JP3674862B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機に代表される遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の遊技機では、遊技機構成要素を制御する制御装置は、遊技機構成要素ごとに別々に設けられていた。そして、一の制御装置から、他の制御装置に制御信号を送る際には、制御信号と共に割り込み用の信号が送信され、この割り込み用信号によって他の制御装置は一の制御装置から制御信号が入力されていることを認知して制御に取り入れるという構成であった(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−58068号公報(段落[0034]、[0035])
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年の遊技機の開発に伴い、遊技機内で複数の送信源から制御信号が送信される場合が想定される。しかしながら、上記した従来の遊技機に備えた信号送受信の構成では、送信源が異なる制御信号が送信された場合に、受信タイミング等の調整を図ることが難しかった。
【0004】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、遊技機内部で制御信号の送受信を円滑に行うことが可能な遊技機の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る遊技機は、遊技の演出を行うための第1と第2の遊技機構成要素と、第1と第2の遊技機構成要素を用いた複数のメイン演出パターンのうちの少なくとも1つを決定して、そのメイン演出パターンに対応したメイン制御信号を出力するメイン制御装置と、メイン制御信号を受信して第1の遊技機構成要素による演出を制御する第1のサブ制御装置と、メイン制御信号を受信して第2の遊技機構成要素による演出を制御する第2のサブ制御装置とを備え、複数のメイン演出パターンのうちの少なくとも1つには、第1の遊技機構成要素用の複数の第1のサブ演出パターンと、第2の遊技機構成要素用の複数の第2のサブ演出パターンとが従属して設けられると共に、第1のサブ演出パターンと第2のサブ演出パターンとが対応するようにサブ制御信号が設定され、第1のサブ制御装置は、所定のメイン演出パターンに係るメイン制御信号を受信したときには、そのメイン演出パターンに従属した複数の第1のサブ演出パターンから1つを決定し、その第1のサブ演出パターンに基づいて第1の遊技機構成要素の演出を制御すると共に、メイン御信号の出力期間の後であって、メイン制御信号を受信してから所定の待機時間が経過する前に第1のサブ演出パターンに対応したサブ制御信号の送信を開始し、第2のサブ制御装置は、メイン制御信号を受信してから待機時間が経過した後に受信した信号をサブ制御信号として取り込み、サブ制御信号とメイン制御信号とから決定される第2のサブ演出パターンの演出を第2の遊技機構成要素に行わせるように構成したところに特徴を有する。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の遊技機において、第1のサブ制御装置は、第1の遊技機構成要素としての表示器に表示される画像を制御する表示制御装置であり、第2のサブ制御装置は、第2の遊技機構成要素としてのスピーカから発生される音声を制御する音声制御装置及び/又は、第2の遊技機構成要素としてのランプの発光パターンを制御するランプ制御装置であり、表示器に表示可能な複数種類の画像を、メイン制御信号に対応させて複数のメイン演出パターンに分類記憶しかつ、少なくとも1つのメイン演出パターンに従属する複数の画像を第1のサブ演出パターンとし、スピーカから出力される複数種類の音声及び/又はランプの複数の発光パターンを、メイン制御信号に対応させて複数のメイン演出パターンに分類記憶しかつ、少なくとも1つのメイン演出パターンに従属する音声及び/又は発光パターンを第2のサブ演出パターンとしたところに特徴を有する。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の遊技機において、メイン制御信号には、第1のサブ制御装置及び/又は第2のサブ制御装置による制御内容を決定するための個別制御信号と、その個別制御信号が第1のサブ制御装置と第2のサブ制御装置の何れのサブ制御装置に対するものかを識別するための識別信号とが含まれ、第1のサブ制御装置と第2のサブ制御装置は、識別信号が自身に対する識別信号であった場合にのみ個別制御信号を受信するところに特徴を有する。
【0010】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
請求項1の遊技機では、メイン制御装置がメイン演出パターンを決定し、そのメイン演出パターンに対応したメイン制御信号を出力する。第1のサブ制御装置は、所定のメイン演出パターンに係るメイン制御信号を受信したときには、複数の第1のサブ演出パターンから1つを決定して第1の遊技機構成要素の演出を制御すると共に、その第1のサブ演出パターンに対応したサブ制御信号の送信を、メイン御信号の出力期間の後であって、メイン制御信号を受信してから所定の待機時間が経過する前に開始する。すると、第2のサブ制御装置は、メイン制御信号を受信してから待機時間が経過した後に受信した信号をサブ制御信号として取り込み、サブ制御信号とメイン制御信号とから決定される第2のサブ演出パターンの演出を第2の遊技機構成要素に行わせる。ここで、サブ制御信号の出力期間を、メイン制御信号の出力期間の後に設けたので、第2のサブ制御装置はメインとサブの両制御信号を区別して受信することができ、遊技機内部で制御信号の送受信を円滑に行うことが可能になる。
【0011】
<請求項2の発明>
請求項2の遊技機では、メイン制御装置が、表示器に表示させるメイン演出パターンの分類を決定し、表示制御装置がそのメイン演出パターンに従属する複数の画像から1つの第1のサブ演出パターンを決定する。これにより、メイン制御装置と表示制御装置とが制御負荷を分担して効率よく制御を行うことができる。しかも、音声制御装置及び/又はランプ制御装置は、表示制御装置が出力したサブ制御信号に基づいて、メイン演出パターンに従属する複数の音声及び/又は発光パターンのうちの1つの第2のサブ演出パターンを実行するので、画像と音声及び/又は発光パターンとを連携させた演出を行うことができる。
【0012】
<請求項3の発明>
請求項3の遊技機では、第1のサブ制御装置及び第2のサブ制御装置は、自らに対する個別制御信号のみを受信して、不必要な個別制御信号は受信しないので、信号処理の負担が軽減される。
【0013】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態>
以下、本発明を適用したパチンコ遊技機に係る第1実施形態を、図1〜図7に基づいて説明する。図1に示すように、本実施形態のパチンコ遊技機の遊技盤11には、ガイドレール12で囲まれたほぼ円形の遊技領域に、始動入賞口14、大入賞口15、上側サイド入賞口20及び下側サイド入賞口21が備えられている。
【0014】
始動入賞口14と大入賞口15とは、遊技領域のうち中央下寄り位置に上下に並べて配置されており、上側サイド入賞口20及び下側サイド入賞口21は、始動入賞口14及び大入賞口15を挟んだ両側にそれぞれ1対ずつ配置されている。前記始動入賞口14の上方には、液晶表示装置13が設けられ、液晶表示装置13を挟んだ両側には、上から順に、ランプ風車17、始動ゲート18及び風車19が設けられている。また、ガイドレール12に沿った両側部には、円弧状のサイドランプ22,22(本発明の「第2の遊技機構成要素」に相当する)が設けられている。さらに、遊技領域全体に亘って図示しない複数の障害釘が起立している。
【0015】
図1に示すように、パチンコ遊技機のうち、遊技盤11より上方には、遊技盤11の前面側に張り出した装飾ランプ30(本発明の「第2の遊技機構成要素」に相当する)が設けられている。また、遊技盤11より下方には、上皿27A及び下皿27Bが上下2段にして設けられている。そして、下皿27Bの右端部に設けた操作ノブ28を操作することで、上皿27Aに収容された遊技球が遊技盤11に向けて弾き出される。また、上皿27Aに設けたボタン29を押せば、上皿27Aから下皿27Bに遊技球が移動して収容される。また、上皿27Aを挟んだ両側には、1対のスピーカ59S(本発明の「第2の遊技機構成要素」に相当する)が設けられている。
【0016】
次に所要の各部位についてさらに詳説する。
上側サイド入賞口20及び下側サイド入賞口21は、共に遊技球が1つ入賞可能な開口幅をなして上方に開放されている。
【0017】
始動ゲート18は、上方と斜め下方とに開放した通路を備えており、始動ゲート18の上面からその通路内に入った遊技球が、斜め下方の液晶表示装置13側に向かって排出される。
【0018】
始動入賞口14は、両側に可動翼片14C,14Cを備える。可動翼片14C,14Cは、常には、始動入賞口14に遊技球が1つ入賞可能な大きさで開口しており、始動ゲート18に遊技球が通過して所定の条件が成立すると、可動翼片14C,14Cが所定期間に亘って左右に拡開して(図1の状態)、始動入賞口14へ入賞し易くなる。
【0019】
大入賞口15は、図1に示すように、横長に形成されて、常には可動扉15Tにて閉塞されている。そして、遊技が当たりになると、遊技盤11の裏に設けた大入賞口用ソレノイドが駆動され、可動扉15Tが所定期間に亘って前側に倒れるという、所謂、大当たり遊技が実行される。これにより、可動扉15Tを案内にして大入賞口15に多くの遊技球が入賞可能になる。
【0020】
液晶表示装置13は、遊技盤11に形成した貫通孔に、装飾枠23を嵌め込み、その装飾枠23の奥部に、TFT−LCDモジュールからなる表示器34を備えてなる。
【0021】
装飾枠23の上辺には、中央に7セグメントLED24が備えられている。この7セグメントLED24は、始動ゲート18を遊技球が通過したときに、「0」〜「9」までの数字を所定期間に亘って変動表示してから所定の数字を停止表示する。そして、その停止表示された数字が奇数の場合に、前述したように可動翼片14C,14Cを所定期間に亘って横に倒す。
【0022】
液晶表示装置13における表示器34には、図1に示すように3つの特別図柄80,81,82が縦並びに停止表示されている。各特別図柄80,81,82は、「0」〜「9」の識別番号を表記した10種類の図柄で構成されており、通常は、各特別図柄80,81,82ごとに何れか1種類の識別番号が停止表示されている。そして、始動入賞口14に遊技球が入賞すると、各特別図柄80,81,82が、左右方向にスクロールして変動表示される。また、このとき表示器34に表示された図柄や変動表示態様に応じてスピーカ59Sから音楽や効果音等の音声が発生されると共に、サイドランプ22及び装飾ランプ30が点灯する。
【0023】
各特別図柄80,81,82がスクロールしてから所定時間後に、例えば、上特別図柄80、下特別図柄82、中特別図柄81の順で、スクロールが停止して所定の図柄が停止表示される。ここで、例えば、停止表示された特別図柄80,81,82の全部が同じ数字になった場合(所謂、ぞろ目になった場合)には、大当たり遊技が実行され、前述の如く、大入賞口15の可動扉15Tが所定期間に亘って開く。
【0024】
また、図示しないが、遊技盤11には、各入賞口14,15,20,21及び始動ゲート18に入った遊技球を検出するための検出スイッチが各入賞口14,15,20,21及び始動ゲート18ごとに設けられている。そして、それら検出スイッチによる遊技球の検出に起因して、スピーカ59S、サイドランプ22及び装飾ランプ30、表示器34等が駆動する。
【0025】
図2に示すように、パチンコ遊技機の後面中央には、メイン制御装置50が設けられ、このメイン制御装置50に重なるようにして、発光用サブ制御装置55、音声用サブ制御装置56及び表示用サブ制御装置57が設けられている。また、これら各制御装置50,55,56,57の下方には、電源装置、払出制御装置、発射制御装置等の種々の制御装置が設けられている。
【0026】
なお、本実施形態では、前記した音声用サブ制御装置56が本発明の「第2のサブ制御装置」に相当し、表示用サブ制御装置57が本発明の「第1のサブ制御装置」に相当し、さらに、メイン制御装置50が本発明の「メイン制御装置」に相当する。
【0027】
メイン制御装置50は、各入賞口14,15,20,21及び始動ゲート18等への入賞・入球に起因してメイン制御信号を生成し、各サブ制御装置55,56,57、発射制御装置、払出制御装置等に出力する。
【0028】
表示用サブ制御装置57は、表示制御用CPU71(図3参照)と、表示制御データ等を記憶する制御データROMと、特別図柄、背景画像、キャラクタ画像、文字画像等の画像データを記憶する画像データROMとを備える。そして、メイン制御装置50からの制御信号に基づき、表示制御用CPU71が、制御データROMから所定の表示制御データを取り出すと共に、画像データROMから必要なデータを読み出す。そして、表示画像における特別図柄、背景画像、キャラクタ画像、文字画像等のマップデータを作成し、表示器34に出力する。
【0029】
表示制御用CPU71は、メイン制御装置50から送信されたメイン制御信号に基づいて独自にサブ制御信号を生成(決定)する。ここで、「独自に」とは、メイン制御装置50とは「無関係に」という意味であり、表示用サブ制御装置57の表示制御用CPU71が独自にサブ制御信号を生成(決定)することで、メイン制御装置50におけるメインCPU51(図3参照)の制御負担が軽減される。
【0030】
音声用サブ制御装置56は、メイン制御装置50及び表示用サブ制御装置57からメインとサブの両制御信号を受信する。そして、それらメインとサブの両制御信号に基づいて、所定の音声信号を図示しない音声データROMから取り出し、これをアナログ信号に変換及び増幅してスピーカ59Sに出力する。
【0031】
発光用サブ制御装置55は、遊技盤11の左右のサイドランプ22,22やパチンコ遊技機の前面の装飾ランプ30等への電力供給をオンオフする駆動回路を内蔵して備える。そして、メイン制御装置50から受けたメイン制御信号に基づき、前記駆動回路を作動させて、各ランプ、LED等を駆動制御する。
【0032】
図3には、メイン制御装置50と各サブ制御装置55,56,57との間の信号の送受信関係が示されている。
【0033】
メイン制御装置50に備えたメインCPU51は、遊技全体の進行を制御すると共に、各サブ制御装置55,56,57に向けてメイン制御信号を出力する。ここで、メイン制御信号には、各サブ制御装置55,56,57を識別するための識別信号と、各サブ制御装置55,56,57にて各ランプ22,30、スピーカ59S、表示器34等を制御するための個別制御信号とが含まれている。
【0034】
これに対応して、メイン制御装置50の信号出力部には、ラッチ42A、バッファ43A及び出力ポート44Aからなる個別制御信号用の出力部が、各サブ制御装置55,56,57毎に別々に設けられ、ラッチ42B、バッファ43B及び出力ポート44Bからなる識別信号用の出力部が各サブ制御装置55,56,57に共通して設けられている。
【0035】
個別制御信号用の各ラッチ42Aでは、個別制御信号を一時記憶し、メインCPU51から所定のコードがデコーダ41に出力されると各ラッチ42Aから各バッファ43Aに個別制御信号が取り込まれる。そして、各バッファ43Aは、個別制御信号を増幅して、各出力ポート44Aからメイン制御装置50の外部に出力する。これと同様にして、識別信号用のラッチ42Bでは、識別信号を一時記憶し、メインCPU51から所定のコードがデコーダ41に出力されるとラッチ42Bからバッファ43Bに識別信号が取り込まれて増幅されて、出力ポート44Bからメイン制御装置50の外部に出力される。
【0036】
図4には、メイン制御装置50の詳細が示されている。なお、同図には発光用サブ制御装置55に個別制御信号を出力するためのラッチ42A、バッファ43A、出力ポート44Aは省略してある。同図に示すように、メイン制御装置50に備えた出力ポート44は、個別制御信号用の8ビットの出力ポート44Aと、識別信号用の3ビットの出力ポート44Bとからなる。そして、各出力ポート44A,44Bと、各サブ制御装置55,56,57に備えた各入力ポート64とが、両端末にコネクタを備えたケーブルにて接続されている。
【0037】
図3に示すように、各サブ制御装置55,56,57の信号入力部には、各入力ポート64とバッファ63とスリーステートバッファ65とが備えられている。より詳細には、図6に示すように、音声用サブ制御装置56では、入力ポート64が、個別制御信号用の8ビットの入力ポート64Aと識別信号用の3ビットの入力ポート64Bとからなり、同様にバッファ63も、個別制御信号用のバッファ63Aと識別信号用のバッファ63Bとからなる。また、スリーステートバッファ65は、個別制御信号用のバッファ63Aと音声制御用CPU61との間に設けられている。
【0038】
各バッファ63A,63Bは、入力ポート64A,64Bから取り込んだ個別制御信号又は識別信号用を増幅する。バッファ63Bに入力された識別信号は、スリーステートバッファ65を通さずに、音声制御用CPU61に無条件に取得され、その識別信号が音声用サブ制御装置56用の識別信号であった場合にのみ、デコーダ62に所定のコードを送信して、スリーステートバッファ65を許可状態にする。これにより、バッファ63Aに入力された個別制御信号がスリーステートバッファ65を通して、バッファ63Aから音声制御用CPU61に取り込まれる。そして、音声制御用CPU61が個別制御信号に基づいて、スピーカ59Sを駆動する。なお、バッファ63Bに入力された識別信号が音声用サブ制御装置56用の識別信号でなかった場合には、スリーステートバッファ65は禁止状態に保持され、バッファ63Aに入力された個別制御信号は音声制御用CPU61には取り込まれない。これにより、自らに対する個別制御信号のみを受信して、不必要な個別制御信号は受信しなくなり、信号処理の負荷が軽減される。
【0039】
発光用及び表示用のサブ制御装置55,57に関しても、音声用サブ制御装置56と同様であるので、それら発光用及び表示用のサブ制御装置55,57に関するメイン制御装置50からの信号の受信構成に関しては説明を省略する。
【0040】
音声用サブ制御装置56の音声制御用CPU61は、遊技機に備えた図示しないクロック回路が出力したクロック信号に基づいで時間計測を行う。具体的には、音声制御用CPU61は、メイン制御装置50からの個別制御信号を取得したことを契機として時間計測を開始する。また、音声制御用CPU61は、メイン制御装置50から次の個別制御信号を取得したときには、計測結果をリセットして新たに時間計測を開始する。このように、本実施形態では、メイン制御装置50からのメイン制御信号(詳細には、メイン信号に含まれる識別信号)を基準信号として時間計測が行われる。
【0041】
さて、図6に示すように、音声用サブ制御装置56には、メイン制御装置50からのメイン制御信号を受信する部分とは別個に、表示用サブ制御装置57からのサブ制御信号を受信するため受信部が設けられている。そのサブ制御信号用の受信部には、8ビットの入力ポート66とバッファ67及び、スリーステートバッファ68が備えられている。
【0042】
バッファ67は、入力ポート66からサブ制御信号を取り込み、増幅する。スリーステートバッファ68は、バッファ67と音声制御用CPU61との間に設けられ、常には禁止状態となっており、音声制御用CPU61からデコーダ62に所定のコードが出力されると許可状態になる。スリーステートバッファ68が禁止状態のときには、バッファ67から音声制御用CPU61にサブ制御信号を取得することはできない。一方、スリーステートバッファ68が許可状態なると、バッファ67から音声制御用CPU61にサブ制御信号を取得することが可能になる。
【0043】
図5には、表示用サブ制御装置57の詳細が示されている。表示用サブ制御装置57では、前述したように表示制御用CPU71においてサブ制御信号を独自に生成する。また、表示用サブ制御装置57には、サブ制御信号を出力するためのラッチ76、バッファ77、出力ポート78、デコーダ72が備えられている。そして、表示制御用CPU71からラッチ76にサブ制御信号が出力され、表示制御用CPU71からデコーダ72に所定のコードが出力されると、ラッチ76からバッファ77にサブ制御信号が取り込まれる。バッファ77では、サブ制御信号を増幅して出力ポート78から表示用サブ制御装置57の外部に出力する。そして、この出力されたサブ制御信号が、音声用サブ制御装置56のサブ制御信号用の入力ポート66に取り込まれる。
【0044】
また、表示用サブ制御装置57の表示制御用CPU71は、遊技機に備えた図示しないクロック回路が出力したクロック信号に基づいで時間計測を行う。具体的には、音声制御用CPU61と同様に、メイン制御装置50からの個別制御信号を取得したことを契機として時間計測を開始し、次の個別制御信号を取得したときには、計測結果をリセットして新たに時間計測を開始する。
【0045】
さて、次に、図7に基づいて、本実施形態のパチンコ遊技機内における制御信号の送受信のタイミングを説明する。
メイン制御装置50は、所定の周期でメイン制御信号の出力を開始し、例えば約70msの間に同じメイン制御信号を出力し続けた後で終了する。なお、このメイン制御信号を連続出力する期間が、本発明の「メイン制御信号の出力期間」に相当する。各サブ制御装置55,56,57は、通常、メイン制御装置50がメイン制御信号を出力したとほぼ同時にそのメイン制御信号を受信する。ここで、音声用及び表示用のサブ制御装置56,57に備えた各CPU61,71は、メイン制御信号を取得すると、その受信時を所定の契機とした経過時間を計測する。
【0046】
また、表示用サブ制御装置57の表示制御用CPU71は、受信したメイン制御信号に基づいて独自にサブ制御信号を生成する。そして、図7(B)に示すように、メイン制御信号を受信したときからの経過時間が100msになったときにサブ制御信号の出力を開始し、次にメイン制御信号を取得するときまでサブ制御信号を出力し続ける。従って、本実施形態では、表示用サブ制御装置57がメイン制御信号を取得したときから次のメイン制御信号を取得までの間が、本発明の「サブ制御信号の出力期間」に相当する。
【0047】
音声用サブ制御装置56の音声制御用CPU61では、図7(C)に示すように、メイン制御信号を取得したときからの経過時間が待機時間T1(=196ms)となってから、スリーステートバッファ68を複数回に亘って許可状態とし、音声用サブ制御装置56のバッファ67に入力されたサブ制御信号を音声制御用CPU61に取得する。具体的には、196msになったときと(図7(C)のS1)、198msになったときと(図7(C)のS2)、200msになったとき(図7(C)のS3)の3回に亘って、スリーステートバッファ68を1msだけ許可状態とし、音声用サブ制御装置56のバッファ67に入力されたサブ制御信号を音声制御用CPU61に取得する。
【0048】
このように音声用サブ制御装置56は、所定の契機(メイン制御装置50からのメイン制御信号を受信したとき)から待機時間T1が経過したときに、サブ制御信号を音声制御用CPU61に取り込むので、所定の契機で取得したメイン制御信号と、その所定の契機から待機時間T1が経過したときに取得したサブ制御信号とを区別することができる。これにより、メインとサブの両制御信号の送受信を円滑に行うことが可能になる。
【0049】
また、図7(D)に示すように、音声制御用CPU61では、メイン制御信号を取得したときからの経過時間が200ms(図7(C)のS3)になったときに、サブ制御信号の取得と共に、サブ制御信号の処理を開始する。具体的には、3回に亘って取得したサブ制御信号を互いに照合し、少なくとも何れか2つが同一の場合に、このサブ制御信号に基づく音声制御を開始し(S3)、スピーカ59Sを駆動する。これにより、誤ったサブ制御信号によって遊技の制御が行われるのを防ぐことができる。
【0050】
なお、音声制御用CPU61が3回に亘ってサブ制御信号を取得する間、表示用サブ制御装置57はサブ制御信号を出力し続けているので、音声制御用CPU61はサブ制御信号を確実に取得することができる。
【0051】
本実施形態のパチンコ遊技機に関する構成は以上であり、以下動作について説明する。操作ノブ28の操作によって、遊技球が遊技盤11の遊技領域に打ち出されると、遊技球は遊技領域を流下し、そのうちのいくつかの遊技球が始動入賞口14に入賞する。すると、始動入賞口14に備えたスイッチが遊技球を検出して、メイン制御装置50に備えたメインCPU51に検出信号を出力する。
【0052】
メインCPU51は、検出信号に基づいて、遊技の演出態様を決定する。具体的には、表示器34に表示させる図柄の内容やスクロール表示させる時間、スピーカ59Sから発生する音声の種類及びサイドランプ22、装飾ランプ30の点灯態様等を決定する。そして、決定した演出態様に応じたメイン制御信号が各サブ制御装置55,56,57に出力される。
【0053】
すると、各サブ制御装置55,56,57は、メイン制御信号に含まれる識別信号に基づいて関係した個別制御信号をCPUに取り込み、画像、音声、ランプ等を駆動制御する。ここで、表示用サブ制御装置57の表示制御用CPU71は、個別制御信号がサブ制御信号を生成するように設定された信号であった場合には、独自にサブ制御信号を生成し、そのサブ制御信号に応じて表示器34に所定の画像を表示する。また、表示制御用CPU71は、図7(B)に示すように、メイン制御信号(個別制御信号)を取得したときからの経過時間が100ms以内にサブ制御信号の出力を開始し、次にメイン制御信号を取得するまでそのサブ制御信号を出力し続ける。
【0054】
音声用サブ制御装置56では、音声制御用CPU61は、メイン制御装置50からメイン制御信号(個別制御信号)を取得してから196msが経過後に、3回に亘って断続的にスリーステートバッファ68を許可状態とする。これにより、表示用サブ制御装置57が出力したサブ制御信号が、音声制御用CPU61に取得される。そして、音声制御用CPU61は、メイン制御信号のみならず、スピーカ59Sから所定の音声を発生させる。これにより、表示制御用CPU71が独自に決定した図柄の内容に対応させた音声を発生させることができる。
【0055】
このように本実施形態のパチンコ遊技機によれば、メイン制御装置50がメイン制御信号を出力した後に、表示用サブ制御装置57がサブ制御信号を出力するので、音声用サブ制御装置56はメイン制御信号とサブ制御信号とを区別して受信することができ、遊技機内において制御信号の送受信処理を円滑に行うことが可能になる。そして、音声用サブ制御装置56は、メインとサブの両制御信号とに基づいてスピーカ59Sを駆動制御するので、表示器34による画像演出とスピーカ59Sによる音声演出とを連携させた演出を行うことができる。
【0056】
なお、本発明には含まれないが、メイン制御信号とサブ制御信号とを区別して受信処理するものとして、以下のものが考えられる。即ち、メイン制御信号とサブ制御信号とに対応させて割込信号であるストローブ信号を2種類設けると共に、それらストローブ信号に優先順位を設けておき、何れのストローブ信号を受信したかに応じて、メイン制御信号とサブ制御信号とを区別して受信処理するものも考えられる。しかしながら、そのような2種類のストローブを設けた場合に比べ、本実施形態のように待機時間を設けた構成にすれば、現行の遊技機からの変更が少なくて済み、開発費を抑えることができる。
【0057】
<第2実施形態>
前記第1実施形態では、発光用サブ制御装置55には表示用サブ制御装置57からのサブ制御信号は送信されていなかったが、図8に示した本発明の第2実施形態は、表示用サブ制御装置57から発光用サブ制御装置55と音声用サブ制御装置56の両方にサブ制御信号を送信する構成になっている。即ち、本実施形態の発光用サブ制御装置55には、メイン制御信号用の受信部とは別にサブ制御信号用の受信部が設けられており、その受信部には、入力ポート66、バッファ67びスリーステートバッファ68とが備えられている。そして、メイン制御装置50からのメイン制御信号(より詳細には、個別制御信号)の取得を所定の契機として経過時間を計測し、経過時間が待機時間T1となったときに(即ち、音声用サブ制御装置56と同一のタイミングで)スリーステートバッファ68を許可状態とする。その他の構成については第1実施形態と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0058】
本実施形態によれば、発光用サブ制御装置55もメインとサブの両制御信号を区別して取得することができる。また、発光用と音声用の各サブ制御装置55,56のCPU31,61が同一タイミングでサブ制御信号を取得するので、表示器34、サイドランプ22、装飾ランプ30及びスピーカ59Sとの一体感がより一層高くなる。
【0059】
<第3実施形態>
本実施形態は、図9〜図29に示されている。本実施形態は、全体構成が第1実施形態のパチンコ遊技機と同様になっており、電気的な構成が第2実施形態と同様の構成になっている。以下、第1及び第2の実施形態と異なる構成に関してのみ説明する。
【0060】
図9には、本実施形態の表示器34に表示される画像の一例が示されている。同図に示すように、表示器34に表示される画像は、3つの縦並びの表示領域から構成されており、各表示領域には、特別図柄80,81,82が停止表示されている。以下、これら各特別図柄を区別するときには、図1の上側のものから順番に、「上特別図柄80」、「中特別図柄81」、「下特別図柄82」と呼ぶこととする。
【0061】
各特別図柄80,81,82は、常には、各特別図柄80,81,82ごとに「1」〜「12」のうちの何れか1種類の図柄が停止表示されている。そして、始動入賞口14に遊技球が入賞すると、これが始動入賞口14内に設けた特別図柄始動センサーにより検出されて、各特別図柄80,81,82が、左右方向にスクロールして変動表示される。
【0062】
次いで、所定時間(後述する変動パターン決定処理(S12)で選択された変動態様ごとに定められている時間であって、本実施形態では最低5秒から最高58秒)経過後に、例えば、上特別図柄80、下特別図柄82、中特別図柄81の順で、スクロールが停止して所定の図柄が確定停止表示され、確定停止表示された全部の特別図柄80,81,82が、例えば、ぞろ目になった場合に大当たり遊技が実行される。大当たりの遊技が実行されると、大入賞口15の可動扉15Tが開いて、大量の遊技球が大入賞口15に入賞可能になり、パチンコ遊技機が「大当たり状態」となる。
【0063】
また、中特別図柄81がスクロール表示されている状態で、先にスクロール表示を終了した上・下の特別図柄80,82が停止表示されると共に、これら停止表示された上・下の特別図柄80,82が、同じ図柄となった場合にリーチ状態が成立する。
【0064】
また、表示器34が変動表示している場合或いは、大当たり状態で始動入賞口14に遊技球が入球した場合には、その入球に起因して所定の乱数が最大4つまで保留されて一時記憶される。そして、表示器34において特別図柄80,81,82の変動表示が開始されるときに、保留記憶数が1つ減らされて、保留記憶数が0になるまでこの動作が繰り返される。
【0065】
さらに本実施形態のパチンコ遊技機は確率変動機能を備えており、大当たり成立時における各特別図柄80,81,82の組み合わせが「1」、「3」、「5」、「7」、「9」、「11」の何れかのぞろ目であったときには、大当たり遊技の終了後に確率変動が生じ、次回の大当たり発生確率が通常遊技状態(低確率状態、1/315)に比較して高い確率変動状態(高確率状態、5/315)に移行して、次回の大当たりまでこの確率変動状態を継続するようになっている。また、大当たり成立時における各特別図柄80,81,82の組み合わせが「2」、「4」、「6」、「8」、「10」、「12」の何れかのぞろ目であったときには、確率変動状態へ移行せず、次回の大当たりまで通常遊技状態を継続する。
【0066】
次に、上記構成からなるパチンコ遊技機の動作を図11〜図29を参照しつつ説明する。パチンコ遊技機の電源をオンすると、メイン制御装置50に備えたCPUが、所定の周期で、図11に示した主制御用メインプログラムMをROM51Cから取り出してランする。すると、電源投入時か否かがチェックされ、電源投入時である場合(S1でYes)には、初期設定(S2)として、例えばスタックの設定、定数設定、CPUの設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)の設定等が行われる。なお、電源投入時のみに必要な処理は、主制御用メインプログラムMが、電源投入後の1回目にランされたときだけ実行され、それ以降は実行されない。
【0067】
次いで、コマンド出力処理(S3)が行われる。コマンド出力処理(S3)では、後述する確定停止特別図柄決定処理(S11)や変動パターン決定処理(S12)等によって決定された各種コマンドがRAMのコマンドバッファ内に格納されているか否かがチェックされ、コマンドが格納されている場合には、コマンドバッファ内のコマンドを、表示用サブ制御装置57、音声用サブ制御装置56、発光用サブ制御装置55等に出力する。
【0068】
コマンド出力処理(S3)に次いで、センサー入力処理(S4)が行われる。センサー入力処理では、各入賞口に備えたセンサーによる入賞球等の検出情報の有無をチェックされ、センサーによる検出情報がある場合には、それらセンサー検出情報をRAMに保存する。
【0069】
次いで、乱数更新処理(S5)が行われる。本実施形態においては、乱数を生成するために表1に示したカウンタが設けられている。
【0070】
【表1】
【0071】
表1に示した各力ウンタは、図12に示した乱数更新処理(S5)の「XRNDX」に置き換えて更新される。具体的には、これら各カウンタは、電源投入時には「0」に設定され、乱数更新処理(S5)が実行される毎に(例えば、2msec毎に)、1インクリメントされる(S51)。また、表1における各カウンタの数値範囲の上限値は、図12における「Y」に置き換えられ、各カウンタ(XRND)が上限値(Y)を越えたか否かがチェックされる(S52)。そして、上限値を越えた場合には、「0」にリセットされて(S53)、再び「0」から1インクリメントされる。このように更新された各カウンタの数値は、前記RAM中に逐一記憶され(S54)、この乱数更新処理(S5)から抜ける。
【0072】
乱数更新処理(S5)から抜けると、センサー入力処理(S4)で保存したセンサー検出情報が始動入賞口14への入球によるものか否かがチェックされる(S6)。具体的には、始動入賞口14への入賞球を特別図柄始動センサーにて検出したか否かをチェックする。そして、始動入賞口14への入賞球を検出した場合には(S6でYes)、乱数取得処理(S7)を実行する。一方、始動入賞口14内への入賞球を検出していない場合には、(S6でNo)、乱数取得処理(S7)を実行せずにステップS8に進む。
【0073】
乱数取得処理(S7)では、前記RAMのカウンタ数値記憶領域に記憶されているカウンタ(ラベル−TRND−A等)の数値を取り出して、RAMに別途設定した乱数値記憶領域に記憶する。
【0074】
図11に示すように、乱数取得処理(S7)から抜けると、判定条件が成立しているか否かがチェックされる(S8)。ここで、「判定条件」とは、遊技の当たり外れに係る判定を実行するために必要な条件をいう。本実施形態では、例えば、このステップS8を実行した時点で、以下の▲1▼〜▲3▼の3つの条件が成立していることを「判定条件の成立」としている。
▲1▼「当たり遊技」が実行されている最中ではないこと。
▲2▼特別図柄80,81,82を変動表示中でないこと。
▲3▼保留記憶数が1以上であること。
【0075】
▲1▼〜▲3▼の条件のうちの少なくとも1つが不成立の場合には、その他の処理(S13)にジャンプする。一方、これら条件が全て成立している場合には、大当たり判定処理(S9)、リーチ有無決定処理(S10)、確定停止特別図柄決定処理(S11)、変動パターン決定処理(S12)が実行される。
【0076】
なお、本実施形態では、上記▲1▼〜▲3▼の3つを「判定条件」としたが、「判定条件」は3つでなくてもよく、各条件内容も種々の内容に設定してもよい。
【0077】
上記判定条件が成立した場合には、最初に大当たり判定処理(S9)が実行される。この処理(S9)が実行されると、図13に示すように、まず高確率フラグB1が「1」か否かがチェックされる(S71)。高確率フラグB1が「1」ではない場合(S71でNo)、すなわち低確率状態時では、大当たり判定用乱数(ラベル−TRND−A)が「5」又は「500」の2つの当たり数値の何れかと一致したか否かがチェックされ(S72)、高確率フラグB1が1である場合(S71でYes)、すなわち高確率状態時では、大当たり判定用乱数(ラベル−TRND−A)が、「5」、「50」、「100」、「200」、「300」、「350」、「400」、「450」、「500」、「600」の10個の当たり数値の何れかと一致したか否かがチェックされる(S73)。
【0078】
そして、各ステップS72,S73において、大当たり判定用乱数(ラベル−TRND−A)が何れかの当たり数値と一致しなかった場合には(ステップS72,S73でNo)、この処理(S9)を抜ける。一方、各ステップS72,S73において、大当たり判定用乱数(ラベル−TRND−A)が何れかの当たり数値と一致した場合には(ステップS72,S73でYes)、大当たりフラグA1を「1」にセットして(S74)、この処理(S9)を抜ける。
【0079】
次いで、リーチ有無決定処理(S10)が実行される。この処理(S10)が実行されると、図14に示すように、大当たりフラグA1が「1」か否かがチェックされる(S81)。大当たりフラグA1が「1」の場合(S81でYes)、即ち「大当たり状態」の場合には、リーチ有り(リーチ状態移行可)と決定して、リーチフラグBを「1」にセットし(S83)、この処理(S10)を抜ける。つまり、大当たりになった場合には、必ずリーチ状態になる。
【0080】
一方、大当たりフラグA1が「1」でない場合(S81でNo)、即ち「外れ」の場合には、リーチ有無決定乱数(ラベル−TRND−R1)が、「24」又は「49」に一致した場合(S82でYes)にのみ、リーチ有りと決定して、リーチフラグBに「1」をセットし(S83)、この処理(S10)を抜ける。また、リーチ有無決定乱数(ラベルーTRND−R1)が、「24」又は「49」に一致しなかった場合(S82でNo)には、リーチ無しと決定して、リーチフラグBを初期状態の「0」のままにする。
【0081】
次いで、確定停止特別図柄決定処理(S11)が実行される。この処理(S11)が実行されると、図15に示すように、大当たりフラグA1が「1」か否かがチェックされ(S201)、フラグA1が「1」の場合(S201でYes)、即ち大当たりの場合、大当たり特別図柄乱数(ラベル−TRND−AZ1)の数値に対して予め決められている図柄の組合せを、表示器34に停止表示する大当たり図柄組合せとして決定して、コマンドバッファに格納する(S202)。即ち、例えば、大当たり特別図柄乱数(ラベル−TRND−AZ1)=「1」の場合には、確定大当たり図柄組合せとして、「1」が3つ並んだぞろ目である「1 1 1」に決定し、大当たり特別図柄乱数(ラベル−TRND−AZ1)=「7」の場合には、確定大当たり図柄組合せとして、「7」が3つ並んだぞろ目である「7 7 7」に決定し、そのコマンドをコマンドバッファに格納する。他の大当たり特別図柄乱数(ラベル−TRND−AZ1)においても同様に、大当たり特別図柄乱数(ラベル−TRND−AZ1)の数値に応じて、「1」〜「12」の数字図柄の何れかが3つ並んだぞろ目を、確定大当たり図柄組合せとして決定して、それぞれに対応するコマンドをコマンドバッファに格納する。
【0082】
一方、大当たりフラグA1の値が「1」でない場合(S201でNo)、即ち外れと判定された場合には、3つの特別図柄乱数(ラベル−TRND−B1,B2,B3)の数値が、全て一致するか否かをチェックし(S203)、全て一致した場合には、続いて、リーチフラグBに基づいて、リーチ有りか否か(リーチフラグB=1か否か)をチェックする(S204)。そして、リーチ無しの場合には(S204でNo)、下特別図柄乱数(ラベル−TRND−B2)の数値に1を加算し、その数値と上・中の特別図柄乱数(ラベル−TRND−B1,B3)の数値とで、停止表示の図柄組み合わせを決定して、コマンドバッファに格納する(S205)。具体的には、下特別図柄乱数(ラベル−TRND−B2)の数値に応じて決定される下特別図柄82が、上・中の特別図柄乱数(ラベル−TRND−B1,B3)の数値に応じて決定される上・中の特別図柄80,81に対してずらされ、表示器34に例えば、「2 2 3」、「1 1 2」の如く表示されるようにセットする。つまり、変動表示の過程で、リーチにもならず、外れが確定するように停止表示の図柄組み合わせをセットする。なお、この状態を「リーチ無し外れ」という。
【0083】
一方、前記ステップS204で、リーチ有りと判断された場合には(S204でYes)、前記中特別図柄乱数(ラベル−TRND−B3)の数値に1を加算し、その数値と上下の特別図柄乱数(ラベル−TRND−B1,B2)の数値とで、停止表示の図柄組み合わせを決定して、コマンドバッファに格納する(S206)。具体的には、中特別図柄乱数(ラベル−TRND−B3)の数値に応じて決定される中特別図柄81の数値表示が、上特別図柄乱数(ラベル−TRND−B1,B2)の数値に応じて決定される上・下の特別図柄80,82の数値表示に対してずらされ、表示器34に、例えば、「2 3 2」、「1 2 1」の如く表示されるようにセットする。つまり、変動表示の過程でリーチ状態になるが、最終的には、外れが確定するように停止表示の図柄組み合わせをセットする。なお、この状態を「リーチ外れ」という。
【0084】
また、前記ステップS203で、3つの特別図柄乱数(ラベル−TRND−B1,B2,B3)の数値のうち、少なくとも1つが異なる数値となる場合には(S203でNo)、上特別図柄乱数(ラベル−TRND−B1)と下特別図柄乱数(ラベル−TRND−B2)の数値が一致するか否かをチェックし(S207)、一致する場合には、さらにリーチ有りか否かをチェックする(S208)。そして、リーチ無しの場合には(S208でNo)、前記下特別図柄乱数(ラベル−TRND−B2)の数値に1を加算し、その数値と上・中の特別図柄乱数(ラベル−TRND−B1,B3)の数値とで、停止表示の図柄組み合わせを決定して、これをコマンドバッファに格納する(S205)。
【0085】
一方、前記ステップS208でリーチ有りの場合には(S208でYes)、各特別図柄乱数(ラベル−TRND−B1,B2,B3)の数値に対して予め決められている各図柄を、外れ図柄として決定して、コマンドバッファに格納する(S209)。具体的には、中特別図柄乱数(ラベル−TRND−B3)の数値に応じて決定される中特別図柄81の数値表示だけが、上下の特別図柄乱数(ラベル−TRND−B1,B2)の数値に応じて決定される上・下の特別図柄80,82の数値表示と異なり、表示器34に例えば「5 3 5」、「1 5 1」、「2 7 2」の如く停止表示されるようにセットする。つまり、変動表示の過程でリーチ状態になるが、最終的には、外れが確定するように停止表示の図柄組み合わせをセットする。
【0086】
さらに、前記ステップS207で、上特別図柄乱数(ラベル−TRND−B1)の数値と下特別図柄乱数(ラベル−TRND−B2)の数値が一致しない場合(S207でNo)、続いてリーチ有りか否かをチェックする(S210)。そして、リーチ有りの場合には(S210でYes)、下特別図柄乱数(ラベル−TRND−B2)の数値を強制的に上特別図柄乱数(ラベル−TRND−B1)の数値と同一数値に変更し、かつ中特別図柄乱数(ラベル−TRND−B3)の数値を強制的に前記上特別図柄乱数(ラベル−TRND−B1)の数値に1加算した数値に変更し、それらの数値と上特別図柄乱数(ラベル−TRND−B1)の数値に対して予め決められている図柄を、各表示領域に停止表示される外れ図柄として決定して、コマンドバッファに格納する(S211)。即ち、この場合、表示器34に、例えば、「1 2 1」、「2 3 2」の如く停止表示されるようにセットする。
【0087】
一方、前記ステップS210で、リーチ無しと判断された場合(S210でNo)、各特別図柄乱数(ラベル−TRND−B1,B2,B3)の数値に対して予め決められている図柄を、各表示領域に停止表示される外れ図柄として決定して、コマンドバッファに格納する(S209)。この場合、特別図柄乱数(ラベル−TRND−B1,B2,B3)の数値が全部互いに異なるから、表示器34には、例えば、「1 2 4」、「4 5 3」の如く表示されるようにセットされる。以上が確定停止特別図柄決定処理(S11)の説明である。
【0088】
次いで、変動パターン決定処理(S12)が実行される。この処理(S12)が実行されると、図16に示すように、大当たりフラグA1の値が「1」か否かがチェックされる(S301)。そして、大当たりフラグA1が「1」の場合(S301でYes)、つまり大当たりの場合には、変動パターン決定乱数(ラベル−TRND−T1)が、0〜2の何れかであるかがチェックされ(S311)、0〜2の何れでもない場合には(S311でNo)、変動パターン決定乱数(ラベル−TRND−T1)が、3〜15の何れかであるかがチェックされる(S313)。
【0089】
変動パターン決定乱数(ラベル−TRND−T1)が、0〜2の何れかである場合には(S311でYes)、変動パターン5のメインコマンド「A05」がコマンドバッファに格納され(S312)、変動パターン決定乱数(ラベル−TRND−T1)が、3〜15の何れかである場合には(S313でYes)、変動パターン6のメインコマンド「A06」がコマンドバッファに格納され(S314)、変動パターン決定乱数(ラベル−TRND−T1)が、0〜15の何れでもない場合(S311,S313で共にNo)、即ち、変動パターン決定乱数(ラベル−TRND−T1)が、16〜35の何れかである場合には、変動パターン7のメインコマンド「A07」がコマンドバッファに格納される(S317)。
なお、上記したメインコマンドは、前記第1及び第2の実施形態で説明したメイン制御信号に含めて各制御装置の間で送受信される。即ち、本実施形態の「メインコマンド」は、本発明に係る「メイン制御信号」に相当する。
【0090】
一方、大当たりフラグA1の値が「1」でなかった場合(S301でNo)、つまり大当たりではない場合には、リーチフラグBが「1」であるか否か、即ちリーチ有りか無しかがチェックされる(S302)。そして、リーチ無しの場合には(S302でNo)、変動パターン1としてのリーチ無しを決定すると共にメインコマンド「A01」をコマンドバッファに格納して(S303)、変動パターン決定処理(S12)を抜ける。
【0091】
リーチ有りの場合には(S302でYes)、変動パターン決定乱数(ラベル−TRND−T1)が、0〜20の何れかであるかがチェックされ(S304)、0〜20の何れかである場合には(S304でYes)、変動パターン2のメインコマンド「A02」をコマンドバッファに格納する(S305)。また、0〜20の何れでもない場合には(S304でNo)、変動パターン決定乱数(ラベル−TRND−T1)が、21〜30の何れかであるかがチェックされ(S306)、0〜30の何れでもない場合(S304,S306で共にNo)、即ち、変動パターン決定乱数(ラベル−TRND−T1)が、31〜35の何れかである場合には、変動パターン4のメインコマンド「A04」がコマンドバッファに格納される(S310)。一方、21〜30の何れかである場合には変動パターン3のメインコマンド「A03」がコマンドバッファに格納される(S308)。そして、何れかのリーチ態様(変動パターン2〜7)のメインコマンドがコマンドバッファに格納された場合には、大当たりフラグA1及びリーチフラグBが「0」にリセットされ(S318)、この変動パターン決定処理(S12)を抜ける。
なお、上記したメインコマンドは、メイン制御装置50からのメイン制御信号に含められて、各サブ制御装置55,56,57に出力される。
【0092】
上記変動パターン決定処理(S12)の後、その他の処理(S13)が行われる。この処理(S13)には、図柄停止コマンド処理が含まれている。図柄停止コマンド処理では、特別図柄80,81,82がスクロール表示開始してから所定時間が経過したか否かがチェックされ、所定時間が経過した場合には、図柄停止コマンドを表示用サブ制御装置57に出力する。この所定時間は、変動パターン決定処理(S12)で決定された変動パターンごとに設定されており、例えば、変動パターン1の場合は、5秒となっている。また、その他の変動パターン2〜7の場合も表2に示した所定時間が設定されている。
【0093】
【表2】
【0094】
なお、所定時間が経過したか否かは、例えば、確定停止特別図柄コマンド及び変動パターンコマンドをコマンドバッファに格納してから主制御用メインプログラムMを実行する度に(2msec毎)、図示しないカウンタがインクリメントされ、これが所定数までカウントされたか否かでもってチェックされている。
【0095】
その他の処理(S13)では、この図柄停止コマンド処理の他に、本発明に深く関連しない処理を実行して、主制御用メインプログラムMから抜ける。そして、2msec後に、再び主制御用メインプログラムMがランされ、ステップS1から繰り返される。以上が、主制御用メインプログラムMの説明である。
【0096】
さて、主制御用メインプログラムMと同じ周期で、表示用サブ制御装置57に備えた表示制御用CPU71が、図柄制御用メインプログラムNを、制御データROMから取り出してランする。
【0097】
この図柄制御用メインプログラムNが実行されると、主制御用メインプログラムMの確定停止特別図柄決定処理(S11)及び変動パターン決定処理(S12)で決定された確定停止特別図柄及び変動パターンの画像が表示用サブ制御装置57で作成され、表示器34に表示される。即ち、特別図柄80,81,82が表示器34でスクロール表示(変動表示)され、その後、上特別図柄80、下特別図柄82、中特別図柄81の順に停止表示されて、最終的には全特別図柄80,81,82が確定停止特別図柄で確定停止表示される。さらに、変動パターン決定処理(S12)において所定の変動パターンが選択された場合には、特別図柄80,81,82の変動表示の最中に、特別図柄80,81,82とは異なるキャラクター図柄100が表示される(図9及び図10を参照)。
【0098】
図柄制御用メインプログラムNは図17に示されており、まず電源投入時か否かがチェックされ(S91)、電源投入時である場合(S91でYes)には、初期設定(S92)として、例えばスタックの設定、定数設定、CPUの設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)の設定等が行われる。なお、電源投入時のみに必要な処理は、図柄制御用メインプログラムNが、電源投入後の1回目にランされたときだけ実行され、それ以降は実行されない。
【0099】
次に、コマンド受信処理(S93)が行われる。コマンド受信処理(S93)は、図18に示されており、まず、メイン制御装置50から何らかのコマンドを受信したか否かがチェックされ(S501)、コマンドを受信してない場合(S501でNo)には、直ちにこの処理(S93)を抜ける。
【0100】
コマンドを受信した場合(S501でYes)には、受信したコマンドが変動パターンのメインコマンドであるか否かがチェックされる(S502)。そして、変動パターンのメインコマンドではない場合(S502でNo)には、受信したコマンドが、図柄停止指令コマンド及び確定停止特別図柄のコマンドであるか否かが判定され(S505)、これらのコマンドではない場合(S505でNo)、即ち、受信したコマンドが特別図柄80,81,82の変動表示及び確定停止表示とは関係ないコマンドの場合には、受信したコマンドに応じた表示制御データを制御データROMから取り出してセットし(S508)、この処理(S93)を抜ける。
【0101】
一方、受信したコマンドが、図柄停止コマンド及び確定停止特別図柄のコマンドである場合(S505でYes)には、制御データROMから確定停止特別図柄の表示制御データを取り出してセットする(S506)。そして、確定フラグをセットして(S507)、この処理(S93)を抜ける。
【0102】
さて、受信したコマンドが変動パターンのメインコマンドであった場合(S502でYes)には、変動パターンデータセット処理(S503)が行われる。変動パターンデータセット処理(S503)は、図19に示されており、まずメイン制御装置50から受信した変動パターンのメインコマンドが解析される(S21)。
【0103】
次いで、変動パターンのメインコマンドが「A03」又は「A05」の何れかであるか否かがチェックされ(S22)、メインコマンドが「A03」又は「A05」の何れでもない場合には(S22でNo)、ステップS27にジャンプする。
【0104】
一方、メイン制御装置50から受信した変動パターンのメインコマンドが、「A03」又は「A05」の何れかである場合には、サブ間コマンド用乱数取得処理(S23)が行われる。
【0105】
ここで、本実施形態においては、サブ間コマンド用乱数を生成するために、「0」〜「100」の数値範囲のカウンタ(ラベル−TRND−S)が設けられている。そして、サブ間コマンド用乱数取得処理(S23)では、後述する乱数更新処理(S94)によって更新されて、制御データRAM中に記憶された力ウンタ(ラベル−TRND−S)の数値を取り出して、RAMに別途設定した乱数値記憶領域に記憶する。
【0106】
次いで、サブ間コマンドパターン選択処理(S24)が行われる。この処理(S24)は、図20に示されており、まず、メイン制御装置50から受信した変動パターンのメインコマンドが「A03」か否かがチェックされる(S31)。受信したメインコマンドが「A03」の場合には(S31でYes)、カウンタ(ラベル−TRND−S)の取得数値が0〜45の何れかであるか否かがチェックされる(S32)。カウンタ(ラベル−TRND−S)の取得数値が0〜45の何れかである場合には(S32でYes)、サブ間コマンド「B01」をコマンドバッファに格納して、この処理(S24)を抜ける。
なお、上記したサブ間コマンドは、前記第1及び第2の実施形態で説明したサブ制御信号に含めて各制御装置間で送受信される。即ち、本実施形態の「サブ間コマンド」は、本発明に係る「サブ制御信号」に相当する。
【0107】
カウンタ(ラベル−TRND−S)の取得数値が0〜45の何れでもない場合には(S32でNo)、カウンタ(ラベル−TRND−S)の取得数値が46〜90の何れかであるか否かがチェックされ(S34)、カウンタ(ラベル−TRND−S)の取得数値が46〜90の何れかである場合には(S34でYes)、サブ間コマンド「B02」をコマンドバッファに格納して(S35)、この処理(S24)を抜ける。また、カウンタ(ラベル−TRND−S)の取得数値が91〜100の何れかである場合(S34でNo)には、サブ間コマンド「B03」をコマンドバッファに格納して(S36)、この処理(S24)を抜ける。
【0108】
一方、メイン制御装置50から受信した変動パターンコマンドが「A05」であった場合(S31でNo)には、カウンタ(ラベル−TRND−S)の取得数値が0〜20の何れかであるか否かがチェックされる(S37)。カウンタ(ラベル−TRND−S)の取得数値が0〜20の何れかである場合には(S37でYes)、サブ間コマンド「B04」をコマンドバッファに格納し(S38)、カウンタ(ラベル−TRND−S)の取得数値が21〜100の何れかである場合(S37でNo)には、サブ間コマンド「B05」をコマンドバッファに格納して(S39)、この処理(S24)を抜ける。
なお、上記したサブ間コマンドは、表示用サブ制御装置57からのサブ制御信号に含められて、発光用サブ制御装置55及び音声用サブ制御装置56に出力される。
【0109】
サブ間コマンドパターン選択処理(S24)を抜けると、図19に示すように、音声用サブ制御装置56及び発光用サブ制御装置55へのサブ間コマンド出力処理(S25,S26)が行われ、サブ間コマンドパターン選択処理(S24)で選択されて、コマンドバッファに記憶されたサブ間コマンド(「B01」〜「B05」)が音声用サブ制御装置56及び発光用サブ制御装置55に出力される。その後、表示用サブ制御装置57に対する変動パターンの表示制御データセットが行われ(S27)、メイン制御装置50から受信したメインコマンドのみに基づいて(ステップS22でNoの場合)又は、メインコマンドとサブ間コマンドとに基づいて(ステップS22でYesの場合)制御データROMより表示制御データを取り出してセットしてから、変動パターンデータセット処理(S503)を抜ける。
【0110】
変動パターンデータセット処理(S503)を抜けると、図18に示すように、変動中フラグがセットされ(S504)、コマンド受信処理(S93)を抜ける。以上が図柄制御用メインプログラムNにおけるコマンド受信処理(S93)の説明であって、次に、乱数更新処理(S94)が行われる。
【0111】
乱数更新処理(S94)では、電源投入時に「0」に設定されたカウンタ(ラベル−TRND−S)が、乱数更新処理(S94)が実行される毎に(例えば、2msec毎に)、1インクリメントされる。そして、カウンタ(ラベル−TRND−S)が数値範囲の上限値「100」を越えた場合には、「0」にリセットされて、再び「0」から1インクリメントする。このように更新されたカウンタ(ラベル−TRND−S)の数値は、前述のように、前記RAM中に逐一記憶される。
【0112】
乱数更新処理(S94)に次いで、画像データ作成処理(S95)が行われる。画像データ作成処理(S95)は、図21に示されており、まず確定フラグがセット中か否かが判定される(S401)。確定フラグセット中の場合(S401でYes)、即ち、各特別図柄80,81,82が変動表示を開始してから所定時間(表2を参照)が経過した場合には、確定停止特別図柄の表示制御データに基づいて、特別図柄80,81,82が確定停止表示されたときの画像データを作成する(S402)。その後、確定フラグをクリアし(S403)、作成した画像データをコマンドバッファに格納してから(S404)、この処理(S95)を抜ける。
【0113】
一方、確定フラグセット中ではない場合(S401でNo)、変動中フラグがセット中か否かがチェックされる(S405)。変動中フラグがセット中ではない場合(S405でNo)には、その他の画像データ、即ち、特別図柄80,81,82の変動表示中や確定停止表示されたとき以外の画像データを作成する(S406)。そして、作成した画像データをコマンドバッファに格納してから(S404)、この処理(S94)を抜ける。
【0114】
変動中フラグがセット中の場合(S405でYes)、即ち、特別図柄80,81,82が変動表示中でかつ変動開始から所定時間(表2を参照)が経過していない場合には、画像データカウンタが上限値であるか否かががチェックされる(S407)。ここで画像データカウンタは、電源投入時には「0」に設定され、画像データ作成処理(S94)が実行される毎に(2msec毎に)、1インクリメントされる。また、画像データカウンタの上限値は、表3に示すように変動パターンに応じて設定されており、例えば、変動パターン3の場合は、14990カウント(変動表示開始から約30秒後)、即ち、メイン制御装置50から図柄停止コマンドを受信する直前のカウント値が上限値となっている。そして他の変動パターンの場合の場合も同様に、メイン制御装置50から図柄停止指令コマンドを受信する直前のカウント値が上限値となっている。
【0115】
【表3】
【0116】
画像データカウンタが上限値ではない場合(S407でNo)には、特別図柄80,81,82の変動表示を続行と判断して、各変動パターン1〜7の表示制御データに基づいて変動表示中の画像データを作成する(S408)。その後、画像データカウンタを1インクリメントし(S409)、作成した画像データをコマンドバッファに格納して(S404)からこの処理(S94)を抜ける。
【0117】
ここで、メイン制御装置50から受信した変動パターンのコマンドが「A01」、「A04」、「A06」及び「A07」であった場合には、表示器34において特別図柄80,81,82が所定時間、スクロール表示されるだけであるが、受信した変動パターンのメインコマンドが「A02」、「A03」及び「A05」の何れかであった場合には、特別図柄80,81,82が変動表示を開始してから確定停止表示される間に、キャラクター図柄が表示される。
【0118】
表4には、メイン制御装置50からのメインコマンド及びメインコマンドに基づいて決定されたサブ間コマンドによって、表示器34において表示される変動パターンの表示内容が示されており、例えば、表示用サブ制御装置57がメインコマンド「A02」を受信した場合には、変動パターン2として、特別図柄80,81,82のスクロール表示の開始から5秒後にキャラクター図柄として「馬」が表示される。また、メインコマンド「A05」を受信し、このメインコマンドに基づいてサブ間コマンド「B04」が選択された場合には、変動パターン5−1として、スクロール表示の開始から5秒後に「犬」が表示される。また、同様にメインコマンド「A05」を受信した場合でも、サブ間コマンド「B05」が選択された場合には、変動パターン5−2として、スクロール表示の開始から5秒後にキャラクター図柄として「女の子」が表示される。このように、表示器34における表示図柄は、メイン制御装置50からのメインコマンドと、表示用サブ制御装置57でメインコマンドに基づいて選択された、変動パターンの細部を決定するサブ間コマンドとによって決定されている。これにより、表示器34にて図柄を表示させるためのコマンドを、メイン制御装置50のみで生成していた場合に比較して、メイン制御装置50で生成する図柄表示のためのコマンドのデータ量を抑えることができる。
【0119】
【表4】
【0120】
図21において、画像データカウンタが上限値である場合(S407でYes)には、特別図柄80,81,82の変動表示を終了と判断して、最後の変動表示中の画像データ、即ち、各特別図柄80,81,82が確定停止特別図柄で確定停止表示する直前の画像データを作成する(S410)。その後、変動中フラグをクリアし(S411)、作成した最後の変動表示中の画像データをコマンドバッファに格納して(S404)、この処理(S95)を抜ける。
【0121】
図17において、画像データ作成処理(S95)で作成した画像データは、表示用サブ制御装置57のVDP62に出力され(S96)、D/A変換回路にてRGB信号に変換されて、表示器34に出力される。以上が表示用サブ制御装置57の図柄制御用メインプログラムNの説明である。
【0122】
さて、主制御用メインプログラムMと同じ周期で、音声用サブ制御装置56に備えた音声制御用CPU61が、音声制御用メインプログラムLを、制御データROMから取り出してランする。
【0123】
音声制御用メインプログラムLは、図22に示されており、まず最初に電源投入時か否かがチェックされ(S101)、電源投入時である場合(S101でYes)には、初期設定(S102)として、例えばスタックの設定、定数設定、CPUの設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)の設定等が行われる。なお、電源投入時のみに必要な処理は、音声制御用メインプログラムLが、電源投入後の1回目にランされたときだけ実行され、それ以降は実行されない。
【0124】
次に、コマンド受信処理(S103)が行われる。コマンド受信処理(S103)は、図23に示されており、まずメイン制御装置50からコマンドを受信したか否かがチェックされ(S110)、コマンドを受信してない場合(S110でNo)には、直ちにこの処理(S103)を抜ける。
【0125】
コマンドを受信した場合(S110でYes)には、受信したコマンドが変動パターンのメインコマンドであるか否かがチェックされる(S111)。変動パターンのメインコマンドでなかった場合(S111でNo)には、受信したコマンドに応じて音声データをセットして(S117)この処理(S103)を抜ける。
【0126】
一方、受信したコマンドが変動パターンのメインコマンドであった場合(S111でYes)には、サブ間コマンドが必要であるか否か、即ち、メイン制御装置50から受信した変動パターンのメインコマンドが「A03」か「A05」の何れかであるか否かがチェックされる(S112)。サブ間コマンドが必要でなかった場合(S112でNo)、即ち、受信したメインコマンドが「A01」、「A02」、「A04」、「A06」、「A07」の何れかであった場合には、ステップS115へジャンプする。
【0127】
一方、受信した変動パターンのメインコマンドが「A03」か「A05」の何れかであった場合には(S112でYes)、サブ間コマンド入力タイマを所定値(本実施形態では「98」、つまり2msごとにディクリメントされて196msをカウント可能な数値)にセットし(S113)、サブ間コマンド入力フラグをセットする(S114)。
【0128】
その後、メイン制御装置50からの変動パターンのメインコマンドに基づいて、音声データROMから音声制御データを取り出してセットし(S115)、音声パターンデータセットフラグをONして(S116)この処理(S103)を抜ける。
【0129】
コマンド受信処理(S103)に次いで、サブ間コマンド入力処理(S104)が行われる。サブ間コマンド入力処理(S104)は、図24に示されており、まず、音声パターンデータセットフラグがONか否かがチェックされ(S120)、ONでない場合(S120でNo)、即ち、音声用サブ制御装置56が変動パターンのメインコマンドを受信していない場合には、この処理(S104)を抜ける。
【0130】
音声パターンデータセットフラグがONである場合には(S120でYes)、サブ間コマンド入力フラグがセットされているか否かがチェックされ(S121)、サブ間コマンド入力フラグがセットされていない場合(S121でNo)、即ち、メイン制御装置50から受信した変動パターンのメインコマンドが、「A03」及び「A05」以外であった場合には、ステップS126にジャンプする。
【0131】
一方、サブ間コマンド入力フラグがセットされている場合(S121でYes)、即ち、受信した変動パターンのメインコマンドが、「A03」及び「A05」の何れかである場合には、サブコマンド入力タイマ値が「0」であるか否か、即ち196ms経過したか否かがチェックされ(S122)、サブコマンド入力タイマが「0」ではない場合(S122でNo)には、サブ間コマンド入力タイマ値を1ディクリメントして(S128)、この処理(S104)を抜ける。また、サブコマンド入力タイマが「0」の場合(S122でYes)には、表示用サブ制御装置57から送信されたサブ間コマンドを受信する(S123)。この受信の際、2msごとに3回サブ間コマンドの受信処理を行う。そして、受信したサブ間コマンドに応じて、付加演出パターンのデータ、即ち、キャラクター図柄に応じた音声演出のための音声制御データを音声データROMから読み出してセットする(S124)。そして、サブ間コマンド入力フラグをリセットし(S125)、音声パターンデータセットフラグをOFFとした(S126)後、変動中フラグをセットして(S127)、この処理(S104)を抜ける。
【0132】
サブ間コマンド入力処理(S104)に次いで、音声データ作成処理(S105)が実行される。音声データ作成処理(S105)は、図25に示されており、まず、変動中フラグがセット中か否かがチェックされる(S130)。変動中フラグがセット中ではない場合(S130でNo)には、その他の音声データ、即ち、特別図柄80,81,82が確定停止表示されたときに発生される音声の音声データ等を作成する(S136)。そして、作成した音声データをコマンドバッファに格納してから(S137)、この処理(S105)を抜ける。
【0133】
変動中フラグがセット中の場合(S130でYes)、即ち、特別図柄80,81,82が変動表示中でかつ変動開始から所定時間(表2参照)が経過していない場合には、音声データカウンタが上限値であるか否かががチェックされる(S131)。ここで音声データカウンタは、電源投入時には「0」に設定され、音声データ作成処理(S105)が実行される毎に(2.000msec毎に)、1インクリメントされる。また、音声データカウンタの上限値は、表5に示すように変動パターンに応じて設定されており、例えば、変動パターン3の場合は、14990カウント(変動表示開始から約30秒後)、即ち、表示器34にて特別図柄80,81,82が確定停止表示される直前のカウント値が上限値に設定されている。そして、その他の変動パターンでも同様に、特別図柄80,81,82が確定停止表示されるタイミングにあわせて上限値が設定されている。
【0134】
【表5】
【0135】
音声データカウンタが上限値ではない場合(S131でNo)には、特別図柄80,81,82の変動表示を続行と判断して、変動パターンのメインコマンド及びサブ間コマンドに基づいて音声データROMから読み出されてセットされた音声制御データから、変動パターンに応じた変動表示中の音声データを作成する(S132)。
【0136】
ここで、各変動パターンにおいて作成された音声データによる音声演出の内容は、表6に示されており、例えば、メイン制御装置50よりメインコマンド「A05」を受信し、表示用サブ制御装置57からサブ間コマンド「B04」を受信した場合には、変動パターン5−1として、変動表示開始から5秒後に「ワンワン」という犬の鳴き声が発生される音声データが作成される。また、メイン制御装置50よりメインコマンド「A05」を受信し、表示用サブ制御装置57からサブ間コマンド「B05」を受信した場合には、変動パターン5−2として、変動表示開始から5秒後に「イヤーン」という女の子の声が発生される音声データが作成される。即ち、表示器34において、「犬」のキャラクター図柄が登場するタイミングで、スピーカ59Sから「犬」の鳴き声である「ワンワン」という音声を発生する音声データが作成され、表示器34において、「女の子」のキャラクター図柄100B(図10を参照)が登場するタイミングで、スピーカ59Sから「女の子」の声としての「イヤーン」という音声を発生する音声データが作成される。
【0137】
【表6】
【0138】
このように、スピーカ59Sから発生される音声は、メイン制御装置50からのメインコマンドと、表示用サブ制御装置57においてメインコマンドに基づいて選択決定されたサブ間コマンドとによって決定されている。これにより、スピーカ59Sから音声を発生させるためのコマンドを、メイン制御装置50のみで生成していた場合に比較して、メイン制御装置50で生成する音声発生のためのコマンドのデータ量を抑えることができる。
【0139】
音声データが作成されると(S132)、音声データカウンタを1インクリメントして(S133)、作成した音声データをコマンドバッファに格納して(S137)からこの処理(S105)を抜ける。
【0140】
一方、音声データカウンタが上限値である場合(S131でYes)には、特別図柄80,81,82の変動表示が終了と判断して、最後の変動中音声データ、即ち、全特別図柄80,81,82が確定停止表示される直前の音声データを作成する(S134)。その後、変動中フラグをクリアして(S135)、作成した最後の変動中音声データをコマンドバッファに格納して(S137)、この処理(S105)を抜ける。
【0141】
図22に示すように、音声データ作成処理(S105)を抜けると、スピーカ出力処理(S106)が行われ、音声データ作成処理(S105)で作成された音声データを、アンプ89でアナログ信号に変換及び増幅してスピーカ59Sに出力する。以上が音声制御用メインプログラムLの説明である。
【0142】
さて、上述した各メインプログラムM,N,Lと同じ周期で、発光用サブ制御装置55に備えた発光制御用CPU31が、発光制御用メインプログラムKを、制御データROMから取り出してランする。
【0143】
発光制御用メインプログラムKは、図26に示されており、まず最初に電源投入時か否かがチェックされ(S311)、電源投入時である場合(S311でYes)には、初期設定(S312)として、例えばスタックの設定、定数設定、CPUの設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)の設定等が行われる。なお、電源投入時のみに必要な処理は、発光制御用メインプログラムKが、電源投入後の1回目にランされたときだけ実行され、それ以降は実行されない。
【0144】
次に、コマンド受信処理(S313)が行われる。コマンド受信処理(S313)は、図27に示されており、まずメイン制御装置50からコマンドを受信したか否かがチェックされ(S611)、コマンドを受信してない場合(S611でNo)には、直ちにこの処理(S313)を抜ける。
【0145】
コマンドを受信した場合(S611でYes)には、受信したコマンドが変動パターンのメインコマンドであるか否かがチェックされる(S612)。変動パターンのメインコマンドでなかった場合(S612でNo)には、受信したコマンドに応じてデータをセットして(S618)、この処理(S313)を抜ける。
【0146】
一方、受信したコマンドが変動パターンのメインコマンドであった場合(S612でYes)には、サブ間コマンドが必要であるか否か、即ち、メイン制御装置50から受信した変動パターンのメインコマンドが「A03」か「A05」の何れかであるか否かがチェックされる(S613)。サブ間コマンドが必要でなかった場合(S613でNo)、即ち、受信したメインコマンドが「A03」及び「A05」以外の何れかであった場合には、ステップS616へジャンプする。
【0147】
一方、受信した変動パターンのメインコマンドが「A03」か「A05」の何れかであった場合には(S613でYes)、サブ間コマンド入力タイマを所定値(本実施形態では「98」つまり、2msごとにディクリメントされて196msをカウント可能な数値)にセットし(S614)、サブ間コマンド入力フラグをセットする(S615)。その後、メイン制御装置50からの変動パターンのメインコマンドに基づいて、発光データROMから発光制御データを取り出してセットし(S616)、発光パターンデータセットフラグをONして(S617)この処理(S313)を抜ける。
【0148】
コマンド受信処理に次いで、サブ間コマンド入力処理(S314)が行われる。サブ間コマンド入力処理(S314)は、図28に示されており、まず、発光パターンデータセットフラグがONか否かがチェックされ(S320)、ONでない場合には(S320でNo)、この処理(S314)を抜ける。
【0149】
発光パターンデータセットフラグがONである場合には(S320でYes)、サブ間コマンド入力フラグがセットされているか否かがチェックされ(S321)、サブ間コマンド入力フラグがセットされていない場合(S321でNo)、即ち、メイン制御装置50から受信した変動パターンのメインコマンドが、「A03」及び「A05」以外であった場合には、ステップS326にジャンプする。
【0150】
一方、サブ間コマンド入力フラグがセットされている場合には(S321でYes)、サブコマンド入力タイマ値が「0」であるか否か、即ち196ms経過したか否かがチェックされ(S322)、サブコマンド入力タイマ値が「0」ではない場合(S322でNo)には、サブ間コマンド入力タイマ値を1ディクリメントして(S328)、この処理(S314)を抜ける。また、サブコマンド入力タイマが「0」の場合(S322でYes)には、表示用サブ制御装置57から送信されたサブ間コマンドを受信する(S323)。この受信の際、2msごとに3回サブ間コマンドの受信処理を行う。そして、受信したサブ間コマンドに応じて、付加演出パターンのデータ、即ち、キャラクター図柄に応じた発光演出のための発光制御データを発光データROMから読み出してセットする(S324)。その後、サブ間コマンド入力フラグをリセットし(S325)、発光パターンデータセットフラグをOFFとした(S326)後、発光パターン確定フラグをセットして(S327)、この処理(S314)を抜ける。
【0151】
サブ間コマンド入力処理(S314)に次いで、発光データ作成処理(S315)が実行される。発光データ作成処理(S315)は、図29に示されており、まず、発光パターン確定フラグがセット中か否かがチェックされる(S41)。変動中フラグがセット中ではない場合(S41でNo)には、その他の発光データを作成する(S45)。そして、作成した発光データをコマンドバッファに格納してから(S44)、この処理(S315)を抜ける。
【0152】
パターン確定フラグがセット中の場合(S41でYes)には、変動パターンのメインコマンド及びサブ間コマンドに基づいて発光データROMから取り出してコマンドバッファに記憶した発光データを取り出し、変動パターンに応じた変動表示中の発光データを作成する(S42)。
【0153】
ここで、各変動パターンにおける発光データによる発光演出の内容は、表7に示されており、例えば、メイン制御装置50よりメインコマンド「A05」を受信し、表示用サブ制御装置57からサブ間コマンド「B04」を受信した場合には、変動パターン5−1として、変動表示開始から5秒後に、サイドランプ22,22が2回点滅される発光データが作成される。また、メイン制御装置50よりメインコマンド「A05」を受信し、表示用サブ制御装置57からサブ間コマンド「B05」を受信した場合には、変動パターン5−2として、変動表示開始から5秒後に、サイドランプ22,22が激しく点滅される発光データが作成される。即ち、表示器34において、「犬」のキャラクター図柄が登場し、これにあわせてスピーカ59Sから「ワンワン」という犬の鳴き声が発生された場合には、サイドランプ22,22が2回点滅発光される発光データが作成され、表示器34において、「女の子」のキャラクター図柄100Bが登場し、これにあわせてスピーカ59Sから「イヤーン」という女の子の声が発生された場合には、サイドランプ22,22が激しく点滅発光される発光データが作成される。
【0154】
【表7】
【0155】
このように、サイドランプ22,22の発光は、メイン制御装置50からのメインコマンドと、表示用サブ制御装置57においてメインコマンドに基づいて選択決定されたサブ間コマンドとによって決定されている。これにより、サイドランプ22,22を発光させるためのコマンドを、メイン制御装置50のみで生成していた場合に比較して、メイン制御装置50で生成する発光制御のためのコマンドのデータ量を抑えることができる。
【0156】
なお、表4、表6及び表7において、メインコマンド(本発明に「メイン制御信号」に相当する)毎に分類記憶されたキャラクター図柄、音声及び発光の内容が、本発明に係る「メイン演出パターン」に相当し、前記各表において、メインコマンド「A03」、「A05」に従属しかつ各サブ間コマンド(本発明に「サブ制御信号」に相当する)毎に分かれた個々のキャラクター図柄、音声及び発光の内容が、本発明に係る「サブ演出パターン」に相当する。
【0157】
変動パターンに応じた発光データが作成されると(S42)、発光パターン確定フラグをリセットして(S43)、作成した発光データをコマンドバッファに格納して(S44)からこの処理(S315)を抜ける。
【0158】
図26に示すように、発光データ作成処理(S315)を抜けると、発光出力処理(S316)が行われ、発光データ作成処理(S315)で作成された音声データを、サイドランプ22,22やLEDに出力する。以上が発光制御用メインプログラムKの説明である。
【0159】
さて、メイン制御装置50、表示用サブ制御装置57、音声用サブ制御装置56及び発光用サブ制御装置55の間では、メインコマンドを含むメイン制御信号とサブ間コマンドを含むサブ制御信号とが、以下のようにして送受信される。
【0160】
即ち、図7(A)に示すように、メイン制御装置50から各制御装置55,56,57に変動パターンのメイン制御信号(メインコマンド)が送信される。すると、表示用サブ制御装置57では、受信したメイン制御信号に含まれるメインコマンドが「A03」又は「A05」であった場合に、サブ制御信号に含まれるサブ間コマンドが選択決定され(ステップS23,S24)、音声用サブ制御装置56及び発光用サブ制御装置55では、前述したサブ間コマンド入力タイマによる計時が開始される。
【0161】
そして、図7(B)に示すように、表示用サブ制御装置57は、メイン制御装置50からのメイン制御信号を受信してから100msが経過してから、選択決定したサブ間コマンドを含むサブ制御信号を音声用サブ制御装置56及び発光用サブ制御装置55への送信を開始する(ステップS25,S26)。
【0162】
すると、音声用サブ制御装置56及び発光用サブ制御装置55は、図7(A)に示すように(図7には発光用サブ制御装置55に関するタイミングチャートは示されていない)、メイン制御装置50よりメイン制御信号を受信してから所定の待機時間T1を経過した後、即ち、待機時間T1=196msec後に、1回目のサブ間コマンド入力処理を行い、198msec後に2回目のサブ間コマンド入力処理を行う。そして、200msec後に3回目のサブ間コマンド入力処理を行うと共に、3回目のサブ間コマンド入力処理で入力されたサブ間コマンドと、1回目及び/又は2回目のサブ間コマンド入力処理で入力されたサブ間コマンドとでサブ間コマンドの照合を行い、一致した場合には、そのサブ間コマンドに基づいて音声用サブ制御装置56と発光用サブ制御装置55とがそれぞれの処理を行う(図7(D))。
【0163】
本実施形態のパチンコ遊技機の構成は以上であって、次に動作説明を行う。
遊技者が操作ノブ28を操作し、遊技領域に弾き出された遊技球が始動入賞口14に入賞すると、表示器34に表示された特別図柄80,81,82が、上下方向にスクロールして変動表示される。このとき、パチンコ遊技機の内部では、表示器34における図柄の変動パターンと、表示器34に停止表示する図柄が予め選択決定される。
【0164】
具体的には、メイン制御装置50が実行した変動パターン決定処理(S12)において、例えば、変動パターン3が決定されると、変動パターン3のメインコマンド「A03」が、表示用サブ制御装置57、音声用サブ制御装置56及び発光用サブ制御装置55に送信される。すると、表示用サブ制御装置57において、メインコマンド「A03」に基づいて、サブ間コマンドが選択され、音声用サブ制御装置56及び発光用サブ制御装置55にそのサブ間コマンドが送信される。ここで、選択されたサブ間コマンドが、例えば「B02」であった場合には、このサブ間コマンド「B02」と表示用サブ制御装置57がメイン制御装置50から受信したメインコマンド「A03」とに基づいて、表示器34において、特別図柄80,81,82のスクロール表示開始から5秒後に「猫」のキャラクター図柄100Aを登場させる図柄演出を行う(図9参照)。
【0165】
また、音声用サブ制御装置56が、メイン制御装置50から受信したメインコマンド「A03」と表示用サブ制御装置57から受信したサブ間コマンド「B02」とに基づいて、特別図柄80,81,82のスクロール表示開始から5秒後に「ニャーニャー」という猫の鳴き声をスピーカ59Sから発生させる。
【0166】
さらに、発光用サブ制御装置55がメイン制御装置50から受信したメインコマンド「A03」と表示用サブ制御装置57から受信したサブ間コマンド「B02」とに基づいて、特別図柄80,81,82のスクロール表示開始から5秒後にサイドランプ22,22を3回点滅させる。
【0167】
これを遊技者側から見ると、特別図柄80,81,82がスクロール表示を開始してから5秒後に、遊技者は表示器34に「猫」が登場したのを視認するのとほぼ同時に、「ニャーニャー」という音声を聞き、サイドランプ22,22が3回点滅された状態を視認する。
【0168】
また、同様にして、メイン制御装置50において変動パターン3が決定され、表示用サブ制御装置57において、サブ間コマンド「B03」が選択された場合には、表示用サブ制御装置57がメイン制御装置50から受信したメインコマンド「A03」と選択決定したサブ間コマンド「B03」とに基づいて、表示器34において、特別図柄80,81,82のスクロール表示開始から5秒後に「女の子」のキャラクター図柄100Bを登場させる図柄演出を行う(図10参照)。
【0169】
また、音声用サブ制御装置56が、メイン制御装置50から受信したメインコマンド「A03」と表示用サブ制御装置57から受信したサブ間コマンド「B03」とに基づいて、特別図柄80,81,82のスクロール表示開始から5秒後に「イヤーン」という女の子の声をスピーカ59Sから発生させる。
【0170】
さらに、発光用サブ制御装置55がメイン制御装置50から受信したメインコマンド「A03」と表示用サブ制御装置57から受信したサブ間コマンド「B03」とに基づいて、特別図柄80,81,82のスクロール表示開始から5秒後にサイドランプ22,22を激しく点滅させる。
【0171】
これを遊技者側から見ると、特別図柄80,81,82がスクロール表示を開始してから5秒後に、遊技者は表示器34に「女の子」が登場したのを視認するのとほぼ同時に、「イヤーン」という音声を聞き、サイドランプ22,22が激しく点滅された状態を視認する。
【0172】
このように、本実施形態によれば、音声用サブ制御装置56及び発光用サブ制御装置55には、メイン制御装置50と表示用サブ制御装置57とからメインコマンド及びサブ間コマンドが入力され、これら2つのコマンドによってスピーカ59S及びサイドランプ22,22が制御されるように構成したので、スピーカ59Sからの音声とサイドランプ22,22による発光とを、表示器34で表示されるキャラクター図柄に連携させて、一体感が高い遊技の制御を行うことができる。また、本実施形態においても、第1及び第2の実施形態と同様に、表示用サブ制御装置57によるサブ間コマンドの出力期間を、メイン制御装置50によるメインコマンドの出力期間の後に設けたことで、音声用サブ制御装置56及び発光用サブ制御装置55は、メインとサブの両コマンドを区別して受信することができ、パチンコ遊技機内部で制御信号の送受信を円滑に行うことが可能になる。
【0173】
さらに、「猫」のキャラクター図柄100A(図9参照)の場合には「ニャーニャー」という音声が発生され、「犬」のキャラクター図柄の場合には、「ワンワン」という音声が発生されるように、表示器34で表示されたキャラクター図柄に固有の音声が発生されているので、キャラクター図柄と音声とが連携していることが解りやすい。しかも、キャラクター図柄に応じて音声が発生されると共にサイドランプ22,22が点滅発光されるので、キャラクター図柄と音声と光とを連携させた演出を行うことができる。
【0174】
また、キャラクター図柄の表示、音声の発生及び光の点滅は、何れも遊技者が認識可能な演出態様なので、遊技者はこれらの演出が連携して行われていることを認識することができる。その上、キャラクター図柄が複数種類設定されると共に、そのキャラクター図柄に応じて音声や発光態様も複数種類設定されているので、遊技者は、これらの演出に飽きることなく遊技を行うことができる。
【0175】
また、本実施形態では、表示器34、スピーカ59S及びサイドランプ22,22の変動パターンに関するコマンドの全てをメイン制御装置50のみによって生成しているのではなく、メイン制御装置50と表示用サブ制御装置57との2つの制御装置で分担して変動パターンに関するコマンドが生成されている。これにより、従来の遊技機に比較して、メイン制御装置50の負担を少なくすることができ、処理スピードを上げることができる。
【0176】
<他の実施形態>
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記第1〜第3の実施形態においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を例示したが、本発明はこれに限られず、遊技機であれば、コイン遊技機やスロットマシン等に適用してもよい。
【0177】
(2) 前記第1〜第3の実施形態では、サブ制御装置の一例として、発光用サブ制御装置55、音声用サブ制御装置56及び表示用サブ制御装置57を挙げたがこれに限るものではなく、例えば電源制御装置や払出制御装置や発射制御装置等の他の制御装置であってもよい。
【0178】
(3)前記第1〜第3の実施形態においては、サブ制御信号は表示用サブ制御装置57から出力されていたが、音声サブ制御装置や発光体サブ制御装置から出力するように構成してもよい。
【0179】
(4)前記第1実施形態では、音声用サブ制御装置56は、サブ制御信号を3回取得するように構成されていたが、この限りではなく、1回又は3回以外の複数回取得するようにしてもよい。また、前記実施形態では、取得した3つのサブ制御信号のうち、少なくとも2つが同一の場合に制御を行うようにしていたが、取得した全てのサブ制御信号が同一の場合にのみ制御を行うようにしてもよい。
【0180】
(6)前記第2実施形態では、表示用サブ制御装置57からは1つ又は2つのサブ制御装置にサブ制御信号を出力していたが、3つ以上のサブ制御装置に出力するようにしてもよい。
【0181】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る遊技機の正面図
【図2】遊技機の背面図
【図3】メイン制御装置と各サブ制御装置とのブロック図
【図4】メイン制御装置のブロック図
【図5】表示サブ制御装置のブロック図
【図6】音声サブ制御装置のブロック図
【図7】メイン制御装置と音声サブ制御装置との送受信のタイミングチャート
【図8】第2実施形態に係るメイン制御装置と各サブ制御装置とのブロック図
【図9】キャラクター図柄としての「猫」の概念図
【図10】キャラクター図柄としての「女の子」の概念図
【図11】主制御用メインプログラムを示すフローチャート
【図12】主制御用乱数更新処理を示すフローチャート
【図13】主制御用大当たり判定処理を示すフローチャート
【図14】主制御用リーチ有無決定処理を示すフローチャート
【図15】主制御用確定停止特別図柄決定処理を示すフローチャート
【図16】主制御用変動パターン決定処理を示すフローチャート
【図17】図柄制御用メインプログラムを示すフローチャート
【図18】図柄制御用コマンド受信処理を示すフローチャート
【図19】図柄制御用変動パターンデータセット処理を示すフローチャート
【図20】図柄制御用サブ間コマンドパターン処理を示すフローチャート
【図21】図柄制御用画像データ作成処理を示すフローチャート
【図22】音声制御用メインプログラムを示すフローチャート
【図23】音声制御用コマンド受信処理を示すフローチャート
【図24】音声制御用サブ間コマンド入力処理を示すフローチャート
【図25】音声制御用音声データ作成処理を示すフローチャート
【図26】発光制御用メインプログラムを示すフローチャート
【図27】発光制御用コマンド受信処理を示すフローチャート
【図28】発光制御用サブ間コマンド入力処理を示すフローチャート
【図29】発光制御用発光データ作成処理を示すフローチャート
【符号の説明】
22…サイドランプ
30…装飾ランプ
34…表示器
50…メイン制御装置
55…発光用サブ制御装置(ランプ制御装置)
56…音声用サブ制御装置(音声制御装置)
57…表示用サブ制御装置(表示制御装置)
59S…スピーカ
Claims (3)
- 遊技の演出を行うための第1と第2の遊技機構成要素と、
前記第1と第2の遊技機構成要素を用いた複数のメイン演出パターンのうちの少なくとも1つを決定して、そのメイン演出パターンに対応したメイン制御信号を出力するメイン制御装置と、
前記メイン制御信号を受信して前記第1の遊技機構成要素による演出を制御する第1のサブ制御装置と、
前記メイン制御信号を受信して前記第2の遊技機構成要素による演出を制御する第2のサブ制御装置とを備え、
前記複数のメイン演出パターンのうちの少なくとも1つには、前記第1の遊技機構成要素用の複数の第1のサブ演出パターンと、前記第2の遊技機構成要素用の複数の第2のサブ演出パターンとが従属して設けられると共に、前記第1のサブ演出パターンと前記第2のサブ演出パターンとが対応するようにサブ制御信号が設定され、
前記第1のサブ制御装置は、所定のメイン演出パターンに係るメイン制御信号を受信したときには、そのメイン演出パターンに従属した複数の第1のサブ演出パターンから1つを決定し、その第1のサブ演出パターンに基づいて前記第1の遊技機構成要素の演出を制御すると共に、前記メイン御信号の出力期間の後であって、前記メイン制御信号を受信してから所定の待機時間が経過する前に前記第1のサブ演出パターンに対応したサブ制御信号の送信を開始し、
前記第2のサブ制御装置は、前記メイン制御信号を受信してから前記待機時間が経過した後に受信した信号を前記サブ制御信号として取り込み、前記サブ制御信号と前記メイン制御信号とから決定される前記第2のサブ演出パターンの演出を前記第2の遊技機構成要素に行わせるように構成したことを特徴とする遊技機。 - 前記第1のサブ制御装置は、前記第1の遊技機構成要素としての表示器に表示される画像を制御する表示制御装置であり、
前記第2のサブ制御装置は、前記第2の遊技機構成要素としてのスピーカから発生される音声を制御する音声制御装置及び/又は、前記第2の遊技機構成要素としてのランプの発光パターンを制御するランプ制御装置であり、
前記表示器に表示可能な複数種類の画像を、前記メイン制御信号に対応させて複数の前記メイン演出パターンに分類記憶しかつ、少なくとも1つのメイン演出パターンに従属する複数の画像を前記第1のサブ演出パターンとし、
前記スピーカから出力される複数種類の音声及び/又は前記ランプの複数の発光パターンを、前記メイン制御信号に対応させて複数の前記メイン演出パターンに分類記憶しかつ、少なくとも1つのメイン演出パターンに従属する前記音声及び/又は前記発光パターンを前記第2のサブ演出パターンとしたことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記メイン制御信号には、前記第1のサブ制御装置及び/又は前記第2のサブ制御装置による制御内容を決定するための個別制御信号と、その個別制御信号が前記第1のサブ制御装置と前記第2のサブ制御装置の何れのサブ制御装置に対するものかを識別するための識別信号とが含まれ、前記第1のサブ制御装置と前記第2のサブ制御装置は、前記識別信号が自身に対する識別信号であった場合にのみ前記個別制御信号を受信することを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
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