JP3681815B2 - ホース - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、素性や履歴を簡単に把握できるホースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、油圧ホース等の高圧ホースには、その製造時においてホースの表面に製造ロット番号を印刷表示していた。
【0003】
また、ホースの使用者は、この番号に基づいて、ホースの製造会社名、ホースの使用開始日、交換時期等の管理を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したようにホースの表面に製造ロット番号を印刷表示したのでは、使用するにつれ印刷がかすれたり、或いは印字が汚れて番号の読み取りができなくなり、交換時期等を把握できなくなることがあった。
【0005】
このように交換時期が分からなくなると、交換時期を過ぎたホースを使用していてホースが破損し、事故を引き起こす恐れもある。
【0006】
本発明の目的は上記の問題点に鑑み、消費者が使用を開始した後も、確実に製造ロット番号、品質、履歴等を管理することができるホースを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を達成するために請求項1では、複数の層からなるホースであって、受信用アンテナと、送信用アンテナと、前記受信用アンテナに入力された第1の周波数の電磁波より所定の直流電流を生成する整流回路と、前記整流回路から出力される直流電流により動作し、少なくとも製造年月日、製造番号、製造ロット、製造工場の情報が格納されている半導体記憶部と、前記整流回路から出力される直流電流により動作し、前記半導体記憶部内の記憶情報を読み出す中央処理部と、前記整流回路から出力される直流電流により動作し、前記中央処理部によって読み出された情報を第2の周波数の高周波信号として前記送信アンテナに供給する高周波発信部とからなる情報記憶素子が、前記ホースの外周部に位置する層内に、ホースの長手方向に所定の間隔をあけて複数設けられているホースを提案する。
【0008】
該ホースによれば、前記情報記憶素子の半導体記憶部には、例えば予め製造年月日、製造番号、製造ロット、製造工場等の情報が書き込まれる。また、前記情報記憶素子においては、その外部から前記第1の周波数の電磁波を前記受信用アンテナによって受信すると、整流回路によって該電磁波が整流されて直流電流が生成され、該直流電流によって前記半導体記憶部及び前記中央処理部並びに高周波発信部が駆動される。これにより、前記中央処理部は、前記第1の周波数の電磁波が受信されている間に、即ち前記整流回路から直流電流が供給されている間に、前記半導体記憶部内に記憶されている情報を読み出し、該読み出された情報は、前記高周波発信部によって前記第2の周波数の高周波信号として前記送信用アンテナに供給され電磁波として輻射される。従って、情報記憶素子の外部より前記第1の周波数の電磁波を輻射することにより、これとほぼ同時に情報記憶素子内の記憶情報が前記第2の周波数の電磁波として出射されるので、これを受信することにより、製造年月日、製造番号、製造ロット、製造工場等の記憶情報を得ることができる。また、前記情報記憶素子内部には電源を必要としないので、半永久的に動作可能である。
【0009】
さらに、前記情報記憶素子はホースの外周部に位置する層内に埋設されているため、情報記憶素子がホースから脱落することがない。
【0010】
また、ホースの長手方向に所定の間隔をあけて複数の情報記憶素子が設けられているので、何れの情報記憶素子をアクセスしても所定の情報を得ることができる。
【0011】
また、請求項2では、複数の層からなるホースであって、受信用アンテナと、送信用アンテナと、前記受信用アンテナに入力された第1の周波数の電磁波より所定の直流電流を生成する整流回路と、前記受信用アンテナに接続され、前記受信用アンテナに入力された第1の周波数の電磁波を検波する検波回路と、前記整流回路から出力される直流電流により動作し、少なくとも製造年月日、製造番号、製造ロット、製造工場の情報が格納されている半導体記憶部と、前記整流回路から出力される直流電流により動作し、前記半導体記憶部内の記憶情報を読み出すと共に、前記検波部により検波された情報を前記半導体記憶部に書き込む中央処理部と、前記整流回路から出力される直流電流により動作し、前記中央処理部によって読み出された情報を第2の周波数の高周波信号として前記送信アンテナに供給する高周波発信部とからなる情報記憶素子が、前記ホースの外周部に位置する層内に、ホースの長手方向に所定の間隔をあけて複数設けられているホースを提案する。
【0012】
該ホースによれば、前記情報記憶素子の半導体記憶部には、例えば予め製造年月日、製造番号、製造ロット、製造工場等の情報が書き込まれる。また、前記情報記憶素子においては、その外部から前記第1の周波数の電磁波を前記受信用アンテナによって受信すると、整流回路によって該電磁波が整流されて直流電流が生成され、該直流電流によって前記半導体記憶部及び前記中央処理部並びに高周波発信部が駆動される。これにより、前記中央処理部は、前記第1の周波数の電磁波が受信されている間に、即ち前記整流回路から直流電流が供給されている間に、例えば読み出し命令を受けたときに前記半導体記憶部内に記憶されている情報を読み出し、該読み出された情報は、前記高周波発信部によって前記第2の周波数の高周波信号として前記送信用アンテナに供給され電磁波として輻射される。さらに、前記中央処理部は、前記検波回路から入力する信号中に例えば書き込み命令を受けたときに、該命令に続く情報を前記半導体記憶部内の所定のアドレスに記憶する。
【0013】
従って、情報記憶素子の外部より情報読み出し命令或いは書き込み命令及び書き込み対象となる情報を前記第1の周波数の電磁波によって輻射することにより、情報記憶素子内の記憶情報が前記第2の周波数の電磁波として出射され、或いは情報が半導体記憶部に書き込まれるので、情報記憶素子から輻射された電磁波を受信することにより、製造年月日、製造番号、製造ロット、製造工場等の記憶情報を得ることができる。さらに、前記半導体記憶部内に使用箇所、或いは修理履歴等の新たな情報を書き込むことにより情報を更新することができる。また、前記情報記憶素子内部には電源を必要としないので、半永久的に動作可能である。
【0014】
さらに、前記情報記憶素子はホースの外周部に位置する層内に埋設されているため、情報記憶素子がホースから脱落することがない。
【0015】
また、ホースの長手方向に所定の間隔をあけて複数の情報記憶素子が設けられているので、何れの情報記憶素子をアクセスしても所定の情報を得ることができる。
【0016】
また、請求項3では、複数の層からなるホースであって、第1の周波数の超音波を受信する超音波受信部と、入力情報に基づく第2の周波数の超音波を送信する超音波送信部と、前記超音波受信部に入力された第1の周波数の超音波より所定の直流電流を生成する整流回路と、前記整流回路から出力される直流電流により動作し、少なくとも製造年月日、製造番号、製造ロット、製造工場の情報が格納されている半導体記憶部と、前記整流回路から出力される直流電流により動作し、前記半導体記憶部内の記憶情報を読み出す中央処理部と、前記整流回路から出力される直流電流により動作し、前記中央処理部によって読み出された情報を前記超音波送信部に供給する発信部とからなる情報記憶素子が、前記ホースの外周部に位置する層内に、ホースの長手方向に所定の間隔をあけて複数設けられているホースを提案する。
【0017】
該ホースによれば、前記情報記憶素子の半導体記憶部には、例えば予め製造年月日、製造番号、製造ロット、製造工場等の情報が書き込まれる。また、前記情報記憶素子においては、その外部から前記第1の周波数の超音波を前記超音波受信部によって受信すると、整流回路によって該超音波のエネルギーから直流電流が生成され、該直流電流によって前記半導体記憶部及び前記中央処理部並びに高周波発信部が駆動される。これにより、前記中央処理部は、前記第1の周波数の超音波が受信されている間に、即ち前記整流回路から直流電流が供給されている間に、前記半導体記憶部内に記憶されている情報を読み出し、該読み出された情報は、前記超音波送信部によって前記第2の周波数の超音波として輻射される。従って、情報記憶素子の外部より前記第1の周波数の超音波を輻射することにより、これとほぼ同時に情報記憶素子内の記憶情報が前記第2の周波数の超音波として出射されるので、これを受信することにより、製造年月日、製造番号、製造ロット、製造工場等の記憶情報を得ることができる。また、前記情報記憶素子内部には電源を必要としないので、半永久的に使用可能である。
【0018】
さらに、前記情報記憶素子はホースの外周部に位置する層内に埋設されているため、情報記憶素子がホースから脱落することがない。
【0019】
また、ホースの長手方向に所定の間隔をあけて複数の情報記憶素子が設けられているので、何れの情報記憶素子をアクセスしても所定の情報を得ることができる。
【0020】
また、請求項4では、複数の層からなるホースであって、第1の周波数の超音波を受信する超音波受信部と、入力情報に基づく第2の周波数の超音波を送信する超音波送信部と、前記超音波受信部に入力された第1の周波数の超音波より所定の直流電流を生成する整流回路と、前記超音波受信部に接続され、前記超音波受信部に入力された第1の周波数の超音波を検波する検波回路と、前記整流回路から出力される直流電流により動作し、少なくとも製造年月日、製造番号、製造ロット、製造工場の情報が格納されている半導体記憶部と、前記整流回路から出力される直流電流により動作し、前記半導体記憶部内の記憶情報を読み出すと共に、前記検波回路により検波された情報を前記半導体記憶部に書き込む中央処理部と、前記整流回路から出力される直流電流により動作し、前記中央処理部によって読み出された情報を前記超音波送信部に供給する発信部とからなる情報記憶素子が、前記ホースの外周部に位置する層内に、ホースの長手方向に所定の間隔をあけて複数設けられているホースを提案する。
【0021】
該ホースによれば、前記情報記憶素子の半導体記憶部には、例えば予め製造年月日、製造番号、製造ロット、製造工場等の情報が書き込まれる。また、前記情報記憶素子においては、その外部から前記第1の周波数の超音波を前記超音波受信部によって受信すると、整流回路によって該超音波のエネルギーから直流電流が生成され、該直流電流によって前記半導体記憶部及び前記中央処理部並びに高周波発信部が駆動される。これにより、前記中央処理部は、前記第1の周波数の超音波が受信されている間に、即ち前記整流回路から直流電流が供給されている間に、前記半導体記憶部内に記憶されている情報を読み出し、該読み出された情報は、前記超音波送信部によって前記第2の周波数の超音波として輻射される。さらに、前記中央処理部は、前記検波回路から入力する信号中の書き込み命令を受けたときに、該命令に続く情報を前記半導体記憶部内の所定のアドレスに記憶する。
【0022】
従って、情報記憶素子の外部より情報読み出し命令或いは書き込み命令及び書き込み対象となる情報を前記第1の周波数の超音波によって輻射することにより、これとほぼ同時に情報記憶素子内の記憶情報が前記第2の周波数の超音波として出射され、或いは情報が半導体記憶部に書き込まれるので、情報記憶素子から輻射された電磁波を受信することにより、製造年月日、製造番号、製造ロット、製造工場等の記憶情報を得ることができる。さらに、前記半導体記憶部内に使用箇所、或いは修理履歴等の新たな情報を更新することができる。また、前記情報記憶素子内部には電源を必要としないので、半永久的に使用可能である。
【0023】
さらに、前記情報記憶素子はホースの外周部に位置する層内に埋設されているため、情報記憶素子がホースから脱落することがない。
【0024】
また、ホースの長手方向に所定の間隔をあけて複数の情報記憶素子が設けられているので、何れの情報記憶素子をアクセスしても所定の情報を得ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態のホースを示す斜視図である。図において、1はホースで、内側から不透過層11、第1ゴム層12、金属網等からなる補強層13、第2ゴム層14の順に積層されて構成されている。さらに、ホース1の外表面には製造ロット番号(図示せず)が印刷表示されている。
【0026】
不透過層11は、ホース内部の流動物の漏出を防止するためのもので、例えばナイロンの混合物からなり、数百μm程度の厚みを有している。
【0027】
また、第2ゴム層14内部には情報記憶素子2が所定の間隔をあけて複数個設けられている。
【0028】
前述した情報記憶素子2は、図2に示す情報記憶素子本体2aを合成樹脂或いはセラミックス等でモールドして所定の形状に形成したものである。
【0029】
情報記憶素子本体2の形状は図2に示すように、全体がチップ状に形成され、直径3mm程度のボタン形状のセラミックス筐体によってモールドされている。
【0030】
図3乃至図5は本実施形態における情報記憶素子及びスキャナの第1の実施例を示す図である。
【0031】
即ち、第1の実施例における情報記憶素子2は、図3のブロック図に示す電気系回路から構成されている。図において、2aは情報記憶素子本体で、受信用アンテナ21、整流回路22、中央処理部23、記憶部24、発信部25及び送信用アンテナ26から構成されている。
【0032】
また、情報記憶素子2の整流回路22は、ダイオード221,222、コンデンサ223、及び抵抗器224から構成され、周知の全波整流回路を形成している。この整流回路22の入力側には受信用アンテナ21が接続され、受信用アンテナ21に誘起した高周波電流を整流して直流電流に変換して、中央処理部23、記憶部24及び発信部25の駆動電源として出力するものである。
【0033】
中央処理部23は、周知のCPU231及びディジタル/アナログ(以下、D/Aと称する)変換器232から構成され、CPU231は電源が供給されて駆動するとEEPROM等の半導体メモリからなる記憶部24内に記憶されている情報を読み出して、この情報をD/A変換器232を介して発信部25に出力する。
【0034】
発信部25は、発振回路251、変調回路252及び高周波増幅回路253から構成され、発振回路251によって発振された、例えば300MHzの搬送波を、中央処理部23から入力した情報信号に基づいて、変調回路252で変調して、これを高周波増幅回路253を介して送信用アンテナ26に供給する。
【0035】
ここで、情報記憶素子2の記憶部24には、これが装着されているホース1の製造に関する情報、例えば製造工場名、製造ロット番号、製造年月日等の情報が予め書き込まれている。
【0036】
この情報記憶素子2に記憶されている情報を読み出す際には、これに対応した専用のスキャナを使用する。
図4はスキャナの電気系回路を示すブロック図である。図において、3はスキャナで、受信用アンテナ31、受信部32、中央処理部33、キーボード34、表示部35、発信部36、送信用アンテナ37、及びこれらへ電源を供給する電源部38から構成されている。
【0037】
ここで、本発明におけるスキャナとは、後述するように情報記憶素子2に対して第1の周波数の電磁波を輻射しながら、これに伴って情報記憶素子2から輻射される第2の周波数の電磁波を受信することにより、情報記憶素子2への情報アクセスを行うものを言う。
【0038】
スキャナ3の受信部32は、受信機321とアナログ/ディジタル(以下、A/Dと称する)変換器322から構成され、受信器321の入力側は受信用アンテナ31に接続され、300MHzの高周波を受信し、これを検波した後、A/D変換器322を介して中央処理部33に出力する。
【0039】
中央処理部33は、周知のCPU331及びメモリ332から構成され、中央処理部331はキーボード34から入力された命令に基づいて、受信部32から入力した情報をメモり332に記憶すると共に表示部35に表示する。
【0040】
さらに、発振部36は発信回路361とスイッチ362から構成され、発信回路361はスイッチ362がオンされたときに、例えば100KHz〜300KHzの高周波信号を送信用アンテナ37に出力する。
【0041】
このスキャナ3は、図5に示すように、ピストル形状の筐体4内に組み込まれている。この筐体4の先端部には、受信用アンテナ31及び送信用アンテナ37が配置され、上面にはキーボード34及び表示部35が配置されている。さらに、グリップ4a前部のトリガー位置にはスイッチ362が配置されている。
【0042】
前述の構成よりなる本実施例によれば、製品或いは部品としてのホース1の管理を行うときは、個々の製造年月日、製造場所、製造ロット番号等の情報が記憶されているので、個々の製品や部品の管理情報は常に製品に添付され、製品の故障などの不具合が生じたときに、製品に関する情報を即座に知ることができる。
【0043】
個々の製品に関する情報を得るためには、スキャナ3を用いる。即ち、スキャナ3を調査対象となる製品の情報記憶素子2に近づけて、スイッチ362をオン状態とする。これにより、スキャナ3の発信部36から前述の高周波信号が送信用アンテナ37に供給され、送信用アンテナ37から100〜300KHzの周波数の電磁波が輻射される。この電磁波は情報記憶素子2の受信用アンテナ21に入力され、受信用アンテナ21に高周波電流が誘起する。受信用アンテナ21に誘起した高周波電流は、整流回路22によって整流されて情報記憶素子2内部の中央処理部23、記憶部24及び発信部25に電源を供給する。
【0044】
これにより、スキャナ3から送出された電磁波を受信している間、電源を供給された中央処理部23は、予めプログラムされている情報の読み出し処理を行う。即ち、中央処理部23は、記憶部24内に記憶されている情報を読み出し、この情報を発信部25に出力する。発信部では読み出された情報に基づいて搬送波を変調し、変調された搬送波、即ち高周波信号を送信用アンテナ26に供給する。これにより、送信用アンテナ26からは300MHzの周波数の電磁波が輻射される。
【0045】
スキャナ3では、情報記憶素子2から輻射された300MHzの電磁波を受信用アンテナ31を介して受信部32によって受信し、受信部32は受信した情報をディジタルデータに変換して中央処理部33に送出する。
【0046】
中央処理部33は、入力したディジタルデータに基づく情報、即ち情報記憶素子2から受信した製品に関する情報を表示部35に表示する。
【0047】
前述したように本実施例によれば、情報記憶素子2内には電源を設ける必要がないので、半永久的に使用できると共に、個々の製品に関する情報を製品自体に持たせておくことができるので、故障が生じた際には、ホース1自体の素性の確認が可能である。
【0048】
従って、従来から用いられている製造ロット番号の印刷表示が使用時の劣化等によってかすれたり汚れてしまっても、ホース1自体の素性の確認を容易に行うことができる。
【0049】
さらに、本実施例においては、スキャナ3からの電磁波を受信したとほぼ同時に情報記憶素子2から情報が返送されるので、コンベアベルトを用いた製品の搬送工程等においても、移動する個々の製品に関する情報を管理することができる。
【0050】
また、スキャナ3への電源供給は蓄電池や商用電源など利用状況に合わせて電源部38を構成することにより使いやすいものが得られる。
【0051】
次に、第1の実施形態における第2の実施例を説明する。
第2の実施例においては、情報記憶素子2及びスキャナ3の電気系回路を図6及び図7のブロック図に示すものとした。図において、前述した第1の実施例と同一構成部分は同一符号をもって表しその説明を省略する。また、第1の実施例と第2の実施例との相違点は、情報記憶素子2に検波部27を設けると共に、スキャナ3に変調部39を設けたことにある。
【0052】
即ち、検波部27はダイオード271とA/D変換器272からなり、ダイオード271のアノードは受信用アンテナ21に接続され、カソードはA/D変換器を介して中央処理部23のCPU231に接続されている。
【0053】
また、変調部39は、D/A変換器391、変調回路392及び高周波増幅回路393からなり、D/A変換器391の入力側は中央処理部33のCPU331に接続され、出力側は変調回路392に接続されている。変調回路392は発信部36から搬送波を入力し、これを変調して高周波増幅回路393に供給する。高周波増幅回路393は、入力した高周波信号を増幅して送信用アンテナ37に出力する。
【0054】
前述の構成よりなる第2の実施例によれば、例えば、製造年月日、製造場所、製造ロット番号等の情報を記憶させた情報記憶素子2をホース1に装着する。これにより、ホース1の管理情報は常にホース1に添付され、ホース1の故障などの不具合が生じたときに、ホース1に関する情報を即座に知ることができる。
【0055】
また、ホース1に関する情報を読み出したり、或いは情報を更新したりするときは、スキャナ3を用いる。即ち、情報の読み出しか書き込みかをキーボードに設定し、さらに情報の書き込みのときには書き込み対象となる情報もキーボードを用いて設定しておく。この後、スキャナ3を調査対象となるホース1の情報記憶素子2に近づけて、スイッチ362をオン状態とする。
【0056】
これにより、スキャナ3の発信部36から情報の読み出し或いは書き込み命令に基づく高周波信号が送信用アンテナ37に供給され、送信用アンテナ37から100〜300KHzの周波数の電磁波が輻射される。この電磁波は情報記憶素子2の受信用アンテナ21に入力され、受信用アンテナ21に高周波電流が誘起する。受信用アンテナ21に誘起した高周波電流は、整流回路22によって整流されて情報記憶素子2内部の中央処理部23、記憶部24及び発信部25に電源を供給する。
【0057】
これにより、スキャナ3から送出された電磁波を受信している間、電源を供給された中央処理部23は、検波回路27を介して入力される情報の読み出し命令或いは書き込み命令に従って、予めプログラムされている処理を行う。
【0058】
即ち、情報の読み出し命令を受けたときには、中央処理部23は、記憶部24内に記憶されている情報を読み出し、この情報を発信部25に出力する。発信部25では読み出された情報に基づいて搬送波を変調し、変調された搬送波、即ち高周波信号を送信用アンテナ26に供給する。これにより、送信用アンテナ26からは300MHzの周波数の電磁波が輻射される。
【0059】
スキャナ3では、情報記憶素子2から輻射された300MHzの電磁波を受信用アンテナ31を介して受信部32によって受信し、受信部32は受信した情報をディジタルデータに変換して中央処理部33に送出する。
【0060】
中央処理部33は、入力したディジタルデータに基づく情報、即ち情報記憶素子2から受信したホース1に関する情報を表示部35に表示する。
【0061】
また、情報の書き込み命令を受けたときには、中央処理部23は、命令と共に受信した書き込み対象となる情報を記憶部24の所定アドレスに記憶する。これにより、情報記憶素子2内の記憶情報が更新される。
【0062】
前述したように第2の実施例によれば、情報記憶素子2内には電源を設ける必要がないので、半永久的に使用できると共に、ホース1に関する情報をホース1自体に持たせておくことができるので、故障が生じた際には、ホース自体の素性の確認が可能である。
【0063】
従って、従来から用いられている製造ロット番号の印刷表示が使用時の劣化等によってかすれたり汚れたりしても、ホース自体の素性の確認を容易に行うことができる。
【0064】
さらに、情報記憶素子2の記憶情報は容易に更新、或いは書き換えできるので、ホース1の履歴等を残したい場合には有効に活用することができる。例えば、故障して修理が行われた場合には、修理日時、修理実施工場、修理内容等の情報を任意の時点で情報記憶素子2に書き込むことができると共に読み出すこともでき、個々のホース1の履歴を確実に把握することができる。
【0065】
次に、本実施形態における第3の実施例を説明する。
第3の実施例においては、情報記憶素子2及びスキャナ3の電気系回路を図8のブロック図に示すものとした。図において、前述した第1の実施例と同一構成部分は同一符号をもって表しその説明を省略する。即ち、2aは情報記憶素子本体で、超音波受信部61、整流回路62、中央処理部63、記憶部64、超音波送信部65から構成されている。
【0066】
3はスキャナで、超音波受信部71、中央処理部72、キーボード73、表示部74、超音波送信部75、及びこれらへ電源を供給する電源部76から構成されている。ここで、本実施例におけるスキャナとは、後述するように情報記憶素子2に対して第1の周波数の超音波を輻射しながら、これに伴って情報記憶素子2から輻射される第2の周波数の超音波を受信することにより、情報記憶素子2への情報アクセスを行うものを言う。
【0067】
また、超音波受信部61,71及び超音波送信部65,75は、電歪型振動子を用いた超音波センサが使用されている。
【0068】
情報記憶素子2の整流回路62の入力側には超音波受信部61が接続され、超音波受信部61に誘起した高周波電流を整流して直流電流に変換して、中央処理部63、記憶部64及び超音波送信部65の駆動電源として出力するものである。
【0069】
中央処理部63は、周知のCPU631及びディジタル/アナログ(以下、D/Aと称する)変換器632から構成され、CPU631は電源が供給されて駆動するとEEPROM等の半導体メモリからなる記憶部64内に記憶されている情報を読み出して、この情報をD/A変換器632を介して超音波送信部65に出力する。
【0070】
超音波送信部65は、例えば300KHzの搬送波を、中央処理部13から入力した情報信号に基づいて変調し、超音波として輻射する。
【0071】
また、スキャナ3の超音波受信部71は、300KHzの超音波を受信し、これを検波した後、中央処理部72に出力する。
【0072】
中央処理部72は、周知のCPU721、D/A変換回路722及びメモリ723から構成され、中央処理部721はキーボード73から入力された命令に基づいて、超音波受信部71から入力した情報をメモり723に記憶すると共に表示部74に表示する。
【0073】
さらに、超音波送信部75は超音波発信回路751とスイッチ752から構成され、超音波発信回路751はスイッチ752がオンされたときに、例えば100Hz〜300Hzの超音波信号を出力する。
【0074】
一方、情報記憶素子2は第1の実施例と同様に、全体がチップ状に形成され、直径3mm程度のボタン形状のセラミックス筐体によってモールドされている。
【0075】
また、スキャナ3は、図5に示す第1の実施例と同様に、ピストル形状の筐体4内に組み込まれている。
【0076】
前述の構成よりなる第3の実施例によれば、ホース1の管理を行うときは、ホース1の製造年月日、製造場所、製造ロット番号等の情報が記憶されているので、製品や部品としてのホース1の管理情報は常にホース1に添付され、ホース1の故障などの不具合が生じたときに、そのホース1に関する情報を即座に知ることができる。
【0077】
対象となるホース1に関する情報を得るためには、スキャナ3を用いる。即ち、スキャナ3を調査対象となるホース1の情報記憶素子2に近づけて、スイッチ752をオン状態とする。これにより、スキャナ3の超音波発信部75から前述の超音波信号が輻射される。この超音波は情報記憶素子2の超音波受信部61に入力され、超音波受信部61に誘起した高周波電流は、整流回路62によって整流されて情報記憶素子2内部の中央処理部63、記憶部64及び超音波送信部65に電源を供給する。
【0078】
これにより、スキャナ3からの超音波を受信している間、電源を供給された中央処理部63は、予めプログラムされている情報の読み出し処理を行う。即ち、中央処理部63は、記憶部64内に記憶されている情報を読み出し、この情報を超音波送信部65に出力する。超音波送信部65では読み出された情報に基づいて搬送波を変調し、超音波として輻射する。これにより、超音波送信部65からは300KHzの周波数の超音波が輻射される。
【0079】
スキャナ3では、情報記憶素子2から輻射された300KHzの超音波を超音波受信部71によって受信し、超音波受信部71は受信した情報を中央処理部72に送出する。
【0080】
中央処理部72は、入力した情報をA/D変換器722によってディジタルデータに変換し、このデータに基づく情報、即ち情報記憶素子2から受信したホース1に関する情報を表示部74に表示する。
【0081】
前述したように本実施例によれば、情報記憶素子2内には電源を設ける必要がないので、半永久的に使用できると共に、ホース1に関する情報をホース自体に持たせておくことができるので、故障が生じた際には、ホース自体の素性の確認が可能であり、従来から用いられている製造ロット番号の印刷表示がかすれたり汚れたりしても、ホース自体の素性の確認を容易に行うことができる。
【0082】
また、本実施例では超音波を使用しているので、前述した第1乃至第2の実施例のように電磁波を使用した場合に比べて、電磁波の透過しない部材中に埋め込んで使用することも容易に可能となる。
【0083】
さらに、スキャナ3からの超音波を受信したとほぼ同時に情報記憶素子2から情報が返送されるので、コンベアベルトを用いた製品の搬送工程等においても、移動する個々の製品に関する情報を管理することができる。
【0084】
次に、本実施形態における第4の実施例を説明する。
図9は第4の実施例における情報記憶素子本体とスキャナの電気系回路を示すブロック図である。図において、前述した第3の実施例と同一構成部分は同一符号をもって表しその説明を省略する。また、第3の実施例と第4の実施例との相違点は、情報記憶素子2に検波部66を設けると共に、スキャナ3に変調部77を設けたことにある。
【0085】
即ち、検波部66はダイオード661とA/D変換器662からなり、ダイオード661のアノードは超音波受信部61に接続され、カソードはA/D変換器を介して中央処理部63のCPU631に接続されている。
【0086】
また、変調部77は、D/A変換器771及び変調回路772からなり、D/A変換器771の入力側は中央処理部72のCPU721に接続され、出力側は変調回路772に接続されている。変調回路772は超音波発信器751から出力される超音波を変調する。
【0087】
前述の構成よりなる第4の実施例によれば、例えば、製造年月日、製造場所、製造ロット番号等の情報を記憶させた情報記憶素子2をホース1に装着する。これにより、ホース1の管理情報は常にホースに添付され、ホースの故障などの不具合が生じたときに、このホースに関する情報を即座に知ることができる。
【0088】
また、ホース1に関する情報を読み出したり、或いは情報を更新したりするときは、スキャナ3を用いる。即ち、情報の読み出しか書き込みかをキーボード73に設定し、さらに情報の書き込みのときには書き込み対象となる情報もキーボード73を用いて設定しておく。この後、スキャナ3を調査対象となるホース1の情報記憶素子2に近づけて、スイッチ752をオン状態とする。
【0089】
これにより、スキャナ3の超音波発信器751から情報の読み出し或いは書き込み命令に基づく超音波が輻射される。この超音波は情報記憶素子2の超音波受信部61に入力され、超音波受信部61に誘起した高周波電流は、整流回路62によって整流されて情報記憶素子2内部の中央処理部63、記憶部64及び超音波送信部65に電源を供給する。
【0090】
これにより、スキャナ3から送出された超音波を受信している間、電源を供給された中央処理部63は、検波回路66を介して入力される情報の読み出し命令或いは書き込み命令に従って、予めプログラムされている処理を行う。
【0091】
即ち、情報の読み出し命令を受けたときには、中央処理部63は、記憶部64内に記憶されている情報を読み出し、この情報を超音波送信部65に出力する。超音波送信部65では読み出された情報に基づいて搬送波を変調し、超音波として輻射する。これにより、超音波送信部65からは300KHzの周波数の超音波が輻射される。
【0092】
スキャナ3では、情報記憶素子2から輻射された300KHzの超音波を超音波受信部71によって受信し、超音波受信部71は受信した情報を中央処理部72に送出する。
【0093】
中央処理部72は、入力した情報をA/D変換器722によってディジタルデータに変換し、このデータに基づく情報、即ち情報記憶素子2から受信した製品に関する情報を表示部74に表示する。
【0094】
また、情報の書き込み命令を受けたときには、中央処理部63は、命令と共に受信した書き込み対象となる情報を記憶部64の所定アドレスに記憶する。これにより、情報記憶素子2内の記憶情報が更新される。
【0095】
前述したように第4の実施例によれば、情報記憶素子2内には電源を設ける必要がないので、半永久的に使用できると共に、ホース1に関する情報をホース自体に持たせておくことができるので、故障が生じた際には、ホース1自体の素性の確認が可能であり、従来から用いられている製造ロット番号の印刷表示がかすれたり汚れてしまっても、ホース1自体の素性の確認を容易に行うことができる。
【0096】
さらに、情報記憶素子2の記憶情報は容易に更新、或いは書き換えできるので、ホース1の履歴等を残したい場合には有効に活用することができる。例えば、故障して修理が行われた場合には、修理日時、修理実施工場、修理内容等の情報を任意の時点で情報記憶素子2に書き込むことができると共に読み出すこともでき、個々のホース1の履歴を確実に把握することができる。
【0097】
次に、本発明の第1の参考例を説明する。
図10は、第1の参考例のホースを示す斜視図である。図において、前述した実施形態と同一構成部分は同一符号をもって表しその説明を省略する。また、上記実施形態と第1の参考例との相違点は、情報記憶素子2をバーコードラベル15内に埋設し、このバーコードラベル15をホース1に巻き付けるようにして貼り付けたことにある。
【0098】
即ち、バーコードラベル15は、例えば合成樹脂フィルム或いはアルミニウムフィルムからなり、この表面に製造ロット番号等の情報がバーコードを用いて印刷されると共に、情報記憶素子2が接着剤によって固着されている。
【0099】
このバーコードラベル15の裏面に接着剤を塗布して、ホース1の周方向に巻き付けるように貼り付けている。
【0100】
また、情報記憶素子2としては、前述した実施形態における第1乃至第4の実施例の何れを用いても良い。
【0101】
前述の構成よりなるホースでは、前述した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、情報記憶素子2を簡単に装着することができると共に、装着位置を外観上から認識することができ、情報のアクセスを容易に行うことができる。また、バーコードによっても製造ロット番号等の表記情報を知ることができる。
【0102】
次に、本発明の第2の参考例を説明する。
図11は、第2の参考例のホースを示す斜視図である。図において、前述した実施形態と同一構成部分は同一符号をもって表しその説明を省略する。また、上記実施形態と第2の参考例との相違点は、情報記憶素子2をホース1の外表面に固着し、この上に製造ロット番号等の情報をバーコードを用いて印刷表示(16)したことにある。
【0103】
このようにホース1の外表面に固着された情報記憶素子2の表面にバーコードを印刷することにより、印刷塗料が情報記憶素子2を覆い、この印刷塗料によって情報記憶素子2を保護することができると共に、情報記憶素子2の装着位置を外観上から認識することができ、情報のアクセスを容易に行うことができる。さらに、バーコードによっても製造ロット番号等の表記情報を知ることができる。
【0104】
また、情報記憶素子2としては、前述した実施形態における第1乃至第4の実施例の何れを用いても良い。
【0105】
尚、前述した実施形態及び実施例は一例であり、本発明がこれに限定されることはない。
【0106】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項1記載のホースによれば、予め半導体記憶部内に製造年月日、製造番号、製造ロット、製造工場等の情報を書き込んでおけば、情報記憶素子の外部より第1の周波数の電磁波を輻射することにより、これとほぼ同時に情報記憶素子内の記憶情報が第2の周波数の電磁波として出射されるため、これを受信することにより、前記半導体記憶部内に書き込まれている製造年月日、製造番号、製造ロット、製造工場等の記憶情報を得ることができ、また、前記情報記憶素子内部には電源を必要とせず、半永久的に動作可能であり、ホースに関する情報をホース自体に持たせておくことができるので、故障が生じた際には、ホース自体の素性の確認が可能である。従って、従来から用いられている製造ロット番号の印刷表示が使用時の劣化等によってかすれたり汚れたりしても、ホース自体の素性の確認を容易に行うことができる。
【0107】
また、請求項2記載のホースによれば、予め半導体記憶部内に製造年月日、製造番号、製造ロット、製造工場等の情報を書き込んでおけば、情報記憶素子の外部より情報読み出し命令或いは書き込み命令及び書き込み対象となる情報を第1の周波数の電磁波によって輻射することにより、情報記憶素子内の記憶情報が第2の周波数の電磁波として出射され、或いは情報が半導体記憶部に書き込まれるので、情報記憶素子から輻射された電磁波を受信することにより、製造年月日、製造番号、製造ロット、製造工場等の記憶情報を得ることができる。さらに、前記半導体記憶部内に使用箇所或いは修理履歴等の新たな情報を書き込むことにより情報を更新することができ、前記情報記憶素子内部には電源を必要とせず、半永久的に動作可能であり、ホースに関する情報をホース自体に持たせておくことができるので、故障が生じた際には、ホース自体の素性の確認が可能である。従って、従来から用いられている製造ロット番号の印刷表示が使用時の劣化等によってかすれたり汚れたりしても、ホース自体の素性の確認を容易に行うことができる。
【0108】
また、請求項3記載のホースによれば、予め半導体記憶部内に製造年月日、製造番号、製造ロット、製造工場等の情報を書き込んでおけば、情報記憶素子の外部より第1の周波数の超音波を輻射することにより、これとほぼ同時に情報記憶素子内の記憶情報が第2の周波数の超音波として出射されるため、これを受信することにより、製造年月日、製造番号、製造ロット、製造工場等の記憶情報を得ることができ、また前記情報記憶素子内部には電源を必要とせず、半永久的に使用可能であり、ホースに関する情報をホース自体に持たせておくことができるので、故障が生じた際には、ホース自体の素性の確認が可能である。従って、従来から用いられている製造ロット番号の印刷表示が使用時の劣化等によってかすれたり汚れたりしても、ホース自体の素性の確認を容易に行うことができる。
【0109】
また、請求項4記載のホースによれば、予め半導体記憶部内に製造年月日、製造番号、製造ロット、製造工場等の情報を書き込んでおけば、情報記憶素子の外部より情報読み出し命令或いは書き込み命令及び書き込み対象となる情報を第1の周波数の超音波によって輻射することにより、情報記憶素子内の記憶情報が第2の周波数の超音波として出射され、或いは情報が半導体記憶部に書き込まれるので、情報記憶素子から輻射された超音波を受信することにより、製造年月日、製造番号、製造ロット、製造工場等の記憶情報を得ることができる。さらに、前記半導体記憶部内に所持者名や販売店名、或いは修理履歴等の新たな情報を書き込むことにより情報を更新することができ、前記情報記憶素子内部には電源を必要とせず、半永久的に動作可能であり、ホースに関する情報をホース自体に持たせておくことができるので、故障が生じた際には、ホース自体の素性の確認が可能である。従って、従来から用いられている製造ロット番号の印刷表示が使用時の劣化等によってかすれたり汚れたりしても、ホース自体の素性の確認を容易に行うことができる。
【0110】
また、上記請求項1乃至請求項4に記載のホースによれば、上記の効果に加えて、情報記憶素子はホースの外周部に位置する層内に埋設されているので、ホースから情報記憶素子が脱落することがなく、さらに使用者が前記情報記憶素子を容易に取り除くことができないので、使用を開始した後も、確実に品質や履歴を管理することができる。
【0111】
さらに、上記請求項1乃至請求項4に記載のホースによれば、ホースの長手方向に所定の間隔をあけて複数の情報素子が設けられているので、何れの情報記憶素子をアクセスしても所定の情報を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態のホースを示す斜視図
【図2】 本発明の一実施形態における情報記憶素子本体を示す外観図
【図3】 本発明の一実施形態における情報記憶素子本体の電気系回路の第1の実施例を示すブロック図
【図4】 本発明の一実施形態におけるスキャナの電気系回路の第1の実施例を示すブロック図
【図5】 本発明の一実施形態におけるスキャナを示す外観図
【図6】 本発明の一実施形態における情報記憶素子本体の電気系回路の第2の実施例を示すブロック図
【図7】 本発明の一実施形態におけるスキャナの電気系回路の第2の実施例を示すブロック図
【図8】 本発明の一実施形態における情報記憶素子本体及びスキャナの電気系回路の第3の実施例を示すブロック図
【図9】 本発明の一実施形態における情報記憶素子本体及びスキャナの電気系回路の第4の実施例を示すブロック図
【図10】 本発明の第1の参考例のホースを示す斜視図
【図11】 本発明の第2の参考例のホースを示す斜視図
【符号の説明】
1…ホース、11…不透過層、12…第1ゴム層、13…補強層、14…第2ゴム層、15…バーコードラベル、16…バーコード印字、2…情報記憶素子、2a…情報記憶素子本体、21…受信用アンテナ、22…整流回路、23…中央処理部、231…CPU、232…D/A変換回路、24…記憶部、25…発信部、251…発振回路、252…変調回路、253…高周波増幅回路、26…送信用アンテナ、27…検波部、3…スキャナ、31…受信用アンテナ、32…受信部、321…受信機、322…A/D変換回路、33…中央処理部、331…CPU、332…メモリ、34…キーボード、35…表示部、36…発振部、361…発信器、362…スイッチ、37…送信用アンテナ、4…筐体、61…超音波受信部、62…整流回路、63…中央処理部、631…CPU、632…D/A変換回路、64…記憶部、65…超音波送信部、66…検波部、71…超音波受信部、72…中央処理部、721…CPU、722…A/D変換回路、723…メモリ、73…キーボード、74…表示部、75…超音波送信部、751…超音波発信器、752…スイッチ、77…変調部。
Claims (4)
- 複数の層からなるホースであって、
受信用アンテナと、
送信用アンテナと、
前記受信用アンテナに入力された第1の周波数の電磁波より所定の直流電流を生成する整流回路と、
前記整流回路から出力される直流電流により動作し、少なくとも製造年月日、製造番号、製造ロット、製造工場の情報が格納されている半導体記憶部と、
前記整流回路から出力される直流電流により動作し、前記半導体記憶部内の記憶情報を読み出す中央処理部と、
前記整流回路から出力される直流電流により動作し、前記中央処理部によって読み出された情報を第2の周波数の高周波信号として前記送信アンテナに供給する高周波発信部とからなる情報記憶素子が、前記ホースの外周部に位置する層内に、ホースの長手方向に所定の間隔をあけて複数設けられている
ことを特徴とするホース。 - 複数の層からなるホースであって、
受信用アンテナと、
送信用アンテナと、
前記受信用アンテナに入力された第1の周波数の電磁波より所定の直流電流を生成する整流回路と、
前記受信用アンテナに接続され、前記受信用アンテナに入力された第1の周波数の電磁波を検波する検波回路と、
前記整流回路から出力される直流電流により動作し、少なくとも製造年月日、製造番号、製造ロット、製造工場の情報が格納されている半導体記憶部と、
前記整流回路から出力される直流電流により動作し、前記半導体記憶部内の記憶情報を読み出すと共に、前記検波部により検波された情報を前記半導体記憶部に書き込む中央処理部と、
前記整流回路から出力される直流電流により動作し、前記中央処理部によって読み出された情報を第2の周波数の高周波信号として前記送信アンテナに供給する高周波発信部とからなる情報記憶素子が、前記ホースの外周部に位置する層内に、ホースの長手方向に所定の間隔をあけて複数設けられている
ことを特徴とするホース。 - 複数の層からなるホースであって、
第1の周波数の超音波を受信する超音波受信部と、
入力情報に基づく第2の周波数の超音波を送信する超音波送信部と、
前記超音波受信部に入力された第1の周波数の超音波より所定の直流電流を生成する整流回路と、
前記整流回路から出力される直流電流により動作し、少なくとも製造年月日、製造番号、製造ロット、製造工場の情報が格納されている半導体記憶部と、
前記整流回路から出力される直流電流により動作し、前記半導体記憶部内の記憶情報を読み出す中央処理部と、
前記整流回路から出力される直流電流により動作し、前記中央処理部によって読み出された情報を前記超音波送信部に供給する発信部とからなる情報記憶素子が、前記ホースの外周部に位置する層内に、ホースの長手方向に所定の間隔をあけて複数設けられている
ことを特徴とするホース。 - 複数の層からなるホースであって、
第1の周波数の超音波を受信する超音波受信部と、
入力情報に基づく第2の周波数の超音波を送信する超音波送信部と、
前記超音波受信部に入力された第1の周波数の超音波より所定の直流電流を生成する整流回路と、
前記超音波受信部に接続され、前記超音波受信部に入力された第1の周波数の超音波を検波する検波回路と、
前記整流回路から出力される直流電流により動作し、少なくとも製造年月日、製造番号、製造ロット、製造工場の情報が格納されている半導体記憶部と、
前記整流回路から出力される直流電流により動作し、前記半導体記憶部内の記憶情報を読み出すと共に、前記検波回路により検波された情報を前記半導体記憶部に書き込む中央処理部と、
前記整流回路から出力される直流電流により動作し、前記中央処理部によって読み出された情報を前記超音波送信部に供給する発信部とからなる情報記憶素子が、前記ホースの外周部に位置する層内に、ホースの長手方向に所定の間隔をあけて複数設けられている
ことを特徴とするホース。
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