JP3683740B2 - 液晶セル内気泡のガス分析装置および該ガス分析装置を使用した液晶セル内気泡のガス分析方法 - Google Patents

液晶セル内気泡のガス分析装置および該ガス分析装置を使用した液晶セル内気泡のガス分析方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、密閉セル内に発生した気泡のガス組成分析技術、特に透明プラスチックフィルム基板を用いて液晶表示のセル内に発生した気泡のガス組成分析技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
密閉パッケージを用いて機能デバイスを構成する例が最近多くなっており、固体材料や固体電解質以外の液体、液晶、液体電解質が密閉パッケージに封入されて機能を果たしていることが最近の傾向である。液晶表示素子(LCD)もその典型的な例の一つである。LCDはその基板として、ガラス基板が一般的に用いられているが、このLCDのパッケージ(通常は液晶セルと呼ばれ、偏光板等を貼付し製品に近い構成のものは通常は液晶パネルと呼称される)には、パネル内の液晶層に何らかの原因で発生したガスは、微量であっても気泡となって現れ、液晶表示の画素ピッチが微細であるため、顕在化した表示不良となってしまう。
プラスチック(ポリマー)フィルム基板を用いた液晶セル(パネル)においては、特に厳しい環境下に放置されたパネルは気泡発生がガラス基板を用いたものより顕著に現れ、製品寿命を短くする主原因となっている。これらのLCDの耐久性、高信頼性を確保するためには、気泡ガスの成分同定を行い、気泡ガスの由来から原因究明する必要があったが、パネル内に発生する気泡は目に見える程度(直径2mm程度)であっても、液晶層の厚みが高々8μm程度であるため、気泡を構成するガスの量自体がごく微量であり、通常の分析方法(たとえば、ガスクロマトグラフィー法)では検出ができない。また、同一条件で発生したパネル中の気泡を多数集積して検出に可能なガス量を捕集するというようなガスサンプリング方法も難しい。実際、上記のセル、パネル中の気泡を分析する手法は見当たらず、関連従来技術としては、以下に記載の公報に示されるように、液中に溶存するガス濃度を測定するため、溶液中ガスを直接、もしくは溶液中からガスを捕集し分析するような方法が散見されるに過ぎない。これらは密閉パッケージ中に充満された物質内に含まれる発生ガスを分析するような目的には適用できない。
特開平9−15208号公報
特開平6−258269号公報
特開平5−172708号公報
【0003】
近似技術として、レーザーラマン分光法を用いた液晶パネル中の気泡分析の例が(株)東レリサーチセンターの技術紹介文献〔(株)東レリサーチセンター 技術資料「液晶ディスプレイ関連材料の分析評価」10ページ:「レーザーラマン分光法による液晶パネル中の気泡分析」(1997年11月発行)〕に示されているが、以下の問題点があった。
(1) 単一セル(パネル)での気泡の分析はできない。複数のサンプルセル気泡をある程度捕集するサンプリング方法に依らねばならない。
(2) セル内のかなり大きな気泡を対象とせねばならない。極微量の気泡には適用できない。目安としてパネル内直径10mm以上の大きさの気泡に限られる。
(3) 通常の分析環境下では水分の検出はできず、ガス状態のものに限定される。
(4) ガス濃度の検出限界は高々数%であり、極微量成分の気体は分析できない。
【0004】
本発明者らは、従来の液晶セル内気泡のガス分析手段について鋭意研究し、特に、気泡の発生が顕在化しやすく対策も困難なプラスチックフィルム基板を用いた液晶セルを対象とし、開発を重ねた。その結果、レーザーラマン分光法では、以下の難点を克服できないことが判明した。
前記分析は非破壊分析によっては実施することができない。仮にできたとしてもプラスチックフィルム基板内もしくはその表面に吸蔵、内蔵された水分との識別ができず、ケイ光など外乱ノイズの影響が大きく、プラスチックフィルム基板を用いたセルの測定結果に信頼性がない。
また、破壊分析が可能であった場合、多数のサンプルから気泡をキャピラリー等で捕集するので、サンプリング時に外部から対象としないガスの侵入、汚染が起こりうるため、真の気泡構成ガスの分析ができない。
図4により、従来の密閉セル内の破壊分析を試行した液晶セル内気泡のガス分析装置および分析方法の例を説明する。図4で示すガス分析装置は、サンプル破壊機構22を具備したサンプル室(真空容器)21と、ガス分析計28を具備した分析室26で構成されている。サンプル室(真空容器)21と分析室26は仕切り弁25を有する配管で繋がっている。サンプル室(真空容器)21と分析室26はそれぞれ高真空排気装置24、27を具備している。サンプル室(真空容器)21内に置かれた試料台23には気泡が発生した液晶セル、もしくは液晶パネルが置かれている。サンプル室(真空容器)21内を高真空排気装置24で真空排気し、例えば2.0×10−6Torrまでバックグラウンドを低減した状態にしておく。高真空排気装置としては例えば240リットル/secの排気速度を持つターボ分子ポンプを主排気ポンプとした排気系を用いる。その後、試料を破壊治具22によって破壊し、真空中に放出されたガスを一旦サンプル室(真空容器)21に保持してバルブ25を開けて、分析室26に被測定ガスを導入する。分析室26は高真空排気装置27によって予め10−7Torr以下の高真空まで排気されており、ガス分析計28が設置されている。ガス分析計は質量分析計を用いた。図5は、図4の試料台23に置かれる気泡が認められるセルを模式化した図である。基板29内にスペーサー30によってギャップが保持されて液晶31が封入されている。32は何らかの原因で液晶層の中に顕在化した気泡である。
【0005】
図4に示される装置を用いて、実測したデータの例を図6に示す。主な質量スペクトルのピーク強度のみを抽出しているものである。この従来例によれば、m/zを1から100まで掃引する間に被対象ガスの時間変化が落ち着いてしまい、その上、気泡のガス成分に加えて液晶中に溶存していたガス成分が真空中に放出されていたことが確認された。液晶中には、液晶の真空脱泡後にも水分が多く残留していることが別の実験結果から分かっていたからである。
【0006】
前記従来技術の問題点の概略は、以下の通りである。
(1) 密閉セルの形態をもったセル中のガス成分を非破壊のまま、分光的方法で検出することは、検出感度が不足し、実用的な方法ではなかった。
(2) 密閉セルの形態をもった被測定サンプルを真空中で破壊し、ガス分析法で分析する方法は、検出感度は実用的であるが、真空中で破壊されることで、密閉セル中の気泡等気体の分析と、セル中の充満物質に内包される(溶存)ガスが同時に出てきて、気泡成分だけを単独に抽出、分析することができない。
(3) 密閉セル中に発生した微量ガスを低いバックグランドで検出することは、サンプリングするガスの制御が難しく不要なノイズが多く入ってしまう。
(4) 密閉セルの形態をもった被測定サンプルを真空中で破壊し、ガス分析法で分析する方法は、セル中の気泡が微量であること、サンプル破壊時のガス状態変化が非常に急峻に変化することにより、従来技術ではセル中の気泡成分の分析ができなかった。
(5) 液晶セルを構成する基板がガラスであるため、供試サンプルの扱いが容易であり、耐熱性、アウトガス制御性が良いため、気泡のガス成分分析にあっては従来技術の援用が容易であった。しかし、プラスチックフィルム基板で構成された液晶セルは、サンプルの扱い、ガスサンプリング手法、アウトガスの制御が極端に困難で、有効な手段、装置が皆無であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は上記従来技術の問題点を解消し、できるだけ被測定ガスが放出される領域を限定すること、低いバックグランドのもと、被測定ガスが存在する領域の圧力や温度を制御して、被測定ガスとその他のガスを分離することを主目的に液晶セル内気泡のガス分析装置、および該分析装置を使用したガス分析方法を改良することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、液晶セル内に発生した気泡を含む液晶セルの局部だけを密閉する密閉空間、および該密閉空間内において前記の気泡を破壊して該気泡のガス組成の分析を行うガス分析手段を少なくとも有するものであることを特徴とする液晶セル内気泡のガス分析装置、および該ガス分析装置を使用した液晶セル内気泡のガス分析方法および該分析装置を使用したガス分析方法を提供することにより、前記課題を解決することができた。
【0009】
本発明の分析装置、および分析方法を図1を用いて具体的に説明する。
図1において気泡が発生した液晶セルもしくはパネルは、オーリング19によって気泡が発生した局部は空間2によって密閉されている。20はセル、パネルを保持するクランプである。密閉空間2にはセル、パネルの気泡を密閉空間内で密閉状態を維持したまま破壊できる破壊治具5が付設され、細い針状の先端で気泡部分が破壊される仕組みになっている。密閉空間2には、ガス配管およびガスを供給するガス導入系3、セル、パネルで仕切られた2つの密閉空間2を真空排気するための真空排気装置4および真空バルブ17、18が接続されており、通常はセル、パネルで仕切られた空間が等圧になるようにしている。15は密閉空間2の圧力P1を測る真空計であり、数十Torrから10−7Torr付近までをはかる広帯域真空計を用いる。密閉空間2に付設されたAはセル、パネル部、及びその付近を室温から80℃までの間の温度に加熱可能な加熱ヒーターと制御器(図示せず)である。密閉容器2と測定空間9はバルブ7で仕切られているが、バルブ7の手前には細いスパイラル配管Cがある。この配管Cは冷却装置Bによって0℃から室温付近まで制御可能である。
【0010】
測定空間9とバルブ7の間には、減圧ガス輸送系6があり、真空計15によって密閉空間2の圧力値P1に応じて、コンダクタンス可変バルブ14により減圧ガス輸送系6の排気速度を任意に制御できる。8は減圧ガス輸送系の真空排気装置であり、例えば、240リットル/secの排気速度を持つターボ分子ポンプを主排気ポンプとしたものである。測定空間9は高真空排気装置10によって10−8Torr以下の圧力まで真空排気可能である。この排気装置もやはりターボ分子ポンプを主排気ポンプとするもので、520リットル/sec程度の排気速度を持つ。この測定空間9の圧力P2は電離真空計16で計測される。測定空間9には細孔(オリフィス)を持つ部分13が付設され、この細孔の近傍にはガス分析計11があり、細孔を通じて流入した輸送(キャリア)ガスおよび被測定ガスを効率よく取り込むことができる。ガス分析計はたとえば、四重極型質量分析計(Balzers社製 Prisma)が用いられる。質量分析計は複数の質量スペクトルを高速に同時計測するデータ収集・処理装置12を具備している。
【0011】
気泡が発生したセル、パネルは図1のようにセットされ、密閉空間は10−6Torr以下の圧力まで真空排気される。セル、パネルが変形しないようにこれに仕切らた2つの密閉空間は等圧にする。その後、ガス導入系3から輸送ガス(以後キャリアガスと呼ぶ)としてヘリウムガスを大気圧まで導入したところで破壊治具5を用いてセル、パネル中の気泡を破壊する。破壊された気泡を構成するガスは、配管C及び減圧ガス輸送系を経由して測定空間に導入される。この時密閉空間2が大気圧であるから、減圧ガス輸送系6の圧力はおおよそ10−3から10−2Torr台になり、細孔13の直径はおよそ0.2mmくらいあれば十分である。上記の方法で液晶セル、パネル中の気泡のガス分析をした実施例を示す。
【0012】
図2は密閉空間2で気泡を破壊する場合の圧力を大気圧(雰囲気はキャリアガスとしてヘリウムガスを使用)にした場合の、測定空間における気泡ガス分析の実施結果である。着目する数種の質量をほぼ同時に約60秒にわってモニターした。これによれば、最初の十数秒間に破壊された気泡からこれを構成するガスが検出され、主に空気成分(窒素、酸素)であることが判明した。これよりやや遅延して、液晶中に溶存していた水分等のガス成分が検出されている。
【0013】
図3は、同一条件で作製した液晶セルに発生した気泡をさまざまな温度環境下で破壊し、温度による着目ガスの挙動をキャリアガス(ヘリウム)の強度を基準として比較したものである。対象とする質量スペクトルの強度Iとヘリウムの質量スペクル強度Icの比(I/Ic)を温度に対してみたものである。これによって、気泡成分と液晶中に溶存するガス成分との物理化学的分離が可能である。気泡成分が優勢なサンプルと逆に液晶中の溶存ガスが優勢なサンプルとがごく簡単に選別できる。
【0014】
以下、本発明の実施態様を示す。
1.密閉セル内に発生した気泡を含む密閉セルの局部だけを密閉できる密閉空間、該密閉空間内においてその密閉状態を維持したまま気泡を破壊できる破壊手段、および該破壊された該気泡のガス分析手段を少なくとも有するものであることを特徴とする密閉セル内気泡のガス分析装置。
2.密閉空間のガス導入系および真空排気系を有し、該密閉空間内の圧力を真空から大気圧の範囲で変化させることが可能なものである前記1のガス分析装置。
3.密閉空間に減圧ガス輸送系を介してガス分析計を具備した測定空間が連結された前記1〜2のガス分析装置。
4.密閉空間内の圧力変化に応じて減圧ガス輸送系の排気速度が自動的に調節可能なものである前記3のガス分析装置。
5.減圧ガス輸送系の輸送ガスが不活性である前記3〜4のガス分析装置。
6.測定空間に連結されたガス分析計が質量分析計であって、かつ測定空間と減圧ガス輸送系との間には細孔が設けられ、前記質量分析計が前記細孔に近接して配置された前記3〜5のガス分析装置。
7.測定空間に連結されたガス分析計が質量分析計であって、該ガス分析計は輸送ガスを含む少なくとも4点の質量スペクトルを同時計測および輸送ガスの質量スペクトル強度を基準として被測定ガスの質量スペクトルの変化を比較処理することが可能な前記6のガス分析装置。
【0015】
8.密閉セルが液晶である前記1〜7のガス分析装置。
9.前記1〜7のいずれかに記載のガス分析装置を用いて密閉セル内のガス分析を行う方法であって、密閉セル内に発生した気泡を含む該セルの局部だけを前記ガス分析装置の密閉空間内に密閉し、該密閉空間内において前記の気泡を破壊しながら、該気泡のガス分析を行うことを特徴とする密閉セル内気泡のガス分析方法。
10.密閉空間内を0℃から80℃までの温度範囲内で変化させる前記9のガス分析方法。
【0016】
【効果】
1. 請求項1と8
密閉セル中に発生した気泡、アウトガスが多いセル(プラスチックフィルム基板で作製された液晶セル)の気泡ガスが微量であっても、バックグウランドが著しく低減できるため、正確な気泡ガス分析を行うことができる。
2. 請求項2
密閉セル中に発生した気泡ガスと密閉セル中に充填された物質に内在するガス成分との分離が容易である。
3. 請求項3
気泡ガスが微量であっても、バックグランドが著しく低減できるため、正確な気泡ガス分析を行うことができ、かつ対象とする気泡ガス成分、物質に内在するガス成分が他の非測定ガスの混入を受けることなく正確に分析可能である。
4. 請求項4
対象とする気泡ガス成分、物質に内在するガス成分が他の非測定ガスの混入を受けることなく正確に分析可能である。
5. 請求項5
破壊するサンプルの雰囲気圧力を設定できるので、セル内物質に内在するガス(溶存ガス)の特性に応じて、気泡成分ガスとの分離が可能である。
6. 請求項6
セル、パネル破壊における雰囲気圧力が任意に設定でき、ガス分析計に直接に被測定ガスが導入できるので、微量な気泡ガス量でも分析が可能である。分光学的な分析方法が数%程度の分析能力であることに対して、PPMオーダーまでの分析精度を実現できる。
【0017】
7. 請求項7
気泡のガス分析においては、気泡のガス量が微量であるため測定中の変化が速く通常の方法では分析不可能であるものでも、対象とする気泡ガス成分、セル内充満物質に内在するガス成分、バックグラウンドガス成分、輸送ガス(キャリアガス)の少なくとも4つの質量スペクトルを同時計測することによって、セル、パネル内のガス成分の変化を忠実に反映した分析が実施できる。
8. 請求項9
破壊するサンプルの雰囲気圧力を設定できるので、セル内物質に内在するガス(溶存ガス)の特性に応じて、気泡成分ガスとの分離が可能である。さらに、気泡の発生原因を特定する分析目的においては、密閉セル内の気泡発生の程度と、セル内充満物質に内在するガス成分の定量的な関係が容易に把握できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガス分析装置の1構成例を説明した図である。
【図2】密閉空間2で気泡を破壊する場合の圧力を大気圧にした場合の測定空間における気泡ガス分析の具体例を示す図である。
【図3】同一条件で作製した液晶セルに発生した気泡を種々の温度環境下で破壊し、温度による着目ガスの挙動をキャリアガス(ヘリウム)の強度を基準として比較したものを示す図である。
【図4】従来の液晶セル内気泡のガス分析装置の1構成例を説明した図である。
【図5】図4の試料台23に置かれる気泡が認められるセルを模式化した図である。
【図6】図4の装置を用いて実測したデータの1例を示す図である(主な質量スペクトルのピーク強度のみを抽出した図)。
【符号の説明】
1 気泡が発生した液晶セルもしくはパネル
2 気泡を含む局部が密閉されている空間
3 ガスを供給するガス配管およびガス導入系
4 セル、パネルで仕切られた2つの密閉空間を真空排気するための真空排気装置
5 セル、パネルの気泡を密閉空間内で密閉状態を維持したまま破壊する破壊治具
6 減圧ガス輸送系
7 バルブ
8 減圧ガス輸送系の真空排気装置
9 測定空間
10 高真空排気装置
11 ガス分析計
12 データ収集・処理装置
13 細孔
14 コンダクタンス可変バルブ
15 密閉空間2の圧力P1を測る真空計
16 電離真空計
17 真空バルブ
18 真空バルブ
19 オーリング
20 セル、パネルを保持するクランプ
21 サンプル室(真空容器)
22 破壊治具
23 試料台
24 高真空排気装置
25 バルブ
26 分析室
27 高真空排気装置
28 ガス分析計(質量分析器)
29 基板
30 スペーサー
31 液晶
32 液晶層の中に顕在化した気泡
A セル、パネル部、及びその付近を室温から80℃までの間の温度に加熱可能な加熱ヒーター
B 冷却装置
C スパイラル配管
P1 密閉空間2の圧力
測定空間9の圧力

Claims (9)

  1. 液晶セル内に発生した気泡を含む液晶セルの局部だけを密閉できる密閉空間、該密閉空間内においてその密閉状態を維持したまま気泡を破壊できる破壊手段、および該破壊された該気泡のガス分析手段を少なくとも有するものであることを特徴とする液晶セル内気泡のガス分析装置。
  2. 密閉空間のガス導入系および真空排気系を有し、該密閉空間内の圧力を真空から大気圧の範囲で変化させることが可能なものである請求項1記載のガス分析装置。
  3. 密閉空間に減圧ガス輸送系を介してガス分析計を具備した測定空間が連結された請求項1〜2のいずれかに記載のガス分析装置。
  4. 密閉空間内の圧力変化に応じて減圧ガス輸送系の排気速度が自動的に調節可能なものである請求項3記載のガス分析装置。
  5. 減圧ガス輸送系の輸送ガスが不活性である請求項3〜4のいずれかに記載のガス分析装置。
  6. 測定空間に連結されたガス分析計が質量分析計であって、かつ測定空間と減圧ガス輸送系との間には細孔が設けられ、前記質量分析計が前記細孔に近接して配置された請求項3〜5のいずれかに記載のガス分析装置。
  7. 測定空間に連結されたガス分析計が質量分析計であって、該ガス分析計は輸送ガスを含む少なくとも4点の質量スペクトルを同時計測および輸送ガスの質量スペクトル強度を基準として被測定ガスの質量スペクトルの変化を比較処理することが可能な請求項6記載のガス分析装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のガス分析装置を用いて液晶セル内のガス分析を行う方法であって、液晶セル内に発生した気泡を含む該セルの局部だけを前記ガス分析装置の密閉空間内に密閉し、該密閉空間内において前記の気泡を破壊しながら、該気泡のガス分析を行うことを特徴とする液晶セル内気泡のガス分析方法。
  9. 密閉空間内を0℃から80℃までの温度範囲内で変化させる請求項8記載のガス分析方法。
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