JP3677258B2 - 塩基配列関連情報を用いた情報処理システム - Google Patents

塩基配列関連情報を用いた情報処理システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば通信回線網を介して情報を提供する情報処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、ヒトを始めとする各種生物のゲノム塩基配列が急速に決定されており、様々なデータベースにゲノム塩基配列情報が蓄積されている。例えば、インターネット等の情報通信網を介して、各種研究機関や研究者がデータベースに蓄積されたゲノム塩基配列情報を利用できるようなシステムの構築がなされつつある。
【0003】
同時に、このようなゲノム塩基配列情報に含まれる塩基配列を用いて、ゲノム創薬の研究や遺伝情報の解析等が盛んに行われており、一塩基多型に代表されるような個体間における塩基配列の相違が注目されている。一般に、個体間における塩基配列の相違とは、所定の塩基の相違が個体種中1%以上の頻度で存在すると定義される多型と、所定の塩基の相違が個体種中1%未満であるバリエーションとを意味している。特に、多型には、個体間における1個の塩基の相違である一塩基多型(SNP;Single Nucleotide Polymorphism)、1から数十塩基(数千塩基の場合もある)が欠失又は挿入している挿入/欠失多型、2から数十塩基を1単位とする配列の繰り返し回数が相違するVNTR(Variable Number of Tandem Repeat)やマイクロサテライト多型(繰り返し配列が2〜4塩基程度のもの)が知られている。
【0004】
このような多型は、個体間におけるタンパク質のアミノ酸配列の相違や、個体間における所定の遺伝子に関する発現効率の相違等に影響を及ぼすことがある。このような影響により、例えば、所定の疾病に対する罹患可能性が個体間で異なったり、所定の薬剤に対する感受性が個体間で異なることが知られている。
ところが、多型等の個体間における塩基配列情報の相違を有効に利用して、各個体にとって有益な意味情報を提供するようなシステムは構築されていないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、このような現状に鑑み、個体間における塩基配列情報の相違を有効に利用して各個体にとって有益な意味情報及び/又は当該意味情報に関連する情報を提供でき、且つ安全性の高い情報処理システムを構築することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成した本発明に係る塩基配列に関する情報処理方法は、意味情報及び/又は当該意味情報に関連する情報を提供する側が、塩基配列関連情報を提示した側に対して、意味情報及び/又は当該意味情報に関連する情報と、当該意味情報及び/又は当該意味情報に関連する情報に対応する位置情報とを関連付けた状態で送出するものである。
【0007】
また、上述した目的を達成した本発明に係る塩基配列に関する情報処理方法は、塩基配列関連情報を送出する側が、送出した塩基配列関連情報を意味づける意味情報及び/又は当該意味情報に関連する情報と、当該意味情報及び/又は当該意味情報に関連する情報に対応する位置情報とを関連付けてた状態で受け取るものである。特に、本方法では、受け取った位置情報と、送出した位置情報とに一致性があるか否かを判断することが好ましい。さらに、本方法においては、受け取った位置情報と送出した位置情報とに一致性がないと判断した場合に、塩基配列関連情報を受け取った側に対して警告してもよい。さらにまた、本方法においては、受け取った位置情報と送出した位置情報とに一致性がないと判断した場合に、塩基配列関連情報を受け取った側に関する情報を第三者機関に開示してもよい。
【0008】
なお、本発明に係る塩基配列に関する情報処理方法は、制御手段、送受信手段及び記憶手段等のハードウェアを備えるコンピュータに、各ステップを実行させるプログラムとして実現することができる。また、本発明に係る塩基配列に関する情報処理方法は、制御手段、送受信手段及び記憶手段等のハードウェアを備えるコンピュータに、各ステップを実行させるプログラムを記録した記録媒体として実現することもできる。さらに、本発明に係る塩基配列に関する情報処理方法は、各ステップを実行する制御手段、送受信手段及び記憶手段等のハードウェアを備える情報処理装置として実現することもできる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
本発明を適用した実施の形態として、利用者に対して所定の疾病の罹患可能性を提供する情報処理システムを説明する。すなわち、利用者が「物品及び/又はサービスの要求」として、例えば、所定の疾病に関する自分の罹患可能性を教えて欲しいと要求する場合を例示して説明する。特に、本実施の形態においては、塩基配列関連情報の不正使用・収集を認知できる情報処理システムについて説明するが、説明の都合上、簡略化したモデルとして説明する。なお、「物品及び/又はサービス」としては、これに限定されず、例えば、個人(個体)の体質に適合した医薬品、食品及び嗜好品等の物品や、個人(個体)の体質・性質に適合した情報等のサービスを含む意味である。
【0010】
情報処理システムは、図1に示すように、インターネット等の通信回線網1と、通信回線網1に接続された共用コンピュータ2と、通信回線網1に接続された複数の個人用コンピュータ3とを備え、通信回線網1を介して共用コンピュータ2と個人用コンピュータ3との間のデータ通信を可能としている。
【0011】
共用コンピュータ2は、図2に示すように、当該共用コンピュータ2の動作を全て制御するCPU4と、情報及びプログラムの実行指示等を入力できるキーボード及びマウス等の入力手段5と、ディスプレイ装置等の表示手段6と、一時的な情報及び書き換え不可能な情報等が記録されるメモリー7と、各種データを格納しているデータベース8と、これらメモリー7及びデータベース8に対して所定の情報を書き込む記録手段9と、通信回線網1を介して個人用コンピュータ3との間で情報の送受信を行う送受信手段17とから構成されている。
【0012】
共用コンピュータ2におけるメモリー7は、それぞれ異なる種類の情報を記録するメモリー部A10及びメモリー部B11と、例えば個人用コンピュータ3や表示手段6に表示させる画像データを記録した画面メモリー12と、本システムを動作させるための処理プログラム13とから構成されている。なお、共用コンピュータ2においては、画面メモリー12及び処理プログラム13等を内部のメモリー7に有さず、通信回線網1を介して共用コンピュータ2と接続された外部記録装置(図示せず)に有するものであってもよい。
【0013】
共用コンピュータ2におけるデータベース8(記憶手段)は、多型番地、多型パターン及び意味情報が記録されたメインDB14と、メモリー部A10に記録された情報を保存する保管用DB-A15と、メモリー部B11に記録された情報を保存する保管用DB-B16とから構成されている。メインDB14は、図3に示すように、多型番地と、当該多型番地で取りうる複数の多型パターンと、当該複数の多型パターンそれぞれを意味づける意味情報とが関連付けられて記録されている。また、メインDB14には、複数の多型番地における多型パターンの組合せ(例えば、ハプロタイプ)を意味づける意味情報が記録されていても良い。
【0014】
ここで、「多型番地(位置情報)」とは、少なくとも、塩基配列における多型が存在する位置を意味する。なお、一般的に多型とは、例えば、いわゆるSNP(single nucleotide polymorphism)、RFLP(restriction fragment length of polymorphism)、VNTR(variable number of tandem repeat)、マイクロサテライト等を含んでいる。しかし、本明細書において使用する「多型」は、これらに限定されず、個体種中1%未満の頻度でしか存在しない塩基及び塩基配列の変化(バリエーション)も含む意味とする。したがって、「多型番地」は、個体種中1%未満の頻度でしか存在しない塩基及び塩基配列の変化を示す、塩基配列における位置も含む意味である。すなわち、「多型番地」とは、数値、文字及び記号等を組み合わせて、多型等を示す位置を表すものである。多型番地は、特に限定されないが、例えば、染色体番号と多型が存在する遺伝子を表す記号と当該遺伝子における多型の存在位置を示す数値との組み合わせにより表記することもできるし、多型が存在する遺伝子を示す記号と当該遺伝子における多型の存在位置を示す数値との組み合わせであってもよい。
【0015】
また、多型番地は、多型毎に付与される多型固有の表記であっても良い。多型番地として多型固有の表記を使用する場合、多型番地は塩基配列中の位置を直接的には示さないが、多型固有の表記に基づいて間接的に位置を知ることができる。したがって、「多型番地」は、多型固有の表記も含む意味である。
【0016】
「多型パターン(塩基配列関連情報)」とは、個体間において相違する塩基配列の情報であり、少なくとも、多型における塩基又は塩基配列のパターンを含む意味である。さらに「多型パターン」は、多型に限らず、個体種中1%未満の頻度でしか存在しない塩基及び塩基配列のパターンも含む意味である。例えば、A又はGを取ることが知られている多型番地において、「多型パターン」は、「A」及び「G」のいずれかで表される。
【0017】
また、「多型パターン」は、相同染色体におけるヘテロ接合体又はホモ接合体を示すものであってもよい。この場合、例えば、A又はGを取ることが知られている多型番地において、「多型パターン」は、「AA」、「GG」及び「AG」のいずれかで表現できる。
【0018】
さらに、「多型パターン」は、所定の多型番地で取りうるパターンを直接的に表記するものではなく、間接的に表記するものであっても良い。すなわち、「多型パターン」は、例えば、A又はGを取ることが知られている多型番地において「A」を取る場合に「アレル1」とし、「G」を取る場合に「アレル2」と表記してもよい。また、「多型パターン」が上述したように「AA」、「GG」及び「AG」のいずれかで表現できる場合、例えば、「AA」で表現できるときに「α」、「GG」で表現できるときに「β」、「AG」で表現できるときに「γ」と表記してもよい。ところで、本システムにおいては、多型パターンは、暗号化されていても暗号化されていなくても差し支えない。
【0019】
その他「多型パターン」の表記例としては、多型がマイクロサテライトの場合には「繰り返し数」を表す数値で、多型が挿入、欠失型の場合には「有/無」を表す記号で表記してもよい。また更に、各多型番地における「多型パターン」は、所定の規制や取り決めに従って、例えば、「多型1」、「多型2」、「多型3」と表記されても良い。例えば、各多型番地において、「多型パターン」がとり得る頻度の高い順に、「多型1」、「多型2」、「多型3」と表記できる。この場合、例えば、各多型番地におけるそれぞれの「多型1」は必ずしも同じ内容を表すものではない。すなわち、例えば、ある多型番地の「多型1」は最もとり得る頻度が高い「AA」を表し、別の多型番地「多型1」は最もとり得る頻度が高い「GG」を表すことになる。
【0020】
ここで、「意味情報」とは、「多型パターン」に関連づけられた情報であり、例えば、薬剤に対する応答性、薬剤に対する副作用、疾患及び障害に対するリスク、体質・性質、体質・性質等に基づく生活習慣アドバイス、タンパク質相互作用など、「多型パターン」の相違に起因する様々な情報を意味する。なお、「意味情報」としては、「多型パターン」の相違に起因する様々な情報を直接表しても良く、また、当該情報を意味する記号などを用いて間接的に表しても良い。「意味情報」は、ゲノム・遺伝子に関する研究が進むことにより種類が増加するとともに訂正が行われる種類の情報であり、常にバージョンアップすることが好ましい。すなわち、「意味情報」は、ゲノム・遺伝子の研究成果を用いてデータベースを更新することによって、蓄積量が増加・減少してより精度の高いものとなる。
【0021】
なお、直接「多型パターン」には関連づけられていないが「意味情報」から更に導き出される情報は、「意味情報に関連する情報」である。「意味情報」が「疾患に対するリスク」である場合、当該リスクがある一定の水準を超えたときに、例えば特定の「健康診断検査項目」が導き出される。この特定の「健康診断検査項目」が「意味情報に関連する情報」である。
【0022】
本実施の形態において意味情報は、図3に示すように、少なくとも、所定の「多型番地」及び「多型パターン」に関連づけられた「多型パターンに対する注釈情報」としてメインDB14に記録されている。また、意味情報には、所定の「多型番地」に対応する「多型分類」及び「分類(疾患名)」等が関連づけられている。すなわち、所定の「多型番地」が所定の「多型パターン」である場合、疾患名の種類と当該疾患に対する罹患可能性を示す注釈情報(意味情報)を得ることができる。したがって、例えば、意味情報は、複数の多型番地に対応するそれぞれの多型パターンの組み合わせ(例えば、ハプロタイプ)に対して関連付けることもできる。すなわち、複数の多型番地における多型パターンの組み合わせ毎に、所定の疾患に対する異なる罹患可能性を示す注釈情報(意味情報)を関連付けることができる。この場合、複数の多型番地が所定の多型パターンの組み合わせである場合、所定の疾患に対する罹患可能性を示す注釈情報(意味情報)を得ることができる。
【0023】
また、意味情報には、所定の基準で決定した「公開レベル」を関連づけることもできる。例えば、「公開レベル」を決定する際の基準としては、意味情報、すなわちここでは「分類(疾患名)」の罹患可能性を公開することによる個人に対する不測の不利益等を考慮して定めることができる。詳細には、共用コンピュータ2において、法律、規則又は自らの行動基準若しくは利用者との契約等に鑑みて、公開することが相応しくない意味情報については、公開しないような「公開レベル」を決定することができる。この場合、本システムでは、公開不可を意味する「公開レベル」に関連付けられた罹患可能性を示す注釈情報については、利用者に対して開示することはない。これにより、利用者に対して不測の不利益となりうる意味情報を与えることや、契約者以外に意味情報が開示されることを防止できる。
【0024】
また、意味情報には、図3に示すように、意味情報の情報源に関する情報が「情報ソース」として関連付けられている。この「情報ソース」は、意味情報を作成した機関や意味情報を共用コンピュータ2に対して提供した機関といった、意味情報の出所を示している。意味情報に「情報ソース」を関連付けることにより、意味情報の信憑性等を判断することができる。
【0025】
なお、データベース8において、保管用DB-B16には、例えば、本システムを利用する要求者個人の遺伝情報である塩基配列関連情報といったデータを記録することができる。また、保管用DB-A15には、例えば、本システムを利用する要求者を特定する情報といったデータを記録することができる。このように、保管用DB-A15及び保管用DB-B16に、個人の遺伝情報と個人を特定する情報とを分けて記録することによって、要求者の遺伝情報と、要求者を特定するデータとを関連付け難くなる。
【0026】
なお、共用コンピュータ2は、データベース8を内部に有するものに限定されず、通信回線網1を介して共用コンピュータ2に接続された外部データベース(図示せず)を有するものであってもよい。また、共用コンピュータ2は、内部に複数のデータベース8を有するものであってもよいし、内部のデータベース8と通信回線網1を介して共用コンピュータ2に接続された外部データベースとを有するものであっても良い。
【0027】
個人用コンピュータ3は、図4に示すように、当該個人用コンピュータ3の動作を全て制御するCPU20と、情報及びプログラムの実行指示等を入力できるキーボード及びマウス等の入力手段21と、ディスプレイ装置等の表示手段22と、一時的な情報及び書き換え可能な情報等が記録されるメモリー23と、ゲノム関連情報記録媒体24からデータを読み取る読取り装置25と、通信回線網1を介して共用コンピュータ2との間で情報の送受信を行う送受信手段29とから構成されている。なお、個人用コンピュータ3は、通常のコンピュータに限定されず、例えば、携帯電話、個人携帯端末及びその他の移動体通信機器等、いかなる形態であってもよい。
個人用コンピュータ3におけるメモリー23は、ゲノム関連情報記録媒体24からの情報等を記録するメモリー部26を有し、本情報処理システムを動作させる処理プログラム27が記録されている。
【0028】
ゲノム関連情報記録媒体24には、個人のゲノム関連情報28が記録されている。ゲノム関連情報記録媒体24としては、例えば、磁気ディスクや磁気カード等の磁気記録媒体、光磁気記録方式や相変化記録方式等を適用した光学式記録媒体、半導体メモリー等を挙げることができる。また、このゲノム関連情報記録媒体24は、カード状、ディスク状、スティック状、テープ状又はドラム状等いかなる形態であってもよい。さらに、このゲノム関連情報記録媒体24は、単一の個人(個体)のゲノム関連情報28を記録したものであってもよいが、複数の個人(個体)に関する複数のゲノム関連情報28を記録したものであってもよい。
【0029】
ゲノム関連情報記録媒体24に含まれるゲノム関連情報28とは、少なくとも、「多型番地」及び個人(個体)の塩基配列を解析した結果として得られる所定の多型番地における「多型パターン」を意味する。また、ゲノム関連情報28には、既往症、特徴、カルテ情報、健康診断結果といった各種情報を含んでいてもよい。
【0030】
ゲノム関連情報記録媒体24には、ゲノム関連情報28として、例えば、図5に示すように、データIとしてゲノム関連情報28に固有の個別番号「Gno.」(ジーナンバー)及び生年月日等の個人情報を記録し、データIIとして多型番地及び多型パターンを記録し、データIIIとして既往症を記録し、データIVとして特徴を記録し、データVとしてカルテ情報等を記録する。すなわち、ゲノム関連情報28は、データI、データII、データIII、データIV及びデータVから構成されている。データI及びデータIIには必須の情報が含まれており、データIII、データIV及びデータVには付加的な情報から構成されている。
【0031】
ゲノム関連情報28においては、塩基配列上の位置に対応する「多型番地」と、当該多型番地における「多型パターン」とをリンクさせて記録している。また、データIIには、所定の多型番地における付加的な情報を「コメント」として、「多型番地」にリンクさせて記録していてもよい。なお、データIIには、所定の個体に関する全塩基配列を記録しても良い。データIIに全塩基配列を記録した場合であっても、データII内に「多型番地」及び「多型パターン」が含まれることとなる。
【0032】
なお、本発明において、個人用コンピュータ3及びゲノム関連情報記録媒体24は、それぞれ図4及び図5に示したような構成に限定されず、例えば、ゲノム関連情報記録媒体が処理プログラムを有するメモリー部を備え、個人用コンピュータが当該ゲノム関連情報記録媒体を装着して処理プログラムを動作させるような構成であってもよい。この場合、個人用コンピュータは、ゲノム関連情報記録媒体のメモリー部に記録された処理プログラムに従って動作できる。
【0033】
以上のように構成された情報処理システムにおいては、共用コンピュータ2のメモリー7に記録された処理プログラム13及び個人用コンピュータ3のメモリー23に記録された処理プログラム27が例えば、図6及び図7に示すようなフローチャートに従って情報処理動作する。なお、図6及び図7に示すフローチャートにおいて、「(共)」と記載したステップは共用コンピュータ2における処理を意味し、「(個)」と記載したステップは個人用コンピュータ3における処理を意味している。
【0034】
本情報処理システムは、ゲノム関連情報記録媒体24を所持する各個人が個人用コンピュータ3を用いて通信回線網1を介して共用コンピュータ2にアクセスし、共用コンピュータ2のメインDB14に記録されている意味情報を利用するシステムである。なお、本情報処理システムは、複数人のゲノム関連情報28がそれぞれ記録されたゲノム関連情報記録媒体24を用い、各個人がゲノム関連情報記録媒体24にアクセスするようなシステムであってもよい。
【0035】
本システムを利用する個人は、例えばゲノム関連情報記録媒体24を保有する者である。本システムを利用する個人(以下、要求者と称する)は、先ず、ステップA1(SA1)で、メモリー23に記録されている処理プログラム27を起動し、個人用コンピュータ3の読取り装置25を駆動してゲノム関連情報記録媒体24にアクセスし、ゲノム関連情報記録媒体24においてデータIとして記録されている「Gno.」を読み出す。読み出した「Gno.」は、メモリー部26に格納する。
【0036】
次に、ステップA2(SA2)では、処理プログラム27によって表示手段22に表示された画面イメージに基づいて、要求者が提供を受けたい情報、例えば、「大腸がんの罹患可能性」(要求情報)を個人用コンピュータ3に入力するとともに、個人用コンピュータ3から通信回線網1を経由して共用コンピュータ2に「大腸がんの罹患可能性」及び「Gno.」を送信する。或いは、個人用コンピュータ3から通信回線網1を経由して共用コンピュータ2に対して、「大腸がんの罹患可能性」及び「Gno.」を書き込む。
【0037】
次に、ステップA3(SA3)では、共用コンピュータ2が「大腸がんの罹患可能性」及び「Gno.」を受信する。受信した「大腸がんの罹患可能性」及び「Gno.」は、メモリー部A10に要求情報として格納する。
【0038】
次に、ステップA4(SA4)では、要求情報を受信すると、メモリー7に記録されている処理プログラム13を起動してメインDB14にアクセスする。なお、この処理プログラム13は、共用コンピュータ2における処理を行うものである。
【0039】
次に、ステップA5(SA5)では、処理プログラム13に従って、メインDB14に記録されている「分類(疾患名)」を検索し、要求された「大腸がんの罹患可能性」(大腸がん)と一致するものを抽出する。
【0040】
ステップA6(SA6)では、メインDB14に記録されているデータのなかから「大腸がんの罹患可能性」と一致した「分類(疾患名)」(大腸がん)に関連づけられた「多型番地」を読み出す。読み出した「多型番地」は、メモリー部A10に要求情報に関連づけた位置情報として格納する。すなわち、メモリー部A10には、所定の「Gno.」に対して「大腸がんの罹患可能性」及び「多型番地」が記録されることとなる。
【0041】
次に、ステップA7(SA7)では、メモリー部A10に記録されている「Gno.」及び「多型番地」を個人用コンピュータ3に送信するとともに、送信する「多型番地」に対応する「多型パターン」を提出する命令情報を個人用コンピュータ3に送信する。また、このとき、要求情報の種類によっては、必要に応じて既往症や特徴等の付加的な情報の提出を命令してもよい。
【0042】
次に、ステップA8(SA8)では、共用コンピュータ2から送信された「Gno.」、「多型番地」及び命令情報を受信する。受信した「Gno.」及び「多型番地」は、メモリー部26に記録される。
【0043】
次に、ステップA9(SA9)では、受信した命令情報に従って、ゲノム関連情報記録媒体24に記録されているデータIIにアクセスする。ステップA10(SA10)では、処理プログラム27に従ってゲノム関連情報記録媒体24に記録されているデータIIを検索し、命令された多型番地の多型パターンを読み出し、多型番地と多型パターンとを関連づけてメモリー部26に記録する。このとき、データIに対してアクセスし、ステップA8で受信した「Gno.」が正しいか否かを確認することが好ましい。また、ステップA10では、多型パターンのほかにデータIII、データIV及びデータVに記録されている付加的な情報も同時に読み出し、必要に応じてメモリー部26に記録してもよい。
【0044】
次に、ステップA11(SA11)では、メモリー部26に一時的に記録した多型番地に関連付けられた多型パターン及び必要に応じて記録された付加的な情報を、「Gno.」とともに通信回線網1を介して共用コンピュータ2に対して出力する。ステップA12(SA12)では、多型番地に関連付けられた多型パターン及び必要に応じて記録された付加的な情報を共用コンピュータ2で受信し、受信した多型パターンを多型番地と関連付けてメモリー部A10に記録する。
【0045】
また、本例では、ステップA7において、共用コンピュータ2が「多型パターン」の提出を命令する命令情報を送出し、ステップA10において、個人用コンピュータ3は命令情報に従って多型パターンをゲノム関連情報記録媒体24から読み出している。しかしながら、本システムは、ステップA7において当該命令情報を送出しないシステムであってもよい。この場合、ステップA10において、個人用コンピュータ3は、処理プログラム27に従って、ステップA8で受信した多型番地に基づいてデータIIを検索し、受信した多型番地の多型パターンを読み出す。そして、個人用コンピュータ3は、ステップA11で多型パターン等を共用コンピュータ2に対して出力する。この場合でも、共用コンピュータ2は、ステップA12において、「大腸がんの罹患可能性」と一致した「分類(疾患名)」に関連づけられた「多型番地」の多型パターンを得ることができる。
【0046】
次に、ステップA13(SA13)では、メインDB14にアクセスし、受信した多型番地及び多型パターンと一致するものを検索する。具体的には、メインDB14において、一つの多型番地に対して複数の多型パターンが記録されており、受信した多型番地及びその多型パターンがメインDB14においてどの多型パターンに一致しているのかを検索する。
【0047】
次に、ステップA14(SA14)では、処理プログラム13に従って、受信した多型パターンと一致した多型パターンに関連づけられている大腸がんに対する罹患可能性(意味情報)を読み出す。すなわち、ステップA14では、要求者が提出した多型番地及び多型パターンに従って、要求者の大腸がんに対する罹患可能性を読み出すことができる。読み出した罹患可能性は、要求者の「Gno.」と「多型番地」及び「多型パターン」とに関連づけてメモリー部A10に格納する。このとき、大腸がんに対する罹患可能性を、付加的な情報により補正したかたちで格納してもよいし、付加的な情報から得られるその他の情報を要求者の「Gno.」に関連づけて格納しても良い。
【0048】
次に、ステップA15(SA15)では、メモリー部A10に格納した、罹患可能性と当該罹患可能性をメインDB14から読み出す際に利用した多型番地とをそれぞれ関連付けて、通信回線網1を介して個人用コンピュータ3に対して要求者の「Gno.」とともに送信する。すなわち、ステップA15では、ステップA14において読み出した罹患可能性と、その罹患可能性に対応する多型番地とをリンクさせてセットで送信する。なお、ステップA15では、「Gno.」と、罹患可能性及び当該罹患可能性に対応する多型番地のセットとに加えて、メインDB14に記録されている「情報ソース」を罹患可能性及び当該罹患可能性に対応する多型番地のセットに関連付けて送信してもよい。情報ソースを送信することによって、要求者側は、罹患可能性の信憑性を、情報ソースと罹患可能性に対応する多型番地と当該多型番地に対応する多型パターンとに基づいて評価することができる。すなわち、要求者側では、受信した情報ソースと罹患可能性及び当該罹患可能性に対応する多型番地のセットとに加え、下記のステップA19においてステップA11で自ら送信した多型パターンを、それぞれ関連付けて個人用コンピュータ3の表示手段22上や紙にて出力すること等により、要求者は当該情報ソースに記載された機関が当該多型番地に関連付けられた多型パターンを使って当該罹患可能性に関する情報を用意したことを知るため、当該罹患可能性に関する情報の信頼性を評価できる。また、情報を提供する側では、要求者側が信頼性を評価するため、責任を持ったサービスを提供することになる。また、要求者が予め自らが提供する多型番地に関連付けられた多型パターンをインフォームドコンセントを通して確認している場合には、当該インフォームドコンセント確認情報と出力した情報とが一致しているか否かも目視で確認できる。
【0049】
次に、ステップA16(SA16)では、個人用コンピュータ3が要求者の「Gno.」と、罹患可能性及び当該罹患可能性に対応する多型番地のセットとを受信する。受信した罹患可能性及び当該罹患可能性に対応する多型番地のセットは、メモリー部26に記録される。
【0050】
次に、ステップA17(SA17)では、ステップA11で共用コンピュータ2に対して送信した多型パターンに関連付けられた多型番地と、ステップA16で受信した罹患可能性及び当該罹患可能性に対応する多型番地のセットに含まれる多型番地(以下、「ステップA16で受信した多型番地」と称する。)とが一致しているか否かを判定する。ステップA17では、ステップA11で送信した多型番地とステップA16で受信した多型番地とが完全に一致する場合「yes」と判断し、ステップA11で送信した多型番地とステップA16で受信した多型番地とが一致しない場合「no」と判断する。なお、ステップA11で送信した多型番地とステップA16で受信した多型番地とが一致しない場合とは、例えば、ステップA11で送信した多型番地が複数あるときに、少なくとも1以上の多型番地が一致しない場合も含む意味である。ここで、「一致」とは、多型番地の表記上の一致、及び多型番地の実質的な一致を含む意味である。多型番地の表記上の一致とは、塩基配列上の所定の位置に関する表記が同一である場合を意味する。また、多型番地の実質的な一致とは、例えば、表記上は一致していなくても、塩基配列における同じ位置を直接又は間接に示している場合を意味する。
【0051】
ステップA17において、「no」と判断した場合にはステップA18(SA18)に進み、「yes」と判断した場合にはステップA19(SA19)に進む。ステップA18では、ステップA17においてステップA11で送信した多型番地に関連付けられた多型パターンの全てが共用コンピュータ2で罹患可能性(意味情報)を取得するために使用された訳ではないことが判明したため、その旨の警告内容を表示手段22に表示するとともに、その旨の警告を共用コンピュータ2に対して送信する。なお、ステップA18の後、後述するステップA19に進み、処理を続行する。ここで「警告」とは、不正使用・収集の蓋然性が高いとの判断に基づく戒め、送信した多型パターンの全てが使用された訳ではないことの通知、或いは、送信した多型パターンの全てが使用された訳ではないことを第三者に対して通知する旨の告知等を含む意味である。
【0052】
一方、ステップA19では、処理プログラム27に従って、メモリー部26に記録された意味情報から大腸がんに対する罹患可能性を表示手段22に表示する。これにより、要求者は、ゲノム関連情報記録媒体24に記録したゲノム関連情報28を用いて大腸がんに対する罹患可能性を得ることができる。ステップA17において「yes」と判断した場合には、ステップA11で送信した多型番地に関連付けられた多型パターンの全てが共用コンピュータ2で罹患可能性(意味情報)を取得するために使用されことが判明したため、ステップA17に続いてステップA19を実行する。
【0053】
なお、ステップA14で読み出された「意味情報」から、更に、当該「意味情報に関連する情報」が導き出され、ステップA15で「意味情報」とともに当該「意味情報に関連する情報」を多型番地と関連付けて送信し、ステップA16でそれらを受信した場合においても、ステップA17以降は同様に行われ、ステップA19で「意味情報」と当該「意味情報に関連する情報」が表示される。
【0054】
また、本システムにおいては、ステップA3において、要求者が所望する「大腸がんの罹患可能性」の他に、例えば、罹患可能性が所定の水準を超えた場合に「大腸がんを予防する機能性食品」の提供を更なる要求情報として受信し、要求者の大腸がんの罹患可能性に関する情報とともに、罹患可能性が所定の水準を超えていた場合に、要求された機能性食品を提供することも可能である。
なお、共用コンピュータ2におけるステップA3〜A7及びステップA12までと、ステップA12〜A15までとを異なる機関で行ってもよい。この場合には、共用コンピュータ2におけるステップが2分割されていることになる。
【0055】
以上のように、本システムにおいては、個人の多型パターンを多型番地と関連づけて記録したゲノム関連情報記録媒体24を用いることによって、メインDB14に記録された意味情報を多型番地を介在させて個人が利用することができる。言い換えれば、本システムを利用する個人は、意味情報をゲノム関連情報記録媒体に記録しておく必要はなく、多型番地と多型パターンとを関連づけたゲノム関連情報28を所有するだけで、様々な意味情報を得ることができる。
【0056】
特に、本システムにおいては、ステップA16で、共用コンピュータ2から罹患可能性と当該罹患可能性に対応する多型番地とのセットを受信している。そして、ステップA17において、ステップA16で受信した多型番地に基づいて、ステップA11で送信した多型番地に関連付けられた多型パターンの全てが共用コンピュータ2で罹患可能性(意味情報)を取得するために使用されたか否かを確認している。
【0057】
すなわち、要求者は、ステップA11で送信した多型番地に関連付けられた多型パターンの全てを共用コンピュータ2が意味情報を取得するために使用したのか、或いは、使用していないのかを確認することができる。例えば、共用コンピュータ2において、ステップA11で送信した多型番地に関連付けられた多型パターンを要求者の要求以外の目的に使用した場合及び単に収集した場合等その本来の目的以外の使用を要求者が見出すことができる。共用コンピュータ2は、要求された罹患可能性を提示するという本来の目的以外の目的で多型番地に関連付けられた多型パターンを使用、収集した場合、要求者に対して隠蔽することができない。
したがって、本システムは、共用コンピュータ2におけるゲノム関連情報記録媒体24に記録された多型番地及び多型パターンの不正使用・収集に対する抑止力となりうる。
【0058】
ところで、本システムでは、ステップA18において、ステップA11で送信した多型番地に関連付けられた多型パターンの全てが共用コンピュータ2で意味情報を取得するために使用されていなかったことの警告内容を表示手段22に表示するとともに、警告を共用コンピュータ2に対して送信している。しかしながら、本システムにおいては、ステップA17で「no」と判断した場合、共用コンピュータ2に対して警告を送信するとともに、共用コンピュータ2以外の第三者機関に対して、当該共用コンピュータ2に関する情報を開示することが好ましい。
【0059】
第三者機関は、個人用コンピュータ3からの情報を蓄積するデータベースと、通信回線網1を介して個人用コンピュータ3や共用コンピュータ2との間で情報の送受信を行う送受信手段とを備える。第三者機関としては、通信回線網1を介したゲノム関連情報の送受信に関する規則遵守を監視する機関を挙げることができる。第三者機関としては、公的な機関であっても私的機関であってもよい。
【0060】
第三者機関は、個人用コンピュータ3から受信した共用コンピュータ2に関する情報をデータベースに蓄積する。また、第三者機関は、蓄積した共用コンピュータ2に関する情報を、送受信手段で一般に対して開示してもよいし、多型番地に関連付けられた多型パターンの不正使用・収集等に関する警告を共用コンピュータ2に対して送信してもよい。
このように、第三者機関を有する情報処理システムにおいては、多型番地に関連付けられた多型パターンの共用コンピュータ2における不正使用・収集をより効果的に抑制することができる。
【0061】
なお、本情報処理システムにおいては、ゲノム関連情報記録媒体からデータIIに含まれる情報を除いたもの、すなわちデータI及び付加的にデータIII〜Vのみを有する記憶媒体を用いても良い。この場合、データIIに含まれる情報は、通信回線網1を介して個人用コンピュータ3と接続された外部のデータベース(ゲノム関連情報記録媒体)に記録しておく。このようなシステムの場合、例えば、上述したステップA10において、通信回線網1を介して外部のデータベースにアクセスし、命令された多型番地の多型パターンを読み出し、多型番地と多型パターンとを関連づけてメモリー部26に記録することができる。したがって、このようなシステムであっても、図6及び図7に示したフローチャートと同様に、要求者は意味情報を得ることができる。
【0062】
さらに、本情報処理システムにおいては、要求者がゲノム関連情報記録媒体24及び前記ゲノム関連情報記録媒体からデータIIに含まれる情報を除いた記録媒体のいずれも有さず、通信回線網1を介して個人用コンピュータ3と接続したゲノム関連情報記録媒体24を備えるものであっても良い。このようなシステムの場合、要求者は、通信回線網1を介してゲノム関連情報記録媒体24にアクセスし、ゲノム関連情報記録媒体24に記録された「多型番地」及び「多型パターン」等の情報を個人用コンピュータ3にダウンロードできる。なお、この場合、ゲノム関連情報記録媒体24は、複数の個人に関するゲノム関連情報を個人毎(「Gno.」毎)に記録したものであっても良い。
【0063】
さらにまた、本発明は、上述したような共用コンピュータ2がメインDB14を有するような構成に限定されず、例えば、共用コンピュータ2と通信回線網1を介して接続されたメインDB14を備える情報処理システムにも適用される。この場合、共用コンピュータ2は、図6及び図7に示したフローチャートにおいて、メインDB14に対して通信回線網1を介してアクセスする。この場合でも、本情報処理システムによれば、図6及び図7に示したフローチャートに従って要求者が所望の意味情報を得ることができる。
【0064】
特に、この場合、共用コンピュータ2は、異なる機関又は団体が有する複数のメインDB14に対して通信回線網1を介してアクセスし、これら複数のメインDB14に含まれる意味情報を使用して、要求者に対する情報提供を行うことが可能となる。すなわち、本情報処理システムにおいては、図6及び図7に示したフローチャートにおけるステップA4で共用コンピュータ2が大腸がんの罹患可能性に関する情報を意味情報として有する様々なメインDB14にアクセスする。これにより、本情報処理システムによれば、要求者は、様々なメインDB14に含まれる情報に基づいて、大腸がんの罹患可能性に関する情報を得ることができる。
【0065】
また、本システムは、図6及び図7に示したフローチャートにおいて、共用コンピュータ2が、いわゆるエージェントに対して、少なくとも個人用コンピュータ3から受け取った要求情報を送信し、意味情報(本例においては、「大腸がんに関する罹患可能性」)を、当該エージェントを介して得るものであってもよい。
なお、本システムにおいて、多型パターンは、暗号化されていても暗号化されていなくても差し支えない。
【0066】
例えば、多型番地に関連付けられた暗号化された多型パターンのなかから暗号化された多型パターンを受け取っても良いし、暗号化された多型パターンのなかから復号化されたうえで多型パターンを受け取っても良いし、暗号化されていない多型パターンのなかから暗号化されたうえで多型パターンを受け取っても良い。
【0067】
また例えば、暗号化された多型パターンを取得し暗号化された状態で多型パターンを送出しても良いし、暗号化された多型パターンを取得し復号化したうえで多型パターンを送出しても良いし、暗号化されていない多型パターンを取得し暗号化したうえで多型パターンを送出しても良い。
【0068】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、個体間における塩基配列情報の相違を有効に利用して各個体にとって有益な意味情報及び/又は当該意味情報に関連する情報を提供でき、且つ安全性の高い情報処理システムを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した情報処理システムの構成を概略的に示す概略構成図である。
【図2】共用コンピュータの構成を概略的に示す概略構成図である。
【図3】メインDBに記録されたデータの一例を示す構成図である。
【図4】個人用コンピュータの構成を概略的に示す概略構成図である。
【図5】ゲノム関連情報記録媒体に記録されたデータの一例を示す構成図である。
【図6】所定の疾病に対する罹患可能性を提供するシステムにおいて、共用コンピュータ及び個人用コンピュータでの処理を示すフローチャートである。
【図7】図6の続きであり、所定の疾病に対する罹患可能性を提供するシステムにおいて、共用コンピュータ及び個人用コンピュータでの処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…通信回線網、2…共用コンピュータ、3…個人用コンピュータ

Claims (3)

  1. 送受信手段、演算手段及び記憶手段を有し、塩基配列における位置を意味する位置情報及び当該位置情報に関連付けられた塩基配列関連情報を記憶したゲノム関連情報記録媒体にアクセス可能なコンピュータ装置に、
    前記送受信手段が、物品及び/又はサービスに関する要求情報に応じた位置情報を受信するステップaと、
    前記演算手段が、前記ステップaで受け取った位置情報をキーとして前記ゲノム関連情報記録媒体を検索し、前記ステップaで受け取った位置情報に対応する位置情報に関連付けられた塩基配列関連情報を読み出すステップbと、
    前記送受信手段が、前記ステップbで読み出した塩基配列関連情報を送信し、前記記憶手段が、送信した塩基配列関連情報に関連付けられた位置情報を記憶するステップcと、
    前記送受信手段が、前記ステップcで送信した塩基配列関連情報を意味づける意味情報及び/又は当該意味情報に関連する情報と、当該意味情報及び/又は当該意味情報に関連する情報に対応する位置情報とを関連付けた状態で受信するステップdと、
    前記演算手段が、前記ステップdで受信した位置情報と、前記ステップcで記憶手段に記憶した位置情報とを比較するステップeと、
    前記演算手段が、前記ステップeにおける比較処理の結果、前記ステップdで受信した位置情報と、前記ステップcで記憶手段に記憶した位置情報とに一致性があるか否かを判断するステップfと、
    を実行させる塩基配列に関する情報処理方法。
  2. 前記ステップfで、前記ステップdで受信した位置情報と、前記ステップcで記憶手段に記憶した位置情報とに一致性がないと前記演算手段が判断した場合、前記送受信手段が、前記ステップcで塩基配列関連情報を送信した情報処理端末に対して警告情報を送信するステップを更に実行させることを特徴とする請求項1記載の情報処理方法。
  3. 前記ステップfで、前記ステップdで受信した位置情報と、前記ステップcで記憶手段に記憶した位置情報とに一致性がないと前記演算手段が判断した場合、前記送受信手段が、前記ステップcで塩基配列関連情報を送信した情報処理端末に関する情報を、第三者機関に対して送信するステップを更に実行させることを特徴とする請求項1記載の情報処理方法。
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