JP3673286B2 - 光偏光懸濁液が高分子樹脂内に分散されている調光窓用フィルムおよびその製造方法 - Google Patents
光偏光懸濁液が高分子樹脂内に分散されている調光窓用フィルムおよびその製造方法 Download PDFInfo
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、液体状態の光偏光懸濁液が特定の高分子樹脂内に分散されているフィルムおよびそのようなフィルムを製造する方法に関し、より詳しくは光偏光懸濁液が微細な液滴として若しくは液滴が不規則的に連結されている液滴連結体の形態として、又は液滴および液滴連結体が共存する形態で高分子樹脂内に分散されているフィルムおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
調光窓(Light Valve)は1934年に米国のイー.エチ.ランド(E. H. Land)の米国特許1,951,664号と1,955,923号にて最初に発明されたもので、その形態は狭い間隔を有する2枚の透明導電性基板の間に液体状態の光偏光懸濁液を注入した構造になっている。ランドの発明によると、2枚の透明導電性基板の間に注入されている液状の光偏光懸濁液は、電界を印加していない状態では懸濁液中に分散されている小さい光偏光粒子のブラウン運動に基づいて入射光の大部分が光偏光粒子により反射、散乱又は吸収され、ごく一部分だけが透過することになる。即ち、懸濁液に分散されている光偏光粒子の形状、性質、濃度および照射される光エネルギの量により透過、反射、散乱又は吸収の程度が決められる。前記の構造の調光窓に電界を印加すると、上,下2枚の透明導電性基板を通じ、懸濁液に電場が形成され、光偏光機能を現す粒子が分極を起こし、電場につれ平行に配列され粒子と粒子の間、或は粒子の長軸を通じ光が透過し、最終的に調光窓は透明になる。
【0003】
しかし、このような初期の調光窓は実用上の様々な問題点、即ち、懸濁液内での光偏光粒子の凝集、自重による沈降、熱による色相変化、光学密度の変化、紫外線照射による特性の低下、又は上・下基板の間隔維持およびその間隔内への懸濁液の注入の困難等のために実用化されなかった。
【0004】
アール.エル.サックス(R. L. Saxe)の米国特許3,756,700号、4,247,175号、4,273,422号、4,407,565号および4,422,963号、又はローウェル(F. C. Lowell)の米国特許3,912,365号、そしてトムソン等(R. I. Thompson et al)の米国特許4,078,856号には調光窓の初期問題点、即ち、光偏光粒子の凝集および沈降、光学密度の変化等を補完した調光窓が開示されている。これらの特許等では針状の光偏光結晶粒子、結晶粒子分散用懸濁剤、分散調剤および安定剤等から成る液体状態の懸濁液によって光偏光粒子と懸濁剤の密度を殆ど同様に合わせて、光偏光粒子の沈降を防止しながら分散調剤を添加して光偏光粒子の分散性を高めることにより粒子の凝集を防止し、初期特許の問題点を解決している。
【0005】
しかし、これらの調光窓もやはり従来の調光窓のように、2枚の透明導電性基板の間隔内に液状の光偏光懸濁液を注入した構造になっているため、大型製品製造の場合、2枚の透明導電性基板の間隔内に液状の懸濁液を注入しにくく、製品上・下間の水圧差による下部の膨張現象が起こったり、外部環境、例えば、風圧によって基板の間隔が変化することにより、その結果、光学密度が変化して色相が不均質になり、又は透明導電性基板の間に液体を溜めるための周辺の密封材が破壊され、光偏光材料が漏れる問題が起こる。また紫外線に対する耐久性が弱いため変色したり、可変能力が消える問題点が起こったり、その上、透明導電性基板の周辺部と中央部間に電圧降下により応答時間の差異が発生するため長期間可変の時、場所によって光学密度が変化する問題点が起こる。
【0006】
更に、光偏光機能物質として液晶を利用した調光窓が、ジェイ.ファガソン(J. Fergason)の米国特許4,435,047号、4,579,423号、4,616,903号とジェイ.エル.ウェスト(J. L. West)の米国特許4,685,771号に開示されている。これらの特許による調光窓は、微細な液晶カプセルが分散されているフィルムが2枚の透明導電性基板の間に挿入されている形態になっている。これらの調光窓に電界が印加されていない場合には、分散されている球形カプセル内に入っているネマチック液晶(nematic liquid crystal)がカプセルの界面に沿って配向するため、液晶の屈折率とこれらを囲んでいる高分子樹脂の屈折率とが一致しないので、入射光はカプセルの界面で複屈折する。屈折した光は、他のカプセルの界面で続けて互いに異なる方向に屈折、散乱するので調光窓は半透明な乳白色状態になる。しかし、電界が印加されると、ネマチック液晶の棒状分子が電場につれ平行に配列することにより液晶の屈折率とフィルムマトリックスである高分子樹脂の屈折率が同一になり、複屈折が起こらず、光が通過する。前記の調光窓に使用するフィルムを製造する場合は、水溶性高分子物質が溶解されている水溶液に適当量の液晶を混合し、機械的撹拌、或は超音波撹拌によりエマルジョン状態(高分子水溶液内に液体がカプセル化した状態)にした後、透明導電性基板上に一定の厚さでコーティングした後、▲1▼常温又は適切な温度で水分を蒸発し、フィルムを作る方法、▲2▼相分離することによりフィルムを作る方法等がある。
【0007】
しかし、このように液晶を利用した調光窓の光可変効果は、複屈折による散乱を利用したものであるため、垂直入射光(又は平行光線)の透過率のみ調節できるだけで、全体入射光量の調節は微弱なため表示素子として使用することは不可能である。言い換えれば、このような調光窓は、電界が印加されていない状態では乳白色の半透明な状態を表し、電界が印加されても光散乱現象が発生し、完全に鮮明ではない乳濁状態が残存している透明な状態になる。そのため、既存の液晶表示素子の動作原理として利用されている光の遮断および透過による表示機能が不可能である。それに加えて、液晶はフィルム化する過程において高分子樹脂に対しその一部が可塑剤として作用し、また、通常の場合には複合系の液晶が使用されるため、液晶の屈折率と高分子樹脂の屈折率とを一致させることが難しいので、電界が印加された場合にも光散乱現象が発生し、完全には鮮明でない乳濁状態が残存する透明な状態になる。この他にも液晶と高分子樹脂とは紫外線の耐久性が弱いため、紫外線遮断フィルムを加えたり、又は紫外線吸収剤を混ぜる等の複雑な処理が必要となり、また、ネマチック液晶の熱的特性のため使用温度の範囲も制限される。
【0008】
しかし、前記サックス等の特許に開示されている光偏光懸濁液をそのまま使用しフィルムを製造する場合、即ち、液状の光偏光懸濁液を高分子樹脂溶液と混合し、重合による相分離法、溶媒揮発による相分離法、又は温度による相分離法等を利用してフィルムを製造する場合には、従来の光偏光懸濁液がプルオルの重合体、アクリル系の混性重合体、安定剤、分散剤および紫外線吸収剤等の多成分の物質が複合的に混合されたものであるので、相分離が起こる過程において液状の光偏光懸濁液中に入っている光偏光粒子が相分離された液滴内に陥入されず、硬化する高分子樹脂内に残存することになり、電場につれ可変できなくなる問題が起こる。また、一般的には光偏光粒子を合成する過程において均一な大きさの粒子を形成して、特定の懸濁液内で光偏光粒子の分散性を向上させるため、ニトロセルロースのような高分子物質を使用するが、ニトロセルロースはフィルムマトリックスである高分子樹脂と親和性があるため相分離時、ニトロセルロースにより処理した光偏光粒子が、分離された液滴内に陥入されず、高分子樹脂内に残存することになり、電場による可変能力を備えなくなる問題点が起こる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、光偏光懸濁液が高分子樹脂内に液滴(microdroplet)の形態で分散されていたり若しくは液滴が不規則的に互いに連結している構造又はそれらの共存形態で分散されている調光窓用フィルムおよびその製法を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は光偏光懸濁液が高分子樹脂内に液滴形態で分散されていたり若しくは液滴が不規則的に互いに連結している構造又はそれらの共存形態で分散されている調光窓用フィルムであって、電界の有無により光透過度が変化するフィルムおよびその製法を提供することにある。
【0011】
更に、本発明の他の目的は光偏光懸濁液が高分子樹脂内に液滴形態で分散されていたり若しくは液滴が不規則的に互いに連結している構造又はそれらの共存形態で分散されている調光窓用フィルムであって、紫外線に対する耐久性がすぐれ、また熱的安定性もすぐれたフィルムおよびその製法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
このような本発明の目的は、イ)0.1〜1μmの大きさの光偏光粒子、ロ)光偏光粒子の分散性を高めて高分子樹脂(フィルムマトリックス)と相溶性がないか又は部分的な相溶性を有し且つ高分子樹脂の屈折率との差が0.02以内である可塑剤、およびハ)光偏光粒子の凝集又は沈積を防止し且つ相分離の際に微細な液滴又は液滴連結体内に光偏光粒子が分散、陥入されるようにする分散調剤から成る液状光偏光懸濁液が高分子樹脂内に球形の微細な液滴形態で分散されていたり若しくは液滴が互いに連結している構造又はそれらの共存形態で分散されている調光窓用フィルムにより達成される。
【0013】
即ち、本発明によれば、フィルムマトリックスである高分子樹脂の屈折率との屈折率差が0.02以内である可塑剤および分散調剤から成る懸濁剤内に光偏光粒子が浮遊されてなる液状の光偏光懸濁液が、固体状の高分子樹脂内に微細な液滴の形態で分散されている構造の調光窓用フィルムが提供される。
【0014】
また、本発明によれば、均質の高分子溶液に、0.1〜1μmの大きさの光偏光粒子が高分子樹脂とは非相溶性又は部分的相溶性を有し且つ高分子樹脂の屈折率との屈折率差が0.02以内である可塑剤および分散調剤から成る懸濁剤内に浮遊されてなる光偏光懸濁液を混合し、該混合溶液を透明基板の上に所定の厚さにコーティングした後、高分子樹脂を硬化させることを特徴とする調光窓用フィルムの製造方法が提供される。
【0015】
更に、本発明によれば、前記の調光窓用フィルムを含む調光窓が提供される。本発明によるフィルムにおいて、光偏光懸濁液は、高分子樹脂内に実質的に微細な液滴形態で分散されていたり若しくは液滴が互いに不規則的に連結している構造又はそれらの共存形態で分散されている構造を持つ。
【0016】
本発明者等は、2枚の透明導電性の基板の間隔内に注入される液状の光偏光懸濁液をフィルム化することにより従来技術の問題点を解決できることに着目して本発明を完成した。即ち、液状の光偏光懸濁液を特定の高分子樹脂内に微細な液滴若しくは液滴が不規則的に連結されている液滴連結体又は液滴および液滴連結体の共存形態に分散させて、これをフィルム化することにより問題点を解決した。この場合、フィルムマトリックスである高分子樹脂の屈折率と近似する屈折率の懸濁剤(本発明では可塑剤により光偏光粒子を浮遊させたもの)を使用する。このような調光窓に電界を印加すると、高分子樹脂内に分散されている光偏光懸濁液の液滴又は液滴連結体の中に浮遊されている光偏光粒子が電界に平行に配列されることにより無色透明な状態に転換され、視野角度による散乱、又は透明性低下の殆どない状態に入射光を透過させる。このようにフィルム化することによって、従来の技術による調光窓の問題点、即ち、2枚の透明導電性基板の間への液状の懸濁液の注入の困難性、製品上・下間の水圧差による下部の膨張現象の発生、外部環境(例えば、風圧)による基板間隔の変化による局部的な色相差異、透明導電性基板の間に液体を溜めるための周辺密封材の破壊による光偏光材料の漏出問題が解決される。また紫外線露出時、変色および可変能力の消える問題点と共に、大型製品製造時、透明導電性基板の周辺部と中央部間との電圧降下による応答時間差異の発生により長期間可変時、場所によって光学密度が変化する問題点も解決できる。
【0017】
本発明に使用される光偏光懸濁液は、イ)光偏光粒子1〜20重量%、およびロ)フィルムマトリックスである高分子樹脂と非相溶性又は部分的な相溶性を有し且つ高分子樹脂の屈折率との差が0.02以内である可塑剤の懸濁剤80〜99重量%で作られる。光偏光粒子は、フィルムマトリックスになる高分子樹脂と親和力がなく、また光偏光粒子の分散性を高めるための高分子分散剤の存在下で、光偏光粒子の基礎形成物質であるピラジン2,3−ジカルボン酸、ピラジン2,5−ジカルボン酸、ピリジン2,5−ジカルボン酸、ヒドロキシキノン、硫酸ジヒドロシンコニジンおよび2−ヒドロキシピリジンから成る群の中から選ばれた一つの物質と沃化物を反応させて作ったポリ沃化物である。
【0018】
従来の調光窓用光偏光懸濁液に用いる光偏光粒子(結晶)は米国特許2,041,138号(E. H. Land)、2,306,108号(Landら)、2,375,963号(Thomas)、4,270,841号(R. L. Saxe)と英国特許433,455号に開示されている。これらの特許によって公知されたポリ沃化物の結晶は、二硫酸キニンが沃素又はHI等と反応して生じたヘラパタイト結晶であり、キニンアルカロイド系列の硫酸ジヒドロシンコニジンのような他の種類の塩も沃素又はHIと共に反応させればポリ沃化物を形成する。また沃化物、塩化物又は臭素化物の内の一つとアルカリ又はアルカリ土類金属のハロゲン化物および/又はハロゲン化水素酸の内の一つ、或いは、ピラジンカルボン酸、ピリジンカルボン酸の内の一つを選択して、これらを一緒に反応させればポリ沃化物、ポリ塩化物又はポリ臭素化物等のポリハロゲン化物が合成される。これらのポリハロゲン化物はハロゲン原子が無機質又は有機質と反応した錯化合物で、これらの詳しい製法は、サックスの米国特許4,422,963号に開示されている。サックスは光偏光結晶粒子を合成する過程において均一な大きさの粒子の形成および特定の懸濁媒体内での粒子の分散性を向上させるため、ニトロセルロースのような高分子物質を使用した。しかし、ニトロセルロースはフィルムマトリックスである高分子樹脂と親和性があるため、相分離の時にニトロセルロースにより処理した光偏光粒子は、分離される液滴内に陥入せず、高分子樹脂内に残存するようになり、可変能力を失うことになる。従って、本発明では光偏光粒子を合成する時、フィルムマトリックスである高分子樹脂と親和性のないポリメタクリル酸ヒドロキシエチル又はアクリル酸等の物質を使用して光偏光粒子の過成長を防止し、フィルム製造の際に光偏光粒子が、相分離により形成された微細な液滴内へ又は液滴が連結した連結体内へ容易に分散、陥入されるようにしたことで、優れた可変能力が得られる。本発明において、使用できる光偏光粒子の大きさは1μm以下、特に0.1〜0.3μm大きさのものが好ましい。光偏光粒子の大きさが1μm以上の場合には、高分子樹脂内に残存する粒子の2色性効果(dichroism)によって電界が印加された場合にも透明性(clarity)が低下する問題が起こる。
【0019】
本発明において、使用できる分散調剤としては、特定の懸濁剤内で分散剤の役割を果たし、また光偏光結晶に選択的に付着、被覆し、相分離の際に光偏光粒子が相分離された液滴の内に円滑に陥入するように作用し、更に、液状光偏光懸濁液には選択的に溶解しながら電気導電性がなく、粘度があまり高くなく、且つフィルムマトリックスとは親和性のないA−B型ブロック共重合体を使用する。このような混性重合体を使用すると、A又はBモノマー単位中のどちらか一つのモノマー単位は光偏光粒子の表面に付着し、残りのモノマー単位は光偏光懸濁液に溶解することにより光偏光懸濁液内に光偏光粒子が非常に均質に分散され、また、相分離の際に光偏光粒子が相分離される液滴内に陥入するように誘導する。このようなA−B型ブロック共重合体としては、ポリ(メタクリル酸ネオペンチル−ブロック−メタクリル酸ヒドロキシエチル)、ポリ(アクリロニトリル−スチレン)、またはポリ(メタクリル酸ネオペンチル−ブロック−スチレン)ブロック共重合体等が好ましい。このような混性重合体に関する詳しい内容はA. Noshay & J. E. McGrath, "Block copolymers-overview & criticalsurvey", AcademicPress, 1977. P.83-163 とR. J. Ceresa, "Block and Graft Copolymer", Butterworths, Co., 1962. に詳述されている。本発明において、光偏光懸濁液中のA−B型ブロック共重合体の含有量は10重量%以下、効果的には2〜5重量%が好ましい。ブロック共重合体の含有量が10重量%を超える場合には、応答速度が遅くなり、また電界強度が低い場合には可変できなくなる問題が起こる。この他にも燐酸塩系の界面活性剤を分散調剤として使用しても可変特性のある製品を製造できる。
【0020】
米国特許1,961,664号、2,290,582号、3,625,869号、4,442,019号には懸濁剤としてエステル、オイル、芳香族アルコール、芳香族エステルを使用する技術が開示されている。このような液状の懸濁剤は電気絶縁性があり、非活性で、低粘度のものが要求される。本発明によるフィルムを使用して調光窓を製造するときには、フィルムマトリックスである高分子樹脂と非相溶性又は部分的な相溶性を有し且つ高分子樹脂の屈折率との屈折率差が0.02以内である可塑剤の選択が必要である。本発明においては、フタル酸系(フタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ブチルオクチル等)、イソフタル酸系(イソフタル酸ジオクチル)、オレイン酸系(オレイン酸ブチル、オレイン酸−n−プロピル等)、アジピン酸系(アジピン酸ジオクチル等)、安息香酸系(ジ安息香酸ジエチレングリコール等)等の可塑剤を使用する。これらの可塑剤と高分子樹脂との相溶性に関する詳しい情報はJ. K. Sears et al, "The technology of plasticizer", John Wiley & sons, N. Y. (1982) P966〜1077に詳述されている。本発明によるフィルムを製造するのに使用できる可塑剤と高分子樹脂との相溶性は表1のとおりである。
【0021】
【表1】
特定の光偏光懸濁液が高分子樹脂の中に微細な液滴の形態で分散されている構造若しくは液滴が互いに連結している構造又はそれらの共存形態で分散されている構造のフィルムを製造する方法としては、▲1▼水親和性の全くない懸濁剤を、水溶性高分子物質が溶解されている水溶液と機械的に混合し、エマルジョン状態(高分子水溶液内に懸濁剤がカプセル化した状態)にして一定な厚さでコーティングした後、水分を蒸発してフィルムを作る方法、▲2▼重合による相分離法、▲3▼温度による相分離法、▲4▼溶媒の揮発による相分離法等がある。このような方法は液晶を利用した調光窓の製造において一部利用されている技術であるが、先行技術による光偏光懸濁液をそのまま使用してフィルムを製造する場合には、光偏光懸濁液を高分子樹脂内に液滴状態で分散させることおよび高分子樹脂と分離させることが難しいことばかりでなく、高分子樹脂内に分散された液滴、又は分離した光偏光懸濁液内への光偏光粒子の陥入も難しいので使用できない。
【0022】
本発明においては、液状の光偏光懸濁液が特定高分子樹脂内に微細な液滴形態で分散されているフィルム若しくは液滴が不規則的に互いに連結している構造又はそれらの共存形態で分散されている構造のフィルムを製造するため、溶媒揮発による相分離法、重合による相分離法又は温度による相分離法等を使用できる。しかしながら、液晶を使用した調光フィルムの製造に使用する方法であるエマルジョンによる方法を使用すると、光偏光懸濁液が水分と反応して光偏光特性を失うことになるため、同一の特性のフィルムを製造しにくい問題がある。本発明においては液晶の代わりに光偏光粒子が光偏光懸濁液内に分散されている液状の光偏光懸濁液を使用したため、液晶を利用したフィルム形態の調光窓とは異なり、電界が印加されていない場合にも光が散乱せず、鮮明度が優れて視野角の制限のない暗青色の着色状態を現す。そして光偏光粒子の含量を調節したり又は電界強度を調節することにより光可変度を任意に調節できるばかりでなく、使用温度の範囲も−20〜120℃で、液晶を利用した調光フィルムより広く、また、紫外線吸収剤を添加しなくても紫外線に対する耐久性が優れた調光窓を製造することができる。
【0023】
本発明によるフィルムの第一の製法においては、高分子樹脂を特定の溶媒で溶解して均質な高分子樹脂溶液を作る過程と、液状の光偏光懸濁液を前記の高分子樹脂の溶液と均質に混合する過程、そして混合溶液を透明導電膜がコーティングされているガラス、又は高分子のフィルムの片面上に、10〜300ミクロンの厚さで塗布し、常温、又は一定な温度で溶媒を揮発させる過程を含む溶媒揮発による相分離法を利用する。高分子樹脂が硬化すると、その上に他の透明導電性のガラス又は透明導電性基板を加熱接着させ調光窓を製造する。
【0024】
このような溶媒揮発による相分離法において使用できる高分子樹脂としては、屈折率が1.46〜1.50の範囲であり、懸濁剤とは非相溶性又は部分的な相溶性を有するポリビニルブチラル、ポリ酢酸ビニル、ポリメタクリル酸メチル又は酢酸セルロース等の熱可塑性樹脂がある。光偏光懸濁液を高分子樹脂と混合するためには、先ず、高分子樹脂を特定の溶媒で溶解し高分子樹脂溶液を作らねばならない。表2に高分子樹脂の特性およびそれらの溶媒を示す。本発明において使用できる樹脂溶媒としては、光偏光粒子と反応しても高分子樹脂の特性に影響を及ぼさない酢酸イソアミル、酢酸ベンジル、酢酸エチルおよび酢酸メチル等のエステル系溶媒と、トルエンおよびキシレン等の芳香族炭化水素系溶媒が好ましい。これらの高分子樹脂の特性および溶媒に関する情報は J. Brandrup et al, "Polymerhandbook" 3rd ed., John Wiley & sons. 1989. VII P379〜403 に記述されている。
【0025】
【表2】
本発明において、溶媒揮発法によりフィルムを製造するときには、フィルムマトリックスである高分子樹脂に対し非相溶性又は部分的な相溶性を有し且つ屈折率の近似する可塑剤が入っている液状の光偏光懸濁液と、光偏光粒子の光学的特性に影響を及ぼさない溶媒で溶解した高分子樹脂の溶液とを均質に混合する。この混合溶液を透明導電性基板上に一定な厚さでコーティングした後、常温又は一定の温度で溶媒を揮発させると、高分子樹脂が固まりながら相分離が起こり、液状光偏光懸濁液が高分子樹脂内に分散されているフィルムが出来上がる。高分子樹脂と液状の光偏光懸濁液との混合比率を変えることにより、液状光偏光懸濁液が高分子樹脂の内に微細な液滴形態若しくは液滴が不規則的に互いに連結している形態又はそれらの共存形態で分散される。このように作られたフィルムの上に他の透明導電性基板を密着せしめてフィルム形調光窓を完成させる。この場合、分散されている液滴の大きさは1〜30μmが好ましい。液滴の大きさ、液滴の形態、そして液滴が不規則的に相互連結している形態等の特性は溶媒の揮発速度、光偏光懸濁液を構成している各成分の濃度、使用した光偏光懸濁液および高分子樹脂溶液の粘度、そして懸濁液内の懸濁媒体である可塑剤の高分子樹脂に対する相溶性等により決められる。
【0026】
本発明によるフィルムの第二の製法においては、重合による相分離法が用いられる。すなわち、液状の光偏光懸濁液を高分子樹脂のモノマー又はプレポリマーと均質に混合した後、この混合溶液を透明導電膜がコーティングされているガラス又はその他透明導電性基板の上に10〜100ミクロンの厚さで塗布し、次いで透明導電膜がコーティングされている他の基板を重ねた後重合させる。この方法においては、高分子樹脂としては、熱可塑性樹脂であるメタクリル酸メチル、ビニルブチラール等のモノマー又は熱硬化性樹脂であるエポキシ、シリコーン、ウレタン等の樹脂が好ましい。本発明の第二の製法においても、前記した溶媒揮発法において使用した液状光偏光懸濁液はそのまま使用できる。フィルムマトリックスである高分子樹脂が商用エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂である場合には縮合反応によりフィルムを製造する。しかし、フィルムマトリックスがポリ(メタクリル酸メチル)等の熱可塑性樹脂である場合には重合開始剤である過酸化ベンゾイルを添加し、ラジカル反応によりフィルムを製造する。重合の進行につれ、高分子の鎖長が長くなり、これに基づいて光偏光懸濁液の溶解度はだんだん減るため、重合進行につれ相分離が起こり、液状の光偏光懸濁液は高分子樹脂内に微細な液滴又は液滴連結体の形態で分散される。このとき、液滴の大きさは、重合速度、各成分の濃度、使用した光偏光懸濁液と高分子樹脂の粘度および拡散速度、そして光偏光懸濁液内に入っている可塑剤の高分子樹脂に対する相溶性等により調節される。
【0027】
本発明によるフィルムの第三の製法である温度による相分離法においては、フィルムマトリックスである熱可塑性樹脂を、その溶融温度以上に加熱して液体化した後、これに液状の光偏光懸濁液を均質に混合した後、この混合液を徐々に冷却する。そうすると、一定の温度から相分離が起こり、液状の光偏光懸濁液が高分子樹脂内に分散されているフィルムが作られる。高分子樹脂と液状の光偏光懸濁液の混合比率を変えることにより、液状の光偏光懸濁液は微細な液滴形態又は液滴が不規則的に相互連結している連結体の形態で分散される。この場合、液滴の大きさ、液滴の形態、そして液滴の連結形態を定める要因は、冷却速度、粘度等のような物理的変数である。本製法においては、高分子樹脂の溶融温度を下げるため、高分子樹脂と相溶性のある可塑剤を添加しても良い。溶融した高分子樹脂溶液に、この高分子樹脂とは非相溶性又は部分的に相溶性である可塑剤が入っている液状の光偏光懸濁液を添加して混合し、この混合物を、100℃程度に予め加熱された透明導電性基板の上に一定な厚さで塗布し、5〜10℃/分の速度で冷却してフィルムを製造する。フィルム製造後の工程は前記第一,第二製法と同様である。しかしながら、コーティング液を冷却する前に、塗布層の上に透明導電性基板を密着せしめた後、コーティング液を冷却しても良い。
【0028】
本発明によると、電場の形成により人為的に光透過率が調節できるフィルム形調光窓が提供される。この調光窓は電場が形成されていない場合にも光の散乱のない鮮明な暗青色の着色状態を維持し、電場が形成されると無色、透明な状態に転換される。この能力は20万回以上の可逆的反復特性を示す。無色、透明な状態においての透過率増進と着色された状態においての鮮明度の増進は液状光偏光懸濁液の中に入っている可塑剤の屈折率と、フィルムマトリックスである高分子樹脂の屈折率を一致させ、適当量の分散調剤を添加することにより果たす。使用電源は交流で、30〜300ボルト(実効値)、30Hz〜10Hzの周波数範囲で作動できる。電界に対する応答時間は消色時には数百ミリ秒以内であり、着色時には数十ミリ秒以内である。紫外線耐久性は750W紫外線灯を利用した紫外線照射試験の結果、1,000時間が経過した後にも安定な可変特性を示し、120℃で長時間放置した場合にも初期の可変特性を維持した。
【0029】
本発明によるフィルムを利用して調光窓を製造するときに使用される透明導電性基板としては、一般的な透明導電膜がコーティングされているガラス又は高分子フィルムを使用するが、上・下基板の間隔が狭く、異物質の混入等により発生する段落現象を防止するため、透明導電層の上に200〜1,000オングストローム程度の透明絶縁層が形成されている基板を使用しても良い。また、反射形の調光窓の場合(例えば、自動車用リアビューミラー等)は、反射体であるアルミニウム、金、又は銀のような導電性金属の薄膜を電極として直接用いても良い。
【0030】
本発明によるフィルムを利用して作られた調光窓に電界が印加されていないときには、懸濁剤内の光偏光粒子のブラウン運動のため、光偏光粒子の2色性効果(dichroism)による鮮明な着色状態を示す。しかし、電界が印加されると、液滴又は液滴連結体の中の光偏光粒子が電場に平行に配列され、また高分子樹脂と屈折率が近似する懸濁剤を使用したため、無色透明な状態に転換し、視野角度による散乱および透明性の低下はない。またフィルム状態になっているため、液状の光偏光懸濁液をそのまま使用する従来技術による調光窓の場合において起こった問題点、即ち、2枚の透明導電性基板の間に液状の光偏光懸濁液を注入する際の困難性、製品上・下間の水圧差による下部の膨張現象の発生、外部環境(風圧)による基板間隔の変わりに基づいた局部的な色相差異、透明導電性基板の間に、液体を封入するための周辺密封材の破壊による光偏光材料の漏出問題、紫外線露出のときの変色および可変現象の消滅問題等と共に、大型製品製造の際、透明導電性基板の周辺部と中央部間との電圧降下による応答時間差に基づいた長時間可変のときの場所による光学密度の変化問題等が解決される。また、液晶を利用した、従来技術による調光窓の場合には液晶が紫外線に容易に熱化し、またネマチック液晶の熱的特性によりその使用温度の範囲も狭いし、更に、光学特性面においても電界が印加されていない場合には光散乱による乳白色の半透明な状態を示し、電界が印加される場合にも完全には鮮明せず、乳濁状態が残存する問題点があるため、既存の液晶表示素子で動作原理として利用されている光の遮断、および透過による表示機能が不能であるが、本発明によるフィルムを使用すれば、このような問題点が容易に解決できる。
【0031】
本発明によるフィルムを利用した調光窓は室内外の仕切、又は建築用の窓ガラス、電子産業および映像機器に使用される各種平面表示素子、各種計器板と既存の液晶表示素子の代替品、光シャッタ、各種室内外広告および案内表示板、自動車の窓ガラス、リアビューミラー、そしてサンルーフ等に使用でき、また眼鏡、サングラスおよび保眼鏡等にも適用できる。
【0032】
本発明による調光窓の構造および動作を図面により更に詳しく説明すると下記の通りである。
【0033】
図1は、従来技術による調光窓の構造概略図で、透明導電性薄膜1がコーティングされている2枚のガラス基板2の間に液状の光偏光懸濁液3が注入されている。ガラス基板2は間隔維持材4により分離されており、液状の光偏光懸濁液3の漏出を防ぐために密封材5で周辺が密封されている。電源6は交流電源で、スイッチ7の連結により透明導電膜1を通じ液状の光偏光懸濁液3に電界を印加する。
【0034】
図2は、図1に示した調光窓に注入されている光偏光懸濁液内の光偏光粒子の動作を説明するための図面で、スイッチ7を切り電界を印加しない場合には、2枚の透明導電性基板2間に囲まれた液状の光偏光懸濁液3に入っている光偏光粒子8の懸濁剤9の内における粒子同士のブラウン運動により、入射光10は光偏光粒子8に吸収、散乱又は反射され透過できない。
【0035】
しかし、スイッチ7を接続して電界を印加すると、透明電極1を通じて液状の光偏光懸濁液3に電場が形成され、懸濁剤9の中に入っている光偏光粒子8は印加された電界により形成された電場と平行に配列されるため(図3参照)、入射光10は配列した光偏光粒子8と8の間を通過するようになる。
【0036】
図4は、本発明による調光窓の構造概略図で、フィルムマトリックスである高分子樹脂16内に液状の光偏光懸濁液が液滴18の形態に分散、受容されているフィルム13が、透明導電性薄膜11がコーティングされている2枚の透明基板12の間に挟まれている。この構造では、周辺の密封処理および間隔維持材の使用が不要になる。
【0037】
図5は、図4に示した本発明による調光窓の作動を説明するための図面で、スイッチ15を切り電界が印加されていない場合を示す。この場合には、フィルムマトリックスである高分子樹脂16に分散されている液状の光偏光懸濁液の液滴18を構成している懸濁剤17の内に入っている光偏光粒子19のブラウン運動により、入射光20は光偏光粒子19に吸収、散乱又は反射し透過できない。
【0038】
しかし、スイッチ15を接続し電界を印加すると、光偏光粒子19が、印加された電界によって形成される電場と平行に配列するため(図6参照)、入射光20は配列した光偏光粒子19と19の間を通過するようになる。この場合、高分子樹脂の屈折率と懸濁剤である可塑剤の屈折率を一致させれば視野角度による散乱および透明性の低下のない光透過機能が附与される。
【0039】
図7は、本発明による調光窓の他の実施態様を示す図面で、光偏光懸濁液の液滴が不規則的に互いに連結している構造になっている。
【0040】
本実施態様の調光窓においても、電界が印加されていない場合にはフィルムマトリックスである高分子樹脂26に分散されている液滴連結体28を構成している懸濁剤(又は、可塑剤)27内に入っている光偏光粒子29の無秩序なブラウン運動のため、入射光30が光偏光粒子29に吸収、散乱又は反射し透過できない(図8参照)。
【0041】
しかし、電界を印加すると、液状の光偏光懸濁液の液滴連結体28内に含まれている光偏光粒子29が電界の印加につれ分極し、形成された電場と平行に配列するため、入射光30は平行配列した光偏光粒子29と29の間を通過することになる。
【0042】
以下、本発明を実施例によって更に詳述するが、本発明は同実施例にのみ限定されるものではない。
【0043】
【実施例1:光偏光粒子の製造】
調光窓用フィルム製造に適合した光偏光粒子を製造するために、高分子分散剤としてポリ(メタクリル酸ヒドロキシエチル)10gを取り、100gのアルコール類で溶かした。このポリ(メタクリル酸ヒドロキシエチル)溶液に光偏光粒子の基板形成物質である硫酸ジヒドロシンニジン5g、無水CaI、I2 3gと適当量の無水エタノールを添加し、30分間機械的に混合した後、超音波混合機を用いて5時間反応させた。このとき、混合液の色相は暗青色に変わった。更に、5時間以上混合を続けて反応を終了させた後、遠心分離機を用いて粒子を分離した。このとき、一定な大きさの光偏光粒子を取り出すために、反応溶液を15,000rpm の速度で30分間遠心分離して沈澱物を取る。この沈澱物1g当り10gのエステル溶液を添加した後、20時間超音波分散した後、4,000rpm で5分間第2次遠心分離し、その浮遊物だけを取る。この浮遊物を10,000rpm で30分間第3次遠心分離して沈澱物を取り、浮遊物は更に15,000rpm で1時間第4次遠心分離する。第3次遠心分離後の沈澱物粒子の大きさは0.2〜0.5μmで、第4次遠心分離後の沈澱物粒子の大きさは0.1〜0.3μmであった。それらの粒子を乾かし目的の光偏光粒子を得た。
【0044】
【実施例2:光偏光懸濁液の製造】
前記実施例1で得た光偏光粒子を、分散調剤としての(アクリロニトリル−スチレン)A−Bブロック共重合体10重量%がフタル酸ブチルオクチル(屈折率1.485)に溶解されている懸濁液に混入して、機械的に30分間混合したのち、続けて2時間以上超音波混合し、粒子沈降および凝集現象のない安定な液状の光偏光懸濁液を製造した。この光偏光懸濁液の光学的特性を分析した結果、光偏光粒子の含量、電極間隔又は分散調剤の含量により測定値に僅かの違いはあるが、100Vrms、60Hzの条件で消色時間(rise time)は数十ミリ秒内外;着色時間は数十ミリ秒〜数秒;消色時の光透過率は50〜80%;着色時の光透過率は0.5〜20%の特性を示した。
【0045】
【実施例3】
10gのポリ(メタクリル酸メチル)を40gのトルエンで溶解して高分子樹脂の溶液を作ったのち、ここに前記実施例2で得た液状の光偏光懸濁液5gを添加し、30分間機械的に混合した後、約2時間超音波混合した。このような混合工程を2回反復した後、脱包させた。脱包した混合物を、透明導電膜がコーティングされているガラス基板の上に200μm厚さで塗布した。この後、80℃に調節した加熱装置を用いて溶媒を揮発させ、光偏光懸濁液が球形の液滴として高分子樹脂内に分散形成された、乾燥厚さが50μmのフィルムを製造した。このフィルムの上に他の透明導電性基板を重ね、電極を連結して調光窓を製造した。
【0046】
【実施例4】
液状の光偏光懸濁液の添加量を5gから10gに変化させたことを除いて、実施例3と同様に処理して調光窓を製造した。この場合、高分子樹脂内の光偏光懸濁液は球形の液滴が互いに連結した連結体構造になった。
【0047】
【実施例5〜7】
実施例1で得た光偏光粒子の代わりに、大きさが0.1〜1.0μmで電気導電性が高く且つ紫外線耐久性および熱的安定性もすぐれた硫酸ジヒドロシンニジン過ヨウ化物(実施例5)、ヘラパタイト(実施例6)又はピラジンジカルボン酸ポリ沃化カルシウム(実施例7)の光偏光粒子を用いたことを除いて、実施例3と同様に処理して調光窓を製造した。
【0048】
【実施例8〜9】
実施例2において、分散調剤である(アクリロニトリル−スチレン)A−Bブロック共重合体の代わりに(メタクリル酸ネオペンチル−ブロック−メタクリル酸ヒドロキシエチル)共重合体(実施例8)又は(メタクリル酸ネオペンチル−スチレン)のA−Bブロック共重合体(実施例9)を用いて得た光偏光懸濁液を用いたことを除いて、実施例3と同様に処理して調光窓を製造した。
【0049】
【実施例10〜12】
可塑剤であるフタル酸ブチルオクチルの代わりにフタル酸ジプリル(実施例10)、フタル酸ジイソデシル(実施例11)、イソフタル酸ジオクチル(実施例12)等のフタル酸系可塑剤を用いて得た光偏光懸濁液を用いたことを除いて、実施例3と同様に処理して調光窓を製造した。
【0050】
【実施例13〜15】
ポリ(メタクリル酸メチル)の溶媒であるトルエンの代わりにキシレン(実施例13)、酢酸イソアミル(実施例14)、酢酸エチル(実施例15)を用いたことを除いて、実施例3と同様に処理して調光窓を製造した。
【0051】
【実施例16】
高分子樹脂としてのポリ(メタクリル酸メチル)の代わりにポリ(ビニルブチラル)を、また光偏光懸濁液製造用の可塑剤としてのフタル酸ブチルオクチルの代わりにトリメリット酸トリオクチルを用いたことを除いて、実施例3と同様に処理して調光窓を製造した。
【0052】
【実施例17〜20】
可塑剤としてのトリメリット酸トリオクチルの代わりにフタル酸ジオクチル(実施例17)、フタル酸ブチルオクチル(実施例18)等のフタル酸系可塑剤、又は、アジピン酸(実施例19)、オレイン酸(実施例20)系可塑剤を用いたことを除いて、実施例16と同様に処理して調光窓を製造した。
【0053】
【実施例21〜22】
高分子樹脂の溶媒としてのトルエンの代わりに安息香酸メチル(実施例21)、又はキシレン(実施例22)を用いたことを除いて、実施例16と同様に処理して調光窓を製造した。
【0054】
【実施例23】
高分子樹脂としてのポリ(メタクリル酸メチル)の代わりにポリ酢酸ビニルを用いて、また、アジピン酸系可塑剤を用いたことを除いて、実施例3と同様に処理して調光窓を製造した。
【0055】
【実施例24〜25】
アジピン酸系可塑剤の代わりにフタル酸系(実施例24)、セバシン酸系可塑剤(実施例25)を用いたことを除いて、実施例23と同様に処理して調光窓を製造した。
【0056】
【実施例26】
高分子樹脂の溶媒としてのトルエンの代わりにキシレンを用いたことを除いて、実施例23と同様に処理して調光窓を製造した。
【0057】
【実施例27】
高分子樹脂としてのエポキシ樹脂を実施例2で得た液状の光偏光懸濁液と均質に混合した後、硬化剤を添加して、透明導電膜がコーティングされているガラス基板の上に150μmの厚さで塗布した。この塗布層の上に他の透明導電性基板を重ねた後、100℃の温度で重合させた。その結果、光偏光懸濁液が球形の液滴形態でフィルム状態の高分子樹脂内に分散収容された調光窓が製造された。
【0058】
【実施例28】
エポキシ樹脂の代わりにシリコーン樹脂を用いたことを除いて、実施例28と同様に処理して調光窓を製造した。
【0059】
【実施例29】
ポリ(ビニルブチラール)100gに、この高分子樹脂と相溶性のある可塑剤のフタル酸ジイソブチル40gを添加し、80℃に加熱して溶液を作った後、ここに前記実施例2で得た液状光偏光懸濁液50gを添加して均質な混合物を製造した。この混合物を100℃に加熱した後、透明導電性基板の上に塗布した後、5〜10℃/分の速度で冷却してフィルムを製造した。このとき、光偏光懸濁液は球形の液滴で高分子樹脂内に分散された。このフィルムの上に他の透明導電性基板を重ね、電極を密着せしめ、調光窓を製造した。
【0060】
【実施例30】
液状の光偏光懸濁液の添加量を100gに変化させたことを除いて、実施例29と同様に処理して調光窓を製造した。この場合、液状の光偏光懸濁液は球形の液滴に分散せず、液滴が互いに連結した構造になって高分子樹脂内に存在した。
【0061】
【実施例31〜33】
実施例2において、可塑剤としてのフタル酸ジイソブチルの代わりにフタル酸ジオクチル(実施例31)、フチル酸ジイソオクチル(実施例32)、フタル酸ブチルオクチル(実施例33)を用いたことを除いて、実施例29と同様に処理して調光窓を製造した。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の調光窓の断面構造概略図である。
【図2】図1の調光窓に電界が印加されていない場合の、懸濁液内に入っている光偏光粒子の配列状態説明図である。
【図3】図1の調光窓に電界が印加された場合の、懸濁液内に入っている光偏光粒子の配列状態説明図である。
【図4】本発明による調光窓の断面構造概略図である。
【図5】図4の調光窓に電界が印加されていない場合の、懸濁液内に入っている光偏光粒子の配列状態説明図である。
【図6】図4の調光窓に電界が印加された場合の、懸濁液内に入っている光偏光粒子の配列状態説明図である。
【図7】本発明の他の実施形態による調光窓の断面構造概略図である。
【図8】図7の調光窓に電界が印加されていない場合の、懸濁液内に入っている光偏光粒子の配列状態説明図である。
【図9】図7の調光窓に電界が印加された場合の、懸濁液内に入っている光偏光粒子の配列状態説明図である。
【符号の説明】
1,11,21 導電性薄膜
2,12,22 基板
3,13,23 光偏光懸濁液
4 間隔
5 密封材、
6,14,24 電源
7,15,25 電源スイッチ、
8,19,29 光偏光粒子
9,17,27 懸濁剤、
10,20,30 入射光
16,26 高分子樹脂
18 液滴
28 液滴連結体
Claims (5)
- フィルムマトリックスである高分子樹脂の屈折率との屈折率差が0.02以内である可塑剤および分散調剤から成る懸濁剤内に0.1〜1μmの大きさの光偏光粒子が浮遊されてなる液状の光偏光懸濁液が、固体状の高分子樹脂内に微細な液滴の形態で分散されており、前記光偏光粒子は、相分離を通じて分散調剤と結合されている構造の調光窓用フィルム。
- 光偏光懸濁液は、高分子樹脂内において液滴が互いに連結している構造になっていることを特徴とする請求項1記載のフィルム。
- 光偏光懸濁液は、高分子樹脂内において微細な液滴および液滴が互いに連結している液滴連結体の共存構造になっていることを特徴とする請求項1記載のフィルム。
- 均質の高分子樹脂溶液に、0.1〜1μmの大きさの光偏光粒子が高分子樹脂とは非相溶性又は部分相溶性を有し、且つ高分子樹脂の屈折率との屈折率差が0.02以内である可塑剤および分散調剤から成る懸濁剤内に浮遊されてなる光偏光懸濁液を混合し、該混合溶液を透明基板の上に所定の厚さにコーティングした後、高分子樹脂を相分離法で硬化させて光偏光粒子が分散調剤と結合されるようにすることを特徴とする調光窓用フィルムの製造方法。
- 請求項1,2又は3記載のフィルムを含む調光窓。
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