JP3684756B2 - 露光用マスクの線幅測定方法およびその装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、露光用マスクの線幅測定方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
LSIの世代進化に伴い、半導体回路のさらなる高密度化の要請がある。このような高密度な半導体回路を製造するには、製造過程で行う露光を高精度化する必要があり、そのためには、高精度なフォトマスクを用いなけれなならない。
このようなフォトマスクは、LSI設計CADツールを用いてレイアウト設計を行ってLSIレイアウトデータを作成し、そのLSIレイアウトデータをEB(Electron Beam:電子ビーム) データに変換し、このEBデータをフォトマスク描画装置に入力して製造される。
ところで、このようにして製造されたフォトマスクは、予め決められた(指定された)箇所の線幅を測定し、その測定値が指定された寸法値から許容範囲内であるか否かを検査することで、フォトマスク上のパターンの線幅精度を保証している。
【0003】
以下、図8を参照しながら、従来の露光用マスクの線幅測定方法を説明する。
図8は、従来の露光用マスクの線幅測定方法のフローチャートである。
先ず、LSI設計CADツールを用いて作成されたLSIレイアウトデータ14を出力し(ステップS10)、このLSIレイアウトデータ14をEB変換してEBデータを生成する(ステップS15)。次に、このEBデータをフォトマスク描画装置に入力して、フォトマスクを製造する。そして、線幅測定指定書13に基づいて、製造したフォトマスク上の所定箇所の線幅を測定する(ステップS18)。
次に、測定値と線幅測定指定書13において指定された寸法値とが異常に違う場合、すなわち、測定値が指定された寸法値から許容範囲外である場合に、再びステップS11の処理に戻って線幅測定指定書を作成し直す(ステップS19)。一方、測定値が指定された寸法値から許容範囲内である場合には、フォトマスクの品質を保証するためのフォトマスク欠陥検査(ステップS20)を行った後に、フォトマスクを出荷する(ステップS21)。
【0004】
ところで、線幅測定指定書13は、フォトマスク上の線幅を測定する箇所およびその寸法値を示しており、以下のようにして作成される。すなわち、LSIレイアウトデータに基づいて、LSI設計CADツールで、線幅測定箇所を含むフォトマスクのパターンを画面コピーする(ステップS11)。次に、設計者が、LSIレイアウトデータをEB変換したときに行われるリサイズなどを考慮して、画面コピー上の線幅測定箇所に寸法値を記入することで、線幅測定指定書13を作成する。ここで、リサイズとは、パターンの拡大または縮小処理をいう。
なお、近年のように半導体回路が高密度化してくると、OPC(Optical Proximity Effect Correction:光近接効果補正)などのパターン補正を行う必要性があり、LSIレイアウトデータに基づくフォトマスクのパターン形状と、EBデータに基づくフォトマスクのパターン形状とは異なっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のフォトマスク製造方法では、設計者が、LSIレイアウトデータをEB変換したときに行われるリサイズなどを考慮して、線幅測定指定書13を作成しており、設計者の負担が大きかった。すなわち、設計者が、リサイズなどを考慮して線幅測定指定書13を作成するのは容易ではなく、また、誤りが発生した場合には、線幅測定指定書13を再び作成し直さなければならなかった。
さらに、設計者が、OPCなどの複雑なパターン補正を考慮して線幅測定指定書13を作成するのは、殆ど不可能と言える。
【0006】
本発明は、上述した従来技術に鑑みてなされ、設計者の負担を軽減でき、しかも正確に線幅を測定できる露光用マスクの線幅測定方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した従来技術の問題点を解決し、上述した目的を達成するために、本発明の露光用マスクの線幅測定方法およびその装置は、露光用マスクのレイアウトを示し、線幅データと少なくとも2点の位置データとによって線状のパターンを形成することを指示する線状パターン作成指示を含むレイアウトデータに応じて、電子ビームによる描画を行って製造された露光用マスクの線幅を測定する露光用マスクの線幅測定方法であって、前記レイアウトデータを、電子ビームによる描画を行う際に用いられる電子ビームデータに変換し、前記レイアウトデータから、線幅がゼロであることを示す線幅データを持つ線状パターン作成指示を検索し、当該検索によって得られた線状パターン作成指示の位置データを、電子ビームデータに変換し、前記変換された位置データから線幅測定位置を求め、当該線幅測定位置を含む線幅測定指定書データを作成し、前記レイアウトデータを変換して得られた電子ビームデータに基づいて電子ビームによる描画を行って作成された露光用マスクのパターンのうち、前記線幅測定指定書データによって示される前記線幅測定位置の線幅を測定する。
本発明の露光用マスクの線幅測定方法では、設計者は、線幅測定用の線状パターン作成指示を含むレイアウトデータを作成するれば、その後は、コンピュータなどで上述した処理が行われ、レイアウトデータから線幅測定指定書データが自動的に作成される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係わる露光用マスクの線幅測定方法およびその装置を説明する。
図1は、この露光用マスクの線幅測定方法を実行するシステム1の構成図である。
図1に示すように、システム1は、例えば、LSI設計CAD装置2およびフォトマスク描画装置4を用いて行われる。
LSI設計CAD装置2には、例えば、LSI設計CADツール3が備えられている。
【0009】
LSI設計CADツール3は、設計者の操作に応じて、LSIレイアウトデータを作成する。このLSIレイアウトデータには、線幅データと少なくとも2点の位置データとによって線状のパターンを形成することを指示する線状パターン作成指示であるPATHが含まれている。
また、フォトマスク描画装置4には、例えば、測定位置情報抽出ツール5、EB変換ツール6、線幅測定指定書作成ツール7および線幅測定ツール8が備えられている。
なお、LSI設計CADツール3、測定位置情報抽出ツール5、EB変換ツール6、線幅測定指定書作成ツール7および線幅測定ツール8のそれぞれは、ソフトウェアおよびハードウェアの何れによって実現してもよい。
【0010】
図2は、本実施形態の露光用マスクの線幅測定方法のフローチャートである。ステップS20:先ず、LSI設計CADツール3を用いて、LSIレイアウトデータを作成する。このとき、LSIレイアウトデータ内で、線幅の測定箇所および測定方向を指示するための2点の座標と、幅ゼロを示す線幅データとからなる線幅測定用PATHを指定する。
ここで、線幅測定用PATHは、通常の線状パターン作成指示であるPATHを用いて記述され、線幅の測定箇所および測定方向を指示するための2点の座標データを位置データとして記述し、線幅ゼロを示すデータを線幅データとして記述している。
なお、線幅測定用PATHに記述された座標データを、測定位置情報と呼ぶ。例えば図3では、線幅測定用PATHは、P0(x0,y0)とP1(x1,y1)との2点を結ぶ幅ゼロ(PATH Width=0.0)の線を示している。
【0011】
ここで、線幅測定用PATHは、LSIレイアウトデータのフォーマットに標準的に準備されている線パターンを形成するための機能であり、幅ゼロとすることにより、製造されたフォトマスクには、実際のパターンとして表れない。
ここで、線幅測定用PATHにおける2点間の変位(距離)は、測定方向を指示するためにのみ用いられるため、パターンの測定範囲と変位とを一致させる必要はなく、2点が重複しないように指定すればよい。測定方向は、線幅測定用PATHに含まれる測定位置情報である2点の座標から、次のようにして決定される。例えば、この2点の変位が、X座標のみであれば、パターンの水平方向に測定が行われる。一方、2点の変位が、図3に示すように、Y座標のみであれば、パターンの垂直方向に測定が行われる。また、2点の変位が、X座標およびY座標の双方向にある場合には、その変位方向に測定が行われる。
本実施形態の露光用マスクの線幅測定方法では、設計者が、LSIレイアウトデータ内で、所定の線幅測定用PATHを規定するのみで、以後、後述するように、線幅測定指定書データが自動的に作成される。
【0012】
ステップS21:次に、LSI設計CADツール3から、LSIレイアウトデータ22が、測定位置情報抽出ツール5およびEB変換ツール6に出力される。
【0013】
ステップS22:測定位置情報抽出ツール5では、入力したLSIレイアウトデータから幅ゼロのPATH(線幅測定用PATH)を検索し、その測定位置情報を抽出してファイルに保存する。このとき、LSIレイアウトデータには、上述したような線幅測定以外の目的では、通常、パターン形状を生成しない幅ゼロのPATHは存在しないため、幅ゼロのPATHを検索して得られたPATHは、全て線幅測定用PATHとして扱うことができる。測定位置情報24は、測定位置情報抽出ツール5から線幅測定指定書作成ツール7に出力される。
なお、線幅測定用PATHの検索(抽出)をさらに確実にするために、例えば、PATHに、STREAMフォーマットの一種であるPROPERTY情報を付加してもよい。PROPERTY情報は、ASCII文字列情報とPROPERTY−IDからなる情報である。従って、線幅測定用PATHであることを示すASCII文字列あるいはPROPERTY−IDを決めて、それをPROPERTY情報に記述することで、PROPERTY情報について検索を行うことで、線幅測定用PATHをさらに確実に検索することができる。
【0014】
ステップS25:次に、EB変換ツール6において、LSIレイアウトデータがEB変換され、EBデータが作成される。
【0015】
ステップS27:次に、線幅測定指定書作成ツール7において、EBデータおよび測定位置情報24に基づいて、線幅測定指定書データ28が自動的に生成される。
線幅測定指定書28には、パターン寸法、線幅測定位置および測定方向が示されている。なお、線幅測定指定書作成ツールによる線幅測定指定書データ28の生成方法については後述する。
【0016】
ステップS29:次に、フォトマスク描画装置4において、入力したEBデータ28に基づいてフォトマスクを製造する。
【0017】
ステップS30:次に、線幅測定ツール8が、線幅測定指定書データ28に基づいて、フォトマスクの線幅を測定する。
【0018】
ステップS31:次に、フォトマスクの品質を保証するためのフォトマスク欠陥検査を行う。
【0019】
ステップS32:フォトマスクの欠陥検査をパスしたフォトマスクを出荷する。
【0020】
以下、図2に示す線幅測定指定書データ28の自動作成方法(ステップS27)について図4のフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
ステップS40:測定位置情報24およびEBデータ26が、線幅測定指定書作成ツール7に入力される。
【0021】
ステップS41:次に、線幅測定指定書作成ツール7において、測定位置情報24によって示される例えば図3に示す点P0および点P1を示す測定位置情報を、EBデータ26の座標系に変換し、点P0’および点P1’を示す測定位置情報を生成する。
【0022】
ステップS42:次に、線幅測定指定書作成ツール7において、EBデータから、測定位置情報が示す点P0’および点P1’に近接するEBデータパターン群あるいは測定位置情報が示す点P0’および点P1’を包含するEBデータパターン群を検索する。
【0023】
ステップS43:そして、例えば、図5に示すように、測定位置情報が示す点P0’および点P1’を包含するEBデータパターン49が検索されると、線幅測定指定書作成ツールにおいて、このEBデータパターン49の辺に接する点P0’’および点P1’’まで、点P0’および点P1’から線48を延長する。
【0024】
ステップS44:次に、線幅測定指定書作成ツール7において、点P0’’と点P1’’との距離である|P0’’−P1’’|によって、EBデータパターン49のパターン寸法Wが算出され、P0’’+(W/2)によって、測定箇所の中心点Pが算出される。
【0025】
ステップS45:次に、線幅測定指定書作成ツール7において、算出されたパターン寸法W、測定箇所の中心点Pおよび検索されたパターン群を図示した線幅測定指定書データ28を生成する。
【0026】
以上説明したように、本実施形態では、フォトマスクに描画されるEBデータ26から、パターン寸法を抽出していることから、設計者は、EB変換時のリサイズやOPCなどのEBデータ補正を考慮してパターン寸法を求める必要がない。
【0027】
以下、図4および図6を参照しながら、上述した線幅測定指定書データ28の自動作成方法(ステップS27)の具体例について詳細に説明する。
ここでは、パターンの線(ライン)幅を測定する場合について説明する。
先ず、図6(A)に示すような、LSIレイアウトデータパターン50と、線幅測定用PATHによって指定される幅ゼロの線51とを規定したLSIレイアウトデータが、線幅測定指定書作成ツール7に入力される(ステップS40)。ここで、図6(A)における点線で示される箇所の線幅を測定するために、線51はX方向に変位を有している。
なお、線51は、幅ゼロの線であり、最終的に製造されるフォトマスクには、パターンとして表れない。
【0028】
次に、線幅測定指定書作成ツール7において、LSIレイアウトデータから抽出された測定位置情報が、EBデータに変換され、図6(B)に示すように、EBデータ上でも、同様の線53が生成される。
なお、LSIレイアウトデータをEBデータに変換したことで、図6(B)に示すような、EBデータフォーマットに基づいてパターン分割されたLSIレイアウトデータパターン52が生成される(図2に示すステップS25)。このとき、LSIレイアウトデータパターン52の線幅測定箇所は、a,b,cの3個のパターンに分割されている。
【0029】
次に、線幅測定指定書作成ツール7において、EBデータから、測定位置情報が示す2点を包含するEBデータパターン群が検索され、図6(B)に示す線53を包含するパターンb,cが先ず得られる(ステップS42)。
そして、図6(B)に示す線53の延長方向に、パターンb,cと接するパターンがあるか否かが検索され、パターンaが得られる。その結果、最終的に、パターンa,b,cが得られる。
【0030】
次に、線幅測定指定書作成ツール7において、図6(C)に示すように、線53が、パターンa,cの辺に接する点54および点55まで延長される(ステップS43)。
【0031】
次に、線幅測定指定書作成ツール7において、点54および点55の座標から、パターンの寸法Wおよび測定箇所の中心点Pが求められる(ステップS44)。
【0032】
次に、パターンの寸法W、測定箇所の中心点Pおよび矢印56を用いて、パターンa,b,cと、その周辺パターンを図示した線幅測定指定書データが得られる(ステップS45)。
【0033】
以下、スペースの幅を測定する場合について説明する。
先ず、図7(A)に示すような、LSIレイアウトデータパターン60,61と、線幅測定用PATHによって指定される幅ゼロの線62とを規定したLSIレイアウトデータが、線幅測定指定書作成ツール7に入力される(ステップS40)。ここで、図7(A)における点線で示す箇所の線幅を測定するために、線62はY方向に変位を有している。
【0034】
次に、線幅測定指定書作成ツール7において、LSIレイアウトデータから抽出された測定位置情報が、EBデータに変換され、図7(B)に示すように、EBデータ上で、同様の線65が生成される。
なお、LSIレイアウトデータをEBデータに変換したことで、図7(B)に示すような、EBデータフォーマットに基づいてパターン分割されたEBデータパターン63,64が生成される(図2に示すステップS25)。このとき、EBデータパターン63はa,bを含む複数のパターンに分割され、EBデータパターン64はc,dを含む複数のパターンに分割されている。
【0035】
次に、線幅測定指定書作成ツール7において、EBデータから、測定位置情報が示す2点を包含するEBデータパターン群が検索される(ステップS42)。このとき、測定位置情報が示す2点を包含するEBデータパターン群は存在しないため、線幅測定用PATHは、スペース幅を測定するものであると判断される。そして、線幅測定指定書作成ツール7において、測定位置情報が示す2点に近接するEBデータパターン群が検索され、パターンa,b,c,dが得られる(ステップS42)。
【0036】
次に、線幅測定指定書作成ツール7において、図7(B)に示すように、線65が、パターンa,b,c,dの辺に接する点66および点67まで延長される(ステップS43)。
【0037】
次に、線幅測定指定書作成ツール7において、点66および点67の座標から、パターンの寸法Wおよび測定箇所の中心点Pが求められる(ステップS44)。
【0038】
次に、パターンの寸法W、測定箇所の中心点Pおよび矢印68を用いて、パターンa,b,c,dと、その周辺パターンを図示した線幅測定指定書データが得られる(ステップS45)。
【0039】
以上説明したように、本実施形態に係わる露光用マスクの線幅測定方法およびその装置によれば、線幅測定指定書データが、自動的に作成され、線幅測定指定書データを作成する際の設計者の負担が大幅に低減され、当該作業の効率化が図れるようになった。その結果、フォトマスクを作成するときのTAT(Turnaround Time) が短縮できた。具体的には、従来では、線幅測定指定書を作成するときに、線幅の測定寸法を誤って指定したことで、設計者が線幅測定指定書を作成し直した場合に、線幅測定指定書を最終的に作成するまでに、約60分程度かかっていた。これに対して、本実施形態の露光用マスクの線幅測定方法によれば、線幅測定指定書データを作成し直すことはなく、さらに、設計者による作業も、LSI設計CADツール3上で線幅測定用PATHを指定するのみであるため、線幅測定指定書データを最終的に作成するまでの時間は、長くても約15分程度となった。
【0040】
本発明は上述した実施形態には限定されない。
例えば、LSI設計CAD装置2や他のコンピュータに、測定位置情報抽出ツール5、EB変換ツール6および線幅測定指定書作成ツールを備えるようにし、フォトマスク描画装置4では、EBデータに基づいてフォトマスクを作成するのみにしてもよい。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の露光用マスクの線幅測定方法およびその装置によれば、露光用マスクの線幅を測定の際に用いられる線幅測定指定書データを自動的に生成できることから、設計者の負担を軽減でき、しかも正確な線幅測定指定書データを作成できる。その結果、露光用マスクの線幅測定に費やされる時間を短縮できると共に、測定結果の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施形態に係わるる露光用マスクの線幅測定方法を実行するシステムの構成図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態に係わる露光用マスクの線幅測定方法のフローチャートである。
【図3】図3は、EBデータパターンと線幅測定用PATHによって規定される幅ゼロの線とを示した図である。
【図4】図4は、図2に示す線幅測定指定書作成処理のフローチャートである。
【図5】図5は、図4に示す点P0’およびP1’をパターンの辺に接するまで延長す
る処理を説明するための図である。
【図6】図6は、本実施形態に係わる露光用マスクの線幅測定方法において、線幅を測
定するときの処理を説明するための図である。
【図7】図7は、本実施形態に係わる露光用マスクの線幅測定方法において、スペース
の幅を測定するときの処理を説明するための図である。
【図8】図7は、従来の露光用マスクの線幅測定方法のフローチャートである。
【符号の説明】
2…LSI設計CAD装置、3…LSI設計CADツール、4…フォトマスク描画装置、5…測定位置情報抽出ツール、6…EB変換ツール、7…線幅測定指定書作成ツール、50,60,61…LSIレイアウトデータパターン、49,52,63,64…EBデータパターン、48…線、51,53,62,65…線幅測定用PATHによって指定された幅ゼロの線
【発明の属する技術分野】
本発明は、露光用マスクの線幅測定方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
LSIの世代進化に伴い、半導体回路のさらなる高密度化の要請がある。このような高密度な半導体回路を製造するには、製造過程で行う露光を高精度化する必要があり、そのためには、高精度なフォトマスクを用いなけれなならない。
このようなフォトマスクは、LSI設計CADツールを用いてレイアウト設計を行ってLSIレイアウトデータを作成し、そのLSIレイアウトデータをEB(Electron Beam:電子ビーム) データに変換し、このEBデータをフォトマスク描画装置に入力して製造される。
ところで、このようにして製造されたフォトマスクは、予め決められた(指定された)箇所の線幅を測定し、その測定値が指定された寸法値から許容範囲内であるか否かを検査することで、フォトマスク上のパターンの線幅精度を保証している。
【0003】
以下、図8を参照しながら、従来の露光用マスクの線幅測定方法を説明する。
図8は、従来の露光用マスクの線幅測定方法のフローチャートである。
先ず、LSI設計CADツールを用いて作成されたLSIレイアウトデータ14を出力し(ステップS10)、このLSIレイアウトデータ14をEB変換してEBデータを生成する(ステップS15)。次に、このEBデータをフォトマスク描画装置に入力して、フォトマスクを製造する。そして、線幅測定指定書13に基づいて、製造したフォトマスク上の所定箇所の線幅を測定する(ステップS18)。
次に、測定値と線幅測定指定書13において指定された寸法値とが異常に違う場合、すなわち、測定値が指定された寸法値から許容範囲外である場合に、再びステップS11の処理に戻って線幅測定指定書を作成し直す(ステップS19)。一方、測定値が指定された寸法値から許容範囲内である場合には、フォトマスクの品質を保証するためのフォトマスク欠陥検査(ステップS20)を行った後に、フォトマスクを出荷する(ステップS21)。
【0004】
ところで、線幅測定指定書13は、フォトマスク上の線幅を測定する箇所およびその寸法値を示しており、以下のようにして作成される。すなわち、LSIレイアウトデータに基づいて、LSI設計CADツールで、線幅測定箇所を含むフォトマスクのパターンを画面コピーする(ステップS11)。次に、設計者が、LSIレイアウトデータをEB変換したときに行われるリサイズなどを考慮して、画面コピー上の線幅測定箇所に寸法値を記入することで、線幅測定指定書13を作成する。ここで、リサイズとは、パターンの拡大または縮小処理をいう。
なお、近年のように半導体回路が高密度化してくると、OPC(Optical Proximity Effect Correction:光近接効果補正)などのパターン補正を行う必要性があり、LSIレイアウトデータに基づくフォトマスクのパターン形状と、EBデータに基づくフォトマスクのパターン形状とは異なっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のフォトマスク製造方法では、設計者が、LSIレイアウトデータをEB変換したときに行われるリサイズなどを考慮して、線幅測定指定書13を作成しており、設計者の負担が大きかった。すなわち、設計者が、リサイズなどを考慮して線幅測定指定書13を作成するのは容易ではなく、また、誤りが発生した場合には、線幅測定指定書13を再び作成し直さなければならなかった。
さらに、設計者が、OPCなどの複雑なパターン補正を考慮して線幅測定指定書13を作成するのは、殆ど不可能と言える。
【0006】
本発明は、上述した従来技術に鑑みてなされ、設計者の負担を軽減でき、しかも正確に線幅を測定できる露光用マスクの線幅測定方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した従来技術の問題点を解決し、上述した目的を達成するために、本発明の露光用マスクの線幅測定方法およびその装置は、露光用マスクのレイアウトを示し、線幅データと少なくとも2点の位置データとによって線状のパターンを形成することを指示する線状パターン作成指示を含むレイアウトデータに応じて、電子ビームによる描画を行って製造された露光用マスクの線幅を測定する露光用マスクの線幅測定方法であって、前記レイアウトデータを、電子ビームによる描画を行う際に用いられる電子ビームデータに変換し、前記レイアウトデータから、線幅がゼロであることを示す線幅データを持つ線状パターン作成指示を検索し、当該検索によって得られた線状パターン作成指示の位置データを、電子ビームデータに変換し、前記変換された位置データから線幅測定位置を求め、当該線幅測定位置を含む線幅測定指定書データを作成し、前記レイアウトデータを変換して得られた電子ビームデータに基づいて電子ビームによる描画を行って作成された露光用マスクのパターンのうち、前記線幅測定指定書データによって示される前記線幅測定位置の線幅を測定する。
本発明の露光用マスクの線幅測定方法では、設計者は、線幅測定用の線状パターン作成指示を含むレイアウトデータを作成するれば、その後は、コンピュータなどで上述した処理が行われ、レイアウトデータから線幅測定指定書データが自動的に作成される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係わる露光用マスクの線幅測定方法およびその装置を説明する。
図1は、この露光用マスクの線幅測定方法を実行するシステム1の構成図である。
図1に示すように、システム1は、例えば、LSI設計CAD装置2およびフォトマスク描画装置4を用いて行われる。
LSI設計CAD装置2には、例えば、LSI設計CADツール3が備えられている。
【0009】
LSI設計CADツール3は、設計者の操作に応じて、LSIレイアウトデータを作成する。このLSIレイアウトデータには、線幅データと少なくとも2点の位置データとによって線状のパターンを形成することを指示する線状パターン作成指示であるPATHが含まれている。
また、フォトマスク描画装置4には、例えば、測定位置情報抽出ツール5、EB変換ツール6、線幅測定指定書作成ツール7および線幅測定ツール8が備えられている。
なお、LSI設計CADツール3、測定位置情報抽出ツール5、EB変換ツール6、線幅測定指定書作成ツール7および線幅測定ツール8のそれぞれは、ソフトウェアおよびハードウェアの何れによって実現してもよい。
【0010】
図2は、本実施形態の露光用マスクの線幅測定方法のフローチャートである。ステップS20:先ず、LSI設計CADツール3を用いて、LSIレイアウトデータを作成する。このとき、LSIレイアウトデータ内で、線幅の測定箇所および測定方向を指示するための2点の座標と、幅ゼロを示す線幅データとからなる線幅測定用PATHを指定する。
ここで、線幅測定用PATHは、通常の線状パターン作成指示であるPATHを用いて記述され、線幅の測定箇所および測定方向を指示するための2点の座標データを位置データとして記述し、線幅ゼロを示すデータを線幅データとして記述している。
なお、線幅測定用PATHに記述された座標データを、測定位置情報と呼ぶ。例えば図3では、線幅測定用PATHは、P0(x0,y0)とP1(x1,y1)との2点を結ぶ幅ゼロ(PATH Width=0.0)の線を示している。
【0011】
ここで、線幅測定用PATHは、LSIレイアウトデータのフォーマットに標準的に準備されている線パターンを形成するための機能であり、幅ゼロとすることにより、製造されたフォトマスクには、実際のパターンとして表れない。
ここで、線幅測定用PATHにおける2点間の変位(距離)は、測定方向を指示するためにのみ用いられるため、パターンの測定範囲と変位とを一致させる必要はなく、2点が重複しないように指定すればよい。測定方向は、線幅測定用PATHに含まれる測定位置情報である2点の座標から、次のようにして決定される。例えば、この2点の変位が、X座標のみであれば、パターンの水平方向に測定が行われる。一方、2点の変位が、図3に示すように、Y座標のみであれば、パターンの垂直方向に測定が行われる。また、2点の変位が、X座標およびY座標の双方向にある場合には、その変位方向に測定が行われる。
本実施形態の露光用マスクの線幅測定方法では、設計者が、LSIレイアウトデータ内で、所定の線幅測定用PATHを規定するのみで、以後、後述するように、線幅測定指定書データが自動的に作成される。
【0012】
ステップS21:次に、LSI設計CADツール3から、LSIレイアウトデータ22が、測定位置情報抽出ツール5およびEB変換ツール6に出力される。
【0013】
ステップS22:測定位置情報抽出ツール5では、入力したLSIレイアウトデータから幅ゼロのPATH(線幅測定用PATH)を検索し、その測定位置情報を抽出してファイルに保存する。このとき、LSIレイアウトデータには、上述したような線幅測定以外の目的では、通常、パターン形状を生成しない幅ゼロのPATHは存在しないため、幅ゼロのPATHを検索して得られたPATHは、全て線幅測定用PATHとして扱うことができる。測定位置情報24は、測定位置情報抽出ツール5から線幅測定指定書作成ツール7に出力される。
なお、線幅測定用PATHの検索(抽出)をさらに確実にするために、例えば、PATHに、STREAMフォーマットの一種であるPROPERTY情報を付加してもよい。PROPERTY情報は、ASCII文字列情報とPROPERTY−IDからなる情報である。従って、線幅測定用PATHであることを示すASCII文字列あるいはPROPERTY−IDを決めて、それをPROPERTY情報に記述することで、PROPERTY情報について検索を行うことで、線幅測定用PATHをさらに確実に検索することができる。
【0014】
ステップS25:次に、EB変換ツール6において、LSIレイアウトデータがEB変換され、EBデータが作成される。
【0015】
ステップS27:次に、線幅測定指定書作成ツール7において、EBデータおよび測定位置情報24に基づいて、線幅測定指定書データ28が自動的に生成される。
線幅測定指定書28には、パターン寸法、線幅測定位置および測定方向が示されている。なお、線幅測定指定書作成ツールによる線幅測定指定書データ28の生成方法については後述する。
【0016】
ステップS29:次に、フォトマスク描画装置4において、入力したEBデータ28に基づいてフォトマスクを製造する。
【0017】
ステップS30:次に、線幅測定ツール8が、線幅測定指定書データ28に基づいて、フォトマスクの線幅を測定する。
【0018】
ステップS31:次に、フォトマスクの品質を保証するためのフォトマスク欠陥検査を行う。
【0019】
ステップS32:フォトマスクの欠陥検査をパスしたフォトマスクを出荷する。
【0020】
以下、図2に示す線幅測定指定書データ28の自動作成方法(ステップS27)について図4のフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
ステップS40:測定位置情報24およびEBデータ26が、線幅測定指定書作成ツール7に入力される。
【0021】
ステップS41:次に、線幅測定指定書作成ツール7において、測定位置情報24によって示される例えば図3に示す点P0および点P1を示す測定位置情報を、EBデータ26の座標系に変換し、点P0’および点P1’を示す測定位置情報を生成する。
【0022】
ステップS42:次に、線幅測定指定書作成ツール7において、EBデータから、測定位置情報が示す点P0’および点P1’に近接するEBデータパターン群あるいは測定位置情報が示す点P0’および点P1’を包含するEBデータパターン群を検索する。
【0023】
ステップS43:そして、例えば、図5に示すように、測定位置情報が示す点P0’および点P1’を包含するEBデータパターン49が検索されると、線幅測定指定書作成ツールにおいて、このEBデータパターン49の辺に接する点P0’’および点P1’’まで、点P0’および点P1’から線48を延長する。
【0024】
ステップS44:次に、線幅測定指定書作成ツール7において、点P0’’と点P1’’との距離である|P0’’−P1’’|によって、EBデータパターン49のパターン寸法Wが算出され、P0’’+(W/2)によって、測定箇所の中心点Pが算出される。
【0025】
ステップS45:次に、線幅測定指定書作成ツール7において、算出されたパターン寸法W、測定箇所の中心点Pおよび検索されたパターン群を図示した線幅測定指定書データ28を生成する。
【0026】
以上説明したように、本実施形態では、フォトマスクに描画されるEBデータ26から、パターン寸法を抽出していることから、設計者は、EB変換時のリサイズやOPCなどのEBデータ補正を考慮してパターン寸法を求める必要がない。
【0027】
以下、図4および図6を参照しながら、上述した線幅測定指定書データ28の自動作成方法(ステップS27)の具体例について詳細に説明する。
ここでは、パターンの線(ライン)幅を測定する場合について説明する。
先ず、図6(A)に示すような、LSIレイアウトデータパターン50と、線幅測定用PATHによって指定される幅ゼロの線51とを規定したLSIレイアウトデータが、線幅測定指定書作成ツール7に入力される(ステップS40)。ここで、図6(A)における点線で示される箇所の線幅を測定するために、線51はX方向に変位を有している。
なお、線51は、幅ゼロの線であり、最終的に製造されるフォトマスクには、パターンとして表れない。
【0028】
次に、線幅測定指定書作成ツール7において、LSIレイアウトデータから抽出された測定位置情報が、EBデータに変換され、図6(B)に示すように、EBデータ上でも、同様の線53が生成される。
なお、LSIレイアウトデータをEBデータに変換したことで、図6(B)に示すような、EBデータフォーマットに基づいてパターン分割されたLSIレイアウトデータパターン52が生成される(図2に示すステップS25)。このとき、LSIレイアウトデータパターン52の線幅測定箇所は、a,b,cの3個のパターンに分割されている。
【0029】
次に、線幅測定指定書作成ツール7において、EBデータから、測定位置情報が示す2点を包含するEBデータパターン群が検索され、図6(B)に示す線53を包含するパターンb,cが先ず得られる(ステップS42)。
そして、図6(B)に示す線53の延長方向に、パターンb,cと接するパターンがあるか否かが検索され、パターンaが得られる。その結果、最終的に、パターンa,b,cが得られる。
【0030】
次に、線幅測定指定書作成ツール7において、図6(C)に示すように、線53が、パターンa,cの辺に接する点54および点55まで延長される(ステップS43)。
【0031】
次に、線幅測定指定書作成ツール7において、点54および点55の座標から、パターンの寸法Wおよび測定箇所の中心点Pが求められる(ステップS44)。
【0032】
次に、パターンの寸法W、測定箇所の中心点Pおよび矢印56を用いて、パターンa,b,cと、その周辺パターンを図示した線幅測定指定書データが得られる(ステップS45)。
【0033】
以下、スペースの幅を測定する場合について説明する。
先ず、図7(A)に示すような、LSIレイアウトデータパターン60,61と、線幅測定用PATHによって指定される幅ゼロの線62とを規定したLSIレイアウトデータが、線幅測定指定書作成ツール7に入力される(ステップS40)。ここで、図7(A)における点線で示す箇所の線幅を測定するために、線62はY方向に変位を有している。
【0034】
次に、線幅測定指定書作成ツール7において、LSIレイアウトデータから抽出された測定位置情報が、EBデータに変換され、図7(B)に示すように、EBデータ上で、同様の線65が生成される。
なお、LSIレイアウトデータをEBデータに変換したことで、図7(B)に示すような、EBデータフォーマットに基づいてパターン分割されたEBデータパターン63,64が生成される(図2に示すステップS25)。このとき、EBデータパターン63はa,bを含む複数のパターンに分割され、EBデータパターン64はc,dを含む複数のパターンに分割されている。
【0035】
次に、線幅測定指定書作成ツール7において、EBデータから、測定位置情報が示す2点を包含するEBデータパターン群が検索される(ステップS42)。このとき、測定位置情報が示す2点を包含するEBデータパターン群は存在しないため、線幅測定用PATHは、スペース幅を測定するものであると判断される。そして、線幅測定指定書作成ツール7において、測定位置情報が示す2点に近接するEBデータパターン群が検索され、パターンa,b,c,dが得られる(ステップS42)。
【0036】
次に、線幅測定指定書作成ツール7において、図7(B)に示すように、線65が、パターンa,b,c,dの辺に接する点66および点67まで延長される(ステップS43)。
【0037】
次に、線幅測定指定書作成ツール7において、点66および点67の座標から、パターンの寸法Wおよび測定箇所の中心点Pが求められる(ステップS44)。
【0038】
次に、パターンの寸法W、測定箇所の中心点Pおよび矢印68を用いて、パターンa,b,c,dと、その周辺パターンを図示した線幅測定指定書データが得られる(ステップS45)。
【0039】
以上説明したように、本実施形態に係わる露光用マスクの線幅測定方法およびその装置によれば、線幅測定指定書データが、自動的に作成され、線幅測定指定書データを作成する際の設計者の負担が大幅に低減され、当該作業の効率化が図れるようになった。その結果、フォトマスクを作成するときのTAT(Turnaround Time) が短縮できた。具体的には、従来では、線幅測定指定書を作成するときに、線幅の測定寸法を誤って指定したことで、設計者が線幅測定指定書を作成し直した場合に、線幅測定指定書を最終的に作成するまでに、約60分程度かかっていた。これに対して、本実施形態の露光用マスクの線幅測定方法によれば、線幅測定指定書データを作成し直すことはなく、さらに、設計者による作業も、LSI設計CADツール3上で線幅測定用PATHを指定するのみであるため、線幅測定指定書データを最終的に作成するまでの時間は、長くても約15分程度となった。
【0040】
本発明は上述した実施形態には限定されない。
例えば、LSI設計CAD装置2や他のコンピュータに、測定位置情報抽出ツール5、EB変換ツール6および線幅測定指定書作成ツールを備えるようにし、フォトマスク描画装置4では、EBデータに基づいてフォトマスクを作成するのみにしてもよい。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の露光用マスクの線幅測定方法およびその装置によれば、露光用マスクの線幅を測定の際に用いられる線幅測定指定書データを自動的に生成できることから、設計者の負担を軽減でき、しかも正確な線幅測定指定書データを作成できる。その結果、露光用マスクの線幅測定に費やされる時間を短縮できると共に、測定結果の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施形態に係わるる露光用マスクの線幅測定方法を実行するシステムの構成図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態に係わる露光用マスクの線幅測定方法のフローチャートである。
【図3】図3は、EBデータパターンと線幅測定用PATHによって規定される幅ゼロの線とを示した図である。
【図4】図4は、図2に示す線幅測定指定書作成処理のフローチャートである。
【図5】図5は、図4に示す点P0’およびP1’をパターンの辺に接するまで延長す
る処理を説明するための図である。
【図6】図6は、本実施形態に係わる露光用マスクの線幅測定方法において、線幅を測
定するときの処理を説明するための図である。
【図7】図7は、本実施形態に係わる露光用マスクの線幅測定方法において、スペース
の幅を測定するときの処理を説明するための図である。
【図8】図7は、従来の露光用マスクの線幅測定方法のフローチャートである。
【符号の説明】
2…LSI設計CAD装置、3…LSI設計CADツール、4…フォトマスク描画装置、5…測定位置情報抽出ツール、6…EB変換ツール、7…線幅測定指定書作成ツール、50,60,61…LSIレイアウトデータパターン、49,52,63,64…EBデータパターン、48…線、51,53,62,65…線幅測定用PATHによって指定された幅ゼロの線
Claims (6)
- 露光用マスクのレイアウトを示し、線幅データと少なくとも2点の位置データとによって線状のパターンを形成することを指示する線状パターン作成指示を含むレイアウトデータに応じて、電子ビームによる描画を行って製造された露光用マクスの線幅を測定する露光用マスクの線幅測定方法において、
前記レイアウトデータを、電子ビームによる描画を行う際に用いられる電子ビームデータに変換し、
前記レイアウトデータから、線幅がゼロであることを示す線幅データを持つ線状パターン作成指示を検索し、
当該検索によって得られた線状パターン作成指示の位置データを、電子ビームデータに変換し、
前記変換された位置データから線幅測定位置を求め、当該線幅測定位置を含む線幅測定指定書データを作成し、
前記レイアウトデータを変換して得られた電子ビームデータに基づいて電子ビームによる描画を行って作成された露光用マスクのパターンのうち、前記線幅測定指定書データによって示される前記線幅測定位置の線幅を測定する
露光用マスクの線幅測定方法。 - 前記レイアウトデータを変換して得られた電子ビームデータが示すパターンのうち、前記変換された位置データが示す2点を包含するパターンを検索し、
当該2点を包含するパターンが得られた場合に、
前記変換された位置データが示す2点によって規定される線を両方向に延長して、当該2点を包含するパターンの辺と接した2点から、線幅測定位置および線幅寸法を求め、線幅測定位置および線幅寸法を含む線幅測定指定書データを作成する
請求項1に記載の露光用マスクの線幅測定方法。 - 前記レイアウトデータを変換して得られた電子ビームデータが示すパターンのうち、前記変換された位置データが示す2点に近接するパターンを検索し、
前記変換された位置データが示す2点によって規定される線を両方向に延長して、当該2点に近接するパターンの辺と接した2点から、スペース幅測定位置およびスペース幅寸法を求め、スペース幅測定位置およびスペース幅寸法を含む線幅測定指定書データを作成する
請求項1に記載の露光用マスクの線幅測定方法。 - 線状パターン作成指示に、線幅測定用の線状パターン作成指示であることを示す文字列情報を付加し、当該文字列情報を用いて、レイアウトデータから、線幅がゼロであることを示す線幅データを持つ線状パターン作成指示を検索する
請求項1に記載の露光用マスクの線幅測定方法。 - 前記露光用マスクは、フォトマスクである請求項1に記載の露光用マスクの線幅測定方法。
- 露光用マスクのレイアウトを示し、線幅データと少なくとも2点の位置データとによって線状のパターンを形成することを指示する線状パターン作成指示を含むレイアウトデータに応じて、電子ビームによる描画を行って製造された露光用マクスの線幅を測定する露光用マスクの線幅測定装置において、
前記レイアウトデータから、線幅がゼロであることを示す線幅データを持つ線状パターン作成指示を検索する検索手段と、
当該検索によって得られた線状パターン作成指示の位置データと、前記レイアウトデータとを、電子ビームによる描画を行う際に用いられる電子ビームデータに変換する変換手段と、
前記変換された位置データから線幅測定位置を求め、当該線幅測定位置を含む線幅測定指定書データを作成する線幅測定指定書作成手段と、
前記レイアウトデータを変換して得られた電子ビームデータに基づいて電子ビームによる描画を行って作成された露光用マスクのパターンのうち、前記線幅測定指定書データによって示される前記線幅測定位置の線幅を測定する測定手段と
を有する露光用マスクの線幅測定装置。
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