JP3671333B2 - 長寿命建物及びその構法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は長寿命建物及びその構法に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
今日、地球資源の枯渇が近い将来に訪れるといったことが叫ばれるようになって久しい。例えば、物質、資源面から言えば、希少金属の埋蔵量減少、森林の再生産不能な乱伐による木材の減少等が顕著なものとして指摘されるようになっているし、また、エネルギという観点からも、既に石油の枯渇が目前に迫っており、
その代替エネルギの模索が盛んに行われている等という点を挙げることができる。
このように資源、エネルギに関する問題は、もはや焦眉の課題であるということができ、このことが社会ないし行政の行動に与える影響も日増しに大きなものとなりつつある。また、身近な所、いわゆる市民レベルの次元にあっても、ゴミ出し分別の徹底等から始まる「リサイクル運動」が、「常識」となりつつあること等から、上で述べた資源、エネルギの枯渇といった大きな問題は全社会的規模をもって解決すべき課題であるという認識が広まりつつあるものと考えられよう。
【0003】
このような事態は、その一つの帰結として、社会、行政、市民の各レベルにおける省資源、省エネルギに対する意識の高まりを招くこととなるの当然である。このような意識の高まりは、基本的に、近代の社会生活を可能とするあらゆる面の見直しを迫るものであって、その対象は、単に日常よく見られる消費的生産物といったものに限定されることなく、半永久的構築物とみなされていた建物においてもその例外とはされない。すなわち、従来の建築物及びその構法等に対する、
省資源、省エネルギといった観点からの見直しが迫られているのである。
【0004】
この建築物に対する要求に応える一方策としては、例えば、その建築物の長寿命化を達成するということがある。つまり、可能な限り長期間にわたって使用可能であって、新規な建て替え等を必要とすることがない建物を建築するということである。このようにすれば、新規立て替え時、どうしても消費せざるを得ない資源、エネルギの使用を控えることができるからである。
【0005】
ここで「長寿命化」という場合には、二つの契機があるものと考えられる。一つは、その建築物が風雪等に耐え、安全で快適な環境を長期間にわたって提供するという意味からの「長寿命化」、またもう一つは、その建築物に対する人々の使用環境の変化ないしはこれら人々の嗜好、要望の変化に対応可能とし、もって長期間の使用に供されるという意味からの「長寿命化」、ということである。後者についてはさらに、建築物を構成する部材等の再利用化という観点からも省みることが可能であろう。
【0006】
また特に「長寿命化」という場合、集合住宅においては、「SI住宅」が注目されており、構造躯体の長寿命化が今後問題となってこよう。ここでSIとは住宅建築に対する一つの考え方であり、その趣旨は、建物の躯体となるスケルトン(S)と住居内設備と内装を意味するインフィル(I)とを、耐使用年数の観点から本質的に異なる要素と考えるとともに、スケルトンは可能な限り頑丈にして耐久性を、インフィルはリニューアルやライフサイクルの変化への対応性(取り替え容易性)を、それぞれ持たせるべきである、とすることにある。これは上記した二つの契機に対応するものと考えることができよう。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、省資源、省エネルギの要求に応え得るような長寿命建物及びその構法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために以下の手段をとった。
すなわち請求項1記載の長寿命建物は、平面を埋め尽くすことが可能な多角形を構成する辺に沿って配される複数の柱と、前記多角形と同一形状となり前記柱に支持されるフラットスラブとを少なくとも有するユニットにおいて、該ユニットの複数が、その各々における前記多角形を構成する辺に沿って連結された構造とされ、前記柱の長手方向において随所に形成される水平貫通孔に差し込まれ前記フラットスラブを地面に平行な状態で支持する閂を有することを特徴とするものである。
【0009】
これによれば、ユニット単位による施工が可能であることが分かる。換言すれば、この長寿命建物は、その組み立てないし解体を容易にかつシステマテッィクに行えることとなる。また、ここでいう「組み立て」においては、ユニットの組合せ方は基本的に自由であることがわかるから、結局、そのユニット単位における自由な(屋内)空間の形成を行うことが可能である。また「解体」によって生じた柱、フラットスラブ等の部材は容易にその他の現地における転用が可能である。つまりこの解体によって生じた部材を、別の建物の部材として使用することとすれば、部材レベルでの長寿命化が達成されうることになる。
【0011】
また、フラットスラブを床面とみなせば、水平貫通孔が柱の「随所に」形成されそれに差し込まれる閂によって前記フラットスラブが支持されるこの形態は、すなわち本発明に係る長寿命建物における階高が可変となっていることを意味する。つまり、本発明によれば、上述したユニット単位における空間の自由性に加えて、ユニット内における空間の自由性をも達成されるのである。また、ここでいう「フラット」スラブとは梁のないものを想定しているから、その意味からの空間の自由性ということも言える。
【0012】
さらに請求項2記載の長寿命建物は、前記複数の柱間かつ前記多角形を構成する辺上に配される壁が制震構造を備えていることを特徴とし、また請求項3記載のそれは、前記柱が充填鋼管コンクリート柱とされていることを特徴とするものである。
【0013】
この長寿命建物は、長期間、固定荷重ないし積載荷重といった鉛直荷重に耐える頑強な建物であるということがいえ、また同時に地震や風荷重といった水平荷重に対しても十分耐えうる構造となっているということがいえる。すなわち、壁には極軟鋼を組み込んだ鉄骨ブレース(移動可能)を代表とする制震構造が備えられ(請求項2)、柱は鉛直荷重を支えるのに優れかつ耐火性能も持ついわゆるCFT柱となっているから(請求項3)、これら両面において十分な強度が得られるのである。
また、これら制震構造を備える壁、CFT柱、そして上記したフラットスラブ等によって、スケルトンが構成されかつその中にインフィルを組み込んでいくことで、本発明に係る長寿命建物はSI対応となるものである。ちなみに、ここでいうSI対応とは以下に説明するような背景に依るものである。
【0014】
上述した制震構造を有する壁あるいは鉄骨ブレースは、地震等による力を受ける度にそのエネルギを吸収するから、比較的長期間(例えば、30年)においてはその変形が無視できない。したがって本発明は、この壁をインフィル、すなわち取り替えを前提とした消耗部品として基本的に考えるのに対し、スケルトンである床、上記CFT柱、上記フラットスラブ等は、地震や風等の水平荷重に対しては無被害であり長期間(例えば、200年)にわたる使用が前提される、という思想を背景にするものである。
また特に、壁の設置位置については、上述したように前記多角形を構成する辺上であれば基本的によいが、といって当然ながら、複数のユニットの構成体におけるそのすべての前記辺上に壁を設置しなければならないということを意味するものでもない。結局、壁は、その壁としての作用を発揮し得るような位置に自由に設置してよいということである。つまりこの壁の設置位置の自由さは、上述した建物内における空間の自由度増加に寄与することになる。またこの壁は制震構造を有するものであるから、ユニットの増殖に対して、その使い勝手を都度考慮しながら、地震や風等の水平荷重に対応できることとなる。
【0015】
加えて、請求項4記載の長寿命建物の構法は、平面を埋め尽くすことが可能な多角形を構成する辺に沿って複数の柱を配し、現地にて前記多角形と同一形状となるフラットスラブを施工構成し、該フラットスラブを前記柱を案内としつつ該柱の長手方向において随所に形成される水平貫通孔のうちの所定の水平貫通孔よりも上となる位置に持ち上げるとともに、前記所定の水平貫通孔に閂を差し込んで前記フラットスラブを地面に平行な状態で保持することにより、ユニットを構成し、該ユニットの複数を、その各々における前記多角形を構成する辺に沿わせて配し、隣り合う前記フラットスラブを互いに連結することを特徴とするものである。
【0016】
この構法は、上までに記した長寿命建物の構法として最も適したものの一つであるということが言える。なお上述した「解体」は、この構法の逆を行えば、容易に行えることが明らかである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明の実施の形態について、図1及び図2を参照して説明する。
図1は本発明に係る長寿命建物を示す平面図である。この図において、符号1は、充填鋼管コンクリート柱(以下、CFT柱と略す)、2はフラットスラブ、4は壁を指示している。また、これらの要素が一空間を囲いそれが筐体として認識されるとき、その筐体を本発明ないし本実施形態ではユニットと呼ぶことにする。
【0018】
CFT柱1とは、鋼管の内部にコンクリートを充填することによって構成した柱である。CFT柱1はこのことにより、柱の径を小さくしても十分な強度を発揮することができるものとして知られている。本実施形態においては、この充填するコンクリートとして、いわゆる高強度コンクリートを用いることにより、さらなる強度の発揮を期待できるものとなっている。
【0019】
これらのCFT柱1には、図2に示すように、その長手方向における随所に複数の水平貫通孔1aが形成されている。これら水平貫通孔1aには閂3が差し込まれるようになっており、このことによって後述するフラットスラブ2を支持、固定する。また図1において、CFT柱1は、正方形を構成する辺に沿って配されており、特に言えば、その四つの頂点それぞれの上に配されたものとなっている。このとき上記正方形上に配される各CFT柱1においては少なくとも、前記水平貫通孔1aが同一の高さとなる位置に形成されているものとする。ちなみに、
本実施形態における正方形は、10m×10mのものとなっている。
【0020】
フラットスラブ2は、その形状が前記正方形、すなわち10m×10mの正方形とされており、CFT柱1に支持されている。より具体的には、上述したように、また図2に示すように、CFT柱1における前記水平貫通孔1aに差し込まれた閂3によって、地面に平行な状態で支持されたものとなっている。また、このフラットスラブ2においては、プレストレスが導入されている。すなわち、このフラットスラブ2にかかる過重等の外力によって該スラブ2内部に発生する応力の一部を打ち消すような応力を予め計画的に導入しておくのである。また、このフラットスラブ2を構成するコンクリートは、上記CFT柱1と同様に、高強度コンクリートとされている。さらに、このフラットスラブ2では、図からも明らかなとおり梁がない構成となっている。
【0021】
次に壁4が、前記複数のCFT柱1間であって前記正方形を構成する辺上に配されている。図1においては、特に図中左下のユニットにおける下方及び左方の壁4を太線にて明示している。これらの壁4は、制震機能を備えたものとなっている。具体的には、これらの壁4外周に鉄骨フレーム(図示せず)を軸組みしてある場合や、壁4そのものが既知の制震構造を有したものとなっている場合を想定できる。本発明はこれらの態様について特に限定するものではない。
【0022】
以上のCFT柱1、フラットスラブ2、及び壁4が、上述したように一つのユニットを構成するが、本実施形態における長寿命建物は、このユニットが複数用意され、かつそれらのユニットがその各々における上記正方形の辺を互いに沿わせて連結させたもの、として構成されている。この場合「連結」とは、図2に示すように、剛性形成用プレート5が隣り合うフラットスラブ2の辺々を連結することによってなされている。
【0023】
以下では上記構成となる長寿命建物の構法について説明する。
まずそれを建てようとする地の基礎工事を行う。基礎工事が完了したら、10m×10mの正方形の四つの頂点上に、まずCFT柱1を構成する鋼管柱を建てる。そして、これら鋼管柱の内部に高強度コンクリートを充填、打設する。なお、これらCFT柱1には予め水平貫通孔1aが形成されるようにしておく。この後又はこれと同時に、その現場にて10m×10mのフラットスラブ2を、グラウンドレベルで施工構成する。このとき上記したプレストレスを導入するが、このことから、本実施形態においては、いわゆるポストテンション方式をとることになる。
【0024】
フラットスラブ2が完成したら、前記四本のCFT柱1を案内としつつ該スラブ2を上方へと引き上げる。この引き上げは、CFT柱1に形成されている上記水平貫通孔1aのうちの所定のそれよりも上となる位置まで行われる。これはユニットを何階建ての建物にするかによる。所定の水平貫通孔1aよりも上の位置にフラットスラブ2が引き上げられたら、閂3を図2に示すように、上記所定の水平貫通孔1aに差し込む。むろんこの場合、四本のCFT柱1におけるそれぞれの水平貫通孔1aに閂3が差し込まれることになる。このことによってフラットスラブ2は所定の階高に支持されることになる。なお、本発明に係る長寿命建物に関しては、これ以外の特別な固定手段はとらない。以下、例えば、いま支持完了したフラットスラブ2が4階の床として規定されるものであるのならば、次に3階の床となるフラットスラブ2を、というようにして同様にCFT柱1に支持させる作業を行う。
【0025】
以上の工程により一つのユニットが構成されるが、本発明ないし本実施形態においては、上記と同様な構法によって複数のユニットを構成する。これら複数のユニットは、その各々における四辺形を構成する辺に沿わせて配される。もっとも当初の基礎工事、それに続く上記構法において、複数のユニット同士がそもそも予め隣り合うような状態として構成されることとなっていてももちろんよい。そして、隣り合うフラットスラブ2の辺々を、図2に示す剛性形成用プレート5によって接続し、各ユニットを連結する。最後に壁4を、鉄骨フレームを付設する等の制震工事を行いつつも、前記CFT柱1間かつ四辺形を構成する辺上に配することによって、長寿命建物が完成することになる。なお、この壁4については、四辺形を構成するすべての辺上に配される必要が必ずしもない、ということは言うまでもない。つまり、壁4の設置位置は基本的に自由である。
【0026】
以上のことから、本実施形態に係る長寿命建物は、まずユニットを基本とする構成となっていることから、その組み立てがきわめてシステマテッィクに行えるという特徴を持つ。また各ユニットの組合せ方は基本的に自由であるから、新規建築した後、建物を使用する人々の要求変化等、何らかの事情が発生した場合、既存の組み合わせを変更するといったことが容易に行えるのである。
【0027】
また、CFT柱1に形成されている水平貫通孔1aが随所に形成されており、フラットスラブ2がこれら水平貫通孔1a及び閂3により支持される、ということは、この長寿命建物がその階高を可変としていることを意味する。さらに、フラットスラブ2は梁をもつものでないから、その空間の利用性はより高まる。
【0028】
以上のことは、建物そのものの空間的な自由度を高めるものであるが、同時に時間的にも自由度を増した構成となっているということが言える。すなわち、この長寿命建物は、時間経過によって上記した人々の要求変化等が発生した場合にも、新規な立て替えを行う必要がなく、省資源、省エネルギの理念を体現したものとなっているということがいえるのである。
【0029】
また、本実施形態に係る長寿命建物は、上記した組み立てだけではなく、フラットスラブ2がアンボンドとされていたこと等から、その解体をも同様にシステマテッィクに行えるものである。そしてこの解体によって発生した各部材は、そのそれぞれにおいて転用が可能であることは言うまでもない。つまりこのことは、本発明に係る長寿命建物においては、部材レベルでの長寿命化が達成されているということができ、このことによっても省資源、省エネルギという理念に適うものとなっているのである。
【0030】
次に本実施形態に係る長寿命建物は、CFT柱1が使用されるとともに、フラットスラブ2にはプレストレスが導入され、さらには両者において高強度コンクリートが用いられているということ、かつ地震や風等の水平荷重は上述した制震構造を有する壁4が集中して負担することにより、CFT柱1、フラットスラブ2にはその影響が及ばないようになっていることから、長期間の風雪等に耐えるという意味での長寿命化が達成されることは言うまでもなく、同時にRC部材の中性化、クラックによる鉄筋の腐食防止が達成できる。
【0031】
最後に、本実施形態に係る長寿命建物は、上記CFT柱1、階高可変なフラットスラブ2、及びその設置位置を自由に決定できる制震構造を有した壁4を備えるものであったから、スケルトンの機能を満たしながら、フレキシブルな空間を確保することができ、そこにインフィル、クラディングを組み込むことで、SI対応の建物とすることができる。ここでクラディングとは、共用設備や外装などで機能的耐久性を必要とする部材のことを言うものである。
【0032】
なお上記実施形態では、ユニットは10m×10mの正方形によって規定されていたが、本発明はこの形態に特にこだわるものではない。例えば、長方形としたり、場合によっては六角形といった特殊な形状をもその概念内に収めるものである。要は、平面を埋め尽くすことが可能な多角形であればよいのである。このような場合であっても、本発明に係る長寿命建物は上記実施形態に則って構成可能であり、また上記構法についても何ら変更することなく適用可能であるから、それを排除する理由がないからである。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の長寿命建物は、柱及びフラットスラブを少なくとも有するユニットをその構成単位とし、このユニットの複数が組み合わされて構成されたものであるから、その組み立てないし解体を容易にかつシステマテッィクに行うことができる。ここでいう「組み立て」は、そのユニット単位における自由な(屋内)空間の形成を行うことが可能であり、また「解体」によって生じた柱、フラットスラブ等の部材は容易にその他の現地における転用が可能である。したがって、本発明に係る長寿命建物は、それを使用し続けるという立場からも、また解体して別の建物にするという立場からも、新たな資源を全く必要とすることなく対応が可能なものとなっているということができ、省資源、省エネルギという観点から見て最も適切な建物であるということができる。
【0034】
また請求項1記載の長寿命建物は、前記柱に「随所に」形成される水平貫通孔及びこれに差し込まれる閂によって前記フラットスラブを支持することから、上述したユニット単位における空間の自由性に加えて、ユニット「内」における空間の自由性をも達成される。すなわち本発明に係る長寿命建物を使用し続けるという立場から、その人々の要求変化等に柔軟に対応可能となっているということができ、この点からも省資源、省エネルギという理念が満たされるものとなっているのである。
【0035】
さらに請求項2及び請求項3記載の長寿命建物は、その壁が制震構造を備えており(請求項2)、前記柱が充填鋼管コンクリート柱とされている(請求項3)ことから、長期間、風雪等に耐える頑強な建物であるということがいえる。つまりこのことによって「長寿命」ということの、いわゆる本義が達成できるのである。また、これら壁の制震構造、CFT柱、そして上記したフラットスラブにより、本発明に係る長寿命建物はSI対応となるものである。すなわちCFT柱及び階高可変なフラットスラブはスケルトンを構成し、この内部に上記壁を初めとする取り替え可能なインフィル、あるいはクラディングを一体的に構成することで、SI思想に基づく長寿命化建物が実現できるのである。
【0036】
最後に請求項4記載の長寿命建物の構法は、上までに記した長寿命建物の構法として最も適したものの一つであるということが言える。なお上述した「解体」は、この構法の逆を行えば、容易に行えることが明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る長寿命建物を示す平面図である。
【図2】 図1に示す長寿命建物において、柱及びフラットスラブとの支持関係を示す側面図である。
【符号の説明】
1 CFT柱(柱)
1a 水平貫通孔
2 フラットスラブ
3 閂
4 壁
5 剛性形成用プレート
Claims (4)
- 平面を埋め尽くすことが可能な多角形を構成する辺に沿って配される複数の柱と、前記多角形と同一形状となり前記柱に支持されるフラットスラブとを少なくとも有するユニットにおいて、
該ユニットの複数が、その各々における前記多角形を構成する辺を互いに沿わせて連結された構造とされ、
前記柱の長手方向において随所に形成される水平貫通孔に差し込まれ前記フラットスラブを地面に平行な状態で支持する閂を有することを特徴とする長寿命建物。 - 前記複数の柱間かつ前記多角形を構成する辺上に配される壁が、制震構造を備えていることを特徴とする請求項1記載の長寿命建物。
- 前記柱が充填鋼管コンクリート柱であることを特徴とする請求項1又は2記載の長寿命建物。
- 平面を埋め尽くすことが可能な多角形を構成する辺に沿って複数の柱を配し、現地にて前記多角形と同一形状となるフラットスラブを施工構成し、該フラットスラブを前記柱を案内としつつ該柱の長手方向において随所に形成される水平貫通孔のうちの所定の水平貫通孔よりも上となる位置に持ち上げるとともに、前記所定の水平貫通孔に閂を差し込んで前記フラットスラブを地面に平行な状態で保持することにより、ユニットを構成し、
該ユニットの複数を、その各々における前記多角形を構成する辺に沿わせて配し、隣り合う前記フラットスラブを互いに連結することを特徴とする長寿命建物の構法。
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