JP3674941B2 - 電動式パワーステアリング装置のトルクセンサユニット - Google Patents

電動式パワーステアリング装置のトルクセンサユニット Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、トルクセンサユニットに関し、特に、電動式パワーステアリング装置等に好適に利用できるトルクセンサユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のトルクセンサとしては、例えば本出願人が先に提案した特開平8−122175号公報に開示されたものがある。この公報記載のトルクセンサは、センサ部を有する本体と、この本体上に直接固定される金属プレートと、この金属プレート上に固定されるが本体には直接固定されていない基板と、基板に設けられセンサ部と接続した検出回路とを備えていて、検出回路は基板の一面にのみ配置され、基板の金属プレートと接触する他面は全面アースとなっている。かかる構成によれば、電子部品は全て基板の一面に実装されるため、ノイズに対するシールド効果が向上すると共に組立性も向上する等の種々の利点を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、電動式パワーステアリング装置においては、トルクセンサはハウジングなどを含むトルクセンサユニットに収容されているが、雨水などが跳ねかかりやすい、車体の下部に設置されることが多い。しかるに、かかる従来技術によるトルクセンサユニットにおいては、防水性に関わる問題があることが判明している。かかる問題について説明する。トルクセンサユニットにおいて、回路などの電子部品を収納するアルミハウジングと、コネクタとの合わせ部は、硬化型の弾性シール材(例えば室温硬化型のシリコン溶剤)などを塗布することによって密封している。ここで、ねじ止め用の金属ブッシュと樹脂本体とを一体モールド成形することによってコネクタを形成しているが、かかるコネクタにおいては、金属ブッシュの端面を樹脂本体から突出させることにより、ねじ止め時の座面強度を確保している。
【0004】
しかしながら、このように金属ブッシュの端面を、樹脂本体より突出させたことにより、アルミハウジング面と樹脂本体との間にわずかなすき間が生じ、かかるすき間を介して、外部より水分が侵入する恐れがある。かかるすき間に侵入した水分は厳寒時に氷結して体積が膨張し、それにより樹脂本体を破損する恐れがある。
【0005】
一方、弾性シール材を塗布すべきアルミハウジングの形状は複雑であるため、コネクタとの合わせ面全周に弾性シール材の塗布を行う場合、はみ出さないように注意深く塗布作業を行う必要があるので、時間がかかると共に作業しにくいという問題も生じている。
【0006】
本発明は、このような従来の技術の問題点に鑑み、信頼性を確保すると共に、組立時作業性を向上させた電動式パワーステアリング装置のトルクセンサユニットを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る電動式パワーステアリング装置のトルクセンサユニットは、
電気もしくは電子部品を収容するための収容空間と、前記収容空間と外部とを連通する開口とを形成したハウジングと、
前記開口を遮蔽するコネクタ部材と、
前記開口と、前記コネクタ部材との間を密封する密封手段とを有し、
前記密封手段は、板状の弾性体であることを特徴とする。
【0008】
【作用】
本発明に係る電動式パワーステアリング装置のトルクセンサユニットによれば、電気もしくは電子部品を収容するための収容空間と、前記収容空間と外部とを連通する開口とを形成したハウジングと、前記開口を遮蔽するコネクタ部材と、前記開口と、前記コネクタ部材との間を密封する密封手段とを有し、前記密封手段は、板状の弾性体であるので、前記ハウジングと前記コネクタ部材との間に、既に形状が決まっている前記板状の弾性体を挟み込むだけで、前記開口端における前記ハウジングと前記コネクタ部材との間の隙間を埋めることができるため、作業性に優れ、かつ効果的に水分の侵入を阻止することができる。また、例えば前記コネクタ部材が本体から金属ブッシュを突出させたような形状を有していても、本体とハウジングとの間を前記板状の弾性体で密封できるため、その間に水分が侵入することを防止できる。尚、板状の弾性体は、コーティングオイルシート、コルクシート、パッキンやゴム等のシムであって良いが、これらに限られない。前記板状の弾性体の内方には、前記ハウジング内への異物の侵入を防止するO−リングなどの別の密封手段を設けることができる。
更に、前記コネクタ部材のフランジ部と前記ハウジングとの間に、前記板状の弾性体を配置している。
更に、前記コネクタ部材は、前記ハウジング側に突出したブッシュを有するため、その密封性が問題となるが、本発明によれば、前記板状の弾性体を用いることで水分などの侵入を阻止でき、液状の硬化型シール材を塗布するなどの作業は不要となって、作業の時間低減と簡素化を図ることができる。
更に、前記板状の弾性体は、部品単体で比較したときに、前記ブッシュが前記ハウジング側に突出した長さより厚くなっている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1乃至図7は本発明の一実施の形態を示す図であって、この実施の形態は、本発明に係るトルクセンサユニットを、車両の電動式パワーステアリング装置に適用したものであり、図1は、ステアリング系全体を示す正面図であり、図2は、ステアリング系の要部(電動式パワーステアリング装置)を示す縦断面図であり、図1の構成を矢印 III 方向に見た図であり、図3は、トルクセンサユニットの正面図であり、図4は、図3の構成をIV-IV線で切断して矢印方向に見た断面図であり、図5は、図3の構成を矢印V方向に見た図であり、図6は、図5の構成をVI-VI線で切断して矢印方向と逆に見た断面図であり、図7は、弾性シムの斜視図であり、図8は、コネクタを取り外した状態での図5と同様な図である。
【0010】
図1において、ハウジング1内を水平方向に不図示のラック軸6(図2参照)が延在している。ラック軸6の両端にはタイロッド51,52が連結され、タイロッド51,52は、不図示の操舵機構に連結されている。図示していないが、ハウジング1の中央に、電動式パワーステアリング装置が配置されている。以下、電動式パワーステアリング装置の構成について詳述する。
【0011】
図2において、上側ハウジング1A及び下側ハウジング1Bからなるハウジング1内には、トーションバー4を介して連結された入力軸2及び出力軸3が、軸受5a,5b及び5cによって回転自在に支持されている。これら入力軸2,出力軸3及びトーションバー4は、同軸に配設されていて、トーションバー4の上端側は入力軸2内に深く入り込んだ位置においてその入力軸2にピン結合されて回転方向に一体となっており、また、ト−ションバー4の下端側は出力軸3にスプライン結合されて回転方向に一体となっている。
【0012】
入力軸2の上端部には、図示しない自在継ぎ手やステアリングシャフト等を介してステアリングホイールが回転方向に一体に取り付けられており、また、出力軸3の下端部にはピニオン3aが形成されていて、ピニオン3aはラック軸6に噛合している。これらピニオン3a及びラック軸6は、公知のラックアンドピニオン式ステアリング装置を構成するものであり、従って、運転者がステアリングホイールを操舵することにより発生した操舵力は、入力軸2,トーションバー4,出力軸3及びラックアンドピニオン式ステアリング装置を介して、図示しない操舵機構を動作せしめ、車輪の操舵を行うこととなる。
【0013】
さらに、出力軸3には、これと同軸に且つ―体に回転するウォームホイール7が外嵌し、このウォームホイール7の樹脂製の噛合部7aと、電動モータ8の出力軸8a外周面に形成されたウォーム8bとが噛み合っている。従って、電動モータ8の回転力は、その出力軸8a,ウォーム8b及びウォームホイール7を介して出力軸3に伝達されるようになっており、電動モ−タ8の回転力及び回転方向を適宜制御することにより、出力軸3に適切な操舵補助トルクを付与できるようになっている。
【0014】
ここで、主として入力軸2を包囲する上側ハウジング1Aには、このステアリング系に発生するトルクに応じて状態が変化するセンサ部10を収容するセンサ部収容空間20と、センサ部10の出力を受けて所定の処理を実行する回路部が搭載された基板(電子部品)9を収容する基板収容空間21と、が形成されている。なお、センサ部収容空間20は、入力軸2と上側ハウジング1Aとの間の隙間によって形成された略肉厚の円筒形状の空間であり、基板収容空間21は、そのセンサ部収容空間20の径方向外側に近接するように形成された略直方体状の空間である。
【0015】
なお、センサ部収容空間20に収容されたセンサ部10の構成は、特に限定されるものではないが、例えば特開平8−240491号公報に開示されたものを用いることができる。すなわち、本案施の形態においては、出力軸3と一体に回転するように固定され、入力軸2の外周面を包囲する導電性で且つ非磁性の材料(例えば、アルミニウム)製の肉薄の円筒部材11と、この円筒部材11に包囲されている入力軸2外周面に形成され、軸方向に延びる横断面略長方形の複数の溝12と、入力軸2と出力軸3との間のトーションバー4のネジレを伴った相対回転の方向及び量に応じて溝12との重なり具合が変化するように円筒部材11に形成された複数の窓(図示せず)と、上側ハウジング1A側に固定され円筒部材11の窓と入力軸2の溝12との重なり具合をコイルのインダクタンス変化として検知するためのコイルユニット13と、で構成されていて、センサ部10のコイルユニット13の各コイルの端部13aが、基板収容空間21側に引き出され、基板9の所定位置に差し込まれている。
【0016】
基板9上面には、端部13aを介して供給されるセンサ部10の出力に基づいて、ステアリング系に発生している操舵トルクが最適な値となるような操舵補助トルクを演算し、その操舵補助トルクが発生するように、電動モータ8の図示しない駆動回路に対して制御信号を出力するようになっている。
【0017】
また図4に示すように、基板収容空間21には、基板9をその内部に組み込む際に利用される第1開口部22が形成されている。この第1開口部22は、基板9の平面形状よりも一回り大きな略長方形の開口部であり、基板9を収容した後に、カバー23を外側ハウジング1A表面に固定することによって塞がれるようになっている。カバー23は、肉薄のアルミニウム製の部材であり、その表面側には、第1開口部22の縁部分に沿って連続するように凸部23Aが形成されていて、その凸部23Aの上側ハウジング1A側を向く裏面側には、無端状のシール部材23Bが埋め込まれている。シール部材23Bは、カバー23を固定した後に、第1開口部22を介して水等が基板収容空間21に浸入することを防止するためのものである。具体的には、シール部材23Bは、カバー23を固定する前の状態はその裏面側に若干盛り上がり、カバー23を固定すると、上側ハウジング1Aとカバー23との間に介在し、基板収容空間21の縁部分に密着して水等の浸入を防止するようになっている。
【0018】
さらに、基板収容空間21の一方の側面は、他の部位よりも肉厚の肉厚部24となっていて、その肉厚部24には、基板収容空間21に通じる円形の第2開口部25が、第1開口部とは独立に開口している。
【0019】
即ち、肉厚部24は、基板収容空間21の側面に連続したブロック状の部位であって、その略中央部に円形の第2開口部25が開口しているのであるが、その第2開口部25の中心軸が向く方向は、第1開口部22の長辺と平行な方向となっている。また、第2開口部25の直径は、図8からも判るように、その外側から基板9の一部が見える程度の寸法としている。
【0020】
そして、第2開口部25には、コネクタ部材すなわちコネクタ30が固定されるようになっている。コネクタ30は、導電性樹脂製のコネクタ本体31を有していて、そのコネクタ本体31は、第2開口部25に差し込まれる円筒部31Aと、肉厚部24表面に当接するフランジ部31Bと、フランジ部31Bの円筒部31Aとは逆側の面から立ち上がるボックス部31Cと、から構成されている。かかるコネクタ本体31は、その円筒部31Aを第2開口部25に差し込んだ状態で、フランジ部31Bに一体モールド成形された金属ブッシュ35(図6)を貫通する二本のボルト32を肉厚部24に螺合させることにより、上側ハウジング1Aに固定されるようになっている。
【0021】
コネクタ本体31には、複数(この例では、6)本のピン33が支持されている。これらピン33は、基板9上の回路部の出力を外部に導出するためのものであって、その一方の端部は、横断面円形に形成され、基板9の端部に裏面側から差し込まれるようになっている。また、ピン33の他方の端部は、横断面長方形に形成され、ボックス部31Cの開口端より若干内側の位置にまで延びている。各ピン33は、絶縁体である合成ゴム製のリング34を介して、ボックス部31Cの底面部分に固定されている。
【0022】
これらリング34の外径寸法は、遮断すべき電磁波の波長よりも出来るだけ小さくすることが望ましい。本実施の形態では、基板収容空間21内において基板9よりもさらに深い位置にのみ存在するような寸法としている。
【0023】
各ピン33のリング34を介してコネクタ本体31に支持される部分33Aは、第2開口部25の中心軸と平行に延びているが、その平行に延びている部分33Aの基板収容空間21内側の端部に、連続して直角に折れ曲がって基板9側に延びる部分33Bが形成されていて、その基板9側に延びる部分33Bの先端が、基板9裏面側に差し込まれている。
【0024】
なお、各ピン33の上記部分33Bの長さは、部分33Bの基板9側の先端部が、コネクタ本体31の円筒部31Aの外周面よりも内側に位置するような寸法としている。これは、ピン33が固定されたコネクタ30を肉厚部24に固定する際に、ピン33の直角に折れ曲がった部分33Bが、第2開口部25を容易に通過できるようにするため、つまり、コネクタ30を固定する際の手間を簡易にするためである。
【0025】
ピン33の直角に折れ曲がった部分33Bの寸法を上記のようにしたため、基板9の深さ方向の固定位置を、図8に示すように、第2開口部25の外側からその一部が見えるような位置としているのである。なお、実際の組み立て手順は、コネクタ30を肉厚部24に固定した後に、基板9を固定し、カバー23を固定する、という具合である。
【0026】
さらに、第2開口部25の周囲とコネクタ30との間には、板状の弾性体である弾性シム40が挟持されている。図7、8に示すように、弾性シム40は、コネクタ30のフランジ部と等しく略菱形の薄板形状を有しており、中央にはコネクタ30の円筒部31Aを挿通させるための円形開口41を形成し、両端にはボルト32を案内する金属ブッシュ35を挿通させるための孔42を形成している。この弾性シム40は、コネクタ30を固定した後に、第2開口部25の周囲とコネクタ30との間の隙間に介在して、水等が浸入する空間をなくし、厳寒時に氷結するなどの不具合を防止するためのものである。尚、ハウジング1A内へ水等の異物が侵入することを防止するのは、第2開口部25の入口内周に設けられたO−リング40aである。
【0027】
次に、本実施の形態にかかる電動式パワーステアリング装置の動作を説明する。
ステアリング系が中立状態にあり、操舵トルクが零であるものとすると、入力軸2及び出力軸3間には相対回転は生じない。従って、入力軸2と円筒部材11との間にも相対回転は生じない。
【0028】
これに対し、不図示のステアリングホイールが操舵されて、入力軸2に回転力が生じると、その回転力は、トーションバー4を介して出力軸3に伝達される。このとき、出力軸3には、転舵及び路面間の摩擦力やラックアンドピニオン式ステアリング装置のギアの噛み合い等の摩擦力に応じた抵抗力が生じるため、入力軸2及び出力軸3間には、トーションバー4がネジレることによって出力軸3が遅れる相対回転が発生し、入力軸2及び円筒部材11間にも相対回転が生じる。そして、その相対回転の方向及び量は、ステアリングホイールの操舵方向や発生している操舵トルクに応じて所与の値となる。
【0029】
この結果、コイルユニット13のコイルのインダクタンスが操舵トルクの方向及び大きさに応じて適宜変化するため、そのコイルの端部13aが接続された基板9上の回路において、操舵補助トルクを決定するための演算処理を実行することができるのである。
【0030】
基板9上の回路における演算処理の結果、制御信号がピン33を介して図示しない駆動回路に供給され、電動モ−タ8にその操舵補助トルクを発生させるための回転力が発生し、これがウォーム8bやウォーム7を介して出力軸3に伝達され、出力軸3に操舵補助トルクが付与されるため、操舵力の負担が軽減されることとなる。
【0031】
さらに、本実施の形態では、第1開口部22と第2開口部25とをそれぞれ独立に形成しているため、それぞれの開口部を、シール部材23BやO−リング40aによって容易にシールすることができ、外部から水等が浸入することをより確実防止することができる。
【0032】
特に、コネクタ30は、図6に示すように、樹脂製のフランジ部31Bに一体モールド成形された金属ブッシュ35は、ボルト32の締結力をフランジ部31Bで受けないよう、その両端がフランジ31Bから突出して形成されているため、密封性が問題となる。これに対し、本実施の形態によれば、弾性シム40が、第2開口部25の周囲と、コネクタ30との間を密封しているので、従来技術のように、液状の硬化型シール材を塗布する場合の如くすき間が生じることはなく、従って水分などの侵入を効果的に防止できるため、厳寒時においても氷結に起因するコネクタ30の破損を防止できる。又、組み付け時には、図8に示すように、フランジ31Bの形状に一致した弾性シム40を、第2開口部25の周囲に載置した状態でコネクタ30を組み込めば足り、従来技術のように複雑な塗布作業が不要となるため、作業の時間低減と簡素化を図ることができる。尚、弾性シム40は、ボルト32の締結時に弾性変形しても、金属ブッシュ35の先端がハウジング1Aに底付きしない程度の厚さを有すると良い。
【0033】
更に、第1開口部22と第2開口部25とをそれぞれ独立に形成した結果、コネクタ30を固定する際に、ピン33の直角に曲がった部分33Bが、第2閑口部25を通過する必要があるため、上述のように、その部分33Bの長さ寸法を決定しているのであるが、そのように部分33Bの長さ寸法を決定したことにより、基板9の深さ方向の国定位置が、第2開口部25の外側から見えるような位置になっている。
【0034】
このため、その第2開口部25を通じて外部から到来する電磁波が、基板9表面側の回路部に影響を与えることが懸念されるのであるが、本実施の形態にあっては、ハウジング1は鉄製であり、カバー23はアルミニウム製であり、コネクタ本体31は導電性樹脂製であるため、これらハウジング1,カバー23及びコネクタ本体31のいずれもが、電磁波の遮蔽が可能な電磁波遮蔽材料で形成されていることになる。
【0035】
従って、基板9を収容した基板収容空間21内には、極わずかにリング34が固定された部位を通じてのみ電磁波の侵入が可能であるだけで、しかも基板9を収容する位置よりもさらに深い位置にリング34を固定しているから、基板9の表面側(図3に見える側)に固定された回路部への影響は、実質的に零である。よって、基板9上の回路が電磁波の影響を受けて誤作動する可能性は、極めて小さくなっている。
【0036】
仮に、ピン33の直角に折れ曲がった部分33Bを長くして、その端部が第2開口部25の内周面よりもさらに外側に位置するようにすれば、基板9は第2開口部25の外側から見えない位置に固定することも可能であり、そうすれば、上側ハウジング1A及びカバー23を電磁波遮蔽材料で形成するだけで基板9上の回路への電磁波の影響は極めて小さくできるのである。しかしながら、そのような構成では、コネクタ30を固定する際に、ピン33の直角に折れ曲がった部分33Bが第2開口部25を通過するように斜めの方向から円筒部31Aを差し込むような手間が必要になり、組立時の作業性の低下を招いてしまうのである。
【0037】
これに対し、本実施の形態のような構成であれば、そのような作業性の低下を招くことなく、電磁波が回路に影響する可能性を低減できるのである。さらに、本実施の形態では、ピン33を絶縁性のリング34を介してコネクタ本体31に支持するようにしているから、ピン33と導電性樹脂製のコネクタ本体31との間でショートするような不具合もない。
【0038】
以上、実施の形態を参照して本願発明を詳細に説明してきたが、本願発明は上記実施の形態に限定して解釈されるべきでなく、その趣旨を損ねない範囲で適宜変更、改良可能であることはもちろんである。たとえば、弾性シムは、コーティングオイルシート、コルクシート、パッキンやゴム等のシムであって良いが、これらに限られない。
【0039】
【発明の効果】
本発明に係る電動式パワーステアリング装置のトルクセンサユニットによれば、電気もしくは電子部品を収容するための収容空間と、前記収容空間と外部とを連通する開口とを形成したハウジングと、前記開口を遮蔽するコネクタ部材と、前記開口と、前記コネクタ部材との間を密封する密封手段とを有し、前記密封手段は、板状の弾性体であるので、前記ハウジングと前記コネクタ部材との間に、既に形状が決まっている前記板状の弾性体を挟み込むだけで、前記開口端における前記ハウジングと前記コネクタ部材との間の隙間を埋めることができるため、作業性に優れ、かつ効果的に水分の侵入を阻止することができる。また、例えば前記コネクタ部材が本体から金属ブッシュを突出させたような形状を有していても、本体とハウジングとの間を前記板状の弾性体で密封できるため、その間に水分が侵入することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ステアリング系全体を示す正面図である。
【図2】 ステアリング系の要部を示す縦断面図であり、図1の構成を矢印 III 方向に見た図である。
【図3】 トルクセンサユニットの正面図である。
【図4】 図3の構成をIV-IV線で切断して矢印方向に見た断面図である。
【図5】 図3の構成を矢印V方向に見た図である。
【図6】 図5の構成をVI-VI線で切断して矢印方向と逆に見た断面図である。
【図7】 弾性シムの斜視図である。
【図8】 コネクタを取り外した状態での図5と同様な図である。
【符号の説明】
1 ハウジング
1A 上側ハウジング
1B 下側ハウジング
9 基板
10 センサ部
20 センサ部収容空間
21 基板収容空間
22 第1開口部
23 カバー
25 第2開口部
30 コネクタ
40 弾性シム

Claims (3)

  1. 電気もしくは電子部品を収容するための収容空間と、前記収容空間と外部とを連通する開口とを形成したハウジングと、前記開口を遮蔽するコネクタ部材と、前記開口と、前記コネクタ部材との間を密封する密封手段とを有し、前記密封手段は、板状の弾性体であり、
    前記コネクタ部材は、前記ハウジング側に突出したブッシュを有する電動式パワーステアリング装置のトルクセンサユニット。
  2. 前記コネクタ部材のフランジ部と前記ハウジングとの間に、前記板状の弾性体を配置している請求項に記載の電動式パワーステアリング装置のトルクセンサユニット。
  3. 前記板状の弾性体は、部品単体で比較したときに、前記ブッシュが前記ハウジング側に突出した長さより厚くなっている請求項1又は2に記載の電動式パワーステアリング装置のトルクセンサユニット。
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