JP3676619B2 - 筒状部材の液圧穴抜き加工方法 - Google Patents

筒状部材の液圧穴抜き加工方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、筒状部材の内部の流体圧力(以下「内液圧」ともいう。)と穴抜きパンチを利用した筒状部材の穴抜き加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、CO2 削減のための車体軽量化や強度向上のための車体補強を目的とした車体やシャーシ部品が求められている。こうした車体やシャーシ部品として、中空の筒状部材を内液圧成形した部品を適用する動きが高まってきている。これらの部品は、所定形状に内液圧成形された後、他の部品を取り付けるための穴や位置決めするための穴が加工される。しかし、最近、経済性や加工精度の向上に対する要請に基づいて、内液圧成形の一連の工程内で穴抜きを行う加工法が検討されている。
【0003】
例えば、特開平6−292929号公報には、筒状部材の内部を流体で加圧し、穴抜きパンチを筒状部材の外側から内部に向かって打ち付けることにより、穴抜きする加工方法が開示されている。この方法によれば、穴抜きされた破断面の周辺には、ある程度のダレやバリが発生するという難点がある。また、図4に示すように、平面状の先端42を有するパンチ41を、内液圧Pを負荷しながら後退させ、その内液圧Pの負荷によって筒状部材44を変形させて、筒状部材44の外側に穴抜きする方法も開示されている(塑性と加工、Vol.39(No.453),p.1045〜1049,1998)。この方法によれば、穴抜きされた破断面43の周辺には、一般にはダレが発生しにくいとされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図4に示したような平面状の先端42を有するパンチ41を用いて筒状部材44の外側に向けて穴抜きする方法では、内液圧Pを相当大きくしなければ穴抜きを行うことができない。そのため、圧力発生装置及び加工設備が大型化して設備投資が大きくなり、スペース効率の低下やコストアップといった問題がある。また、穴抜きされる部分は、内液圧Pの負荷によって、筒状部材44の外側にドーム状に膨らみながら破断するため、破断面43の面粗度や穴径精度が低下するといった問題もある。
【0005】
こうした問題を解決するため、本発明は、低い内液圧であっても筒状部材の外側に向けて容易に穴抜きすることができ、さらに、穴径や穴抜き位置が高精度であり且つ穴抜きされた部分が高品質になる筒状部材の液圧穴抜き加工方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の筒状部材の液圧穴抜き加工方法は、筒状部材の内部を流体で加圧し且つ穴抜きパンチを後退させることにより、前記筒状部材に穴抜き加工を行う加工方法において、外周部にシャーエッジが形成された前記穴抜きパンチを用いるとともに、当該穴抜きパンチを一旦前進させて前記筒状部材に押し込み、前記シャーエッジを前記筒状部材に食い込ませて貫通させない状態で止めた後、前記穴抜きパンチを後退させることにより穴抜きを行うことに特徴を有する。
【0007】
この発明によれば、外周部にシャーエッジが形成された穴抜きパンチを、筒状部材の内側方向に一旦前進させて押し込んでいるので、押し込まれた筒状部材の外側には、穴抜きパンチのシャーエッジによって食い込み痕が形成される。その後、穴抜きパンチを筒状部材の外側方向に後退させるので、食い込み痕が形成された部分は、見かけ上の板厚が減少しているため、内液圧によるせん断力を受けて低い内液圧で容易に破断する。こうして破断した部分に表れる破断面は、食い込み痕が形成された部分はいわゆる純粋なせん断面であり、その他の部分はせん断力が集中した結果形成されたものであるので、穴抜きされた破断面の周辺にはダレの小さい品質に優れた穴が形成されると共に、穴径や穴抜き位置の精度に優れたものとなる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の筒状部材の液圧穴抜き加工方法において、前記穴抜きパンチの押し込み量Lと前記筒状部材の板厚tとの関係が、L=0.7t〜1.2tであることに特徴を有する。
【0009】
この発明によれば、穴抜きパンチの押し込み量Lと筒状部材の板厚tとの関係をL=0.7t〜1.2tとしたので、穴抜きパンチのシャーエッジによって筒状部材の外側に形成される食い込み痕は、低い内液圧で容易に穴抜きできる程度の深さを有し、尚且つ、穴抜きパンチを押し込んだだけでは穴抜きされない程度の深さを有している。その結果、穴抜きパンチを筒状部材の外側方向に後退させることによって、食い込み痕が形成された部分は、低い内液圧で容易に破断して穴抜き加工される。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の筒状部材の液圧穴抜き加工方法において、前記穴抜きパンチを所定位置まで一旦前進させた後、前記筒状部材の内部の流体の圧力と、前記穴抜きパンチの駆動手段の圧力との相対差により、前記穴抜きパンチを強制後退させることに特徴を有する。
【0011】
この発明によれば、穴抜きパンチの後退を、筒状部材の内部の内液圧と穴抜きパンチの駆動手段の圧力との相対差によって行うので、穴抜きパンチの後退時に、穴抜きカスの部分が穴抜きパンチの先端に接触したまま穴抜き加工が行われる。従って、従来例のようなドーム状の膨らみが生じることなく、破断面はより純粋なせん断力が作用したまま穴抜きがおこなわれるため、穴径の精度やせん断面の面粗度が高いものとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明を具体的に説明する。
【0013】
図1は、本発明の筒状部材の液圧穴抜き加工方法の一例を示す正面断面図である。図1においては、図1(a)から図1(c)の順に加工される。本発明の筒状部材の液圧穴抜き加工方法は、外周部にシャーエッジ13が形成された穴抜きパンチ11を用いるとともに、筒状部材14の内部を流体で加圧した状態で、穴抜きパンチ11を一旦前進させて筒状部材14に押し込み、貫通させない状態で止めた後、穴抜きパンチ11を後退させることによって、筒状部材14の穴抜きを行う方法である。
【0014】
先ず、図1(a)に示すように、本発明の筒状部材の液圧穴抜き加工方法においては、外周部にシャーエッジ13が形成された穴抜きパンチ11が用いられる。この穴抜きパンチ11は、筒状部材14に穴開けすべき所定の部位に設置され、筒状部材14の外側に設けられた成形型16を摺動できるように設けられている。穴抜きパンチ11を摺動させる駆動手段は、空気や流体による圧力制御、機械制御、またはバネ等の弾性体による圧力制御等に基づくものであってもよいが、通常は、空気や流体による圧力制御またはバネ等の弾性体による圧力制御に基づくものが適用されている。
【0015】
筒状部材14の内部は、所定の内液圧Pの流体で加圧される。流体としては、通常、水が用いられるが、一般的な液圧加工法に用いられている流体であれば特に限定されることはない。
【0016】
次に、こうして準備された状態、すなわち筒状部材14の内部が加圧された状態で、図1(b)に示すように、穴抜きパンチ11は、一旦筒状部材14の内部側に前進し、筒状部材14を外側から内部側に向かって押し込む。押し込まれた穴抜きパンチ11は、筒状部材14を貫通させない状態で止められる。こうして押し込まれた部分は、筒状部材14の内部側に変形する。穴抜きパンチ11には、筒状部材14を押し込む側の先端12の外周部にシャーエッジ13が形成されているので、穴抜きパンチ11を押し込むことによって、筒状部材14の外側表面にシャーエッジ13による食い込み痕が形成される。こうした食い込み痕の深さや形状は、穴抜きパンチ11の押し込み量や、シャーエッジ13の形状によって変化させることができる。
【0017】
このとき、穴抜きパンチ11の押し込み量Lは、筒状部材14の板厚tとの関係において、L=0.7t〜1.2tであることが好ましい。この範囲内で押し込むと、穴抜きパンチ11のシャーエッジ13によって筒状部材14の外側に形成される食い込み痕は、低い内液圧Pで容易に穴抜きできる程度の深さで形成され、尚且つ、穴抜きパンチ11を押し込んだだけでは穴抜きされない程度の深さとなる。その結果、穴抜きパンチ11を筒状部材14の外側方向に後退させることによって、食い込み痕が形成された部分は、見かけ上の板厚が減少しているため、低い内液圧Pで容易に破断して穴抜き加工される。こうして破断した部分に表れる破断面17は、食い込み痕が形成された部分はいわゆる純粋なせん断面であり、その他の部分はせん断力が集中した結果形成されたものであるので、穴抜きされた破断面17の周辺にはダレが極めて小さく品質に優れた穴が形成されると共に、穴径や穴抜き位置の精度に優れたものとなる。
【0018】
穴抜きパンチ11の押し込み量Lが0.7t未満の関係では、筒状部材14内に極めて高い内液圧Pを与えなければ穴抜きを行うことができない。また、穴抜きパンチ11の押し込み量Lが1.2tを超える関係では、穴抜きパンチ11の押し込みによって筒状部材14が内側に変形して、そのまま筒状部材14の内側方向に穴抜きが行われてしまう。このとき、穴抜きされた破断面17の周辺には、ダレが生じやすい。従って、穴抜きパンチ11の押し込み量Lと筒状部材14の板厚tとの関係をL=0.7t〜1.2tに限定することが好ましい。なお、押し込み量Lは、筒状部材14に当接している成形型16と筒状部材14の接触面を基準とし、その面からの押し込み深さで規定される。
【0019】
また、穴抜きパンチの先端の形状を適宜変化させることができる。図2は、穴抜きパンチの先端の形状を示す正面断面図である。図2(a)に示す穴抜きパンチ21は、図1に示した穴抜きパンチ11と同じ形状のものである。穴抜きパンチ21には、筒状部材に食い込み痕を形成するために、その先端の外周にシャーエッジ27が形成され、さらに、逃げ面24が形成されていることが好ましい。逃げ面24は、穴抜きパンチ21のシャーエッジ27が筒状部材の外側面上に食い込んだときに、穴抜きされる部分が逃げる空間を形成し、穴抜きパンチ21の先端から凹んだ形態で形成されている。形成された逃げ面24の形状は特に限定されず、図2(a)に示すような平らな逃げ面24であっても、図2(b)に示すような円弧状の逃げ面25であってもよい。しかし、逃げ面24、25の深さdと筒状部材14の板厚tとの関係が、d=0.5t〜2.0tの範囲内であることが好ましい。逃げ面24、25の深さdの範囲を、この範囲にすることによって、食い込み痕が形成された部分の穴抜きを正確に行うことができるので、穴抜きされた破断面17の周辺のダレは極めて小さく、穴径精度が向上して穴抜き部分の品質が向上する。逃げ面24、25の深さdが0.5t未満の関係では、筒状部材14の外側表面に十分な深さで食い込み痕を形成することができず、その部分で正確に穴抜き加工することができない。また、逃げ面24、25の深さdが2.0tを超える関係では、筒状部材14の穴抜き部分は、内液圧Pによって、例えば図2(b)に示すような円弧状の逃げ面に沿ってドーム状に大きく膨らんだ後に破断することになるので、食い込み痕にせん断力が集中しにくくなって破断面が大きくなり、穴抜き精度や品質が低下する。従って、逃げ面24、25の深さdと筒状部材14の板厚tとの関係をd=0.5t〜2.0tに限定することが好ましい。この範囲内であれば、逃げ面24、25の形状は、図2(a)〜(c)に示すように、平面、凹面、凸面等、何れの形状であってもよい。なお、逃げ面24、25、26の深さdは、穴抜きパンチ21、22、23の先端を基準とした深さで規定される。
【0020】
さらに、図2(c)に示すように、深さdの逃げ面26の中央部に、高さhの突起28を穴抜きパンチ23の先端方向に設けることによって、穴抜きした後の穴抜きカス15を容易に穴抜きパンチ23の先端から除去することができ、穴抜き加工を連続して多数行う場合に特に有利となる。この時、突起28の高さhと筒状部材の板厚tとの関係は、h=0.5t〜2.0tであることが上述の効果を発揮するために好ましい。さらに、突起28の高さhの上限は、逃げ面26の深さd以下、すなわちh≦dの関係とすることが好ましい。こうした関係にすることによって、穴抜き後のカスを、穴抜きパンチ23の先端から容易に除去することができる。なお、突起28の高さhは、逃げ面26の最も深いところを基準として、そこから先端方法に突出した頂点までの高さで規定される。この場合においても、逃げ面26の深さdと筒状部材14の板厚tとの関係は、上述した関係と同じである。
【0021】
なお、穴抜きする穴形状は、丸穴、角穴、異形穴の何れの形状でもよく、求める形状に適合した穴抜きパンチを用いることができる。
【0022】
最後に、図1(c)に示すように、穴抜きパンチ11が筒状部材14の内部側から外側に向かって後退させることにより穴抜きが行われる。食い込み痕が形成された部分には、筒状部材14の内液圧Pによるせん断力が集中するので、その食い込み痕を起点として容易に破断する。その結果、従来のような高い内液圧が必要ではなく、低い内液圧でも容易に穴抜き加工することができる。破断された部分の形状は、穴抜きパンチ11の外周部のシャーエッジ13と同じ形状となる。こうして穴抜き加工された筒状部材は、食い込み痕が形成された部分にせん断力が集中して破断するので、穴抜きされた破断面17の周辺に発生するダレは極めて小さい。そのため、穴抜き加工された穴径精度の向上や穴の位置精度の向上が達成される。
【0023】
このとき、上述した穴抜きパンチ11の後退を、内液圧Pと穴抜きパンチ11の駆動手段の圧力Pcとで制御して行うことができる。図3は、筒状部材14の内部の内液圧Pと穴抜きパンチ11の駆動手段の圧力Pcとの相対差によって後退する穴抜きパンチ11の態様を示す正面断面図である。穴抜きパンチ11の駆動手段によって、図1(b)に示すような位置まで穴抜きパンチ11を押し込んだ後、その穴抜きパンチ11を後退させる手段としては、(i)内液圧Pを増圧し、穴抜きパンチ11の駆動手段の圧力Pcよりも大きくする、(ii)穴抜きパンチ11の駆動手段の圧力Pcを減圧し、内液圧Pよりも小さくする、(iii)内液圧Pの増圧と穴抜きパンチ11の駆動手段の圧力Pcの減圧を同時に行い、内液圧Pを穴抜きパンチ11の駆動手段の圧力Pcよりも大きくする、ことの三つの態様で行うことができる。これら何れの態様で行うかは、内液圧Pの制御のしやすさや、穴抜きパンチ11の駆動手段の圧力Pcの制御のしやすさ、さらに、実際に使用する設備能力や性能等を考慮して適宜設定されるものであり、特に限定するものではない。
【0024】
穴抜きパンチ11の後退を、筒状部材14の内部の内液圧Pと穴抜きパンチ11の駆動手段の圧力Pcとの相対差で行うことによって、穴抜きパンチ11の後退時に、穴抜きカス15の部分が穴抜きパンチ11の先端12に接触したまま穴抜き加工が行われる。従って、従来例のようなドーム状の膨らみが生じることなく(図4を参照。)、破断面17はより純粋なせん断力が作用したまま穴抜きがおこなわれるため、穴径の精度やせん断面の面粗度が高いものとなる。
【0025】
内液圧Pと、穴抜きパンチ11の駆動手段の圧力Pcとの相対圧力差Pr、すなわちPr=P−Pcの大きさは、筒状部材14の材質や板厚t、筒状部材14に形成された食い込み痕の形状や深さ、穴抜きパンチ11の大きさや形状、内液圧Pと穴抜きパンチ11の駆動手段の圧力Pcの絶対値、設定する穴抜きパンチの後退速さ、等々によって異なるので、これらを考慮して適宜最適な大きさが設定される。
【0026】
穴抜きパンチ11の圧力Pcを制御する駆動手段としては、空気圧制御、液圧制御またはバネ等の弾性体による圧力制御など何れの手段であってもよい。バネ等の弾性体で穴抜きパンチ11の圧力を制御する場合には、機械制御、空気圧制御または液圧制御と組み合わせて制御することもできる。
【0027】
なお、本発明で用いられる筒状部材は、通常アルミニウム合金が用いられるが、合金の種類は特に限定されるものではない。また、本発明の穴抜き加工方法は、一般的に用いられている内液圧加工方法に適用することができる。従って、その条件、すなわち流体の種類や内液圧は内液圧成形加工装置の一般的な条件の範囲内で行われる。例えば、内液圧としては、約500〜1500気圧の圧力範囲で行われる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の筒状部材の液圧穴抜き加工方法によれば、外周部にシャーエッジが形成された穴抜きパンチを、筒状部材の内側方向に一旦前進させて押し込んでいるので、押し込まれた筒状部材の外側には、穴抜きパンチのシャーエッジによって食い込み痕が形成される。その後、穴抜きパンチを筒状部材の外側方向に後退させるので、食い込み痕が形成された部分は、内液圧によるせん断力を受けて低い内液圧で容易に破断する。こうして破断した部分に表れる破断面は、食い込み痕が形成された部分はいわゆる純粋なせん断面であり、その他の部分はせん断力が集中した結果形成されたものであるので、穴抜きされた破断面の周辺に発生するダレは極めて小さく品質に優れた穴が形成される。従って、低い内液圧であっても筒状部材の外側に向けて容易に穴抜きすることができ、さらに、穴径や穴抜き位置が高精度で、高品質な穴抜き部分を有する車体やシャーシ部材を得ることができる。
【0029】
本発明の穴抜き加工方法を採用することによって、パイプ状の中空筒状部材を内液圧成形法によって成形加工する際に、成形加工と穴抜き加工を、内液圧成形加工の一連の工程内で同時に行うことができる。その結果、経済性にも優れた車体やシャーシ部品を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の筒状部材の液圧穴抜き加工方法の一例を示す正面断面図である。
【図2】本発明の用いられる穴抜きパンチの先端形状を示す正面断面図である。
【図3】筒状部材の内部の内液圧と穴抜きパンチの駆動手段の圧力との相対差によって後退する穴抜きパンチの態様を示す正面断面図である。
【図4】従来の筒状部材の液圧穴抜き加工方法の一例を示す正面断面図である。
【符号の説明】
11、21、22、23、41 穴抜きパンチ
12、42 先端
13、27 シャーエッジ
14、44 筒状部材
15 穴抜きカス
16、46 成形型
17、43 破断面
24、25、26 逃げ面
28 突起
P 内液圧
d 逃げ面の深さ
h 逃げ面の高さ

Claims (3)

  1. 筒状部材の内部を流体で加圧し且つ穴抜きパンチを後退させることにより、前記筒状部材に穴抜き加工を行う加工方法において、
    外周部にシャーエッジが形成された前記穴抜きパンチを用いるとともに、当該穴抜きパンチを一旦前進させて前記筒状部材に押し込み、前記シャーエッジを前記筒状部材に食い込ませて貫通させない状態で止めた後、前記穴抜きパンチを後退させることにより穴抜きを行うことを特徴とする筒状部材の液圧穴抜き加工方法。
  2. 前記穴抜きパンチの押し込み量Lと前記筒状部材の板厚tとの関係が、L=0.7t〜1.2tであることを特徴とする請求項1に記載の筒状部材の液圧穴抜き加工方法。
  3. 前記穴抜きパンチを所定位置まで一旦前進させた後、前記筒状部材の内部の流体の圧力と、前記穴抜きパンチの駆動手段の圧力との相対差により、前記穴抜きパンチを強制後退させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の筒状部材の液圧穴抜き加工方法。
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