JP3686952B2 - インキ転移物の断面観察法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新聞用紙、PPC用紙、証券用紙などに印刷された印刷物や、ボールペンやマジックなどを用いて筆記された筆記物に転移したインキ等の紙への転移及び浸透状態を、紙等の構造を破壊することなく断面を作製した後、該断面を電子顕微鏡或いはエレクトロンプローブマイクロアナライザーにより観察する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
印刷時のインキの転移状態や浸透状態などの紙に関する印刷適性は、用紙特性に影響される。したがって、用紙特性とインキ転移性の関係を解析するためには、断面観察から、印刷物の構造を正確に把握する必要がある。印刷物や筆記物に転移したインキ等の転移及び浸透状態を断面から観察する一般的な方法としては、反射光によりルーペや光学顕微鏡により行われていた。しかし、これらの方法では高倍率にすると反射光の光の強度が弱くなるため、数千倍の高倍率での観察は困難であり、断面からインキの転移及び浸透性を詳細に観察することは困難であった。
【0003】
その他のインキ転移物の断面観察を行う方法として、走査型電子顕微鏡(SEM)とエレクトロンプローブマイクロアナライザー(EPMA)が知られている。これらを用いた観察方法では、まず試料に電子線を照射し、発生する信号を検出することによって断面の観察を行う。発生する信号には二次電子、反射電子及び蛍光X線がある。この中で、入射電子により二次的に励起される二次電子は、SEMを用いた観察に汎用的に用いられる。この二次電子は観察面から数nmの浅い領域から放出され、試料面の3次元的凹凸情報が得られる。反射電子は、入射電子が試料内部に散乱され、その中で後方へ散乱し、試料面から放出された電子であり、観察面から数十〜数百nmの領域から放出される。反射電子像のコントラストは試料面の凹凸及び試料組成の平均原子番号に依存する。そして、凹凸情報はTOPO(凹凸)像として、また物質の組成情報はCOMPO(組成)像として得られる。蛍光X線は、観察面から数μmの領域から放出され、試料の元素によりそのエネルギー及び波長が異なる性質を用いて元素の分布状態の観察が可能である。
【0004】
しかしながら、インキ転移及び浸透を高分解能で観察する場合、一般的に用いられる二次電子像からは観察面の凹凸情報しか得られないため、インキ転移及び浸透を観察できない。また、インキや紙の元素の違いをコントラストで示す反射電子像によりインキ転移物を観察した場合、反射電子像では顔料の分布しか実際観察できないため、インキのバインダー成分の浸透状態を観察することは不可能であった。また、蛍光X線マッピング像も反射電子像と同様に元素の異なる顔料の分布しか観察できないため、インキのバインダー成分の浸透状態を観察することは不可能であった。
【0005】
また、インキ転移及び浸透を断面により観察するためには、印刷物の構造を破壊しないで断面を作製する技術が必要となる。従来の断面作製手段としては、刃物による切断法、樹脂包埋法、凍結割断法、イオンエッチング法等がある。
【0006】
前記刃物による切断法は、鋭利な刃(両刃カミソリ等)で切断する方法で、簡便で切断部位を選択でき、低倍率での観察に有効な方法であり、例えば、特開平5−72084号公報(走査電子顕微鏡用試料作製装置)がある。しかし、微細部分での構造破壊が著しく、切断面の平滑性に乏しいという問題がある。
【0007】
そこで、断面を切り出す際の構造破壊を避けるために一般的に用いられている方法として、前記樹脂包埋法がある。これは試料をパラフィン、ワックス、各種合成樹脂(エポキシ樹脂、メタクリル樹脂等)で包埋した後、ミクロトームまたは超ミクロトームのガラスナイフで切断する方法である。ところが、印刷インキの用紙への転移状態及び浸透状態などを解析する場合には、包埋樹脂により用紙に転移したインキが溶け出してしまうことから、樹脂包埋できないという問題がある。
【0008】
前記凍結割断法の一つとしてエタノール凍結割断法がある。本方法はエタノールの入ったカプセルの中に印刷物サンプルを入れ、カプセルとともにエタノール及び印刷物サンプルを液体窒素中で凍らせた後、カプセルとともに印刷物を割断して断面表面を得る方法である。しかし、この方法では試料を溶剤(エタノール)に浸析させるため、用紙に転移したインキが溶け出してしまうことがあるので、用いることができない。また、本方法で紙の断面を作製しようとすると、個々の繊維は平滑な断面として割断されるが、紙は繊維が層状に積層されているために、紙全体としては平滑な断面を得ることができず、紙層構造を観察することはできないという問題があった。
【0009】
前記イオンエッチング法は、ミクロトーム等で断面を切り出した後、刃によって破壊された断面層にイオンスパッタ装置でエッチングを行い、破壊された断面層を除去してサンプルの内部構造を露出させる方法である。本方法では、イオンスパッタ装置でアルゴンイオンを連続照射すると熱が発生してしまうことから、紙の構造が変化してしまうという問題があった。この熱による構造変化を防止するために、アルゴンイオンを間欠照射して温度の上昇を抑えたり、樹脂包埋やオスミウム染色で固定する必要があった。しかし、アルゴンイオンを間欠照射すると、イオンエッチングに時間を要してしまうという問題と、樹脂包埋すると、前述したように印刷インキは溶け出してしまい、用紙への転移状態を観察することができないという問題があった。
【0010】
以上の様な理由から、インキバインダーの転移及び浸透状態を印刷物の断面から観察することは、不可能であった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、上記した問題点を解決すべく、インキ転移物のバインダーの炭素の不飽和二重結合部分に四酸化オスミウム又は臭素を選択的に付加反応させ、この付加反応させたインキ転移物の任意の場所を集束イオンビーム装置等により断面を作製し、元素の蛍光X線マッピングによりインキ転移物断面におけるインキバインダーの転移及び浸透状態を観察する方法を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、紙に転移したインキ転移物における、インキのバインダー成分の転移及び浸透状態を観察する方法であって、前記バインダーの不飽和二重結合部分に、四酸化オスミウム又は臭素を選択的に付加反応させ、前記付加反応させたバインダーを含んだインキ転移物を、例えば、本件出願人が既に出願した、特願平9−276605「紙または印刷物の断面作製法並びに断面観察法」の集束イオンビーム装置を用いることにより、印刷物の構造を破壊しないで断面を作製し、該断面に電子線を照射して、発生する信号をエレクトロンプローブマイクロアナライザーによりそれぞれの元素のマッピングを行い、印刷インキの転移及び浸透状態の解析を行うインキ転移物の断面観察法である。
【0013】
【発明の実施の形態】
紙に公知の印刷方式により印刷を施し、インキを転移させたインキ転移物を密封容器内の気相中に四酸化オスミウム又は臭素とともに入れ、室温で数時間以上放置すると、四酸化オスミウム又は臭素はインキ転移物のバインダー成分の炭素の不飽和二重結合に選択的に付加反応を起こす。この場合、気化した四酸化オスミウム又は臭素は紙の内部へも十分浸透するため、紙へ浸透したバインダー成分にも付加反応する。
【0014】
次に、断面作製法として、集束イオンビーム装置によりインキ転移物にイオンビームを照射し、二次電子検出器で検出された二次電子像をモニタで観察しながら、同時に、モニタ上の観察画像に対して切り出し位置及び切り出し領域の指定をし、操作部で加速電圧、ビーム電流及びビーム径の断面加工条件を設定し、前記切り出し位置及び切り出し領域の指定位置の切断に必要な量のイオンビームを照射して粗加工を行う。粗加工条件は、イオンビームにガリウムを加速電圧30kV以上、ビーム電流9〜15nA程度で、ビーム径を300〜1000nm程度に集束させる。さらに仕上げ加工として、ガリウムイオンを加速電圧30kV以上、ビーム電流1nA以下で、ビーム径を70nm以下に集束させて照射して断面を作製することによって、構造破壊のない平滑な断面が作製できる。
【0015】
前記イオンビームによるインキ転移物の加工では、切削や研磨などの機械加工にみられるようなせん断応力、圧縮応力および引張り応力は発生しない。このため、硬さや脆さの異なる材料が混合されている複合材料や空隙を持つ材料、すなわち、オスミウム又は臭素を付加したインキ転移物についてもシャープな断面が作製できる。
【0016】
次に、前記付加反応させたインキ転移物の断面をSEM又はEPMAに導入し観察する時に、照射する電子線の帯電を防止するために、炭素や金などの導電性物質を、前記付加反応させたインキ転移物断面に数十nmの厚さで蒸着する。前記SEM又はEPMAに導入したインキ転移物に電子線を照射し、バインダーの転移及び浸透状態を観察する。
【0017】
印刷物を観察する場合、加速電圧を10〜30kVの電子線で試料に照射すると、連続X線(バックグランド)と特性X線(蛍光X線)のスペクトルが同時に放出される。この蛍光X線の持つ波長とエネルギーは元素に固有であるため、これら二つの情報から元素分析ができる。そのため、エネルギー情報を検出するエネルギー分散型又は波長情報を検出する波長分散型のどちらの検出器を用いてもよい。エネルギー分散型検出器を用いて印刷物を観察する方法としては、印刷部のバインダーに選択的に付加させたオスミウムからのOsLα線のエネルギー8.91keV又はOsMα線のエネルギー1.91keVの信号を、臭素においてはBrLα線のエネルギー1.48keV又はBrKα線のエネルギー11.91keVの信号をシリコン(リチウム少量含む)単結晶の半導体検出器により検出し、256×256或いは516×516の画素情報として元素マッピングを行う。波長分散型検出器を用いて印刷物を観察する方法としては、印刷部のバインダーに選択的に付加させたオスミウムからのOsLα線の波長0.14nm又はOsMα線の波長0.65nmの信号を、臭素においてはBrKα線の波長0.10nmの信号をBraggの式(nλ=2dsinθ、n=1、2、3;λは波長、dは面間隔、θは照射角、nは反射の次数)に基づき分光結晶(フッ化リチウム、フタル酸タリウム、ペンタエリスリトールなど)により分光し、計数管でそれぞれの強度を検出し、256×256或いは516×516の画素情報として元素マッピングを行う。
【0018】
【実施例】
アクリレート樹脂をバインダーに用いたインキで紙に印刷を施し、前記印刷インキを転移させた印刷物を、四酸化オスミウム又は臭素とともにデシケータの中で25℃、24時間放置することにより、オスミウム又は臭素はアルキド樹脂の不飽和二重結合部分に選択的に付加反応させる。
【0019】
図1は、四酸化オスミウムの付加反応の概略図を示したものであり、(1)はインキ層、(2)は紙の断面である。紙の主成分であるセルロース繊維には不飽和二重結合を含まないため、四酸化オスミウム又は臭素はセルロース繊維に付加反応しない。しかし、インキのバインダーの多くは不飽和二重結合を含むため、四酸化オスミウム又は臭素はバインダーに付加反応する。当然、紙へ浸透したバインダーにも四酸化オスミウム又は臭素が付加反応する。
【0020】
次に、オスミウム又は臭素により付加反応した印刷物を集束イオンビーム装置により、加速電圧30kV以上、ビーム電流10nA程度及びビーム径300nm程度に設定して、ガリウムイオンビームを集束し、走査させながら照射して粗加工を行い、次に、加工精度を増すために、加速電圧30kV以上、ビーム電流0.3nA以下及びビーム径30nm以下に設定して、ガリウムイオンビームをさらに集束させて照射し、仕上げ加工を行うことにより、任意のインキ転移部位の断面を紙等の構造を破壊することなく作製する。
【0021】
次に、観察中の電子線の帯電を防止するために、炭素や金などの導電性物質をこの付加反応させたインキ転移物断面に10nmの厚さで蒸着した後、インキ転移物断面に電子線を加速電圧15kV、プローブ電流3×10−11Aの条件により照射し、蛍光X線を発生させる。そして、エネルギー分散型検出器によりオスミウム或いは臭素の蛍光X線を検出する。オスミウムの場合、OsLα線の信号はバックグランドの連続X線と重なるため、OsMα線の信号を用いたほうが検出感度が高くなる。臭素の場合は、BrKα線の信号はバックグランドの連続X線と重なるため、BrLα線の信号を用いたほうが検出感度が高くなる。そして、これらの元素が付加したバインダーの部分は、OsMα線又はBrLα線の蛍光X線が多く検出されることにより他の部分と比べて蛍光X線強度に違いがでるため、バインダーの転移及び浸透状態を観察できる。
【0022】
図2は、オスミウムを付加した印刷物の任意のインキ転移部分を、集束イオンビーム装置により、加速電圧30kV以上、ビーム電流10nA程度及びビーム径300nm程度に設定して、ガリウムイオンビームを集束し、走査させながら照射して粗加工を行い、次に、加工精度を増すために、加速電圧30kV以上、ビーム電流0.3nA以下及びビーム径30nm以下に設定して、ガリウムイオンビームをさらに集束させて照射し、仕上げ加工を行い、紙等の構造を破壊することなく断面を作製し、該断面に対して、電子線照射条件を加速電圧5kV、プローブ電流3×10−11Aにより得た二次電子像を示したものであり、(3)は紙に転移したインキ層、(4)は紙を構成する繊維である。微細部分での構造破壊は起こっていない様子が鮮明に観察できる。
【0023】
図3は、図2の断面を、電子線照射条件を加速電圧15kV、プローブ電流3×10−11A、検出器はエネルギー分散型検出器によりOsMα線を用いた元素マッピング像であり、(5)は検出されたオスミウムの分布状態である。インキバインダーの浸透部分にオスミウムが付加しているため、マッピング画像としてバインダーの浸透状態を観察できる。更に、図2の二次電子像と図3の元素マッピング像を照合することによって、紙へ転移及び浸透した印刷インキのバインダーの分布状態を初めて観察することができた。
【0024】
なお、前述した実施例の印刷物の断面作製に際しては、集束イオンビーム装置を用いた方法で説明したが、印刷物構造の破壊が起きない方法であれば、本発明はこの例によって何ら限定されるものではない。
【0025】
(比較例1)図4は、四酸化オスミウムを付加していない印刷物を、前述した刃物による切断法で断面を作製し、該断面について電子線照射条件を加速電圧5kV、プローブ電流3×10−11Aにより得た二次電子像を示したものであり、(3)は紙に転移したインキ層、(4)は紙を構成する繊維である。(オスミウムを付加していない場合には)従来行われている二次電子像の観察では、インキの浸透を観察することはできない。
【0026】
(比較例2)図5は、図2の観察例と同様の条件でオスミウムを付加した印刷物を、前述した刃物による切断法で断面を作製し、該断面の二次電子像を示したものであり、(3)は紙に転移したインキ層、(4)は紙を構成する繊維である。
図6は、該断面を電子線照射条件を加速電圧15kV、プローブ電流3×10−11A、検出器はエネルギー分散型検出器によりOsMα線を用いた元素マッピング像であり、(5)は検出されたオスミウムの分布状態である。インキバインダーの浸透部分にオスミウムを付加しているため、マッピング画像としてバインダーの浸透状態を観察することができるが、図5に示すように、刃物による断面作製法では微細部分での構造破壊が著しいため、本来浸透しているバインダーの状態を正確に観察することはできない。
【0027】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、構造中に不飽和二重結合を持つバインダーを含むインキ転移物を、四酸化オスミウム又は臭素によりインキ転写部のバインダー部分にオスミウム又は臭素の元素を選択的に付加させた後に、集束イオンビーム装置等により、任意のインキ転移部分の断面を紙等の構造を破壊することなく作製し、前記付加反応させたバインダーを含んだインキ転移物の断面に電子線を照射し、発生する信号を走査型電子顕微鏡で観察する、又は、エレクトロンプローブマイクロアナライザーにより、それぞれの元素のマッピングを行うことによって、バインダーの転移及び浸透状態を観察するものであるため、インキ転移及び浸透状態と用紙特性の関係を解析できるという効果がある。また、走査型電子顕微鏡又はエレクトロンプローブマイクロアナライザーの最大の特徴である高倍率において観察することによって、紙の空隙やセルロース繊維の内部におけるバインダーの挙動を観察する場合に特に効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】オスミウムの付加反応の概略図である。
【図2】オスミウムを付加した印刷物を集束イオンビーム装置により作製した断面の電子顕微鏡の観察像である。
【図3】オスミウムを付加した印刷物を集束イオンビーム装置により作製した断面のOsMα線マッピングの観察像である。
【図4】オスミウムを付加していない印刷物を刃物により作製した断面の電子顕微鏡の観察像である。
【図5】オスミウムを付加した印刷物を刃物により作製した断面の電子顕微鏡の観察像である。
【図6】オスミウムを付加した印刷物を刃物により作製した断面のOsMα線マッピングの観察像である。
【符号の説明】
1 インキ層
2 紙の断面
3 紙に転移したインキ層
4 紙を構成する繊維
5 検出されたオスミウムの分布状態

Claims (1)

  1. 用紙に転移したインキ転移物における、インキのバインダー成分の転移及び浸透状態を観察する方法であって、前記バインダーの不飽和二重結合部分に、四酸化オスミウム又は臭素を選択的に付加反応させ、次に集束イオンビーム装置によりイオンビームを照射することにより、任意のインキ転移部位の断面を紙等の構造を破壊することなく作製し、前記付加反応させたバインダーを含んだインキ転移物の断面にエレクトロンプローブマイクロアナライザーで電子線を照射し、特性X線を検出することにより、オスミウム又は臭素のマッピングを行うことを特徴とするインキ転移物の断面観察法。
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