JP3684417B6 - 車両用圧縮天然ガス燃料タンク - Google Patents
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Description
関連出願の引照
これは、同じ名称で1993年5月17日付出願された継続中の特許出願第08/062,279号の部分継続である。
技術分野
この発明は、自動車の分野であり、より詳細には燃料動力エンジンによって駆動される型式のものである。特に、本発明は、このような車両のための燃料としての圧縮天然ガスを収容し保持するためのタンクに関する。
背景技術
最近の輸送は、自動車、バン、トラック等のような陸上車両の大規模な使用を必要としている。現在では、このような車両は、ガソリン又はディーゼル燃料を供給されるエンジンによって動力供給されている。このような燃料の使用は2つの明らかな欠点を生じさせている。第1に、このような燃料は世界中で供給を限られており、このような燃料の国際的管理はその価格及び入手可能性を不確実なものとしている。このような燃料の第2の欠点は環境への悪影響である。内燃機関でのガソリン又はディーゼル燃料の燃焼で放出される炭化水素ガスは、環境上好ましくないと一般に考えられている。
米国では天然ガスが豊富に供給可能であり、このようなガスの燃焼が環境上適合し得ることが知られている。内燃機関が天然ガスで十分に作動できることも知られている。しかしながら、車両用燃料としての天然ガスの使用は、このような燃料を使用する車両に与える“航続距離”によって抑制されていた。過去において、圧縮天然ガスのタンクがトランク又は車両の他の貨物倉区域内に配置され、燃料インジェクタ又は類似物への流通のための燃料系統に相互接続されていた。しかしながら、圧縮天然ガスのこのようなタンクを収容するのに適する車両内の貯蔵区域の入手可能性はいくぶん限られており、このような制限が、補給なしで車両が走行できる距離を必然的に抑制しているのである。従って、天然ガス燃料を採用した車両の航続距離は、過去では必然的に相当制限されていた。
先行技術では、内燃機関を有するとともに、機関で使用する天然ガス燃料を保持するために働くように車両の一体部分として設けた燃料タンクを有する車両を実質的には具現していない。天然ガスを高圧レベルで燃料タンク内へ導入するという要求は、典型的には、タンクを車両の貯蔵区域に簡単に保持するために特別に設計することを指図するものであり、先行技術は、車両自体の構造部分として燃料タンクを組込むための方法をもくろむものではない。事実、車両の構造要素として働きながら、多量の天然ガスを高圧レベルで収容し保持するに十分な強度の燃料タンクは、知られていない。事実、先行技術は、ガソリン又はディーゼル燃料の使用において固有の欠点を排除するための実際の方法としてよりもむしろ、限られた区域を働く車両の集団による使用という新規な特徴として、車両のための燃料として天然ガスの使用をもくろむものである。
1993年5月17日付出願された上記参照の継続中の特許出願第08/062,279号において、矩形構造の単一鋼製タンクが示されている。その概念はその中の図1〜5に現れている。このようなタンク組立体はその意図する目的に全く適しているが、その矩形の形状は計画した圧力を保持するために相当の壁厚を指図される。これは、タンク組立体及び車両全体として不必要なコスト及び重量を招くことになる。
発明の開示
上記に鑑み、先行技術のタンク以上に大きく広がった容量を与える車両のための圧縮天然ガス燃料タンクを提供することが、本発明の第1の様相である。
本発明の他の様相は、タンクを車両フレームの一体構造要素として形成するようにした車両用圧縮天然ガス燃料タンクを提供することにある。
本発明のさらに他の様相は、多量の天然ガスを高圧レベルで収容し保持できる車両用圧縮天然ガス燃料タンクを提供することにある。
さらに本発明の他の様相は、突き出さずに安全な方法で車両の下側に位置し保持できる車両用圧縮天然ガス燃料タンクを提供することにある。
さらに本発明の他の様相は、製造し易く、車両を改装することによって既存の車両での実施を容易にし、新品の組立体として新しい車両への実施を容易にすることができる車両用圧縮天然ガス燃料タンクを提供することにある。
本発明の付加の様相は、車両フレームの一体構造要素を形成するタンクハウジング内に複数の高圧タンクを保持するようにした車両用圧縮天然ガス燃料タンクを提供することにある。
さらに本発明の他の様相は、複数の高圧タンクを共通のマニホルドに相互接続し車両フレームの一体構造要素を形成するタンクハウジング内に保持するようにした車両用圧縮天然ガス燃料タンクを提供することにある。
本発明の他の様相は、複合材料で構成した複数の高圧タンクを車両フレームの一部を形成するタンクハウジング内に収容でき、矩形鋼構造で形成したこのような燃料タンクを越えて重量節約を実現するようにした車両用圧縮天然ガス燃料タンクを提供することにある。
詳細説明が進むにつれて明らかとなる本発明の前記及び他の様相は、複数の円筒形圧力タンクを内部に有するタンクハウジングと、前記タンクハウジングの両端部から延び且つ車両のサイドレールの各々の組合わされる端部に係合する一対のチャネル部材とを包含し、前記サイドレールがその前記各々の組合わされる端部の間で途切れ、前記タンクハウジングと前記チャネル部材が、前記サイドレールの途切れている場所で前記サイドレールの連続部をなすことを特徴とする車両用圧縮天然ガス燃料タンク組立体によって達成される。
ここで明らかとなる本発明の他の様相は、車両のフレームのサイドレールにおける不連続部位に位置され、複数の圧力タンクを内部に保持するタンクハウジングと、前記タンクハウジングの両端部から延び、前記不連続部位の両側で前記サイドレールの各々の端部に係合固着されたチャネル部材と、前記タンクハウジングを車両のフロアに固着する手段とを包含することを特徴とする車両用圧縮天然ガス燃料タンク組立体によって達成される。
【図面の簡単な説明】
本発明の目的、技術及び構成を完全に理解するために、下記の詳細な説明及び添付図面が参照されよう。
図1は、本発明の天然ガス燃料タンクの一実施例を示す後輪駆動車両の底面図である。
図2は、図1の2−2線に沿う一部断面の端面図である。
図3は、図2の3−3線に沿う一部断面の側面図である。
図4は、本発明の天然ガス燃料タンクの他の実施例を示す前輪駆動車両の底面図である。
図5は、図4に示される実施例の5−5線に沿う一部断面の端面図である。
図6は、複数の円筒形複合タンクを後輪駆動車両の単一のタンクハウジング内に保持した本発明の実施例を説明する平面図である。
図7は、図6に示す実施例の断面図である。
図8は、前輪駆動車両に適用した本発明の他の実施例を説明する図6と同様な平面図である。
発明を実施するための最良の形態
図面特に図1を参照するに、後輪駆動型の車両フレームが符号10によって総括的に示されていることを見ることができる。フレーム10は一対のサイドレール又は部材12,14を包含し、これらのサイドレール又は部材12,14は間隔を置いて横に延びるクロスメンバ16,18,20によって相互接続されている。標準的な仕様として、左右のステップウェル24,26を車両フレーム10の両側に設けることができる。また、典型的な車両の一部分として、フレーム10の一側に沿って延びてマフラ30に相互接続する排気パイプ28が設けられており、このマフラ30からテールパイプ32が延びている。幾らか標準的な仕様において、後輪駆動車両においては、駆動軸34がトランスミッションと差動装置との間でフレーム10の底部に沿って中央に延びている。
本発明によれば、一対の燃料タンク40,42が車両フレーム10の下に固定されて、車両フレーム10の一体部分とされている。本発明の好適な実施例において、タンク40,42は、0.5〜1.0インチ(1.27〜2.54cm)程度の厚さを有する鋼で作った構成とされる。即ち、これらのタンクは、2,000〜3,000psi程度、好適には2,400psiの圧縮天然ガスの内部圧力に耐えるように堅固に構成される。
標準的な車両の構成においては、サイドレール又は部材12,14の各々は連続する長さのものである。しかしながら、本発明によれば、サイドレール12,14はタンク40,42を受ける区域で取り除かれ、タンク自身によって構造的に置換されている。すなわち、図1〜図3に示されるように、オーバレイフレームチャネル部材36がタンク40に溶接され又はタンクの一体部材として形成され、一方、他のオーバレイフレームチャネル部材38がタンク42の一体部材として同様に作られている。これらのオーバレイチャネル部材36,38は、それから、サイドレール又はフレーム部材12,14の関連する端部分に受け止められて、それに溶接されている。本発明の好適な実施例においては、水平溶接のみが適当な一体性を与えまた溶接結合部の結晶化を防止するために施されている。しかしながら、フレーム部分12,14及びタンク40,42へのフレームオーバレイチャネル部材36,38の実際の溶接又は固定は、当業者であれば容易に認識されよう。
本発明は、図面に示されるように、チャネル部材36,38がその中にサイドレール又はフレーム部材12,14を受け入れるようにしていることを認識されよう。しかしながら、チャネル部材36,38はサイドレール12,14によって画成されたチャネル内に受け入れられ得るものと考えられる。いずれの場合においても、当業者であれば、サイドレール12,14の連続した伸張はそれぞれのタンク40,42の介在によって達成され、この介在は、フレームオーバレイチャネル部材36,38の設置によりタンク40,42に連続し且つ一体のサイドレール構造を達成することを理解されよう。勿論、部材36,38とそれぞれのサイドレール12,14との間のオーバラップの大きさは、フレーム組立体10の総一体性をある程度決定する。
もし必要ならば、チャネル部材36,38とサイドレール12,14との間のオーバラップの結合部は、この結合部をブリッジすると共に関連するチャネル部材36,38及びサイドレール12,14の各々とに取付けられる板を設けることにより、一層増強される。この目的のために、0.25インチ(0.64cm)程度の厚さを有する金属ストック板を上記結合部にボルト止め又は他の手段により固着し得ることがわかった。
当業者であれば、サイドレール12,14は鋼で作られて、約0.125インチ(0.318cm)の厚さを有し、従って、チャネル部材36,38は好適には同様な材料で作られることを認識されよう。
また、本発明の一部分を示すものとして、タンクには追加の支持体としてストラップ44,46,48,50が加えられ、これらのストラップは車両のフロア76に固着されている。図2に示されるように、ストラップ44はその両端部にレッグ又はフランジ80を備えており、一方、他のレッグ又はフランジ78がストラップ48の両端部に設けられている。勿論、ストラップ46,50もそれらの両端部に同様なフランジを有している。フランジ78,80は、車両のフロア76に溶接、ボルト止め又は他の手段により固着されて、タンク40,42に対しての更なる支持体を提供する。
図2及び図3に更に注意を向けると、アングル材64は、それぞれのタンク40,42の各々の長さに沿って溶接又は他の手段により適当に取付けられていると共に、フロア76にも溶接又は他の手段により適当に取付けられていることがわかる。当業者であれば、圧縮天然ガスタンク40,42はサイドレール又は部材12,14の一体部分として与えられるのみならず、フロア76の一体部分としても与えられていることを容易に認識されよう。従って、サイドレール又は部材12,14はタンク40,42の挿入の結果として非連続に示されているけれど、前述したように厚い板厚の金属で作られているタンク40,42の存在は車両フレーム10の増大した強さ及び一体性を与えるものである。
更に、タンク40,42は好適には非円形の断面であるものとして示される。略矩形の断面であるこのようなタンクを提供することにより、タンクの容積は、強さ又は剛性を犠牲にすることなしに、所定の寸法抑制に対して最大とされる。好適な実施例において、タンクの縁は図示されるように丸くされる。
次に図4及び図5を参照するに、本発明の概念を前輪駆動車両に容易に実施できることがわかる。この例において、普通の仕様として、車両フレームサイドレール又は部材12′,14′はクロスメンバ16′,18′,20′に相互接続され、また排気パイプ28′、マフラ30′及びテールパイプ32′が設けられている。駆動軸は前輪駆動車両のために要求されないので、かなりの寸法の単一の燃料タンク70を用いることができる。再び、本発明の好適な実施例において、タンク70の構造は、前述したタンク40,42と実質的に同じ材料及び溶接技術を用いて同じ構造とされ、これにより必要な構造一体性を保証して、前述した圧力に耐えることができるようにされる。
図4及び図5に示されるように、フレームオーバレイチャネル部材36,38が同様にタンク70及びそれぞれのサイドレール部材12′,14′に溶接されている。この例において、タンク70は、それぞれのサイドレール部材12′,14′を連続させるために設けられているのみならず、それらを相互接続する働きもする。また、ストラップ72が、溶接、ボルト止め又は同種の手段により車両のフロア84に取付けられて、タンク70のための垂直支持体を提供するように働いている。更に、タンク70の前方及び後方の中央部分を横切るアングル材74が設けられており、このアングル材74はタンク70及びフロア84の両方に溶接されている。従って、タンク70は、フレームのサイドレール12′,14′の一体部分であるのみならず、フロア84に対して強さ及び剛性を与え、更にフロア84を車両フレームの残り部分に相互接続する。
前述したように、フレームオーバレイチャネル部材36,38は、サイドレール12′,14′のそれぞれの端部を受け入れることができるように、又はサイドレール12′,14′のチャネル内に受け入れられるような形状とされる。このどちらの概念も、本発明の一部分とされるものである。
当業者であれば、本発明は既存の車両及びこれらから作られる新しい車両に適用できることが容易に認識されよう。既存の車両を天然ガスの使用のために変える場合には、古いガスタンクが取り除かれ、またサイドレール又は部材12,14が適当な区域で取り除かれ、それから、前述したように適当なタンク70又は40,42が車両フレーム10の下に置かれてサイドレール12,14又は12′,14′に固着される。新しい車両の製作への実施のためには、サイドレール12,14及び12′,14′が前述したように適当なタンク及びフレームオーバレイチャネル部材36,38を受け入れるようにそれらの間に適当な間隔を有するようにして製作される。
前述したように厚い板厚の金属のタンクを製作することにより、該タンクは、車両用フレーム部材として働くのみならず、大容量の天然ガスを高圧で収容するのに十分な強さを有すると共に、衝突などからの衝撃に耐えることができる。従って、本発明は、内燃機関によって駆動される車両の作動において安全性、環境適応性及び経済性をそれぞれ増した車両構造一体性を提供するものである。
図1〜図5に関連して上述した燃料タンクは車両に使用する圧縮天然ガスを収容するには適当ではあるが、圧力容器のためには矩形断面よりも円形断面の方が最適であることを一般に理解されよう。同様に、当業者には、壁の厚さは、矩形断面を有する圧力容器に比べ円形断面を有する圧力容器の場合の方が一般に減少できることが知られているものである。従って、本発明において、圧縮天然ガスを上述したように矩形断面を有するタンクよりも円形断面を有するタンク内に収容することにより、材料、重量及びコストの減少を達成することができるものである。このような燃料タンク組立体は、以下に図6〜図10と関連して示され、説明される。
図6及び図7に示すように、後輪駆動車両の車体フレームは総括的に符号100で示されている。図1〜図5に関して上述したように、車体フレーム100は、当業者によはよく理解され十分に認識されているように、必要なクロスメンバを備えた適当なサイドレール又は部材102,104を包含する。図6及び図7の実施例においては、エンジン106が駆動軸108により車体の後部で差動装置110に連結されている。車軸112は差動装置110から後部駆動車輪114を備えた駆動連結部へ延びる。勿論、好適なマフラ116及び排気系統の他の部分そして類似部分は、図示したように車体の下に保持されている。
本発明によれば、鋼又は他の好適な構造よりなる燃料タンクハウジング118が、図1〜図5に関して上述した燃料タンクと同一の方式で取付けられている。換言すれば、燃料タンクハウジング118は前述したように車体フレームの一体部分となり、サイドレール又は部材102,104に相互接続される。駆動軸108がエンジン106から差動装置110へ通り、そしてそれらの間に燃料タンクハウジング118が介装されていることにより、駆動軸108を通すことができるようになされなければならないことは、勿論十分に認識されよう。この点については、図1及び図2に関して上述したように2つのタンクが設けられてもよいし、あるいは、燃料タンクハウジング118がドライブシャフト108の通過を受け入れるように適当な凹所又は類似物を形成されてもよい。いずれにしても、燃料タンクハウジング(又は複数のハウジング)118はフレームメンバ102,104に相互接続され、そして前述のように車両フロア120に適当に溶接され又は他の手段で相互接続及び固着される。
燃料タンクハウジング118に関連して使用される圧縮天然ガスは、ハウジング自体の中に収容されるのではなく、代わりに複数の円筒形タンク112に受け入れられる。タンク122の各々は円筒形本体部材124と半球形端部キャップ126を有している。従って、いかなる所望の壁厚でも、円筒形タンク122の強度は上述したように矩形断面を有する燃料タンクの強度を越えて大きく増大されるのである。
円筒形タンク122は圧力容器に共通して使用されるものと同様の複合材料で作られるのが好ましい。これは上述した圧力を保持するには十分である。グラファイト、カーボン又はボロン複合物のような繊維補強複合材料は、本発明を実施するのに適している。同様に、圧力容器に現在採用されているようにフィラメント巻装構造もまた十分である。ガラス繊維のような繊維補強プラスチックは、事実、圧縮天然ガス燃料タンクが必要とする高圧に適応させるに十分な強度を与える。実際に、KEVLAR(デュポンの商標)複合材もこのような目的に適している。
円筒形タンク122は好適には燃料タンクハウジング118の中にぴったり重ねられ、又は他の方法で保持される。好適な実施例では、発泡ネスト128が円筒形タンク128を収容保持するように設けられてよい。この発泡ネスト128は吹き付けされるか、クラムシェル半部分のようにモールド成形又は他の方法で形成されるか、あるいは、タンク122を定位置に収容し固着するための溝を有する隔置されたバンドで単純に構成してもよい。
適当なマニホルド130が円筒形タンク122の各々と相互接続して設けられている。従って、単一の入口弁132が円筒形タンク122を充填するためのマニホルドに相互接続され、一方、単一の出口弁134が天然ガスをエンジン106へ通すためにマニホルドに相互接続され得る。
図8及び図9に示したように、複数の円筒形複合構造の高圧タンクを保持する燃料タンクハウジングの概念は、前輪駆動車両にも採用されてよい。このような車両のフレームは総括的に符号140で示され、そしてサイドレール又は部材142,144及び必要に応じて適当なクロスメンバを含むものとして示されている。エンジン146は適当な短車軸又は類似物を介して前車輪(図示省略)を駆動するように接続されている。また、後車輪148は後車軸150の両端部に取付けられ、マフラ及び適当な排気系統152もまた車体の下に設けられている。
図6及び7の実施例と同様に、鋼構造の燃料タンクハウジング154が、図1〜図7に関して上述したのと同様の方法で、サイドレール部材142,144に相互接続すると共に、フロア156に溶接又は他の適当な手段により固定することによって車体フレームの一体部分を構成するように取付けられている。上述したのと同様の適当な複合材料製の円筒形高圧タンク158は、燃料タンクハウジング154内に保持され、適当なマニホルド160によって相互接続されている。図6及び図7の実施例と同様に、適当な入口弁162が円筒形タンク158の充填を許し、一方、単一の出口弁164がタンク158からエンジン146へのガスの流通を与える。勿論、弁162,164はマニホルド160に相互接続されている。
前輪駆動車両の場合、単一の燃料タンクハウジング154が全ての円筒形タンク158を収蔵し、駆動軸を収容するために燃料タンク154を形造る必要がないことが理解されよう。
ここで図10を参照すると、図6〜図9の実施例に採用された型式の燃料タンク組立体が総括的に符号170で示されることがわかる。図示したように、クラムシェル設計のタンク半部分172,174は、その中に複数の複合タンク178を収容し、その後にタンク組立体の外周のまわりに延びる適当な溶接部176によって閉じられるように形造られている。上述した特有の複合タンク178は、半球形端部キャップを備えた円筒形中央部を有している。当業者には、共通のタンク肉厚のために、半球形端部での応力がその間に介在させた円筒形タンク部に課せられる応力の典型的に2分の1であることから、マニホルド130,160が半球形端部で複合タンク178に相互接続されることが理解されよう。従って、半球形端部においてタンクを一体とする際のタンクへの押し付けは、円筒形本体部において行う場合よりも遥かに構造上の衝撃が小さい。
複合タンク178は、上述したように、図示したように発泡ネスト180,182内に収容される。好適な実施例では、発泡ネストはスタイロフォームよりなるが、あらゆる適当なフォーム又は衝撃吸収材料よりなっていていよい。上述したように、発泡ネストは吹き付けされるか、あるいは、複合タンク178をぴったり重なって収容しながらそれぞれのタンク半部分172,174に収容されるように予めモールド成形されてよい。代わりとして、発泡ネスト180,182は、それぞれのタンク半部分172,174及び複合タンク178によって受け入れられるように適合された複数の隔置されたモールド成形フォームバンドからなっていてもよい。
当業者には、上述したタンク122,158,178のような高圧円筒形複合タンクの使用は、燃料タンクハウジング118,154及び172,174を図1〜図5の実施例よりも相当薄い板厚の鋼によって製作できるようにしていることが容易に理解されよう。事実、このような燃料タンクハウジングは、8〜11ゲージの板厚、そして最も好適には11ゲージの板厚を有する鋼により成形加工され得る。0.125インチ(0.318cm)の厚さを有するこのような鋼は、それ自体がフレームの一体部分を構成する一方、圧縮天然ガスを収容する加圧円筒形タンクを収容保持していることにより、車両フレームに構造一体性を与えるのに正に適している。結果として、重量の軽減、材料コストの低減、そして製品の信頼性及び耐久性を増すことができる。
従って、発明の目的は上述した構成によって達成されたことがわかる。同時に、特許法に基づき発明の最良の形態及び好適な実施例のみを図示し詳述したが、本発明はこれに限定されるものではないことが理解されよう。従って、本発明の真の範囲を認識するために、請求の範囲が参照されるべきである。
これは、同じ名称で1993年5月17日付出願された継続中の特許出願第08/062,279号の部分継続である。
技術分野
この発明は、自動車の分野であり、より詳細には燃料動力エンジンによって駆動される型式のものである。特に、本発明は、このような車両のための燃料としての圧縮天然ガスを収容し保持するためのタンクに関する。
背景技術
最近の輸送は、自動車、バン、トラック等のような陸上車両の大規模な使用を必要としている。現在では、このような車両は、ガソリン又はディーゼル燃料を供給されるエンジンによって動力供給されている。このような燃料の使用は2つの明らかな欠点を生じさせている。第1に、このような燃料は世界中で供給を限られており、このような燃料の国際的管理はその価格及び入手可能性を不確実なものとしている。このような燃料の第2の欠点は環境への悪影響である。内燃機関でのガソリン又はディーゼル燃料の燃焼で放出される炭化水素ガスは、環境上好ましくないと一般に考えられている。
米国では天然ガスが豊富に供給可能であり、このようなガスの燃焼が環境上適合し得ることが知られている。内燃機関が天然ガスで十分に作動できることも知られている。しかしながら、車両用燃料としての天然ガスの使用は、このような燃料を使用する車両に与える“航続距離”によって抑制されていた。過去において、圧縮天然ガスのタンクがトランク又は車両の他の貨物倉区域内に配置され、燃料インジェクタ又は類似物への流通のための燃料系統に相互接続されていた。しかしながら、圧縮天然ガスのこのようなタンクを収容するのに適する車両内の貯蔵区域の入手可能性はいくぶん限られており、このような制限が、補給なしで車両が走行できる距離を必然的に抑制しているのである。従って、天然ガス燃料を採用した車両の航続距離は、過去では必然的に相当制限されていた。
先行技術では、内燃機関を有するとともに、機関で使用する天然ガス燃料を保持するために働くように車両の一体部分として設けた燃料タンクを有する車両を実質的には具現していない。天然ガスを高圧レベルで燃料タンク内へ導入するという要求は、典型的には、タンクを車両の貯蔵区域に簡単に保持するために特別に設計することを指図するものであり、先行技術は、車両自体の構造部分として燃料タンクを組込むための方法をもくろむものではない。事実、車両の構造要素として働きながら、多量の天然ガスを高圧レベルで収容し保持するに十分な強度の燃料タンクは、知られていない。事実、先行技術は、ガソリン又はディーゼル燃料の使用において固有の欠点を排除するための実際の方法としてよりもむしろ、限られた区域を働く車両の集団による使用という新規な特徴として、車両のための燃料として天然ガスの使用をもくろむものである。
1993年5月17日付出願された上記参照の継続中の特許出願第08/062,279号において、矩形構造の単一鋼製タンクが示されている。その概念はその中の図1〜5に現れている。このようなタンク組立体はその意図する目的に全く適しているが、その矩形の形状は計画した圧力を保持するために相当の壁厚を指図される。これは、タンク組立体及び車両全体として不必要なコスト及び重量を招くことになる。
発明の開示
上記に鑑み、先行技術のタンク以上に大きく広がった容量を与える車両のための圧縮天然ガス燃料タンクを提供することが、本発明の第1の様相である。
本発明の他の様相は、タンクを車両フレームの一体構造要素として形成するようにした車両用圧縮天然ガス燃料タンクを提供することにある。
本発明のさらに他の様相は、多量の天然ガスを高圧レベルで収容し保持できる車両用圧縮天然ガス燃料タンクを提供することにある。
さらに本発明の他の様相は、突き出さずに安全な方法で車両の下側に位置し保持できる車両用圧縮天然ガス燃料タンクを提供することにある。
さらに本発明の他の様相は、製造し易く、車両を改装することによって既存の車両での実施を容易にし、新品の組立体として新しい車両への実施を容易にすることができる車両用圧縮天然ガス燃料タンクを提供することにある。
本発明の付加の様相は、車両フレームの一体構造要素を形成するタンクハウジング内に複数の高圧タンクを保持するようにした車両用圧縮天然ガス燃料タンクを提供することにある。
さらに本発明の他の様相は、複数の高圧タンクを共通のマニホルドに相互接続し車両フレームの一体構造要素を形成するタンクハウジング内に保持するようにした車両用圧縮天然ガス燃料タンクを提供することにある。
本発明の他の様相は、複合材料で構成した複数の高圧タンクを車両フレームの一部を形成するタンクハウジング内に収容でき、矩形鋼構造で形成したこのような燃料タンクを越えて重量節約を実現するようにした車両用圧縮天然ガス燃料タンクを提供することにある。
詳細説明が進むにつれて明らかとなる本発明の前記及び他の様相は、複数の円筒形圧力タンクを内部に有するタンクハウジングと、前記タンクハウジングの両端部から延び且つ車両のサイドレールの各々の組合わされる端部に係合する一対のチャネル部材とを包含し、前記サイドレールがその前記各々の組合わされる端部の間で途切れ、前記タンクハウジングと前記チャネル部材が、前記サイドレールの途切れている場所で前記サイドレールの連続部をなすことを特徴とする車両用圧縮天然ガス燃料タンク組立体によって達成される。
ここで明らかとなる本発明の他の様相は、車両のフレームのサイドレールにおける不連続部位に位置され、複数の圧力タンクを内部に保持するタンクハウジングと、前記タンクハウジングの両端部から延び、前記不連続部位の両側で前記サイドレールの各々の端部に係合固着されたチャネル部材と、前記タンクハウジングを車両のフロアに固着する手段とを包含することを特徴とする車両用圧縮天然ガス燃料タンク組立体によって達成される。
【図面の簡単な説明】
本発明の目的、技術及び構成を完全に理解するために、下記の詳細な説明及び添付図面が参照されよう。
図1は、本発明の天然ガス燃料タンクの一実施例を示す後輪駆動車両の底面図である。
図2は、図1の2−2線に沿う一部断面の端面図である。
図3は、図2の3−3線に沿う一部断面の側面図である。
図4は、本発明の天然ガス燃料タンクの他の実施例を示す前輪駆動車両の底面図である。
図5は、図4に示される実施例の5−5線に沿う一部断面の端面図である。
図6は、複数の円筒形複合タンクを後輪駆動車両の単一のタンクハウジング内に保持した本発明の実施例を説明する平面図である。
図7は、図6に示す実施例の断面図である。
図8は、前輪駆動車両に適用した本発明の他の実施例を説明する図6と同様な平面図である。
発明を実施するための最良の形態
図面特に図1を参照するに、後輪駆動型の車両フレームが符号10によって総括的に示されていることを見ることができる。フレーム10は一対のサイドレール又は部材12,14を包含し、これらのサイドレール又は部材12,14は間隔を置いて横に延びるクロスメンバ16,18,20によって相互接続されている。標準的な仕様として、左右のステップウェル24,26を車両フレーム10の両側に設けることができる。また、典型的な車両の一部分として、フレーム10の一側に沿って延びてマフラ30に相互接続する排気パイプ28が設けられており、このマフラ30からテールパイプ32が延びている。幾らか標準的な仕様において、後輪駆動車両においては、駆動軸34がトランスミッションと差動装置との間でフレーム10の底部に沿って中央に延びている。
本発明によれば、一対の燃料タンク40,42が車両フレーム10の下に固定されて、車両フレーム10の一体部分とされている。本発明の好適な実施例において、タンク40,42は、0.5〜1.0インチ(1.27〜2.54cm)程度の厚さを有する鋼で作った構成とされる。即ち、これらのタンクは、2,000〜3,000psi程度、好適には2,400psiの圧縮天然ガスの内部圧力に耐えるように堅固に構成される。
標準的な車両の構成においては、サイドレール又は部材12,14の各々は連続する長さのものである。しかしながら、本発明によれば、サイドレール12,14はタンク40,42を受ける区域で取り除かれ、タンク自身によって構造的に置換されている。すなわち、図1〜図3に示されるように、オーバレイフレームチャネル部材36がタンク40に溶接され又はタンクの一体部材として形成され、一方、他のオーバレイフレームチャネル部材38がタンク42の一体部材として同様に作られている。これらのオーバレイチャネル部材36,38は、それから、サイドレール又はフレーム部材12,14の関連する端部分に受け止められて、それに溶接されている。本発明の好適な実施例においては、水平溶接のみが適当な一体性を与えまた溶接結合部の結晶化を防止するために施されている。しかしながら、フレーム部分12,14及びタンク40,42へのフレームオーバレイチャネル部材36,38の実際の溶接又は固定は、当業者であれば容易に認識されよう。
本発明は、図面に示されるように、チャネル部材36,38がその中にサイドレール又はフレーム部材12,14を受け入れるようにしていることを認識されよう。しかしながら、チャネル部材36,38はサイドレール12,14によって画成されたチャネル内に受け入れられ得るものと考えられる。いずれの場合においても、当業者であれば、サイドレール12,14の連続した伸張はそれぞれのタンク40,42の介在によって達成され、この介在は、フレームオーバレイチャネル部材36,38の設置によりタンク40,42に連続し且つ一体のサイドレール構造を達成することを理解されよう。勿論、部材36,38とそれぞれのサイドレール12,14との間のオーバラップの大きさは、フレーム組立体10の総一体性をある程度決定する。
もし必要ならば、チャネル部材36,38とサイドレール12,14との間のオーバラップの結合部は、この結合部をブリッジすると共に関連するチャネル部材36,38及びサイドレール12,14の各々とに取付けられる板を設けることにより、一層増強される。この目的のために、0.25インチ(0.64cm)程度の厚さを有する金属ストック板を上記結合部にボルト止め又は他の手段により固着し得ることがわかった。
当業者であれば、サイドレール12,14は鋼で作られて、約0.125インチ(0.318cm)の厚さを有し、従って、チャネル部材36,38は好適には同様な材料で作られることを認識されよう。
また、本発明の一部分を示すものとして、タンクには追加の支持体としてストラップ44,46,48,50が加えられ、これらのストラップは車両のフロア76に固着されている。図2に示されるように、ストラップ44はその両端部にレッグ又はフランジ80を備えており、一方、他のレッグ又はフランジ78がストラップ48の両端部に設けられている。勿論、ストラップ46,50もそれらの両端部に同様なフランジを有している。フランジ78,80は、車両のフロア76に溶接、ボルト止め又は他の手段により固着されて、タンク40,42に対しての更なる支持体を提供する。
図2及び図3に更に注意を向けると、アングル材64は、それぞれのタンク40,42の各々の長さに沿って溶接又は他の手段により適当に取付けられていると共に、フロア76にも溶接又は他の手段により適当に取付けられていることがわかる。当業者であれば、圧縮天然ガスタンク40,42はサイドレール又は部材12,14の一体部分として与えられるのみならず、フロア76の一体部分としても与えられていることを容易に認識されよう。従って、サイドレール又は部材12,14はタンク40,42の挿入の結果として非連続に示されているけれど、前述したように厚い板厚の金属で作られているタンク40,42の存在は車両フレーム10の増大した強さ及び一体性を与えるものである。
更に、タンク40,42は好適には非円形の断面であるものとして示される。略矩形の断面であるこのようなタンクを提供することにより、タンクの容積は、強さ又は剛性を犠牲にすることなしに、所定の寸法抑制に対して最大とされる。好適な実施例において、タンクの縁は図示されるように丸くされる。
次に図4及び図5を参照するに、本発明の概念を前輪駆動車両に容易に実施できることがわかる。この例において、普通の仕様として、車両フレームサイドレール又は部材12′,14′はクロスメンバ16′,18′,20′に相互接続され、また排気パイプ28′、マフラ30′及びテールパイプ32′が設けられている。駆動軸は前輪駆動車両のために要求されないので、かなりの寸法の単一の燃料タンク70を用いることができる。再び、本発明の好適な実施例において、タンク70の構造は、前述したタンク40,42と実質的に同じ材料及び溶接技術を用いて同じ構造とされ、これにより必要な構造一体性を保証して、前述した圧力に耐えることができるようにされる。
図4及び図5に示されるように、フレームオーバレイチャネル部材36,38が同様にタンク70及びそれぞれのサイドレール部材12′,14′に溶接されている。この例において、タンク70は、それぞれのサイドレール部材12′,14′を連続させるために設けられているのみならず、それらを相互接続する働きもする。また、ストラップ72が、溶接、ボルト止め又は同種の手段により車両のフロア84に取付けられて、タンク70のための垂直支持体を提供するように働いている。更に、タンク70の前方及び後方の中央部分を横切るアングル材74が設けられており、このアングル材74はタンク70及びフロア84の両方に溶接されている。従って、タンク70は、フレームのサイドレール12′,14′の一体部分であるのみならず、フロア84に対して強さ及び剛性を与え、更にフロア84を車両フレームの残り部分に相互接続する。
前述したように、フレームオーバレイチャネル部材36,38は、サイドレール12′,14′のそれぞれの端部を受け入れることができるように、又はサイドレール12′,14′のチャネル内に受け入れられるような形状とされる。このどちらの概念も、本発明の一部分とされるものである。
当業者であれば、本発明は既存の車両及びこれらから作られる新しい車両に適用できることが容易に認識されよう。既存の車両を天然ガスの使用のために変える場合には、古いガスタンクが取り除かれ、またサイドレール又は部材12,14が適当な区域で取り除かれ、それから、前述したように適当なタンク70又は40,42が車両フレーム10の下に置かれてサイドレール12,14又は12′,14′に固着される。新しい車両の製作への実施のためには、サイドレール12,14及び12′,14′が前述したように適当なタンク及びフレームオーバレイチャネル部材36,38を受け入れるようにそれらの間に適当な間隔を有するようにして製作される。
前述したように厚い板厚の金属のタンクを製作することにより、該タンクは、車両用フレーム部材として働くのみならず、大容量の天然ガスを高圧で収容するのに十分な強さを有すると共に、衝突などからの衝撃に耐えることができる。従って、本発明は、内燃機関によって駆動される車両の作動において安全性、環境適応性及び経済性をそれぞれ増した車両構造一体性を提供するものである。
図1〜図5に関連して上述した燃料タンクは車両に使用する圧縮天然ガスを収容するには適当ではあるが、圧力容器のためには矩形断面よりも円形断面の方が最適であることを一般に理解されよう。同様に、当業者には、壁の厚さは、矩形断面を有する圧力容器に比べ円形断面を有する圧力容器の場合の方が一般に減少できることが知られているものである。従って、本発明において、圧縮天然ガスを上述したように矩形断面を有するタンクよりも円形断面を有するタンク内に収容することにより、材料、重量及びコストの減少を達成することができるものである。このような燃料タンク組立体は、以下に図6〜図10と関連して示され、説明される。
図6及び図7に示すように、後輪駆動車両の車体フレームは総括的に符号100で示されている。図1〜図5に関して上述したように、車体フレーム100は、当業者によはよく理解され十分に認識されているように、必要なクロスメンバを備えた適当なサイドレール又は部材102,104を包含する。図6及び図7の実施例においては、エンジン106が駆動軸108により車体の後部で差動装置110に連結されている。車軸112は差動装置110から後部駆動車輪114を備えた駆動連結部へ延びる。勿論、好適なマフラ116及び排気系統の他の部分そして類似部分は、図示したように車体の下に保持されている。
本発明によれば、鋼又は他の好適な構造よりなる燃料タンクハウジング118が、図1〜図5に関して上述した燃料タンクと同一の方式で取付けられている。換言すれば、燃料タンクハウジング118は前述したように車体フレームの一体部分となり、サイドレール又は部材102,104に相互接続される。駆動軸108がエンジン106から差動装置110へ通り、そしてそれらの間に燃料タンクハウジング118が介装されていることにより、駆動軸108を通すことができるようになされなければならないことは、勿論十分に認識されよう。この点については、図1及び図2に関して上述したように2つのタンクが設けられてもよいし、あるいは、燃料タンクハウジング118がドライブシャフト108の通過を受け入れるように適当な凹所又は類似物を形成されてもよい。いずれにしても、燃料タンクハウジング(又は複数のハウジング)118はフレームメンバ102,104に相互接続され、そして前述のように車両フロア120に適当に溶接され又は他の手段で相互接続及び固着される。
燃料タンクハウジング118に関連して使用される圧縮天然ガスは、ハウジング自体の中に収容されるのではなく、代わりに複数の円筒形タンク112に受け入れられる。タンク122の各々は円筒形本体部材124と半球形端部キャップ126を有している。従って、いかなる所望の壁厚でも、円筒形タンク122の強度は上述したように矩形断面を有する燃料タンクの強度を越えて大きく増大されるのである。
円筒形タンク122は圧力容器に共通して使用されるものと同様の複合材料で作られるのが好ましい。これは上述した圧力を保持するには十分である。グラファイト、カーボン又はボロン複合物のような繊維補強複合材料は、本発明を実施するのに適している。同様に、圧力容器に現在採用されているようにフィラメント巻装構造もまた十分である。ガラス繊維のような繊維補強プラスチックは、事実、圧縮天然ガス燃料タンクが必要とする高圧に適応させるに十分な強度を与える。実際に、KEVLAR(デュポンの商標)複合材もこのような目的に適している。
円筒形タンク122は好適には燃料タンクハウジング118の中にぴったり重ねられ、又は他の方法で保持される。好適な実施例では、発泡ネスト128が円筒形タンク128を収容保持するように設けられてよい。この発泡ネスト128は吹き付けされるか、クラムシェル半部分のようにモールド成形又は他の方法で形成されるか、あるいは、タンク122を定位置に収容し固着するための溝を有する隔置されたバンドで単純に構成してもよい。
適当なマニホルド130が円筒形タンク122の各々と相互接続して設けられている。従って、単一の入口弁132が円筒形タンク122を充填するためのマニホルドに相互接続され、一方、単一の出口弁134が天然ガスをエンジン106へ通すためにマニホルドに相互接続され得る。
図8及び図9に示したように、複数の円筒形複合構造の高圧タンクを保持する燃料タンクハウジングの概念は、前輪駆動車両にも採用されてよい。このような車両のフレームは総括的に符号140で示され、そしてサイドレール又は部材142,144及び必要に応じて適当なクロスメンバを含むものとして示されている。エンジン146は適当な短車軸又は類似物を介して前車輪(図示省略)を駆動するように接続されている。また、後車輪148は後車軸150の両端部に取付けられ、マフラ及び適当な排気系統152もまた車体の下に設けられている。
図6及び7の実施例と同様に、鋼構造の燃料タンクハウジング154が、図1〜図7に関して上述したのと同様の方法で、サイドレール部材142,144に相互接続すると共に、フロア156に溶接又は他の適当な手段により固定することによって車体フレームの一体部分を構成するように取付けられている。上述したのと同様の適当な複合材料製の円筒形高圧タンク158は、燃料タンクハウジング154内に保持され、適当なマニホルド160によって相互接続されている。図6及び図7の実施例と同様に、適当な入口弁162が円筒形タンク158の充填を許し、一方、単一の出口弁164がタンク158からエンジン146へのガスの流通を与える。勿論、弁162,164はマニホルド160に相互接続されている。
前輪駆動車両の場合、単一の燃料タンクハウジング154が全ての円筒形タンク158を収蔵し、駆動軸を収容するために燃料タンク154を形造る必要がないことが理解されよう。
ここで図10を参照すると、図6〜図9の実施例に採用された型式の燃料タンク組立体が総括的に符号170で示されることがわかる。図示したように、クラムシェル設計のタンク半部分172,174は、その中に複数の複合タンク178を収容し、その後にタンク組立体の外周のまわりに延びる適当な溶接部176によって閉じられるように形造られている。上述した特有の複合タンク178は、半球形端部キャップを備えた円筒形中央部を有している。当業者には、共通のタンク肉厚のために、半球形端部での応力がその間に介在させた円筒形タンク部に課せられる応力の典型的に2分の1であることから、マニホルド130,160が半球形端部で複合タンク178に相互接続されることが理解されよう。従って、半球形端部においてタンクを一体とする際のタンクへの押し付けは、円筒形本体部において行う場合よりも遥かに構造上の衝撃が小さい。
複合タンク178は、上述したように、図示したように発泡ネスト180,182内に収容される。好適な実施例では、発泡ネストはスタイロフォームよりなるが、あらゆる適当なフォーム又は衝撃吸収材料よりなっていていよい。上述したように、発泡ネストは吹き付けされるか、あるいは、複合タンク178をぴったり重なって収容しながらそれぞれのタンク半部分172,174に収容されるように予めモールド成形されてよい。代わりとして、発泡ネスト180,182は、それぞれのタンク半部分172,174及び複合タンク178によって受け入れられるように適合された複数の隔置されたモールド成形フォームバンドからなっていてもよい。
当業者には、上述したタンク122,158,178のような高圧円筒形複合タンクの使用は、燃料タンクハウジング118,154及び172,174を図1〜図5の実施例よりも相当薄い板厚の鋼によって製作できるようにしていることが容易に理解されよう。事実、このような燃料タンクハウジングは、8〜11ゲージの板厚、そして最も好適には11ゲージの板厚を有する鋼により成形加工され得る。0.125インチ(0.318cm)の厚さを有するこのような鋼は、それ自体がフレームの一体部分を構成する一方、圧縮天然ガスを収容する加圧円筒形タンクを収容保持していることにより、車両フレームに構造一体性を与えるのに正に適している。結果として、重量の軽減、材料コストの低減、そして製品の信頼性及び耐久性を増すことができる。
従って、発明の目的は上述した構成によって達成されたことがわかる。同時に、特許法に基づき発明の最良の形態及び好適な実施例のみを図示し詳述したが、本発明はこれに限定されるものではないことが理解されよう。従って、本発明の真の範囲を認識するために、請求の範囲が参照されるべきである。
Claims (19)
- 複数の円筒形圧力タンクを内部に有するタンクハウジングと、
前記タンクハウジングの両端部から延び且つ車両のサイ ドレールの各々の組合わされる端部に係合する一対のチ ャネル部材と
を包含し、前記サイドレールがその前記各々の組合わさ れる端部の間で途切れ、前記タンクハウジングと前記チ ャネル部材が、前記サイドレールの途切れている場所で 前記サイドレールの連続部をなすことを特徴とする車両用圧縮天然ガス燃料タンク組立体。 - 請求項1記載の圧縮天然ガス燃料タンク組立体において、前記タンクハウジングと車両のフロアと に相互係合して前記タンクハウジングを前記フロアに固 着する手段を包含することを特徴とする圧縮天然ガス燃料タンク組立体。
- 請求項1記載の車両用圧縮天然ガス燃料タンク組立体において、前記円筒形圧力タンク繊維補強複合材料で構成されていることを特徴とする圧縮天然ガス燃料タンク組立体。
- 請求項3記載の車両用圧縮天然ガス燃料タンク組立体において、前記円筒形圧力タンクがフィラメント巻装構造体を包含することを特徴とする圧縮天然ガス燃料タンク組立体。
- 請求項1記載の車両用圧縮天然ガス燃料タンク組立体において、前記円筒形圧力タンクを前記タンクハウジング内に固着する手段をさらに包含してなることを特徴とする圧縮天然ガス燃料タンク組立体。
- 請求項5記載の車両用圧縮天然ガス燃料タンク組立体において、前記固着する手段が、前記円筒形圧力タンクと前記タンクハウジングとの間に介装された発泡部材を包含することを特徴とする圧縮天然ガス燃料タンク組立体。
- 請求項6記載の車両用圧縮天然ガス燃料タンク組立体において、前記発泡部材が前記円筒形圧力タンクをぴったり重なるように収容することを特徴とする圧縮天然ガス燃料タンク組立体。
- 請求項1記載の車両用圧縮天然ガス燃料タンク組立体において、前記複数の円筒形圧力タンクを相互接続するマニホルドをさらに包含してなることを特徴とする圧縮天然ガス燃料タンク組立体。
- 請求項8記載の車両用圧縮天然ガス燃料タンク組立体において、前記マニホルドに接続された入口弁及び出口弁をさらに包含してなることを特徴とする圧縮天然ガス燃料タンク組立体。
- 請求項1記載の車両用圧縮天然ガス燃料タンク組立体において、前記タンクハウジングが略矩形の断面のもので、8〜11ゲージの板厚の鋼で構成されていることを特徴とする圧縮天然ガス燃料タンク組立体。
- 車両のフレームのサイドレールにおける不連続部位に位置され、複数の圧力タンクを内部に保持するタンクハウジングと、
前記タンクハウジングの両端部から延び、前記不連続部位の両側で前記サイドレールの各々の端部に係合固着されたチャネル部材と、
前記タンクハウジングを車両のフロアに固着する手段と
を包含することを特徴とする車両用圧縮天然ガス燃料タンク組立体。 - 請求項11記載の車両用圧縮天然ガス燃料タンク組立体において、前記圧力タンクが共通のマニホルドに相互接続され、前記マニホルドがガスを前記圧力タンクからあるいは該タンクへ流通させる弁装置を有することを特徴とする圧縮天然ガス燃料タンク組立体。
- 請求項11記載の車両用圧縮天然ガス燃料タンク組立体において、前記圧力タンクが円筒形で、繊維補強複合材料から形成されていることを特徴とする圧縮天然ガス燃料タンク組立体。
- 請求項13記載の車両用圧縮天然ガス燃料タンク組立体において、前記圧力タンクが前記タンクハウジング内にぴったり重なるように収容されていることを特徴とする圧縮天然ガス燃料タンク組立体。
- 請求項11記載の圧縮天然ガス燃料タンク組立体において、前記手段が、前記タンクハウジングを横切り前記タンクハウジングとフロアとの両方に溶接される細長い部材を包含することを特徴とする圧縮天然ガス燃料タンク組立体。
- 請求項15記載の圧縮天然ガス燃料タンク組立体において、前記手段が、前記タンクハウジングを取り巻きフロアにその両端部で固着された一対のストラップをさらに包含することを特徴とする圧縮天然ガス燃料タンク組立体。
- 請求項16記載の圧縮天然ガス燃料タンク組立体において、前記タンクが略矩形の断面のものであることを特徴とする圧縮天然ガス燃料タンク組立体。
- 請求項17記載の圧縮天然ガス燃料タンク組立体において、前記ストラップと前記細長い部材が互いに直交することを特徴とする圧縮天然ガス燃料タンク組立体。
- 請求項18記載の圧縮天然ガス燃料タンク組立体において、前記タンクが、8〜11ゲージの板厚を有する金属構造のものであることを特徴とする圧縮天然ガス燃料タンク組立体。
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