JP3684051B2 - 電磁妨害波計測装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、外来電磁波から電子装置の障害の原因となる電磁妨害波の計測を行なう電磁妨害波計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の電子装置では半導体素子の動作の高速化、低電力化により、電磁妨害波に対する耐力が低下しており、一方、地球空間には、雷などの自然界の電磁パルスの他に、アマチュア無線、CB無線、ラジオ放送などの電波が存在し、これらの電波が電子装置の誤動作などの障害発生の原因となっている。
特開平6−324098号公報には、指定した周波数帯域内に、予め設定した分布レベル以上の周波数成分を有する電磁波が検出されると、その検出時刻と電磁波を自動記録し、電磁障害の発生と対比することにより、障害原因となった電磁波の周波数特性や発生源の推定をする電磁妨害波計測器が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前述の特開平6−324098号公報に開示の電磁妨害波計測器では、障害原因となる電磁波の周波数特性を知り、発生源の推定をすることはできるが、該電磁波の発信源の方向を知ることはできない。
【0004】
本発明は、前述したような電磁妨害波の計測の現状に鑑みてなされたものであり、その目的は、電子装置の障害原因となる電磁波の発信源の方向を特定することが可能な電磁妨害波計測装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、外来電磁波を受信する第1のアンテナと、該第1のアンテナが受信した外来電磁波を記録格納する第1の格納手段と、前記外来電磁波を前記第1のアンテナよりも所定時間遅延して受信する第2のアンテナと、該第2のアンテナが受信した外来電磁波を記録格納する第2の格納手段と、前記外来電磁波を前記第2のアンテナよりも第2の所定時間遅延して受信する第3のアンテナと、該第3のアンテナが受信した外来電磁波を記録格納する第3の格納手段と、前記外来電磁波を周波数解析する周波数解析手段と、該周波数解析手段が周波数解析した前記電磁波の所定周波数成分が、予め設定した許容レベルを越えたか否かを判定する判定手段と、該判定手段により、前記外来電磁波の所定の周波数成分が、前記許容レベルを越えたと判定されると、前記第1の格納手段と前記第2の格納手段及び前記第3の格納手段に格納されている前記外来電磁波の時間遅れに基づいて、前記第1のアンテナを中心とする半径r0の第1の円と、前記第2のアンテナを中心とし前記半径r0よりも第1の時間遅れに対応する距離だけ大きな半径r1の第2の円と、前記第3のアンテナを中心とし半径r1よりも第2の時間遅れに対応する距離だけ大きな半径r2とを算出して前記3つの円の交点を演算し、前記外来電磁波の発信方向を一方向に特定する演算手段とを有することを特徴とするものである。
【0007】
同様に前記目的を達成するために、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明おいて、前記外来電磁波が、前記許容レベルを越えた時刻を計時する計時手段が設けられていることを特徴とするものである。
【0009】
同様に前記目的を達成するために、請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナの少なくとも一方、または、前記第1のアンテナ、前記第2のアンテナ及び前記第3のアンテナの少なくとも一つの近傍に、外来電磁波を吸収する電磁波吸収体が配設されていることを特徴とするものである。
【0010】
同様に前記目的を達成するために、請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記第1のアンテナ、前記第2のアンテナ及び前記第3のアンテナの周波数による位相変動を補正するアンテナ係数補正手段が設けられていることを特徴とするものである。
【0011】
同様に前記目的を達成するために、請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記演算手段が演算した結果を、スペクトラムパターンとして記憶する記憶手段が設けられていることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]本発明に関連した、類似構成の第1の実施の形態を、図1ないし図3を参照して説明する。図1は本実施の形態の構成を示すブロック図、図2は本実施の形態で受信する外来電磁波の波形を示す特性図、図3は本実施の形態での外来電磁波の発信方向の演算の原理説明図である。
【0013】
本実施の形態では、図1に示すように、外来電磁波を受信する第1のアンテナとしてのアンテナ1と、アンテナ1よりも所定時間t1遅延して、この外来電磁波を受信する第2のアンテナとしてのアンテナ2とが設けられ、アンテナ1には、受信信号をAD変換するデジタイザ3が接続され、デジタイザ3には、デジタイザ3の出力信号を記録格納するメモリ5が接続されている。また、アンテナ2には、受信信号をAD変換するデジタイザ4が接続され、デジタイザ4には、デジタイザ4の出力信号を記録格納するメモリ6が接続されている。
【0014】
メモリ5、6の出力端子には、メモリ5或いはメモリ6から読み出した外来電磁波データを周波数解析する周波数解析器7が接続され、周波数解析器7には、周波数解析された外来電磁波データの所定周波数成分が、予め設定した許容レベルを越えているか否かを比較判定する比較判定器8が接続されている。また、本実施の形態には、全体の動作を制御するCPU9が設けられ、このCPU9には、周波数解析器7、比較判定器8及び時刻を計時する計時器10が接続されている。
【0015】
このような構成の本実施の形態の動作を説明する。
本実施の形態では、アンテナ1によつて、図2(a)に示すような波形の外来電磁波が受信され、受信信号はデジタイザ3でAD変換された後にメモリ5に記録格納され、一方、同図(b)に示すように、アンテナ1による外来電磁波の受信から時間t1遅延して、この外来電磁波がアンテナ2によって受信され、受信信号はデジタイザ4でAD変換後にメモリ6に記録格納される。
【0016】
また、CPU9の指令によって、メモリ5から読み出された外来電磁波データが、周波数解析器7によって周波数解析され、周波数解析された外来電磁波データの予め設定された所定の周波数成分が、比較判定器8によって、予め設定された許容レベルを越えているか否かが比較判定され、許容レベルを越えている場合には、比較判定器8からCPU9にノイズ検知信号が入力される。
【0017】
CPU9は、この検知信号によって、計時器10からノイズの発生時刻を取込み、メモリ5に記録格納されている外来電磁波データと、メモリ6に記録格納されている外来電磁波データとの時間差に基づいて、ノイズとなる外来電磁波の発信源の方向の演算を行なう。
【0018】
このCPU9による演算では、図3に示すように、アンテナ1を中心とする基準半径r0の円A1と、アンテナ2を中心とし、基準半径r0よりも遅延時間t1に対応する距離だけ大きな半径r1の円A2との交点に対応する位置の何れかに、外来電磁波の発信源12、13が存在すると判定する。この場合、基準半径r0は測定されないので、外来電磁波の発信源は方向のみの演算が行なわれ、図3に示すように、アンテナ1を基準点として、同図に示すy1方向或いはy2方向と特定される。
【0019】
このように、本実施の形態によると、外来電磁波がアンテナ1とアンテナ2とで、遅延時間t1の遅れをもって受信され、受信信号が周波数解析器7によって周波数解析され、予め設定された所定の周波数成分が、規定の許容レベルを越えて受信されたことが、比較判定器8で判定されると、CPU9によって、メモリ5に記録格納されているアンテナ1の受信信号と、メモリ6に記録格納されているアンテナ2の受信信号との遅延時間差に基づいて、外来電磁波の発信源の方向が2方向の何れかで特定されるので、電子装置に障害を与えるノイズの発信方向を特定して、障害の除去を行なうことが可能になる。
【0020】
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態を、図4ないし図6を参照して説明する。
図4は本実施の形態の構成を示すブロック図、図5は本実施の形態の要部の構成を示す説明図、図6は本実施の形態の電磁波遮蔽動作を示す説明図である。
【0021】
本実施の形態では、図4及び図5に示すように、すでに図1を参照して説明した第1の実施の形態に対して、アンテナ1及びアンテナ2への所定の一方向からの外来電磁波の入射を遮蔽する電磁波遮蔽板11が、アンテナ1及びアンテナ2にわたって設けられている。
本実施の形態のその他の部分の構成は、すでに説明した第1の実施の形態と同一なので重複する説明は行なわない。
【0022】
このような構成の本実施の形態の動作を説明する。
本実施の形態では、図6に示すように、発信源13からの外来電磁波がアンテナ1、2に、所定の時間t1の遅延差をもって入射され、第1の実施の形態と同様にして、デジタイザ3、4でそれぞれAD変換された受信信号が、メモリ5とメモリ6とに記録格納される。
次いで、CPU9の指令によって、メモリ5から読み出された外来電磁波データが、周波数解析器7によって周波数解析され、周波数解析された外来電磁波データの予め設定された所定の周波数成分が、比較判定器8によって、予め設定された許容レベルを越えているか否かが比較判定され、許容レベルを越えている場合には、比較判定器8からCPU9にノイズ検知信号が入力される。
【0023】
そして、CPU9は、この検知信号によって、計時器10からノイズの発生時刻を取込み、メモリ5に記録格納されている外来電磁波データと、メモリ6に記録格納されている外来電磁波データとの時間差に基づいて、ノイズとなる外来電磁波の発信源の方向の演算を行なうが、この場合、本実施の形態では、演算の過程において、図3の発信源12が偽装発信源であると設定され、外来電磁波の発信源13の方向y2が一義的に演算される。
【0024】
このように、本実施の形態によると、所定の一方向からの入射が禁止された外来電磁波がアンテナ1とアンテナ2とで、遅延時間t1の遅れをもって受信され、受信信号が周波数解析器7によって周波数解析され、予め設定された所定の周波数成分が、規定の許容レベルを越えて受信されたことが、比較判定器8で判定されると、CPU9によって、メモリ5に記録格納されているアンテナ1の受信信号と、メモリ6に記録格納されているアンテナ2の受信信号との遅延時間差に基づいて、外来電磁波の発信源の方向が1方向で特定されるので、電子装置に障害を与えるノイズの発信方向をより的確に特定して、障害の除去を行なうことが可能になる。後述する本発明の第4実施形態(図9)では、電磁波遮蔽板11を用いずに、第3のアンテナを付加することで発信源の方向を1方向で特定している。
【0025】
[第3の実施の形態]
本発明の第3の実施の形態を、図7及び図8を参照して説明する。
図7は本実施の形態の構成を示すブロック図、図8は本実施の形態の動作を示す説明図である。
【0026】
本実施の形態では、図7及び図8(b)に示すように、アンテナ1及びアンテナ2の少なくとも一方の近傍に、外来電磁波を吸収する電波吸収体17が配設されている。
本実施の形態のその他の部分の構成は、すでに説明した第1の実施の形態と同一なので重複する説明は行なわない。
【0027】
このような構成の本実施の形態の動作を説明する。
一般に、アンテナで電磁波を受信する場合、図8(a)に示すように、例えばアンテナ1に対して電磁波を反射するに電磁波反射体19が存在すると、電磁波発信源13からの電磁波20は、直接アンテナ1に入射するものの他に、電磁波反射体19で反射して入射する反射電磁波22が存在することになる。
本実施の形態では、外来電磁波の発信源13の方向が計測されるので、アンテナ1に直接入射する電磁波20の他に反射電磁波22が存在すると、外来電磁波の発信源13の方向の計測上に悪影響を及ぼす。
これに対して、本実施の形態では、図8(b)に示すように、アンテナ1の近傍に配設された電波吸収体17が、電磁波20を吸収するので、電磁波反射体19から反射電磁波がアンテナ1に入射するのが防止される。
【0028】
本実施の形態のその他の動作は、すでに説明した第1の実施の形態の動作と同一なので重複する説明は行なわない。
【0029】
このように、本実施の形態によると、外来電磁波がアンテナ1とアンテナ2とで、遅延時間t1の遅れをもって受信され、アンテナ1、2の少なくとも一方の近傍に設けた電波吸収体17によって、この受信が電磁波反射体19での反射電磁波が防止された状態で行なわれ、受信信号が周波数解析器7によって周波数解析され、予め設定された所定の周波数成分が、規定の許容レベルを越えて受信されたことが比較判定器8で判定されると、CPU9によって、メモリ5に記録格納されているアンテナ1の受信信号と、メモリ6に記録格納されているアンテナ2の受信信号との遅延時間差に基づいて、外来電磁波の発信源の方向が2方向の何れかで特定されるので、電子装置に障害を与えるノイズの発信方向を精度よく特定して、障害の除去を行なうことが可能になる。
【0030】
[第4の実施の形態]
本発明の第4の実施の形態を、図9及び図10を参照して説明する。
図9は本実施の形態の構成を示すブロック図、図10は本実施の形態の外来電磁波の発信方向の演算の原理説明図である。
【0031】
本実施の形態では、図9に示すように、すでに図1を参照して説明した第1の実施の形態に対して、外来電磁波をアンテナ2よりも、所定の時間t2だけ遅延して受信する第3のアンテナとしてアンテナ14が設けられ、アンテナ14には、受信信号をAD変換するデジタイザ15が接続され、デジタイザ15には、デジタイザ15の出力信号を記録格納するメモリ16が接続され、メモリ16は周波数解析器7に接続されている。
【0032】
本実施の形態のその他の部分の構成は、すでに説明した第1の実施の形態と同一なので重複する説明は行なわない。
【0033】
このような構成の本実施の形態の動作を説明する。
本実施の形態では、アンテナ1によつて外来電磁波が受信され、アンテナ2によって、アンテナ1よりも時間t1だけ遅延して外来電磁波が受信され、さらにアンテナ14によって、アンテナ2よりも時間t2だけ遅延して外来電磁波が受信され、アンテナ1、2、14の受信信号は、デジタイザ3、4、15でそれぞれAD変換された後に、メモリ5、6、16にそれぞれ記録格納される。
【0034】
また、CPU9の指令によって、メモリ5から読み出された外来電磁波データが、周波数解析器7によって周波数解析され、周波数解析された外来電磁波データの予め設定された所定の周波数成分が、比較判定器8によって、予め設定された許容レベルを越えているか否かが比較判定され、許容レベルを越えている場合には、比較判定器8からCPU9にノイズ検知信号が入力される。
【0035】
CPU9は、この検知信号によって、計時器10からノイズの発生時刻を取込み、メモリ5、6、16に記録格納されている外来電磁波データの時間差に基づいて、ノイズとなる外来電磁波の発信源の方向の演算を行なう。
【0036】
このCPU9による演算では、図10に示すように、アンテナ1を中心とする基準半径r0の円A1と、アンテナ2を中心とし、基準半径r0よりも、遅延時間t1に対応する距離だけ大きな半径r1の円A2と、アンテナ14を中心とし、半径r1よりも、遅延時間t2に対応する距離だけ大きな半径r2の円A3との交点に対応する位置に外来電磁波の発信源12が存在すると判定する。この場合、基準半径r0は測定されないので、外来電磁波の発信源は方向のみの演算が行なわれ、図10に示すように、アンテナ1を基準点として同図に示すy3方向が、発信源12の方向として特定される。
【0037】
このように、本実施の形態によると、外来電磁波がアンテナ1、アンテナ2及びアンテナ14で、それぞれ遅延時間t1、t2の遅れをもって受信され、受信信号が周波数解析器7によって周波数解析され、予め設定された所定の周波数成分が、規定の許容レベルを越えて受信されたことが、比較判定器8で判定されると、CPU9によって、メモリ5に記録格納されているアンテナ1の受信信号、メモリ6に記録格納されているアンテナ2の受信信号、及びメモリ16に記録格納されているアンテナ14の受信信号間の遅延時間差に基づいて、外来電磁波の発信源の方向が1方向で特定されるので、電子装置に障害を与えるノイズの発信方向を的確に特定して、障害の除去を行なうことが可能になる。なお、このように第3のアンテナを含む構成に対しても前述第3実施形態と同様な電波吸収体を付加して、ノイズの発信方向を精度よく1方向で特定することができる。
【0038】
[第5の実施の形態]
本発明の第5の実施の形態を、図11を参照して説明する。
図11は本実施の形態の構成を示すブロック図である。
【0039】
本実施の形態では、図11に示すように、すでに図1を参照して説明した第1の実施の形態に対して、CPU9に、アンテナ1、2の周波数による位相特性の変動を補正するアンテナ係数補正器23が接続された構成となっている。
【0040】
本実施の形態のその他の部分の構成は、すでに説明した第1の実施の形態と同一なので重複する説明は行なわない。
【0041】
このような構成の本実施の形態の動作を説明する。
本実施の形態では、外来電磁波がアンテナ1、2で、所定の時間t1の遅延差をもって入射され、第1の実施の形態と同様にして、デジタイザ3、4でそれぞれAD変換された受信信号が、メモリ5とメモリ6とに記録格納される。
次いで、CPU9の指令によって、メモリ5から読み出された外来電磁波データが、周波数解析器7によって周波数解析され、周波数解析された外来電磁波データの予め設定された所定の成分が、比較判定器8によって、予め設定された許容レベルを越えているか否かが比較判定され、許容レベルを越えている場合には、比較判定器8からCPU9にノイズ検知信号が入力される。
【0042】
そして、CPU9は、この検知信号によって、計時器10からノイズの発生時刻を取込み、メモリ5に記録格納されている外来電磁波データと、メモリ6に記録格納されている外来電磁波データとの時間差に基づいて、ノイズとなる外来電磁波の発信源の方向の演算を行なうが、この場合、本実施の形態では、周波数解析器7で周波数解析したデータに、アンテナ係数補正器23からのアンテナ較正係数が乗算され、逆フーリエ変換によって、アンテナ1、2の周波数による位相特性の変動を補正した状態で、外来電磁波の発信源の方向が2方向の何れかで特定される。
【0043】
このように、本実施の形態によると、外来電磁波がアンテナ1とアンテナ2とで、遅延時間t1の遅れをもって受信され、受信信号が周波数解析器7によって周波数解析され、予め設定された所定の周波数成分が、規定の許容レベルを越えて受信されたことが、比較判定器8で判定されると、CPU9によって、周波数解析器7で周波数解析したデータに、アンテナ係数補正器23からのアンテナ較正係数が乗算され、逆フーリエ変換によって、アンテナ1、2の周波数による位相特性の変動を補正した状態で、メモリ5に記録格納されているアンテナ1の受信信号と、メモリ6に記録格納されているアンテナ2の受信信号との遅延時間差に基づいて、外来電磁波の発信源の方向が2方向の何れかで特定されるので、電子装置に障害を与えるノイズの発信方向を、周波数の影響を受けることなく高精度に特定して、障害の除去を行なうことが可能になる。なお、前述第4実施形態(図9参照)のように第3のアンテナを含む構成に対しても同様なアンテナ係数補正器を付加して、ノイズの発信方向を周波数の影響を受けることなく1方向で高精度に特定することができる。
【0044】
[第6の実施の形態]
本発明の第6の実施の形態を、図12を参照して説明する。
図12は本実施の形態の構成を示すブロック図である。
【0045】
本実施の形態では、図12に示すように、すでに図1を参照して説明した第1の実施の形態に対して、周波数解析器7にスペクトラムパターンを記憶格納するスペクトラムパターンメモリ24が接続された構成となっている。
本実施の形態のその他の部分の構成は、すでに説明した第1の実施の形態と同一なので重複する説明は行なわない。
【0046】
このような構成の本実施の形態の動作を説明する。
本実施の形態では、外来電磁波が、アンテナ1、2に所定の時間t1の遅延差をもって入射され、第1の実施の形態と同様にして、デジタイザ3、4でそれぞれAD変換された受信信号が、メモリ5とメモリ6とに記録格納される。
次いで、CPU9の指令によって、メモリ5から読み出された外来電磁波データが、周波数解析器7によって周波数解析され、周波数解析された外来電磁波データの予め設定された所定の周波数成分が、比較判定器8によって、予め設定された許容レベルを越えているか否かが比較判定され、許容レベルを越えている場合には、比較判定器8からCPU9にノイズ検知信号が入力される。
【0047】
そして、CPU9は、この検知信号によって、計時器10からノイズの発生時刻を取込み、メモリ5に記録格納されている外来電磁波データと、メモリ6に記録格納されている外来電磁波データとの時間差に基づいて、ノイズとなる外来電磁波の発信源の方向の演算が行なわれ、外来電磁波の発信源の方向が2方向の何れかで特定される。この場合、本実施の形態では、周波数解析器7で解析されたスペクトラムパターンが、スペクトラムパターンメモリ24に記録格納される。
【0048】
このように、本実施の形態によると、外来電磁波がアンテナ1とアンテナ2とで、遅延時間t1の遅れをもって受信され、受信信号が周波数解析器7によって周波数解析され、予め設定された所定の周波数成分が、規定の許容レベルを越えて受信されたことが、比較判定器8で判定されると、CPU9によって、メモリ5に記録格納されているアンテナ1の受信信号と、メモリ6に記録格納されているアンテナ2の受信信号との遅延時間差に基づいて、CPU9によって、外来電磁波の発信源の方向が2方向の何れかで特定され、同時にスペクトラムパターンメモリ24に、外来電磁波のスペクトラムパターンが格納されるので、電子装置に障害を与えるノイズの発信方向を二方向で特定し、同時にそのスペクトラムパターンを把握して、障害の除去を適切に行なうことが可能になる。なお、前述第4実施形態の第3のアンテナを含む構成に対しても同様にしてスペクトラムパターンメモリ24を設けることでスペクトラムパターンを把握することができる。
【0049】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によると、外来電磁波が第1のアンテナで受信され、さらに、第2のアンテナで、第1のアンテナよりも所定時間遅延して受信され、第1のアンテナが受信した外来電磁波は第1の格納手段に、第2のアンテナが受信した外来電磁波は第2の格納手段にそれぞれ記録格納され、この外来電磁波が周波数解析手段によって周波数解析され、判定手段によって、周波数解析された電磁波の所定周波数成分が、予め設定した許容レベルを越えたか否かが判定され、所定周波数成分が、許容レベルを越えたと判定されると、演算手段によって、第1の格納手段と第2の格納手段に格納されている外来電磁波の時間遅れに基づいて、外来電磁波の発信方向が演算されるので、全ての方向において外来電磁波の発信源の方向を2方向の何れかに特定することが可能になる。
【0051】
請求項2記載の発明によると、請求項1記載の発明で得られる効果に加えて、計時手段によって、許容レベルを越えた外来電磁波が発生した時刻を計時することが可能になる。
【0053】
請求項3記載の発明によると、請求項1記載の発明で得られる効果に加えて、第1のアンテナ、第2のアンテナ及び第3のアンテナの少なくとも一つの近傍に、電磁波吸収体が配設されているので、電磁波の反射による悪影響を防止することが可能になる。
【0054】
請求項4記載の発明によると、請求項1記載の発明で得られる効果に加えて、アンテナ係数補正手段によって、第1のアンテナ、第2のアンテナ、第3のアンテナの周波数による位相変動を補正するアンテナ係数が補正設定され、周波数解析されたデータにアンテナ係数を掛け合わせ、逆フーリエ変換により時間領域での外来電磁波が演算されるので、複数のアンテナの周波数による位相特性の変動を考慮した外来電磁波の発信源の高精度の方向特定が可能になる。
【0055】
請求項5記載の発明によると、請求項1記載の発明で得られる効果に加えて、演算手段が演算した結果が、記憶手段によって、スペクトラムパターンとして記憶されるので、外部電磁波のスペクトラムパターンを的確に計測することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】同実施の形態で受信する外来電磁波の波形を示す特性図である。
【図3】同実施の形態での外来電磁波の発信方向の演算の原理説明図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図5】同実施の形態の要部の構成を示す説明図である。
【図6】同実施の形態の電磁波遮蔽動作を示す説明図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図8】同実施の形態の動作を示す説明図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図10】同実施の形態の外来電磁波の発信方向の演算の原理説明図である。
【図11】本発明の第5の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図12】本発明の第6の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1、2、14 アンテナ
3、4、15 デジタイザ
5、6、16 メモリ
7 周波数解析器
8 比較判定器
9 CPU
10 計時器
11 電磁波遮蔽板
12、13 発信源
17 電波吸収体
19 電磁波反射体
20 電磁波
22 反射電磁波
23 アンテナ係数補正器
24 スペクトラムパターンメモリ

Claims (5)

  1. 外来電磁波を受信する第1のアンテナと、
    該第1のアンテナが受信した外来電磁波を記録格納する第1の格納手段と、
    前記外来電磁波を前記第1のアンテナよりも所定時間遅延して受信する第2のアンテナと、
    該第2のアンテナが受信した外来電磁波を記録格納する第2の格納手段と、
    前記外来電磁波を前記第2のアンテナよりも第2の所定時間遅延して受信する第3のアンテナと、
    該第3のアンテナが受信した外来電磁波を記録格納する第3の格納手段と、
    前記外来電磁波を周波数解析する周波数解析手段と、
    該周波数解析手段が周波数解析した前記電磁波の所定周波数成分が、予め設定した許容レベルを越えたか否かを判定する判定手段と、
    該判定手段により、前記外来電磁波の所定の周波数成分が、前記許容レベルを越えたと判定されると、前記第1の格納手段と前記第2の格納手段及び前記第3の格納手段に格納されている前記外来電磁波の時間遅れに基づいて、前記第1のアンテナを中心とする半径r0の第1の円と、前記第2のアンテナを中心とし前記半径r0よりも第1の時間遅れに対応する距離だけ大きな半径r1の第2の円と、前記第3のアンテナを中心とし半径r1よりも第2の時間遅れに対応する距離だけ大きな半径r2とを算出して前記3つの円の交点を演算し、前記外来電磁波の発信方向を一方向に特定する演算手段とを有することを特徴とする電磁妨害波計測装置。
  2. 請求項1記載の電磁妨害波計測装置において、前記外来電磁波が、前記許容レベルを越えた時刻を計時する計時手段が設けられていることを特徴とする電磁妨害波計測装置。
  3. 請求項1記載の電磁妨害波計測装置において、前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナの少なくとも一方、または、前記第1のアンテナ、前記第2のアンテナ及び前記第3のアンテナの少なくとも一つの近傍に、外来電磁波を吸収する電磁波吸収体が配設されていることを特徴とする電磁妨害波計測装置。
  4. 請求項1記載の電磁妨害波計測装置において、前記第1のアンテナ、前記第2のアンテナ及び前記第3のアンテナの周波数による位相変動を補正するアンテナ係数補正手段が設けられていることを特徴とする電磁妨害波計測装置。
  5. 請求項1記載の電磁妨害波計測装置において、前記演算手段が演算した結果を、スペクトラムパターンとして記憶する記憶手段が設けられていることを特徴とする電磁妨害波計測装置。
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