JP3684292B2 - 電力系統制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電力系統制御装置、特に電力系統に異常が発生したときにその異常のレベルを判定することができ、またその異常のレベルに応じて各機器の緊急停止操作や事故による停電の復旧操作を容易に行うことのできる電力系統制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電力系統制御装置において、一般に次のようなことが行われている。計器用変流器や計器用変圧器により電力系統の各点における電流や電圧を測定している。保護装置は、電力系統に地絡や短絡事故が生じたときの事故電流や事故電圧を検出して所定の遮断器を開くための保護信号を発する。
【0003】
制御装置は、上記保護装置からの保護信号や後述の監視制御系サーバから運転員によって設定された機器の操作指令を受けて遮断器や断路器の開閉操作を実行するとともに、監視制御系サーバや運転保守支援サーバへその実行内容を送出する。
【0004】
監視制御系サーバは、制御装置、各機器に設けられたセンサから送出されたデータを記録するとともに、監視制御卓の画面に出力し運転員に知らせる。また、監視制御卓で運転員によって設定された機器の操作指令を前述の制御装置に送出する。運転保守支援サーバは、各機器に設けられたセンサからの機器監視情報を記録するとともに、運転員の機器保守計画の立案作業や、電力系統に事故が発生した場合に制御装置を介して送信される電流・電圧値や保護装置の動作情報などから事故箇所の特定作業を、業務支援卓を介して支援する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電力系統制御装置は以上のように構成されているので、次のような問題点があった。
【0006】
電力系統の機器に異常が発生したとき、機器の取り付けられたセンサからの測定値が、例えば予め設定された所定のしきい値を超える。従来、このしきい値を超えたものについて系統監視盤、監視制御卓のアラーム点滅や警報などにより、運転員に報知していた。しかし、一つの異常発生により、多くのセンサの測定値が同時にしきい値を超えるため、一斉に多くのアラームが点滅し、運転員を混乱させるおそれがあった。
【0007】
また、機器の緊急停止を必要とする異常が発生したとき、当該機器を強制的に切り離す対処方法か、あるいはアラームを運転員に提示するのみで後の緊急停止の操作は運転員が手動で行う対処方法か、いずれかの方法がとられていた。強制的に切り離す場合、通常、異常により緊急停止する機器よりも下流にある電力系統が停電する。運転員が手動で対処する場合は、手動によるため操作に時間を要し、その間に当該機器が損傷してしまうなど、重大な事故を招くおそれがあった。
【0008】
さらに、地絡事故や短絡事故が発生したとき、保護装置が電流・電圧の異常を検知し、異常箇所を電力系統からの切り離すため、切り離し区間より下流の電力系統は停電する。この場合、復旧手順の自動作成や復旧の自動操作などを導入して、事故区間を回避する別経路で早急に停電領域を復旧することが望まれる。
【0009】
従来、事故の復旧手順の自動作成や復旧操作の自動化を行う試みとして、例えば特開平3−243144号公報や平成8年電気学会電力・エネルギー部門大会予稿集第959頁に記載された青嶋ほかの「超高圧無人変電所への自動復旧システムの導入」等にて提案されたものがある。しかし、これらは復旧手順を復旧に関する知識に基づいて復旧推論等を行うものであり、平常時の運転支援システムとは無関係に作成されている。すなわち、復旧手順を作成するアルゴリズムは平常時における機器保守のための停止手順を作成する平常時の操作手順作成装置の手順と共通部分が多いにもかかわらず、平常時の操作手順作成装置が活用されていないので、無駄があった。
【0010】
この発明は上記のような問題点を解決して、次のような電力系統制御装置を得ることを目的とする。
【0011】
・電力系統に発生した異常のレベルを的確に判定でき、混乱することなく異常のレベルに応じた適切な処置をとりうる。
【0012】
・緊急停止を要するような機器異常が発生したとき、緊急停止手順を自動作成して作成された緊急停止手順に従って緊急停止を行うことができる。
【0013】
・緊急停止手順や復旧手順を平常時の操作手順作成装置の情報を利用して自動作成でき、無駄が省ける。
【0014】
・自動作成された緊急停止手順や復旧手順に基づいて緊急停止の自動操作や復旧の自動操作ができ、事故の未然防止や事故の早期復旧ができる。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記のような目的を達成するために、本発明の電力系統制御装置においては、
電力系統の保護装置の動作情報及び電力系統の各機器に設けられ各機器の状態を検知する機器状態検知手段の検知情報に基づいて電力系統に発生した異常のレベルが各機器の緊急停止を必要とする緊急停止レベルと異常によって電力系統に停電が発生した事故レベルとを含む複数のレベルのうちのいずれに該当するかを判定する異常判定装置、及び異常判定装置により異常のレベルが緊急停止レベルと判定されたとき各機器の緊急停止手順を自動作成する緊急停止手順作成装置を設けたものである。
【0016】
このように、電力系統の動作情報と機器の状態の検知情報とを総合すれば、電力系統の動作情報だけでは判定することができない異常、例えば緊急停止を必要とする緊急停止レベルの異常を事故に至る前に判定することができ、さらに異常のレベルが緊急停止レベルと判定されたとき、緊急停止手順が自動作成されるので、迅速に誤ることなく正確に作成される。その作成された手順に従って迅速かつ容易に緊急停止を行うことができる。
【0017】
また、緊急停止手順作成装置を、平常時の操作手順作成装置の情報を利用して各機器の緊急停止手順を自動作成するものとした。
【0018】
従来利用されていなかった平常時の操作手順作成装置の情報を利用することにより、情報資源が有効活用され、また装置の開発が合理化されるため費用の低減が可能となる。
【0019】
そして、緊急停止手順作成装置により作成された緊急停止手順に基づいて各機器を自動操作する緊急停止自動操作装置を設けたものである。
【0020】
緊急停止手順に基づいて各機器を自動操作することにより、迅速に緊急停止を行うことができる。
【0021】
さらに、異常判定装置により異常のレベルが事故レベルと判定されたとき停電を復旧するための各機器の復旧手順を自動作成する復旧手順作成装置を設けたものである。
【0022】
復旧手順が自動作成されるので、迅速に作成でき、また誤った手順を作成するおそれもなくなる。
【0023】
また、復旧手順作成装置を、平常時の操作手順作成装置の情報を利用して復旧手順を自動作成するものとした。
【0024】
従来利用されていなかった平常時の操作手順作成装置の情報を利用することにより、情報資源が有効活用され、また装置の開発が合理化されるため費用の低減が可能となる。
【0025】
そして、復旧手順作成装置により作成された復旧手順に基づいて各機器を自動操作する復旧自動操作装置を設けた。
【0026】
復旧手順に基づいて各機器を自動操作することにより、早期に復旧を行うことができ、停電による被害も軽減される。
【0027】
さらに、電力系統の各機器は、ガス絶縁変電所及び電力用変圧器のうちの少なくとも一つを含むものである。
【0028】
このような内部の状態を目視できないような機器について、その状態に関する検知情報の利用は異常レベルの判定に有効である。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図12によりこの発明の実施の一形態を説明する。図1はこの発明の電力系統制御装置である自動制御装置の構成を示すブロック図、図2は異常判定装置の構成を示すブロック図、図3は機器緊急停止装置の構成を示すブロック図である。図4は図3の機器緊急停止装置のうちの機器緊急停止手順作成装置の構成を示すブロック図である。図5は事故自動復旧装置の構成を示すブロック図、図6は事故自動復旧装置のうちの事故復旧手順作成装置の構成を示すブロック図である。
【0030】
また、図7は図2に示した異常判定装置の機器異常診断部の動作を示すフロー図、図8は同じく総合判定部の動作を示すフロー図である。図9は機器緊急停止の手順を説明するための電力系統の回路図、図10は機器緊急停止手順を作成する過程を説明するための説明図である。図11は事故復旧の操作手順を説明するための電力系統の回路図、図12は事故復旧手順を作成する過程を説明するための説明図である。
【0031】
図1において、自動制御装置2はセンサ4から各機器の状態に関する検知情報を検出信号S1として受信し、保護装置6から保護装置が動作したときその動作に関する動作情報、例えば保護リレーの動作状況、遮断器等の開閉機器の動作状態、電力系統の充停電状態などの動作情報を動作信号S2として受信する。機器状態検知手段としてのセンサ4は、電力系統を構成する図示しない各機器、例えばガス絶縁開閉装置(以下、GISという)や油入変圧器ごとに取付けられている。GISにおいては、例えばガス圧、ガス成分、温度、部分放電の発生回数等の状態を検出する。油入変圧器においては、例えばタンク内の圧力、部分放電の発生回数、油温度、油中ガスの成分、油の汚損度、油面等の状態を検出する。
【0032】
自動制御装置2は、異常判定装置10、機器緊急停止装置20、平常時操作票作成装置30、事故自動復旧装置40、及び異常表示部50により構成されている。異常判定装置10は、センサ4からの測定値信号S1と、保護装置6からの動作信号S2を受信し、これら信号S1、S2に基づいて、電力系統に発生した異常のレベルを事故レベル、重異常レベル、軽異常レベル、通常レベルのいずれであるかを判定する。そして、その程度に応じて重異常レベル信号R1を後述の機器緊急停止装置20へ、事故レベル信号Fを後述の事故自動復旧装置40へ出力する。あわせて、重異常レベル信号R1、軽異常レベル信号R2、通常レベル信号R3及び事故レベル信号Fを異常表示部50へ出力し、その内容を表示する。
【0033】
ここで、異常判定装置10の詳細構成を図2により説明する。異常判定装置10は、図2に示すように測定値信号受信部11、機器異常診断部12、動作信号受信部13、系統事故診断部14及び総合判定部15を有する。また、機器異常診断部12は異常判定用しきい値データベース12a、異常傾向データベース12b、しきい値判定部12cを有する。
【0034】
機器異常診断部12は、測定値信号受信部11で受信した各測定値をもとに、各機器に異常があるか否かを診断する。具体的には、しきい値判定部12cが測定値信号受信部11で受信した各測定値について異常判定用しきい値データベース12aにあらかじめ定義された軽異常しきい値、重異常しきい値を超えているか否かを判定する。また、その測定値を異常傾向データベース12bに記録し、さらに過去の測定値から、任意の時間帯での測定値の増減率、しきい値を超えた頻度などを算出し、その結果が異常判定用しきい値データベース12aであらかじめ定義された軽異常しきい値、重異常しきい値を超えているかを判定する。そして、判定結果を重異常レベル信号R1、軽異常レベル信号R2、通常レベル信号R3として後述の総合判定部15へ出力する。なお、さらに詳細な動作は後述する。
【0035】
動作信号受信部13は、保護装置6が動作したとき、保護装置6から図示しない制御装置を介してその動作、遮断器などの開閉機器の開閉状態、電力系統の充停電状態などの動作信号S2を受信する。系統事故診断部14は、動作信号受信部13の受信情報から可能な限り事故箇所や事故原因を推定する。総合判定部15は、設備機器データベース16に記憶されている設備器機器間の接続関係などの情報を参照しつつ、機器異常診断部12による判定結果と系統事故診断部14の診断結果との間の関連性の有無を検討して総合判定を行い、その結果を重異常レベル信号R1、軽異常レベル信号R2、通常レベル信号R3、事故レベル信号Fとして出力する。その動作の詳細は後述する。
【0036】
次に、機器緊急停止装置20の構成を図3により説明する。機器緊急停止装置20は機器緊急停止指令生成部21、機器緊急停止手順作成装置22、操作手順確認部23、及び操作手順実行部24を有する。機器緊急停止手順作成装置22は図4に示すように、機器緊急停止指令受信部22a、操作指令変換部22b、不要手順削除部22c及び機器緊急操作手順送出部22dを有する。
【0037】
図3に戻って、異常判定装置10から重異常レベル信号R1が出力されると機器緊急停止指令生成部21により機器緊停止指令RR1を機器緊急停止手順作成装置22へ発する。図4において、機器緊急停止手順作成装置22の操作指令変換部22bは機器緊急停止指令受信部22aを介して受信した機器緊急停止指令RR1を平常時の操作票作成における操作指令に変換して平常時操作票作成装置30へ伝える。平常時操作票作成装置30からはこの操作指令に対応した通常の操作手順を不要手順削除部22cへ出力して緊急時には省略可能な部分を削除して機器緊急操作手順送出部22dから機器緊急停止手順P1を出力する。
【0038】
図3に戻って、操作手順確認部23はこの作成された機器緊急停止手順P1の操作の可否を模擬実行と潮流計算などによって確認し、操作手順実行部24へ出力する。操作手順実行部24は確認された操作手順に従って所定の機器を所定の順序にて自動的に操作し、緊急停止を要する機器の緊急停止操作を自動的に実行する。
【0039】
事故自動復旧装置40は図5に示すように復旧指令生成部41、事故復旧手順作成装置42、操作手順確認部43及び操作手順実行部44を有する。復旧指令生成部41は、機器の異常により停電区域が発生するような事故レベルの異常により異常判定装置10から事故レベル信号Fが入力されたとき、当該事故機器を系統から切離すとともに、事故機器は果していた機能を他の健全な機器に移すよように切替操作を行って停電を復旧する復旧指令FFを生成する。
【0040】
事故復旧手順作成装置42は復旧指令生成部41の復旧指令FFの内容に対応した事故復旧手順P2を平常時操作票作成装置30のデータを利用して作成する。事故復旧手順作成装置42の動作についての詳細は後述する。操作手順確認部43は、作成された事故復旧手順P2を模擬実行と潮流計算等によって操作の可否を判定する。操作手順実行部44は、操作手順確認部43によって確認された事故復旧手順P2に従って自動的に各機器を操作して事故により生じた停電を継続して停電する範囲が最小となるようにして復旧する。
【0041】
なお、事故復旧手順作成装置42は図6に示すように復旧指令受信部42a、操作指令変換部42b、不要手順削除部42c及び機器操作手順送出部42dを有する。復旧指令受信部42aは復旧指令生成部41から停電区域の復旧のための様々な復旧指令FFを受信し、操作指令変換部42bへ伝える。操作指令変換部42bは復旧指令FFを平常時の操作票作成における操作指令に変換し、平常時操作票作成装置30から上記操作指令に対応した操作手順を抽出する。不要手順削除部42cは抽出された操作手順から緊急を要さない不要な操作部分を削除して機器操作手順送出部42dから事故復旧手順P2を出力する。
【0042】
次に、図2に示した異常判定装置10の詳細動作を、機器異常診断部12の動作を示す図7のフロー図、総合判定部15の動作を示す図8のフロー図を用いて説明する。
【0043】
図7において、ステップS21にて、センサによる機器の測定項目の測定値の信号S1を受信する。ステップS22にて、該当機器の該当項目の重異常しきい値を異常判定用しきい値データベース12aから参照し、測定値がしきい値を超えているかを判定する。もし超えていた場合は、重異常レベルの異常としてステップS23において重異常レベル信号R1を出力する。
【0044】
ステップS22において、もし超えていなければ、ステップS24にて、新規に測定された値と、異常傾向データベース12bで記録されている過去の値から、任意の時間帯での測定値の増減率、しきい値を超えた頻度などを算出し、その結果が異常判定用しきい値データベース12aの重異常しきい値を超えているかを判定する。もし超えていた場合は、重異常レベルの異常としてステップS23において重異常レベル信号R1を出力する。
【0045】
ステップS24において、もし超えていなければ、次のステップS25にて、該当機器の該当項目の軽異常しきい値を異常判定用しきい値データベース12aから参照し、測定値がしきい値を超えているかを判定する。ステップS25において、もし超えていた場合は、軽異常レベルの異常としてステップS26において軽異常レベル信号R2を出力する。
【0046】
ステップS25において、もし超えていなければ、ステップS27にて、新規に測定された値と、異常傾向データベース12bで記録されている過去の値から、任意の時間帯での測定値の増減率、しきい値を超えた頻度などを算出し、その結果が異常判定用しきい値データベース12aの軽異常しきい値を超えているかを判定する。もし超えていた場合は、軽異常レベルの異常としてステップS26にて軽異常レベル信号R2を出力する。
【0047】
ステップS27において、もし超えていなければ、異常のない通常レベルとしてステップS28において通常レベル信号R3を出力する。
【0048】
次に、図2に示した総合判定部15の詳細動作を図8のフロー図により説明する。
【0049】
まず、ステップS31にて機器異常診断部12及び系統事故診断部14(図2)からの信号受信する。次に、ステップS32にて異常レベルの判定、すなわち機器異常診断部12から信号である重異常レベル信号R1、軽異常レベル信号R2、通常レベル信号R3を判別し、もし重異常レベル信号R1であればステップS33にて系統事故診断部14が事故ありと判断し系統事故信号Fが出されているか否かを確認する。事故ありと診断されていれば、ステップS34において、両者の異常の関連性を、時間の前後関係、異常箇所の一致あるいは隣接性などから調べる。
【0050】
ステップS35において、両者の異常に関連性があるかどうかを判定し、関連性がある場合はステップS36にて、両異常を同一事故による事故レベルの異常として事故レベル信号Fを出力する。ステップS37において事故自動復旧装置40により事故の復旧を行い、ステップS38にて異常表示部50(図1)によりその表示を行う。
【0051】
ステップS33において、系統事故なしと判定された場合は異常が事故レベルに拡大するのを防止すべくステップS39にて機器緊急停止装置20により該当異常機器の緊急停止を行う。ステップS35において、両者の異常に関連性がないと判定されれば、ステップS40にて両異常、すなわち重異常レベル信号R1、系統事故信号Fを個別に出力し、重異常レベル信号R1によりステップS39にて該当異常機器の緊急停止を行う。
【0052】
ステップS32において、重異常レベルの異常がなければステップS41にて異常判定装置10による判定結果、すなわち軽異常レベル信号R2、通常レベル信号R3を出力し、ステップS38にて異常表示部50へ判定結果を表示する。
【0053】
次に、図4に示した機器緊急停止手順作成装置22の具体的な動作例を図9の回路図及び図10の説明図により説明する。
【0054】
図9において、変電所60は、二重母線の甲母線61と乙母線62とを有し、母線連絡用の開閉器である断路器LS1、遮断器CB1、断路器LS2にて連結しうるようにされている。現在、断路器LS1、遮断器CB1、断路器LS2はいずれも開放されている。なお、図9においては閉路されている断路器、遮断器は黒く塗りつぶし、開路されている断路器、遮断器は白抜きで表示している。
【0055】
送電線63から甲母線61、乙母線62へは遮断器CB2及び断路器LS3、断路器LS4を介して電力が供給されるが、図9においては遮断器CB2、断路器LS3が閉、断路器LS4が開で、送電線63は甲母線61に接続されている。また、断路器LS5、断路器LS6及び遮断器CB3を介して変圧器64が甲母線61及び乙母線62に接続しうるようにされており、図9においては、変圧器64が遮断器CB3及び断路器LS6を介して乙母線62に接続され、電力の供給を受けるようにされている。
【0056】
ここで、甲母線61に取り付けられたセンサからの測定値、例えば部分放電検出センサによる部分放電回数によって、異常判定装置10により甲母線61の緊急停止の必要性が判定され、機器緊急停止指令受信部22aにて「甲母線緊急停止」指令が受信されたとする。操作指令変換部22bにて同指令は平常時操作の指令である「甲母線作業停止」指令に変換され、平常時操作票作成装置30へ渡される。
【0057】
平常時操作票作成装置30では「甲母線作業停止」のための操作手順が図10(a)のように作成される。不要手順削除部22cにおいて、平常時操作票作成装置30で作成された操作手順のうち、確認手順など緊急時には省略しうる手順を削除し、図10(b)のような手順票を作成し、機器緊急停止操作手順送出部22dから操作手順確認部23へ送出する。操作手順確認部23で操作手順を確認したうえで、操作手順実行部24により図10(b)の手順票の内容を自動的に実行し、送電線63の接続を甲母線61から乙母線62へ切り替え、甲母線61を緊急停止する。
【0058】
また、図6に示した事故復旧手順作成装置42の具体的な動作例を図11の回路図及び図12の説明図により説明する。
【0059】
現在、変電所60の各機器の開閉状態は図11(a)に示す状態にあるものとする。ここで、甲母線61で事故が発生し、図示しない保護装置が事故を検出後、事故の拡大を防ぐために、甲母線61に接続する遮断器CB1、遮断器CB3を自動的に開いた結果(図11(b)において×印を付している)、各機器の開閉状態が図11(b)に示すようになり、変圧器64が停電したとする。変圧器64は事故箇所ではないため、健全機器である乙母線62へと接続を切り替えることによって停電が回復しない範囲を最小限にするようにして復旧する。
【0060】
そこで、図6の復旧指令受信部42aは、復旧指令生成部41(図5)から復旧指令FFを受けて、操作指令変換部42bにより同指令FFは平常時の「変圧器64を甲母線61から乙母線62へ停電切替」操作に変換され、平常時操作票作成装置30へ渡される。平常時操作票作成装置30では「変圧器64を甲母線61から乙母線62へ停電切替」のための操作手順が図12(a)のように作成される。
【0061】
不要手順削除部42cにおいて、緊急時には省略できる手順を省き、図12(b)のような緊急時の「変圧器64、乙母線62から復旧」の復旧の操作手順が作成される。この復旧手順を図5に示す操作手順確認部43が実行可能か確認し、操作手順実行部44により自動的に操作を実行して、変圧器64の接続を乙母線62へ切り替えて、停電の復旧を行う。
【0062】
図8のフロー図においては、総合判定部15(図2)はステップS32において重異常レベルの異常でなければステップS41にて判定結果をそのまま出力するようにしたが、例えば軽異常レベルのときにはその内容に応じて、潮流を調整したり、機器の予防保全計画に反映するなどの処理を適宜行うようにすることもできる。図3、図6に示したように機器緊急停止手順作成装置22及び事故復旧手順作成装置42は、平常時操作票作成装置30を利用しておのおのの手順を作成するので、平常時操作票作成装置30のデータや機能を有効に活用できるとともに、平常時の操作手順を変更したときには緊急停止や事故復旧手順にも自動的に反映され最新の情報を活用できる利点もある。もちろん、総合的に全体価格が安価になる利点もある。
【0063】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、次のような効果を奏する。
【0064】
電力系統の保護装置の動作情報及び電力系統の各機器に設けられ各機器の状態を検知する機器状態検知手段の検知情報に基づいて電力系統に発生した異常のレベルが各機器の緊急停止を必要とする緊急停止レベルと異常によって電力系統に停電が発生した事故レベルとを含む複数のレベルのうちのいずれに該当するかを判定する異常判定装置、及び異常判定装置により異常のレベルが緊急停止レベルと判定されたとき各機器の緊急停止手順を自動作成する緊急停止手順作成装置を設けたことにより、電力系統の動作情報と機器の状態の検知情報とにより総合的に異常のレベルを判定でき、電力系統の動作情報だけでは判定することができない異常、例えば事故に至る前の緊急停止を必要とする緊急停止レベルの異常を的確に判定でき、さらに異常のレベルが緊急停止レベルと判定されたとき、各機器の緊急停止手順が自動作成されるので、緊急停止手順を自動的に迅速に誤ることなく作成でき、その作成された手順に従って迅速かつ容易に緊急停止を行うことができる。
【0065】
また、緊急停止手順作成装置を平常時の操作手順作成装置の情報を利用して各機器の緊急停止手順を自動作成するものとしたので、従来利用されていなかった平常時の操作手順作成装置の情報資源が有効活用され、また装置の開発が合理化されるため費用の低減が可能となる。
【0066】
そして、緊急停止手順作成装置により作成された緊急停止手順に基づいて各機器を自動操作する緊急停止自動操作装置を設けたので、緊急停止手順に基づいて各機器を自動操作することにより、迅速に緊急停止を行うことができ、ひいては事故レベルの異常に発展するのを防止できる。
【0067】
さらに、異常判定装置により異常のレベルが事故レベルと判定されたとき停電を復旧するための各機器の復旧手順を自動作成する復旧手順作成装置を設けたので、復旧手順の自動的に迅速に作成でき、また誤った手順を作成するおそれもなくなる。その作成された手順に従って迅速かつ容易に復旧の措置を講じることができる。
【0068】
また、復旧手順作成装置を、平常時の操作手順作成装置の情報を利用して復旧手順を自動作成するものとしたので、従来利用されていなかった平常時の操作手順作成装置の情報を利用することにより、情報資源が有効活用され、また装置の開発が合理化されるため費用の低減が可能となる。
【0069】
そして、復旧手順作成装置により作成された復旧手順に基づいて各機器を自動操作する復旧自動操作装置を設けたので、復旧手順に基づいて各機器を自動操作することにより、早期に復旧を行うことができ、停電による被害も軽減される。
【0070】
さらに、電力系統の各機器はガス絶縁変電所及び電力用変圧器のうちの少なくとも一つを含むものであるので、このような内部の状態を目視できないような機器についてその状態に関する検知情報を利用して的確に異常のレベルを判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の一形態である自動制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1に示した自動制御装置のうちの異常判定装置の構成を示すブロック図である。
【図3】 図1に示した自動制御装置のうちの機器緊急停止装置の構成を示すブロック図である。
【図4】 図3に示した機器緊急停止装置のうちの機器緊急停止手順作成装置の構成を示すブロック図である。
【図5】 図1に示した自動制御装置のうちの事故自動復旧装置の構成を示すブロック図である。
【図6】 図5に示した事故自動復旧装置のうちの事故復旧手順作成装置の構成を示すブロック図である。
【図7】 図2に示した異常判定装置のうちの機器異常診断部の動作を示すフロー図である。
【図8】 図2に示した異常判定装置のうちの総合判定部の動作を示すフロー図である。
【図9】 機器緊急停止の手順を説明するための電力系統の回路図である。
【図10】 機器緊急停止の手順作成の過程を説明するための説明図である。
【図11】 事故復旧の手順を説明するための電力系統の回路図である。
【図12】 事故復旧手順作成の過程を説明するための説明図である。
【符号の説明】
2 自動制御装置、10 異常判定装置、12 機器異常診断部、
14 系統事故診断部、15 総合判定部、20 機器緊急停止装置、
22 機器緊急停止手順作成装置、22b 操作指令変換部、22c 不要手順削除部、
24 操作手順実行部、30 平常時操作票作成装置、40 事故自動復旧装置、
42 事故復旧手順作成装置、42b 操作指令変換部、
42b,42c 不要手順削除部、60 変電所、61 甲母線、61,62 乙母線、
63 送電線、64 変圧器。

Claims (7)

  1. 電力系統の保護装置の動作情報及び上記電力系統の各機器に設けられ上記各機器の状態を検知する機器状態検知手段の検知情報に基づいて上記電力系統に発生した異常のレベルが上記各機器の緊急停止を必要とする緊急停止レベルと上記異常によって上記電力系統に停電が発生した事故レベルとを含む複数のレベルのうちのいずれに該当するかを判定する異常判定装置、及び上記異常判定装置により上記異常のレベルが緊急停止レベルと判定されたとき上記各機器の緊急停止手順を自動作成する緊急停止手順作成装置を備えた電力系統制御装置。
  2. 緊急停止手順作成装置は、平常時の操作手順作成装置の情報を利用して各機器の緊急停止手順を自動作成するものであることを特徴とする請求項1記載の電力系統制御装置。
  3. 緊急停止手順作成装置により作成された緊急停止手順に基づいて各機器を自動操作する緊急停止自動操作装置を設けたことを特徴とする請求項1記載の電力系統制御装置。
  4. 異常判定装置により異常のレベルが事故レベルと判定されたとき停電を復旧するための各機器の復旧手順を自動作成する復旧手順作成装置を設けたことを特徴とする請求項1記載の電力系統制御装置。
  5. 復旧手順作成装置は、平常時の操作手順作成装置の情報を利用して復旧手順を自動作成するものであることを特徴とする請求項4記載の電力系統制御装置。
  6. 復旧手順作成装置により作成された復旧手順に基づいて各機器を自動操作する復旧自動操作装置を設けたことを特徴とする請求項4記載の電力系統制御装置。
  7. 電力系統の各機器は、ガス絶縁変電所及び電力用変圧器のうちの少なくとも一つを含むものであることを特徴とする請求項1記載の電力系統制御装置。
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