JP3682022B2 - 差込み可能なトランシーバのラッチメカニズム - Google Patents

Description

（関連出願についての相互参照）
本出願はＵＳ仮出願番号６０／１７５，６１０の利益を請求し、それは２０００年１月１１日、ヴァン ドーン， シェルト（Schelto van Dorn）およびシュルツ，クラウス(Klaus Schulz)により「ラッチ機構」というタイトルで出願された。
【０００１】
（技術分野）
本発明は差込み可能なトランシーバおよびケージに関し、および差込み可能なトランシーバをケージにラッチするためのシステムおよび方法に関する。
【０００２】
（背景）
送信ケーブルはワークステーション、メインフレーム、およびほかの計算機の間でデータの転送に用いられ、同様に大容量記憶装置及びほかの周辺装置にデータ接続を与える。データは、マルチモード光ファイバケーブル、シングルモード光ファイバケーブル、及び銅線ケーブル（例えば、ペア線および同軸ケーブル）を含むさまざまな送信ケーブル技術を用いて転送されてもよい。標準的な差込み可能なトランシーバモジュールは、異なる転送媒体と、計算機または周辺装置内部の電気的構成物との間で発展的に変化をとげられてきている。差込み可能なトランシーバモジュールは、データの転送または受信を通す媒体（例えば、光ファイバまたは銅線）とは関係なしに、規定されたプロトコルに従って標準出力を生成する。トランシーバモジュールは、典型的には、計算機または周辺装置の後端パネルの中から外に伸ばされているケージに、プラグを差し込む。上記ケージは、トランシーバモジュールを、計算機もしくは周辺装置でマザーボードまたは回路カードに接続する。
【０００３】
（要約）
本発明は、差込み可能なトランシーバをケージにラッチする、およびケージから差込み可能なトランシーバをラッチしないための新規なシステムならびに方法を特徴とする。
【０００４】
本発明の一つの側面では、差込み可能なトランシーバは、ハウジングおよびカムを備えている。上記ハウジングは、送信ケーブルに接続するように構成された前端およびケージに挿入するために構成された後端を持つ。上記カムは、トランシーバハウジング（transceiver housing）の露出した外部表面に配置され、ケージラッチ(cage latch)を動かす、およびケージ内にトランシーバハウジングに挿入してケージスロットと係合するように構成される。
【０００５】
本発明の上記側面に従った実施形態では、１つまたはそれ以上の次の特徴を含んでもよい。
【０００６】
好ましくは、上記カムは、上記トランシーバが、ケージ内に挿入されている時に、ケージラッチとの接触に対して、露出した面取りされた面を備えている。上記カムの面取りされた面は、長方形であってもよいし、またはトランシーバハウジングの前端から後端へ先細りになってもよい。
【０００７】
差込み可能なトランシーバは、トランシーバハウジングの表面上に配置され、そしてケージスロットからカムを解放するように構成されたリリースメカニズムを備えてもよい。上記リリースメカニズムは、ケージスロットからカムを解放するため、次第にケージラッチと係合するように構成されたリリースブロックを持ってもよい。好ましくは、上記リリースブロックは、ケージラッチとの接続に対して露出した面取りされた面を備えている。
【０００８】
本発明の別の側面では、ケージは、ハウジングとラッチとを備える。上記ハウジングは、差込み可能なトランシーバを受容するための前端を備え、トランシーバカムに係合するためのスロットを規定する。上記ラッチは、ケージハウジングの前端に置かれる。上記ラッチはまた、上記トランシーバがケージに挿入されている時、トランシーバカムによって加えられた力に応じて、本来の位置から外側に曲げられるように構成され、そしてケージハウジングの前端で規定されたスロットとのトランシーバカムの係合で、復元して本来の位置に戻る。
【０００９】
本発明のこの側面に従った実施形態は、一つまたはそれ以上の次の特徴を備え得る。
【００１０】
好ましくは、上記ラッチは、ケージハウジングの内部領域から外側に張り出している内部表面を有する前端を備えている。上記ケージラッチは、ケージハウジングと一体になって形成されてもよい。好ましくは、上記ケージハウジングは電磁気的な干渉に対して遮断されるように構成される。
【００１１】
上記ケージは、ケージハウジング内に配置された時、係合し、差込み可能なトランシーバに対して、排出力を与えるように構成された排出メカニズムを備えている。上記ケージはまた、ケージハウジングの後端に置かれた回路カードコネクタ（circuit card connecter）を備え、そして差込み可能なトランシーバを、回路カードに接続するように構成される。好ましくは、上記ケージハウジングは、電磁気の密封部における、開口に係合するよう構成される。
【００１２】
別の側面で、本発明は、上記規定された差込み可能なトランシーバおよびケージを備えたデータ接続システムを特徴とする。
【００１３】
本発明の利点は次のとおりである。
【００１４】
本発明は、差込み可能なトランシーバをケージに対して、安全にラッチするために簡潔で、費用効果のある方法を提供する。加えて、上記ラッチをケージに組み込むことによって、本発明は、通常使用の状態の間、ラッチがかかるエッジ及びほかの表面に対するラッチメカニズムの露出を防ぐ。結果として、本発明は、上記ラッチが変形されるか、または壊されるようになる可能性を低減し、上記ラッチの耐久性および期待される使用寿命を向上させる。
【００１５】
本発明のほかの特徴および利点は、図面および請求項を含む以下の説明から明確になる。
（図形の詳細な説明）
図１Ａは、トランシーバモジュール、電気装置密封部の後端パネルから外に伸ばされるケージ、および送信ケーブルの断面図である。
【００１６】
図１Ｂは、ともに接続された図１Ａの送信ケーブル、トランシーバモジュール、及びケージの断面図である。
【００１７】
図２は、図１Ａおよび図１Ｂのケージの分解組み立て図である。
【００１８】
図３Ａは、図１Ａおよび図１Ｂのトランシーバの底面図である。
【００１９】
図３Ｂは、図３Ａにおける線３Ｂ―線３Ｂに沿って切り取った図１Ａおよび図１Ｂのトランシーバの断面図である。
【００２０】
図４Ａは、代替トランシーバの底面図である。
【００２１】
図４Ｂは、線４Ｂ−４Ｂに沿って切り取った図３Ａのトランシーバの断面図である。
【００２２】
（詳細な説明）
次の説明において、図中と同じ参照番号は図中と同じ要素として識別され用いられる。さらに、図面は、図中の方法で、具体例の主な特徴を図示することを意図される。上記図面は、実際上の形態での各特徴または示された要素に対応する大きさを示すことは、意図されていないし、尺度は記されていない。
【００２３】
図１Ａおよび１Ｂを参照して、ある実施形態で、データ接続システム１０は送信ケーブル１４および関連されたケーブルコネクタ１６を備えている。ケーブルコネクタ１６は、次々に、コンセントアセンブリ（receptacle assembly）２２に差し込むように構成される差込み可能なトランシーバモジュール２０の接合コネクタ１８に差し込むように構成される。コンセントアセンブリ２２は、回路カード（またはマザーボード）２６上に取り付けられたケージ２４、および、トランシーバモジュール２０を回路カード２６へ電気的に接続する回路カード（または ホストインターフェイス）コネクタ２８を備える。ケージ２４は、電磁的に遮断された電気装置の密封部（electromagnetically shielded electronic equipment enclosure）の後端パネル３２における、備え付けパネルの開口（mounting panel opening）３０を通って延びる。トランシーバモジュール２０は、回路カード２６と送信ケーブル１４の転送媒体との間で、転送するように構成される。図１Ｂで示すように、操作時、トランシーバモジュール２０をケージ２４に差込み、ケーブルコネクタ１６を、トランシーバモジュールコネクタ１８へ差し込む。
【００２４】
以下で詳細に説明されるように、ケージ２４は、ラッチ４０およびトランシーバモジュール２０の底面で、接合カム４４に係合するスロット４２を備えている。ラッチ４０は、ケージ２４の内部から外側に張り出す内面４５を有する前端を持っている。トランシーバモジュール２０がケージ２４へ挿入されている時、カム４４はラッチ４０の張り出た内面４５に係合し、ラッチ４０の前端を外側に動かす。カム４４の後端が、スロット４２のリアエッジを通過にするとすぐに、カム４４は、スロット４２にスライドし、そしてラッチ４０の前端は、所定位置で、トランシーバモジュールを保持するために、ラッチ４０の本来の位置に復元するように戻る。ラッチ４０をケージ２４の中へ組み込むことは、エッジおよび、通常の使用状態の間、ラッチがとらえている他の表面に対してラッチメカニズムが露出することを避ける。この特徴は、上記ラッチが変形したりまたは壊れたりする可能性を低減し、従って、耐久性およびラッチの予期される使用寿命は向上する。ケージ２４もまたトランシーバモジュール２０がケージ２４に差し込まれた時、トランシーバモジュール２０の後端に対して、排出力を加えるように構成された排出メカニズム４６を備える。
【００２５】
トランシーバモジュール２０は、カム４４のリアエッジがスロット４２のリアエッジを通過するまで、ラッチ４０の前端を動かすことによって、ケージ２４から解放されてもよい。いくつかの実施形態で、ラッチ４０の前端は、ネジ回しのような道具を使って動かされてもよい。ほかのトランシーバモジュールの実施例は、リリースブロック（release block）５０から形成されるリリースメカニズム４８を備えて、リリースブロック５０は、トランシーバモジュール２０の底面で規定された縦方向のスロット内で、トランシーバモジュール２０の後端へスライドさせることができるし、及びトランシーバモジュール２０の後端からスライドさせて離すことができる。操作時、ラッチ４０が、カム４４のリアエッジがスロット４２のリアエッジを十分通過することによって、つまり排出メカニズムによって加えられた排出力がケージ２４の外側にトランシーバモジュール２０を強制することによって外側に動かされるまで、使用者はリリースブロック５０をケージ２４へ押してもよい。
【００２６】
図２を参照して、ある一つの実施形態で、ケージ２４は、上半分６０および下半分６２を形成するために、折り曲げられ、型にあわせられた金属製シートを材料として構成される。ケージ２４の下半分６２は、ケージ２４の上半分６０で規定されたそれぞれの対応スロット６６をしっかりつかむ一連のラグ６４を備えている。排出メカニズム４６は、ケージ２４の下半分６２の後端で、壁をケージ２４の前端に向けて曲げることで、下半分６０と一体的に形成される。ケージ２４の上半分６０はまた、電磁気的に遮断された電気装置の密封部の後端パネルにおける、開口と係合するように構成された一連の一体化された弾性バネ６８を備える。好ましくは、ケージ２４は、電磁気的な干渉に対して遮断されるように設計された、ステンレス綱又は他の導電性材料のような、材料シートから作られる。
【００２７】
図３Ａ、３Ｂを参照として、ある一つのトランシーバモジュールの実施形態で、カム４４は、トランシーバモジュール２０の前端から後端へ先細りになっている面取りされた面７０を備える。先細った面取りされた面７０は、カム４４とラッチ４０との間での接触部分を縮小させ、それによって、トランシーバモジュール４０をケージ２４へ挿入するために必要とされる力を低減する。リリースブロック５０もまた、ラッチ４０の突き出た前端４５に係合するために、面取りされた面７２を備える。図４Ａおよび４Ｂで示されたように、他の実施形態において、カム４４の面取りされた面は先細りでない形状を備えてもよい。例えば、ある一つの実施形態において、カム４４は長方形の面取られた面７４を備えてもよい。各実施形態において、ケージスロット４２の形は、カム４４の輪郭に合して選択される。このようにして、ラッチ４０は図３Ａおよび３Ｂのトランシーバモジュールの実施形態に係合するために三角形のスロットを備え、および、ラッチ４０は図４Ａおよび４Ｂのトランシーバモジュールの実施形態に係合するために、長方形のスロットを備える。トランシーバモジュール２０がケージ２４の内部へラッチされる時、カム４４の物理的大きさは、少なくとも部分的にカム４４の重要な構成および、カム４４とラッチ４０との間での所望の保持力に基づいて選択される（例えば、約６０−１００ニュートン）。
【００２８】
データ接続システム１０は、さまざまな異なる転送媒体および、メディアコネクタを組み入れてもよい。例えば、送信ケーブル１４は、光ファイバケーブル（例えば、シングルモード、またはマルチモード光ファイバケーブル）であってもよいし、または電気（銅線）ケーブル（例えば、ペア線および同軸ケーブル）であってもよい。ケーブルコネクタ１６およびトランシーバコネクタ１８は、ＨＳＳＤＣ２−タイプ、ＲＪ−タイプ、ＳＣ−タイプ、ＳＧ−タイプ、ＳＴ‐タイプ、及びＬＣ−タイプコネクタ、リボン・ケーブルコネクタならびに、ペア線および同軸ケーブルコネクタ（例えばＳＭＡコネクタ）を含む、様々な光学および銅線インターフェース規格のいずれか一つに準拠してもよい。ケージ２８もまたＭＩＡ(メディアインターフェイスアダプタ)規格および最近提案されたＭＳＡ規格を含む、様々なホストインターフェイス規格に準拠してもよい。
【００２９】
他の実施形態は特許請求の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【図１Ａ】 トランシーバモジュール、電気装置密封部の後端パネルから外に伸ばされるケージ、および送信ケーブルの断面図である。
【図１Ｂ】 ともに接続された図１Ａの送信ケーブル、トランシーバモジュール、及びケージの断面図である。
【図２】 図１Ａおよび図１Ｂのケージの分解組み立て図である。
【図３Ａ】 図１Ａおよび図１Ｂのトランシーバの底面図である。
【図３Ｂ】 図３Ａにおける線３Ｂ―線３Ｂに沿って切り取った図１Ａおよび図１Ｂのトランシーバの断面図である。
【図４Ａ】 代替トランシーバの底面図である。
【図４Ｂ】 線４Ｂ−４Ｂに沿って切り取った図３Ａのトランシーバの断面図である。

Claims (15)

1. 送信ケーブル（１４）に接続するように構成された前端、および、ケージ（２４）の中に挿入されるように構成された後端を有するトランシーバハウジングと、
   このトランシーバハウジングの底部における露出した外部表面上に配置され、上記ケージ（２４）にトランシーバハウジングを挿入するときに、ケージラッチ（４０）を動かしてケージスロット（４２）と係合するように構成されたカム（４４）と、
   トランシーバハウジングの底面におけるカム（４４）とトランシーバハウジングの前端との間にスライド可能に配され、カム（４４）側にスライドしてケージラッチ（４０）を動かすことで、ケージスロット（４２）からカム（４４）を解放するリリースブロック（５０）とを備えた、差込み可能なトランシーバ（２０）。
2. 上記カム（４４）は、上記トランシーバ（２０）が上記ケージ（２４）に挿入されている時、上記ケージラッチ（４０）との接触に対して露出した面取りされた面を備える請求項１に記載の差込み可能なトランシーバ。
3. 上記カム（４４）の面取りされた面が長方形である請求項２に記載の差込み可能なトランシーバ。
4. 上記カム（４４）の面取りされた面が、トランシーバハウジングの前端から後端まで次第に細くなる請求項２に記載の差込み可能なトランシーバ。
5. 上記リリースブロック（５０）が上記ケージラッチ（４０）との接触に対して露出した面取りされた面を備える請求項１に記載の差込み可能なトランシーバ。
6. 差込み可能なトランシーバ（２０）を受容するための開口された前端と、この前端に設けられ、トランシーバのカム（４４）を係合するためのケージスロット（４２）とを備え、内部に挿入されたトランシーバ（２０）を電磁気的な干渉から遮断する、ほぼ矩形のケージハウジング、および、
   このケージハウジングの前端に配置されたケージラッチ（４０）を含み、 このケージラッチ（４０）が、上記トランシーバ（２０）がケージ（２４）に挿入される時、トランシーバのカム（４４）によって加えられた力に応じて本来の位置から外側に曲げられる一方、トランシーバのカム（４４）がケージスロット（４２）と係合したときに、本来の位置に復元して戻るように構成されているケージ。
7. 上記ケージラッチ（４０）が上記ケージハウジングの内部領域から外に突き出る内部面を有する前端を備える請求項６に記載のケージ。
8. 差込み可能なトランシーバ（２０）がケージ（２４）に差し込まれたとき、トランシーバ（２０）の後端に対して排出力を加えるように構成された排出メカニズム（４６）をさらにまた備える請求項６に記載のケージ。
9. 上記ケージハウジングの後端に配置され、差込み可能なトランシーバ（２０）を回路カード（２６）へ結合するように構成された回路カードコネクタ（２８）をさらに備える請求項６に記載のケージ。
10. ケージラッチ（４０）が上記ケージハウジングと一体に形成される請求項６に記載のケージ。
11. 上記ケージハウジングが電磁気の密封部内で、開口（３０）を係合するように構成され る請求項６に記載のケージ。
12. 請求項１に記載の差込み可能なトランシーバ（２０）、および、
    このトランシーバ（２０）を受容するための開口された前端と、この前端に設けられ、トランシーバのカム（４４）を係合するためのケージスロット（４２）とを備えたケージハウジング、および、このケージハウジングの前端に配置されたケージラッチ（４０）を含み、このケージラッチ（４０）が、上記トランシーバ（２０）がケージ（２４）に挿入されるとき、トランシーバ（２０）のカム（４４）によって加えられた力に応じて本来の位置から外側に曲げられる一方、トランシーバのカム（４４）がケージスロット（４２）と係合したときに、本来の位置に復元して戻るように構成されているケージ、
    を含んでいるデータ接続システム（１０）。
13. 上記カム（４４）が、上記トランシーバ（２０）が上記ケージ（２４）の中に挿入されている時、上記ケージラッチ（４０）との接触に対して露出した面取られた面を備える請求項１２に記載のデータ接続システム。
14. 上記リリースブロック（５０）が、上記ケージラッチ（４０）との接触に対して露出した面取りされた面を備える請求項１２に記載のデータ接続システム。
15. 上記ケージ（２４）が、差込み可能なトランシーバ（２０）がケージ（２４）に差し込まれたとき、トランシーバ（２０）の後端に対して排出力を加えるように構成された排出メカニズム（４６）をさらに備えている請求項１２に記載のデータ接続システム。

Images