JP3678855B2 - Catalytic combustion device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として、家庭用、または業務用の給湯、暖房に適用する触媒燃焼装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
白金やパラジウム等の貴金属触媒をコージライト等の坦体に担持した触媒体を触媒燃焼させ、熱交換部を設けて燃焼熱を暖房等に利用する触媒燃焼装置が提案されている(例えば、特願平4−302347)。ハニカム状の触媒体の混合気上流側に触媒体からの輻射を受けるように熱交換部を設置しており、触媒燃焼開始時は予熱バーナで火炎燃焼させて触媒体を活性化温度以上に加熱した後、混合気の供給を停止して予熱バーナの火炎を消炎させ、再び、混合気を供給して触媒燃焼させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来例の触媒燃焼装置には以下に説明する課題がある。まず、触媒燃焼は燃焼温度が低いため、熱交換量を増加させようとすると、触媒体が大きくなり、機器全体として小型化を実現し難かった。触媒体が大きくなると、特に低燃焼量領域で燃焼安定性が不十分となりやすく、燃焼量可変範囲を拡大し難くなる。また、触媒燃焼開始時に予熱バーナで火炎燃焼させた後、混合気の供給を停止して予熱バーナの火炎を消炎させ、再び、混合気を供給して触媒燃焼させる方法は制御が複雑になりやすいとともに、火炎燃焼時に窒素酸化物(NOx)が発生するという課題があった。
【0004】
本発明は、伝熱性能の高効率化、機器の小型化が可能となり、低コスト化を図ることができ、また、広範囲な輻射暖房が可能となり、放射効率も向上する触媒燃焼装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するため、第一の手段として、燃料と空気の混合ガス供給部と、混合ガス供給部の流れ方向下流に設けた通気性を有する触媒体と、触媒体の混合気の流れ方向上流側に触媒体と対面して設けた赤外線透過体と、触媒体に赤外線透過体を介して対面する熱交換部を有する輻射受熱体と、赤外線透過体と輻射受熱体の間に形成され、触媒体を通過した燃焼ガスを流すように触媒体の下流と連通する排気通路を設けた触媒燃焼装置とする。
【0006】
第二の手段として、第一の手段において、赤外線透過体がなく、赤外線吸収体を設けた触媒燃焼装置とする。
【0007】
第三の手段として、燃料と空気の混合ガス供給部と、混合ガス供給部の流れ方向下流に設けた通気性を有する2枚の平面状の触媒体と、触媒体の外側に設けた2つの赤外線透過体、または赤外線吸収体と、触媒体と赤外線透過体、または赤外線吸収体の間に形成した2つの混合気経路を設けた触媒燃焼装置とする。
【0008】
第四の手段として、触媒体に赤外線透過体、または赤外線吸収体を介して対面する熱交換部を有する輻射受熱体と、赤外線透過体、または赤外線吸収体と輻射受熱体の間に形成され、触媒体の下流と連通する排気経路を設けた第三の手段の触媒燃焼装置とする。
【0009】
第五の手段として、2枚の平面状の触媒体と、2枚の触媒体の下流側に位置させた補助触媒体と、2枚の触媒体と補助触媒体の間に位置させた電気ヒーターを設け、燃焼開始時に電気ヒーターに通電し、触媒体及び補助触媒体を加熱した後、電気ヒーターへの通電を停止し、所定時間後、混合気を供給して触媒燃焼を開始する第三、第四の触媒燃焼装置とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は実施の形態1の断面図である。実施の形態1の触媒燃焼装置の主要部は、触媒体1、触媒体支持2、固定板3、燃焼室壁4、電気ヒーター5、補助触媒体6、補助触媒体支持7、輻射受熱体8、熱交換部9、赤外線透過体10、赤外線透過体支持11、排気経路12、排気孔13で構成している。触媒体1、補助触媒体6は通気性を有するコージライトハニカムを担体とし、パラジウム、白金等の貴金属系触媒を担持したものである。
【0011】
触媒体1は2枚設けられ、混合気上流側が外側になるように所定距離を設けて傾斜して対向させている。補助触媒体6は触媒体1の下流側に設けられ、電気ヒーター5は触媒体1と補助触媒体6の間に位置させている。輻射受熱体8は触媒体1の上流側に輻射を受けやすいように触媒体1に対向して設けており、輻射受熱体8には熱交換部9を設置している。赤外線透過体10はガラスで形成しており、赤外線透過体10と複写受熱体8との間を排気経路12としている。触媒体1の上流側には、混合気経路14、仕切板15、混合気噴出孔16、混合ガス供給部17を設けている。
【0012】
次に、本実施の形態の動作について説明を行なう。まず、燃焼開始時には電気ヒーター5に通電し、触媒体1、または補助触媒体6を活性化温度以上に加熱した後、電気ヒーター5への通電を停止し、電気ヒーター5の表面温度を着火温度未満とした後、混合気を触媒体1へ供給して触媒燃焼させる。混合気は混合ガス供給部17を通り、混合気噴出孔16から噴出される。触媒燃焼時に触媒体1の上流面が赤熱され、上流側に放射エネルギーが射出される。この放射エネルギーは赤外線透過体10を透過し、輻射受熱体8で吸収されて再び熱エネルギーに変換されることにより、触媒体1から輻射受熱体8へ放射伝熱される。その後、熱伝導により、輻射受熱体8に設けた熱交換部9で被加熱流体へ伝熱される。放射伝熱は混合気の流れを乱さないため、触媒体1上流面における燃焼反応が阻害されることがなく、被加熱流体への熱交換量を増加させても燃焼安定性を確保することができる。
【0013】
触媒体1を通過した燃焼ガスは補助触媒体6で浄化された後、赤外線透過体10の外側の排気経路12を通り、排気孔13から排出される。排気経路12では、燃焼ガスの熱が対流熱伝達により、輻射受熱体8へ伝熱される。すなわち、輻射受熱体8への伝熱は、触媒体1からの放射伝熱と燃焼ガスからの対流熱伝達が共存する形態をとることになる。この構成により、伝熱性能の高効率化、機器の小型化が可能となる。
【0014】
このように、混合ガス供給部17と、混合ガス供給部17の流れ方向下流に設けた通気性を有する2枚の平面状の触媒体1と、触媒体1の外側に設けた2つの赤外線透過体10と、触媒体1と赤外線透過体10の間に形成した2つの混合気経路14を設けることにより、触媒燃焼装置として、小型化を図ることができるとともに、機器の前面と後面に放射エネルギーを射出するため、広範囲な輻射暖房が可能となる。さらに、触媒体1を2枚、対向させることにより、触媒体1下流側を保温領域とし、排気損失や放熱損失を低減して触媒体1上流側への放射エネルギーを増大させることができるため、放射効率が向上する。
【0015】
触媒体1に赤外線透過体10を介して対面する熱交換部9を有する輻射受熱体8と、赤外線透過体10と輻射受熱体8の間に形成され、触媒体1の下流と連通する排気経路12を設け、2枚の平面状の触媒体1と、触媒体1の外側に設けた2つの赤外線透過体10と、触媒体1と赤外線透過体10の間に形成した2つの混合気経路14を設けることにより、高負荷タイプの熱交換一体型触媒燃焼器を実現することができる。
【0016】
触媒体1を傾斜して対向させることにより、混合気の濃度分布、流速分布を改善し、触媒反応を均一化することができる。浄化用としての補助触媒体6の設置も容易となる。
【0017】
2枚の平面状の触媒体1と、2枚の触媒体1の下流側に位置させた補助触媒体6と、2枚の触媒体1と補助触媒体6の間に位置させた電気ヒーター5を設け、燃焼開始時に電気ヒーター5に通電し、触媒体1及び補助触媒体6を加熱した後、電気ヒーター5への通電を停止し、所定時間後、混合気を供給して触媒燃焼を開始することにより、電気ヒーター5近傍での異常発火やNOxの発生もなく、触媒体1と補助触媒体6の間を保温領域とし、立ち上げ時間を短縮することができる。さらに、立ち上げ時には、触媒体1の上流温度は上昇しないため、輻射受熱体8へ熱が移動することもなく、電気ヒーター5の熱を効率良く、立ち上げに活かすことができる。
【0018】
輻射受熱体8を金属板とし、受熱面側を高輻射材で被覆することにより、触媒体1からの放射伝熱効率を一層、向上させることができる。
【0019】
輻射受熱体8の排気経路側に排気熱を受熱する突出部(図示せず)を形成することにより、伝熱面積を増加させて対流熱伝達性能を高め、高効率化を図ることができる。
【0020】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。図2は実施の形態2の断面図である。実施の形態2の触媒燃焼装置には赤外線透過体10がなく、赤外線吸収体18を設けている。赤外線吸収体18としては、表面を酸化させたステンレス鋼を用いているが、輻射率が高く、耐熱性が優れているものであれば良い。
【0021】
実施の形態2では、触媒体1からの放射エネルギーを赤外線吸収体18で吸収した後、赤外線吸収体18からの放射エネルギーを輻射受熱体8で吸収し、熱エネルギーに変換するため、触媒体1から赤外線吸収体18への放射伝熱と、赤外線吸収体18から輻射受熱体8への放射伝熱が存在することになる。赤外線透過体10(ガラス)でも、放射エネルギーを100%透過できるわけではないため、赤外線吸収体18を高温にすることにより、触媒体1から輻射受熱体8への放射伝熱効率を赤外線透過体10を用いた場合に近づけることも可能である。実施の形態2では、赤外線透過体10(ガラス)を設置する必要がないため、低コスト化を図りやすくなる。
【0022】
赤外線吸収体18を金属板とし、両面を高輻射材で被覆することにより、触媒体1から輻射受熱体8への放射伝熱効率を一層、向上させることができる。
【0023】
【発明の効果】
以上述べたところから明らかなように、本発明の触媒燃焼装置によれば、次のような効果を得ることができる。
【0024】
触媒体の混合気上流側に赤外線透過体、排気経路を介して、輻射受熱体を設けることにより、触媒体からの放射伝熱と燃焼ガスからの対流熱伝達が共存する伝熱形態をとり、伝熱性能の高効率化、機器の小型化が可能となる。
【0025】
赤外線透過体(ガラス)を用いずに赤外線吸収体により、低コスト化を図ることもできる。
【0026】
触媒体を2枚、混合気上流側が外側になるように所定距離を設けて対向させることにより、小型化を図ることができるとともに、機器の前面と後面に放射エネルギーを射出するため、広範囲な輻射暖房が可能となり、放射効率も向上する。
【0027】
2枚の触媒体と補助触媒体の間に電気ヒーターを設け、燃焼開始時に電気ヒーターに通電し、触媒体、または補助触媒体を加熱した後、電気ヒーターへの通電を停止し、所定時間後、混合気を供給して触媒燃焼させることにより、電気ヒーター近傍での異常発火やNOxの発生もなく、触媒体と補助触媒体の間を保温領域とし、立ち上げ時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の触媒燃焼装置の断面図
【図2】本発明の実施の形態2の触媒燃焼装置の断面図
【符号の説明】
1 触媒体
5 電気ヒーター
6 補助触媒体
8 輻射受熱体
9 熱交換部
10 赤外線透過体
12 排気経路
18 赤外線吸収体[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention mainly relates to a catalytic combustion apparatus applied to domestic or commercial hot water supply and heating.
[0002]
[Prior art]
There has been proposed a catalytic combustion apparatus in which a catalyst body in which a noble metal catalyst such as platinum or palladium is supported on a carrier such as cordierite is catalytically combusted and a heat exchange part is provided to use the combustion heat for heating or the like (for example, Application No. 4-302347). A heat exchange unit is installed upstream of the mixture of honeycomb-shaped catalyst bodies to receive radiation from the catalyst bodies. At the start of catalytic combustion, the catalyst bodies are heated to a temperature higher than the activation temperature by burning with a preheating burner. After that, the supply of the air-fuel mixture was stopped, the flame of the preheating burner was extinguished, and the air-fuel mixture was supplied again to cause catalytic combustion.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The conventional catalytic combustion apparatus has the following problems. First, since the combustion temperature is low in the catalytic combustion, when trying to increase the amount of heat exchange, the catalyst body becomes large and it is difficult to realize downsizing of the entire device. When the catalyst body becomes large, the combustion stability tends to be insufficient, particularly in the low combustion amount region, and it becomes difficult to expand the combustion amount variable range. In addition, after the flame combustion is performed by the preheating burner at the start of the catalytic combustion, the supply of the air-fuel mixture is stopped to extinguish the flame of the preheating burner, and the air-fuel mixture is supplied again to perform the catalytic combustion, so that the control tends to be complicated. In addition, there is a problem that nitrogen oxides (NOx) are generated during flame combustion.
[0004]
The present invention provides a catalytic combustion apparatus that can increase the efficiency of heat transfer performance, reduce the size of equipment, reduce costs, enable radiant heating over a wide range, and improve radiation efficiency. It is for the purpose.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, the present invention provides, as a first means, a mixed gas supply part of fuel and air, a gas-permeable catalyst body provided downstream in the flow direction of the mixed gas supply part, and a mixed gas of the catalyst body An infrared transmitting body provided facing the catalyst body on the upstream side in the flow direction, a radiation heat receiving body having a heat exchange section facing the catalyst body via the infrared transmitting body, and between the infrared transmitting body and the radiation heat receiving body The catalytic combustion apparatus is provided with an exhaust passage communicating with the downstream of the catalyst body so that the combustion gas formed and passed through the catalyst body flows .
[0006]
As a second means, there is provided a catalytic combustion apparatus provided with an infrared absorber in the first means without an infrared transmitting body.
[0007]
As a third means, a mixed gas supply part of fuel and air, two planar catalyst bodies having air permeability provided downstream in the flow direction of the mixed gas supply part, and two provided on the outside of the catalyst body The catalyst combustion apparatus is provided with an infrared transmitting body or an infrared absorbing body and two air-fuel mixture paths formed between the catalyst body and the infrared transmitting body or the infrared absorbing body.
[0008]
As a fourth means, the catalyst body is formed between an infrared transmitting body or a radiation heat receiving body having a heat exchanging portion facing through the infrared absorbing body, and between the infrared transmitting body or the infrared absorbing body and the radiation receiving body, A catalytic combustion apparatus of a third means provided with an exhaust path communicating with the downstream side of the catalyst body is provided.
[0009]
As fifth means, two planar catalyst bodies, an auxiliary catalyst body positioned on the downstream side of the two catalyst bodies, and an electric heater positioned between the two catalyst bodies and the auxiliary catalyst body The electric heater is energized at the start of combustion, the catalyst body and the auxiliary catalyst body are heated, the energization to the electric heater is stopped, and after a predetermined time, the air-fuel mixture is supplied to start catalytic combustion. A fourth catalytic combustion apparatus is assumed.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
(Embodiment 1)
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a cross-sectional view of the first embodiment. The main parts of the catalytic combustion apparatus of the first embodiment are a catalyst body 1, a
[0011]
Two catalyst bodies 1 are provided, and are inclined to face each other with a predetermined distance so that the upstream side of the air-fuel mixture is on the outside. The
[0012]
Next, the operation of the present embodiment will be described. First, the
[0013]
The combustion gas that has passed through the catalyst body 1 is purified by the
[0014]
As described above, the mixed
[0015]
A radiation
[0016]
By making the catalyst body 1 incline and face each other, the concentration distribution and flow velocity distribution of the air-fuel mixture can be improved and the catalytic reaction can be made uniform. Installation of the
[0017]
Two planar catalyst bodies 1, an
[0018]
By using the radiation
[0019]
By forming a protrusion (not shown) that receives the exhaust heat on the exhaust path side of the
[0020]
(Embodiment 2)
Next, a second embodiment of the present invention will be described. FIG. 2 is a cross-sectional view of the second embodiment. The catalytic combustion apparatus of the second embodiment does not have the
[0021]
In
[0022]
Radiation heat transfer efficiency from the catalyst body 1 to the radiation
[0023]
【The invention's effect】
As is clear from the above description, according to the catalytic combustion apparatus of the present invention, the following effects can be obtained.
[0024]
By providing a radiation heat receiver on the upstream side of the air-fuel mixture of the catalyst body via an infrared transmission body and an exhaust path, a heat transfer form in which radiant heat transfer from the catalyst body and convective heat transfer from the combustion gas coexist, High efficiency in heat transfer performance and downsizing of equipment are possible.
[0025]
Cost reduction can also be achieved by using an infrared absorber without using an infrared transparent body (glass).
[0026]
By making two catalyst bodies face each other with a predetermined distance so that the upstream side of the mixture is on the outside, it is possible to reduce the size and to emit radiant energy to the front and rear surfaces of the equipment. Heating is possible and radiation efficiency is improved.
[0027]
An electric heater is provided between the two catalyst bodies and the auxiliary catalyst body. The electric heater is energized at the start of combustion, the catalyst body or the auxiliary catalyst body is heated, the energization to the electric heater is stopped, and a predetermined time later By supplying the air-fuel mixture and performing catalytic combustion, there is no abnormal ignition in the vicinity of the electric heater or generation of NOx, so that the temperature can be kept between the catalyst body and the auxiliary catalyst body, and the startup time can be shortened.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view of a catalytic combustion apparatus according to a first embodiment of the present invention. FIG. 2 is a sectional view of a catalytic combustion apparatus according to a second embodiment of the present invention.
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1
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- 1996-09-11 JP JP24005296A patent/JP3678855B2/en not_active Expired - Lifetime
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