JP3672349B2 - 商品販売登録データ処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、商品に付されたバーコードを読取りかつ読取ったバーコードに記憶されている単価を用いて商品登録可能に構成された商品販売登録データ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、電子キャッシュレジスタ型の商品販売登録データ処理装置では、入力手段(スキャナやキーボード)を用いて商品コードを入力(図5のST30のYES,ST31のYES)すると、制御部(CPU)は、商品ファイルを検索(ST37)して商品データ(商品名,単価)を読出す。そして、商品登録(ST38)する。締め操作(ST39のYES)を行うと、合計金額,釣銭金額等の算出,ドロワの開放,レシートの発行等を含む会計処理(ST40)が行われる。
【0003】
ところで、商品の中には、特にプライベイトブランド(PB)商品は、その商品に付されたバーコード50に、図6に示す如く、“商品コード”と“単価”とを記憶させたものがある。このバーコード50は、例えばパーソナルコンピュータに接続されたバーコード発行専用機において、商品コードと単価とをキー入力して印字発行され、かつ作業者によって商品に付される。また、かかるバーコード50の付された商品は、特売品,目玉商品とされあるいは新鮮度時間管理商品のために、値下げサービスされる場合が多い。
【0004】
例えば、バーコード50の上位2桁を“02”としてPB商品を現わしておき、PB商品であると判別(ST32のYES)された場合には、当該商品コードと単価Aとを一時記憶(ST33)する。この単価Aで商品登録(ST38)する。しかし、値下げキーをON(ST34のYES)し、かつキー操作によって値下げ金額Bが入力(ST35のYES)された場合には、値下げ後金額C(=A−B)を算出する値下げ処理(ST36)を行い、当該金額Cで商品登録(ST38)するものと形成されている。
【0005】
なお、値下げサービス販売を実行する際は、作業者が予め陳列棚にある全対象商品に値下げ後単価Cを手書きし顧客に明示するものとされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、食品(例えば、惣菜)や,ある種のPB商品の中には、例えば閉店時間に近づいた任意の時間から値下げ金額Bを変更して時間サービス販売する場合がある。
【0007】
かかる場合、キャッシャーの値下げ処理作業(図5のST34,35)に必要とする精神的,肉体的負担は膨大となるばかりか、値下げ金額Bの入力ミスが生じ易い。店内繁忙時や複数商品の同時値下げサービスが行われる時は、一段と煩雑で誤操作も生じ易い。
【0008】
そこで、図6に示すバーコード50の“単価”を値下げ後金額Cに書替えておくことが考えられる。しかし、この単価書替え方式とすると、値下げ対象商品に値下げ後金額Cを手書きすることで目一杯のところ、書替えバーコード50を発行するには適用時間の一番長い通常単価データを変更しなければならないから、その書替え操作に膨大な手間が掛りかつミス設定入力も生じ易い。さらに、値下げサービス販売後に通常単価に戻さなければならないので二重手間となる。したがって、導入し難いとされている。
【0009】
これに対して、商品ファイルに通常単価の他に、値下げ後金額Cと値下げ販売開始時刻とを設定記憶しておき、当該値下げ販売開始時刻を過ぎた場合に、値下げ後金額Cを用いて値下げ販売する方法が提案されかつ実施されている。
【0010】
しかし、この方法だと、販売実績,在庫量,顧客の流れ等の状況に応じたタイミングで値下げ販売を開始させることが難しい。したがって、食品等の値下げ販売方法としては、採用し難いといわれている。
【0011】
本発明の目的は、単価を記憶させたバーコード付商品についての値下げサービス販売を何時からでも迅速かつ正確に実行可能な商品販売登録データ処理装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
確かにバーコード50の複数桁の“単価”を書替えることは、上記の通り大変なことで現実的でない。しかし、バーコード50のデータのうち例えば1桁のみを例えば“0”から“1”に書替えることを考えると、設定入力作業も簡単でありかつバーコード50自体はその発行専用機から設定枚数だけ自動的に発行されるので人手は掛らない。しかも、バーコード50を商品に貼付ける時期を任意に決定できる。
【0013】
かくして、本発明は、バーコード50に値下げコード(例えば、1桁の“1”)を記憶させておき、この値下げコードが記憶されている場合には、値下げ実行データ記憶手段に予め設定された値下げデータを用いて値下げ処理を実行可能とするものである。
【0014】
すなわち、本発明は、商品に付されたバーコードを読取りかつ読取ったバーコードに記憶されている単価を用いて商品登録可能に構成された商品販売登録データ処理装置において、値下げコードと値下げデータとを対応させた値下げ実行データを予め記憶する値下げ実行データ記憶手段と,前記商品から読取られたバーコードに値下げコードが記憶されているか否かを判別する判別手段と,値下げコードが記憶されていると判別された場合に該値下げ実行データ記憶手段から値下げデータを読出す読出手段と,読出された値下げデータを用いて当該商品についての値下げ処理を実行する値下げ処理実行制御手段とを設けた、ことを特徴とする。
また、本発明は、商品に付されたバーコードを読取りかつ読取ったバーコードに記憶されている単価を用いて商品登録可能に構成された商品販売登録データ処理装置において、複数の値下げコードとこの複数の値下げコードにそれぞれ対応させた値下げデータとを値下げ実行データとして予め記憶する値下げ実行データ記憶手段と,前記商品から読取られたバーコードに値下げコードが記憶されているか否かを判別する判別手段と,値下げコードが記憶されていると判別された場合に該値下げ実行データ記憶手段から当該値下げデータに対応する値下げデータを読出す読出手段と,読出された値下げデータを用いて当該商品についての値下げ処理を実行する値下げ処理実行制御手段とを設けた、ことを特徴とする。
【0015】
【作用】
上記構成による本発明の場合、判別手段によって商品から読取り入力されたバーコードに値下げコードが記憶されていると判別されると、読出手段が値下げ実行データ記憶手段に記憶されている値下げデータを読出す。すると、値下げ処理実行制御手段が、読出された値下げデータを用いて当該商品についての値下げ処理を実行する。
【0016】
したがって、値下げ実行データ記憶手段に、値下げコードに対応する値下げデータ(値下げ金額)を記憶させておけば、バーコードから読取った単価から差引く値下げ処理をすればよい。また、値下げデータ(値下率)を記憶させた場合には、読取り単価に値下率を掛けた値下げ金額を用いる。さらに、値下げデータ(値下げ後金額)を記憶させた場合には、その読出しが値下げ処理となるので、そのまま商品登録すればよい。しかも、バーコードの貼付けタイミングを選択することによって何時からでも値下げ販売を開始することができる。また、値下げコードとこれに対応する値下げデータとは、複数とすることができる。したがって、比較的短時間の間に値下げ金額を複数回変更することも容易となる。
【0017】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
本商品販売登録データ処理装置は、図1に示す如く、基本的構造が電子キャッシュレジスタ10から構成され、かつ値下げ実行データ記憶手段13Tと,判別手段(11,12)と,読出手段(11,12)と,値下げ処理実行制御手段(11,12)とを設け、値下げ実行データ記憶手段13Tに値下げコードと値下げデータとを予め記憶させておけば、商品から読取ったバーコード50に値下げコードが記憶されているか否かを判別し、記憶されていると判別された場合に値下げ実行データ記憶手段13Tから読出した値下げデータを用いて値下げ処理を実行することができる構成とされている。
【0018】
また、この実施例では、値下げ実行データ記憶手段13Tを複数の値下げコードと値下げデータとを記憶可能に形成し、かつ読出手段(11,12)を選択読出可能に形成し、複数段階での値引きサービスを一層容易に実行可能に形成してある。
【0019】
図1において、電子キャッシュレジスタ10は、CPU11,ROM12,RAM13,時計回路14,スキャナ19(スキャナ回路15),キーボード20(キーボード回路16),表示器21(表示制御回路17),入出力ポート(I/O)18を介して接続されたプリンンタ22(プリンタ駆動回路24)およびドロワ23(ドロワ開放装置25),通信用インターフェイス(I/F)29を含み、商品登録処理,会計処理等を実行可能に形成されている。
【0020】
この電子キャッシュレジスタ10の基本的機能は、従来例(図5のST30〜33,ST37〜40)と同じ(図4のST10〜13,ST18〜21)である。
【0021】
ここに、値下げ実行データ記憶手段13Tは、値下げコードと値下げデータとを対応させた値下げ実行データを記憶する手段で、図1に示すバッテリーバックアップされたRAM13内に形成されている。図2に示す如く、値下げコードは1桁のコード(“1”〜“9”)とされかつ値下げデータは値下げ金額B(“10円”〜“150円”)とされている。なお、コード(“0”)は、“単価”による通常価格での販売を意味する。
【0022】
この値下げコードは、図3に示す如く、値下げサービス販売の対象商品に付するバーコード50に記憶されたものと同じである。この場合、“単価”は通常単価(例えば、200円)のままとされている。したがって、1桁の値下げコードのみを設定入力して、バーコード50を設定枚数だけ発行させればよいので、手間が掛らずかつ設定入力ミスもを防止できる。また、商品へのバーコード50の貼付けタイミングを選択するだけで、販売状況に応じた的確な値下げ販売を行える。
【0023】
なお、値下げコードおよび値下げデータは1種類でもよく、また、値下げデータは、前述の通り値下げ後金額Cでも値下率(%)としても実施することができる。
【0024】
次に、判別手段は、商品から読取られたバーコードデータに値下げコードが記憶されているか否かを判別する手段で、判別制御プログラムを格納させたROM12とCPU11とから形成され、図4のST14で実行される。
【0025】
また、読出手段は、値下げコードが記憶されていると判別(ST14のYES)された場合に、図2に示す値下げ実行データ記憶手段13Tから値下げデータを読出す手段で、この実施例では特に値下げ実行データ記憶手段13Tを検索して当該値下げコードに対応する値下げデータを選択読出しする手段で、選択読出制御プログラムを格納させたROM12とCPU11とから形成され、図4のST15,16で実行される。
【0026】
値下げ処理実行制御手段は、選択読出しされた値下げデータを用いて当該商品についての値下げ処理を実行する手段で、値下げ処理実行制御プログラムを格納させたROM12とCPU11とから形成され、図4のST17で実行される。この実施例における値下げデータが値下げ金額Bとされているので、値下げ処理実行制御手段(11,12)は従来例(図5のST36)を実行するものと同一としてある。つまり、兼用可能である。
【0027】
また、このことは、従来例(図5のST35)において、商品ごとに値下げ金額Bをキー入力していたのに対し、値下げ実行データ記憶手段13Tに1度だけ設定記憶しておけばよいので、キャッシャーの負担が飛躍的かつ大幅に軽減できると理解される。
【0028】
次にこの実施例の作用を説明する。
図3に示すバーコード50の“単価”が通常価格Aの例えば“200円”とされた商品を、例えば“30円”だけ値下げして販売する場合を考える。
【0029】
作業者は、バーコード発行専用機を用いて、値下げコードに“0”に代えて“3”を設定入力記憶させた図3に示すバーコード50を所定枚数だけ発行させる。複数桁の“単価”を例えば“0170”と設定変更するわけでないから、設定入力作業が簡単で設定入力ミスもない。
【0030】
値下げコードが“3”と設定記憶されたバーコード50を、当該商品の販売状況や在庫量等に応じた最適な時期に値下げサービス販売対象商品に付しつつ、作業者は当該商品に値下げ金額B(“30円”)あるいは値下げ後金額C(“170円”)を手書きする。これで、準備が終了する。
【0031】
キャッシャーが当該商品からスキャナ19を用いて商品コードを読取入力(図4のST10のYES)すると、CPU11は、その上位2桁が“02”であることを確認(ST12のYES)し、つまり値下げサービス販売対象商品であると判定し、読取った当該商品コード(例えば、“0010”)と単価A(“200円”)とをRAM13のワークエリアに一時記憶する(ST13)。
【0032】
すると、判別手段(11,12)が、バーコードデータ中に値下げコードが記憶されているか否かを判別(ST14)する。記憶されていない、つまり値下げコード桁が“0”の場合(ST14のNO)は、直ちにST19へ進む。
【0033】
さて、値下げコード(“3”)が記憶されていると判別(ST14のYES)されると、選択読出手段(11,12)が図2に示す値下げ実行データ記憶手段13Tを検索(ST15)しつつ当該値下げコード(“3”)に対応する値下げデータすなわち値下げ金額B(“30円”)を選択読出しする(ST16)。
【0034】
ここに、値下げ処理実行制御手段(11,12)は、選択読出しされた値下げ金額B(“30円”)を用いて値下げ処理(ST17)を実行する。読取単価A(“200円”)から値下げ金額C(“30円”)を差引いて値下げ後金額C(“170円”)を算出する。販売価格(C)は“170円”で、これにより商品登録(ST19)される。
【0035】
したがって、キャッシャーは、従来例における図5のST34に示す値下げキーの押下操作やST35の値下げ金額B(“30円”)のキー入力作業をしなくてよいから、高能率かつ迅速に商品登録を行える。また、従来例による値下げ金額Bの設定入力ミスやそれによる取消・再設定入力作業も一掃できる。
【0036】
しかして、この実施例によれば、値下げ実行データ記憶手段13Tと,判別手段(11,12)と,読出手段(11,12)と,値下げ処理実行制御手段(11,12)とを設け、値下げ実行データ記憶手段13Tに値下げコードと値下げデータとを予め記憶させておけば、商品から読取ったバーコード50に値下げコードが記憶されているか否かを判別し、記憶されていると判別された場合に値下げ実行データ記憶手段13Tから読出した値下げデータを用いて値下げ処理を実行することができる構成とされているので、単価を記憶させたバーコード付商品についての値下げサービス販売を何時からでも迅速かつ正確に実行することができる。しかも、商品ごとに必要としていた値下げキーの押下操作や値下げ金額Bの設定入力作業を含む従来作業を一掃できるので、キャッシャーの精神的,肉体的負担を飛躍的に軽減できかつ業務能率および顧客の信用度も大幅に向上できる。
【0037】
また、値下げ実行データ記憶手段13Tを複数の値下げ実行データ(値下げコード,値下げデータ)を記憶可能に形成するとともに読出手段(11,12)を選択読出可能に形成してあるので、複数段階に亘る値下げサービス販売を容易に行えかつ値下げ金額Bも簡単に変更できる。
【0038】
また、値下げコードが1桁の数値とされているので、値下げサービス販売に際するバーコード50の発行を簡単かつ迅速に行え、かつ“単価”を変更する場合に比較して設定入力ミスを確実に防止できる。しかも、“単価”を変更しないから通常価格に戻す手間を必要としない。
【0039】
また、値下げデータが値下げ金額Bとされているので、値下げ処理実行制御手段(11,12)を従来例のものと兼用できるから低コストで具現化できるとともに、値下げ実行データ記憶手段13Tへ設定記憶する値下げコードおよび値下げ金額Bが1〜3桁で済むからこの点からも設定入力ミスをより確実に防止できる。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、値下げ実行データ記憶手段と,判別手段と,読出手段と,値下げ処理実行制御手段とを設け、値下げ実行データ記憶手段に値下げコードと値下げデータとを予め記憶させておけば、商品から読取ったバーコードに値下げコードが記憶されているか否かを判別し、記憶されていると判別された場合に値下げ実行データ記憶手段から読出した値下げデータを用いて値下げ処理を実行することができる構成とされているので、単価を記憶させたバーコード付商品についての値下げサービス販売を何時からでも迅速かつ正確に実行することができる。しかも、商品ごとに必要としていた値下げキーの押下操作や値下げ金額の設定入力作業を含む従来作業を一掃できるので、キャッシャーの精神的,肉体的負担を飛躍的に軽減できかつ業務能率および顧客の信用度も大幅に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す全体構成図である。
【図2】同じく、値下げ実行データ記憶手段を説明するための図である。
【図3】同じく、値下げコードが記憶されたバーコードを説明するための図である。
【図4】同じく、動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】従来例の動作を説明するためのフローチャートである。
【図6】従来バーコードを説明するための図である。
【符号の説明】
10 電子キャッシュレジスタ(商品販売登録データ処理装置)
11 CPU(判別手段,読出手段,値下げ処理実行制御手段)
12 ROM(判別手段,読出手段,値下げ処理実行制御手段)
13 RAM
13T 値下げ実行データ記憶手段
19 スキャナ
20 キーボード
21 表示器
22 プリンタ
23 ドロワ
50 バーコード

Claims (2)

  1. 商品に付されたバーコードを読取りかつ読取ったバーコードに記憶されている単価を用いて商品登録可能に構成された商品販売登録データ処理装置において、
    値下げコードと値下げデータとを対応させた値下げ実行データを予め記憶する値下げ実行データ記憶手段と,前記商品から読取られたバーコードに値下げコードが記憶されているか否かを判別する判別手段と,値下げコードが記憶されていると判別された場合に該値下げ実行データ記憶手段から値下げデータを読出す読出手段と,読出された値下げデータを用いて当該商品についての値下げ処理を実行する値下げ処理実行制御手段とを設けた、ことを特徴とする商品販売登録データ処理装置。
  2. 商品に付されたバーコードを読取りかつ読取ったバーコードに記憶されている単価を用いて商品登録可能に構成された商品販売登録データ処理装置において、
    複数の値下げコードとこの複数の値下げコードにそれぞれ対応させた値下げデータとを値下げ実行データとして予め記憶する値下げ実行データ記憶手段と,前記商品から読取られたバーコードに値下げコードが記憶されているか否かを判別する判別手段と,値下げコードが記憶されていると判別された場合に該値下げ実行データ記憶手段から当該値下げデータに対応する値下げデータを読出す読出手段と,読出された値下げデータを用いて当該商品についての値下げ処理を実行する値下げ処理実行制御手段とを設けた、ことを特徴とする商品販売登録データ処理装置。
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