JP3688237B2 - スターホイール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転駆動される回転体の外周部に例えばビンや、ペットボトルなどの物品の収容凹部が複数並設され、充填機や、キャッパーなどの物品処理機械への物品の繰入や、物品処理機械からの物品の繰出しを中継するスターホイールに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、図4に示すように例えばビンや、ペットボトルなどの物品aを連続的に搬送する略直線状の物品搬送路bとビンや、ペットボトルなどの物品aに液体を充填する充填機や、キャッパーなどの物品処理機械cとの間には物品処理機械cへの物品aの繰入や、物品処理機械cからの物品aの繰出しを中継するスターホイールdが介設されている。
【0003】
図5(A),(B)は従来のスターホイールdの概略構成を示すものである。この従来のスターホイールdには略鉛直方向に延設された支軸eを中心に回転自在に支持された略円板状のスターホイール本体fが設けられている。このスターホイール本体fの外周部には物品aの収容凹部gが複数並設されている。
【0004】
また、図5(B)に示すように従来のスターホイールdには支軸eにトルクリミターhが取付けられている。このトルクリミターhはモータなどの駆動源側の支軸eと被駆動装置であるスターホイール本体fとの間に組み込まれて使用される。そして、スターホイールdの運転中に過負荷が発生すると、トルクリミターhはその設定トルクで作動し、駆動源側の支軸eとスターホイール本体fとの間の連結が切り離されて空転することにより、スターホイールd及びその周辺の機械を保護するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来構成のスターホイールdではスターホイール本体f全体が1部品によって一体成形されているので、トルクリミターhを駆動するトルクはスターホイールd自身の慣性モーメントに起因するトルクがその大半を占めている。そのため、スターホイールdの運転中にスターホイールdの複数の収容凹部gのうちの1つで搬送物品aの噛み込みが発生した場合、搬送物品aの噛み込み開始時点ではその搬送物品aの噛み込みによって発生するトルクは比較的小さいので、トルクリミターhが作動しない状態で保持される場合が多い。そして、搬送物品aの噛み込みが完全になされ、スターホイールdに作用するトルクがトルクリミターhの設定トルクを越えた時点でトルクリミターhが作動するようになっている。その結果、上記従来構成のものにあってはスターホイールdの運転中、スターホイールdの収容凹部gに収容されている搬送物品aを保護することができない問題がある。
【0006】
また、スターホイールd全体に過負荷が発生し、トルクリミターhが作動した場合には同期運転を行なっていたスターホイールdの周辺の他の装置との同期が崩れ、スターホイールdが停止するまでの間にスターホイールdの収容凹部gに供給された搬送物品aの全てに噛み込みが発生し、搬送物品aが破損するおそれがある。
【0007】
さらに、上記従来構成のスターホイールdではスターホイールdの運転中に、トルクリミターhを駆動するトルクはスターホイールd自身の慣性モーメントに起因するトルクがその大半を占めている為、搬送物品aの保護を考えた場合には、トルクリミターhの作動トルクの設定を可能な限り低く設定する必要がある。しかしながら、この場合にはスターホイールdの周辺の他の装置の緊急停止による慣性トルクの増加に対しては搬送物品aの噛み込みの発生ではないのにトルクリミターhが作動し、周辺機械との同期が崩れ、搬送物品aの破損に繋がるおそれがある。
【0008】
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的は、スターホイール本体及び周辺機械の保護と共に搬送物品そのものの保護も図ることができるスターホイールを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、略鉛直方向に延設された支軸を中心に回転自在に支持され、外周部に物品の収容凹部が複数並設された略円板状のスターホイール本体が上流側の物品搬送路と下流側の物品搬送路との間に介設されるとともに、
上流側の物品搬送路から搬送される物品を前記収容凹部で受け、前記スターホイール本体の回転によって所定の回転位置で前記収容凹部の物品を下流側の物品搬送路に引き渡すスターホイールにおいて、
前記収容凹部を構成する物品受け部材を前記各収容凹部毎にそれぞれ独立に設けるとともに、
前記スターホイール本体の軸心部に中央支持テーブルを設け、この中央支持テーブルと前記各物品受け部材との間に前記各物品受け部材を個別にそれぞれ前記スターホイール本体の半径方向に移動可能に支持する支持機構を設け、
かつ前記各支持機構に前記物品受け部材側から前記中央支持テーブルに作用する少なくとも前記支持機構の軸方向の押圧力の大きさに応じて前記物品受け部材と前記中央支持テーブルとの連結状態を断続し、前記押圧力の大きさが所定の設定範囲内の通常運転時には前記物品受け部材と前記中央支持テーブルとの連結状態を保持し、前記押圧力の大きさが前記設定範囲を越えた過負荷発生時には前記物品受け部材と前記中央支持テーブルとの連結を遮断する過負荷保護機構を設けたことを特徴とするスターホイールである。
【0010】
そして、本請求項1の発明では、物品受け部材側から中央支持テーブルに作用する少なくとも支持機構の軸方向の押圧力の大きさが所定の設定範囲内の通常運転時には物品受け部材と前記中央支持テーブルとの連結状態を保持することにより、上流側の物品搬送路から搬送される物品を収容凹部で受け、スターホイール本体の回転によって所定の回転位置で収容凹部の物品を下流側の物品搬送路に引き渡す通常運転が行われる。また、物品受け部材側から中央支持テーブルに作用する押圧力の大きさが設定範囲を越えた過負荷発生時には各収容凹部毎にそれぞれ独立に過負荷保護機構によって物品受け部材と中央支持テーブルとの連結を遮断することにより、スターホイール本体及び周辺機械の保護と共に各収容凹部毎にそれぞれ独立に搬送物品を保護するようにしたものである。
【0011】
請求項2の発明は、前記支持機構は、前記物品受け部材と前記中央支持テーブルとの間に配設され、前記スターホイール本体の半径方向に移動可能に支持されたスライドプレートを有し、
前記過負荷保護機構は、前記スライドプレートの内端部に配設された凹陥状の受け部に対して係脱可能に支持されたプランジャと、前記通常運転時にはこのプランジャを前記受け部に係合させる方向に付勢する付勢部材とを具備し、
前記通常運転時には前記付勢部材の付勢力によって前記プランジャを前記受け部に係合させて前記スライドプレートの移動を規制した状態で保持し、前記過負荷発生時には前記付勢部材の付勢力に抗して前記プランジャが前記受け部から外れて前記スライドプレートを前記スターホイール本体の半径方向に移動させるものであることを特徴とする請求項1に記載のスターホイールである。
【0012】
そして、本請求項2の発明では、通常運転時には付勢部材の付勢力によってプランジャを受け部に係合させてスライドプレートの移動を規制した状態で保持することにより、上流側の物品搬送路から搬送される物品を収容凹部で受け、スターホイール本体の回転によって所定の回転位置で収容凹部の物品を下流側の物品搬送路に引き渡す通常運転が維持される。また、物品受け部材側から中央支持テーブルに作用する押圧力の大きさが設定範囲を越えた過負荷発生時には物品受け部材側から中央支持テーブルに作用する押圧力によって付勢部材の付勢力に抗してプランジャが受け部から外れてスライドプレートをスターホイール本体の半径方向に移動させることにより、各収容凹部毎にそれぞれ独立に物品受け部材と中央支持テーブルとの連結を遮断するようにしたものである。
【0013】
請求項3の発明は、前記スライドプレートは、前記物品受け部材と前記中央支持テーブルとの間に配設された支点ローラによって回動可能に支持されていることを特徴とする請求項2に記載のスターホイールである。
【0014】
そして、本請求項3の発明では、スライドプレートからスターホイール本体側に支点ローラを中心に回動させる方向の押圧力が作用した際に、この回動方向の押圧力の大きさが設定範囲を越えた過負荷発生時には物品受け部材側から中央支持テーブルに作用する回動方向の押圧力によって付勢部材の付勢力に抗してプランジャが受け部から外れてスライドプレートを支点ローラを中心に回動させることにより、各収容凹部毎にそれぞれ独立に物品受け部材と中央支持テーブルとの連結を遮断するようにしたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図1(A),(B)乃至図3を参照して説明する。図1(A)は本実施の形態のスターホイール1全体の概略構成を示すものである。このスターホイール1には図1(B)に示すように略鉛直方向に延設された支軸2を中心に回転自在に支持されたスターホイール本体3が設けられている。
【0016】
このスターホイール本体3の軸心部には略円板状の中央支持テーブル4が設けられている。さらに、スターホイール本体3の外周部には例えばビンや、ペットボトルなどの物品5を収容する略C字状の収容凹部6が周方向に沿って複数、本実施の形態では8つ並設されている。
【0017】
また、本実施の形態のスターホイール1では収容凹部6を構成する搬送物保持プレート(物品受け部材)7が各収容凹部6毎にそれぞれ独立に設けられている。そのため、本実施の形態のスターホイール1では8つの搬送物保持プレート7が遊星状に配置されている。
【0018】
また、スターホイール本体3の軸心部の中央支持テーブル4と各搬送物保持プレート7との間には各搬送物保持プレート7を個別にそれぞれスターホイール本体3の半径方向に移動可能に支持する支持機構8が設けられている。この支持機構8には図2に示すようにスライドプレート9と、このスライドプレート9をスターホイール本体3の半径方向に移動可能に支持するガイド部材10とが設けられている。
【0019】
ここで、ガイド部材10にはスターホイール本体3の半径方向に延設されたガイドレール部11と、このガイドレール部11の基端部の両側にそれぞれ突設された取付け部12とが設けられている。そして、このガイド部材10の取付け部12が中央支持テーブル4にボルトによってそれぞれ取付けられている。さらに、ガイドレール部11にはスライドプレート9がスターホイール本体3の半径方向にスライド可能に支持されている。
【0020】
さらに、各スライドプレート9の先端部には各搬送物保持プレート7がボルト等で取付けられている。これにより、搬送物品5の形状に合せて各搬送物保持プレート7が簡単に交換できる構造になっている。
【0021】
また、各支持機構8には搬送物保持プレート7側から中央支持テーブル4の方向に作用する少なくとも支持機構8の軸方向の押圧力の大きさに応じて搬送物保持プレート7と中央支持テーブル4との連結状態を断続するトルクリミター(過負荷保護機構)13が設けられている。このトルクリミター13には図3に示すようにスライドプレート9の内端部に埋設された凹陥状のブッシュ(受け部)14と、スライドプレート9の動きを規制する加圧部15とが設けられている。ここで、ブッシュ14の上面中央部位には略円錐状の凹陥部14aが形成されている。
【0022】
さらに、加圧部15にはスライドプレート9の動作方向と略直交する方向に立脚された略円筒状の加圧部ハウジング16が設けられている。この加圧部ハウジング16内にはブッシュ14に対して係脱可能に支持されたプランジャ17と、通常運転時にはこのプランジャ17をブッシュ14に係合させる方向に付勢する圧縮コイルばね(付勢部材)18とが設けられている。なお、プランジャ17の下端部にはブッシュ14の凹陥部14aと係脱可能に係合する略円錐状の係合凸部17aが形成されている。
【0023】
これにより、各支持機構8に搬送物保持プレート7側から中央支持テーブル4に作用する少なくとも支持機構8の軸方向の押圧力の大きさに応じて搬送物保持プレート7と中央支持テーブル4との連結状態を断続するトルクリミター13が形成されている。そして、搬送物保持プレート7側から中央支持テーブル4に作用する押圧力の大きさが所定の設定範囲内の通常運転時には搬送物保持プレート7と中央支持テーブル4との連結状態を保持し、押圧力の大きさが上記設定範囲を越えた過負荷発生時には搬送物保持プレート7と中央支持テーブル4との連結を遮断するようになっている。ここで、通常運転時には圧縮コイルばね18の付勢力によってプランジャ17の係合凸部17aをブッシュ14の凹陥部14aに係合させてスライドプレート9の移動を規制した状態で保持し、過負荷発生時には圧縮コイルばね18の付勢力に抗してプランジャ17がブッシュ14の凹陥部14aから外れてスライドプレート9をスターホイール本体3の半径方向に移動させるようになっている。
【0024】
また、加圧部ハウジング16の円筒の上部内周面にはねじ穴部16aが形成されている。このねじ穴部16aにはばね受部19の外周面に形成された雄ねじ部19aが螺着されている。そして、このばね受部19のねじ込み量に応じて圧縮コイルばね18のばね力が調整可能になっている。
【0025】
また、スライドプレート9は、搬送物保持プレート7と中央支持テーブル4との間に配設された支点ローラ20によって回動可能に支持されている。そして、スライドプレート9からスターホイール本体3側に支点ローラ20を中心に回動させる方向の押圧力が作用した際に、この回動方向の押圧力の大きさが設定範囲を越えた過負荷発生時には搬送物保持プレート7側から中央支持テーブル4に作用する回動方向の押圧力によって圧縮コイルばね18の付勢力に抗してプランジャ17がブッシュ14の凹陥部14aから外れてスライドプレート9を支点ローラ20を中心に回動させることにより、各収容凹部6毎にそれぞれ独立に搬送物保持プレート7と中央支持テーブル4との連結を遮断するようになっている。
【0026】
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態のスターホイール1の駆動力は支軸2から入り、中央支持テーブル4に伝えられる。そして、本実施の形態のスターホイール1の運転中、搬送物保持プレート7側から中央支持テーブル4に作用する押圧力の大きさが設定範囲内の通常運転時にはトルクリミター13は圧縮コイルばね18の付勢力によってプランジャ17の係合凸部17aをブッシュ14の凹陥部14aに係合させてスライドプレート9の移動を規制した状態で保持される。これにより、上流側の物品搬送路から搬送される物品5をスターホイール1の収容凹部6で受けたのち、スターホイール本体3の回転によって所定の回転位置で収容凹部6の物品5を下流側の物品搬送路に引き渡す通常運転が行われる。
【0027】
また、スターホイール1の運転中、スターホイール1のいずれかの位置の収容凹部6で搬送物品5が噛み込みを起こすとその反力として搬送物保持プレート7をスターホイール1の軸心方向に押す力が発生する。この押圧力はスライドプレート9に伝わる。このとき、搬送物保持プレート7側から中央支持テーブル4に作用する押圧力の大きさが設定範囲を越えた過負荷発生時には圧縮コイルばね18の付勢力に抗してプランジャ17の係合凸部17aがブッシュ14の凹陥部14aから外れる。これにより、スライドプレート9がスターホイール本体3の半径方向に内側に押込まれる方向に移動される。
【0028】
ここで、プランジャー17の係合凸部17aがブッシュ14の凹陥部14aから飛び出す前に搬送物品5の噛み込みが解消した場合にはスライドプレート9は元の位置に戻る。
【0029】
また、搬送物品5の噛み込み荷重が更に増した場合にはプランジャー17の係合凸部17aはブッシュ14の凹陥部14aから完全に離脱し、スライドプレート9の係合は解除される。この状態では各収容凹部6毎にそれぞれ独立にトルクリミター13によって搬送物保持プレート7と中央支持テーブル4との連結が遮断される。その結果、搬送物品5には抵抗が無くなり、それによって引き起こしていた周辺機器への損傷を防ぐことができるため、スターホイール本体3及び周辺機械の保護と共に各収容凹部6毎にそれぞれ独立に搬送物品5を保護することができる。
【0030】
また、搬送物品5の噛み込み、或いは緊急停止などによって回転方向への力が生じた場合には、支点ローラ20を中心としてスライドプレート9が回転する。この時、スライドプレート9はプランジャー17によって回転方向への回転も規制されている。そのため、この場合も圧縮コイルばね18によってプランジャ17の係合凸部17aをブッシュ14の凹陥部14aに係合させる方向の付勢力F1に打ち勝つ作動荷重F2が搬送物品5の噛み込みによって生じた場合のみ回転を始める。
【0031】
この時の作動荷重F2は図2に示すようにプランジャー17と支点ローラ20の距離L1と、支点ローラ20から搬送物品5の中心Oまでの距離L2の比率に対応して変化する。このため、支点ローラ20の位置をスライドプレート9の移動方向に移動することで回転方向の作動荷重を調整することができる。
【0032】
なお、図3に示すようにスライドプレート9の溝9aの幅とプランジャー17の径との間に必要な隙間Sを与え、それ以上はプランジャー17が溝9aの壁面に当たるようにすることにより、スライドプレート9の軸中心方向への移動とは異なり、回転方向への移動はすべて自動的に復帰できる構造とすることができる。この結果、重大な搬送物品5の噛み込み時には総て軸中心方向へスライドプレート9が移動することになる。
【0033】
また、スライドプレート9の動きを近接スイッチで監視することにより、過負荷の検知を行う構成にしてもよい。この場合にはスライドプレート9の自動復帰よって正常な運転に戻った際には検知せず、重大な搬送物品5の噛み込み時のみ機械を停止する事ができる。なお、軸中心方向へスライドプレート9が移動したのち、スライドプレート9を引き出し、元の位置近辺に戻す操作によって簡単に復帰動作を行うことができる。このとき、自動的に正確な位置が再現される。
【0034】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態のスターホイール1では収容凹部6を構成する8つの搬送物保持プレート7を各収容凹部6毎にそれぞれ独立に設け、スターホイール本体3の軸心部の中央支持テーブル4と各搬送物保持プレート7との間に各搬送物保持プレート7を個別にそれぞれスターホイール本体3の半径方向に移動可能に支持する支持機構8を設けるとともに、各支持機構8に搬送物保持プレート7側から中央支持テーブル4の方向に作用する少なくとも支持機構8の軸方向の押圧力の大きさに応じて搬送物保持プレート7と中央支持テーブル4との連結状態を断続するトルクリミター13を設けている。そのため、スターホイール1の各収容凹部6のいずれか一個所に搬送物品5の噛み込みなどによる過負荷が発生した場合には、その場所の搬送物保持プレート7のみを作動させることができるので、他の収容凹部6の同期は崩さずにスターホイール1の運転を継続することができる。その結果、従来のようにスターホイール1が停止するまでの間にスターホイール1の収容凹部6に供給された搬送物品5の全てに噛み込みが発生し、搬送物品5が破損することを防止することができるので、被害を最小限に押えることができる。
【0035】
さらに、本実施の形態のスターホイール1ではスターホイール1の収容凹部6毎にトルクリミター13を付けているので、スターホイール1の運転中にスターホイール1の各収容凹部6の慣性モーメントを分散化することができる。そのため、緊急停止などの短い時間でもトルクリミター13に加わるトルクを搬送物品5の破損トルク以下に押える事ができ、搬送物品5の保護ができる。なお、緊急停止などではトルクリミター13が作動しない構造とすることもできるので、この場合には従来のように緊急停止による慣性トルクの増加に対して搬送物品5の噛み込みの発生ではないのにトルクリミターが作動して周辺機械との同期が崩れ、搬送物品5が破損することを防止することができる。
【0036】
また、本実施の形態のスターホイール1ではトルクリミター13の作動トルク値を搬送物品5の変形荷重近辺に設定するが可能となるので、搬送物品5の噛み込み開始時点でトルクリミター13を作動させることができる。そのため、このときのトルクリミター13の動作によって搬送物品5の噛み込みが解消された場合には、自動復帰機構で通常運転を続ける事が可能になるので、従来のように搬送物品5の噛み込み開始時点では検知されず搬送物品5の噛み込みが進行した段階でスターホイール1全体の過負荷としてトルクリミターが検知して機械を保護する場合に比べてトルクリミター13の運転停止回数を減らすことができる。
【0037】
さらに、本実施の形態では搬送物保持プレート7と中央支持テーブル4との間に配設された支点ローラ20によってスライドプレート9を回動可能に支持させているので、スライドプレート9を回転方向から軸中心方向までマルチ方向へ移動できる機構とすることができ、且つ一定の範囲までは負荷が低くなった時点で自動復帰する機構にしているため、搬送物品5の噛み込みを未然に防ぐ事ができる優れた効果もある。
【0038】
また、トルクリミター13の作動荷重F2はプランジャー17と支点ローラ20の距離L1と、支点ローラ20から搬送物品5の中心Oまでの距離L2の比率に対応して変化するので、支点ローラ20の位置をスライドプレート9の移動方向に移動することで回転方向の作動荷重を調整することができる。そして、その作用距離の調整で、搬送物品5の保護を目的とする軸中心方向の作動負荷と、回転方向の作動負荷の割合を調整することができる。このとき、荷重の調整は加圧部15の圧縮コイルばね18のばね圧調整で行なうことができる。
【0039】
さらに、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
【0040】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、収容凹部を構成する物品受け部材を各収容凹部毎にそれぞれ独立に設けるとともに、スターホイール本体の軸心部に中央支持テーブルを設け、この中央支持テーブルと各物品受け部材との間に各物品受け部材を個別にそれぞれスターホイール本体の半径方向に移動可能に支持する支持機構を設け、かつ各支持機構に物品受け部材側から中央支持テーブルに作用する少なくとも支持機構の軸方向の押圧力の大きさに応じて物品受け部材と中央支持テーブルとの連結状態を断続し、押圧力の大きさが所定の設定範囲内の通常運転時には物品受け部材と中央支持テーブルとの連結状態を保持し、押圧力の大きさが設定範囲を越えた過負荷発生時には物品受け部材と中央支持テーブルとの連結を遮断する過負荷保護機構を設けたので、スターホイール本体及び周辺機械の保護と共に搬送物品そのものの保護も図ることができる。
【0041】
請求項2の発明によれば、通常運転時には付勢部材の付勢力によってプランジャを受け部に係合させてスライドプレートの移動を規制した状態で保持することにより、上流側の物品搬送路から搬送される物品を収容凹部で受け、スターホイール本体の回転によって所定の回転位置で収容凹部の物品を下流側の物品搬送路に引き渡す通常運転が維持される。また、物品受け部材側から中央支持テーブルに作用する押圧力の大きさが設定範囲を越えた過負荷発生時には物品受け部材側から中央支持テーブルに作用する押圧力によって付勢部材の付勢力に抗してプランジャが受け部から外れてスライドプレートをスターホイール本体の半径方向に移動させることにより、各収容凹部毎にそれぞれ独立に物品受け部材と中央支持テーブルとの連結を遮断することができる。
【0042】
請求項3の発明によれば、スライドプレートからスターホイール本体側に支点ローラを中心に回動させる方向の押圧力が作用した際に、この回動方向の押圧力の大きさが設定範囲を越えた過負荷発生時には物品受け部材側から中央支持テーブルに作用する回動方向の押圧力によって付勢部材の付勢力に抗してプランジャが受け部から外れてスライドプレートを支点ローラを中心に回動させることにより、各収容凹部毎にそれぞれ独立に物品受け部材と中央支持テーブルとの連結を遮断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示すもので、(A)はスターホイール全体の平面図、(B)はスターホイールの縦断面図。
【図2】 第1の実施の形態のスターホイールにおける搬送物保持プレートの支持機構の平面図。
【図3】 第1の実施の形態のスターホイールにおける搬送物保持プレートの支持機構の要部構成を示す縦断面図。
【図4】 スターホイールとその周辺装置の配設状態を概略的に示す要部の平面図。
【図5】 従来のスターホイールを示すもので、(A)はスターホイール全体の平面図、(B)はスターホイールの縦断面図。
【符号の説明】
3 スターホイール本体
4 中央支持テーブル
6 収容凹部
7 搬送物保持プレート(物品受け部材)
8 支持機構
9 スライドプレート
13 トルクリミター
14 ブッシュ
17 プランジャ
18 圧縮コイルばね(付勢部材)
20 支点ローラ
Claims (3)
- 略鉛直方向に延設された支軸を中心に回転自在に支持され、外周部に物品の収容凹部が複数並設された略円板状のスターホイール本体が上流側の物品搬送路と下流側の物品搬送路との間に介設されるとともに、
上流側の物品搬送路から搬送される物品を前記収容凹部で受け、前記スターホイール本体の回転によって所定の回転位置で前記収容凹部の物品を下流側の物品搬送路に引き渡すスターホイールにおいて、
前記収容凹部を構成する物品受け部材を前記各収容凹部毎にそれぞれ独立に設けるとともに、
前記スターホイール本体の軸心部に中央支持テーブルを設け、この中央支持テーブルと前記各物品受け部材との間に前記各物品受け部材を個別にそれぞれ前記スターホイール本体の半径方向に移動可能に支持する支持機構を設け、
かつ前記各支持機構に前記物品受け部材側から前記中央支持テーブルに作用する少なくとも前記支持機構の軸方向の押圧力の大きさに応じて前記物品受け部材と前記中央支持テーブルとの連結状態を断続し、前記押圧力の大きさが所定の設定範囲内の通常運転時には前記物品受け部材と前記中央支持テーブルとの連結状態を保持し、前記押圧力の大きさが前記設定範囲を越えた過負荷発生時には前記物品受け部材と前記中央支持テーブルとの連結を遮断する過負荷保護機構を設けたことを特徴とするスターホイール。 - 前記支持機構は、前記物品受け部材と前記中央支持テーブルとの間に配設され、前記スターホイール本体の半径方向に移動可能に支持されたスライドプレートを有し、
前記過負荷保護機構は、前記スライドプレートの内端部に配設された凹陥状の受け部に対して係脱可能に支持されたプランジャと、前記通常運転時にはこのプランジャを前記受け部に係合させる方向に付勢する付勢部材とを具備し、
前記通常運転時には前記付勢部材の付勢力によって前記プランジャを前記受け部に係合させて前記スライドプレートの移動を規制した状態で保持し、前記過負荷発生時には前記付勢部材の付勢力に抗して前記プランジャが前記受け部から外れて前記スライドプレートを前記スターホイール本体の半径方向に移動させるものであることを特徴とする請求項1に記載のスターホイール。 - 前記スライドプレートは、前記物品受け部材と前記中央支持テーブルとの間に配設された支点ローラによって回動可能に支持されていることを特徴とする請求項2に記載のスターホイール。
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