JP3686188B2 - 酸素濃度測定用センサおよびその製造方法 - Google Patents

酸素濃度測定用センサおよびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸素濃度を測定するためのセンサ、特に光励起により発する蛍光が酸素の存在により消光する発光材料を用いる酸素濃度測定用センサおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
酸素濃度を計測するセンサとしては、従来より種々の型式のものが提案されている。例えば、酸素の電子受容体としての性質を利用し、酸素透過膜を被覆した電極により酸素の電気化学的還元の際に流れる電流を検知したり、高温状態にあるセラミックの酸素濃淡電池作用を利用したり酸素イオン伝導性を利用して酸素を検知するものが利用されている。近年、光励起により発する蛍光が酸素により消光される性質を利用した光による酸素の検知が提案されている。このような酸素による蛍光消光(クエンチイング)を利用した酸素濃度測定用センサは、電磁気ノイズの影響を受けないこと、防爆および耐腐食設計が容易なこと、計測時間が短くほぼリアルタイムでの酸素濃度の測定が可能なことなどの優れた特性を有している。例えば、特開平6-180287号公報には、蛍光試薬をシリコーンオイル中に混合し、その後架橋、固定化して上述したような酸素センサ素子を製造する方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した蛍光消光型の酸素濃度測定用センサの蛍光膜は、デカシクレン、ペリレン、テトラセン、ベンズアントラセンなどの多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子を、シリコーンポリマ、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステル、イソプレンゴム、ブチルゴムなどの液状ポリマに均一に分散させて製作する必要がある。この場合、出発材料として、例えばデカシクレンを使用する場合、通常入手できるデカシクレンは微細結晶とはなっておらず、直径が数百ミクロンの塊状となっている。また、純度も十分に高くなく、不純物が含まれている。このような事実によって従来の酸素濃度測定用センサは、感度が低いとともに特性のばらつきが大きいという欠点があった。
さらに、デカシクレンをシリコーンオイル中に均一に混合した後、所定の温度で加熱してゲル状の蛍光層を製作することも提案されているが、この場合でも感度が低いとともに特性にばらつきがあることを確かめた。
【0004】
また、蛍光層の厚さおよび面積も特性に大きく影響するので、一定の厚さおよび一定の形状に硬化する必要があるが、例えばガラス基板上に塗布や散布などで被着する場合、一定の厚さや形状を維持することが難しく、そのためにばらつきが生じる欠点があった。
さらに、上述した酸素濃度測定用センサにおいては、蛍光層の上に遮光層を設ける場合があるが、この遮光層の膜厚のばらつきも特性のばらつきとなるが、従来のセンサでは遮光層の膜厚を正確に均一にすることがむずかしく、そのための特性のばらつきがあった。
【0005】
したがって、本発明の目的は、感度が高く特性のばらつきがない酸素濃度測定用センサおよびその製造方法を提供しようとするものである。
本発明の他の目的は、所定の均一な膜厚を有するとともに所定の形状を有する蛍光層を具える酸素濃度測定用センサおよびその製造方法を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明による酸素濃度測定用センサは、酸素に対して特異的に反応し、励起光の下で酸素量に応じた蛍光を発する多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子の微細結晶を、酸素透過性を有する液状ポリマに混合、溶解し、所定の形状に硬化させた蛍光層を有することを特徴とするものである。
【0007】
このような本発明の酸素濃度測定用センサにおいては、微細結晶を構成し、酸素に対して特異的に反応し、励起光の下で酸素量に応じた蛍光を発する多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子は、ポリマ中において殆ど分子の状態で分散しているが微細結晶が部分的に析出している場合や、全体に亘って微細結晶の状態で析出している場合などが考えれるが、いずれの場合でも本発明の目的を達成することができる。
【0008】
上述したように本発明による酸素濃度測定用センサにおいては、多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子の微細結晶を液状ポリマに混合、溶解し、所定の形状に硬化させた蛍光層を設けているが、多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子の微細結晶は1〜6重量%の濃度で分散させるのが好適である。これは後述するように、多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子の微細結晶を1重量%よりも低い濃度で分散させたり、6重量%よりも高い濃度で分散させると、蛍光反応強度が低下し、実用的に十分に高い感度が得られないとともに安定した特性が得られないためである。また、多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子またはこれらの微細結晶を2〜5重量%の濃度で分散させるのが特に好適である。
【0009】
上述した本発明による酸素濃度測定用センサのさらに好適な実施例においては、前記多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子の微細結晶を100 ミクロン以下の微細結晶とする。このような微細結晶を用いることによって上述した濃度範囲でポリマ中に容易にほぼ均一に分散させることができる。
【0010】
さらに本発明による酸素濃度測定用センサは、微細結晶を構成し、酸素に対して特異的に応答し、酸素量に応じた蛍光を発する多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子を、酸素透過性を有するポリマにほぼ均一に分散させた蛍光層を、基板上に載置した枠型の開口内に充填して構成したことを特徴とするものである。
このような酸素濃度センサによれば、蛍光層の膜厚はワッシャ状の枠型の肉厚によって決まり、平面形状は枠型の開口の平面形状によって決まるため、所定の膜厚および形状を有する蛍光層を正確にしかも容易に得ることができ、したがって特性のばらつきを抑えることができる。
また、このような酸素濃度測定用センサの好適な実施例においては、前記枠型の上に第2のワッシャ状の枠型を載せ、その開口内に酸素透過性の遮光材料を充填する。この場合、前記第2の枠型の開口内に充填した遮光材料中に、酸化反応を起こさず、酸やアルカリによる腐食の起こらない材質の分散剤を均一に分散させることが好適である。このような構成とすることにより、上述したところと同じ理由によって遮光層の膜厚および平面形状を正確かつ容易に所定のものとすることができる。
【0011】
さらに、本発明による酸素濃度測定用センサの製造方法は、多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子を溶剤を用いて溶解させた後に再結晶化する操作を、2〜4種類の異なる溶剤を用いて繰り返し、多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子の微細結晶を得た後、このようにして得られる1種類または複数種類の微細結晶を酸素透過性のある液状ポリマ中に混合、溶解し、重合して所定の形状に硬化させることを特徴とするものである。
このような本発明による酸素濃度測定用センサの製造方法の好適な実施例においては、前記微細結晶を液状ポリマ中に混合、溶解させる際に、定温、高真空下で脱気、脱溶剤処理を行う。
【0012】
また、本発明による酸素濃度測定用センサの製造方法の他の好適な実施例においては、前記多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子を、ポリマを硬化させた状態において、1〜6重量%の濃度となるように溶剤中に分散させる。また、この場合、前記多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子を溶剤を用いて溶解させた後に再結晶化する操作を、100 ミクロン以下の微細結晶が得られるまで繰り返すのが好適である。また、このようにして得られる微細結晶の形状はほぼ揃ったものとなる。
【0013】
上述した本発明による酸素濃度測定用センサの製造方法のさらに他の好適な実施例においては、前記多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子の微細結晶を混合、溶解させた液状ポリマを、基板上に載置した枠型の開口内に流し込み、ワッシャ状の枠型の表面レベルよりも上にある余分な液状ポリマを除去した後、硬化させる。さらに、前記枠型の開口内の液状ポリマを硬化させた後、第2のワッシャ状の枠型を前記枠型の上に載せ、この第2の枠型の開口内に、酸化反応を起こさず、酸やアルカリによる腐食の起こらない材質の分散剤を均一に分散させた液状の遮光材料を流し込み、第2の枠型の表面レベルよりも上にある余分な液状の遮光材料を除去した後、硬化させるのが好適である。また、前記多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子の微細結晶を混合、溶解させたポリマを硬化させた後、この微細結晶の分解温度よりも低い温度で加熱するのも好適である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明を詳細に説明する。
図1は本発明による酸素濃度測定用センサの一実施例の全体の構成を示す線図である。センサプローブ11と測定回路、制御回路、表示部などを有する測定装置12とが信号ケーブル13によって接続されている。センサプローブ11の先端にはセンサキャップ14があり、その先端面には濃度を測定すべき酸素が通過するための開口が形成されている。このセンサキャップ14はセンサプローブ本体に螺着されており、これを取り外すとセンサチップが設けられている。
【0015】
図2はセンサプローブ11の内部構造を示すものであり、センサチップ15はガラス基板16の上に設けられた蛍光層17およびその上に形成された遮光層18が設けられている。またセンサプローブ11の先端部には第1の温度センサ19が配置されている。センサプローブ11の基部の内部には、蛍光層17を励起する光を放射する半導体光源素子として作用する発光ダイオード20および蛍光層から発光される蛍光を受光する半導体受光素子として作用するフォトダイオード21と、第2の温度センサ22と、発光ダイオードを駆動する信号を発生したり、フォトダイオードの出力信号を処理したり温度補償を行ったりする信号処理回路23とが設けられている。この信号処理回路23には第1および第2の温度センサ19および22、発光ダイオード20、フォトダイオード21が接続されているとともに信号ケーブル13を介して測定装置12に接続されている。
【0016】
さらに、発光ダイオード20から放射された励起光を第1のファイバ束24を経てセンサチップ15へ導くとともに蛍光層17から放射される蛍光を第2のファイバ束25を介してフォトダイオード21へ導くようにしている。また、発光ダイオード20と第1のファイバ束24との間には励起光を選択的に透過する第1のフィルタ26を設けるとともにフォトダイオード21と第2のファイバ束25との間には蛍光層で発生される蛍光を選択的に透過する第2のフィルタ27を設ける。このように本実施例においては、センサチップ15と発光部および受光部とをファイバ束で光学的に結合し、全体をセンサプローブ11内に一体的に収納した構成としている。
本例においては、発光ダイオード20を紫外線を放射するものとし、第1のフィルタ26はこの紫外線を選択的に透過するように、360 〜410nm の通過帯域を有するものとする。また、この紫外線励起光によって励起される蛍光層18から発せられる蛍光は460 〜500nm の波長領域にあり、したがって第2のフィルタ27は460 〜500nm の通過帯域を有するものとする。
【0017】
図3はセンサチップ15を含む先端部分の詳細な構造を示すものである。上述したようにセンサチップ15は、ガラス基板16上に蛍光層17を設け、さらにその上に遮光層18を設けた構造としているが、蛍光層および遮光層の膜厚および平面形状を所定のものとするために、ガラス基板の上に第1のワッシャ状の枠型28を載せ、その開口内に蛍光層17を設けるとともに第2のワッシャ状の枠型29を第1の枠型の上に載せ、その開口内に遮光層18を設けたものである。このように枠型を用いると、蛍光層17および遮光層18の膜厚はそれぞれ第1および第2の枠型28および29の厚さによって規定されるとともに平面形状はこれらの枠型に形成した開口の平面形状によって規定されるので、正確に所望の膜厚および平面形状が得られることになり、したがって特性のばらつきが有効に抑止されることになる。また、第1の枠型28は酸素や酸、アルカリ、溶剤等に対する耐蝕性があるガラス、プラスチック、ステンレスなどの金属等で形成し、第2の枠型29は測定誤差を招く外光の影響を阻止するために、遮光性があるとともに耐蝕性のある材質、例えばステンレス、チタン、テフロンなどで形成する。本例では、第1および第2のワッシャ28および29を共にステンレスで形成する。
【0018】
図3に示すように、第1および第2のファイバ束24、25の先端を保持金具30によって保持し、この保持金具をスリーブ31内に挿入し、このスリーブの先端の開口内にセンサチップ15をO−リング32を介して装填し、さらにセンサキャップ14をスリーブ31の外周に螺合してセンサチップ15を固定するようにする。第1および第2のファイバ束24, 25の外周には、シール、固定および振動防止の作用を有する材質、例えばシリコーンポリマより成る充填材33を設ける。
【0019】
本発明においては、センサチップ15の蛍光層17を、微細結晶を構成し、酸素に対して特異的に反応し、励起光の下で酸素量に応じた蛍光を発する多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子を、1〜6重量%の濃度で酸素透過性を有するポリマにほぼ均一に分散させたものとするかまたは酸素に対して特異的に反応し、励起光の下で酸素量に応じた蛍光を発する多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子の微細結晶を、1〜6重量%の濃度で酸素透過性を有する液状ポリマに混合、溶解させ、所定の形状に硬化させたものとする。本実施例においては、デカシクレンの微細結晶をマトリックス形成前の液状シリコーンポリマに3.5 重量%の割合で混合、溶解し、重合剤を加えて硬化させてデカシクレン分子がほぼ均一に分散されたシリコーンポリマより成る蛍光層17を構成した。すなわち、担体( マトリックス)として作用するシリコーンポリマの重量に対するデカシクレンの重量の割合を3.5%とする。本発明において、このように多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子の微細結晶を、1〜6重量%の濃度で液状ポリマに混合、溶解した後、硬化させた構成とするのは、このような範囲の重量%できわめて大きな蛍光反応強度が得られ、したがって感度が著しく高くなるためである。
【0020】
図4は、シリコーンポリマに対するデカシクレンの重量割合を変化させたときの蛍光反応強度の変化を示すものであり、1〜6重量%とすることによって30% を越える大きな蛍光反応強度が得られ、特に2〜5重量%とすることによって蛍光反応強度を50% 以上とすることができ、特に感度の高いセンサチップが得られることがわかる。従来の再結晶化していないデカシクレンを酸素透過性の液状ポリマに混合させた場合には、デカシクレン結晶以外の不純物が混在しているとともに形状や大きさの異なるデカシクレン結晶が偏在するため、感度、安定性などの特性にばらつきが生じ、実用的なセンサを得ることはできなかった。また、デカシクレンを溶剤に溶かしてポリマに混合させることにより均一なセンサを得ることは可能であるが、脱溶剤した後のデカシクレンの濃度は結晶をそのまま分散させる場合に比べて著しく低くなり、したがって感度が著しく低いものとなり、蛍光反応強度はわずか2〜3%であり、実用に供するものではない。
【0021】
本発明においてはさらに、上述したように多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子の微細結晶を1〜6重量%の割合で液状ポリマに混合、溶解させるためには、100 ミクロン以下の微細結晶とするのが好適であることを確かめた。例えば、デカシクレンをニトロベンゼンを溶剤として溶解して再結晶化した場合には、長さが20〜100 ミクロン程度で、直径が0.5 〜3 ミクロン程度の結晶が得られ、デカシクレンをアニリンを溶剤として溶解して再結晶化した場合には、長さが0.5 〜20ミクロン程度で、直径が0.5 〜3 ミクロン程度の結晶が得られた。このように結晶の形状や寸法は溶剤の種類によって異なるが、おおむね長さが100 ミクロン以下の微細結晶が得られ、これを上述したように1〜6重量%の割合で液状ポリマに混合、溶解させることにより感度が高いセンサチップを得ることができた。
【0022】
次に、上述したセンサチップを製造する方法の実施例を説明する。
先ず、デカシクレンの精製を行なう。市販のデカシクレンをニトロベンゼンより成る溶剤中に溶解し、215 ℃の温度で加熱しながらゆっくり攪拌する。溶解後、底に沈んだ沈殿物を除去し、上澄み液を冷却保持してデカシクレンの微細結晶を得た。また、この上澄み液にニトロベンゼンとは異なる溶剤であるアセトンを加えて溶解し、冷却保持してデカシクレンの微細結晶を得た。このように種類の異なる溶剤を用いて溶解処理を繰り返すと、溶解度の差によってさらに純粋なデカシクレンの微細結晶を得ることができる。
【0023】
次に、このようにして得られたデカシクレンの微細結晶をシリコーンポリマ中に均一に分散させるために、上述したように精製したデカシクレンと液状のシリコーンポリマとを容器に入れ、常温でゆっくり攪拌して混合した。この場合、混合するデカシクレンの分量は、完成したセンサチップにおいて、デカシクレンの混合量が上述したように1〜6重量%となるように設定した。このようにデカシクレンを所定の割合で混合したシリコーンポリマを真空中で約15分間脱気した。次に、このデカシクレンとシリコーンポリマとの混合物に重合剤を、常温で攪拌しながら加え、真空中で約1時間脱気した。このようにしてデカシクレンの微細結晶をきわめて均一に分散させることができるとともに真空中で脱気を行ったので、シリコーンポリマ中の空気や残留溶剤を殆ど脱気することができ、より安定した性能を有するセンサチップを得ることができた。
【0024】
上述したようにしてデカシクレンの微細結晶を混合、溶解させた液状のシリコーンポリマを、図5Aに示すようにガラス基板16の上に載せた第1の枠型28の開口内に注入した。この場合、シリコーンポリマ35は枠型の上面からはみ出るが、はみ出したシリコーンポリマを除去することにより図5Bに示すように膜厚が枠型28の厚さに等しく、平面形状が枠型の開口の平面形状に等しい蛍光層17が形成できた。このようにしてシリコーンポリマ35を整形した後、常温、真空中で1時間脱気した。その後、120 ℃で約1時間加熱してシリコーンポリマ35を硬化させた。さらに、本実施例においては、このようにして硬化させたシリコーンポリマを260 ℃の温度で約10時間に亘って加熱して蛍光層17を作成した。このような熱処理を施すことにより、シリコーンポリマと、その中に分散されているデカシクレン分子との関係が安定化し、感度が高くなるとともに品質のばらつきを減少させることができた。この加熱の条件は、使用する発光物質とポリマとの組み合わせによって異なるが、発光物質にダメージを与える温度よりもわずかに低い温度で加熱することによって良好な結果が得られることを確かめた。
【0025】
上述したようにしてデカシクレンの微細結晶を液状のシリコーンポリマに混合、溶解した後、硬化させて形成した蛍光層では、デカシクレンは完全な分子の状態で蛍光層全体にほぼ均一に分散したものとなるが、処理条件によっては殆どデカシクレン分子の形態で分布しているが、デカシクレンの微細結晶が局部的に析出したり、デカシクレンの微細結晶が蛍光層全体に亘ってほぼ均一に析出している場合もある。しかし、分子レベルで見れば、どのような場合でも、デカシクレン分子は蛍光層の全体に亘ってほぼ均一に分散したものとなる。
【0026】
上述した製造工程は本発明の一実施例であり、本発明はこのような実施例にのみ限定されるものではないことは勿論である。例えば、上述した実施例では、デカシクレンを精製するのに、異なる種類の溶剤を用いて複数回の処理を行ったが、1回の精製処理でも良い。さらに、この精製に使用する溶剤としては、上述したニトロベンゼンおよびアセトンのほかにアニリンなどを用いることもできる。さらに、シリコーンポリマ中にデカシクレンを混合、溶解し、重合させて硬化させた後、260 ℃の温度で約10時間加熱したが、この加熱温度は200 〜300 ℃の範囲内の温度とするのが好適であり、また加熱時間は加熱温度等に応じて最適な時間を設定することができる。すなわち、加熱時間は加熱温度とも関係し、一般に加熱温度が低い場合には長時間の加熱を行い、温度が高い場合には短い時間の加熱によっても感度の増大が見られた。しかし、高温で加熱を行うと、センサ間のばらつきが大きくなる傾向があるので、低い温度で長時間の加熱を行なうのが好適ある。
【0027】
さらに、図5Cに示すように第1の枠型28の上に第2の枠型29を載せ、その開口内に液状の遮光材料35を流し込む。この遮光材料35は、外光が蛍光層17に入射したり、ファイバ束25に入射して測定誤差を生じるのを防止するものであり、光は透過しないが、酸素は透過するものでなければならない。従来のセンサにおいては、この遮光層としてシリコーンポリマにグラファイトや酸化鉄粉末を分散させたものが提案されているが、外光を完全に遮光しようとすると酸素の透過性が大幅に阻害され、蛍光反応が安定化するまでに数分から数十分といった長い時間が必要となり、実用性に欠ける欠点があった。また、紫外線で励起されるとグラファイトや酸化鉄も励起され、測定データにばらつきが生じる欠点もあった。さらに、ポリマ中を透過してくる測定すべき酸素が遮光性粒子と反応するため、感度が低下する欠点もあった。
そこで本実施例においては、チタン金属粉末を分散させた液状のシリコーンポリマを第2の枠型29の開口内に注ぎ込み、第2の枠型の表面レベルよりも上にある余分なシリコーンポリマを除去した後、冷却して硬化させて図5Dに示すように遮光層18を形成した。このようにして遮光層18を形成することにより遮光層の膜厚および平面形状を所定のものとすることができるとともに、蛍光反応も迅速に安定し、センサ間のばらつきも抑えることができる。
【0028】
次に上述した実施例の各種特性を説明するとともに比較例との特性の差異を説明する。
先ず、感度特性について説明する。サンプルNo.1として、上述した実施例のセンサチップとしてデカシクレンをアニリンに溶解させ、沈殿物を除去した後、上澄み液にアセトンを加えて再結晶化させ、アセトン、エタノールで洗浄・精製した蛍光材料を液状シリコーンポリマ中に混合、溶解し、重合して所定の形状に硬化させて0.10mmの膜厚の蛍光層を作成したセンサチップを準備した。サンプルNo.2としてデカシクレン粉末をそのままシリコーンポリマ中に分散させて作ったセンサチップを準備し、サンプルNo.3としてデカシクレンをアニリンに溶解したときに生じる沈殿物を再結晶化して得られる蛍光材料を液状シリコーンポリマ中に混合、溶解し、硬化させたセンサチップを準備した。これらのサンプルNo.2およびNo.3の蛍光層の膜厚も0.10mmとした。これらのサンプルを温度25℃、窒素雰囲気(酸素濃度0%)中において2時間以上経過後に測定した信号強度と、空気中(酸素濃度20.9%)で測定した信号強度との差を求めた結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
Figure 0003686188
この表1から、本発明によるサンプルNo.1の感度は、サンプルNo2 に比べて25倍以上も高いことがわかる。
【0030】
次に長期安定性についての試験を行った結果を示す。測定条件としては、上述したサンプルNo.1〜No.3を空気中で温度20℃に保ち、信号強度の時間的変化、すなわちドリフトを測定した。その結果を表2示す。
【0031】
【表2】
Figure 0003686188
【0032】
このグラフから本発明による実施例であるサンプルNo.1では、長期間に亘って感度の変動はきわめて少なく、サンプルNo.2と比べると約40〜50倍の長期安定性が得られることがわかる。さらに、サンプルNo.3は、表1からわかるように感度そのものは大きいが、大きなドリフトを示し安定性がないことがわかる。
【0033】
次に、蛍光材料の微細結晶を高真空下で加熱して脱気しながら液状シリコーンポリマ中に混合させ、さらに脱気、硬化させた本発明の上述した実施例に基づくセンサチップをサンプルNo.4として準備した。一方、市販のデカシクレンをそのまま脱気することなくシリコーンポリマ中に混合させたサンプルNo.5を準備した。これらのサンプルNo.4およびNo.5を、20℃の温度で一定時間放置し、信号強度の変動を調べた結果を表3に示す。
【0034】
【表3】
Figure 0003686188
【0035】
この表から分かるように、本発明によるサンプルNo.4はサンプルNo.5に比べて非常に長期安定性が高いものであった。
この試験のデータを図6および図7に示す。図6はサンプルNo.4の測定データを示すものであり、本発明に係るサンプルNo.4では、131 時間に亘って安定な測定信号が出力されている。また、図7はサンプルNo.5の測定データを示すものであり、僅か2時間半の間に測定出力が大きく変動していることがわかる。
【0036】
次に蛍光材を硬化させた後の加熱による効果について説明する。
上述した本発明の実施例のように、デカシクレンを溶剤で溶解させ、その上澄み液を冷却してデカシクレンの微細結晶を精製し、これを加熱した液状シリコーンポリマ中に混合、溶解させ、枠型の開口内に注入した後、冷却して蛍光層を形成したサンプルを複数作成し、加熱を行なう前のサンプルについて窒素に曝したときの信号強度と、空気中に曝したときの信号強度との差である感度のばらつきを調べるとともにそれぞれ異なる条件で加熱したときの8個のサンプルの感度のばらつきを調べた結果を表4に示す。
【0037】
【表4】
Figure 0003686188
【0038】
この表から分かるように、加熱を行わない場合には、感度は非常に低いとともにばらつきも大きいが、加熱を行なうことによって感度が高くなり、加熱時間を長くすることによって感度が増大することがわかる。また、加熱温度を上げることによって短時間で感度の増大が見られるが、サンプル間での感度のばらつきが大きくなる傾向があるとともに300 ℃で1時間加熱を行うとシリコーンポリマが一部分破壊されてしまうので、相対的に低い温度で長時間の加熱を行なうのが良いことがわかった。
【0039】
図2に示すように上述した実施例においては、センサチップ15の近傍に第1の温度センサ19を配置するとともに発光ダイオード20およびフォトダイオード21の近傍に第2の温度センサ22を配置し、これら温度センサからの信号を信号処理回路23へ供給して温度ドリフトを補償するようにしている。したがって、温度変化に対して安定に動作することになり、測定精度を向上することができる。特に、発光ダイオード20とフォトダイオード21は同じ構体に配置したので、これらの半導体素子の温度環境はほぼ同じとなり、温度補償を一層正確に行なうことができる。
【0040】
図8は信号処理回路23および測定装置12の構成を示すブロック図である。センサチップ15と発光ダイオード20およびフォトダイオード21との間はファイバ束24および25で光学的に連結されており、第1の温度センサ19は信号処理回路23に設けた温度変換回路部23a に接続され、その出力信号は信号ケーブル13を介して測定装置12へ供給されるように構成されている。また、発光ダイオード20は発光回路部23に接続され、フォトダイオード21は受光回路部23c に接続されている。第2の温度センサ22は発光回路部23b および受光回路部23c に接続され、温度に応じた駆動信号を発光ダイオード20へ供給するとともにフォトダイオード21からの出力信号の増幅レベルを温度に応じて制御するように構成されている。これにより発光ダイオード20からは温度変化に左右されることなく常に一定の強度の励起光が放射されるとともにフォトダイオード21の出力信号のレベルが温度によって変動する場合にも、受光回路部23c からの測定信号出力のレベルは常に一定となるように構成されている。
【0041】
測定装置12には、MPU, ROM, RAM, D-I/Oを有するCPU 部12a と、このCPU 部とセンサプローブ11との間で信号のやり取りを行なう入出力部12b と、DC安定化電源部12c と、操作スイッチ12d と、液晶ディスプレイ12e とが設けられている。上述した構成の回路の動作は本発明の要部とは関係がないので簡単に説明する。発光ダイオード20はパルス変調方式で駆動し、そのデューティ比を1:10〜1:50と大きく採る。このようにパルス変調方式を採用すると、蛍光層17へ紫外線を照射する時間は大幅に短くなり、したがって紫外線照射による蛍光層の劣化を抑えることができ、センサ寿命を延ばすことができる。さらに、紫外線を蛍光層に照射する時間が短くなるので、外光の影響を受ける時間も短くなり、測定誤差が低減することになる。
【0042】
本発明は上述した実施例にのみ限定されるものではなく、幾多の変更や変形が可能である。例えば、上述した実施例では蛍光物質としてデカシクレンを用いたが、ペリレン、テトラセン、ベンズアントラセンなどの芳香族分子を用いることができ、これらは紫外線で励起されることによって可視域の蛍光を発するものである。また、上述した実施例では蛍光物質を分散させるための担体(マトリックス)としてシリコーンポリマを用いたが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステル、イソプレンゴム、ブチルゴムなどの他のポリマを用いることもできる。
【0043】
さらに、上述した実施例ではセンサチップの構造としてガラス基板の上に枠型を載せ、その開口内に蛍光物質の微細結晶を混合、溶解した液状のポリマを流し込み、重合して硬化させたものとしたが、例えば図9に示すように、ガラス基板41の表面にエッチングにより凹部42を形成し、この凹部内に液状のポリマを流し込み、重合して硬化させて蛍光層43を形成した構造とすることもできる。この場合には外光の影響を除くために、ガラス基板41の表面に金属などの遮光膜44を、例えば蒸着により形成する。
また、上述した実施例ではセンサプローブの先端にセンサチップを設けるとともに内部に光源および受光器を設け、これらの素子とセンサチップとの間をそれぞれファイバ束で連結する構造としたが、センサチップと光源および受光器とを別個のハウジングに収納し、これらの間を可撓性を有するファイバ束で連結するように構成することもできる。特にこのような構造とする場合には、光源および受光器を半導体素子で構成する必要はなく、例えば光源としてハロゲンランプを用い、受光器としてフォトマルを用いることもできる。
【0044】
【発明の効果】
上述したように本発明によれば、感度が高く、長期安定性に優れ、ばらつきが少ない酸素濃度測定用センサが得られるとともにこのような酸素濃度測定用センサを製造する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による酸素濃度測定用センサの一実施例の全体の構成を示す図である。
【図2】図2は、同じくそのセンサプローブの構造を示す線図的な断面図である。
【図3】図3は、同じくそのセンサチップの含む先端部の構造を示す断面図である。
【図4】図4は、蛍光層中の蛍光材料の重量%と蛍光反応強度との関係を示すグラフである。
【図5】図5A〜5Dは、本発明による酸素濃度測定用センサのセンサチップの製造工程を示す断面図である。
【図6】図6は、本発明による酸素濃度測定用センサの実施例の出力信号の温度ドリフトを示すグラフである。
【図7】図7は、比較例の出力信号の温度ドリフトを示すグラフである。
【図8】図8は、本発明による酸素濃度測定用センサの一実施例の電気回路部分の構成を示すブロック図である。
【図9】図9は、本発明による酸素濃度測定用センサのセンサチップの変形例の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
11 センサプローブ 12 測定装置
13 信号ケーブル 14 センサキャップ
15 センサチップ 16 ガラス基板
17 蛍光層 18 遮光層
19 温度センサ 20 発光ダイオード
21 フォトダイオード 22 温度センサ
23 信号処理回路 24, 25 ファイバ束
26, 27 フィルタ 28, 29 枠型
30 保持金具 31 スリーブ
32 O−リング 33 充填材
41 ガラス基板 42 凹部
43 シリコーンポリマ 44 金属膜

Claims (15)

  1. 酸素に対して特異的に反応し、励起光の下で酸素量に応じた蛍光を発する多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子の微細結晶を、酸素透過性を有する液状ポリマに混合、溶解し、所定の形状に硬化させた蛍光層を有することを特徴とする酸素濃度測定用センサ。
  2. 前記蛍光層を、前記多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子の微細結晶を、1〜6重量%の濃度で酸素透過性を有する液状ポリマに混合、溶解し、所定の形状に硬化させて構成したことを特徴とする請求項1に記載の酸素濃度測定用センサ。
  3. 前記多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子を100 ミクロン以下の微細結晶としたことを特徴とする請求項1または2に記載の酸素濃度測定用センサ。
  4. 微細結晶を形成し、酸素に対して特異的に応答し、酸素量に応じた蛍光を発する多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子を、酸素透過性を有するポリマにほぼ均一に分散させた蛍光層を、基板上に載置した枠型の開口内に充填して構成したことを特徴とする酸素濃度測定用センサ。
  5. 前記枠型の上に第2の枠型を載せ、その開口内に酸素透過性を有する遮光材料を充填したことを特徴とする請求項4に記載の酸素濃度測定用センサ。
  6. 前記第2の枠型の開口内に充填した遮光材料中に、酸化反応を起こさず、酸やアルカリによる腐食の起こらない材質の分散剤を均一に分散させたことを特徴とする請求項5に記載の酸素濃度測定用センサ。
  7. 前記蛍光層を、多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子の微細結晶を、1〜6重量%の濃度で酸素透過性を有する液状ポリマに混合、溶解し、所定の形状に硬化させて構成したことを特徴とする請求項4、5および6のいずれかに記載の酸素濃度測定用センサ。
  8. 前記多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子の微細結晶を100 ミクロン以下としたことを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載の酸素濃度測定用センサ。
  9. 酸素濃度測定用センサを製造するに当たり、多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子を溶剤を用いて溶解させた後に再結晶化する操作を、2〜4種類の異なる溶剤を用いて繰り返し、多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子の微細結晶を得た後、このようにして得られた1種類または複数種類の微細結晶を酸素透過性のある液状ポリマ中に混合、溶解し、重合して所定の形状に硬化させることを特徴とする酸素濃度センサの製造方法。
  10. 前記微細結晶を混合、溶解させた液状ポリマを、定温、高真空下で脱気、脱溶剤処理を行いつつ、所定の形状に硬化させることを特徴とする請求項9に記載の酸素濃度センサの製造方法。
  11. 前記多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子の微細結晶を、ポリマを硬化させた状態において、1〜6重量%の濃度となるように液状ポリマ中に混合、溶解させることを特徴とする請求項9および10のいずれかに記載の酸素濃度センサの製造方法。
  12. 前記多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子を溶剤を用いて溶解させた後に再結晶化する操作を、100 μm 以下の微細結晶が得られるまで繰り返すことを特徴とする請求項11に記載の酸素濃度センサの製造方法。
  13. 前記多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子の微細結晶を混合、溶解させた液状ポリマを、基板上に載置した枠型の開口内に流し込み、枠型の表面レベルよりも上にある余分な液状ポリマを除去した後、硬化させることを特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載の酸素濃度測定用センサの製造方法。
  14. 前記枠型の開口内の液状ポリマを硬化させた後、第2の枠型を前記枠型の上に載せ、この第2の枠型の開口内に、酸化反応を起こさず、酸やアルカリによる腐食の起こらない材質の分散剤を均一に分散させた液状の遮光材料を流し込み、第2の枠型の表面レベルよりも上にある余分な遮光材料を除去した後、硬化させることを特徴とする請求項13に記載の酸素濃度測定用センサの製造方法。
  15. 前記多環式芳香族分子または複素環式芳香族分子の微細結晶を混合、溶解させた液状ポリマを硬化させた後、この微細結晶の分解温度よりも低い温度で加熱することを特徴とする請求項9〜14のいずれかに記載の酸素濃度測定用センサの製造方法。
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