が得られるため、γ線の線量または線量当量を測定する検知体として使用されることが多かった。しかし、最近の小型化ニーズに対して、この電離箱では、内部ガス圧を高くすることにより対応してきたが、技術的に限界があり、電離箱に代わる小型の、すなわち単位体積当たりの感度の高い放射線検出器が求められていた。
【0004】
そこで、放射線検出器の内でも、化合物半導体としてのCdTeは、原子番号が48−52と大きく、また、50℃程度までの温度特性が安定しているため、小型の放射線検出器として期待がもたれている。しかしながら、CdTeは、感度の光子エネルギーに対する依存性(エネルギーが大きくなると感度が低下する)が大きく、広範囲の光子エネルギーをカバーして使用することができなかった。
【0005】
その広範囲の光子エネルギー特性をカバーする改善例として、特公平6−27814号公報に記載のものが提案されている。図12は、従来の放射線検出器の構造を示す図である。図において、1は半導体検知体、2は半導体検知体1を保持する保持板、3は放射線入射方向に対して半導体検知体1を覆うようにドーム状に設けられた放射線吸収フィルタ、4は放射線吸収フィルタ3に空けけられた細孔である。
【0006】
図13は図12に示した半導体検知体の詳細な構造を示す断面図である。図において、5はCdTe半導体、6はCdTe半導体5の一方の面に形成されたマイナス電極、7はCdTe半導体5のもう一方の面に形成されたプラス電極である。
【0007】
上記のように構成された従来の放射線検出器の放射線検出方法について説明する。まず、半導体検知体1は保持板2に電気的に絶縁されて取り付けられ、直流電圧でバイアスされる。半導体検知体1に放射線が入射してそのエネルギーが吸収されると、半導体検知体1の中に電子とその抜け殻の正孔が生成され、それらが各電極7、6にそれぞれ収集されてパルス状の電流が流れ、これを検知することにより放射線が検知される。
【0008】
図14は半導体検知体1の厚みを同一とし、放射線吸収フィルタ3として材料に鉛を用い、その厚み(h1〜h4を設定し、厚みの関係は、h1>h2>h3>h4となる)をパラメータとした時の光子エネルギー特性を示す。放射線吸収フィルタ3の厚みを例えばh2に選定することにより、80keV〜1MeVまでは良好な光子エネルギー特性が得られている。そして、放射線吸収フィルタ3に多数の細孔4を設けることにより、低エネルギー領域の特性を改善している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従来の放射線検出器は上記のように構成され、80keV〜1MeVのエネルギー範囲の特性は良好であるものの、1MeV以上のエネルギー範囲に対しては、光子エネルギー特性を改善することができない。したがって、原子力発電所、加速器利用施設などで求められている、数10keV〜数MeVまでのエネルギー範囲を一定の感度にて検出することに対応できないという問題点があった。このことは、図14に示すように、80keV〜6.5MeVのエネルギー範囲において、その検出感度に大きな違いが出ることから明らかである。
【0010】
この発明は上記のような問題点を解消するためなされたもので、低エネルギーから高エネルギーの広範囲にわたる検出感度差を低減することができる放射線検出器を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る請求項1の放射線検出器は、放射線を検出することができる半導体を検知体として使用する放射線検出器において、検知体の放射線入射面側を覆う放射線吸収フィルタを備え、放射線吸収フィルタは、放射線の吸収量が異なる複数の部分を有し、放射線の吸収量が最小となる部分を上記検知体の外周部分に備え、放射線の吸収量が最小となる部分以外の部分の、検知体の放射線入射面を覆う面積は、検知体の放射線入射面の面積より小さいものである。
【0012】
また、この発明に係る請求項2の放射線検出器は、請求項1において、放射線吸収フィルタの検知体の放射線入射面を覆う面積が、検知体の放射線入射面の面積以上のものである。
【0013】
また、この発明に係る請求項3の放射線検出器は、請求項2において、放射線吸収フィルタの一部が、検知体と接していない箇所を備えたものである。
【0014】
また、この発明に係る請求項4の放射線検出器は、請求項1ないし請求項3のいずれかにおいて、放射線吸収フィルタは、フィルタの厚みが連続的に縮小する箇所を備えたものである。
【0015】
また、この発明に係る請求項5の放射線検出器は、請求項1ないし請求項4のいずれかにおいて、放射線吸収フィルタの一部を、検知体を覆う中空構造にて形成し、電気的シールドとするものである。
【0016】
また、この発明に係る請求項6の放射線検出器は、請求項1ないし請求項5のいずれかにおいて、検知体が、CdZnTeにて形成されているものである。
【0017】
また、この発明に係る請求項7の放射線検出器は、多面体の構造物の複数面に、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の検知体および放射線吸収フィルタをそれぞれ備えるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態について説明する。図1はこの発明の実施の形態1の放射線検出器の構成を示す断面図。図において、8は放射線を検出することができる半導体、例えば、原子番号が30以上のCdTeにて成る検知体、9はこの検知体8の放射線入射面側を覆う放射線吸収フィルタで、厚みの薄い第1の放射線吸収フィルタ10が検知体8の放射線入射面の全てを覆うように形成され、その上に厚みの厚い第2の放射線吸収フィルタ11を積み重さねて成る。
【0019】
そして、放射線吸収フィルタ9の内、第1の放射線吸収フィルタ10の第2の放射線吸収フィルタ11が積み重なっていない部分は、吸収量最小部分12となり、また、両放射線吸収フィルタ10および12の積み重なっている部分は、吸収量最大部分13となり、この吸収量最大部分13の面積は検知体8の放射線入射面の面積より小さくなる。
【0020】
次に上記のように構成された実施の形態1の放射線検出器における、放射線の検出原理は従来の場合と同様のため省略する。ここでは、放射線検出器の良好な光子エネルギー特性を得るために、吸収量最小部分12と吸収量最大部分13との、検知体8の放射線入射面を覆う面積配分について説明する。まず、放射線検出器に要求される感度と寸法とから、検知体8の単位面積当たりの仕様感度ηを決定する。
【0021】
次に、要求されるエネルギー範囲、例えば80keV〜6.5MeVを、複数の領域に分割する。ここでは、例えば、80keV〜200keVを低エネルギー領域とし、200keV〜6.5MeVを高エネルギー領域として2分割する。この際の高エネルギー領域の感度はほとんど、検知体8の感度にて決定されるため、まずは、検知体8の厚みを決定する。
【0022】
そのために、検知体8の厚みをパラメータとした際の、各光子エネルギーに対する検知体8の単位面積当たりの相対感度を求める。図2のグラフAは、検知体8の厚みとして、それぞれa1、a2、a3(厚みの関係は、a1>a2>a3となる)に設定した場合の相対感度を示す。
【0023】
そして、この検知体8の厚みは、高エネルギー領域の中心エネルギー(ここでは例えば、200keV〜6.5MeVの中心の間の3MeVとする)での相対感度η2が仕様感度ηを満たし(η2≧η)、かつ、それ以上のエネルギーでの相対感度が許容範囲内と成るような例えば、厚みa1に決定される。
【0024】
次に、上記にて決定された検知体8の厚みa1に対しての、第1の放射線吸収フィルタ10の厚みをパラメータとした際の、各光子エネルギーに対する検知体8の単位面積当たりの相対感度を求める。図2のグラフBは、第1の放射線吸収フィルタ10の厚みとしてそれぞれ、b1、b2、b3、b4(厚みの関係は、b1>b2>b3>b4となる)に設定した場合の相対感度を示す。
【0025】
そして、第1の放射線吸収フィルタ10の厚みは、低エネルギー領域の全域に亘って光子エネルギー特性が許容範囲を満たすような例えば、厚みb2に決定される。そしてこの厚みb2の、低エネルギー領域の中心エネルギー(ここでは例えば、80keV〜200keVの中心の間の150keVとする)の相対感度η1を、図2のグラフBのb2より読み取る。
【0026】
次に、吸収量最大部分13の厚みは、低エネルギー領域のものをほぼ検出しないような厚みで、かつ、高エネルギー領域の中心エネルギーより低いエネルギーの範囲で、光子エネルギー特性が許容範囲を満たすような厚みに決定する必要がある。
【0027】
よって、上記にて決定された検知体8の厚みa1に対しての、第1の放射線吸収フィルタ10の厚みb2+第2の放射線吸収フィルタ11の厚みをパラメータとした際の、各光子エネルギーに対する検知体8の単位面積当たりの感度を求める。図2のグラフCは、第1の放射線吸収フィルタ10の厚みb2+第2の放射線吸収フィルタ11の厚みとして、それぞれc1、c2、c3(厚みの関係は、c1>c2>c3となる)に設定した場合の相対感度を示す。ここでは、例えば、第1の放射線吸収フィルタ10の厚みb2+第2の放射線吸収フィルタ11の厚みc2に決定される。
【0028】
このように設定することにより、低エネルギー領域の検出は、吸収量最小部分12の面積S1、すなわち、(第1の放射線吸収フィルタ10の面積)−(第2の放射線吸収フィルタ11の面積)にて検出されることとなる。そして、高エネルギー領域の検出は、検知体8の放射線入射面の全面積S0にて検出されることとなる。
【0029】
よって、低エネルギー領域と、高エネルギー領域との放射線検出器における感度をそろえるために、検知体8の放射線入射面の全面積S0に対する、吸収量最小部分12の面積S1を下記式(1)より求める。
η1×(S1/S0)=η2 ・・・(1)
このように、各面積を決定すれば、放射線検出器の全体に対する、各エネルギー領域における検出感度を、ほぼ仕様感度ηにそろえることができる。
【0030】
このことを、図2のb2およびc2にそれぞれの面積を重み付けして、図3に示すようにdおよびeとして合成すると、低エネルギー領域から高エネルギー領域における感度差が±20%程度におさまっていることが確認できる。
【0031】
上記のように構成された実施の形態1の放射線検出器は、低エネルギー領域から高エネルギー領域までを均一な感度にて検出することができる。
【0032】
尚、上記実施の形態1では対象エネルギー領域を低エネルギー領域および高エネルギー領域に2分割し、感度を設定したが、これに限られることはなく、対象エネルギー領域を3分割以上に分割し、それぞれに対応する放射線吸収フィルタおよび検知体を備えれば、より一層きめ細かく感度の平坦化を得ることができる。
【0033】
さらに、きめ細やかな感度の均一性を得るためには、例えば、図4に示すように、上記実施の形態1と同様に、検知体8の放射線入射面の全面を覆う、第1の放射線吸収フィルタ10を備え、その上部に、フィルタの厚みが連続的に縮小する第2の放射線吸収フィルタ14を備え、第1の放射線吸収フィルタ10と第2の放射線吸収フィルタ14とにて成る放射線吸収フィルタ15を形成すれば、対象エネルギー領域の境界部分の感度の変化を抑制して更に平坦化することができ、より一層の感度の均一化を図ることができる。
【0034】
また、上記実施の形態1では、第1の放射線吸収フィルタ10および第2の放射線吸収フィルタ11にて放射線吸収フィルタ9を、または、第1の放射線吸収フィルタ10および第2の放射線吸収フィルタ14にて放射線吸収フィルタ15を形成する例を示したが、これに限られることはなく、例えば、図5および図6に示すように、1つの放射線吸収フィルタ16、17にて厚みの異なる部分を形成することにより、上記場合と同様に形成してもよく、このように形成すれば放射線検出器の組み立てが容易となる。
【0035】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、検知体8の放射線入射面の全てに、放射線吸収フィルタが密着している例を示したが、これに限られることはなく、放射線吸収フィルタの一部が、検知体と接していない箇所を備えるようにしてもよい。その例を、図7および図8に示す。
【0036】
図7および図8はこの発明の実施の形態2の放射線検出器の構成を示す断面図である。図7は図1の放射線吸収フィルタ9の第2の放射線吸収フィルタ11側を検知体8上に接するように載置する例を示したものである。また、図8は図4の放射線吸収フィルタ15の第2の放射線吸収フィルタ14側を検知体8上に接するように載置する例を示したものである。
【0037】
上記実施の形態1の図1または図4に示したように放射線吸収フィルタ9および15を検知体8上に載置すると、放射線が検知体8の斜め方向から侵入する場合、放射線が検知体8に垂直方向から侵入する場合と比較すると、放射線の放射線吸収フィルタ9を通過する厚みが厚く、検出されにくくなる。
【0038】
しかし、実施の形態2の図7または図8に示すように、放射線吸収フィルタ9および15を載置して放射線検出器を形成すれば、放射線が検知体8の斜め方向から侵入する場合の一部が放射線吸収フィルタ9および15を通過することなく検知体8にて検出することができるため、斜め方向からの放射線入射の検出も容易となり、放射線検出器の方向依存性を改善することができる。尚、検知体8の露出面積は、斜めから入射する放射線の検出感度が他部分の検出感度に不具合が生じない程度に設定されている。
【0039】
実施の形態3.
図9はこの発明の実施の形態3の放射線検出器の構成を示す断面図である。図において、上記各実施の形態と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。18は絶縁膜19を介して検知体8を保持する保持板、20は検知体8上に載置され、検知体8の放射線入射面の一部を覆うように形成された第2の放射線吸収フィルタで、吸収量最大部分である。21は検知体8を覆う中空構造にて形成された第1の放射線吸収フィルタで、吸収量最小部分である。
【0040】
そして、これら両放射線吸収フィルタ20、21にて検知体8の放射線吸収フィルタ22が構成されることとなる。23は第1の放射線吸収フィルタ21と保持板18とを電気的に接続し、接地するアース線で、このように構成することにより、保持板18と第1の放射線吸収フィルタ21とは電気的シールドとなり、検知体8を電気的にシールドする。
【0041】
上記のように構成することにより、上記各実施の形態と同様の効果を奏するのはもちろんのこと、保持板18と第1の放射線吸収フィルタ21とにて検知体8の電気的シールドを形成することができるため、新たに、検知体8の電気的シールドを形成する必要がなく、放射線検出器の製作コストを低減することができる。
【0042】
尚、上記各実施の形態においては、検知体8として、CdTeを使用する例を示したが、これに限られることはなく、原子番号が30以上の半導体としてのCdZnTeを用いて検知体を形成してもよい。図10に示すように、CdTeは約50℃以上の温度で感度が低下し始め、実用的に要求される±10%特性を満たすのは約60℃までである。
【0043】
しかし、CdZnTeは約100℃まで使用可能であり、高温環境でも使用することができる。よって、例えば、事故時用排気管ガスモニタなど、測定対象が事故時に高温になる可能性があるような箇所に、近接して設置される放射線検出器などの利用に適している。
【0044】
また、上記各実施の形態においては、一方向面にのみ検知体8を形成する例を示したが、これに限られることはなく、例えば、図11に示すように、正三角柱体24の構造物の複数面に、検知体8をそれぞれ備え、放射線吸収フィルタ9をそれぞれ備えるようにしてもよく、このように形成すれば、一方向面に形成する場合と比較して、検出エリアを広げることができる。
【0045】
【発明の効果】
以上のように、この発明の請求項1によれば、放射線を検出することができる半導体を検知体として使用する放射線検出器において、検知体の放射線入射面側を覆う放射線吸収フィルタを備え、放射線吸収フィルタは、放射線の吸収量が異なる複数の部分を有し、放射線の吸収量が最小となる部分を上記検知体の外周部分に備え、放射線の吸収量が最小となる部分以外の部分の、検知体の放射線入射面を覆う面積は、検知体の放射線入射面の面積より小さいので、広範囲エネルギー領域にて感度を均一化して検出することができる放射線検出器を提供することが可能となる。
【0046】
また、この発明の請求項2によれば、請求項1において、放射線吸収フィルタの検知体の放射線入射面を覆う面積が、検知体の放射線入射面の面積以上であるので、広範囲のエネルギー領域にて感度をより一層均一化して検出することができる放射線検出器を提供することが可能となる。
【0047】
また、この発明の請求項3によれば、請求項2において、放射線吸収フィルタの一部が、検知体と接していない箇所を備えたので、放射線の入射方向による方向依存性を改善することができる放射線検出器を提供することが可能となる。
【0048】
また、この発明の請求項4によれば、請求項1ないし請求項3のいずれかにおいて、放射線吸収フィルタは、フィルタの厚みが連続的に縮小する箇所を備えたので、広範囲エネルギー領域にて感度をより一層均一化して検出することができる放射線検出器を提供することが可能となる。
【0049】
また、この発明の請求項5によれば、請求項1ないし請求項4のいずれかにおいて、放射線吸収フィルタの一部を、検知体を覆う中空構造にて形成し、電気的シールドとするので、放射線検出器の製造コストを低減することができる放射線検出器を提供することが可能となる。
【0050】
また、この発明の請求項6によれば、請求項1ないし請求項5のいずれかにおいて、検知体が、CdZnTeにて形成されているので、高温度環境化にて温度特性が優れた放射線検出器を提供することが可能となる。
【0051】
また、この発明の請求項7によれば、多面体の構造物の多面に、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の検知体および放射線吸収フィルタをそれぞれ備えるので、放射線の検出エリアを広げることができる放射線検出器を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による放射線検出器の構成を示す断面図である。
【図2】 図1に示した放射線検出器を形成するための放射線吸収フィルタおよび検知体の厚みをそれぞれパラメータとした際の、光子エネルギーと相対感度との関係をそれぞれ示す図である。
【図3】 図1に示した放射線検出器の光子エネルギーと相対感度との関係を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態2による放射線検出器の構成を示す断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による放射線検出器の構成を示す断面図である。
【図6】 この発明の実施の形態2による放射線検出器の構成を示す断面図である。
【図7】 この発明の実施の形態3による放射線検出器の構成を示す断面図である。
【図8】 この発明の実施の形態3による放射線検出器の構成を示す断面図である。
【図9】 この発明の実施の形態4による放射線検出器の構成を示す断面図である。
【図10】 この発明の実施の形態4による放射線検出器の検知体の各物質における温度と相対感度との関係をそれぞれ示す図である。
【図11】 この発明の実施の形態4による放射線検出器の構成を示す断面図である。
【図12】 従来の放射線検出器の構成を示す断面図である。
【図13】 図12に示した放射線検出器の検知体の構成を示す断面図である。
【図14】 図12に示した放射線検出器を形成するための放射線吸収フィルタの厚みをパラメータとした際の、光子エネルギーと相対感度との関係をそれぞれ示す図である。
【符号の説明】
8 検知体、9,15,16,17,22 放射線吸収フィルタ、
10,21 第1の放射線吸収フィルタ、
11,14,20 第2の放射線吸収フィルタ、12 吸収量最小部分、
13 吸収量最大部分、18 保持板、19 絶縁膜、23 アース線。

Claims (7)

  1. 放射線を検出することができる半導体を検知体として使用する放射線検出器において、上記検知体の放射線入射面側を覆う放射線吸収フィルタを備え、上記放射線吸収フィルタは、放射線の吸収量が異なる複数の部分を有し、上記放射線の吸収量が最小となる部分を上記検知体の外周部分に備え、上記放射線の吸収量が最小となる部分以外の部分の、上記検知体の放射線入射面を覆う面積は、上記検知体の放射線入射面の面積より小さいことを特徴とする放射線検出器。
  2. 放射線吸収フィルタの検知体の放射線入射面を覆う面積が、上記検知体の放射線入射面の面積以上であることを特徴とする請求項1に記載の放射線検出器。
  3. 放射線吸収フィルタの一部が、上記検知体と接していない箇所を備えたことを特徴とする請求項2に記載の放射線検出器。
  4. 放射線吸収フィルタは、フィルタの厚みが連続的に縮小する箇所を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の放射線検出器。
  5. 放射線吸収フィルタの一部を、検知体を覆う中空構造にて形成し、電気的シールドとすることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の放射線検出器。
  6. 検知体が、CdZnTeにて形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の放射線検出器。
  7. 多面体の構造物の複数の面に、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の検知体および放射線吸収フィルタをそれぞれ備えることを特徴とする放射線検出器。
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